JP2012149221A - インク組成物、インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも、第1の色材、及び第2の色材を含有するインク組成物であって、前記第1の色材が、水溶性アゾ系染料であり、前記第2の色材が、複素環式化合物からなる染料であり、前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上1.0以下であり、該インク中の遷移金属イオンの含有量が0.0001mmol/l〜0.1mmol/lであることを特徴とするインク組成物。
【選択図】なし
Description
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、あるいは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用インクとしては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられる。これらのインクのうち、製造、取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主流となっている。
これまでの研究により、インクジェット記録用インクの性能の改善が行われてきている。特許文献1には、特定のピラゾリルアゾ色素により、インクジェット記録用インクに要求される良好な色相と堅牢性の高さを両立できることが開示されている。特許文献2〜4にも特定のピラゾリルアゾ色素が記載されている。また、特許文献5には特定構造のアゾ色素を含むインク中における、遷移金属イオン濃度を特定濃度以下とすることで、色素の堅牢性を抑制し得ることが開示されている。
しかしながら、インクの受像紙への浸透性や、印画物のブロンズ光沢、保存安定性に対する解決法については、前記特許文献1及び2には開示がない。
本発明が解決しようとする課題は、受像紙への浸透性が優れた、印画物のブロンズ光沢を抑制し、保存安定性に優れるインク組成物、インクジェット記録用インク並びに記録方法を提供することである。
少なくとも、第1の色材、及び第2の色材を含有するインク組成物であって、
前記第1の色材が、下記一般式(Y)で表される化合物であり、前記第2の色材が、下記群Aから選択される少なくとも1種の化合物であり、前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上1.0以下であり、該インク中の遷移金属イオンの含有量が0.0001mmol/l〜0.1mmol/lであることを特徴とするインク組成物。
一般式(Y)
(群A中、Mはそれぞれ独立に水素原子またはカチオンを表し、Mがカチオンを表す場合はLi+イオン、Na+イオン、K+イオンまたはNH4 +イオンを表す。)
〔2〕
前記群Aより選択される化合物が、1、2、3及び8から選ばれる少なくとも1種である〔1〕に記載のインク組成物。
〔3〕
前記一般式(Y)で表される化合物において、Mの主成分がK+イオンであり、群Aより選択される化合物において、Mの主成分がK+イオンである〔1〕又は〔2〕に記載のインク組成物。
〔4〕
前記一般式(Y)で表される化合物及び群Aより選択される化合物におけるMが全てK+イオンである〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインク組成物。
〔5〕
前記第1の色材の含有量が、インク組成物全質量を基準として、1質量%以上15質量%以下である〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のインク組成物。〔6〕
前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上0.2以下である〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のインク組成物。
〔7〕
前記第2の色材の含有量が、インク組成物全質量を基準として、0.01質量%以上1.1質量%以下である〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のインク組成物。
〔8〕
前記遷移金属イオンがTi,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Mo,Pd,Ag,Cd,及びHgのイオンより選択される少なくとも1種であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のインク組成物。
〔9〕
前記遷移金属イオンの含有量が0.01mmol/l〜0.1mmol/lであることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のインク組成物。
〔10〕
前記染料を0.2〜20質量%含有することを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれか一項に記載のインク組成物。
〔11〕
〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のインク組成物を用いることを特徴とするインクジェット記録用インク。
〔12〕
支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク滴が〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載のインク組成物からなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
少なくとも、第1の色材、及び第2の色材を含有するインク組成物であって、
前記第1の色材が、下記一般式(Y)で表される化合物であり、前記第2の色材が、下記群Aから選択される少なくとも1種の化合物であり、前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上1.0以下であり、該インク中の遷移金属イオンの含有量が0.0001mmol/l〜0.1mmol/lである。
第1の色材である一般式(Y)で表される化合物と、第2の色材である下記A群から選択される少なくとも1種の化合物とを特定の質量比率で含有し、遷移金属イオン含有量を0.0001mmol/l〜0.1mmol/lとすることにより、インク組成物の受像紙への浸透性が改良し、印画物のブロンズ光沢が改良し、保存安定性に優れる。
〔一般式(Y)で表される化合物〕 本発明のインク組成物において使用する第1の色材であるアゾ染料は、一般式(Y)で表される。以下に、一般式(Y)で表される化合物について説明する。一般式(Y)で表される化合物は水溶性アゾ染料(イエロー)である。また、一般式(Y)で表される化合物を「アゾ染料」と表記する場合がある。
一般式(Y)
一般式(Y)で表される染料は複数種類のMが存在する混合塩の状態であってもよい。混合塩である場合、インク中に含まれる全式(Y)で表される染料が有するMのうち、モル分率で好ましくは50〜100%、更に好ましくは80〜100%、その中でも特に90〜100%のMがK+イオンであることが好ましい。K+イオン以外のMとしては、Na+イオン、NH4 +イオンが好ましく、Na+イオンがより好ましい。
上記一般式(Y)の化合物の中でも特に、下記式(Y−1)の化合物を使用することが好ましい。
式(Y−1)
本発明のインク組成物は、第1の色材として使用する上記で説明した前記一般式(Y)の化合物又は前記式(Y−1)の化合物に加えて、インク組成物の貯蔵安定性、インクの着色性、印画物の画像堅牢性に優れるという特徴を有する第2の色材を含有してなることが必要である。本発明では、第2の色材として、下記群Aから選択される少なくとも1種の化合物を用いる。下記群Aから選択される少なくとも1種の化合物の中でも、特に群Aにおける化合物1,2,3,5,6又は8を用いることが好ましく、1,2,3,6又は8を用いることがより好ましく、1、2,3又は8を用いることが更に好ましい。
群Aから選択される少なくとも1種の化合物におけるMは、水素原子、Li+イオン、Na+イオン、K+イオン、又はNH4 +イオンを表し、Na+イオン、K+イオン、NH4 +イオン、が好ましく、更にNa+イオン、K+イオンが好ましく、K+イオンがより好ましい。群Aから選択される少なくとも1種の化合物において、カウンターカチオンMの主成分がK+イオンであることが好ましく、全てのMがK+イオンであることがより好ましい。
群Aから選択される化合物は、一般的な合成法で合成することが可能であり、例えば特開2004−083903公報中に記載のジアゾ成分及びカップリング成分を変更、種々組み合わせることで一般式(Y)又は式(Y−1)と同様に合成することができる。
一般式(Y)で表される化合物及び群Aより選択される化合物のイオン性親水性基のカウンターカチオンMの主成分がK+イオンであれば、インク組成物中の溶解性が高くなり、塩の形成・析出を抑制しインク組成物の貯蔵安定性を大幅に向上することができるためである。
また、一般式(Y)で表される化合物及び群Aより選択される化合物におけるMが全てK+イオンであることがより好ましい。これによりインク組成物の貯蔵安定性を大幅に向上することができるためである。
本発明で用いる色材がインク組成物及びインク中に含まれているか否かの検証には、液体クロマトグラフ質量分析(LC−MS)を用いた下記(1)〜(3)の検証方法が適用できる。
(1)ピークの保持時間
(2)(1)のピークについての最大吸収波長
(3)(1)のピークについてのマススペクトルのm/z(posi)、m/z(nega)
・装置:Agilent1100(アジレント・テクノロジー社製)
・カラム:YMC AM−312 内径 6.0 mm× 長さ 150 mm(ワイエムシー社製)
・溶離液:A液 超純水+0.1%酢酸、0.2%トリエチルアミン
B液 メタノール+0.1%酢酸、0.2%トリエチルアミン
・移動相及びグラジエント条件:(表1)
表1中、B.Conc.はB液の濃度を表す。
・装置:Applied BiosystemsTM QSTAR pulseri(ライフテクノロジー社製)
・イオン化法:ESI(posi)
・キャピラリ電圧:3.5kV
・脱溶媒ガス:300℃
・イオン源温度:120℃
・検出法:TOF−MS
・検出範囲:120〜1500
なお、Mは例えば、イオンクロマトグラフによる測定により検証することができる。
イオンクロマトグラフ測定条件:
装置:パーソナルイオンアナライザPIA−1000(島津製作所製)
カラム:カチオン分析用セミミクロカラムShim−pack IC−C3(S)(内径2mm × 長さ100mm
移動相:2.5 mMシュウ酸水溶液
カラム温度:35℃
流速:0.2mL/分
インク組成物中の第1の色材の含有量(質量%)が、インク組成物全質量を基準として、1質量%以上15質量%以下であることが好ましい。また、第1の色材の含有量(質量%)が、インク組成物全質量を基準として、8質量%以上12質量%以下であることも好ましい。
本発明のインク組成物は、インク原料として、着色剤を高い濃度で含む濃厚水溶液とすることができる。濃厚水溶液の着色剤濃度は15質量%以下、好ましくは12質量%以下であることが染料の経時安定性、取り扱いの容易さ(粘度)の点で好ましく、染料の経時安定性の向上や輸送コストの抑制の観点から、8質量%以上の濃度であることが好ましい。
また、本発明のインク組成物は、インクジェット用インクとすることもできる。インクジェット用インクの着色剤濃度はインク粘度や、印画物の濃度の点で、1〜12質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、3〜6質量%が特に好ましい。
インク組成物中の第2の色材[群Aから選択される少なくとも1種の化合物]の含有量は、以下のようにすることが好ましい。すなわち、第2の色材の含有量(質量%)は、インク組成物全質量を基準として、0.001質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.005質量%以上1.5質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以上1.1質量%以下であることが更に好ましく、0.05質量%以上0.8質量%以下であることが特に好ましい。
群A中の化合物1は、インク組成物全質量を基準として、0.001〜1.0質量%含まれることが好ましく、0.01〜1.0質量%含まれることがより好ましい。
群A中の化合物2は、インク組成物全質量を基準として、0.003〜3.0質量%含まれることが好ましく、0.1〜3.0質量%含まれることがより好ましい。
群A中の化合物3は、インク組成物全質量を基準として、0.001〜1.0質量%含まれることが好ましく、0.01〜1.0質量%含まれることがより好ましい。
群A中の化合物4は、インク組成物全質量を基準として、0.0〜0.5質量%含まれることが好ましい。
群A中の化合物5は、インク組成物全質量を基準として、0.0〜0.5質量%含まれることが好ましい。
群A中の化合物6は、インク組成物全質量を基準として、0.0〜0.5質量%含まれることが好ましい。
群A中の化合物7は、インク組成物全質量を基準として、0.0〜0.5質量%含まれることが好ましい。
群A中の化合物8は、インク組成物全質量を基準として、0.002〜2.0質量%含まれることが好ましく、0.05〜2.0質量%含まれることがより好ましい。
また、ポリアゾ染料などのブラック染料も使用することができる。
本技術に用いられる顔料としては、市販のものの他、各種文献に記載されている公知のものが利用できる。文献に関してはカラーインデックス(The Society of
Dyers and Colourists編)、「改訂新版顔料便覧」日本顔料技術協会編(1989年刊)、「最新顔料応用技術」CMC出版(1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版(1984年刊)、W.Herbst,K.Hunger共著によるIndustrial Organic Pigments (VCH Verlagsgesellschaft、1993年刊)等がある。具体的には、有機顔料ではアゾ顔料(アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料)、多環式顔料(フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、インジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料等)、染付けレーキ顔料(酸性又は塩基性染料のレーキ顔料)、アジン顔料等があり、無機顔料では、黄色顔料のC.I.Pigment Yellow 34,37,42,53など、赤系顔料のC.I.Pigment Red 101,108など、青系顔料のC.I.Pigment Blue 27,29,17:1など、黒系顔料のC.I.Pigment Black 7,マグネタイトなど、白系顔料のC.I. Pigment White 4,6,18,21などを挙げることができる。
この他、オレンジ顔料(C.I.Pigment Orange 13,16など)や緑顔料(C.I.Pigment Green 7など)を使用してもよい。
(1) 金属石鹸の性質と応用(幸書房)
(2) 印刷インキ印刷(CMC出版 1984)
(3) 最新顔料応用技術(CMC出版 1986)
(4) 米国特許5,554,739号、同5,571,311号
(5) 特開平9−151342号、同10−140065号、同10−292143号、同11−166145号
特に、上記(4)の米国特許に記載されたジアゾニウム塩をカーボンブラックに作用させて調製された自己分散性顔料や、上記(5)の日本特許に記載された方法で調製されたカプセル化顔料は、インク中に余分な分散剤を使用することなく分散安定性が得られるため特に有効である。
本技術に使用できる顔料の粒径は、分散後で0.01〜10μmの範囲であることが好ましく、0.05〜1μmであることが更に好ましい。
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造時に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、縦型あるいは横型のアジテーターミル、アトライター、コロイドミル、ボールミル、3本ロールミル、パールミル、スーパーミル、インペラー、デスパーサー、KDミル、ダイナトロン、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986)に記載がある。
次に、本発明にかかるインクに含まれる金属イオンについて説明する。本発明にかかるインクには後述する遷移金属イオンが含有される。また、一般式(Y)で表される染料に由来するリチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウムの中から選ばれるいずれかの一価のカチオンが含有し得る。
本発明のインクは、インク中に含まれる遷移金属イオン含有量が、0.0001mmol/l〜0.1mmol/lであるという特徴を有する。金属イオンとして遷移金属イオンを含まないようにするためには、染料の合成の過程で金属容器の使用を避ける、金属イオンフリーの状態にしてから、アルカリ金属塩にする、遷移金属のマスク剤を合成時に添加して金属イオンを除く、生成した染料をイオン交換するなどの方法で行うことができる。
また、インクを調液する際の溶媒からイオンを取り除くことも重要である。特にメインの溶媒である水については、脱イオン水を使用することが好ましい。
本発明で使用される界面活性剤としては脂肪酸塩類、高級アルコールのエステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、高級アルコールのリン酸エステル塩類等のアニオン界面活性剤、脂肪族アミン塩類、4級アンモニウム塩類等のカチオン界面活性剤、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコール及びそのエチレンオキサイド付加物等のノニオン界面活性剤、アミノ酸型、ベタイン型等の両性界面活性剤、フッ素系、シリコン系化合物等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を用いることができる。
本発明で用いるインク組成物は、界面活性剤を0.05〜50g/L含有することが好ましく、より好ましくは0.05〜30g/L含有する。インク組成物中の界面活性剤の含有量が0.05〜50g/Lの範囲にあると、吐出安定性の低下、混色時の滲みの発生、ひげ発生などの印字品質の低下が起こらず、吐出時、ハード表面へのインクの付着等による印字不良を抑えることができる。
このときの溶解方法としては、攪拌による溶解、超音波照射による溶解、振とうによる溶解等種々の方法が使用可能である。中でも特に攪拌法が好ましく使用される。攪拌を行う場合、当該分野では公知の流動攪拌や反転アジターやディゾルバを利用した剪断力を利用した攪拌など、種々の方式が利用可能である。一方では、磁気攪拌子のように、容器底面との剪断力を利用した攪拌法も好ましく利用できる。
アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、
なお、前記水混和性有機溶剤は、二種類以上を併用してもよい。
用いられる高沸点有機溶媒の沸点は150℃以上であるが、好ましくは170℃以上である。
高沸点有機溶媒は油溶性染料に対して質量比で0.01〜3倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用できる。
これらの高沸点有機溶媒は単独で使用しても、数種の混合で使用してもよい。
上記高沸点有機溶媒は、油溶性染料に対し、質量比で0.01〜3.0倍量、好ましくは0.01〜1.0倍量で使用する。
例えば、撹拌乳化機で乳化した後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用するのは特に好ましい方法である。また、一度これらの乳化装置で乳化分散した後、湿潤剤や界面活性剤等の添加剤を添加した後、カートリッジにインクを充填する間に再度高圧ホモジナイザーを通過させる方法も好ましい方法である。
高沸点有機溶媒に加えて低沸点有機溶媒を含む場合、乳化物の安定性及び安全衛生上の観点から低沸点溶媒を除去するのが好ましい。低沸点溶媒を除去する方法は溶媒の種類に応じて各種の公知の方法を用いることができる。即ち、蒸発法、真空蒸発法、限外濾過法等である。この低沸点有機溶剤の除去工程は乳化直後、できるだけ速やかに行うのが好ましい。
具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体が挙げられる。これらのうちグリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより好ましい。また上記の乾燥防止剤は単独で用いても良いし2種以上併用しても良い。これらの乾燥防止剤はインク中に10〜50質量%含有することが好ましい。
前記有機塩基としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどが挙げられる。前記無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、アンモニウムなどが挙げられる。また、前記有機酸としては酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、アルキルスルホン酸などが挙げられる。前記無機酸としては、塩酸,硫酸、リン酸などが挙げられる。
界面活性剤の代わりに有機フルオロ化合物を用いてもよい。有機フルオロ化合物は、疎水性であることが好ましい。有機フルオロ化合物の例には、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれる。有機フルオロ化合物については、特公昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994号、同62−135826号の各公報に記載がある。
本発明のインクはインクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方式例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等に用いられる。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
好ましい被記録材と記録方式の組み合わせは、支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法である。
以下、実施例に本発明の染料混合物の合成法を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例において、λmaxは吸収極大波長であり、εmaxは吸収極大波長におけるモル吸光係数を意味する。また、単に%と記載しているものは質量%を表す。
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)450mLと1,2−ジクロロエタン24.75g中に、室温で化合物(a)(2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール(和光純薬工業(株)製/カタログ番号019−11125))76.5gを加え、炭酸カリウム79.5gを添加後に70℃まで昇温して同温度で30分間撹拌した。引き続き、80℃の温水375mLを上記反応液中に10分間かけて滴下し、内温25℃まで冷却した。析出した結晶をろ別し、イオン交換水250mL、引き続きメタノール150mLで洗浄後70℃にて一晩乾燥して化合物(b)65.1gを得た。
アミノイソフタル酸((和光純薬工業(株)製/カタログ番号322−26175))(A)181.2gをイオン交換水1000mlに懸濁後、濃塩酸257mLを添加し、氷浴で5℃に保った。そこへ亜硝酸ナトリウム69.7gの水溶液116mlを滴下した(反応液A)。亜硫酸ナトリウム378.1gの水溶液1300mlを内温25℃で攪拌し、そこへ上記反応液Aを注入した。この状態で30分攪拌した後、内温を30℃まで加熱して、60分攪拌した。この反応液に塩酸500mLを添加し、すぐに内温50℃まで昇温した(反応液B)。この状態で90分攪拌した後に、ピバロイルアセトニトリル(東京化成(株)製/カタログ番号P1112)125.2gとイソプロパノール100mLを上記反応液Bに添加後、内温を93℃まで昇温し、240分間攪拌した。室温まで冷却後、析出した結晶(C)を吸引濾過し、結晶をイオン交換水1500mL、続いてイソプロパノール1000mLで洗浄後乾燥した。単離収率223.5g。収率73.7%。
メタンスルホン酸100mL、酢酸120mL、プロピオン酸180mL中に、室温で化合物(b)29.2gを添加し、内温を45℃まで昇温して均一溶液にした後に内温0℃まで冷却した。引き続き、NaNO214.7gとイオン交換水27mLの溶液を上記均一溶液中に内温0〜10℃を保ちながら滴下し、内温5℃で15分間撹拌して、ジアゾニウム塩を調製した。合成例2で作成したカプラー成分(C)60.6g、メタノール600mL、エチレングリコール600mLから予め作成した溶液に、内温0〜10℃を保つ速度で上記ジアゾニウム塩溶液を滴下した。引き続き、内温25℃で30分間撹拌した。析出した結晶をろ過し、メタノール250mLで洗浄後、粗結晶を650mLの水に分散し、その後内温80℃で30分間撹拌後室温まで冷却し、ろ過、水300mLで洗浄後、60℃で一晩乾燥して、64.47gの色素(D)を得た。
予め調製したKOH(錠剤)16.5gとイオン交換水414.9mLの溶液中に、内温20〜30℃で上記合成例3で作成した色素(D)46.1gを添加して溶解した。
引き続き、酢酸カリウム40.0gとメタノール200mLの溶液を上記色素水溶液中に内温25℃で滴下し、引き続き同温で10分間撹拌した。その後、IPA(イソプロパノール)2488mLを滴下して造塩し、同温度で30分間撹拌後にろ過、IPA500mLで洗浄、70℃で一晩乾燥して、44gの式(Y−1)で表される水溶性染料の粗結晶を得た。
イオン交換水78.3mLに式(Y−1)で表される水溶性染料の粗結晶8.7gを室温で溶解後、0.1N塩酸を用いて水溶液のpH値を8.5に調整し、0.2μmのメンブランフィルターでろ過後、ろ液中にIPA391.5mLを内温25℃で滴下した。析出した結晶をろ過、IPA100mLで洗浄後、80℃で一晩乾燥して、7.8gの式(Y−1)で表される水溶性染料の精結晶を得た。{λmax:428nm(H2O)、εmax:4.20×104}
合成例4のKOHをNaOHに、酢酸カリウムを酢酸ナトリウムに変更した以外は、合成例4及び合成例5と同様の操作を行い、7.7gの水溶性染料(Y−2:一般式(Y)中のM=Na+)の精結晶を得た。
合成例4のKOHをLiOHに、酢酸カリウムを酢酸リチウムに変更した以外は、合成例4及び合成例5と同様の操作を行い、7.4gの水溶性染料(Y−3:一般式(Y)中のM=Li+)の精結晶を得た。
合成例4のKOHをNH4OHに、酢酸カリウムを酢酸アンモニウムに変更した以外は、合成例4及び合成例5と同様の操作を行い、7.3gの水溶性染料(Y−4:一般式(Y)中のM=NH4 +)の精結晶を得た。
〔インク液の調製〕
上記で得られたインク原液1〜6及び101〜102を用い、以下に記載の成分に超純水を加え1000gとした後、30〜40℃で加熱しながら1時間攪拌溶解した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧ろ過しイエローインク液1〜22及び101〜102をそれぞれ調整した。
イエローインク液1〜22及び101〜102の重金属イオン濃度を原子吸光法によって測定したところ、表4〜6に記載のイオンが検出された。他にも微量の遷移金属イオンが検出され、遷移金属イオンの総和は表4〜6に記載の量となった。
プロキセルXL-II(1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、AVECIA製)
以上の本発明(インク液1〜22)及び比較例(インク液101〜102)のインクジェット用インクについて、下記評価を行った。その結果を表7に示した。
なお、表7において、「にじみ」、「色移り」、「色相」、「色濃度」及び「画像の保存安定性」は、各インクジェット用インクを、インクジェットプリンター(商品名:PIXUS iP8600;キヤノン製)でキャノン社製 フォト光沢フィルム HG201に画像を記録した後で評価したものである。
前記画像を形成したフォト光沢紙を、1時間室温乾燥した後、10秒間脱イオン水に浸漬し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みが少ないものをA、滲みが中程度のものをB、滲みが多いものをCとして、三段階で評価した。
また色移りを、連続6枚画像を記録し集積部に集積させ、全記録が終了後、記録紙の記録面に重なっていた記録紙裏面の色移りを観察した。色移りが無いものを○、1枚でも色移りがあるものを×で評価した。
上記で得られた各インクをそれぞれ、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置(商品名:PIXUS iP8600;キヤノン製)に搭載した。記録条件を、温度23℃、相対湿度55%、記録密度2,400dpi×1,200dpi、吐出量2.5pLとした。そして、上記と同様の記録媒体に記録デューティを60%とした画像を形成して、画像を温度23℃、相対湿度55%で24時間自然乾燥した。このようにして得られた記録物の画像の部分について、分光光度計(Spectorolino;Gretag Macbeth製)を用いて色相角を測定し、色調の評価を行った。色調の評価基準は以下の通りである。評価結果を表7に示した。本発明においては、下記の評価基準でAA、A及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。
AA:色相角が88°以上90°以下。
A:色相角が85°以上88°未満、又は90°より大きく92°以下。
B:色相角が83°以上85°未満、又は92°より大きく94°以下。
C:色相角が83°未満、又は94°より大きい。
画像の保存安定性については、イエローのベタ画像印字サンプルを作成し、以下の評価を行った。(1)光堅牢性は印字直後の画像濃度Ciを反射濃度計(X−Rite310TR)にて測定した後、アトラス社製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を10日照射した後、再び画像濃度Cfを測定し染料残存率(100×Cf/Ci)を求め評価を行った。染料残像率について反射濃度が1、1.5及び2の3点にて評価し、いずれの濃度でも染料残存率が70%以上の場合をA、2点が70%未満の場合をB、全ての濃度で70%未満の場合をCとした。(2)熱堅牢性については、80℃15%RHの条件下に10日間、試料を保存する前後での濃度を、反射濃度計(X−Rite310TR)にて測定し染料残存率を求め評価した。染料残像率について反射濃度が1,1.5,2の3点にて評価し、いずれの濃度でも染料残存率が90%以上の場合をA、2点が90%未満の場合をB、全ての濃度で90%未満の場合をCとした。
ブロンズ現象発生の有無については、記録した直後の画像を24時間乾燥させた後で、目視にて観察して評価した。ブロンズ光沢が全く確認できなかったものを○、僅かながらブロンズ光沢が確認されたものを△、明らかにブロンズ光沢が確認されたものを×とした。なお、ブロンズ現象が発生すると印字濃度はブロンズ現象がない場合よりも低くなることによっても確認できる。
インク原液1中における色材1及び色材2の種類及び量を、下記表8に示すように変更した以外は、インク液1と同様にインク組成物を調製した。
また、インク組成物中における第1の色材の含有量(質量%)に対する第2の色材の含有量(質量%)の質量比率(〔群Aから選択される少なくとも1種の化合物の含有量〕/〔一般式(Y)、又は式(Y−1)の化合物の含有量〕)を「色材2/色材1」として下記表8に示した。
これらインク組成物をインク液1と同様に評価した結果を表9に示した。
なお、本発明において使用する受像紙をEPSON社製PM写真用紙、キャノン社製 PR101に変更した場合でも上記結果と同様の効果が見られる。
Claims (12)
- 少なくとも、第1の色材、及び第2の色材を含有するインク組成物であって、
前記第1の色材が、下記一般式(Y)で表される化合物であり、前記第2の色材が、下記群Aから選択される少なくとも1種の化合物であり、前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上1.0以下であり、該インク中の遷移金属イオンの含有量が0.0001mmol/l〜0.1mmol/lであることを特徴とするインク組成物。
一般式(Y)
(一般式(Y)中、Mはそれぞれ独立に水素原子またはカチオンを表し、Mがカチオンを表す場合はLi+イオン、Na+イオン、K+イオンまたはNH4 +イオンを表す。)
(群A中、Mはそれぞれ独立に水素原子またはカチオンを表し、Mがカチオンを表す場合はLi+イオン、Na+イオン、K+イオンまたはNH4 +イオンを表す。) - 前記群Aより選択される化合物が、1、2、3及び8から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のインク組成物。
- 前記一般式(Y)で表される化合物において、Mの主成分がK+イオンであり、群Aより選択される化合物において、Mの主成分がK+イオンである請求項1又は2に記載のインク組成物。
- 前記一般式(Y)で表される化合物及び群Aより選択される化合物におけるMが全てK+イオンである請求項1〜3のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記第1の色材の含有量が、インク組成物全質量を基準として、1質量%以上15質量%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記第2の色材のインク組成物中における含有量(質量%)が、前記第1の色材のインク組成物中における含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.001以上0.2以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記第2の色材の含有量が、インク組成物全質量を基準として、0.01質量%以上1.1質量%以下である請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク組成物。
- 前記遷移金属イオンがTi,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Mo,Pd,Ag,Cd,及びHgのイオンより選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記遷移金属イオンの含有量が0.01mmol/l〜0.1mmol/lであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 前記染料を0.2〜20質量%含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のインク組成物。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物を用いることを特徴とするインクジェット記録用インク。
- 支持体上に白色無機顔料粒子を含有する受像層を有する受像材料にインク滴を記録信号に応じて吐出させ、受像材料上に画像を記録するインクジェット記録方法であって、インク滴が請求項1〜10のいずれか一項に記載のインク組成物からなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
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