JP2012168237A - 絞り装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 絞り装置1は、スライドピン12が植設された絞り羽根10、スライドピン12を案内するカム溝45を有するカムプレート40、及び、スライドピン12を付勢する線バネ50を具備する。線バネ50は、絞り羽根10のスライドピン12の光路開口側の面に当接摺動し、同ピン12をカム溝45の縁に向けて付勢して同ピンとカム溝との間のガタをなくすので、絞り羽根10のスムーズな開閉動作が可能となる。また、絞り羽根10の開限位置においては、線バネ50が付勢力を有しない自由姿勢となって、バネ50とスライドピン12間にスキマが開いている。
【選択図】 図1
Description
なお、絞り開限においては絞り羽根に係る付勢力がゼロであるが、絞り羽根を回動させればスライドピンが線バネに当接するので、開限から離れれば自動的に線バネが絞り羽根を付勢する。絞り羽根の付勢力がゼロである範囲は、開限近くの10%程度以下の範囲が好ましい。
線バネの各諸元は以下の条件を満足する必要がある。
(A)絞り羽根にかかる自重及び慣性のモーメントに、必要十分に対抗できる付勢力を有する線バネを選定する。
(B)モータ起動性を実用範囲を超えて劣化させない。
(C)要求スペース内に収める。
これらの条件から以下のように設定する。
(1)要求スペース内にモータ、絞り羽根などの各部品を配置した上で、残された制限空間内に線バネを配置するので、これから線バネの形状は、ほぼ決まってくる。また、絞り羽根の寸法・重量も、ほぼ決定されている。
(2)線バネを上記(1)に基づいて設計した基本形状として、モーメント計算・線バネの他の諸元決定を行う。なお、線バネの付勢力がゼロとなる位置は、閉限から開眼に至る絞り羽根の回動ストロークのうち、開限寄りの5%〜25%(ピンのストロークで)の位置が、例えば10%程度が好ましい。そして、閉限の位置において、絞り羽根の回動支点ピン回りの重力モーメント/付勢力モーメント:1/2〜1/650の範囲とすることが好ましい。同モーメント比は、より好ましく1/10〜1/100、最も好ましくは1/20〜1/50である。なお、「絞り羽根の回動支点ピン回りの重力モーメント」とは、「絞り羽根1枚の重量×回動支点ピンと羽根重心との距離」である。「付勢力モーメント」とは、「線バネ付勢力×回動支点ピンとスライドピンとの距離である。
(3)絞り羽根の重量+バネ付勢力の3倍以上のトルクを目標として、モータ及び減速機が出力出来うるかを計算する。
(4)上記(2)又は(3)の計算において目標に達しない場合は、(1)又は(2)に戻って再検討する。
まず、図3を参照して、本発明の実施の形態に係る絞り装置の構成を説明する。図3は、本発明の絞り装置の分解斜視図である。
絞り装置1は、光路開口を絞る複数(この例では7枚、図1には1枚のみ図示)の絞り羽根10と、光軸OAを中心に回転して絞り羽根10を回動させる風車20と、光路開口が形成された地板A30及び地板B(カムプレート)40と、各絞り羽根10を付勢する線バネ50と、線バネ50を保持するカバー60と、を備える。
絞り羽根10は全て同一形状であり、羽根本体11と、羽根本体11に植設されたスライドピン12を備える。羽根本体11は、例えば、遮光能力のあるコーティングを施した樹脂フィルム(一例でポリエステルフィルム)で作製される。羽根本体11は略半円状で、内周部には円弧状の絞り形成縁11aが形成されている。各羽根部材10の絞り形成縁11aによって光軸OAを中心とする光路が形成される。スライドピン12は、各羽根本体11の一面の端部に植設されている。各羽根本体11の反対側の面には、絞り羽根10の回動支点ピン15が植設されている。
また、風車20の外周の一部には外方向に張り出す突部23が形成されている。この突部23は風車20の位置決め用のものである。さらに、外周の一部にはラック25が形成されている。このラック25は、後述するように地板A30に取り付けられたモータ35の回転軸に固定されたピニオン36と噛み合う。モータ35の回転によって風車20は光軸OAを中心として回転する。
地板A30の一面の光路開口31の周囲は、絞り羽根10及び風車20が載置される凹部33となっている。地板A30の反対側の面にはモータ35が取り付けられている。モータ35の回転軸は地板A30を貫通して凹部33に突き出ている。この突き出た回転軸に、風車20のラック25と噛み合うピニオン36が固定されている。
地板B40の一面(地板A30と反対側の面)の光路開口41の周囲は、後述する線バネ50が収容される凹部43となっている。この凹部43には、絞り羽根10の枚数と同じ数(この例では7個)のカム溝45が形成されている。カム溝45は同じ形状であり、地板B40の外側から内側へ向かって斜めに形成されている。このカム溝45に、絞り羽根10のスライドピン12が係合する。凹部43の、各カム溝45の側方には、バネ支点ボス47が立設されている。さらに、各バネ支点ボス47の、カム溝45と反対方向の側方には、バネ引っ掛けボス48が立設されている。
線バネ50はトーションバネであって、図5(A)に示すように、スパライル巻き重ね部51と、スパイラル巻き重ね部51の一端に接続された引っ掛けアーム52と、他端に接続されたスライドピン当接アーム53とを有する。引っ掛けアーム52の先端52aはU字型に折り返されている。この例では、自由姿勢での両アーム52、53間の角度は115.87°(設計値)である。
(1)線バネの径が0.2mm以下、好ましくは0.15mm以下、さらに好ましくは0.1mm以下である。線径が細いほどバネの厚さを薄くできるので好ましい。
(2)線バネの付勢力モーメントが0.10〜25gf・mm、好ましくは0.25〜1.50gf・mm、より好ましくは0.40〜1.30gf・mmである。
(3)線バネのスパライル巻き重ね部の巻き数が1〜6回、好ましくは1〜5回、より好ましくは1〜3回である。なお、巻き重ね部の高さはできるだけ低いことが、絞り装置を薄くできるため好ましい。
ただし、バネ定数は、絞り装置の光路開口の径や絞り羽根の形状・重量・枚数や絞り装置の外径などによって変わるが、できるだけ低いように選定する。なお、羽根の枚数によって、バネの腕長さが変わってくる。
後ほど、各諸元の設定例について説明する。
図1(A)、図2(A)に示す絞り全開時においては、全ての絞り羽根10の絞り形成縁11aは地板A30及び地板B40の光路開口31、41のやや外側に位置して、光路開口31、41は全開となっている。そして、図2(A)に拡大して示すように、各絞り羽根10のスライドピン12は、地板B40のカム溝45の外端に位置している。このとき、線バネ50のスライドピン当接アーム53は、スライドピン12の内側(光路開口側)に位置しており、同アーム53とスライドピン12とは接触せずスキマCが開いている。つまり、線バネ50は負荷がかかっていない自然姿勢であり、スライドピン12にも与圧がかかっていない状態となっている。
図2(A)に示すように、全開時においては、各絞り羽根10のスライドピン12は、地板B40のカム溝45の外端に位置している。そして、スライドピン12は、線バネ50のスライドピン当接アーム53の外側(光路開口と反対側)に位置して、同アーム53に接触していない。つまり、スライドピン12には線バネ50から与圧がかかっていない。スライドピン12とカム溝45とは両者間に多少のクリアランスを持つように設計されているので、自然状態においては絞り羽根10は多少ふらつくが、全開時では高度な絞り性能要求されないので、特に問題は起こらない
(1)全開時には、絞り羽根10にかかる付勢力(与圧)はゼロであり、線バネ50が自由姿勢であるので、絞り羽根10と線バネ50とを独立して組み込むことができる。具体的には、絞り羽根10を、地板A30の凹部33に設置した風車20に対して全開状態となるように置き、その後、線バネ50を地板B40の所定位置に置けばよい。あるいは、その逆の順序でもよい。線バネ50は細く変形しやすいので、組立時にできるだけ触れないで済ませることが好ましいが、本発明では、線バネ50を人為的に変形させることなく絞り羽根10の組み込みができる。このため、線バネ50の好ましくない永久変形や、バネ特性変化を避けることができる。また、組立工程の工数減にもなる。
(1)絞り装置
開口径:φ16.0mm、
絞り装置外径f38.0mm。
(2)線バネ
線径:0.1mm、
材質:ステンレス、
バネ定数:0.041gf・mm/deg、
付勢力モーメント:0.46gf・mm(全閉時)、
スパイラル巻き重ね部の巻き数:5.18回。
(3)絞り羽根
重量:0.005g、
スライドピンと回動支点ピン間距離:4.18mm、
回動支点と光路開口中心間の距離:11.29mm。
絞り羽根の回動支点ピン回りの重力モーメント/閉限の位置における線バネのスライドピンにかかる付勢力モーメント:0.02/0.46=1/23。なお、このモーメント比は1/2〜1/650の範囲とすることが好ましい。
開限における線バネと絞り羽根とのスキマ:0・1mm。このスキマは、0.05〜1mmが好ましい。
線バネの付勢力がゼロとなる位置:閉限から開眼に至る絞り羽根の回動ストロークのうち、開限寄りの10%程度の位置。この値は、5%〜25%が好ましい。
10 絞り羽根 11 羽根本体
12 スライドピン 15 回動支点ピン
20 風車 21 孔
23 突部 25 ラック
30 地板A 31 開口
33 凹部 35 モータ
36 ピニオン
40 地板B(カムプレート) 41 開口
43 凹部 45 カム溝
47 バネ支点ボス 48 バネ引っ掛けボス
50 線バネ 51 スパイラル巻き重ね部
52 引っ掛けアーム 53 スライドピン当接アーム
60 カバー
合させ、バネ引っ掛け部に引っ掛けアームを係合させるだけで簡単に線バネをカムプレ
ートにセットできる。
地板B40の一面(地板A30と反対側の面)の光路開口41の周囲は、後述する線バネ50が収容される凹部43となっている。この凹部43には、絞り羽根10の枚数と同じ数(この例では7個)のカム溝45が形成されている。カム溝45は同じ形状であり、地板B40の外側から内側へ向かって斜めに形成されている。このカム溝45に、絞り羽根10のスライドピン12が係合する。凹部43の、各カム溝45の側方には、バネ支点としてのバネ支点ボス47が立設されている。さらに、各バネ支点ボス47の、カム溝45と反対方向の側方には、バネ引っ掛け部としてのバネ引っ掛けボス48が立設されている。
Claims (12)
- 光路の開口を絞る羽根本体、及び、スライドピン、を有し、光路の開口を絞る絞り羽根と、
前記スライドピンを案内するカム溝を有するカムプレートと、
を具備する絞り装置であって、
さらに、前記スライドピンを付勢する線バネを具備し、
前記絞り羽根の開限位置においては、前記線バネが付勢力を有しない自由姿勢となって、該バネと前記スライドピン間にスキマが開くことを特徴とする絞り装置。 - 光路の開口を絞る羽根本体、及び、スライドピン、を有し、光路の開口を絞る絞り羽根と、
前記スライドピンを案内するカム溝を有するカムプレートと、
を具備する絞り装置であって、
さらに、前記スライドピンを付勢する線バネを具備し、
該線バネが、前記スライドピンの前記光路中心寄りの面に当接摺動し、該スライドピンを前記光路の外方向に付勢することを特徴とする絞り装置。 - 前記絞り羽根が開限近傍以外の位置にあるときは、前記線バネが、前記スライドピンの前記光路中心寄りの面に当接摺動し、該スライドピンを前記光路外方向に付勢することを特徴とする請求項1記載の絞り装置。
- 前記線バネが、スパライル巻き重ね部、該スパイラル巻き重ね部の一端に接続された引っ掛けアーム及び他端に接続されたスライドピン当接アームを有し、
前記カムプレートにバネ支点ボス及びバネ引っ掛けボスが立設されており、
前記線バネの前記スパイラル巻き重ね部が、前記カムプレートの前記バネ支点ボスに嵌合し、前記引っ掛けアームが前記バネ引っ掛けボスに係合することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の絞り装置。 - 光路の開口を絞る羽根本体、及び、スライドピン、を有し、光路の開口を絞る絞り羽根と、
前記スライドピンを案内するカム溝を有するカムプレートと、
を具備する絞り装置であって、
さらに、前記スライドピンを付勢する線バネを具備し、
該線バネの径が0.2mm以下であることを特徴とする絞り装置。 - 前記線バネの径が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の絞り装置。
- 前記線バネのバネ定数が0.01〜2.20gf・mm/degであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に絞り装置。
- 前記線バネの付勢力モーメントが0.10〜25gf・mmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の絞り装置。
- 前記線バネのスパライル巻き重ね部の巻き数が1〜6回であることを特徴とする請求項4、6〜8のいずれか1項に記載の絞り装置。
- 前記絞り羽根の回動支点ピン回りの重力モーメント/閉限の位置における線バネのスライドピンにかかる付勢力モーメントの比が、1/2〜1/650であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の絞り装置。
- 開限における前記線バネと前記絞り羽根とのスキマが、0.05〜1.0mmであることを特徴とする請求項1、3〜10のいずれか1項に記載の絞り装置。
- 前記線バネの付勢力がゼロとなる位置が、閉限から開眼に至る絞り羽根の回動ストロークのうち、開限寄りの5%〜25%の位置であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の絞り装置。
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