JP2012165958A - トロカーの外套管部 - Google Patents

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Abstract

【課題】器具挿入口の気密性を保持する手段の性能を劣化させることなく器具挿入口の周囲の構成が極力コンパクトなトロカーの外套管部を提供する。
【解決手段】トロカーの外套管部において、器具挿入時には器具挿入口を気密に塞ぐ円環状の密着部材14と、器具挿入口を開閉するための円錐台状の蓋体12と、器具挿入口の端面上の接続部位と蓋体の開方向側端面とを接続する接続部材17とを設け、器具挿入口の開放時には蓋体を器具挿入口の上方において支持し、器具挿入口を蓋体が閉塞しているときには前記接続部位から器具挿入口の軸方向に沿って伸び、湾曲し、そして蓋体の端面に至る形状を呈する可撓性の部材により接続部材を構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、腹腔鏡や手術器具を腹腔内に挿入するための入り口として腹壁に設けられるトロカーの外套管部に関する。
従来、腹腔鏡下手術においては、腹腔鏡や手術器具を腹腔内に挿入するための入り口としてトロカーの外套管が腹壁に設置される。外套管の設置は、外套管に内針をセットしたトロカーを腹壁に穿刺し、内針を引き抜くことにより行われる。このようにして腹壁の複数個所に設置されたトロカーの外套管を経て腹腔鏡や処置具等の器具が腹腔内に挿入され、手術箇所の観察や処置が行われる。
このように複数の外套管を腹壁に設置すると、術後に複数の傷跡が残る。そこで、このような傷跡が1つだけで済むように開発されたシングルポート法(SPS)という腹腔鏡下手術法が、画期的な術式として採用されるケースが増えつつある。
シングルポート法では、まず、臍部が1.5〜2.0cm程度の大きさで切開され、その切開創にメインポートが設置される。次に、このメインポートに1本のカメラ用トロカー及び2又は3本の処置具用トロカーの外套管が設置される。そして、これらの外套管を介して腹腔鏡や処置具が腹腔内に挿入され、腹腔鏡下手術が行われる。これによれば、切開創は、メインポート用の1つのみで足りる。
腹壁に設置されたトロカーの外套管においては、外套管を介した感染や外套管を介して異物が体内に入るのを防止したり、外套管を介して腹腔内に注入された炭酸ガスの流出を防止したりするために、外套管の器具挿入口を気密に保持する必要がある。
シングルポート法に対応したトロカーにおいて、器具挿入口の気密を保持するための機構は基本的に、器具を挿入しない状態での気密を維持するための逆止弁と、器具挿入時に器具の外周に密着して気密を保持する外周密着弁との二重構造となっている。この弁構造は、従来のトロカーの場合と同様に、外套管の器具挿入口を構成するほぼ円筒形状のバルブケース(トロカーヘッド)内に収納されている。逆止弁としては、ダックビル弁等の弁自体の弾性による自己形状復元性を利用したものが用いられる。
一方、一般的なトロカーに関する技術として、特許文献1には、外套管の口金部に気密弁が回動自在に設けられ、口金部の端部には内視鏡が気密状態で挿入可能な挿通孔を有する弾性弁座が装着されたトラカールが記載されている。この弾性弁座は気密弁との接合によって挿通孔が気密に閉塞されるようになっている。また、この弾性弁座は器具挿入時に器具の外周に密着して口金部を気密に保持する機能も有する。
また、特許文献2においては、手術中又は手術後において、身体の中に繰り返しアクセスすることができるようにするための留置ポートが記載されている。この留置ポートにおいては、留置ポートが使用されていないとき、感染や異物が体内に入るのを防ぐために、外側フランジに係留紐で取り付けられたプラグにより、留置ポートの開口部が閉塞されるようになっている。
特開平6−121768号公報 特表2009−545417号公報
しかしながら、上述のダックビル弁を備えた弁構造を有するシングルポート法に対応したトロカーによれば、トロカーの外套管に挿入した器具を引き抜くとき、器具との摩擦によりダックビル弁が反転する場合がある。この場合、本来の収納形状ではない反転した弁体と、挿入器具がバルブケース内で干渉し、器具挿入の操作性が悪化する。また、器具を引き抜いた後も元の形状に復元することなく反転状態のままとなり、気密維持の機能が不全となるおそれもある。
これらの現象を回避するためには、挿入される器具の外径に対し、弁体の外形を、弁体自体の円滑な変形、形状復元に十分なだけの動作空間を確保した大きさに設定する必要がある。たとえば、従来品においては、外径が5mmの器具に用いられるトロカーのバルブケースは外径が10〜20mmであり、器具の外径の約4倍となっている。
しかし、このようにバルブケースの外径が大きい場合、シングルポート法において複数のトロカーを使用すると、設置された各外套管のバルブケース同士が干渉し、各トロカーの外套管の先端を同時に近接させることができる腹腔内の位置がかなり制限されることになる。
一方、上述のトロカーによれば、弾性弁座を閉塞するための気密弁の開閉操作を、口金部の外周面に螺合するフランジの上方に設けられたレバーにより行うようにしているので、口金部の外径がかなり大きなものとなる。したがって、このトロカーも、シングルポート法には適していない。さらに、上述の留置ポートも、係留紐や外側フランジがかなり半径方向外側に突出しているので、やはり、シングルポート法には適していない。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、器具挿入口の気密性を保持する手段の性能を劣化させることなく器具挿入口の周囲の構成が極力コンパクトなトロカーの外套管部を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係るトロカーの外套管部は、患者の体内に挿入される挿入管部と、前記挿入管部が体内に挿入された状態で体表側に位置する円筒状の器具挿入口と、外周が前記器具挿入口の内壁に固定され、器具挿入時には、内周が器具の周囲に密着することにより該器具挿入口を気密に塞ぐ円環状の密着部材と、前記器具挿入口に抜き差しして該器具挿入口を開閉するための円錐台状の蓋体と、該器具挿入口の端面上の接続部位と該蓋体の開方向側端面とを接続する可撓性の接続部材とを備え、前記接続部材は、前記器具挿入口の開放時には前記蓋体を該器具挿入口の前記開方向側において支持し、該器具挿入口を該蓋体が閉塞しているときには前記接続部位から該器具挿入口の軸方向に沿って伸び、途中で湾曲し、そして該蓋体の端面に至る形状を呈することを特徴とする。
この構成において、器具が外套管部に挿入されているときには密着部材により器具挿入口の気密性が維持され、器具が挿入されていないときには蓋体で器具挿入口を閉塞することにより、器具挿入口の気密性が確実に保持される。したがって、従来のトロカーにおけるダックビル弁のように気密維持機能が機能不全に陥ることはなく、該機能不全を防止するために外径が大きなバルブケースを器具挿入口に設ける必要もない。
また、器具挿入口及び蓋体双方の端面同士を上述のような可撓性の接続部材により接続するようにしているので、接続部材が器具挿入口の径方向に大きく拡がることはなく、器具挿入口の周りに蓋体の開閉用の機構を設ける必要もない。したがって、器具挿入口の気密性を保持する手段の性能が劣化することがなく、器具挿入口の周囲の構成がコンパクトで、シングルポート法に適したトロカーの外套管部を提供することができる。
本発明においては、前記蓋体を移動させて前記器具挿入口の開閉を行うための操作片を、該蓋体の周辺部における前記接続部位とは反対側の位置に備え、前記操作片は、前記蓋体の軸に垂直な方向の外側が、該外側の方向を向いた操作面となっていてもよい。
これによれば、外套管部を保持している手の親指によって操作面を操作することにより、片方の手だけで容易に器具挿入口を蓋体により開閉することができる。したがって、その間、他方の手で他の操作を行うことができる。
また、本発明においては、前記操作面は、前記器具挿入口が前記蓋体により閉塞されているとき、該器具挿入口の外周面に隣接するものであってもよい。これによれば、外套管部を保持している手の親指による操作面の操作を容易に行うことができる。また、操作面が器具挿入口の外周面の外径からはみ出すことがないので、器具挿入口の周囲の構成をコンパクトに維持することができる。
さらに、本発明においては、前記挿入管部の基端部は、該基端部より先端側の挿入管部よりも径が大きい拡径部となっており、前記器具挿入口は外壁部及び内壁部を備え、該外壁部及び内壁部は該器具挿入口の端面側で結合しており、前記外壁部及び内壁部の間に前記拡径部が嵌合することにより前記器具挿入口と挿入管部とが結合しており、前記器具挿入口の外径は、前記挿入管部の外径に対し、前記外壁部、内壁部、及び拡径部の各厚さを加算した外径より小さくてもよい。
これによれば、器具挿入口の外径は従来の場合に比べてかなり小さいため、外套管部を介して挿入された器具によるアクセスが困難である範囲が、従来の場合に比べてかなり狭い。すなわち、腹腔内において挿入した器具により、同時にアクセスすることが困難である範囲がさほど制限されることなく、腹腔内の観察や処置を行うことができる。
図1は本発明の一実施形態に係るトロカーの正面図、及び該トロカーの内針の側面図である。 図1のトロカーにおける外套管のヘッド部についての、器具挿入口が蓋体により閉塞されているとき、及び閉塞されていないときの断面図である。 図1のトロカーの外套管についての器具挿入口が蓋体により閉塞されているとき、及び閉塞されていないときの斜視図である。 シングルポート法による腹腔鏡下手術に際し図2の外套管が用いられる様子を従来の場合と比較して示す説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1(a)は本発明の一実施形態に係るトロカーの正面図である。同図に示すように、トロカー1は腹壁又はシングルポート法におけるメインポートに設置される外套管2と、外套管2の設置に際して外套管2に挿入される内針3とを備える。
外套管2は円筒状の器具挿入口11を構成するヘッド部10と、器具挿入口11から挿入された器具を案内する挿入管部20を備える。ヘッド部10は器具挿入口11に抜き差しすることにより器具挿入口11を開閉するための蓋体12を備える。
図1(b)は内針3の正面図である。同図に示すように、内針3は、先端側の針部31と、針部31の基端が固定された支持部32と、針部31及び支持部32の間に設けられた鍔部33とを備える。針部31は金属ではなく、プラスチックで構成されている。
すなわち、トロカー1は針部31の先端34が金属刃ではなくプラスチックで鋭利に構成されたブレードレストロカーである。これによれば、外套管2の設置に際し、針部31の先端により腹壁の組織を切断することなく繊維方向に沿って押し分け、腹腔内に到達することができる。
図2(a)は外套管2におけるヘッド部10部分の断面図である。同図においては、ヘッド部10の器具挿入口11を蓋体12で閉塞したときの様子が示されている。同図に示すようにヘッド部10は、外周が器具挿入口11の内壁13に固定された円環状の密着部材14と、器具挿入口11の端面15と蓋体12とを接続する接続部材17と、蓋体12の周辺部に固定された操作片18とを備える。
蓋体12は円錐台状の軟性部材により構成され、開方向側の端面16が、接続部材17により器具挿入口11の端面15に接続されている。なお、開方向とは、器具挿入口11を開くときに蓋体12を移動させる方向を意味する。
密着部材14は、その内側を経て器具が挿入されているとき、内周14aが該器具の周囲に密着して器具挿入口11を気密に塞ぐ機能を有する。接続部材17は、器具挿入口11の開放時には蓋体12を器具挿入口11の上方において支持し、閉塞時には蓋体12の位置に適合して撓む可撓性の部材により構成される。
接続部材17は同図のように、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されているとき、器具挿入口11の端面15上の接続部位15aから、器具挿入口11の軸方向に沿って伸び、途中で湾曲し、そして蓋体12の端面16に至るU字形状を呈する。
図2(b)は器具挿入口11が蓋体12により閉塞されていないときの様子を示す断面図である。同図のように、接続部材17は、器具挿入口11の開放時には蓋体12を器具挿入口11の上方において支持する。接続部材17は、このような支持を行い、及び上述のU字形状を呈することができるような可撓性の部材により構成される。
操作片18は、蓋体12の端面16側の周辺部における、接続部位15aとは反対側の位置に設けられる。そして操作片18は、蓋体12の軸に垂直な方向の外側が、該外側の方向を向き、蓋体12の開閉方向に沿った操作面18aとなっている。
操作面18aは、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されているとき、器具挿入口11の外周面11aに隣接する。つまり、器具挿入口11の径方向において外周面11aと同一レベルとなる。これにより操作面18aは、ヘッド部10を握った手の親指で蓋体12を開閉方向に移動操作するのに適したものとなっている。
図2に示すように、挿入管部20において、基端部は、該基端部より先端側の挿入管部20よりも径が大きい拡径部21となっている。器具挿入口11は外壁部11b及び内壁部11cを備え、外壁部11b及び内壁部11cは端面15側で結合している。外壁部11b及び内壁部11cの間に拡径部21が嵌合しており、これによりヘッド部10と挿入管部20とが結合している。密着部材14は内壁部11cにおける内壁13の下端に固定されている。
また、内壁部11cの下端から拡径部21の下端までの間に空間22が形成され、器具の挿入時に密着部材14が撓む余地が設けられている。また、内壁部11cの内壁13の径は挿入管部20の内径よりも密着部材14の厚み程度大きくなっており、器具を引き抜くときに密着部材14が撓む余地が設けられている。
つまり、拡径部21はその内側に、密着部材14が固定された内壁部11cを収容し得る程度に径が拡大しており、拡径部21の外側を外壁部11bが覆っている。これにより器具挿入口11の外径は、挿入管部20の外径に対し、外壁部11b、内壁部11c及び拡径部21の各厚さを加算した外径よりも小さくなっている。
外壁部11b、内壁部11c及び拡径部21の各厚さを加算した値は、器具挿入口11の厚みに等しい。したがって、ヘッド部10の外径は、挿入管部20の内径に対し、密着部材13及び器具挿入口11の厚みを加えた程度の大きさである。
図3(a)及び(b)はそれぞれ、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されているとき、及び閉塞されていないときの外套管2の斜視図である。同図(a)のように、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されているとき、器具挿入口11の外壁を上方向に延長した円筒形状を考えた場合、接続部材17及び操作片18は該円筒形状の内側に位置する。
また、同図(b)のように、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されていないとき、蓋体12が接続部材17により器具挿入口11の上方において支持された状態となる。この状態において、器具挿入口11から腹腔鏡や処置具等の器具の挿入部を容易に挿入することができる。
トロカー1を使用するとき、術者は、図1(a)のように内針3を挿入したトロカー1における内針3の先端34により患者の腹壁の所定箇所を穿刺し、外套管2の挿入管部20を腹腔内に挿入する。このとき、トロカー1はブレードレストロカーであるため、組織を切らずに繊維方向に沿って組織を押し分け、腹腔内に到達することができる。次に、内針3を外套管2から引き抜く。これにより外套管2の設置が完了する。外套管2の設置は、必要な数箇所に対して行われる。
外套管2の必要箇所への設置が完了すると、術者は、設置された各外套管2を介し、術野に炭酸ガスを注入して手術操作のためのスペースを確保するとともに、腹腔鏡や鉗子等の器具を腹腔内に挿入し、腹腔内の観察や処置を行うことができる。器具を腹腔内に挿入してから抜き去るまでの間、密着部材14の内周14aが器具の外周に密着し、外套管2を気密に閉塞する。これにより、上述の気腹操作により注入した炭酸ガスの流出は抑制される。
器具を挿入していない外套管2については、ヘッド部10の器具挿入口11を蓋体12で閉塞することにより、炭酸ガスの流出や異物の進入が防止される。器具を挿入する場合には、器具挿入口11を閉塞している蓋体12が引き抜かれ、器具挿入口11が開放状態とされる。術者はヘッド部10を握りながら、握っている手の親指で操作片18を操作することにより蓋体12の開閉を容易かつ迅速に行うことができる。
一方、シングルポート法により腹腔鏡下手術を行う場合には、術者は、まず、患者の臍部を1.5〜2.0cm程度切開し、その部分にメインポートを設置する。次に、腹腔鏡用の外套管2、及び処置具用の外套管2をメインポートにセットする。外套管2のセットは、内針3を挿入したトロカー1を、メインポートに設けられているセット用の孔に先端側から挿入し、内針3を引き抜くことによって行われる。
必要な外套管2のセットが完了すると、術者はセットした外套管2を介し、炭酸ガスの注入により手術操作のためのスペースを確保するとともに、必要な器具を腹腔内に挿入し、観察や処置を行うことができる。この場合も、必要に応じて、ヘッド部10を握っている手の親指で操作片18を操作することにより、蓋体12の開閉を容易かつ迅速に行うことができる。
図4はシングルポート法による腹腔鏡下手術に際し本実施形態の外套管2が用いられる様子を従来の場合と比較して示す。同図(a)においては、従来のトロカーの外套管50が、腹壁61に設置されたメインポート62にセットされた様子が示されている。各外套管50により案内される各器具は、各外套管50のヘッド部51同士が干渉するため、図中の角度αで示される範囲よりも狭い範囲内に位置する体腔内の部位に対して同時にアクセスするのは困難である。
すなわち、従来の場合、器具を挿入しているとき及び挿入していないときのヘッド部51における気密保持を、ダックビル弁を用いて行うようにしている。したがって、ダックビル弁の反転防止や円滑な動作を確保するために、ヘッド部51は挿入管部52よりもかなり大きな外径Dを有する。外套管50が、たとえば外径が5mmの器具用のものである場合、ヘッド部51の外径Dは、挿入管部52の外径の4倍程度である。
このように、従来の場合、ヘッド部51の外径Dがかなり大きいため、上述の角度αはかなり大きい。つまり、複数の器具により同時にアクセスすることができない範囲はかなり広い範囲にわたる。
これに対し、同図(b)に示す本実施形態の外套管2の場合、ヘッド部10の外径dは図2のように、挿入管部20の外径に対し、外壁部11b、内壁部11c及び拡径部21の各厚さを加算した外径よりも小さく、挿入管部20の内径に対し、密着部材13及び器具挿入口11の厚みを加えた程度の大きさである。つまり、従来の場合に比べてかなり小さい。このため、外套管2を介して挿入された器具によるアクセスが困難である範囲を示す角度βは従来の場合に比べてかなり小さい。したがって、同時にアクセスすることが困難である範囲は、さほど制限されることはない。
以上説明したように、本実施形態によれば、器具が外套管2に挿入されているときには密着部材14により器具挿入口11の気密性を維持し、器具が挿入されていないときには蓋体12で器具挿入口11を閉塞することにより、器具挿入口11の気密性を確実に保持することができる。したがって、従来のトロカーにおけるダックビル弁のように気密維持機能が機能不全に陥ることはなく、該機能不全を防止するために外径が大きなバルブケースを器具挿入口に設ける必要もない。
また、器具挿入口11と蓋体12とを、上述のような可撓性の接続部材17により接続するようにしているので、接続部材17が器具挿入口11の径方向に大きく拡がることはなく、器具挿入口11の周りに蓋体12の開閉用の機構を設ける必要もない。したがって、器具挿入口11の気密性を保持する手段の性能を劣化させることなく、器具挿入口11の周囲の構成をコンパクトで、シングルポート法に適したものとすることができる。
つまり、シングルポート法による腹腔鏡下手術に適用した場合、メインポート62にセットした各外套管2の各ヘッド部10同士が干渉する範囲を減少させることができる。したがって、各外套管2を経て挿入した器具を従来よりも近接させ、よりピンポイントでの処置を行うことができる。
また、蓋体12の周辺部における接続部位15aとは反対側の位置に、器具挿入口11の開閉を行うために蓋体12を移動させるための操作片18を設け、操作片18は、蓋体12の軸に垂直な方向の外側が、該外側の方向を向いた操作面18aとなっているので、外套管2を保持している手の親指によって操作面18aを操作することにより、容易に器具挿入口11を蓋体12により開閉することができる。
また、操作面18aは、器具挿入口11が蓋体12により閉塞されているとき、器具挿入口11の外周面11aに隣接するようにしたため、外套管2を保持している手の親指による操作面18aの操作を容易に行うことができる。また、操作面18aが器具挿入口11の外周面の外径からはみ出すことがないので、器具挿入口11の周囲の構成をコンパクトに維持することができる。
1…トロカー、2…外套管、3…内針、10…ヘッド部、11…器具挿入口、11b…外壁部、11c…内壁部、12…蓋体、13…内壁、14…密着部材、15…端面、15a…接続部位、16…開方向側端面、17…接続部材、18…操作片、18a…操作面、21…拡径部。

Claims (4)

  1. 患者の体内に挿入される挿入管部と、
    前記挿入管部が体内に挿入された状態で体表側に位置する円筒状の器具挿入口と、
    外周が前記器具挿入口の内壁に固定され、器具挿入時には、内周が器具の周囲に密着することにより該器具挿入口を気密に塞ぐ円環状の密着部材と、
    前記器具挿入口に抜き差しして該器具挿入口を開閉するための円錐台状の蓋体と、
    該器具挿入口の端面上の接続部位と該蓋体の開方向側端面とを接続する可撓性の接続部材とを備え、
    前記接続部材は、前記器具挿入口の開放時には前記蓋体を該器具挿入口の前記開方向側において支持し、該器具挿入口を該蓋体が閉塞しているときには前記接続部位から該器具挿入口の軸方向に沿って伸び、途中で湾曲し、そして該蓋体の端面に至る形状を呈することを特徴とするトロカーの外套管部。
  2. 前記蓋体を移動させて前記器具挿入口の開閉を行うための操作片を、該蓋体の周辺部における前記接続部位とは反対側の位置に備え、
    前記操作片は、前記蓋体の軸に垂直な方向の外側が、該外側の方向を向いた操作面となっていることを特徴とする請求項1に記載のトロカーの外套管部。
  3. 前記操作面は、前記器具挿入口が前記蓋体により閉塞されているとき、該器具挿入口の外周面に隣接することを特徴とする請求項1に記載のトロカー外套管部。
  4. 前記挿入管部の基端部は、該基端部より先端側の挿入管部よりも径が大きい拡径部となっており、
    前記器具挿入口は外壁部及び内壁部を備え、該外壁部及び内壁部は該器具挿入口の端面側で結合しており、
    前記外壁部及び内壁部の間に前記拡径部が嵌合することにより前記器具挿入口と挿入管部とが結合しており、
    前記器具挿入口の外径は、前記挿入管部の外径に対し、前記外壁部、内壁部、及び拡径部の各厚さを加算した外径よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトロカー外套管部。
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