JP2012180907A - 捩り振動低減装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダンパ機構16の搭載性を維持しつつ、ダンパ機構16の減衰効果を向上させることのできる捩り振動低減装置を提供する。
【解決手段】動力源から動力が伝達される入力部材と、該入力部材と一体に連結された駆動部材17と、該駆動部材17の動力が伝達されて流体伝達装置に動力を入力しかつ前記駆動部材17と相対回転可能に形成された従動部材と、前記駆動部材17から前記従動部材に伝達される動力の作用方向に弾性力を作用させるように配置されたダンパ機構19a,19bとを備えた捩り振動低減装置において、前記動力源の回転数が定常回転数まで上昇する過程で、前記ダンパ機構19a,19bの固有振動数を一時的に変更する固有振動数変更手段を更に備えている。
【選択図】図1
【解決手段】動力源から動力が伝達される入力部材と、該入力部材と一体に連結された駆動部材17と、該駆動部材17の動力が伝達されて流体伝達装置に動力を入力しかつ前記駆動部材17と相対回転可能に形成された従動部材と、前記駆動部材17から前記従動部材に伝達される動力の作用方向に弾性力を作用させるように配置されたダンパ機構19a,19bとを備えた捩り振動低減装置において、前記動力源の回転数が定常回転数まで上昇する過程で、前記ダンパ機構19a,19bの固有振動数を一時的に変更する固有振動数変更手段を更に備えている。
【選択図】図1
Description
この発明は、入力側の部材と出力側の部材とを相対回転可能に連結するとともに、これらの部材が相互に相対回転した場合すなわち捩りが生じた場合に弾性変形する弾性体をそれらの部材の間に配置した捩り振動低減装置に関し、特に動力を入力する駆動軸と流体継手との間に配置される捩り振動低減装置に関するものである。
動力の発生自体が間欠的であるために出力トルクが周期的に変化したり、あるいは重心位置のずれなどが要因となって回転に伴って不可避的な振動が生じる場合には、捩り振動を低減するためのダンパなどの装置が用いられている。また、これと同様の機能を奏する装置としてトルクコンバータなどの流体継手もしくは流体伝動装置が知られている。これらのダンパ装置と流体伝動装置とを併用すれば、振動を更に効果的に低減することができる。
特許文献1には、捩り振動を低減するためのダンパとトルクコンバータとに加え、クランクシャフトの曲げ振動を減衰する弾性部材がクランクシャフトとドライブプレートとの間に設られた装置が記載されている。したがって、特許文献1に記載された装置は、クランクシャフトから弾性部材を介してドライブプレートに動力を伝達することによって、クランクシャフトの曲げ振動を弾性部材が減衰してドライブプレートに動力を伝達することができる。
また、従来のダンパは車両が定常走行している状態での振動を減衰するように構成されているので、エンジンの始動時にエンジン回転数に基づく捩り振動の周波数が、ダンパの共振周波数を不可避的に通過する。したがって、ダンパの共振周波数と捩り振動の周波数とが一致した場合に、捩り振動が増幅されてドライブプレートやドリブンプレートあるいはクランクシャフトなどの種々の部材の耐久性が低下したり、ダンパの共振周波数と捩り振動の周波数とが共振することによる引き込み共振現象によりエンジン回転数が上昇し難くなったりする可能性がある。そのため、特許文献2に記載された装置は、ドリブンプレートの外周側に弾性部材とマス部材とで構成された他のダンパ機構を備えることにより、従来利用されたダンパの共振を低減している。
上述したように特許文献1に記載された装置は、ドライブシャフトの曲げ振動を減衰して動力を伝達することができる一方、ダンパの共振特性は従来と同様となるので、エンジンの始動時に発生する捩り振動の周波数とダンパの共振周波数とが一致する可能性がある。そのため、特許文献2に記載された装置のようにドリブンプレートに弾性部材とマス部材とを設けることによって、エンジンの始動時に発生する捩り振動とダンパの共振周波数とが一致することによる共振を他のダンパ機構によって低減することができる。
しかしながら、特許文献2に記載された弾性部材やマス部材は、振動の減衰効果を向上させるためや搭載スペースの制限などにより、ドリブンプレートの外周側に配置することとなる。そのため、弾性部材とマス部材とを含むドリブンプレートの外径が大きくなる可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、ダンパ機構の搭載性を維持しつつ、ダンパ機構の減衰効果を向上させることのできる捩り振動低減装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源から動力が伝達される入力部材と、該入力部材と一体に連結された駆動部材と、該駆動部材の動力が伝達されて流体伝達装置に動力を入力しかつ前記駆動部材と相対回転可能に形成された従動部材と、前記駆動部材から前記従動部材に伝達される動力の作用方向に弾性力を作用させるように配置されたダンパ機構とを備えた捩り振動低減装置において、前記動力源の回転数が定常回転数まで上昇する過程で、前記ダンパ機構の固有振動数を一時的に変更する固有振動数変更手段を更に備えていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ダンパ機構は、前記駆動部材と前記従動部材とに弾性力を作用させる弾性体を含み、前記固有振動数変更手段は、前記弾性体のバネ定数を変更するバネ定数変更手段を含むことを特徴とする捩り振動低減装置である。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記バネ定数変更手段は、前記駆動部材と前記従動部材とに作用する弾性体の有効巻き数を変更する手段を含むことを特徴とする捩り振動低減装置である。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記ダンパ機構は、前記弾性体と直列に配置された他の弾性体を含み、前記固有振動数変更手段は、前記弾性体と前記他の弾性体との間に配置されたスリーブと、前記駆動部材もしくは前記従動部材の回転数に応じて前記スリーブと前記駆動部材もしくは前記従動部材とを連結もしくは解放する固定機構とを備えていることを特徴とする捩り振動低減装置。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記固定機構は、前記駆動部材もしくは前記従動部材の回転数に応じた遠心力が作用するマス部材と、該マス部材に作用する遠心力に抗する方向に前記マス部材に弾性力を作用させる弾性部材とを備え、前記マス部材に作用する遠心力が前記マス部材に作用する弾性力より小さい場合に、前記マス部材と前記弾性部材とを介して前記スリーブと前記駆動部材もしくは前記従動部材とが連結されるように構成されていることを特徴とする捩り振動低減装置。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記固定機構は、前記弾性部材の一端が前記スリーブの内部と連結され、前記弾性部材の他端が前記マス部材に連結されて構成されていることを特徴とする捩り振動低減装置。
請求項7の発明は、請求項5の発明において、前記固定機構は、前記弾性部材の一端が前記駆動部材もしくは前記従動部材と連結され、前記弾性部材の他端が前記マス部材に連結されて構成されていることを特徴とする捩り振動低減装置。
この発明によれば、動力源からの動力が伝達される入力部材と駆動部材とが一体に形成され、駆動部材から伝達された動力を流体伝達装置に入力しかつ駆動部材と相対回転可能に従動部材が形成されている。また、駆動部材から従動部材に伝達される動力の作用方向に弾性力を作用させるダンパ機構が設けられている。したがって、駆動部材から従動部材に伝達する動力の変動が生じた場合に、駆動部材と従動部材とが相対回転すると、ダンパ機構がその相対回転を抑制するように作用して、動力の変動に起因して生じる捩り振動を抑制もしくは防止することができる。また、動力源の回転数が定常回転数に上昇する過程で、ダンパ機構の固有振動数を一時的に変更する固有振動数変更手段を更に備えている。そのため、ダンパ機構の固有振動数を一時的に変更することによって、動力源の回転数に基づいて連続的に変化する捩り振動の周波数とダンパ機構の固有振動数とが一致することを抑制もしくは防止することができる。したがって、捩り振動の周波数とダンパ機構の固有振動数とが一致することによる共振によってダンパ機構や駆動部材あるいは従動部材の耐久性の低下を抑制もしくは防止することができる。さらに、捩り振動の周波数とダンパ機構の固有振動数とが一致することによる引き込み共振現象によって、動力源の回転数が増加し難くなることを抑制もしくは防止することができる。
さらに、請求項4ないし7の発明によれば、ダンパ機構は、弾性体と、その弾性体と直列に配置された他の弾性体とを含むので、各弾性体の質量を小さくすることができる。その結果、各弾性体に作用する遠心力を小さくすることができるので、各弾性体の耐久性を向上させることができる。
つぎに、この発明を図に示す具体例に基づいて説明する。図2は、流体継手であるトルクコンバータ1と、この発明における入力部材に相当するエンジン(図示せず)のクランクシャフト2との間に設けた例を模式的に示しており、そのトルクコンバータ1は従来知られている構造のものであって、内周面にポンプブレード3を取り付けたポンプシェル4のフロント側(図2での右側)にフロントカバー5が一体化するように接合され、これらポンプシェル4とフロントカバー5とによって液密状態のケース(もしくはハウジング)6が構成されている。そのケース6の中心軸線に沿って円筒状の固定軸7が挿入されており、またその固定軸7の中心軸線に沿って変速機入力軸8が挿入され、その先端部はフロントカバー5の内面近くにまで延びており、さらにその変速機入力軸8は固定軸7によって回転自在に支持されている。そして、上記のポンプシェル4の内周端は、固定軸7の外周面に液密状態を維持して回転するように嵌合している。
ケース6の内部には、タービン9がポンプシェル4もしくはポンプブレード3に軸線方向で対向した状態に配置されている。このタービン9は、ポンプシェル4とほぼ対象形状のタービンシェルの内周面に、ポンプブレード3とほぼ同形状の多数のタービンブレードを取り付けた公知の構造のものである。このタービン9は、前記固定軸7から突出している変速機入力軸8にスプライン嵌合していて変速機入力軸8と回転方向で一体化されている。
また、ポンプシェル4の内周側の部分とタービン9の内周側の部分との間、すなわちポンプにおいては吸入部となる部分とタービン9においては吐出部となる部分との間には、ステータ10が配置されている。このステータ10は、タービン9から吐出されたオイルの流れ方向を変化させるためのものであって、一方向クラッチ11を介して前記固定軸7によって支持されている。さらに、タービン9とフロントカバー5の内面との間には、直結クラッチ(ロックアップクラッチ)12が配置されている。この直結クラッチ12は、フロントカバー5の内側面に摩擦接触することによりフロントカバー5からタービン9あるいは変速機入力軸8に直接トルクを伝達するためのものであって、円板状に形成され、タービン9を変速機入力軸8に連結しているいわゆるハブの部分に形成されている円筒部の外周面にスプライン嵌合している。すなわち、タービン9と一体となって回転するとともに、フロントカバー5の内側面に対して接近し、また離隔するように構成されている。そして、その直結クラッチ12のフロントカバー5に対向する面のうち外周側の部分には、摩擦材13が取り付けられている。なお、フロントカバー5のうち直結クラッチ12が摩擦接触する部分は平坦面に形成されている。また、この直結クラッチ12を油圧によって係合・解放させられるように構成されており、そのための油路の構成や油圧制御の手段は、従来知られているものでよい。
上記のトルクコンバータ1とクランクシャフト2とは同一軸線上に配置されており、そのクランクシャフト2の先端部(トルクコンバータ1側の端部)にドライブプレート14が取り付けられ、そのドライブプレート14の外周部にはリングギヤ15が取り付けらている。そして、ドライブプレート14と前記トルクコンバータ1におけるフロントカバー5との間に、捩り振動を低減するためのダンパ機構16が設けられている。このダンパ機構16は、共に円板状をなす駆動側部材17と従動側部材18とを同一軸線上に相対回転可能に配置して対向させ、かつこれらの部材17,18を回転方向(円周方向)に対して弾性体である複数のコイルスプリング19a,19bとスリーブ20とを介して連結したものである。
図1および図2に示す構成では、外周側を半円状に形成された二つの板材17a,17bを合わせて構成された駆動側部材17に、複数のコイルスプリング19a,19bおよびスリーブ20が円周方向に直列して収納されている。具体的には、半円状に形成された板材17a,17bを合わせることによって円形の隙間21が形成され、その隙間21に複数のコイルスプリング19a,19bおよびスリーブ20が直列して収納されている。また、従動側部材18は各板材17a,17bの間に配置され、複数のコイルスプリング19a,19bおよびスリーブ20が配置されている部分に窓孔が形成されている。したがって、駆動側部材17と従動側部材18とに相対的な回転が生じると、隙間21と窓孔とが相対的に円周方向にずれることにより複数のコイルスプリング19a,19bが圧縮されるように構成されている。そして、従動側部材18の端部が図に示す例では溶接22によってフロントカバー5と一体に形成されている。なお、上述したように構成された隙間21や窓孔が駆動側部材17および従動側部材18の円周方向に所定の間隔を空けて複数形成され、その隙間21に複数のコイルスプリング19a,19bおよびスリーブ20がそれぞれ収納されている。
したがって、駆動側部材17に伝達された動力は、複数のコイルスプリング19a,19bと従動側部材18とを介してフロントカバー5に伝達される。そのため、駆動側部材17の動力が変動すると、駆動側部材17と従動側部材18とに相対的な回転が生じて複数のコイルスプリング19a,19bを圧縮するので、それらのコイルスプリング19a,19bが駆動側部材17の動力の変動を吸収するように作用する。その結果、駆動側部材17から従動側部材18に伝達される動力の変動が抑制される。なお、駆動側部材17とドライブプレート14とは、ボルトもしくは溶接などによって締結されている。
つぎに、この発明に係る固定機構23の構成について説明する。図1は、固定機構の構成を説明するための平面図であり、図3は図1におけるIII部の拡大図である。また、図4は、この発明に係る固定機構23の作用を説明するための模式図である。なお、以下の説明では、便宜上、駆動側部材17の径方向を上下方向、円周方向を左右方向として説明する。図に示すように駆動側部材17に形成された隙間21の内部にスリーブ20が各コイルスプリング19a,19bに挟まれた状態で配置されている。このスリーブ20は、各コイルスプリング19a,19から弾性力を受けて、左右方向に移動できるように隙間21内に配置されている。また、このスリーブ20は、上方を封止して円筒状に形成され、そのスリーブ20の内部には、マス部材24と弾性体25とが設けられている。具体的には、スリーブ20の上面の内壁面に、弾性体25の一端が連結され、その弾性体25の他端部にマス部材24が連結されている。さらに、このマス部材24は、弾性体25を圧縮した状態でスリーブ20の内部に収納される大きさに形成されている。
そして、従動側部材18の上面には、各コイルスプリング19a,19bからスリーブ20が弾性力を受けていない状態、すなわち駆動側部材17と従動側部材18とが相対回転していない状態あるいは捩り振動が発生していない状態のときに、スリーブ20から下方側に露出したマス部材24と嵌合あるいは係合するように溝部18aが形成されている。したがって、弾性体25によってマス部材24がスリーブ20の下方に押し出されて溝部18aと嵌合もしくは係合すると、スリーブ20に各コイルスプリング19a,19bのいずれかから弾性力を受けたときに、スリーブ20が隙間21の内部で左右方向に移動することを抑制もしくは防止することができる。
上述したように固定機構23を構成することによって、駆動側部材17もしくは従動側部材18の回転数が低回転数である場合には、マス部材24に作用する遠心力が小さいので、マス部材24に作用する弾性力が遠心力に抗してマス部材24を下方に押圧する。その結果、図4の(a)に示すようにマス部材24がスリーブ20の下方側に露出して従動側部材18に形成された溝部18aと嵌合もしくは係合するので、従動側部材18とスリーブ20とは実質的に一体となる。そのため、従動側部材18と駆動側部材17とが相対回転した場合、すなわち捩り振動が生じた場合には、スリーブ20と駆動側部材17との間に配置されたコイルスプリング19aのみが圧縮される。言い換えると、コイルスプリング19aのみをダンパとして機能させることができる。
一方、回転数が高速となると、マス部材24に作用する遠心力がマス部材24に作用する弾性力より大きくなるので、図4の(b)に示すように弾性体25が圧縮されてマス部材24がスリーブ20の内部に収納される。つまり、マス部材24が溝部18aから離脱する。そのため、従動側部材18と駆動側部材17とが相対回転した場合、すなわち捩り振動が生じた場合には、コイルスプリング19aとスリーブ20とコイルスプリング19bとが実質的に一体となった弾性体となり、駆動側部材17と従動側部材18とによって圧縮される。言い換えると、各コイルスプリング19a,19bが一体となってダンパとして機能させることができる。
したがって、回転数に応じてダンパとして機能するコイルスプリングの実質的な有効巻き数を変化させて、ダンパとして機能するバネ定数を変化させることができる。つまり、ダンパ機構の固有振動数を変化させることができる。したがって、エンジン回転数に基づく捩り振動の周波数とダンパ機構の固有振動数とが一致することによる共振周波数を一時的に高周波数として、高回転数では共振周波数を低周波数とすることができるので、エンジン始動時からアイドル回転数以下の範囲では、コイルスプリング19aのみをダンパとして機能させることにより、エンジン回転数がアイドル回転数に至るまでに、捩り振動の周波数とダンパの固有振動数とが一致することを抑制もしくは防止することができる。その結果、捩り振動の周波数とダンパの固有振動数とが一致することによる引き込み共振現象を防止することができるので、エンジンの始動性を向上させることができる。また、捩り振動の周波数とダンパの固有振動数とが一致することによる各コイルスプリング19a,19bに作用する圧縮力の増大を防止することができるので、各コイルスプリング19a,19bの耐久性を向上させることができる。
さらに、アイドル回転数以上となった場合には、コイルスプリング19aとコイルスプリング19bとを一体のダンパとして機能させることができるので、共振周波数を低周波数とすることができ、その結果、定常走行時などの捩り振動の周波数とダンパの固有振動数とが一致することを抑制もしくは防止することができる。そのため、捩り振動の周波数とダンパの固有振動数とが一致することによる各コイルスプリング19a,19bに作用する圧縮力の増大を防止することができるので、各コイルスプリング19a,19bの耐久性を向上させることができる。
そして、上述したように構成することによって、各コイルスプリング19a,19bを軽くすることができるので、各コイルスプリング19a,19bに作用する遠心力を低下させることができ、その結果、遠心力による各コイルスプリング19a,19bの変形を抑制もしくは防止することができる。また、過剰な捩り振動が発生した場合には、各コイルスプリング19a,19bの線間密着までのストローク量が変わることにより、二段折れの特性を得ることができるため、ダンパの耐久性を向上させることができる。
上述した固定機構23の構成はスリーブ20の内部にマス部材24と弾性体25とを備えているが、特にこの構成に限定されない。図5は、固定機構23の他の構成例を説明するための図である。図に示す例は、マス部材24と弾性体25とを従動側部材18の内面に設け、そのマス部材24とスリーブ20とが連結されて、スリーブ20の左右方向の移動を抑制もしくは防止するように構成されている。具体的には、上記の構成例における溝部18aが設けられている面と向かい合った面に弾性体25の一端を連結し、スリーブ20の上面にマス部材24と嵌合もしくは係合する溝部20aと形成する。このように構成することによって、上記の構成例と同様に回転数が低回転数の場合には、図5の(a)に示すようにマス部材24が溝部20aに嵌合もしくは係合するので、スリーブ20の左右方向の移動を抑制もしくは防止することができ、回転数が高回転数の場合には、図5の(b)に示すようにマス部材24に作用する遠心力が、弾性体25の弾性力に抗してマス部材24が溝部20aから離脱してスリーブ20が左右方向に摺動することができる。その結果、上述したスリーブ20内にマス部材24および弾性体25を備えた構成と同様の効果を得ることができる。
なお、この発明に係る固定機構は、駆動側部材17もしくは従動側部材18の回転数に応じてスリーブ20と駆動側部材17もしくは従動側部材18を固定する機構を設けてあればよい。したがって、上述した各構成例では、スリーブ20と従動側部材18とを固定する構成を例に挙げて説明したが、従動側部材18と駆動側部材17とは軸線方向に重なって配置されているので、駆動側部材17とスリーブ20とを固定するように構成してもよい。また、上述した各構成例は、コイルスプリング19を二分する構成を例に挙げたが、コイルスプリング19を複数に区分するように構成したものであってもよい。
さらに、上述した構成ではコイルスプリング19を利用したダンパ機構16を例に挙げたが、これに限定されず、例えば、作動油や空気などの流体を利用した構成であってもよい。また、トルクコンバータ1のように増幅機能を備えたものであってもよく、単に入力されたトルクを作動油を利用して出力部材に伝達する流体継手であってもよい。
1…トルクコンバータ、 14…ドライブプレート、 16…ダンパ機構、 17…駆動側部材、 18…従動側部材、 19a,19b…コイルスプリング、 23…固定機構、 24…マス部材、 25…弾性体。
Claims (7)
- 動力源から動力が伝達される入力部材と、該入力部材と一体に連結された駆動部材と、該駆動部材の動力が伝達されて流体伝達装置に動力を入力しかつ前記駆動部材と相対回転可能に形成された従動部材と、前記駆動部材から前記従動部材に伝達される動力の作用方向に弾性力を作用させるように配置されたダンパ機構とを備えた捩り振動低減装置において、
前記動力源の回転数が定常回転数まで上昇する過程で、前記ダンパ機構の固有振動数を一時的に変更する固有振動数変更手段を更に備えていることを特徴とする捩り振動低減装置。 - 前記ダンパ機構は、前記駆動部材と前記従動部材とに弾性力を作用させる弾性体を含み、
前記固有振動数変更手段は、前記弾性体のバネ定数を変更するバネ定数変更手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の捩り振動低減装置。 - 前記バネ定数変更手段は、前記駆動部材と前記従動部材とに作用する弾性体の有効巻き数を変更する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の捩り振動低減装置。
- 前記ダンパ機構は、前記弾性体と直列に配置された他の弾性体を含み、
前記固有振動数変更手段は、前記弾性体と前記他の弾性体との間に配置されたスリーブと、前記駆動部材もしくは前記従動部材の回転数に応じて前記スリーブと前記駆動部材もしくは前記従動部材とを連結もしくは解放する固定機構とを備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の捩り振動低減装置。 - 前記固定機構は、前記駆動部材もしくは前記従動部材の回転数に応じた遠心力が作用するマス部材と、該マス部材に作用する遠心力に抗する方向に前記マス部材に弾性力を作用させる弾性部材とを備え、
前記マス部材に作用する遠心力が前記マス部材に作用する弾性力より小さい場合に、前記マス部材と前記弾性部材とを介して前記スリーブと前記駆動部材もしくは前記従動部材とが連結されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の捩り振動低減装置。 - 前記固定機構は、前記弾性部材の一端が前記スリーブの内部と連結され、前記弾性部材の他端が前記マス部材に連結されて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の捩り振動低減装置。
- 前記固定機構は、前記弾性部材の一端が前記駆動部材もしくは前記従動部材と連結され、前記弾性部材の他端が前記マス部材に連結されて構成されていることを特徴とする請求項5に記載の捩り振動低減装置。
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