JP2012144834A - 不織布の製造方法、不織布および不織布の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】凹凸形状(突起状部10Tと通気部10H)を有する支持体10上に熱可塑性繊維を含有するウエブ5を搬送し、ウエブ5の上から支持体10へ向かって熱風を吹き付けてウエブ5に凹凸形状を賦形する不織布の製造方法であって、前記熱風の吹き付けは、第1の熱風W1の吹き付けと、第1の熱風W1を吹き付け前記ウエブ5の繊維同士を前記凹凸形状が保持される状態に仮融着させる工程と、前記の第1よりも高温度の第2の熱風W2を吹き付け、前記凹凸形状を保持した状態で前記ウエブ5の繊維同士を融着させて前記凹凸形状を固定する工程とを備え、ウエブ5を支持体10に沿わせてウエブ5に凹凸形状を賦形する不織布の製造方法を提供する。
【選択図】図1
Description
第1の熱風により前記ウエブの繊維同士を前記凹凸形状が保持される状態に仮融着させる工程と、前記の第1よりも高温度の第2の熱風を吹き付け、前記凹凸形状を保持した状態で前記ウエブの繊維同士を融着させて前記凹凸形状を固定する工程とを備え、ウエブを支持体に沿わせてウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法を提供する。
本発明において仮融着とは、上記のようにウエブの繊維が熱風の吹きつけにより支持体の凹凸部に押し付けられるととともに凹部に押し当てた繊維が戻りにくくなる程度に最低限の繊維同士の融着を起こすことを言う。その際の繊維同士の仮融着状態は、支持体によって送給されて第2の熱風が吹き付けられる位置まで維持される。したがって仮融着は、繊維同士を融着させて凹凸形状を保持させるが、その融着によって凹凸形状が固定されるに至らない点で、第2の熱風の吹き付けによる融着とは異なる。
突起状部10Tは、先端に向かうにしたがって先細りになる形状を有し、その先端部は丸みが形成されている、例えば板状、紡錘形状等を成す。その高さは不織布の用途、規格等により変わり、特に制限するものではないが、通常、3mm以上30mm以下に形成され、突起ピッチはMD方向に6mm以上15mm以下であり、CD方向に4mm以上8mm以下になっている。MD方向とは、ウエブ5の送給方向であり、CD方向とは支持体10の表面におけるMD方向に対して直行する方向をいう。この突起状部10Tは、その高さが低すぎてはウエブ5に十分な凹凸を賦形することができず、高すぎると熱風を吹き付けたときに突起状部10Tがウエブ5を突き抜ける可能性がある。よって、突起状部10Tは、上記範囲の高さで適宜設定される。そして好ましくは、3mm以上10mm以下の高さに形成され、MD方向に6mm以上10mm以下に配され、CD方向に4mm以上6mm以下に配されている。
なお、第1の熱風W1の温度がウエブ5の繊維の低融点成分の融点より60℃低い温度未満の場合、繊維の戻りが生じ成形性が悪くなる。他方、ウエブ5の繊維の低融点成分の融点より15℃高い温度を超えると、繊維同士が一気に融着し、自由度の低下により賦形性が劣る。
なお、第2の熱風W2の温度がウエブ5の繊維の低融点成分の融点未満であると、凹凸形状の保持性が不十分になる。他方、180℃を超える温度であると、風合いが悪くなる。
図3に示すように、不織布の製造装置2は、前述の不織布の製造装置1において、通気コンベア23を第1ノズル11の吹き出し側から第2ノズル12の吹き出し側にかけて連続して配したものであり、支持体10との間でウエブ5を挟みつつ、支持体10の表面に沿ってウエブ5を送り側に搬送する。具体的には、通気性を有するベルト24とこのベルト24を支持する複数のローラ25と、ベルト24を例えばローラ25を介して駆動する駆動装置(図示せず)とを備える。この複数のローラ25のうちの少なくとも二つのローラ25A、25Bは、第1ノズル11の吹き出し側から第2ノズル12の吹き出し側にかけて支持体10の表面上にウエブ5を介してベルト24が沿うように配されている。
図4に示すように、不織布の製造装置3は、前述の不織布の製造装置1において、第2の熱風W2によって加熱されたウエブ5を冷却する冷却ノズル19を、支持体10からウエブ5が送出される側に備えたものである。この冷却ノズル19は、冷却気体W3をウエブ5に向けて吹き付ける。冷却気体W3には、例えば、空気、窒素ガス、水蒸気等を用いることができる。好ましくは空気を用いる。また、冷却気体W3によりウエブ5は、好ましくは100℃以下に、より好ましくは90℃以下に冷却されることが望ましい。冷却後のウエブ5の温度が高すぎると支持体10からのウエブ5の剥離性が悪くなり賦形性が劣ることになる。
上述の説明では、第1実施形態の不織布の製造装置1に冷却ノズル19を設置した例を説明したが、同様に第2実施形態の不織布の製造装置2にも上述の冷却ノズル19を設置することがでる。この場合も、上述したような作用効果を得ることができる。
前述の図1および図2に示すように、第1実施形態の不織布の製造方法は、前述の不織布の製造装置1によって実現される。
ウエブ5の繊維に用いることができる繊維材料は特に限定されない。具体的には、下記の繊維などが挙げられる。ポリエチレン(PE)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維等のポリオレフィン繊維;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等の熱可塑性樹脂を単独で用いてなる繊維がある。また、芯鞘型、サイドバイサイド型等の構造の複合繊維がある。本発明では複合繊維を用いるのが好ましい。ここでいう複合繊維とは、高融点成分が芯部分で低融点成分が鞘部分とする芯鞘繊維、また高融点成分と低融点成分とが並列するサイドバイサイド繊維が挙げられる。その好ましい例として、鞘成分(低融点成分)がポリエチレンまたは低融点ポリプロピレンである芯鞘構造の繊維が好ましく挙げられ、該芯/鞘構造の繊維の代表例としては、PET(芯)/PE(鞘)、PP(芯)/PE(鞘)、ポリ乳酸(芯)/PE(鞘)、PP(芯)/低融点PP(鞘)等の芯鞘構造の繊維があげられる。さらに具体的には、上記構成繊維は、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン系繊維、ポリエチレン複合繊維、ポリプロピレン複合繊維を含むのが好ましい。ここで、該ポリエチレン複合繊維の複合組成は、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンであり、該ポリプロピレン複合繊維の複合組成が、ポリエチレンテレフタレート/低融点ポリプロピレンであるのが好ましく、より具体的には、PET(芯)/PE(鞘)、PET(芯)/低融点PP(鞘)が挙げられる。また、これらの繊維は、単独で用いて不織布を構成してもよいが、2種以上を組み合わせた混繊として用いることもできる。
またウエブ5の坪量は、特に限定されないが、10g/m2以上50g/m2以下が好ましく、20g/m2以上40g/m2以下であることがより好ましい。
なお、第2の熱風W2の温度がウエブ5の繊維の低融点成分の融点未満であると、凹凸形状の保持性が悪くなり、ウエブ5の繊維の高融点成分の融点以上であると、風合いが悪くなる。
実施例1は、前述の第1実施形態の製造方法により以下の条件で製造した。すなわち、ウエブ5の繊維には、芯部がポリエチレンテレフタレート(融点が255℃)で、鞘部がポリエチレン(融点が132℃)の芯鞘構造の複合繊維を用いた。そのウエブ5を支持体10と第1ノズル部11の吹き出し側のみに配された通気コンベア23とにより搬送し、支持体10の表面で第1の熱風W1、第2の熱風W2を吹き付けることによって凹凸形状に賦形させた。第1の熱風W1は、温度を80℃、風速を25m/secに設定し、第2の熱風W2は、温度を145℃、風速を5.0m/secに設定した。凹凸形状に加工する加工速度は50m/minとした。また、ウエブ5の坪量は27g/m2、厚みは3.1mmである。上記条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例3は、第1の熱風W1の風速を65m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.4mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例4は、第1の熱風W1の温度を130℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例5は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2の温度を135℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例6は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例7は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2の温度を155℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例8は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を65m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.5mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例9は、第1の熱風W1の温度を140℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例10は、第1の熱風W1の温度を140℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例11は、第1の熱風W1の温度を140℃、風速を65m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.4mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例12は、第1の熱風W1の温度を140℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
実施例13は、前述の第2実施形態の製造方法により、第1の熱風W1の温度を140℃、風速を65m/secに設定し、ウエブ5を支持体10とともに第1ノズル11の吹き出し側から第2ノズル12の吹き出し側にかけて連続して配した通気コンベア23とにより搬送し、ウエブ5の厚みが3.4mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例2は、第1の熱風W1の温度を36℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが4.0mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例3は、第1の熱風W1の温度を36℃、風速を65m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.7mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例4は、第1の熱風W1の温度を60℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが3.6mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例5は、第1の熱風W1の温度を180℃、風速を50m/secに設定し、ウエブ5の厚みが2.1mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例6は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2の温度を120℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例7は、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2を当てず、ウエブ5の厚みが3.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例8は、第1の熱風W1の温度を180℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2を当てず、ウエブ5の厚みが2.2mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例9は、通気コンベア23を用いず、第1の熱風W1の温度を130℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2の温度を120℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
比較例10は、第1の熱風W1の温度を140℃、風速を50m/secに設定し、第2の熱風W2の温度を190℃に設定し、ウエブ5の厚みが3.3mmであること以外、前述の実施例1と同様の条件にて不織布の試験体を製造した。
第1の熱風W1の温度は、アネモマスター(日本カノマックス株式会社製:商品名)により第1ノズル11の吹き出し口の直下で測定し、風速は、ピトー管により第1ノズル11の吹き出し口直下で総圧から静圧を引き動圧を測定し、ピトー管による流速計算式より求めた。第2の熱風W2の温度と風速は、上記アネモマスターにより第2ノズル12の吹き出し口直下で測定した。
不織布の厚みの測定方法は、不織布に0.005kPaの荷重を加えた状態で、厚み測定器を用いて測定した。厚み測定器には、オムロン社製のレーザー変位計を用いた。厚み測定は、10点測定し、それらの平均値を算出して厚みとした。
賦形形状は、図5(1)に示すように、ウエブの下部のみ賦形されたものを形状Aと判定し、図5(2)に示すように、賦形状態が良好なものを形状Bと判定した。
ウエットバックは液戻り状態により判定した。液戻りが全く無いものをウエットバックが優れているとして◎印で表し、液戻りがほとんど無いものをウエットバックが良いとして○印で表し、液戻りがあるものをウエットバックが悪いとして×印で表して判定した。
評価結果
◎:判定平均3.5以上、4以下
○:判定平均2.5以上、3.5未満
△:判定平均1.5以上、2.5未満
×:判定平均1以上、1.5未満。
地合いは、不織布を目視した場合の均質性で判定した。非常に均質に見えるものを◎印で表し、ほぼ均質に見えるものを○印で表し、むらがあるが全体的には均質に見えるものを△印で表し、むらがあり、全体的に不均質に見えるものを×印で表した。
一方、第1の熱風W1の温度が上記温度範囲に入らなかった比較例1〜10の試験体は、賦形が不十分であって、賦形形状の判定が形状Aとなった。また、比較例1〜10の試験体は比較例5、8、10の試験体を除いてウエットバックが悪かった。また比較例5、8の試験体は、ウエットバックは良いが、風合いが悪かった。さらに第1の熱風W1のみで賦形した比較例7の試験体はウエットバックが悪く、比較例8の試験体は風合いが悪かった。また、比較例1〜10(通気コンベアを使用していない比較例9を除く)は、いずれも通気コンベア23への繊維の付着がほとんどなく、連続運転に問題がないことが確認された。
5 ウエブ
10 支持体
11 第1ノズル
12 第2ノズル
13,14 ヒータ
15、16 吸引部
17,18 排気装置
19 冷却ノズル
21 送給部
22 案内部
23 通気コンベア
Claims (10)
- 凹凸形状を有する支持体上に熱可塑性繊維を含有するウエブを搬送し、ウエブの上から支持体へ向かって熱風を吹き付けてウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法であって、
第1の熱風の吹き付けにより前記ウエブの繊維同士を前記凹凸形状が保持される状態に仮融着させる工程と、
前記の第1よりも高温度の第2の熱風を吹き付け、前記凹凸形状を保持した状態で前記ウエブの繊維同士を融着させて前記凹凸形状を固定する工程とを備え、
ウエブを支持体に沿わせてウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法。 - 前記ウエブの繊維は低融点成分と該低融点成分より融点の高い高融点成分を有する複合繊維であり、
前記第1の熱風は、前記ウエブの繊維の低融点成分の融点より60℃低い温度以上、該低融点成分の融点より15℃高い温度以下の熱風である請求項1記載の不織布の製造方法。 - 前記第2の熱風は、前記ウエブの繊維の低融点成分の融点以上、該低融点成分の融点より40℃高い温度以下の熱風である請求項2記載の不織布の製造方法。
- 前記複合繊維は、前記低融点成分にポリエチレンを用い、前記高融点成分にポリエチレンテレフタレートまたはポリ乳酸を用いた請求項2または請求項3記載の不織布の製造方法。
- 前記第1の熱風および前記第2の熱風は前記ウエブおよび前記支持体を通過して吸引される請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の不織布の製造方法。
- 前記支持体は回転可能なドラム形状を成す
請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の不織布の製造方法。 - 前記ウエブは、前記第1の熱風の吹き付け時、又は第1及び第2の熱風の吹き付け時に、前記支持体と、前記支持体表面に対向して配された通気性を有する通気コンベアとにより挟まれて前記支持体表面を搬送され、
前記第1の熱風、又は第1及び第2の熱風は前記通気コンベアを通して前記ウエブに吹き付けられる請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の不織布の製造方法。 - 前記第2の熱風が吹き付けられた後の前記ウエブに冷却気体を吹き付けて該ウエブを冷却し、前記ウエブを前記支持体から引き剥がす
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の不織布の製造方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の不織布の製造方法により製造された不織布。
- 突起状部と通気部とを有し、該突起状部を有する表面で熱可塑性繊維を含有するウエブを搬送する支持体と、前記支持体に前記ウエブを沿わせて熱風を吹き付けるノズルとを備え、前記ウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造装置であって、
前記ノズルは、第1の熱風を吹き付ける第1ノズルと、前記第1の熱風よりも高温度の第2の熱風を吹き付ける第2ノズルとを有し、
前記第1ノズルは、前記第1の熱風の吹き付けにより前記ウエブの繊維同士を前記凹凸形状が保持される状態に仮融着させ、
前記第2ノズルは、前記第2の熱風の吹き付けにより前記凹凸形状を保持した状態で前記ウエブの繊維同士を融着させて前記凹凸形状を固定する不織布の製造装置。
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