JP2012157388A - 毛髪の脱色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 損傷が十分に少ない脱色毛を得ることができる毛髪の脱色方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の脱色方法は、毛髪に、波長600〜1200nmのパルスレーザー光を、フルエンスが1×10−11〜0.1J/cm、且つ、エネルギー強度が50W/cm〜2GW/cmとなる条件で照射することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪の脱色方法に関する。
近年、個性表現の多様化により、白髪染めやおしゃれ染めに対応した様々なカラーの染毛剤が多数開発・上市されている。染毛剤のなかでも、特に、酸化染料及びアルカリ剤を含む第1剤と、過酸化水素を含む第2剤とを混合する酸化染毛剤が広く用いられている。このような酸化染毛剤による染毛では、過酸化水素から発生する活性酸素が毛髪中のメラニン色素を酸化分解して毛髪を脱色し、さらに過酸化水素の酸化作用によって酸化染料が毛髪中で重合することにより、半永久的な染色毛が得られる。
しかし、上記の酸化染毛剤には、過酸化水素から発生する活性酸素が毛髪中のケラチンの結合をも分解するため、毛髪は潤いを失い、パサつき感、きしみ感を生じるという欠点がある。そこで、過酸化水素による毛髪ダメージを低減することを目的とした第1剤が提案されている。例えば、下記特許文献1には、アルカリ剤にシスチンまたはその誘導体を混合した脱色剤用第1剤が提案されている。また、下記特許文献2には、アミン系ポリマー及びアンモニアを含有する第1剤が提案されている。しかし、これらの第1剤は、過酸化水素を活性化するためのアルカリ剤が含まれる処方であるため、毛髪ダメージを十分に低減することができない。
他方で、過酸化水素を使用しない毛髪の脱色方法がある。例えば、下記特許文献3には、相当量のアスコルビン酸又はその誘導体を配合した毛髪脱色剤が開示されている。また、下記特許文献4には、α−オキシカルボン酸類などが含まれる組成物を毛髪に塗布した後、400nm〜800nmの光に晒すことによる毛髪光脱色法が開示されている。更に、下記特許文献5には、1パルス当たり0.1〜1.2J/cmのレーザー光を毛髪に照射して漂白する方法が開示されている。
特開2002−370952号公報 特開2002−326916号公報 特開平5−78229号公報 特開2005−145890号公報 特開平8−71166号公報
しかしながら、特許文献3に記載の毛髪脱色剤や特許文献4に開示の方法では、毛髪を十分に脱色することができない。一方、特許文献5に開示の方法は、毛髪の損傷が十分に少ないものとはいえず、所望の程度の漂白が達成されるまでレーザー照射すると自然毛に匹敵する感触を有する脱色毛を得ることができない。
本発明は、損傷が十分に少ない脱色毛を得ることができる毛髪の脱色方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、パルスレーザー光による毛髪の脱色に着目して鋭意検討を重ねた結果、特定の波長を有するパルスレーザー光を特定の条件で毛髪に照射することにより、毛髪組織を損傷することなく脱色でき、自然毛に匹敵する感触の脱色毛が得られることを見出した。そして、本発明者らはこの知見に基づき本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、毛髪に、波長600〜1200nmのパルスレーザー光を、フルエンスが1×10−11〜0.1J/cm、且つ、エネルギー強度が50W/cm〜2GW/cmとなる条件で照射する毛髪の脱色方法を提供する。
本発明の毛髪の脱色方法によれば、上記のパルスレーザー光を毛髪に照射することにより、毛髪組織を損傷することなく脱色でき、損傷が十分に少ない脱色毛を得ることができる。これにより、自然毛に匹敵する感触の脱色毛を得ることができる。
本発明によれば、損傷が十分に少ない脱色毛を得ることができる毛髪の脱色方法を提供することができる。本発明の毛髪の脱色方法によれば、毛髪の強度及び伸度の損傷度を十分小さくすることができ、潤いやキューティクルの状態が良好に維持されて、パサつき感やきしみ感が十分少ない脱色毛を得ることができる。
本発明の脱色方法は、毛髪に、波長600〜1200nmのパルスレーザー光を、フルエンスが1×10−11〜0.1J/cm、且つ、エネルギー強度が50W/cm〜2GW/cmとなる条件で照射することを特徴とする。
上記の条件でパルスレーザー光の照射を行うことにより、キューティクル、コルテックス、メデュラなどの毛髪組織を損傷することなく、毛髪中のメラニン色素成分のみを分解することができる。これにより、損傷が十分に少ない脱色毛を得ることができる。
照射するパルスレーザー光の波長が600nmより短いと、エネルギー強度及びフルエンスがそれぞれ上記の本発明に係る範囲内にあっても、毛髪にパサつき感やきしみ感が生じ、更にキューティクルの剥離の割合が増大してしまう。この理由を本発明者らは、600nmより短い波長のパルスレーザー光は毛髪表面に作用するため、キューティクルが破壊され、さらにコルテックスが破壊されたことによるものと考えている。また、600nm未満の短波長のパルスレーザー光を毛根付近に照射した場合、人体に悪影響を及ぼすおそれがある。
一方、照射するパルスレーザー光の波長が1200nmより長いと、毛髪を十分に脱色させた場合に、パサつき感やきしみ感、キューティクルの剥離の割合が増大してしまう。この理由を本発明者らは、1200nmより長い波長のパルスレーザー光は毛髪内部の水を気化させやすく、これによりコルテックスが膨張破壊され、キューティクルが破壊されたことによるものと考えている。
本発明において、パルスレーザー光のより好ましい波長は、650nm〜1100nmである。
エネルギー強度が上記の本発明に係る範囲内にあっても、フルエンスが1×10−11J/cm未満では、メラニン色素の熱分解に十分な熱エネルギーを得ることができず、毛髪を十分に脱色することができなくなる。一方、フルエンスが0.1J/cmを超えると、毛髪にパサつき感やきしみ感が生じ、更にキューティクルの剥離の割合が増大してしまう。この理由を本発明者らは次のように考えている。すなわち、熱エネルギーがメラニン色素周辺のコルテックスにも伝播してコルテックスが熱損傷するとともに毛髪内部で水が気化することにより、コルテックスが膨張破壊され、更にこの膨張によりキューティクルも破壊されたと本発明者らは考えている。
パルスレーザー光のエネルギー強度が、50W/cm未満ではメラニン色素の熱分解に必要な熱エネルギーを得ることができず、毛髪を十分に脱色することができなくなる。一方、エネルギー強度が2GW/cmを超えると、毛髪にパサつき感やきしみ感が生じ、更にキューティクルの剥離の割合が増大してしまう。この理由を本発明者らは次のように考えている。すなわち、熱エネルギーがメラニン色素周辺のコルテックスにも伝播してコルテックスが熱損傷するとともに毛髪内部で水が気化することにより、コルテックスが膨張破壊され、更にこの膨張によりキューティクルも破壊されたと本発明者らは考えている。
上述したように、本発明における毛髪へのパルスレーザー光照射は、メラニン色素に作用してこれを分解するものの、メラニン色素の周辺組織にまで熱が伝播しないものであり、このような光照射によって毛髪の損傷を抑制しながら脱色が可能となる。
本発明に係る条件でパルスレーザー光を照射するための手段としては、固体レーザー、半導体レーザー、ファイバーレーザーなどのパルスレーザー発振機が挙げられる。レーザーの媒質としては、例えば、チタン−サファイヤ、Yb:KY(WO、Yb:YAG、Cr:LiSaF、Nd:ガラス、半導体、ファイバーなどが挙げられる。
パルスレーザー光のエネルギー強度は、エネルギー強度(W/cm)=フルエンス(J/cm)/パルス幅(sec)で表される値であり、フルエンスに合わせて、パルス幅を調整することにより、本発明に係る範囲内とすることができる。
パルスレーザー光の繰り返し周波数としては、特に制限はないが、1Hz〜10GHzの広範囲の繰返し周波数をとることができる。毛髪を短時間で脱色するには、高い繰り返し周波数を設定することが好ましく、100Hz以上の繰り返し周波数が望ましい。
パルスレーザー光のビーム半径、形状にも制限はなく、例えば、0.01〜10mmの円状、楕円形、長方形など、様々な形状をとることができる。ビーム半径が大きい場合、上記の繰り返し周波数が小さくても短時間で毛髪を脱色することが可能である。ビーム半径が小さい場合、上記の繰り返し周波数を大きくすることにより、短時間で毛髪を脱色することができる。
パルスレーザー光のパルス幅としては、特に制限はないが、例えば100フェムト秒(1×10−13秒)〜10ナノ秒(1×10−8秒)とすることができる。レーザー光のパルス幅が短いほど熱伝播が少なくなり、毛髪の損傷を抑えられるため、パルス幅としては1ns以下であることが好ましい。
パルスレーザー光を毛髪に照射する方法にも制限はなく、毛髪を固定してパルスレーザー光を照射すること、パルスレーザー光を固定して毛髪に照射すること、毛髪、パルスレーザー光の双方を固定しないまま毛髪にパルスレーザー光を照射することができる。
本発明においては、パルスレーザー光を毛髪の特定の箇所に照射することで、毛髪に印影を付けることができる。
本発明においては、本発明に係る条件でパルスレーザー光を照射することにより、毛髪中のメラニン色素だけでなく、酸化染料、酸性染料、塩基性染料、直接染料、天然染料で染められた毛髪中の染料も、毛髪組織を損傷することなく分解し、脱色することができる。
本発明の脱色方法で脱色可能な酸化染料としては、例えば、p−フェニレンジアミン、p−トルイレンジアミン、4−アミノフェノール、テトラアミノピリミジン、トリアミノヒドロキシピリミジン等などの中間体、及びレゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、2−アミノフェノール、4−(N−メチルアミノ)フェノール、3−アミノフェノール、3−N,N−ジメチルアミノフェノール、4−アミノ−3−メチルフェノール、5−アミノ−2−メチルフェノール、6−アミノ−3−メチルフェノール、3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、4−アミノジフェニルアミン、4,4′−ジアミノジフェニルアミン、2−ジメチルアミノ−5−アミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、1,2−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1−アミノ−3−(2′−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、1−アミノ−3−〔ビス(2′−ヒドロキシエチル)アミノ〕ベンゼン、1,3−ジアミノトルエン、α−ナフトール、1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼン、4,6−ジクロロレゾルシノール、4−ヒドロキシ−1,2−メチレンジオキシベンゼン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジアミノ−3−クロロフェノール、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1−ヒドロキシナフタレン、4−ヒドロキシ−1,2−メチレンジオキシベンゼン、2,4−ジアミノ−3−クロロフェノール、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2′−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン等のカップリング物質が挙げられる。
本発明の脱色方法で脱色可能な酸性染料としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色201号、赤色227号、赤色230号の(1)、赤色230号の(2)、赤色231号、赤色232号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、緑色401号、緑色402号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、青色203号、青色205号、かっ色201号、黒色401号などを挙げることができる。
本発明の脱色方法で脱色可能な塩基性染料としては、例えば、ベーシック・ブルーNo.6、ベーシック・ブルーNo.7、ベーシック・ブルーNo.9、ベーシック・ブルーNo.26、ベーシック・ブルーNo.41、ベーシック・ブルーNo.99、ベーシック・バイオレットNo.1、ベーシック・バイオレットNo.2、ベーシック・バイオレットNo.3、ベーシック・バイオレットNo.10、ベーシック・バイオレットNo.14、ベーシック・ブラウンNo.4、ベーシック・ブラウンNo.16、ベーシック・ブラウンNo.17、ベーシック・レッドNo.2、ベーシック・レッドNo.22、ベーシック・レッドNo.76、ベーシック・イエローNo.11、ベーシック・イエローNo.57、ベーシック・グリーンNo.1等が挙げられる。
本発明の脱色方法で脱色可能な直接染料としては、例えば、ニトロ染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料、インジゴ染料などが挙げられ、具体的には、ニトロパラフェニレンジアミン、パラニトロオルトフェニレンジアミン、パラニトロメタフェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、N1,N4,N4−トリス(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロパラフェニレンジアミン、4−〔(2−ニトロフェニル)アミノ〕フェノール、N1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロパラフェニレンジアミン、2,2’−〔(4−アミノ−3−ニトロフェニル)イミノ〕ビスエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロアニリン、2−〔〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)−4−ニトロフェニル〕アミノ〕エタノール、N1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ニトロオルトフェニレンジアミンおよびそれらの塩、1,4−ジアミノアントラキノン等が挙げられる。
本発明の脱色方法で脱色可能な天然染料としては、例えば、カロチノイド系、アントラキノン系、フラボノイド系(アントシアニン系、カルコン系、フラボン系)、ポリフィニン系、ジケトン系、ベタシアニン系、アゾフィロン系等が挙げられ、具体的にはアカネ色素、アナトー色素、パビリカ色素、クチナシ黄色色素、抽出カロチン、コチニール色素、ラック色素、赤キャベツ色素、シソ色素、紫コーン色素、エルダーベリー色素、ボイセンベリー色素、ブドウ果皮色素、ブドウ果汁色素、紫イモ色素、ベニバナ黄色素、ベニバナ赤色素、コウリャン色素、タマネギ色素、カカオ色素、サンダルウッド色素、スピルリナ青色素、フロロフィル、ウコン色素、ビーレッド、紅麹赤色素、紅麹黄色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、タマリンド色素等を挙げることができる。
本発明の脱色方法で脱毛した毛髪は、上述した酸化染料、酸性染料、塩基性染料、直接染料、天然染料などの染料を用いて、染毛することもできる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
<1.毛髪の脱色試験>
本実施例では、チタン−サファイア又はYb:YAGを媒質とするパルスレーザー発振機を用い、下記のメラニン色素含有毛髪、染色毛髪1及び染色毛髪2のそれぞれに所定の条件でパルスレーザー光を照射して、脱色試験を実施した。
(1)メラニン色素含有毛髪
巾約5mm×厚み約1mm×長さ15cm以上の日本人由来の黒色毛髪の束を用意した。
(2)染色毛髪1(酸化染料による染毛)
日本人由来の白髪を、p−フェニレンジアミン0.2質量%、レゾルシノール0.2質量%及び過酸化水素3.0質量%の水容液に20分間浸した後、これを水洗して風乾した。得られた染色毛髪から、巾約5mm×厚み約1mm×長さ15cm以上の毛髪の束を用意した。
(3)染色毛髪2(酸性染料及び天然染料による染毛)
日本人由来の白髪を、黒色401号0.1質量%及びタマリンド色素0.5質量%の水溶液に20分間浸した後、これを水洗して風乾した。得られた染色毛髪から、巾約5mm×厚み約1mm×長さ15cm以上の毛髪の束を用意した。
(実施例1)
エネルギー強度10MW/cm、フルエンス0.1J/cm、波長1064nm、繰り返し周波数10Hz、ビーム半径4mm、パルス幅10ns、平均出力0.5Wのパルスレーザー光を、毛髪の同一箇所に100回照射した。この操作を毛髪全体に対して繰返し、毛髪の脱色処理を行った。
(実施例2〜実施例8)
実施例1と同様に、表1に記載の条件で毛髪の脱色処理を行った。
(比較例1〜比較例7)
実施例1と同様に、表2に記載の条件で毛髪の脱色処理を行った。
(比較例8)
過硫酸アンモニウムと過酸化水素を混合したpH10.5のアルカリ性溶液に、毛髪を30分浸漬した。同様の操作を10回繰り返し、毛髪の脱色処理を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜7で得られた脱色毛について、下記の評価方法にしたがって、毛髪の脱色度、毛髪の強度損傷度及び伸度損傷度、並びに、毛髪のパサつき感、きしみ感及びキューティクルの状態を評価した。
[脱色毛の評価方法]
(1)毛髪の脱色度:
脱色試験前後の毛髪のL値(明度)を、SMカラーコンピューター(スガ試験機社製)で測定し、L値の差(ΔL)を求めた。
(2)毛髪の強度損傷度及び伸度損傷度:
毛髪の強度、伸度をRHEO METERNRM−2010J−CW(不動工業株式会社製)で測定し、次式(1)、(2)から強度損傷度(%)及び伸強度損傷度(%)をそれぞれ求めた。
強度損傷度(%)=[(未処理毛髪の強度−被処理毛髪の強度)/(未処理毛髪の強度)]×100(%)…(1)
伸度損傷度(%)=[(未処理毛髪の伸度−被処理毛髪の伸度)/(未処理毛髪の伸度)]×100(%)…(2)
式中、被処理毛髪とは、上記実施例又は比較例の脱色処理が施された毛髪を指す。
(3)パサつき感
専門パネラーにより、以下の基準で判定した。
○:まったくパサつき感を感じない。
△:ややパサつき感を感じる。
×:パサつき感を感じる。
(4)きしみ感
専門パネラーにより、以下の基準で判定した。
○:まったくきしみ感を感じない。
△:ややきしみ感を感じる。
×:きしみ感を感じる。
(5)キューティクルの状態
毛髪の表面を走査電子顕微鏡S−2400((株)日立製作所製)で観察し、以下の基準で判定した。
◎:まったく損傷していない。
○:キューティクルの剥離の割合が、毛髪全体の10%以下である。
△:キューティクルの剥離の割合が、毛髪全体の10%を超え30%未満である。
×:キューティクルの剥離の割合が、毛髪全体の30%以上である。
Figure 2012157388

Figure 2012157388

毛髪に照射するパルスレーザー光のエネルギー強度を50W〜2GW/cm、フルエンスを1×10−11〜0.1J/cm、及び波長を600〜1200nmとした実施例1〜8では、ΔL値=30以上の脱色毛が得られた。得られた脱色毛の強度損傷度及び伸度損傷度は低く、パサつき感やきしみ感は全く感じられないという結果が確認された。また、キューティクルの損傷も認められなかった。
フルエンスが0.1J/cmを上回る比較例1及び比較例2、レーザー波長が1200nmを上回る実施例3、エネルギー強度が2GW/cmを上回る比較例4でも、ΔL値=30以上の脱色毛が得られた。しかし、キューティクルの剥離が毛髪全体の10〜30%で認められ、強度損傷度と伸度損傷度も高い値を示した。これらの結果は、色素破壊に要する以上のエネルギーが色素周辺の毛髪組織にも伝播し、組織を破壊したためと考えられる。
エネルギー強度が50W/cm未満の比較例5、フルエンスが1×10−11J/cm未満の比較例6では十分に脱色することができなかった。600nm未満のパルスレーザー光を照射した比較例7では、ΔL値=30以上の脱色毛が得られたが、強度損傷度及び伸度損傷度が大きく、キューティクル、コルテックスの破壊が確認された。過酸化水素を用いた比較例8では十分な脱色毛が得られず、ΔL値は20程度であった。なお、比較例8の伸度損傷度が−36%となったのは、キューティクルの剥離によるものと考えられる。
本発明の毛髪の脱色方法によれば、毛髪に潤いを保ったまま脱色することができる。

Claims (1)

  1. 毛髪に、波長600〜1200nmのパルスレーザー光を、フルエンスが1×10−11〜0.1J/cm、且つ、エネルギー強度が50W/cm〜2GW/cmとなる条件で照射する、毛髪の脱色方法。
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