JP2012162677A - 着色組成物、着色感放射線性組成物、色素多量体の製造方法、インクジェット用インク、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、並びに表示装置 - Google Patents

着色組成物、着色感放射線性組成物、色素多量体の製造方法、インクジェット用インク、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、並びに表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像時の着色剤の溶出、着色剤の染み込みや色移り、及び現像残渣が抑制され、且つザラ(色ムラ)が良好な着色膜が形成される着色組成物及び着色感放射線性組成物を提供する。
【解決手段】色素多量体の合成時に必要な全色素単量体の15質量%以上70質量%以下を仕込み、これに残りを滴下する滴下重合により製造され、一般式(A2)で示される構造単位の含有量(モル%)を(a2)、一般式(A1)で示される構造単位の含有量を(a1)としたとき、両者が式(1)を満たし、且つ、分子内にアルカリ可溶性基を含む色素多量体を含有する着色組成物。式中、XA1、XA2は重合によって形成される連結基を、LA1、LA2は単結合又は2価の連結基を、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を、Rは、水素原子、アルキル基等を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。
式(1) (a2)/(a1)≧0.3

【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、着色感放射線性組成物、色素多量体の製造方法、インクジェット用インク、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、並びに表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、特に大画面液晶テレビの発達に伴い、液晶ディスプレイ(LCD)、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。更なる高画質化の要求から有機ELディスプレイの普及も待ち望まれている。一方、デジタルカメラ、カメラ付き携帯電話の普及から、CCDイメージセンサーなどの固体撮像素子も需要が大きく伸びている。
これらのディスプレイや光学素子のキーデバイスとしてカラーフィルタが使用されており、更なる高画質化の要求とともにコストダウンへの要求が高まっている。このようなカラーフィルタは、通常、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の3原色の着色パターンを備えており、表示デバイスや撮像素子において、通過する光を3原色へ分画する役割を果たしている。
カラーフィルタに使用されている着色剤には、共通して次のような特性が求められる。
即ち、色再現性上好ましい分光特性を有すること、液晶ディスプレイのコントラスト低下の原因である光散乱や固体撮像素子の色ムラ・ザラツキ感の原因となる光学濃度の不均一性といった光学的な乱れがないこと、使用される環境条件下における堅牢性、例えば、耐熱性、耐光性、耐湿性等が良好であること、モル吸光係数が大きく薄膜化が可能なこと、等が必要とされている。
このため、着色剤としては顔料を用いることが一般的である。
近年、固体撮像素子用のカラーフィルタの更なる高精細化が望まれている。
しかしながら従来の着色剤として顔料を用いる手段では、顔料の粗大粒子による色ムラが発生する等の観点から解像度を更に向上させることは困難である。また、液晶ディスプレイにおいても、顔料を着色剤として用いた場合、耐光性や耐熱性に優れるものの、顔料粒子による光散乱のためコントラストの低下や、ヘイズの増加といった課題を有している。
また、インクジェット法で着色インクを吹き付けして着色層(色画素)を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
このような顔料分散法を使用したインクジェット用インクをカラーフィルタの製造に用いた場合、インクの顔料凝集によるノズル目詰まりが頻繁に発生するため、吐出安定性という点で改善が望まれている。さらに、凝集した顔料のために、ワイピングやパージといった吐出回復動作によるインク吐出状態の回復機能が低下しやすい。また、ワイピング時、凝集した顔料によりノズル面がこすれて、インクが曲がった方向に吐出される場合もある。
このため、顔料に替えて着色剤として染料を使用することが検討されており、染料を用いた場合には、固体撮像素子用カラーフィルタでは色むら・ザラツキ感の問題を解消し高解像度の達成が、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ用カラーフィルタではコントラストやヘイズなどの光学特性の向上が夫々期待される。また、染料を用いたインクジェット法では概して吐出安定性も高く、インク粘度の増加などに伴うノズル目詰まりがあった場合でも、ワイピングやパージにより容易にインク吐出状態が回復することが期待される。
以上の背景のもと、着色剤として染料を用いることが検討されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、染料含有の硬化性組成物は、一般に顔料に比べて、耐光性や耐熱性に劣る、ラジカル重合反応を抑制する傾向がある、アルカリ水溶液又は有機溶剤(以下単に溶剤ともいう)への溶解度が低いため、所望のスペクトルを有する硬化性組成物を得るのが困難である、他の成分との相互作用を示すことが多く、非硬化部の溶解性(現像性)の調節が困難である、等の課題があり、高精細で、薄膜且つ堅牢性にも優れたカラーフィルタの着色パターンは、これまで染料を用いて形成することは困難であった。
このような問題に関連して、従来より開始剤の種類を選択し、或いは開始剤の添加量を増量する等の種々の方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
また、カラーフィルタに好適な分光特性に着目して、ジピロメテン染料を用いた着色硬化性組成物及び色素化合物が検討されている(例えば、特許文献5参照)。
また、カラーフィルタ製造における昇華性の欠点の改良に関して、分子内にトリフェニルメタン染料を有するポリマーを着色剤として含有するカラーフィルタが提案されている(例えば、特許文献6参照)。
特開昭59−75205号公報 特開2004−339332号公報 特開平6−75375号公報 特開2005−316012号公報 特開2008−292970号公報 特許第3736221号明細書
染料を含有するカラーフィルタ用着色組成物においては、染料の溶出や色写りを防止するために、染料を多量体化することが検討されている。染料の多量体化によって、溶出や色写りは抑制されるものの、本発明者らはこれまで染料を用いた着色組成物ではみられなかった色ムラという新たな問題が発生することを見出した。この色ムラは、「細かい点状の高濃度領域が発生することにより生じる色ムラ」であり、着色パターン全体がざらついた外観を与えることから、以下、本明細書においてはこのような色ムラを「ザラ」と称することがある。
ザラ(色ムラ)とは、画素の濃度ムラを指し、染料の多量体を着色剤として用いた場合、ザラが発生する原因を検討すると、染料多量体の成分のうち、染料組成比が高いものがザラを発生させやすいことが明らかとなった。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、アルカリ現像時の着色剤の溶出、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣が抑制され、且つザラ(色ムラ)が良好な着色膜を形成できる着色組成物及びそれを用いた着色感放射線性組成物を提供することを目的とする。
本発明のさらなる目的は、耐熱性に優れた着色画素を形成でき、吐出安定性に優れたインクジェット用インクを提供することにある。
また、本発明は、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣に起因する混色が抑制され、且つザラ(色ムラ)が良好で、耐熱性に優れたカラーフィルタ及びその製造方法、並びに該カラーフィルタを備えた固体撮像素子及び表示装置を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、着色組成物に適用した場合でもザラ(色ムラ)が発生し難く、且つ。着色剤の溶出や滲み込みが抑制された色素多量体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討の結果、染料ホモポリマーは、染料を部分構造として含む線量大量対(以下、色素単量体と称する)以外の単量体を共重合した色素多量体に対してザラが大きく悪化すること、色素(染料構造を含む)単量体以外の単量体の組成比を上げることでザラが改良することから、色素単量体と染料以外の単量体との組成比を特定の範囲とし、また、色素多量体中においても、色素単量体に由来する構造単位の凝集を抑制することでザラが改良することを見出し、本発明を完成した。
即ち、前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体と下記一般式(A2)で示される構造単位を形成しうる単量体とを用いて合成され、色素多量体の合成に必要な全色素単量体のうち、15質量%以上70質量%以下の色素単量体を予め仕込んだ仕込み液を準備し、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行うことにより製造され、色素多量体を構成する下記一般式(A2)で示される構造単位の含有量(モル%)を(a2)とし、下記一般式(A1)で示される構造単位の含有量を(a1)としたとき、両者の関係が下記式(1)を満たし、且つ、分子内にアルカリ可溶性基を有する色素多量体を含有する着色組成物。
式(1) (a2)/(a1)≧0.3
[一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
<2> 前記色素多量体が、分散度〔Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)〕が1.0<Mw/Mn<2.0の範囲であり、且つ、GPC法で測定した重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の色素多量体である<1>に記載の着色組成物。
<3>前記一般式(A)及び一般式(A1)におけるDyeは、下記一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物から任意の水素原子が1つ外れた色素残基、又は下記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物のR11〜R17、X、Y〜Yのいずれか1つの置換基の水素原子が1つ外れた色素残基を表す<1>又は<2>に記載の着色組成物。

〔一般式(5)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。Xは、Maに結合可能な基を表し、Xは、Maの電荷を中和する基を表し、XとXは、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。但し、RとRとが環を形成することはない。〕

〔一般式(6)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X及びXは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y及びYは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。XはMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。〕
<4> 前記仕込み液における単量体濃度が15質量%以上100質量%以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<5> 前記色素多量体が、ラジカル重合により製造された色素多量体である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<6> 前記色素多量体が、リビングラジカル重合により製造された色素多量体である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の着色組成物。
<7><1>〜<6>のいずれか1項に記載の着色組成物、重合性化合物、及び、重合開始剤を含有する着色感放射線性組成物。
<8> <7>に記載の着色感放射線性組成物を用いて形成された着色パターンを備えるカラーフィルタ。
<9> <8>に記載の着色感放射線性組成物を支持体上に付与して着色感放射線性組成物層を形成する工程と、形成された着色感放射線性組成物層を、パターン状に露光する工程と、露光された着色感放射線性組成物層を現像して着色パターンを形成する工程と、をこの順で有するカラーフィルタの製造方法。
<10> <1>〜<6>のいずれか1項に記載の着色組成物、及び、重合性化合物を含有するインクジェット用インク。
<11> <10>に記載のインクジェット用インクを用いて形成された着色パターンを備えるカラーフィルタ。
<12> 隔壁により区画された凹部を有する基板を準備する工程と、前記凹部に、インクジェット法によって、<12>に記載のインクジェット用インクの液滴を付与して、カラーフィルタの着色画素を形成する工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
<13> <8>又は<11>に記載のカラーフィルタを備えた固体撮像素子。
<14> <8>又は<11に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
<15> 下記一般式(A1)で示される構造単位と、下記一般式(A2)で示される構造単位と、を含む色素多量体の製造方法であって、
下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体を、該色素多量体の合成に必要な全色素単量体の15質量%以上70質量%以下を予め仕込んだ仕込み液を調製し、その後、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行う色素多量体の製造方法。
[一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
<16> 前記仕込み液の仕込み液に対する単量体濃度が15質量%以上100質量%以下である<15>に記載の色素多量体の製造方法。
<17> 前記滴下重合は、ラジカル重合である<15>又は<16>に記載の色素多量体の製造方法。
<18> 前記滴下重合は、リビングラジカル重合である<17>に記載の色素多量体の製造方法。
本発明者らの検討によれば、染料ホモポリマーは、染料以外の単量体を共重合した染料多量体に対してザラが大きく悪化すること、染料単量体以外の単量体の組成比を上げることでザラが改良することから、染料単量体と染料以外の単量体との組成比を特定の範囲とし、また、染料多量体中においても、染料単量体に由来する構造単位が凝集することを抑制することでザラが改良することを見出た。
さらに、モノマー反応性比(rはポリマー生長末端M に対するM、Mの相対反応性)を算出すると(共重合1−反応解析−/高分子学会/培風館、高分子合成の実験法/大津隆行/化学同人)、ザラとの相関があることがわかった。染料単量体をM1とした場合、rが1よりも大きければ染料がブロック的に重合され、1よりも小さければ染料単量体と他の単量体が交互に重合されやすいことを示す。rの値が大きな染料単量体では、rの値が小さい染料単量体よりザラが発生しやすい傾向にあることが明らかとなった。
これらの検討から、染料多量体は染料組成比の高い成分は、溶剤溶解性が低く、凝集性に富んでおり、また他のポリマーとの相溶性悪化や、顔料との相互作用、分散剤引き剥がしによる分散系の破壊といった多角的な要因により、ザラを誘発しやすいことが考えられる。
これらの結果を踏まえ、いかに染料多量体の分散度を狭く、均一な組成比分布を実現する検討を行い、色素単量体に由来する凝集を抑制するためには、色素多量体の合成に必要な色素単量体を一度に添加せずに、まず仕込み液に特定量の色素単量体を添加し、残余の色素単量体を徐々に添加しつつ、滴下重合を行うことが有効であることを見出した。この製造方法により得られた色素多量体では、染料を部分構造として含む色素単量体と該色素単量体以外の共重合成分の組成比(色素単量体以外の、即ち、染料を部分構造として含まない共重合成分/染料を含む部分構造として含む共重合成分:色素単量体)を0.3以上とすることができ、確率的に染料に富み、分子内に染料が偏在した部分を有する多量体の生成を抑えることができ、有効な手段であることが明らかとなった。また、一般的に分散度を狭くできるリビングラジカル重合も有効であることがわかった。ラジカル重合でも、製造におけるモノマーの仕込み量と滴下量を調整すること、モノマー濃度を均一な条件で重合を行うことで分散度を狭く、均一な組成比分布を実現できることを見出した。
本発明によれば、アルカリ現像時の着色剤の溶出、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣が抑制され、ザラ(色ムラ)の良好な着色膜を形成できる着色組成物及び着色感放射線性組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、耐熱性に優れた着色画素を形成でき、吐出安定性に優れたインクジェット用インクを提供することができる。
また、本発明によれば、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣に起因する混色が抑制され、ザラ(色ムラ)の良好な、耐熱性に優れたカラーフィルタ及びその製造方法、並びに該カラーフィルタを備えた固体撮像素子及び表示装置を提供することができる。
さらに、本発明によれば、着色組成物に適用した場合でもザラ(色ムラ)が発生し難く、且つ。着色剤の溶出や滲み込みが抑制された色素多量体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の着色組成物、着色感放射線性組成物、色素多量体の製造方法インクジェット用インク、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、並びに表示装置について詳述する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
≪着色組成物≫
本発明の着色組成物は、着色剤として、下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体と下記一般式(A2)で示される構造単位を形成しうる単量体とを用いて合成され、色素多量体の合成に必要な全色素単量体のうち、15質量%以上70質量%以下の色素単量体を予め仕込んだ仕込み液を準備し、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行うことにより製造され、色素多量体を構成する下記一般式(A2)で示される構造単位の含有量(モル%)を(a2)とし、下記一般式(A1)で示される構造単位の含有量を(a1)としたとき、両者が(a2)/(a1)≧0.3の関係を満たす色素単量体であって、分子内にアルカリ可溶性基を有する色素多量体(以下、「特定色素多量体」ともいう)を含有する。
[一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
上記プロセスを経ることで、色素多量体において、色素単量体に由来する構造単位〔上記一般式(A1)で示される構造単位〕が、ザラを発生させる懸念を生じるブロック、例えば、(A1)で示される構造単位が4以上結合してなるブロックを形成せず、アクリル酸モノマー、アクリル酸エステルモノマーなどに由来する一般式(A2)で示される構造単位が、色素単量体に由来する一般式(A1)で示される構造単位の間に所謂スペーサのように配置される好ましい態様とすることができるものと考えている。
既述のように、染料由来の部分構造−Dyeは、それ自体が凝集しやすく、一般的な合成法により色素多量体を合成すると、染料由来の部分構造−Dyeを有する構造単位同士がブロックを形成しやすく、従って、既述のように、色素単量体の所定量を用いて滴下重合することにより低分子量の共重合成分との均一な色素多量体が形成されることが重要となる。
また、特に、フォトリソ法に適用される場合、パターン形成性の観点からは分子内にアルカリ可溶性基を有することが必要となる。
さらに、本発明の好ましい態様として、特定色素多量体は、重量平均分子量(Mw)が5,000以上20,000以下であり、かつ分散度(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))が1.00以上2.0以下であることが好ましい。
以下では、分散度(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))を、単に「分散度(Mw/Mn)」とも表記する。また、本発明における重量平均分子量は、以下に詳述するようにGPC法により測定した値を用いている。
着色組成物を上記本発明の構成とすることにより、着色膜を形成する際の、アルカリ現像時の着色剤の溶出、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣が抑制される。
更に、本発明の着色組成物は、堅牢性(耐熱性、耐光性)に優れた着色膜を形成でき、保存安定性にも優れる。
このため、本発明の着色組成物は、フォトリソ法に用いられる着色感放射線性組成物やインクジェット用インクの製造に好適に使用され、得られた着色感放射線性組成物やインクジェット用インクは、カラーフィルタを作製する用途に好適である。
本発明の着色組成物の具体的な形態としては、上述の本発明の効果をより効果的に奏する観点からは、特定色素多量体と、感放射線性化合物(重合性化合物及び重合開始剤から選ばれる化合物)と、を含有するネガ型又はポジ型の着色感光性組成物の形態が好ましい。
なかでも、本発明の効果を特に効果的に奏する観点からは、特定色素多量体と、感放射線性化合物である重合開始剤と、重合性化合物と、溶剤と、を含むネガ型の着色感放射線性組成物(着色硬化性組成物)の形態であることが好ましい。
また、本発明の着色組成物の別の形態としては、特定色素多量体と、溶剤及び重合性化合物の少なくとも一方と、を含むインクジェット用インクの形態が挙げられる。
インクジェット用インクの形態によれば、耐熱性に優れた着色画素を形成でき、吐出安定性が向上する。
以下、まず特定色素多量体について説明する。
<特定色素多量体>
本発明における特定色素多量体は、前記一般式(A1)及び一般式(A2)で表される部分構造を含む色素多量体であり、好ましくは、重量平均分子量(Mw)が5,000以上20,000以下、かつ分散度(Mw/Mn)が1.0以上2.0以下であるアルカリ可溶性基を有する色素多量体である。
色素多量体の分子量と分散度が上記関係を満たすようにすることで、本発明の着色組成物から形成される着色膜において、アルカリ現像時の着色剤の溶出、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣が大幅に改善される。
前記重量平均分子量(Mw)が5,000未満であると、着色膜とした際、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、着色剤の染み込み、耐アルカリ溶出性、耐溶剤性が悪化する傾向がある。
上記重量平均分子量が20,000を超えると、特に、現像残渣が悪化する傾向がある。
前記重量平均分子量として、5,000以上20,000以下であることが好ましく、より好ましい分子量は5,000以上16,000以下であり、最も好ましくは6,000以上12,000以下である。
また、前記分散度(Mw/Mn)が2.0を超えると、着色膜とした際、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、着色剤の染み込み、耐アルカリ溶出性、耐溶剤性が悪化する傾向がある。
前記分散度(Mw/Mn)は、1.0以上2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.0以上1.8以下であり、最も好ましくは1.0以上1.6以下である。
なお、前記重量平均分子量及び前記分子量分布は、ゲル浸透クロマトグラフィ法(GPC)で、東ソー株式会社製HLC−8220GPC(展開溶媒NMP、検出UV、ポリスチレンによる換算値)を用いて測定された値を指す。
前記一般式(A1)で示す構造単位の凝集を抑制し、且つ、重量平均分子量(Mw)を5,000以上20,000以下の範囲に調整する手段としては、例えば、色素多量体の合成時において、重合開始剤量や連鎖移動剤量を調整する手段や、反応温度を調整する手段が挙げられる。
具体的には、重合開始剤量は、重合性色素単量体と他の共重合成分である重合性単量体との総和に対して、2〜30モル%が好ましく、2〜20モル%がより好ましい。
また、連鎖移動剤量は、重合性色素単量体と他の重合性単量体の総和に対して、1〜20モル%が好ましく、2〜15モル%がより好ましい。
反応温度は、使用する重合開始剤の種類によって異なるが、重合開始剤の半減期が15分〜120分になるような温度に調整することが好ましい。例えばV601(商品名、和光純薬製)の場合、60〜90℃が好ましく、70〜85℃がより好ましい。
また、本発明において、色素多量体の分散度(Mw/Mn)を1.00以上2.50以下の範囲に調整する手段としては、例えば、再沈殿溶媒の種類や量の変更によって調整する手段が挙げられる。
具体的には、再沈殿溶媒として、使用する重合性色素単量体の溶解度が高い溶媒を選択することが好ましく、さらに、これに加え色素多量体の溶解度が低い溶媒を選択することがより好ましい。このような溶媒を選択することによって重合性色素単量体の残存率をできるだけ下げることができると同時に、色素多量体の分子量分布における低分子量側を選択的に除くことができる。従って、上述の溶剤を選択することは、色素多量体の分散度を小さくすることに特に有効である。使用する重合性色素単量体によって異なるが、低級アルコール類(例えば、メタノール、エタノール及びイソプロパノール等)やアセトニトリルなどを用いることが好ましい。2種類以上の溶媒を組み合わすことも好ましい。
また、色素多量体の重合反応溶液(再沈殿を繰り返す場合は色素多量体の溶液)に対する再沈殿溶媒の量は、1〜100質量倍が好ましく、2〜50質量倍がより好ましい。
さらに色素多量体の重合反応溶液(再沈殿を繰り返す場合は色素多量体溶液)を0.1〜1質量倍の再沈殿溶媒で希釈しておくことが、より好ましい。これによって重合性色素単量体を効果的に除くことができ、分散度を小さくすることに有効である。
また、再沈殿を繰り返すことも、分散度を調整する手段として好ましい。この場合、最沈殿条件は同じ条件を繰り返しても良いし、違う条件を組み合わせてもよい。
また、ここでいう「色素多量体」とは、最大吸収波長が400nm〜780nmの範囲に存在する色素骨格を有する多量体であり、上記範囲に最大吸収波長を有する多量体であれば特に限定されない。
即ち、前記一般式(A1)で表される構造単位に含まれる部分構造−Dyeになりうる前記色素骨格としては、モノメチン系、ジメチン系、トリメチン系、シアニン系、メロシアニン系、ジシアノスチリル系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、キサンテン系、スクアリリウム系、キノフタロン系、モノアゾ系、ビスアゾ系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、キノフタロン系、アントラキノン系、アントラピリドン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系、フタロシアニン系、アゾメチン系、ジオキサジン系、ジピロメテン系の色素骨格及びそれらの金属錯体が好ましい。
なお、最大吸収波長は、紫外可視分光光度計(島津製作所製UV3100)を用いて、酢酸エチル溶液中(濃度1×10−6mol/L、光路長10mm)における吸収スペクトルを測定されたものである。
本発明の着色剤組成物に含まれる色素多量体は、アルカリ可溶性基を有する。
アルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、スルホ基などが挙げられる。中でも、カルボキシル基が好ましい。
後述するフォトリソ法で好適に使用する観点で、特定色素多量体の酸価は、0.5mmol/g以上3.0mmol/g以下であることが好ましく、0.6mmol/g以上2.5mmol/g以下であることがより好ましく、0.7mmol/g以上2.0mmol/g以下であることが特に好ましい。
アルカリ可溶性基は、既述の色素単量体由来の構造単位である一般式(A1)に置換基として含まれていてもよく、下記一般式(A2)で表される部分構造に含まれ、共重合成分として色素多量体に導入されてもよい。なお、色素多量体が互いに異なる一般式(A2)を含有する場合には、分子内、分子間で対塩構造を形成している構造、無水物構造などを含有する場合も包含される。
本発明における特定色素多量体としては、二量体、三量体、オリゴマー、ポリマーなどが挙げられる。ここで特定色素二量体とは、分子内に前記一般式(A1)で表される部分構造を2つ含む化合物を指す。
例えば、色素多量体がポリマーの場合、その製造方法としては以下に示す方法が挙げられる。
重合性色素単量体の少なくとも1種と、他の重合性単量体(コモノマー)の少なくとも1種と、の共重合反応によって合成する方法。
この方法は、重合性色素単量体及び他の重合性単量体の少なくとも1種としてアルカリ可溶性基を有する単量体を用いる方法であってもよいし、重合性色素単量体の少なくとも1種と、他の重合性単量体(コモノマー)の少なくとも1種と、の共重合反応によって合成された色素多量体に対し、高分子反応によりアルカリ可溶性基を導入することにより合成する方法であってもよい。
本発明で用いる色素多量体を共重合反応で合成する場合、得られた色素多量体が、下記一般式(A1)で表される部分構造及び一般式(A2)で表される部分構造を有する限りにおいて、前記他の重合性単量体(コモノマー)は、重合性色素単量体と重合可能なものであれば特に限定はない。他の重合性単量体は、下記一般式(A1)で表される部分構造及び一般式(A2)で表される部分構造の少なくとも一方に含まれてもよく、また、下記一般式(A1)で表される部分構造(構造単位)及び一般式(A2)で表される部分構造(構造単位)と共重合する該部分構造外の共重合成分として含まれてもよい。
これらのコモノマーには、スチレン系化合物、カルボン酸モノマー、及びそのエステル、アミド、イミド又は無水物、ビニル化合物が含まれる。
スチレン系化合物の例を挙げると、スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキシスチレン、p−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレンである。
α,β−不飽和カルボン酸の例を挙げると、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、1−ブチン−2,3,4−トリカルボン酸である。
不飽和カルボン酸のエステルの例を挙げると、上記α,β−不飽和カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、オクチルエステル、ドデシルエステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルエステル、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルエステル、2−〔3−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシフェニル〕エチルエステルである。
不飽和カルボン酸のアミドの例を挙げると、上記α,β−不飽和カルボン酸のメチルアミド、ジメチルアミド、エチルアミド、ジエチルアミド、プロピルアミド、ジプロピルアミド、ブチルアミド、ジブチルアミド、ヘキシルアミド、オクチルアミド、フェニルアミドなどである。
不飽和カルボン酸のイミドの例を挙げると、マレイミド、イタコンイミド、N−ブチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−フェニルマレイミドである。ビニル化合物の例を挙げると、酢酸ビニル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンである。
重合性色素単量体とコモノマーとの共重合比は、重合性色素単量体の種類によって異なるが通常、重合性色素単量体100gに対して、コモノマー5〜10000gの割合であることが好ましく、コモノマー5〜1000gの割合であることがより好ましく、コモノマー5〜100gの割合であることが特に好ましい。
本発明の着色組成物が含有する「アルカリ可溶性基を有する色素多量体」は、分子内に、アルカリ可溶性基を有し、下記一般式(A1)で表される部分構造及び一般式(A2)(A)で表される部分構造を形成しうる単量体を用いて合成された色素多量体であり、より詳細には、色素多量体の合成に必要な全色素単量体のうち、15質量%以上70質量%以下の色素単量体を予め仕込んだ仕込み液を準備し、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行うことにより製造される。
[一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
なお、本発明に係る色素多量体を構成する前記一般式(A2)で示される構造単位の含有量を(a2)(モル%)とし、前記一般式(A1)で示される構造単位の含有量を(a1)(モル%)としたとき、両者の関係が下記式(1)を満たすことが重要である。
式(1) (a2)/(a1)≧0.3
前記一般式(A1)及び(A2)中、XA1及びXA2は、それぞれ独立に、重合によって形成される連結基を表す。すなわち重合反応で形成される主鎖に相当する繰り返し単位を形成する部分を指す。なお、2つの*で表された部位が繰り返し単位となる。
A1及びXA2としては、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の不飽和エチレン基を重合して形成される連結基、環状エーテルを開環重合して形成される連結基等が挙げられ、好ましくは、不飽和エチレン基を重合して形成される連結基である。具体的には以下に示す連結基等が挙げられるが、本発明における重合によって形成される連結基はこれらに限定されるものではない。
尚、下記(X−1)〜(X−15)において*で示された部位でLA1又はLA2と連結していることを表す。
一般式(A)中、LA1及びLA2は、それぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。LA1及びLA2としては、それぞれ独立に、炭素数1〜30の置換もしくは無置換の直鎖、分岐もしくは環状アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基など)、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフタレン基等)、置換もしくは無置換のヘテロ環連結基、−CH=CH−、−O−、−S−、−NR−、−C(=O)−、−SO−、−SO−、下記一般式(2)で表される連結基、下記一般式(3)で表される連結基、又は下記一般式(4)で表される連結基等)、及びこれらを2個以上連結して形成される連結基(例えば、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−)を表す。前記Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
本発明の2価の連結基は、本発明の効果を奏しうる範囲であれば何ら限定されない。
ここで、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Rは、水素原子、又は置換基を表す。kは、0〜4の整数を表す。一般式(2)〜一般式(4)中、*は、上記一般式(1)における−C(R)=CH基と結合する位置を表し、**は、上記一般式(1)におけるL又はDye(n=0の場合)と結合する位置を表す。
本発明に係る色素多量体に含まれる一般式(A1)においてDyeで示される色素骨格由来の部分構造は、1分子中に1種のみでもよく、2種以上でもよい。
一般式(A1)中、Dyeは、色素化合物の任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。
Dyeとしては、モノメチン系色素、ジメチン系色素、トリメチン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ジシアノスチリル系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、スクアリリウム系色素、キノフタロン系色素、モノアゾ系色素、ビスアゾ系色素、ジスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、キノフタロン系色素、アントラキノン系色素、アントラピリドン系色素、ペリレン系色素、ジケトピロロピロール系色素、イソインドリン系色素、フタロシアニン系色素、アゾメチン系色素、ジオキサジン系色素、及びジピロメテン系色素からなる群から選択される1種の色素化合物から、水素原子を1個除いた色素残基であることが好ましい。
(一般式(1)で表される色素単量体)
本発明における特定色素単量体は、下記一般式(1)で表される色素単量体を重合させて得られ、かつ、アルカリ可溶性基を有する色素単量体であることも好ましい。
上記一般式(1)中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアリール基を表す。LA1は、前記一般式(A1)におけるLA1と同義であり、好ましくは、単結合、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−、下記一般式(2)で表される基、下記一般式(3)で表される基、又は下記一般式(4)で表される基を表す。LA1は、さらに、前記例示される2価の基と、他の2価の連結基とからなる構造をとってもよい。Dyeは一般式(A)におけるDyeと同義である。下記一般式(2)〜一般式(4)におけるRは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
一般式(1)中のDyeは、一般式(A)中のDyeと同義であり、好ましい範囲も同様である。
ここで、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。R
、水素原子、又は置換基を表す。kは、0〜4の整数を表す。一般式(2)〜一般式(4)中、*は、上記一般式(1)における−C(R)=CH基と結合する位置を表し、**は、上記一般式(1)におけるL又はDye(n=0の場合)と結合する位置を表す。
すなわち、前記一般式(1)で表される色素単量体は、色素化合物に、−LA1−C(R11)=CHで表される重合性基が導入された化合物である。
なお、LA1が単結合を表す場合、色素化合物由来の色素残基に直接−C(R)=CH基が導入される。
前記一般式(1)中、R11は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアリール基を表す。R11がアルキル基又はアリール基の場合、無置換でも置換されていてもよい。
上記R11がアルキル基の場合、好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜6の置換もしくは無置換の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基が好適である。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
上記R11がアリール基の場合、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは6〜14、さらに好ましくは炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール基が好適である。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記R11が置換アルキル基及び置換アリール基の場合の置換基は、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜24、より好ましくは炭素数3〜12のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ)、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12、更に好ましくは炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニルオキシ基で、例えば、フェニルスルホニルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)。
アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12、更に好ましくは炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数24以下、より好ましくは炭素数12以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数20以下の、より好ましくは炭素数12以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜24、より好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のスルファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)、アゾ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜24のアゾ基で、例えば、フェニルアゾ、3−ピラゾリルアゾ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル)、
アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜12のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数24以下、より好ましくは炭素数16以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のホスホニル基で、例えば、フェノキシホスホニル、オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、ホスフィノイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のホスフィノイルアミノ基で、例えば、ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)が挙げられる。
上記の置換基の中でも、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、イミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、スルファモイル基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、スルファモイル基がより好ましく、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が更に好ましく、ヒドロキシル基、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基が特に好ましい。
上記の特に好ましい置換基の中でも、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アルコキシカルボニル基がより好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基が更に好ましく、スルホン酸基、カルボン酸基、アルコキシ基が特に好ましい。
前記一般式(1)中、R11としては、水素原子、アルキル基、アリール基が好ましく、水素原子、アルキル基が特に好ましい。
前記一般式(1)中、R11の置換アルキル基及び置換アリール基の置換基が、更に置換可能な基である場合には、前記で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(1)中、LA1は、好ましくは、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−、下記の一般式(2)で表される基、一般式(3)で表される基、又は一般式(4)で表される基を表す。ここで、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。
前記一般式(1)中、Rで示されるアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記R11の置換アルキル基及び置換アリール基の置換基で説明したアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。
上記Rのアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記Rで説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
以下に、前記一般式(1)中、L11で表される下記の一般式(2)で表される基、一般式(3)で表される基、及び一般式(4)で表される基について説明する。
ここで、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、Rは、水素原子、又は置換基を表し、kは、0〜4の整数を表す。*は、前記一般式(1)における−C(R)=CH基と結合する位置を表し、**は、前記一般式(1)におけるLA1又はDye(n=0の場合)と結合する位置を表す。
上記Rは、前記一般式(1)で説明したRと同義であり、好ましい態様も同様である。
上記Rは、水素原子又は置換基を表し、Rで表される置換基としては、前記R11の置換アルキル基及び置換アリール基で説明した置換基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。kは0、1、2、3、4を表す。kが2、3、4の場合、Rは同じでもよく、異なっていてもよい。
上記Rの置換基が、更に置換可能な基である場合には、前記Rで説明した置換基で、置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
上記LA1としては、合成上の観点から、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−が好ましく、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−がより好ましく、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−が更に好ましい。
次に、前記一般式(1)中、LA1は、以下に示す連結基をさらに有していてもよい。
即ち、−C(R)=CH基(m=0の場合)と、Dyeとを連結する2価の連結基として、既述の好ましい2価の連結基と連結してLA1を構成してもよい。
そのような2価の連結基としては、好ましくは、アルキレン基、アラルキレン基、アリーレン基、−O−、−C(=O)−、−OC(=O)−、OC(=O)O−、−OSO−、−OC(=O)N(R50)−、−N(R50)−、−N(R50)C(=O)−、−N(R50)C(=O)O−、−N(R50)C(=O)N(R51)−、−N(R50)SO−、−N(R50)SON(R51)−、−S−、−S−S−、−SO−、−SO−、−SON(R50)−、−SOO−等が挙げられる。また、上記の2価の連結基が、複数個結合して、新たに2価の連結基を形成していてもよい。
上記のR50及びR51は各々独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。R50及びR51のアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記Rの置換基で説明したアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基が例として挙げられ、好ましい態様も同様である。R50及びR51のアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基は、前記Rの置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記LA1の部分構造として含まれる2価の連結基が、アルキレン基、アラルキレン基、又はアリーレン基である場合、無置換でもよく置換されていてもよく、置換されている場合には、前記R11の置換基で説明した置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記LA1の部分構造として含まれる2価の連結基がアルキレン基、アラルキレン基、又はアリーレン基である場合、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜18のアラルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜16のアラルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基がより好ましく、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基が更に好ましい。
前記LA1で示される2価の連結基の好ましい組み合わせとしては、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、及び、−C(=O)O−から選ばれる少なくとも1種と、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜18のアラルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数2〜18のアルキルチオエーテル、炭素数2〜18のアルキルカルボンアミド基、炭素数2〜18のアルキルアミノカルボニル基から選ばれる少なくとも1種とが、結合して得られる2価の連結基の態様が好ましい。より好ましくは、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、及び−C(=O)O−から選ばれる1種と、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数6〜16のアラルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、炭素数2〜12のアルキルチオエーテル、炭素数2〜12のアルキルカルボンアミド基、及び炭素数2〜12のアルキルアミノカルボニル基から選ばれる1種とが連結してなる態様であり、更に好ましくは、−C(=O)N(R)−、又は、−C(=O)O−と、炭素数1〜6のアルキレン基、炭素数6〜12のアラルキレン基、炭素数2〜6のアルキルチオエーテル、炭素数2〜6のアルキルカルボンアミド基、又は炭素数2〜6のアルキルアミノカルボニル基が結合してなる態様である。
下記に、前記一般式(1)中において−LA1−C(R)=CHで表される重合性基の例を挙げる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(色素残基)
前記一般式(A1)、及び、前記一般式(1)におけるDyeは、既述のとおり、モノメチン系色素、ジメチン系色素、トリメチン系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、ジシアノスチリル系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、スクアリリウム系色素、キノフタロン系色素、モノアゾ系色素、ビスアゾ系色素、ジスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、キノフタロン系色素、アントラキノン系色素、アントラピリドン系色素、ペリレン系色素、ジケトピロロピロール系色素、イソインドリン系色素、フタロシアニン系色素、アゾメチン系色素、ジオキサジン系色素、及びジピロメテン系色素からなる群から選択される1種の色素化合物から、水素原子が1個〜m+1個の範囲で外れた色素残基であることが好ましい。
前記ジピロメテン系色素としては、具体的には、下記一般式(5)又は下記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物が挙げられる。
但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
〜一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物〜
上記一般式(5)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。Xは、Maに結合可能な基を表し、Xは、Maの電荷を中和する基を表し、XとXは、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。但し、RとRとが環を形成することはない。
色素残基を構成するために前記一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物から水素原子が1つ又は2つ外れる部位としては特に限定はないが、合成適合性の点で、R〜Rのいずれか1つ又は2つの部位が好ましく、R、R、R及びRのいずれか1つ又は2つの部位がより好ましく、R及びRのいずれか1つ又は2つの部位が更に好ましい。
本発明における特定色素多量体にアルカリ可溶性基を導入する方法として、このジピロメテン系金属錯体を例にして説明すれば、アルカリ可溶性基を有する色素単量体又は構造単位を用いる場合、前記一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物のR〜R10、X、Xのいずれか1つ又は2つ以上の置換基にアルカリ可溶性基を持たせることができる。これら置換基の中でも、R〜R及びXのいずれかが好ましく、R、R、R及びRのいずれかがより好ましく、R及びRのいずれかが更に好ましい。
上記一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、アルカリ可溶性基以外の官能基を有していてもよい。
上記R〜Rとしては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24の、直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ノルボルニル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜18のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、シリル基(好ましくは炭素数3〜38、より好ましくは炭素数3〜18のシリル基で、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリブチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ヘキシルジメチルシリル)、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、ドデシルオキシ、シクロアルキルオキシ基で、例えば、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、1−ナフトキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環オキシ基で、例えば、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のシリルオキシ基で、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ、ジフェニルメチルシリルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアシルオキシ基で、例えば、アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、ドデカノイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルオキシ基で、例えば、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、シクロアルキルオキシカルボニルオキシ(例えば、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ))、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルオキシ基で、例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜48、よりこの好ましくは炭素数1〜24のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル−N−フェニルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜38、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニルオキシ基で、例えば、メチルスルホニルオキシ、ヘキサデシルスルホニルオキシ、シクロヘキシルスルホニルオキシ)。
アシル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、テトラデカノイル、シクロヘキサノイル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルシクロヘキシルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−メチル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジシクロへキシルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、テトラデシルアミノ、2−エチルへキシルアミノ、シクロヘキシルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、ヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜18のヘテロ環アミノ基で、例えば、4−ピリジルアミノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、ピバロイルアミド、シクロヘキサンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、イミド基(好ましくは炭素数36以下、より好ましくは炭素数24以下のイミド基で、例えば、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜48、より好ましくは炭素数2〜24のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、オクタデシルオキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜32、より好ましくは炭素数7〜24のアリールオキシカルボニルアミノ基で、例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、ヘキサデカンスルホンアミド、シクロヘキサンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のスルファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ、N−エチル−N−ドデシルスルファモイルアミノ)
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルチオ基で、例えば、メチルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルフィニル基で、例えば、ドデカンスルフィニル)、アリールスルフィニル基(好ましくは炭素数6〜32、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルフィニル基で、例えば、フェニルスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜48、より好ましくは炭素数1〜24のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜48、より好ましくは炭素数6〜24のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、1−ナフチルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数32以下、より好ましくは炭素数24以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、N−エチル−N−フェニルスルファモイル、N−シクロヘキシルスルファモイル)、スルホ基、ホスホニル基(好ましくは炭素数1〜32、より好ましくは炭素数1〜24のホスホニル基が挙げられる。
前記R及びRとしては、上記の中でも、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボンアミド基、ウレイド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基が好ましく、カルボンアミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基がより好ましく、カルボンアミド基、ウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基が更に好ましく、カルボンアミド基、ウレイド基が特に好ましい。
前記R及びRとしては、上記の中でも、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基が好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基がより好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基が更に好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基が特に好ましい。
前記R及びRとしては、上記の中でも、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロ環基が好ましく、更に好ましくは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基である。
及びRがアルキル基を表す場合の、該アルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状の置換又は無置換のアルキル基であり、より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及び、ベンジル基が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜12の分岐鎖、又は環状の置換又は無置換のアルキル基であり、より具体的には、例えば、イソプロピル基、シクロプロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜12の2級又は3級の置換又は無置換のアルキル基であり、より具体的には、例えば、イソプロピル基、シクロプロピル基、i−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
及びRがアリール基を表す場合の、該アリール基としては、好ましくは、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置換のナフチル基が挙げられ、より好ましくは置換又は無置換のフェニル基である。
及びRがヘテロ環基を表す場合の、該ヘテロ環基としては、好ましくは、置換又は無置換の2−チエニル基、置換又は無置換の4−ピリジル基、置換又は無置換の3−ピリジル基、置換又は無置換の2−ピリジル基、置換又は無置換の2−フリル基、置換又は無置換の2−ピリミジニル基、置換又は無置換の2−ベンゾチアゾリル基、置換又は無置換の1−イミダゾリル基、置換又は無置換の1−ピラゾリル基、置換又は無置換のベンゾトリアゾール−1−イル基が挙げられ、より好ましくは置換又は無置換の2−チエニル基、置換又は無置換の4−ピリジル基、置換又は無置換の2−フリル基、置換又は無置換の2−ピリミジニル基、置換又は無置換の1−ピリジル基が挙げられる。
前記一般式(5)中、Maは、金属原子又は金属化合物を表す。金属原子又は金属化合物としては、錯体を形成可能な金属原子又は金属化合物であればいずれであってもよく、2価の金属原子、2価の金属酸化物、2価の金属水酸化物、又は2価の金属塩化物が含まれる。
例えば、Zn、Mg、Si、Sn、Rh、Pt、Pd、Mo、Mn、Pb、Cu、Ni、Co、Fe等、及びAlCl、InCl、FeCl、TiCl、SnCl、SiCl、GeClなどの金属塩化物、TiO、VO等の金属酸化物、Si(OH)等の金属水酸化物が含まれる。
これらの中でも、錯体の安定性、分光特性、耐熱、耐光性、及び製造適性等の観点から、金属原子又は金属化合物として、Fe、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Mo、Mn、Cu、Ni、Co、TiO、及びVOが好ましく、Zn、Mg、Si、Pt、Pd、Cu、Ni、Co、及びVOが更に好ましく、Zn、Cu、Co、及びVOが特に好ましく、Znが最も好ましい。
また、前記一般式(5)中、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表し、好ましくは水素原子である。
前記一般式(5)中、Xは、Maに結合可能な基であればいずれであってもよく、具体的には、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)等、更に「金属キレート」([1]坂口武一・上野景平著(1995年 南江堂)、[2](1996年)、[3](1997年)等)に記載の化合物が挙げられる。中でも、製造の点で、水、カルボン酸化合物、アルコール類が好ましく、水、カルボン酸化合物がより好ましい。
前記一般式(5)中、Xで表される「Maの電荷を中和する基」としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、燐酸基、スルホン酸基等が挙げられ、中でも、製造の点で、ハロゲン原子、水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基が好ましく、水酸基、カルボン酸基がより好ましい。
前記一般式(5)中、XとXは、互いに結合して、Maと共に5員、6員、又は7員の環を形成してもよい。形成される5員、6員、及び7員の環は、飽和環であっても不飽和環であってもよい。また、5員、6員、及び7員の環は、炭素原子のみで構成されていてもよく、窒素原子、酸素原子、又は/及び硫黄原子から選ばれる原子を少なくとも1個有するヘテロ環を形成していてもよい。
前記一般式(5)で表される化合物の好ましい態様としては、R〜Rは各々独立に、R〜Rの説明で記載した好ましい態様であり、R10はR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZn、Cu、Co、又はVOであり、Xは水、又はカルボン酸化合物であり、Xは水酸基、又はカルボン酸基であり、XとXとが互いに結合して5員又は6員環を形成していてもよい。
〜一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物〜
上記一般式(6)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X及びXは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y及びYは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。XはMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。なお、上記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物は、互変異性体を含む。
色素残基を構成するために前記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物から水素原子が1つ又は2つ外れる部位としては特に限定はないが、R11〜R17、X、Y〜Yのいずれか1つ又は2つの部位である。
これらの中でも、合成適合性の点で、R11〜R16及びXのいずれか1つ又は2つの部位が好ましく、より好ましくは、R11、R13、R14及びR16のいずれか1つ又は2つの部位であり、更に好ましくは、R11及びR16のうち1つ又は2つの部位である。
本発明における特定色素多量体にアルカリ可溶性基を導入する方法として、アルカリ可溶性基を有する色素単量体又は構造単位を用いる場合、前記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物のR11〜R17、X、Y〜Yのいずれか1つ又は2つ以上の置換基にアルカリ可溶性基を持たせることができる。これら置換基の中でも、R11〜〜R16及びXのいずれかが好ましく、R11、R13、R14及びR16のいずれかがより好ましく、R11及びR16のいずれかが更に好ましい。
上記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、アルカリ可溶性基以外の官能基を有していてもよい。
上記R12〜R15は、前記一般式(5)中のR〜Rと同義であり、好ましい態様も同様である。上記R17は、前記一般式(5)中のR10と同義であり、好ましい態様も同様である。上記Maは、前記一般式(5)中のMaと同義であり、好ましい範囲も同様である。
より詳細には、前記一般式(6)において上記R12〜R15のうち、前記R12及びR15としては、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトリル基、イミド基、又は、カルバモイルスルホニル基が好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基がより好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ニトリル基、イミド基、カルバモイルスルホニル基が更に好ましく、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基が特に好ましい。
前記R13及びR14としては、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換のヘテロ環基が好ましく、更に好ましくは置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基である。ここで、より好ましいアルキル基、アリール基、及びヘテロ環基の具体例は、一般式(5)の前記R及びRにおいて列記した具体例を同様に挙げることができる。
前記一般式(6)中、R11及びR16は、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、2−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、ヘキシルオキシ、2−エチルヘキシルオキシ、ドデシルオキシ、シクロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)、アルキルアミノ基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルアミノ基で、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ヘキシルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ、イソプロピルアミノ、t−ブチルアミノ、t−オクチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ジブチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリールアミノ基で、例えば、フェニルアミノ、ナフチルアミノ、N,N−ジフェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ)、又はヘテロ環アミノ基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環アミノ基で、例えば、2−アミノピロール、3−アミノピラゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン)を表す。
前記R11及びR16としては、上記の中でも、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基が好ましく、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、がより好ましく、アルキル基、アルケニル基、アリール基が更に好ましく、アルキル基が特に好ましい。
前記一般式(6)中、R11及びR16のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基が、更に置換可能な基である場合には、後述する一般式(1)のRの置換基で説明する置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(6)中、X及びXは、NR、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。ここで、Rは、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜36、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖、分岐鎖、又は環状のアルキル基で、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ドデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−アダマンチル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜24、より好ましくは炭素数2〜12のアルケニル基で、例えば、ビニル、アリル、3−ブテン−1−イル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜36、より好ましくは炭素数6〜18のアリール基で、例えば、フェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜12のヘテロ環基で、例えば、2−チエニル、4−ピリジル、2−フリル、2−ピリミジニル、1−ピリジル、2−ベンゾチアゾリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、ベンゾトリアゾール−1−イル)、アシル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数2〜18のアシル基で、例えば、アセチル、ピバロイル、2−エチルヘキシル、ベンゾイル、シクロヘキサノイル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜24、より好ましくは炭素数1〜18のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、アリールスルホニル基(好ましくは炭素数6〜24、より好ましくは炭素数6〜18のアリールスルホニル基で、例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル)を表す。
上記Rのアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基は、後述する一般式(1)のRの置換基で説明する置換基で置換されていてもよく、複数の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(6)中、Y及びYは、NR、窒素原子、又は炭素原子を表し、Rは、前記X及びXのRと同義であり、好ましい態様も同様である。
前記一般式(6)中、R11とYは、互いに結合して炭素原子と共に5員環(例えば、シクロペンタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン)、6員環(例えば、シクロヘキサン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ペンタメチレンスルフィド、ジチアン、ベンゼン、ピペリジン、ピペラジン、ピリダジン、キノリン、キナゾリン)、又は7員環(例えば、シクロヘプタン、ヘキサメチレンイミン)を形成してもよい。
前記一般式(6)中、R16とYは、互いに結合して炭素原子と共に5員環(例えば、シクロペンタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン)、6員環(例えば、シクロヘキサン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、ペンタメチレンスルフィド、ジチアン、ベンゼン、ピペリジン、ピペラジン、ピリダジン、キノリン、キナゾリン)、又は7員環(例えば、シクロヘプタン、ヘキサメチレンイミン)を形成してもよい。
前記一般式(6)中、R11とY、及びR16とYが結合して形成される5員、6員、及び7員の環が、置換可能な環である場合には、後述する一般式(1)のRの置換基で説明する置換基で置換されていてもよく、2個以上の置換基で置換されている場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(6)中、XはMaと結合可能な基を表し、具体的には、前記一般式(5)におけるXと同様な基が挙げられ、好ましい態様も同様である。aは0、1、又は2を表す。
前記一般式(6)で表される化合物の好ましい態様としては、R12〜R15は各々独立に、前記一般式(5)中のR〜Rの説明で記載した好ましい態様であり、R17は前記一般式(5)中のR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZn、Cu、Co、又はVOであり、XはNR(Rは水素原子、アルキル基)、窒素原子、又は酸素原子であり、XはNR(Rは水素原子、アルキル基)、又は酸素原子であり、YはNR(Rは水素原子、アルキル基)、窒素原子、又は炭素原子であり、Yは窒素原子、又は炭素原子であり、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基であり、Xは酸素原子を介して結合する基であり、aは0又は1である。R11とYとが互いに結合して5員又は6員環を形成、又はR16とYとが互いに結合して5員、6員環を形成していてもよい。
前記一般式(6)で表される化合物の更に好ましい態様としては、R12〜R15は各々独立に、一般式(5)で表される化合物におけるR〜Rの説明で記載した好ましい態様であり、R17は前記一般式(5)中のR10の説明で記載した好ましい態様であり、MaはZnであり、X及びXは、酸素原子であり、YはNHであり、Yは窒素原子であり、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基であり、Xは酸素原子を介して結合する基であり、aは0又は1である。R11とYとが互いに結合して5員又は6員環を形成、又はR16とYとが互いに結合して5員、6員環を形成していてもよい。
前記一般式(5)及び一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物のモル吸光係数は、膜厚の観点から、できるだけ高いほうが好ましい。また、最大吸収波長λmaxは、色純度向上の観点から、520nm〜580nmが好ましく、530nm〜570nmが更に好ましい。なお、最大吸収波長、及びモル吸光係数は、分光光度計UV−2400PC(島津製作所社製)により測定されるものである。
前記一般式(5)及び一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物の融点は、溶解性の観点から、高すぎない方がよい。
前記一般式(5)及び一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物は、米国特許第4,774,339号、同第5,433,896号、特開2001−240761号公報、同2002−155052号公報、特許第3614586号公報、Aust.J.Chem,1965,11,1835−1845、J.H.Boger et al,Heteroatom Chemistry,Vol.1,No.5,389(1990)等に記載の方法で合成することができる。具体的には、特開2008−292970号公報の段落0131〜0157に記載の方法を適用することができる。
(特定色素多量体の例示化合物)
以下、本発明における特定色素多量体の例示化合物のうち、ポリマー構造を有する化合物の例を、該色素多量体が含む一般式(A1)で表される染料単量体由来の構造単位とその他の単量体由来の構造単位(一般式(A2)で表される構造単位及び所望により含まれる任意の共重合成分)とその含有量、及び、重量平均分子量を開示することにより示すが、本発明は以下の例示化合物に何ら限定されるものではない。
なお、以下の例示化合物において、「Mw」は「重量平均分子量」を表し、「mol%」は「モル%」を表す。
<色素多量体の製造方法>
本発明に係る特定色素多量体は、下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体を、該色素多量体の合成に必要な全色素単量体の15質量%以上70質量%以下を予め仕込んだ仕込み液を調製し、その後、残りの色素単量体を用いて滴下重合することにより製造される。この製造プロセスは、予め仕込む色素単量体と、残りの滴下により加えられる色素単量体の比率が、各単量体が均一に消費されるように調整したことを特徴とするものであり、その他に、反応温度、重合体の分子量、収率等を製造上の問題ない範囲内で制御することで最適化が可能であることも特徴である。
前記一般式(A1)は既述の通りである。
この製造方法において、前記仕込み液の単量体濃度は15質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
また、前記滴下重合は、ラジカル重合あるいはリビングラジカル重合として実施されることが硬化の観点から好ましい。
(特定色素多量体の合成例)
以下に、特定色素多量体の具体例のいくつかについて、合成方法の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1:例示化合物1−3の合成例)
下記色素単量体1:6g(全色素単量体)、メタクリル酸:0.56g、ドデカンチオール:0.22g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA):15.3gを混合させた溶液を40℃、5分撹拌し、溶液の33.3%である7.31gを200ml三つ口フラスコへ先仕込み(全色素単量体の33.3%を含有)、窒素下、85℃にて撹拌した。残りの66.6%の溶液に対し、ラジカル開始剤(ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)・V−601)0.51gを添加し、溶解させた溶液を、フラスコへ1時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素下、85℃にて1時間撹拌し、その後ラジカル開始剤(V−601)0.051g追添し、さらに窒素下、85℃にて2時間撹拌した後、撹拌と加熱を停止した。
室温になった反応液へPGMEA:68ml、メタノール:90mlを加えた溶液を、室温下で20分かけてアセトニトリル:362mlへ滴下した。その後20分攪拌し、析出した色素多量体をろ別し、減圧下40℃で12時間乾燥した。例示化合物1−3:3.85gを得た。収率は58.7%であった。
(合成例2:例示化合物4−3の合成)
前記で得た例示化合物1−3、3g、グリシジルメタクリレート0.27g、p−メトキシフェノール0.0033g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)18.5gを100ml3つ口フラスコに入れ、100℃で攪拌した。その後、フラスコ内へテトラn−ブチルアンモニウムブロミド0.048gを添加し、100℃で7時間攪拌した後、攪拌と加熱を停止した。
室温になった反応液を、室温中で20分かけてアセトニトリル218mlへ滴下した。その後20分攪拌し、析出した色素多量体をろ別し、送風下40℃にて12時間乾燥した。例示化合物4−3:2.5gを収率76.5%にて得た。
(合成例3:例示化合物5−3の合成)
下記構造の色素単量体2:35g(全色素単量体)、メタクリル酸:9.26g、ドデカンチオール:3.12g、及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)250.8gを混合させた溶液を40℃、5分撹拌し、溶液の66.6%である198.8g(全色素単量体の66.6%を含有)を1L三つ口フラスコへ先仕込みし、窒素下、85℃にて撹拌した。残りの66.6%の溶液に対し、ラジカル開始剤(ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)・V−601)7.11gを添加し、溶解させた溶液を、フラスコへ30分かけて滴下した。滴下終了後、窒素下、85℃にて1時間撹拌し、その後ラジカル開始剤(V−601)2.13g追添し、さらに窒素下、85℃にて2時間撹拌した後、撹拌と加熱を停止した。
室温になった反応液へPGMEA916ml、メタノール1221mlを加えた溶液を、室温下で20分かけてアセトニトリル4884mlへ滴下した。その後20分攪拌し、析出した色素多量体をろ別し、減圧下40℃で12時間乾燥した。例示化合物5−3:26.5gを収率59.8%にて得た。
(合成例4:例示化合物7−3の合成)
下記構造の色素単量体3、10g(全色素単量体)、メタクリル酸、1.85g、ドデカンチオール0.36g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)17.78gを混合させた溶液を40℃、5分撹拌し、溶液の50%である15.8g(全色素単量体の50%を含有)を100ml三つ口フラスコへ先仕込みし、窒素下、85℃にて撹拌した。残りの50%の溶液に対し、ラジカル開始剤(ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)・V−601)1.65gを添加し、溶解させた溶液を、フラスコへ1時間かけて滴下した。滴下終了後、窒素下、85℃にて1時間撹拌し、その後ラジカル開始剤(V−601)0.5g追添し、さらに窒素下、85℃にて2時間撹拌した後、撹拌と加熱を停止した。
室温になった反応液へPGMEA95ml、メタノール127mlを加えた溶液を、室温下で20分かけてアセトニトリル506mlへ滴下した。その後20分攪拌し、析出した色素多量体をろ別し、減圧下40℃で12時間乾燥した。例示化合物7−3:5.22gを収率44.1%にて得た。
(合成例5:例示化合物9−3の合成)
下記構造の色素単量体4:12g(全色素単量体)、メタクリル酸:2.79g、ドデカンチオール:1.64g、及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA):27.5gを混合させた溶液を40℃、5分撹拌し、溶液の70%である30.8gを200ml三つ口フラスコへ先仕込みし、窒素下、85℃にて撹拌した。残りの10%の溶液に対し、ラジカル開始剤(ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)・V−601)2.49gを添加し、溶解させた溶液を、フラスコへ30分かけて滴下した。滴下終了後、窒素下、85℃にて1時間撹拌し、その後ラジカル開始剤(V−601)0.75g追添し、さらに窒素下、85℃にて2時間撹拌した後、撹拌と加熱を停止した。
室温になった反応液へPGMEA139ml、メタノール186mlを加えた溶液を、室温下で20分かけてアセトニトリル742mlへ滴下した。その後20分攪拌し、析出した色素多量体をろ別し、減圧下40℃で12時間乾燥した。例示化合物9−3:5.81gを収率39.3%にて得た。
以上、本発明における特定色素多量体について説明したが、本発明の着色組成物において、特定色素多量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。また、本発明の着色組成物では、特定着色剤とその他の着色剤とを併用してもよい。その他の着色剤の例については後述する。
本発明の着色組成物の全固形分中における特定着色剤の含有量(2種以上の場合には総含有量)は、0.1〜70質量%が好ましく、1〜65質量%がより好ましく、5〜60質量%が特に好ましい。
本発明の特定着色剤と下記記載の他の着色剤を併用した着色硬化性組成物の全固形分中の総着色剤含有量は1〜70質量%が好ましく、20〜65質量%がより好ましく、40〜60質量%が特に好ましい。薄膜化の観点から着色硬化性組成物の全固形分中の着色剤量を高めることに本発明の特定着色剤は特に有用である。
本発明の着色組成物は、得られる着色膜の分光特性をさらに改善するため、他の着色剤(顔料や染料)を併用して使用してもよい。
顔料の具体例を挙げると、カラーインデックス・ピグメントレッド9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、217、220、223、224、226、227、228、240、ピグメント・ブルー15、15:6、16、22、29、60、64、ピグメント・グリーン7、36、58、ピグメント・イエロー20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、ピグメント・オレンジ36、ピグメント・バイオレット23などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
染料の具体例を挙げると、カラーインデックス・アシッド・レッド52、87、92、122、486、ソルベント・レッド8、24、83、109、125、132、ディスパース・レッド60、72、88、206、ベーシック・レッド12、27、アシッド・ブルー9、40、83、129、249、ソルベント・ブルー25、35、36、55、67、70、ディスパース・ブルー56、81、60、87、149、197、211、214、ベーシック・ブルー1、7、26、77、アシッド・グリーン18、ソルベント・グリーン3、ベーシック・グリーン1、アシッド・イエロー38、99、ソルベント・イエロー25、88、89、146、ディスパースイエロー42、60、87、198、ベーシックイエロー21であるが、これらに限定されるものではない。
さらに、これらの染料や顔料は要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
顔料を含有させる場合には、顔料と分散剤と溶媒とを含有する顔料分散体の形態で含有させることが好ましい。
本発明の着色組成物は、色素多量体による溶出や滲み込みが抑制されつつ、色素同士の凝集構造に起因する不均一な色ムラの発生が抑制されることから、各種の着色剤を含有する用途に好適に使用される。
<溶剤>
本発明の着色組成物は、溶剤を含有してもよい。
本発明の着色組成物の用途は特に限られないが、具体的には、例えば、後述するように、フォトリソ法によるカラーフィルタの製造や、インクジェット法によるカラーフィルタの製造等に用いられる。
そして、溶剤やその他の添加物は、用途等を考慮して、必要に応じて適宜用いられる。
まず、本発明の着色組成物をフォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いる場合について説明する。
フォトリソ法に用いる本発明の着色組成物を後述する着色感放射線性組成物の形態にて用いる場合には、着色組成物は、溶剤を有することが好ましい。
前記溶剤としては、例えば、以下に示される有機溶剤から選択される液体が挙げられ、着色組成物中に含まれる各成分の溶解性や、塗布性などを考慮して選択されるものであり、これら所望の物性を満足すれば基本的に特には限定されないが、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
溶剤の具体例としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、エチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等;が好ましい。
これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等がより好ましい。
これらの溶剤は一種単独で用いてもよいが、紫外線吸収剤及びアルカリ可溶性樹脂の溶解性、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合することも好ましい。この場合、特に好ましくは、上記の3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である。
本発明の着色組成物における溶剤の含有量としては、50〜90質量%が好ましく、60〜95質量%がより好ましく、70〜90質量%が最も好ましい。溶剤の含有量が前記範囲内であることにより、異物の発生抑制の点で有利である。
なお、着色組成物をインクジェット法によるカラーフィルタの製造に用いる場合は、後述するように、硬化性の観点から溶媒の含有量は少ない方が好ましく、溶媒を用いない形態もありうる。
本発明の着色組成物には、前記特定色素単量体、他の着色剤に加えて、目的に応じて既述の溶剤の他、分散安定性向上のための分散剤、界面活性剤などの他の成分を併用してもよい。
着色組成物を、硬化性組成物に適用するときは、以下に詳述するように、重合開始剤と重合性化合物とを加えて放射線により硬化される感放射線性組成物等として用いてもよい。
<<着色感放射線性組成物>>
<重合性化合物>
前記本発明の着色組成物は、重合性化合物及び重合開始剤を含有する着色感放射線性組成物とすることが好ましい態様である。このような態様をとることで、着色硬化膜或いは着色パターンが形成可能となる。
重合性化合物は、具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの多量体などの化学的形態のいずれであってもよい。本発明における重合性化合物は一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
より具体的には、モノマー及びそのプレポリマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの多量体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、及び不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの多量体である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、前記重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物も好ましい。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましい重合性化合物として、特開2010-160418、特開2010-129825、特許4364216等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性不飽和基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
また、常圧下で100℃以上の沸点を有し、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を持つ化合物としては、特開2008−292970号公報の段落番号[0254]〜[0257]に記載の化合物も好適である。
上記のほか、下記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーも好適に用いることができる。なお、式中、Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
前記一般式において、nは0〜14であり、mは1〜8である。一分子内に複数存在するR、T、は、各々同一であっても、異なっていてもよい。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH、又は、−OC(=O)C(CH)=CHで表される基を表す。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、特開平10−62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の前記多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も、重合性化合物として用いることができる。
中でも、重合性化合物としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D-330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはKAYARAD D-320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D-310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。以下に好ましい重合性化合物の態様を示す。
重合性化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していてもよい。エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入してもよい。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
本発明において、酸基を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、 特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
これらのモノマーは1種を単独で用いてもよいが、製造上、単一の化合物を用いることは難しいことから、2種以上を混合して用いてもよい。また、必要に応じてモノマーとして酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。多官能モノマーの酸価が低すぎると現像溶解特性が落ち、高すぎると製造や取扱いが困難になり光重合性能が落ち、画素の表面平滑性等の硬化性が劣るものとなる。従って、異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが好ましい。
また、重合性モノマーとして、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することも好ましい態様である。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
一般式(Z−1)中、6個のRは全てが下記一般式(Z−2)で表される基であるか、又は6個のRのうち1〜5個が下記一般式(Z−2)で表される基であり、残余が下記一般式(Z−3)で表される基である。
一般式(Z−2)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、mは1又は2の数を示し、「*」は結合手であることを示す。
一般式(Z−3)中、R1は水素原子又はメチル基を示し、「*」は結合手であることを示す。)
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(1)〜(3)においてm=1、式(2)で表される基の数=2、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(2)で表される基の数=3、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、式(2)で表される基の数=6、R1が全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明における特定モノマーとしては、下記一般式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1種であることも好ましい。
前記一般式(Z−4)及び(Z−5)中、Eは、各々独立に、−((CH)yCHO)−、又は−((CH)yCH(CH)O)−を表し、yは、各々独立に0〜10の整数を表し、Xは、各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、水素原子、又はカルボキシル基を表す。
前記一般式(Z−4)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(ii)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(Z−4)中、mは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
前記一般式(Z−5)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)中の−((CH)yCHO)−又は−((CH)yCH(CH)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。特に、一般式(ii)において、6個のX全てがアクリロイル基である形態が好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物の重合性化合物中における全含有量としては、20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は、従来公知の工程である、ペンタエリスリト−ル又はジペンタエリスリト−ルにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを開環付加反応により開環骨格を結合する工程と、開環骨格の末端水酸基に、例えば(メタ)アクリロイルクロライドを反応させて(メタ)アクリロイル基を導入する工程と、から合成することができる。各工程は良く知られた工程であり、当業者は容易に一般式(i)又は(ii)で表される化合物を合成することができる。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物の中でも、ペンタエリスリトール誘導体及び/又はジペンタエリスリトール誘導体がより好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
一般式(Z−4)、(Z−5)で表される重合性化合物の市販品としては、例えばサートマー社製のエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR−494、日本化薬株式会社製のペンチレンオキシ鎖を6個有する6官能アクリレートであるDPCA−60、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA−330などが挙げられる。
また、重合性化合物としては、特公昭48−41708号、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、重合性化合物として、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによって、非常に感光スピードに優れた硬化性組成物を得ることができる。
重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
これらの重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色硬化性組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合は2官能以上が好ましい。また、着色硬化膜の強度を高める観点では、3官能以上のものがよく、4官能以上のものが好ましく、さらに5官能以上のものが好ましい。更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。さらに、3官能以上のものでエチレンオキサイド鎖長の異なる重合性化合物を併用することが、感放射線性組成物の現像性を調節することができ、優れたパターン形成能が得られるという点で好ましい。
また、感放射線性組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、着色剤(顔料)、バインダーポリマー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
本発明の感放射線性組成物中における重合性化合物の含有量は、感放射線性組成物中の固形分に対して0.1質量%〜90質量%が好ましく、1.0質量%〜80質量%がさらに好ましく、2.0質量%〜70質量%が特に好ましい。
<重合開始剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、重合開始剤を含有することができる。
本発明における光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、光重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
本発明における光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。なかでも、オキシム化合物が好ましい。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもチバジャパン社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもチバジャパン社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nm又は405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもチバジャパン社製)を用いることができる。
重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系開始剤の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本発明で重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
オキシムエステル化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.15
6−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等が挙げられる。
市販品ではIRGACURE OXE−01(BASF社製)、IRGACURE OXE−02(BASF社製)も好適に用いられる。
また上記記載以外のオキシムエステル化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009−519904号公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025号公報及び米国特許公開2009−292039号記載の化合物、国際公開特許2009−131189号公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114号公報記載の化合物などを用いてもよい。
好ましくはさらに、特開2007−231000号公報、及び、特開2007−322744号公報に記載される環状オキシム化合物に対しても好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010−32985号公報、特開2010−185072号公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化の観点から好ましい。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
最も好ましくは、特開2007−269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
具体的には、オキシム系重合開始剤としては、下記式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
(式(OX−1)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
前記式(OX−1)中、Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。
前記一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、及び、3−ニトロフェナシル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基、o−クメニル基、m−クメニル基及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、並びに、オバレニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、及び、4−メトキシベンゾイル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、及び、トリフルオロメチルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基として具体的には、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子若しくはリン原子を含む、芳香族又は脂肪族の複素環が好ましい。
具体的には、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、及び、チオキサントリル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルキルチオカルボニル基として具体的には、メチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、ブチルチオカルボニル基、ヘキシルチオカルボニル基、オクチルチオカルボニル基、デシルチオカルボニル基、オクタデシルチオカルボニル基、及び、トリフルオロメチルチオカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基として具体的には、1−ナフチルチオカルボニル基、2−ナフチルチオカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルチオカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルチオカルボニル基、2−クロロフェニルチオカルボニル基、2−メチルフェニルチオカルボニル基、2−メトキシフェニルチオカルボニル基、2−ブトキシフェニルチオカルボニル基、3−クロロフェニルチオカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルチオカルボニル基、3−シアノフェニルチオカルボニル基、3−ニトロフェニルチオカルボニル基、4−フルオロフェニルチオカルボニル基、4−シアノフェニルチオカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルチオカルボニル基が挙げられる。
前記式(OX−1)中、Bで表される一価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基を表す。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
なかでも、特に好ましくは以下に示す構造である。
下記の構造中、Y、X、及び、nは、それぞれ、後述する式(OX−2)におけるY、X、及び、nと同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−1)中、Aで表される二価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アルキニレン基が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
中でも、式(OX−1)におけるAとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
前記式(OX−1)中、Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。置換基としては、先に置換基を有していてもよいアリール基の具体例として挙げた置換アリール基に導入された置換基と同様のものが例示できる。
なかでも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
式(OX−1)においては、前記式(OX−1)中のArとそれに隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
オキシム化合物は、下記式(OX−2)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−2)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYは各々独立に二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−2)におけるR、A、及びArは、前記式(OX−1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−2)中、Xで表される一価の置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
これらの中でも、式(OX−2)におけるXとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、アルキル基が好ましい。
また、式(2)におけるnは、0〜5の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
前記式(OX−2)中、Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、「*」は、前記式(OX−2)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
中でも、高感度化の観点から、下記に示す構造が好ましい。
さらにオキシム化合物は、下記式(OX−3)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−3)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−3)におけるR、X、A、Ar、及び、nは、前記式(OX−2)におけるR、X、A、Ar、及び、nとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
以下好適に用いられるオキシム化合物の具体例(C−4)〜(C−14)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
オキシム化合物は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するものであり、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものであることが好ましく、365nm及び455nmの吸光度が高いものが特に好ましい。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の感放射線性組成物に用いられる重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
さらに好ましくは、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物であり、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が最も好ましい。
特に、本発明の感放射線性組成物を固体撮像素子のカラーフィルタの作製に使用する場合には、微細なパターンをシャープな形状で形成する必要があるために、硬化性とともに未露光部に残渣がなく現像されることが重要である。このような観点からは、重合開始剤としてはオキシム化合物を使用することが特に好ましい。特に、固体撮像素子において微細なパターンを形成する場合、硬化用露光にステッパー露光を用いるが、この露光機はハロゲンにより損傷される場合があり、重合開始剤の添加量も低く抑える必要があるため、これらの点を考慮すれば、固体撮像素子の如き微細パターンを形成するには重合開始剤としては、オキシム化合物を用いるのが最も好ましい。
本発明の感放射線性組成物に含有される重合開始剤の含有量は、感放射線性組成物の全固形分に対し0.1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、更に好ましくは1質量%以上20質量%以下である。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
<ナフトキノンジアジド化合物>
本発明の着色感放射線性組成物の別の態様として、ポジ型の着色感放射線性組成物が挙げられる。ポジ型の感放射線性組成物に構成する場合には、本発明の着色組成物に、感放射線性化合物としてナフトキノンジアジド化合物を含有させることが好ましい。
該ナフトキノンジアジド化合物は、少なくとも1つのo−キノンジアジド基を有する化合物であり、例えば、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸アミド、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、o−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸アミド等が挙げられる。これらのエステルやアミド化合物は、例えば特開平2−84650号公報、特開平3−49437号公報において一般式(I)で記載されているフェノール化合物等を用いて公知の方法により製造することができる。
本発明の着色組成物がポジ型の着色感光性組成物である場合、上記ナフトキノンジアジド化合物の着色組成物中における含有量は、2質量%〜50質量%であることが好ましく、2質量%〜30質量%であることがより好ましい。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の着色感放射線性組成物は、さらにアルカリ可溶性樹脂を含有することが好ましい。アルカリ可溶性樹脂を含有することにより、現像性・パターン形成性が向上する。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基(例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基など)を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。このうち、更に好ましくは、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものである。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等を挙げることができる。
アルカリ可溶性樹脂としては、下記一般式(ED)で示される化合物(以下「エーテルダイマー」と称することもある。)を必須とする単量体成分を重合してなるポリマー(a)を用いることも好ましい。
一般式(ED)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。
本発明の着色組成物が前記ポリマー(a)を含有することにより、該組成物を用いて形成された硬化塗膜の耐熱性及び透明性がより向上する。
前記エーテルダイマーを示す前記一般式(ED)中、R及びRで表される置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、ステアリル基、ラウリル基、2−エチルヘキシル基、等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;フェニル基等のアリール基;シクロヘキシル基、t−ブチルシクロヘキシル基、ジシクロペンタジエニル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、等の脂環式基;1−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基等のアルコキシ基で置換されたアルキル基;ベンジル基等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも特に、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、等のような酸や熱で脱離しにくい1級又は2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。
前記エーテルダイマーの具体例としては、例えば、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−プロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソプロピル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(n−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−アミル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ステアリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ラウリル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−メトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(1−エトキシエチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジフェニル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(t−ブチルシクロヘキシル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(ジシクロペンタジエニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(トリシクロデカニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(イソボルニル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジアダマンチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジ(2−メチル−2−アダマンチル)−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート等が挙げられる。これらの中でも特に、ジメチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジエチル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジシクロヘキシル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート、ジベンジル−2,2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエートが好ましい。これらエーテルダイマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記一般式(ED)で示される化合物由来の構造体は、その他の単量体を共重合させてもよい。
これらの中では、特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体ヤベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他ノモノマーカラナル多元共重合体が好適である。この他、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを共重合したもの、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
また、本発明における着色組成物の架橋効率を向上させるために、重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂を使用してもよい。
重合性基を有したアルカリ可溶性樹脂としては、アリル基、(メタ)アクリル基、アリルオキシアルキル基等を側鎖に含有したアルカリ可溶性樹脂等が有用である。これら重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂としては、予めイソシアネート基とOH基を反応させ、未反応のイソシアネート基を1つ残し、かつ(メタ)アクリロイル基を含む化合物とカルボキシル基を含むアクリル樹脂との反応によって得られるウレタン変性した重合性二重結合含有アクリル樹脂、カルボキシル基を含むアクリル樹脂と分子内にエポキシ基及び重合性二重結合を共に有する化合物との反応によって得られる不飽和基含有アクリル樹脂、酸ペンダント型エポキシアクリレート樹脂、OH基を含むアクリル樹脂と重合性二重結合を有する2塩基酸無水物を反応させた重合性二重結合含有アクリル樹脂、OH基を含むアクリル樹脂とイソシアネートと重合性基を有する化合物を反応させた樹脂、特開2002−229207号公報及び特開2003−335814号公報に記載されるα位又はβ位にハロゲン原子或いはスルホネート基などの脱離基を有するエステル基を側鎖に有する樹脂を塩基性処理を行うことで得られる樹脂などが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の酸価としては好ましくは30mgKOH/g〜200mgKOH/g、より好ましくは50mgKOH/g〜150mgKOH/gであることが好ましく、70〜120mgKOH/gであることが最も好ましい。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が最も好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の着色組成物中における含有量としては、該組成物の全固形分に対して、1〜15質量%が好ましく、より好ましくは、2〜12質量%であり、特に好ましくは、3〜10質量%である。
(アルカリ可溶性フェノール樹脂)
本発明の着色組成物がポジ型の着色感光性組成物である場合、バインダーとしては、アルカリ可溶性フェノール樹脂を用いることもできる。該アルカリ可溶性フェノール樹脂は、本発明の着色感光性組成物をポジ型の組成物とする場合に好適に用いることができる。アルカリ可溶性フェノール樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、又はビニル重合体等が挙げられる。
上記ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に縮合させて得られるものが挙げられる。上記フェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノール、キシレノール、フェニルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ナフトール、又はビスフェノールA等が挙げられる。
上記アルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はベンズアルデヒド等が挙げられる。
上記フェノール類及びアルデヒド類は、単独若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記ノボラック樹脂の具体例としては、例えば、メタクレゾール、パラクレゾール又はこれらの混合物とホルマリンとの縮合生成物が挙げられる。
上記ノボラック樹脂は分別等の手段を用いて分子量分布を調節してもよい。又、ビスフェノールCやビスフェノールA等のフェノール系水酸基を有する低分子量成分を上記ノボラック樹脂に混合してもよい。
<架橋剤>
本発明の着色感放射線性組成物は、架橋剤を含有してもよい。
架橋剤としては、架橋反応によって膜硬化を行なえるものであれば特に限定はなく、例えば、(a)エポキシ樹脂、(b)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物、又はウレア化合物、(c)メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたフェノール化合物、ナフトール化合物、又はヒドロキシアントラセン化合物、が挙げられる。中でも、多官能エポキシ樹脂が好ましい。
前記(a)エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有し、かつ架橋性を有するものであればいずれでもよく、例えば、ビスフェノールAグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジヒドロキシビフェニルジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリメチロールフェノールトリグリシジルエーテル、TrisP−PAトリグリシジルエーテル等に代表される3価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、テトラメチロールビスフェノールAテトラグリシジルエーテル等に代表される4価のグリシジル基含有低分子化合物、同様に、ジペンタエリスリトールペンタグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル等の多価グリシジル基含有低分子化合物、ポリグリシジル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等に代表されるグリシジル基含有高分子化合物、等が挙げられる。
前記架橋剤(b)に含まれるメチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基が置換している数としては、メラミン化合物の場合は2〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は2〜4であるが、好ましくはメラミン化合物の場合は5〜6、グリコールウリル化合物、グアナミン化合物、ウレア化合物の場合は3〜4である。
以下、前記(b)のメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物及びウレア化合物を総じて、(b)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、又はアシロキシメチル基含有化合物)ということがある。
前記(b)に係るメチロール基含有化合物は、(b)に係るアルコキシメチル基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒存在下、加熱することにより得られる。前記(b)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(b)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒存在下、アシルクロリドと混合攪拌することにより得られる。
以下、前記置換基を有する(b)に係る化合物の具体例を挙げる。
前記メラミン化合物として、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜5個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記グアナミン化合物として、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜3個のメチロール基をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物などが挙げられる。
前記グリコールウリル化合物としては、例えば、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜3個をアシロキシメチル化した化合物又はその混合物、などが挙げられる。
前記ウレア化合物として、例えば、テトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルウレア、などが挙げられる。
(b)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
前記架橋剤(c)、即ち、メチロール基、アルコキシメチル基、及びアシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換された、フェノール化合物、ナフトール化合物、又はヒドロキシアントラセン化合物は、前記架橋剤(b)の場合と同様、熱架橋により上塗りフォトレジストとのインターミキシングを抑制すると共に、膜強度を更に高めるものである。
以下、これら化合物を総じて、(c)に係る化合物(メチロール基含有化合物、アルコキシメチル基含有化合物、又はアシロキシメチル基含有化合物)ということがある。
前記架橋剤(c)に含まれるメチロール基、アシロキシメチル基、アルコキシメチル基の数としては、一分子当り最低2個必要であり、熱架橋性及び保存安定性の観点から、骨格となるフェノール化合物の2位、4位が全て置換されている化合物が好ましい。また、骨格となるナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物も、OH基のオルト位、パラ位が全て置換されている化合物が好ましい。骨格となるフェノール化合物の3位又は5位は、未置換であっても置換基を有していてもよい。また、骨格となるナフトール化合物においても、OH基のオルト位以外は、未置換であっても置換基を有していてもよい。
前記(c)に係るメチロール基含有化合物は、フェノール性OH基のオルト位又はパラ位(2位又は4位)が水素原子である化合物を原料に用い、これを水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド等の、塩基性触媒の存在下でホルマリンと反応させることにより得られる。
前記(c)に係るアルコキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物をアルコール中で塩酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で加熱することにより得られる。
前記(c)に係るアシロキシメチル基含有化合物は、(c)に係るメチロール基含有化合物を塩基性触媒の存在下アシルクロリドと反応させることにより得られる。
架橋剤(c)における骨格化合物としては、フェノール性OH基のオルト位又はパラ位が未置換の、フェノール化合物、ナフトール化合物、ヒドロキシアントラセン化合物等が挙げられ、例えば、フェノール、クレゾールの各異性体、2,3−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類、4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシアントラセン、等が使用される。
前記架橋剤(c)の具体例としては、トリメチロールフェノール、トリ(メトキシメチル)フェノール、トリメチロールフェノールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、トリメチロール−3−クレゾール、トリ(メトキシメチル)−3−クレゾール、トリメチロール−3−クレゾールの1〜2個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、2,6−ジメチロール−4−クレゾール等のジメチロールクレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、テトラメトキシメチルビスフェノールA、テトラメチロールビスフェノールAの1〜3個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、テトラメチロール−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、テトラメトキシメチル−4,4’−ビスヒドロキシビフェニル、TrisP−PAのヘキサメチロール体、TrisP−PAのヘキサメトキシメチル体、TrisP−PAのヘキサメチロール体の1〜5個のメチロール基をメトキシメチル化した化合物、ビスヒドロキシメチルナフタレンジオール、等が挙げられる。
また、ヒドロキシアントラセン化合物として、例えば、1,6−ジヒドロキシメチル−2,7−ジヒドロキシアントラセン等が挙げられる。
また、アシロキシメチル基含有化合物として、例えば、上記メチロール基含有化合物のメチロール基を、一部又は全部アシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
これらの化合物の中で好ましいものとしては、トリメチロールフェノール、ビスヒドロキシメチル−p−クレゾール、テトラメチロールビスフェノールA、TrisP−PA(本州化学工業(株)製)のヘキサメチロール体又はそれらのメチロール基がアルコキシメチル基及びメチロール基とアルコキシメチル基の両方で置換されたフェノール化合物が挙げられる。
これら(c)に係る化合物は、単独で使用してもよく、組合わせて使用してもよい。
本発明の着色組成物が架橋剤を含有する場合、その総含有量は、該組成物の全固形分(質量)に対して、1〜70質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、7〜30質量%が特に好ましい。
該含有量が前記範囲内であると、充分な硬化度と未硬化部の溶出性とを保持でき、硬化部の硬化度が不足したり、未硬化部の溶出性が著しく低下したりすることを防ぐことができる。
<界面活性剤>
本発明の着色組成物、感放射線性組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
特に、本発明の感放射線性組成物は、フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上することから、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する感放射線性組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3質量%〜40質量%が好適であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、特に好ましくは7質量%〜25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、感放射線性組成物中における溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)、等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤として具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株))、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンDC11PA」,「トーレシリコーンSH21PA」,「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−4440」、「TSF−4300」、「TSF−4445」、「TSF−4460」、「TSF−4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
界面活性剤の添加量は、本発明の感放射線性組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
<重合禁止剤>
本発明の着色組成物においては、該着色組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、全組成物の質量に対して、約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
<有機カルボン酸、有機カルボン酸無水物>
本発明の着色感放射線性組成物は、分子量1000以下の有機カルボン酸及び有機カルボン酸無水物から選択される化1種以上の化合物を含有してもよい。
有機カルボン酸化合物としては、具体的には、脂肪族カルボン酸又は芳香族カルボン酸が挙げられる。脂肪族カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、グリコール酸、アクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸、トリカルバリル酸、アコニット酸等のトリカルボン酸等が挙げられる。また、芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸等のフェニル基に直接カルボキシル基が結合したカルボン酸、及びフェニル基から炭素結合を介してカルボキシル基が結合したカルボン酸類が挙げられる。これらの中では、特に分子量600以下、とりわけ分子量50〜500のもの、具体的には、例えば、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、イタコン酸が好ましい。
有機カルボン酸無水物としては、例えば、脂肪族カルボン酸無水物、芳香族カルボン酸無水物が挙げられ、具体的には、例えば、無水酢酸、無水トリクロロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水グルタル酸、無水1,2−シクロヘキセンジカルボン酸、無水n−オクタデシルコハク酸、無水5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸等の脂肪族カルボン酸無水物が挙げられる。芳香族カルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、無水ナフタル酸等が挙げられる。これらの中では、特に分子量600以下、とりわけ分子量50〜500のもの、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸が好ましい。
これらの有機カルボン酸及び有機カルボン酸無水物から選ばれる化合物の添加量は、通常、全固形分中0.01〜10重量%、好ましくは0.03〜5重量%、より好ましくは0.05〜3重量%の範囲である。
これら分子量1000以下の有機カルボン酸や有機カルボン酸無水物を添加することによって、着色感放射線性組成物によるパターンを形成する場合、形成された高いパターン密着性を保ちながら、パターン非形成領域における未溶解物の残存をより一層低減することが可能となる。
<各種添加物>
本発明の着色組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、上記以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。これらの例としては、例えば、特開2008−292970号公報の段落番号[0274]〜[0276]に記載の添加物を挙げることができる。
<調製方法>
本発明の感放射線性組成物の調製に際しては、組成物の上述の各成分を一括配合してもよいし、各成分を溶剤に溶解した後に逐次配合してもよい。また、配合する際の投入順序や作業条件は特に制約を受けない。全成分を同時に溶剤に溶解して組成物を調製してもよいし、必要に応じては各成分を適宜2つ以上の溶液としておいて、使用時(塗布時)にこれらの溶液を混合して組成物として調製してもよい。
上記のようにして調製された組成物は、好ましくは孔径0.01〜3.0μm、より好ましくは孔径0.05〜0.5μm程度のフィルタなどを用いて濾別した後、使用に供することもできる。
本発明の着色組成物は、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)に用いられる感放射線性組成物やインクジェット用インク等に適用され、これら本発明の着色組成物を含有し、硬化性を有する組成物は、カラーフィルタなどの着色画素形成用として好適に用いることができる。特に、CCD、及びCMOS等の固体撮像素子用のカラーフィルタ形成用として好適に用いることができる。
本発明の着色組成物は、例えばフォトリソ法によるカラーフィルタの製造に用いられる着色感放射線性組成物に適用される。その場合には、着色パターンが微少サイズで薄膜に形成され、しかも良好な矩形の断面プロファイルが要求される固体撮像素子用のカラーフィルタの形成に特に好適である。
具体的には、カラーフィルタを構成する画素パターンサイズ(基板法線方向からみた画素パターンの辺長)が2μm以下である場合(例えば0.5〜2.0μm)は、その面積が非常に小さいことから、特に他色への染み込みや色移り、残渣は色分離能低下によって顕著に感度が低下する。これは、特に画素パターンサイズが0.5〜1.7μm(更に0.5〜1.2μm)の場合にさらに顕著になる。
一方、本発明の着色組成物を用いれば、上記のような2μm以下の画素パターンサイズでも、パターン形成性に優れ、染み込み、色移り、残渣などの混色を抑制したカラーフィルタを作製することができる。
また、一般に染料を用いる着色感放射線性組成物では、先に形成した他色のパターン(又は層)に染料が塗布時に染み込みやすく混色を生じやすい(次色塗布時における染料の染み込み)。さらには、染料を用いる着色感放射線性組成物では多量の染料の添加が必要であって、結果、フォトリソ性に寄与する成分の相対含有量が少なくなる。そのため感度低下により低露光量領域でパターンが剥離しやすくなる、又はアルカリ現像時の染料の溶出等により所望の形状や色濃度が得られない、等のパターン形成不良が生じやすい(アルカリ現像時の染料の溶出)。さらには、染料を用いる着色組成物では、成膜後に加熱処理を施した場合に、隣接画素間や積層状態での層間で色移りが生じやすい(加熱処理による熱拡散)。
しかしながら、特定色素多量体を含む本発明の着色感放射線性組成物を用いれば、染料並みの透明性を保持しながら、上記の染料特有の、次色塗布時における染料の染み込み、アルカリ現像時の染料の溶出、加熱処理による熱拡散(色移り)が、大幅に抑制できた着色膜(カラーフィルタ)を作製することができる。
≪カラーフィルタ及びその製造方法≫
まず、本発明のカラーフィルタにおいて、前記本発明の着色感放射線性組成物を用いた場合について説明する。着色感放射線性組成物からなる着色パターンを備える本発明のカラーフィルタは、染み込み、色移り、及び現像残渣に起因する混色が抑制される。また、耐熱性にも優れる。
本発明の着色感放射線性組成物を用いて、フォトリソ法によりパターンを形成する方法としては、例えば、特開2008−292970号公報の段落番号[0277]〜[0284]に記載の方法が挙げられる。
具体的には、前記着色感放射線性組成物を支持体上に塗布して着色層を形成する工程(以下、「着色層形成工程」ともいう)と、形成された着色層をマスクを介して露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、露光された着色層を現像して着色パターンを形成する工程(以下、「現像工程」ともいう)と、を有するカラーフィルタの製造方法(以下、「本発明のカラーフィルタの製造方法」ともいう)が挙げられる。
<着色層形成工程>
本発明のカラーフィルタの製造方法では、まず、支持体上に、既述の本発明の着色感放射線性組成物を回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により塗布して、塗布層を形成し、その後、必要に応じて、予備硬化(プリベーク)を行い、該塗布層を乾燥させて着色層を形成する(着色層形成工程)。
本発明のカラーフィルタの製造方法に用いられる支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、ホウケイ酸ガラス(パイレックス(登録商標)ガラス)、石英ガラス、及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)基板などが挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。また、これらの支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために、下塗り層を設けてもよい。
なお、着色感放射線性組成物を支持体上に回転塗布する際には、液の滴下量を低減のため、着色感放射線性組成物の滴下に先立ち、適当な有機溶剤を滴下、回転させることにより、着色感放射線性組成物の支持体への馴染みをよくすることができる。
上記プリベークの条件としては、ホットプレートやオーブンを用いて、70℃〜130℃で、0.5分間〜15分間程度加熱する条件が挙げられる。
また、着色感放射線性組成物により形成される着色層の厚みは、目的に応じて適宜選択されるが、一般的には、0.2μm〜5.0μmであることが好ましく、0.3μm〜2.5μmであることが更に好ましく、0.3μm〜1.5μm最も好ましい。なお、ここでいう着色層の厚さは、プリベーク後の膜厚である。
<露光工程>
続いて、本発明のカラーフィルタの製造方法では、支持体上に形成された着色層には、マスクを介した露光が行われる(露光工程)。
この露光に適用し得る光若しくは放射線としては、g線、h線、i線、KrF光、ArF光が好ましく、特にi線が好ましい。照射光にi線を用いる場合、100mJ/cm〜10000mJ/cmの露光量で照射することが好ましい。
また、その他の露光光線としては、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、可視及び紫外の各種レーザー光源、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等も使用できる。
(レーザー光源を用いた露光工程)
前記レーザー光源を用いた露光方式では、光源として紫外光レーザーを用いることができる。レーザーは英語のLight Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出により光の増幅)の頭文字である。反転分布をもった物質中でおきる誘導放出の現象を利用し、光波の増幅、発振によって干渉性と指向性が一層強い単色光を作り出す発振器及び増幅器、励起媒体として結晶、ガラス、液体、色素、気体などがあり、これらの媒質から固体レーザー、液体レーザー、気体レーザー、半導体レーザーなどの公知の紫外光に発振波長を有するレーザーを用いることができる。その中でも、レーザーの出力及び発振波長の観点から、固体レーザー、ガスレーザーが好ましい。
前記レーザー光源を用いた露光方式に用いることのできるレーザーとしては、300nm〜380nmの範囲である波長の範囲の紫外光レーザーが好ましく、さらに好ましくは300nm〜360nmの範囲の波長である紫外光レーザーが、レジスト(着色感放射線性組成物)の感光波長に合致しているという点で好ましい。
具体的には、特に出力が大きく、比較的安価な固体レーザーのNd:YAGレーザーの第三高調波(355nm)や、エキシマレーザーのXeCl(308nm)、XeF(353nm)を好適に用いることができる。
被露光物(着色層)に対する露光量としては、1mJ/cm〜100mJ/cmの範囲であり、1mJ/cm〜50mJ/cmの範囲がより好ましい。露光量がこの範囲であると、パターン形成の生産性の点で好ましい。
前記レーザー光源を用いた露光方式に使用可能な露光装置としては、特に制限はないが市販されているものとしては、Callisto(ブイテクノロジー株式会社製)やEGIS(ブイテクノロジー株式会社製)やDF2200G(大日本スクリーン株式会社製などが使用可能である。また上記以外の装置も好適に用いられる。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を活性放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。更に一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた活性放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい活性放射線源は、UV−LEDであり、特に好ましくは、340〜370mにピーク波長を有するUV−LEDである。
紫外光レーザーは平行度が良好なので、露光の際にマスクを使用せずとも、パターン露光ができる。しかし、マスクを用いてパターンを露光した場合、さらにパターンの直線性が高くなるのでより好ましい。
露光した着色層は、次の現像処理前にホットプレートやオーブンを用いて、70℃〜180℃で、0.5分間〜15分間程度加熱することができる。
また、露光は、着色層中の着色剤の酸化褪色を抑制するために、チャンバー内に窒素ガスを流しながら行なうことができる。
<現像工程>
続いて、露光後の着色層に対し、現像液にて現像を行う(現像工程)。これにより、ネガ型若しくはポジ型の着色されたパターン(レジストパターン)を形成することができる。
現像液は、着色層の未硬化部を溶解し、硬化部を溶解しないものであれば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性水溶液を用いることができる。現像液がアルカリ性水溶液である場合、アルカリ濃度が好ましくはpH11〜13、更に好ましくはpH11.5〜12.5となるように調製するのがよい。特に、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドを、濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜5質量%となるように調製したアルカリ性水溶液を現像液として用いることができる。
現像時間は、30秒〜300秒が好ましく、更に好ましくは30秒〜120秒である。現像温度は、20℃〜40℃が好ましく、更に好ましくは23℃である。
現像は、パドル方式、シャワー方式、スプレー方式等で行うことができる。
また、アルカリ性水溶液を用いて現像した後は、水で洗浄することが好ましい。洗浄方式も、目的に応じて適宜選択されるが、シリコンウエハ基板等の支持体を回転数10rpm〜500rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行うことができる。
その後、必要に応じて、形成された着色パターンに対し後加熱及び/又は後露光を行い、着色パターンの硬化を促進させてもよい(後硬化工程)。
<後硬化工程>
本発明においては、上記した現像によりパターンを形成する工程の後に、さらに、得られたパターンをさらに硬化させる後硬化工程を実施することが好ましい。
後硬化工程は、加熱(後加熱)及び/又は露光(紫外線照射等の後露光)によって行うが、得られたパターンをさらに硬化させ、次色のパターン形成のための着色層を形成する工程等での、パターンの溶解等を防止したり、得られたカラーフィルタの画素の耐溶剤性を向上したりすることができる。
後硬化工程は、紫外線照射による紫外線照射工程であることが好ましい。
−紫外線照射工程−
紫外線照射工程では、後露光によるパターンの硬化を行う。
具体的には、前記パターン形成工程で現像処理を行なった後のパターンに、例えば、現像前の露光処理における露光量[mJ/cm]の10倍以上の照射光量[mJ/cm]の紫外光(UV光)を照射する。パターン形成工程での現像処理と後述の加熱処理との間に、現像後のパターンにUV光を所定時間、照射することにより、後に加熱された際に色移りするのを効果的に防止できる。本工程での照射光量が10倍未満であると、着色画素間や上下層間における色移りを防止できない場合がある。
中でも、UV光の照射光量は、パターン形成工程での露光時の露光量の12倍以上200倍以下が好ましく、15倍以上100倍以下がより好ましい。
後露光は、g線、h線、i線、KrF、ArF、UV光、電子線、X線等により行うことができるが、g線、h線、i線、UV光が好ましく、特に、UV光が好ましい。UV光の照射(UVキュア)を行う際は、20℃以上50℃以下(好ましくは25℃以上40℃以下)の低温で行うことが好ましい。UV光の波長は、200〜300nmの範囲の波長を含んでいることが好適であり、光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ等を使用することができる。照射時間としては、10〜180秒、好ましくは20〜120秒、更に好ましくは30〜60秒である。
UV光を照射する光源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、DEEP UVランプなどを用いることができる。中でも、照射される紫外光中に275nm以下の波長光を含み、かつ275nm以下の波長光の照射照度[mW/cm]が紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して5%以上である光を照射できるものが好ましい。紫外光中の275nm以下の波長光の照射照度を5%以上とすることで、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。この点から、前記パターン形成工程での露光に用いられるi線等の輝線などの光源と異なる光源、具体的には高圧水銀灯、低圧水銀灯などを用いて行なうことが好ましい。中でも、前記同様の理由から、紫外光中の全波長光の積分照射照度に対して7%以上が好ましい。また、275nm以下の波長光の照射照度の上限は、25%以下が望ましい。
なお、積分照射照度とは、分光波長ごとの照度(単位面積を単位時間に通過する放射エネルギー;[mW/m])を縦軸とし、光の波長[nm]を横軸とした曲線を引いた場合に照射光に含まれる各波長光の照度の和(面積)をいう。
紫外線照射工程の後露光において照射される紫外光における積分照射照度は、200mW/cm以上であることが好ましい。積分照射照度が200mW/cm以上であると、着色画素間や上下層への色移りの抑制効果及び耐光性の向上効果をより効果的に高めることができる。中でも、250〜2000mW/cmが好ましく、300〜1000mW/cmがより好ましい。
また後加熱は、ホットプレートやオーブンを用いて、100℃〜300℃で実施することが好ましく、更に好ましくは、150℃〜250℃である。後加熱時間は、30秒〜30000秒が好ましく、更に好ましくは、60秒〜1000秒である。
後硬化工程においては、後露光と後加熱は、併用してもよく、この場合はどちらを先に行ってもよいが、後加熱に先立って、後露光を実施することが好ましい。後露光で硬化を促進させることにより、後加熱過程で見られるパターンの熱ダレやすそ引きによる形状の変形を抑止するためである。
このようにして得られた着色パターンがカラーフィルタにおける着色画素を構成することになる。
複数の色相の着色画素を有するカラーフィルタの作製においては、前記着色層形成工程、前記露光工程、及び前記現像工程、(及び必要に応じて後硬化工程)を所望の色数に合わせて繰り返すことにより、所望数の色相に構成されたカラーフィルタを作製することができる。
本発明の着色感放射線性組成物は、例えば、塗布装置吐出部のノズル、塗布装置の配管部、塗布装置内等に付着した場合でも、公知の洗浄液を用いて容易に洗浄除去することができる。この場合、より効率の良い洗浄除去を行うためには、本発明の着色感放射線性組成物に含まれる溶剤として前掲した溶剤を洗浄液として用いることが好ましい。
また、特開平7−128867号公報、特開平7−146562号公報、特開平8−278637号公報、特開2000−273370号公報、特開2006−85140号公報、特開2006−291191号公報、特開2007−2101号公報、特開2007−2102号公報、特開2007−281523号公報などに記載の洗浄液も、本発明の着色感放射線性組成物の洗浄除去用の洗浄液として好適に用いることができる。
洗浄液としては、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、又はアルキレングリコールモノアルキルエーテルを用いることがが好ましい。
洗浄液として用いうるこれら溶剤は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤を2種以上を混合する場合、水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤とを混合してなる混合溶剤が好ましい。水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤との質量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜80/20である。混合溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)の混合溶剤で、その比率が60/40であることが特に好ましい。
なお、着色感放射線性組成物に対する洗浄液の浸透性を向上させるために、洗浄液には、着色感放射線性組成物が含有しうる界面活性剤として前掲した界面活性剤を添加してもよい。
更に、カラーフィルタの製造方法としては、上記の方法以外にも、インクジェット法を用いる方法も挙げられる。
インクジェット法でカラーフィルタを製造する方法は特に限定されないが、隔壁により区画された凹部を有する基板を準備する工程と、前記凹部に、インクジェット法によって、本発明の着色組成物を含有する、後述する本発明のインクジェット用インクを作製し、該インクの液滴を基板上に付与して、カラーフィルタの着色画素を形成する工程と、を有する。例えば、特開2008−250188号公報の段落番号[0114]〜[0128]に記載の方法等を用いることができる。
本発明のカラーフィルタは、さらに透明導電膜として、酸化インジウムスズ(ITO)層を有していてもよい。ITO層の形成方法としては、例えば、インライン低温スパッタ法や、インライン高温スパッタ法、バッチ式低温スパッタ法、バッチ式高温スパッタ法、真空蒸着法、及びプラズマCVD法などが挙げられ、特にカラーフィルタに対するダメージを少なくするため、低温スパッタ法が好ましく用いられる。
≪インクジェット用インク≫
本発明のインクジェット用インクは、前記本発明の着色組成物及び重合性化合物を含む。
本発明のインクジェット用インクは、堅牢性(耐熱性、耐光性)に優れた着色画素を形成できる他、保存安定性に優れ、かつ、吐出安定性にも優れる。
本発明のインクジェット用インクは、前記特定色素多量体と、溶剤及び重合性化合物の少なくとも一方と、を含んで構成されることが好ましい。
即ち、本発明のインクジェット用インクは、溶剤を含んでいてもよく、含まなくてもよい。インクジェット用インクが溶剤を含まない形態としては、例えば、重合性化合物が溶剤の役割を果たす形態が挙げられる。
<溶剤:インクジェット用途に適する溶剤>
前記インクジェット用途に好適に含まれる溶剤としては、各成分の溶解性や後述する溶剤の沸点を満足すれば基本的に特に限定されないが、特に後述するバインダーの溶解性、塗布性、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。溶剤の具体例としては、特開2009−13206号公報の段落番号[0030]〜[0040]に記載の溶剤を挙げることが出来る。
また、溶剤としては、既述の本発明の着色組成物中の溶剤として説明した溶剤を用いることもできる。
前記溶剤の含有量は、インクジェット用インク全量に対して、30〜90質量%が好ましく、50〜90質量%がさらに好ましい。30質量%以上であると1画素内に打滴されるインク量が保たれ、画素内でのインクの濡れ広がりが良好である。また、90質量%以下であると、インク中の機能膜(例えば画素など)を形成するための溶剤以外の成分量を所定量以上に保つことができる。これより、カラーフィルタを形成する場合には、1画素当たりのインク必要量が多くなり過ぎることがなく、例えば隔壁で区画された凹部にインクジェット法でインクを付与する場合に、凹部からのインク溢れや隣の画素との混色の発生を抑制することができる。
本発明のインクジェット用インクは、ノズルに対するインクの吐出性及び基板に対する濡れ性の点で、上述した溶剤のうち、沸点の高い溶剤を含有していることが好ましい。
前記溶剤の沸点は、130〜280℃であることが好ましい。
前記溶剤の沸点が130℃以上であれば、面内の画素の形状の均一性がより向上する。
前記溶剤の沸点が280℃以下であれば、プリベークによる溶剤除去性がより向上する。
なお、溶剤の沸点は、圧力1atmのもとでの沸点を意味し、化合物辞典(Chapman & Hall 社)などの物性値表により知ることができる。これらは1種又は2種以上を併用してもよい。
本発明のインクジェット用インクには、粘度の調整やインク硬度の調整などの目的で、必要に応じて上記バインダーを入れてもよい。バインダーとしては、それ自体は重合反応性のない樹脂のみから構成されるような単に乾燥固化するバインダー樹脂を用いてもよい。しかしながら、塗工膜に十分な強度、耐久性、密着性を付与するためには、インクジェット法により基板上に画素のパターンを形成後、該画素を重合反応により硬化させることのできるバインダーを用いるのが好ましく、例えば、可視光線、紫外線、電子線等により重合硬化させることができる光硬化性のバインダーや、加熱により重合硬化させることができる熱硬化性のバインダーのような、重合硬化可能なバインダーを用いることができる。
また、本発明のインクジェット用インク中のバインダー樹脂としては、本発明の着色組成物中のバインダーとして説明したものを用いることもできる。
<架橋剤>
また、本発明のインクジェット用インクは、架橋剤を含んでもよい。
架橋剤としては、エポキシ樹脂技術協会発行の「総説エポキシ樹脂基礎編I」2003年11月19日発行、第3章に記載の硬化剤、促進剤を好適に用いることができ、例えば、多価カルボン酸無水物又は多価カルボン酸を用いることができる。
また、本発明のインクジェット用インクは、さらに界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤の例として、特開平7−216276号公報の段落番号[0021]や、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、着色組成物全量に対して5質量%以下が好ましい。
また、本発明のインクジェット用インク中の界面活性剤としては、本発明の着色組成物中の界面活性剤として説明したものを用いることもできる。
また、本発明のインクジェット用インクに必要に応じて含まれるその他の添加剤としては、特開2000−310706号公報の段落番号[0058]〜[0071]に記載のその他の添加剤が挙げられる。
インクジェット法に用いる本発明の着色組成物の製造には、公知のインクジェット用インクの製造方法を適用することが可能である。
重合性化合物の溶液を作製する際には、溶剤に対して使用する素材の溶解性が低い場合には、重合性化合物が重合反応を起こさない範囲内で、加熱や超音波処理等の処理を適宜行うことが可能である。
インクジェット法に用いる本発明の着色組成物の物性値としては、インクジェットヘッドで吐出可能な範囲であれば特に限定されないが、吐出時における粘度は安定吐出観点から、2〜30mPa・sであることが好ましく、2〜20mPa・sがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェットインクの温度を20〜80℃の範囲でほぼ一定温度に保持することが好ましい。装置の温度を高温に設定すると、インクの粘度が低下し、より高粘度のインクを吐出可能となるが、温度が高くなることにより、熱によるインクの変性や熱重合反応がヘッド内で発生したり、インクを吐出するノズル表面で溶剤が蒸発したり、ノズル詰まりが起こりやすくなるため、装置の温度は20〜80℃の範囲が好ましい。
なお、粘度は、25℃にインクジェット用インクを保持した状態で、一般に用いられるE型粘度計(例えば、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いることにより測定される値である。
また、インクジェット法に用いる本発明の着色組成物の25℃の表面張力(静的表面張力)としては、非浸透性の基板に対する濡れ性を向上、吐出安定性の点で、20〜40mN/mが好ましく、20〜35mN/mがより好ましい。また、装置で吐出する際には、インクジェット用インクの温度を20〜80℃の範囲で略一定温度に保持することが好ましく、そのときの表面張力を20〜40mN/mとすることが好ましい。インクジェット用インクの温度を所定精度で一定に保持するためには、インク温度検出手段と、インク加熱又は冷却手段と、検出されたインク温度に応じて加熱又は冷却を制御する制御手段とを備えた装置を用いることが好ましい。あるいは、インク温度に応じてインクを吐出させる手段への印加エネルギーを制御することにより、インク物性変化に対する影響を軽減する手段を有することも好適である。
上述の表面張力は、一般的に用いられる表面張力計(例えば、協和界面科学(株)製、表面張力計FACE SURFACE TENSIOMETER CBVB−A3など)を用いて、ウィルヘルミー法で液温25℃、60%RHにて測定される値である。
また、本発明の着色組成物が基板着弾後に濡れ拡がる形状を適正に保つためには、基板に着弾後の着色組成物の液物性を所定に保持することが好ましい。このためには、基板及び/又は基板の近傍を所定温度範囲内に保持することが好ましい。あるいは、基板を支持する台の熱容量を大きくするなどにより、温度変化の影響を低減することも有効である。
本発明の着色組成物は、インクジェット法によるカラーフィルタの製造に用いられる場合、インクの保存安定性に優れ、インクの凝集や分解などが抑制される。また、連続的及び断続的な吐出の際にも、飛翔曲がり不吐出等の吐出の乱れが生じにくく、吐出安定性に優れ、一定期間休止後の回復性、さらに不吐出等が生じた場合の回復性に優れる。
本発明の着色組成物を用いてインクジェット法でカラーフィルタを製造する方法は特に限定されないが、例えば、特開2008−250188号公報の段落番号[0114]〜[0128]に記載の方法等を用いることができる。
<本発明のカラーフィルタの用途>
本発明のカラーフィルタは、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、液晶プロジェクタ、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなどの表示装置、特にカラー表示装置の用途に特に制限なく好適に適用できる。
また、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、内視鏡、携帯電話などに使用されるCCDイメージセンサー、CMOSイメージセンサーなどの固体撮像素子用のカラーフィルタとして好適に用いることができる。特に100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS素子等に好適である。
≪固体撮像素子≫
本発明の固体撮像素子は、本発明のカラーフィルタを備えたものである。
本発明の固体撮像素子として、具体的には、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、内視鏡、携帯電話などに使用されるCCDイメージセンサー又はCMOSイメージセンサーが好適である。特に100万画素を超えるような高解像度のCCDイメージセンサー又はCMOSイメージセンサーが好適である。
固体撮像素子の構成としては、本発明のカラーフィルタを備え、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、次のような構成が挙げられる。
即ち、支持体上に、受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、その上に、本発明のカラーフィルタを設け、次いで、マイクロレンズを積層する構成である。
また、本発明のカラーフィルタを備えるカメラシステムは、色材の光褪色性の観点から、カメラレンズやIRカット膜が、ダイクロコートされたカバーガラス、マイクロレンズ等を備えており、その材料の光学特性は、400nm以下のUV光の一部又は全部を吸収するものであることが望ましい。また、カメラシステムの構造としては、色材の酸化褪色を抑止するため、カラーフィルタへの酸素透過性が低減されるような構造になっていることが好ましく、例えば、カメラシステムの一部又は全体が窒素ガスで封止されていることが好ましい。
≪表示装置≫
本発明の表示装置は、本発明のカラーフィルタを備えたものである。
本発明の表示装置として、具体的には、液晶ディスプレイ(液晶表示装置;LCD)、有機ELディスプレイ(有機EL表示装置)、液晶プロジェクタ、ゲーム機用表示装置、携帯電話などの携帯端末用表示装置、デジタルカメラ用表示装置、カーナビ用表示装置などの表示装置、特にカラー表示装置が好適である。
表示装置の定義や各表示装置の説明は、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。更に、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter On Array)方式にも供することが可能である。COA方式の液晶表示装置にあっては、カラーフィルタ層に対する要求特性としては、通常の要求特性に加え、層間絶縁膜に対する要求特性、即ち低誘電率及び剥離液耐性が必要である。本発明のカラーフィルタでは、紫外光レーザーによる露光方法を用いることや、着色画素の色相や膜厚を選択することによって、露光光である紫外光レーザーの透過性を高めることができるものと考えられる。これによって、着色画素の硬化性が向上し、欠けや剥がれ、ヨレのない画素を形成できるので、TFT基板上に直接又は間接的に設けた着色層の特に剥離液耐性が向上し、COA方式の液晶表示装置に有用である。低誘電率の要求特性を満足するためには、カラーフィルタ層の上に樹脂被膜を設けてもよい。
さらにCOA方式により形成される着色層には、着色層上に配置されるITO電極と着色層の下方の駆動用基板の端子とを導通させるために、一辺の長さが1〜15μm程度の矩形のスルーホールあるいはコの字型の窪み等の導通路を形成する必要であり、導通路の寸法(即ち、一辺の長さ)を特に5μm以下にすることが好ましいが、本発明を用いることにより、5μm以下の導通路を形成することも可能である。
これらの画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
前記液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなどさまざまな部材から構成される。本発明のカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示装置に適用することができる。
これらの部材については、例えば、「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊ディスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木 隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタを液晶表示装置に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に、赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
以上、本発明の着色組成物、インクジェット用インク、カラーフィルタ及びその製造方法、固体撮像素子、並びに表示装置について、種々の実施形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は、上記の実施形態には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんのことである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、機器、操作等は本発明の範囲から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り、「%」及び「部」は「質量%」及び「質量部」を表す。
[実施例1−1]
(1)レジスト溶液Aの調製(ネガ型)
下記の成分を混合して溶解し、レジスト溶液Aを調製した。
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 5.20部
・シクロヘキサノン … 52.60部
・バインダー … 30.50部
(メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、モル比=60:20:20、平均分子量30200(ポリスチレン換算)、41%シクロヘキサノン溶液)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート … 10.20部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) … 0.006部
・フッ素系界面活性剤(DIC(株)、F−475) … 0.80部
・光重合開始剤:4−ベンズオキソラン−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン(みどり化学(株) 、TAZ−107) … 0.58部
(2)下塗り層付ガラス基板の作製
ガラス基板(コーニング1737)を0.5%NaOH水で超音波洗浄した後、水洗、脱水ベーク(200℃/20分)を行った。次いで、上記(1)で得たレジスト溶液Aを洗浄したガラス基板上に乾燥後の膜厚が2μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、220℃で1時間加熱乾燥させて、下塗り層付ガラス基板を調製した。
(3)着色感放射線性組成物の調製
下記の各成分を混合して分散、溶解し、着色感放射線性組成物を得た。
・シクロヘキサノン(溶剤)(以下、CyHと略称する) … 1.133部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸の共重合体(モル比=70:30、
重量平均分子量30000)(20%CyH溶液)(アルカリ可溶性樹脂)
… 1.009部
・重合性化合物(KAYARAD DPHA(日本化薬製)) … 3.84部
・フッ素系界面活性剤(メガファックF475,DIC社)(1%CyH溶液)
(界面活性剤) … 0.12部
・オキシム系光重合開始剤(下記構造の化合物) … 0.087部
・特定色素多量体(例示化合物1−3/重量平均分子量(Mw)5300/分散度(Mw/Mn)1.85) … 0.183部
・Pigment Blue 15:6分散液 … 2.418部
(固形分濃度17.70%、顔料濃度11.80%:他の着色剤)
・ノニオン系界面活性剤:グリセロールプロポキシレート(1%CyH溶液)
(界面活性剤) … 0.048部
−C.I.Pigment Blue15:6分散液の調製−
上記C.I.Pigment Blue15:6分散液は、以下のようにして調製されたものである。
即ち、C.I.Pigment Blue15:6を11.8質量部(平均粒子径55nm)、及び顔料分散剤BYK−161(BYK社製)を5.9質量部、PGMEA82.3質量部からなる混合液を、ビーズミル(ジルコニアビーズ0.3mm径)により3時間混合・分散して、顔料分散液を調製した。その後さらに、減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製)を用いて、2000kg/cmの圧力下で流量500g/minとして分散処理を行なった。この分散処理を10回繰り返し、顔料分散液(C.I.Pigment Blue15:6分散液)を得た。得られた顔料分散液について、顔料の平均1次粒子径を動的光散乱法(Microtrac Nanotrac UPA−EX150(日機装社製))により測定したところ、24nmであった。
(4)着色感放射線性組成物の露光・現像(着色パターン形成)
上記(3)で得た着色感放射線性組成物を、上記(2)で得た下塗り層付ガラス基板の下塗り層の上に乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークした。
次いで、露光装置UX3100−SR(ウシオ電機(株)製)を使用して、塗布膜に365nmの波長で線幅2μmのマスクを通して、200mJ/cmの露光量で照射した。露光後、現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥し、着色パターンを得た。
その後、200℃で300sec加熱し(ポストベーク)、着色パターンを硬化させた。
以上により着色パターン(青色単色のカラーフィルタ)付きのガラス基板を得た。
(5)評価
着色感放射線性組成物を用いてガラス基板上に形成された着色パターンの、耐アルカリ溶出性、耐溶剤性、熱拡散による色移り、基板への現像残渣、他色上への現像残渣及び染料の染み込みを下記のようにして評価した。評価結果は下記表1〜表5に示す。
〔ザラ(色ムラ)の評価〕
得られた単色のカラーフィルタ(着色パターン)を光学顕微鏡の観測レンズと光源との間に設置して光を観測レンズに向けて照射し、その透過光状態を倍率が1000倍のデジタルカメラが設置された光学顕微鏡によって観察した。光学顕微鏡に設置されたデジタルカメラには128万画素のCCDが搭載されており、透過光状態にある被膜表面を撮影した。撮影画像は8ビットのビットマップ形式でデジタル変換したデータ(デジタル画像)として保存した。
なお、着色パターンの被膜表面の撮影は任意に選択した20の領域に対して行った。また、デジタル変換したデータは、撮影画像をR G B の3原色それぞれの輝度を0〜255までの256階調の濃度分布として数値化して保存した。
次いで、保存されたデジタル画像について、1つの格子サイズが実基板上の2μm四方に相当するように、格子状に区分し、一つの区画内での輝度を平均化した。本実施例においては、128万画素のデジタルカメラで光学1000倍の画像を撮影したため、実基板上の2μmは撮影画像上の2mmとなり、ディスプレイ上における画像サイズが452mm×352mmであったことから、一つの領域における総区画数は39776個であった。
各領域の全区画について、任意の1区画とそれに隣接する全ての隣接区画の平均輝度とを計測した。隣接区画の平均輝度との差が5以上の区画を有意差区画と認定し、全領域の有意差区画の平均総数と、全領域の有意差区画の平均総数が各領域の全区画数(39776個)に対して占める割合とを算出した。結果を下記表1に示す。
この数値が小さいほど、隣接する区画との濃度差が小さく、ザラが少ないことを示す。
〔耐アルカリ溶出性〕
上記(4)のプリベーク後の塗布膜の分光(分光A)及び、この塗布膜の露光部における現像後の分光(分光B)を測定し、分光Aと分光Bとの差より色素残存率(%)を算出し、これを耐アルカリ溶出性を評価する指標とした。この数値は100%に近いほど耐アルカリ溶出性に優れていることを示す。
〔耐溶剤性〕
上記(4)で得たポストベーク後の着色パターンの分光を測定した(分光A)。この着色パターン(カラーフィルタ)付き基板に対し、着色パターン形成面に上記(1)で得たレジスト溶液Aを膜厚1μmとなるように塗布しプリベークを行った後、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)現像液を使用して23℃・120秒間の条件で現像を行い、再度分光を測定した(分光B)。この分光Aと分光Bとの差より色素残存率(%)を算出し、これを耐溶剤性を評価する指標とした。この数値は100%に近いほど耐溶剤性に優れていることを示す。
〔熱拡散による色移り〕
上記(4)のようにして作製したカラーフィルタ付き基板の着色パターン形成面に、乾燥膜厚が1μmとなるようにCT−2000L溶液(下地透明剤、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を塗布し、乾燥させて、透明膜を形成した後、200℃で5分間加熱処理を行なった。加熱終了後、着色パターンに隣接する透明膜の吸光度を顕微分光測定装置(大塚電子(株)製LCF−1500M)にて測定した。得られた透明膜の吸光度の値の、同様に加熱前に測定した着色パターンの吸光度に対する割合[%]を算出し、色移りを評価する指標とした。
−判定基準−
隣接ピクセルへの色移り(%)
◎:隣接ピクセルへの色移り<1%
○:1%<隣接ピクセルへの色移り≦10%
△:10%≦隣接ピクセルへの色移り≦30%
×:隣接ピクセルへの色移り>30%
〔基板上への現像残渣〕
上記(4)で得た現像後のパターンを走査型電子顕微鏡(日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800、倍率20000倍)にて未露光部を観察し、残渣が無くきれいに現像できているものを○、一部残渣があるが現像できているものを△、現像できないものを×として3段階の官能評価を行った。
〔他色上への現像残渣/染料の染み込み〕
下記着色感放射線性組成物(G)を、上記(2)で得た下塗り層付ガラス基板の下塗り層の上に乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークし、次いで、露光装置UX3100−SR(ウシオ電機(株)製)を使用して、塗布膜に365nmの波長でマスクを介さず、200mJ/cmの露光量で全面照射した。露光後、現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥した。その後、200℃で15分間ポストベークを行い、この塗膜の分光を測定した(分光A)。
さらにこの上に、上記(3)で得た本発明の着色感放射線性組成物を乾燥後の膜厚が0.6μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃で120秒間プリベークし、露光せずに現像液CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を使用して、25℃40秒間の条件で現像した。その後、流水で30秒間リンスした後、スプレー乾燥し分光を測定した(分光B)。
この分光A、Bの差より他色上残渣+染み込みを透過率低下(T%低下)の絶対値で算出し、他色上への現像残渣/染料の染み込みを評価する指標とした。
−判定基準−
他色上への現像残渣/染料の染み込み(T%低下)
○:T%低下<1%
△:1%≦T%低下≦5%
×:T%低下>5%
−染料の滲み込み評価用着色感放射線性組成物G−
C.I.ピグメント・グリーン36とC.I.ピグメント・イエロー219との30/70〔質量比〕混合物40部、分散剤としてDisperbyk−161(ビックケミー(BYK)社製、30%溶液)50部、及び溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル110部からなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、顔料分散液(P1)を調製した。
前記分散処理した顔料分散液(P1)を用いて下記組成比となるよう撹拌混合し、着色感放射線性組成物Gを調製した。
<組成>
・着色剤(顔料分散液(P1)) … 350部
・重合開始剤(オキシム系光重合開始剤)(CGI−124、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) … 30部
・重合性化合物 (KAYARAD DPHA(日本化薬社)) … 30部
・溶剤(PGMEA) … 200部
・基板密着剤(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン) … 1部
[実施例1−2〜1−14及び比較例1−1〜1−14]
上記実施例1の色素多量体を表1に記載の色素多量体に変更した以外は同様にして実施例1−2〜1−14及び比較例1−1〜1−14の評価を行った。
各実施例1−2〜1−14は、本発明に係る製造方法、即ち、色素単量体全体量の15%以上70%以下をフラスコ内へ先仕込みし、残余の色素単量体を用いて滴下重合する方法を用いて合成された例示化合物を用いた評価結果である。
これらの実施例にそれぞれ対応する比較例として、従来の製造方法(モノマー全体量の10%のモノマーを先仕込みし、2時間かけて滴下する方法)を用いて合成された例示化合物を用いて評価した結果が比較例1−1〜1−14である。
上記表1に示すように、本発明の特定の製造方法により得られた色素多量体を用いた実施例1〜実施例14は、比較例1〜比較例14と比較して、耐アルカリ溶出性、耐溶剤性、熱拡散による色移り、基板上及び他色上残渣、染料の染み込み抑止は同等に優れ、特にザラの程度が大幅に改善されており、ザラの発生が効果的に抑制されることが分かる。
また、本発明の特定の物性に制御した色素多量体を用いた塗布液(着色感放射線性組成物)は、予想外にも塗布性が非常に良好で塗布面にスリットや色むらがなく、優れた塗布性を有していることが分かった。
上記では実施例1〜14として、ガラス基板上に青色の着色パターン(青色カラーフィルタ)を形成する例について説明したが、固体撮像素子基板(CCDやCMOS等の撮像素子が形成されたシリコンウエハ基板)上の撮像素子形成面側に、上記実施例1〜33と同様にして青色カラーフィルタを、緑色カラーレジストを用いた公知の方法により緑色カラーフィルタを、赤色カラーレジストを用いた公知の方法により赤色カラーフィルタを、それぞれ作製することにより、固体撮像素子基板の上に、3色のカラーフィルタを作製できる。この3色のカラーフィルタを備えた固体撮像素子は、着色剤の染み込み、加熱処理による着色剤の熱拡散(色移り)、及び現像残渣に起因する混色が抑制され、色再現性及び感度に優れる。
[実施例1−15〜1−16]
実施例1−1において用いた前記構造のオキシム開始剤に代えて、市販のオキシム開始剤であるIRGACURE OXE−01(BASF社製)及びIRGACURE OXE−02(BASF社製))をそれぞれ用いた以外は、実施例1−1と同様にして実施例1−15及び1−15の着色感放射線性組成物を得て実施例1−1と同様に評価したところ、実施例1−1と同様に、比較例に対して、耐アルカリ溶出性、耐溶剤性、熱拡散による色移り、基板上及び他色上残渣、染料の染み込み抑止は同等に優れ、且つ、ザラの発生が効果的に抑制されていることがわかった。
[実施例2−1]
(1)着色感放射線性組成物[ポジ型]の調製
・乳酸エチル(EL) … 30部
・下記樹脂P−1 … 3.0部
(アルカリ可溶性樹脂)
・下記ナフトキノンジアジド化合物N−1 … 1.8部
・架橋剤:ヘキサメトキシメチロール化メラミン … 0.6部
・光酸発生剤:TAZ−107(みどり化学社製) … 1.2部
・フッ素系界面活性剤(F−475、DIC(株)製) … 0.0005部
(界面活性剤)
・特定色素多量体:(例示化合物1−3/重量平均分子量(Mw)5300/分散度(Mw/Mn)1.85) … 0.3部
以上を混合し、溶解し着色感放射線性組成物[ポジ型]を得た。
上記樹脂P−1、及びナフトキノンジアジド化合物(N−1)は、以下のようにして合成した。
(2)樹脂P−1の合成
ベンジルメタクリレート70.0g、メタクリル酸13.0g、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル17.0g、及び2−メトキシプロパノール600gを三口フラスコに仕込み、攪拌装置、還流冷却管、及び温度計を取り付け、窒素気流下65℃にて重合開始剤V−65(和光純薬工業製)を触媒量添加して10時間攪拌した。得られた樹脂溶液を20Lのイオン交換水に激しく攪拌しながら滴下し、白色粉体を得た。この白色粉体を40℃で24時間真空乾燥し145gの樹脂P−1を得た。分子量をGPCにて測定したところ、重量平均分子量Mw=28,000、数平均分子量Mn=11,000であった。
(3)ナフトキノンジアジド化合物(N−1)の合成
Trisp−PA(本州化学製)42.45g、o−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド61.80g、アセトン300mlを三口フラスコに仕込み、室温下トリエチルアミン24.44gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2時間攪拌した後、反応液を大量の水に攪拌しながら注いだ。沈殿したナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを吸引ろ過により集め、40℃で24時間真空乾燥し感光性化合物N−1を得た。
上記で得られた着色感放射線性組成物[ポジ型]を実施例1に準じた方法で評価した結果、耐アルカリ溶出性向上、耐溶剤性向上、熱拡散による色移り抑制、基板上及び他色上残渣抑制、染料の染み込み抑制に関し、優れた効果を示した。
[実施例3−1、3−2]
(隔壁形成用の濃色組成物の調製)
濃色組成物K1は、まず表2に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを計り取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、さらに攪拌しながら、表6に記載の量のメチルエチルケトン(2−ブタノン)、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1を計り取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得た。なお、表2に記載の量は質量部であり、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) … 13.1%
・分散剤(下記記載の化合物B1) … 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万) … 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 79.53%
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) … 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) … 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 … 30%
・メチルエチルケトン … 70%
(隔壁の形成)
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃3分間熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製した濃色組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃で3分間プリベークして膜厚2.3μmの濃色組成物層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と濃色感光層K1の間の距離を200μmに設定し、窒素雰囲気下、露光量300mJ/cmで隔壁幅20μm、スペース幅100μmにパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、濃色組成物層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)を23℃80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、大気下にて露光量2500mJ/cmにて基板の濃色組成物層K1が形成された面側からポスト露光を行って、オーブンにて240℃で50分加熱し、膜厚2.0μm、光学濃度4.0、100μm幅の開口部を有するストライプ状の隔壁を得た。
(撥インク化プラズマ処理)
隔壁を形成した基板に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理装置を用いて、以下の条件にて撥インク化プラズマ処理を行った。
使用ガス :CF
ガス流量 :80sccm
圧力 :40Pa
RFパワー:50W
処理時間 :30sec
(紫色(V)用インクの調製法)
下記表3に示す成分を混合し、1時間撹拌した。その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して紫色(V)用インク液(インクV−1、及びインクV−2)を調製した。
用いた成分の詳細を以下に示す。
・特定色素多量体:例示化合物4−3(重量平均分子量6000、分散度1.98、酸価1.25mmol/g)
・DPCA−60(日本化薬社製(KAYARAD DPCA−60)):カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物)
・KF−353(信越化学工業(株)社製):ポリエーテル変性シリコーンオイル
(粘度、表面張力の測定)
得られたインクを25℃に調温したまま、東機産業(株)製E型粘度計(RE−80L)を用いて以下の条件で粘度を測定した。
−測定条件−
・使用ロータ:1° 34’×R24
・測定時間 :2分間
・測定温度 :25℃
得られたインクを25℃に調温したまま、協和界面科学(株)製表面張力計(FACE
SURFACE TENSIOMETER CBVB−A3)を用いて表面張力を測定した。
(コントラスト測定方法)
バックライトユニットとして冷陰極管光源に拡散板を設置したものを用い、2枚の偏光板(ルケオ製、POLAX−15N)の間に単色基板を設置し、偏光板をパラレルニコルに設置したときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置したときに通過する光の色度のY値で割ることでコントラストを求めた。色度の測定には色彩輝度計((株)トプコン製BM−5A)を用いた。単色基板は以下の方法で作製した。
カラーフィルタを構成するVインク(インクV―1、インクV−2)を用いて、ガラス基板上にインクジェット法あるいはスピンコート法によってベタ膜を形成して、カラーフィルタ形成と同じようにプリベーク(予備加熱)(温度100℃、2分)、ポストベーク(後加熱)(温度220℃、30分)を行い、膜厚2um(μm)を形成した。
色彩輝度計の測定角は1°に設定し、サンプル上の視野φ5mmで測定した。バックライトの光量は、サンプルを設置しない状態で、2枚の偏光板をパラレルニコルに設置したときの輝度が400cd/mになるように設定した。
上記で得た単色基板(2種類)のコントラストを測定したところ、いずれの単色基板でも50000以上の値を得た。
(ITO層作製)
次に、上記で得た単色基板上にスパッタ装置を用い、膜面温度200℃にて15分間、ITO(酸化インジウムスズ)をスパッタして、膜厚1500ÅのITO膜を形成し、ITO付きのカラーフィルタ基板を作製した。
(ITOスパッタ前後における分光特性変化)
ITOスパッタ前後において、紫外可視吸収分光装置(日本分光製V−570)を用いて、400nm〜700nmの波長範囲における分光透過率曲線を得た。スパッタ前後での、最大ピークにおける分光透過率変化量が小さい場合、耐熱性に優れることを意味する。作製した基板はITOスパッタ前後においてスペクトル形状が殆ど変化しておらず、高い耐熱性を有することがわかった。
[比較例3−1]
(顔料分散液の調製)
シー・アイ・ピグメント・バイオレット23(大日精化社製)17.5質量部に、顔料分散剤(前記化合物B1)2.5質量部及び溶剤〔1,3−ブタンジオールジアセテート(以下1,3−BGDAと略す)及び1−メトキシ−2−プロピルアセテ−ト(MMPGAC)の質量比1.2:1の混合溶剤〕80質量部を配合し、プレミキシングの後、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを充填率80%で用い、周速9m/sで25時間分散し、V用顔料分散液を調製した。
1.2:1
(比較例用インクの調製)
比較例として、上記の顔料分散液を用いて、以下記載の表8の分量で作製した顔料インクを調製した。なお、使用した材料は、以下の通りである。
・DPS100(日本化薬社製):KAYARAD DPS100
・TMPTA(日本化薬社製):KAYARAD TMPTA
・界面活性剤:前述の界面活性剤1
・V−40(和光純薬社製):アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)
(評価用カラーフィルタの作製方法)
上記で調製されたインクを用いて、上記で得られた基板上の隔壁で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、富士フイルムDimatix製インクジェットプリンターDMP−2831を用い、吐出を行い、その後、100℃オーブン中で2分間加熱を行った。次に、220℃のオーブン中で30分間静置することにより、単色のカラーフィルタを作製した。
〔ザラの評価〕
実施例1−1におけるのと同様にしてザラの評価を行った。結果を下記表5に示す。
(インク保存安定性評価)
上記で調製された各色インクを50℃の恒温室に保管し、30日後の粘度を測定し、インク調製直後の値との差(%)[(30日後の粘度−調製直後の粘度)/調製直後の粘度]により評価を行った。評価基準は以下の様に分類した。
◎:インク調製直後の粘度との差が10%未満
○:インク調製直後の粘度との差が10%以上20%未満
△:インク調製直後の粘度との差が20%以上30%未満
×:インク調製直後の粘度との差が30%以上
(連続吐出安定性評価)
上記で調製されたインクを用いて、吐出安定性の評価を行った。評価方法は、富士フイルムDimatix社製インクジェットプリンターDMP−2831、打滴量10pLのヘッドカートリッジ、打滴周波数10kHzで行い、30分間連続吐出をした際の状態を観察した。評価基準は以下の様に分類した。
−評価基準−
◎:問題なく連続吐出が可能
○:吐出中に、少々不吐出、吐出乱れなど観察されるが、吐出中に復帰し、概ね問題の無い状態
△:吐出中に不吐出、吐出乱れが生じ、吐出中に復帰しないが、メンテナンスによって正常な状態に復帰する状態
×:吐出中に不吐出、吐出乱れが生じ、正常に吐出ができず、メンテナンスによっても吐出が復帰しない状態
メンテナンスは、DMP−2831によるパージ(ヘッド内インクを加圧してノズルからインクを強制的に吐き出す)、ブロット(ヘッドノズル面をクリーニングパッドに僅かに接触させて、ノズル面のインクを吸い取る)を実施した。
(休止後吐出安定性評価)
上記で調製されたインクを用いて、吐出安定性の評価を行った。評価方法は連続吐出安定性評価同様に、富士フイルムDimatix製インクジェットプリンターDMP−2831、打滴量10pLのヘッドカートリッジを用い、打滴周波数10kHzで一度5分間の吐出を行い、24時間の休止後、再び同条件で吐出を開始した際の状態を観察した。評価基準は以下の様に分類した。
−評価基準−
◎:打滴指示と同時に問題なく吐出が可能
○:打滴指示直後は少々不吐出、吐出乱れなど観察されるが、吐出中に復帰し、概ね問題の無い状態
△:不吐出、吐出乱れが生じ、吐出中に復帰しないが、メンテナンスによって正常な状態に復帰する状態
×:不吐出、吐出乱れが生じ、正常に吐出ができず、メンテナンスによっても吐出が正常なレベルまで復帰しない状態
メンテナンスは、DMP−2831によるパージ(ヘッド内インクを加圧してノズルからインクを強制的に吐き出す)、ブロット(ヘッドノズル面をクリーニングパッドに僅かに接触させて、ノズル面のインクを吸い取る)を実施した。
(耐熱性評価)
上記で作製した各色のカラーフィルタを、230℃に加熱したオーブン内に入れ、1時間放置した後、色相を測定した。色相の測定は、UV−560(日本分光社製)を用い、評価前後のΔEabが5未満を○とした。ΔEabが5以上15未満を△と、ΔEabが15以上を×とした。
(耐薬品性評価)
上記で作製した各色のカラーフィルタを、評価を行う薬品(N−メチルピロリドン、2−プロパノール、5%硫酸水溶液、5%水酸化ナトリウム水溶液)中に20分間浸し、その前後の色相を測定した。色相の測定は、UV−560(日本分光社製)を用い、ΔEabが5未満を○とした。ΔEabが5以上15未満を△と、ΔEabが15以上を×とした。ΔEabの評価方法は、上記と同様である。
以下の表5に、インクジェット用インク及びカラーフィルタの評価結果をまとめて示す。
表5に示すように、本発明に記載のインクジェット用インクは、保存性に優れるとともに、吐出安定性の点からも優れていた。また、本発明に記載のインクジェット用インクを用いて製造されたカラーフィルタは、顔料インクを使用した場合と同等程度の優れた耐薬品性、耐熱性を有していた。
一方、顔料インクを使用した比較例においては、吐出安定性が悪く、実用性に欠いていた。

Claims (18)

  1. 下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体と下記一般式(A2)で示される構造単位を形成しうる単量体とを用いて合成され、色素多量体の合成に必要な全色素単量体のうち、15質量%以上70質量%以下の色素単量体を予め仕込んだ仕込み液を準備し、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行うことにより製造され、色素多量体を構成する下記一般式(A2)で示される構造単位の含有量(モル%)を(a2)とし、下記一般式(A1)で示される構造単位の含有量を(a1)としたとき、両者の関係が下記式(1)を満たし、且つ、分子内にアルカリ可溶性基を有する色素多量体を含有する着色組成物。
    式(1) (a2)/(a1)≧0.3

    [一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
  2. 前記色素多量体は、分散度〔Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)〕が1.0<Mw/Mn<2.0の範囲であり、且つ、GPC法で測定した重量平均分子量(Mw)が5000以上20000以下の色素多量体である請求項1に記載の着色組成物。
  3. 前記一般式(A1)におけるDyeは、下記一般式(5)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物から任意の水素原子が1つ外れた色素残基、又は下記一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物のR11〜R17、X、Y〜Yのいずれか1つの置換基の水素原子が1つ外れた色素残基を表す請求項1又は請求項2に記載の着色組成物。


    〔一般式(5)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。Xは、Maに結合可能な基を表し、Xは、Maの電荷を中和する基を表し、XとXは、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。但し、RとRとが環を形成することはない。〕


    〔一般式(6)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X及びXは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y及びYは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。XはMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。〕
  4. 前記仕込み液における単量体濃度が15質量%以上100質量%以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の着色組成物。
  5. 前記色素多量体は、ラジカル重合により製造された色素多量体である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の着色組成物。
  6. 前記色素多量体は、リビングラジカル重合により製造された色素多量体である請求項5に記載の着色組成物。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の着色組成物、重合性化合物、及び、重合開始剤を含有する着色感放射線性組成物。
  8. 請求項7に記載の着色感放射線性組成物を用いて形成された着色パターンを備えるカラーフィルタ。
  9. 請求項7に記載の着色感放射線性組成物を支持体上に付与して着色感放射線性組成物層を形成する工程と、
    形成された着色感放射線性組成物層を、パターン状に露光する工程と、
    露光された着色感放射線性組成物層を現像して着色パターンを形成する工程と、
    をこの順で有するカラーフィルタの製造方法。
  10. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の着色組成物、及び、重合性化合物を含有するインクジェット用インク。
  11. 請求項10に記載のインクジェット用インクを用いて形成された着色パターンを備えるカラーフィルタ。
  12. 隔壁により区画された凹部を有する基板を準備する工程と、
    前記凹部に、インクジェット法によって、請求項10に記載のインクジェット用インクの液滴を付与して、カラーフィルタの着色画素を形成する工程と、を有するカラーフィルタの製造方法。
  13. 請求項8又は請求項11に記載のカラーフィルタを備えた固体撮像素子。
  14. 請求項8又は請求項11に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
  15. 下記一般式(A1)で示される構造単位と、下記一般式(A2)で示される構造単位と、を含む色素多量体の製造方法であって、
    下記一般式(A1)で示される構造単位を形成しうる色素単量体を、該色素多量体の合成に必要な全色素単量体の15質量%以上70質量%以下を予め仕込んだ仕込み液を調製し、その後、該仕込み液に残りの色素単量体を滴下する滴下重合を行う色素多量体の製造方法。

    [一般式(A1)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合又は2価の連結基を表し、Dyeは色素化合物から任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。一般式(A2)中、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合又は2価の連結基を表し、Rは、水素原子、アルキル基、又は、以下に示すエチレン性不飽和二重結合を有する部分構造を含む1価の置換基を表す。前記色素多量体の分子内に複数存在するXA1、LA1及びDyeは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよく、複数存在するXA2、LA2及びRは、それぞれ互いに同じあっても異なっていてもよい。]
  16. 前記仕込み液の単量体濃度が15質量%以上100質量%以下である請求項15に記載の色素多量体の製造方法。
  17. 前記滴下重合は、ラジカル重合である請求項15又は請求項16に記載の色素多量体の製造方法。
  18. 前記滴下重合は、リビングラジカル重合である請求項17に記載の色素多量体の製造方法。
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