JP2012183233A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】渦補正を適切に行うことができる磁気共鳴イメージング装置を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、記憶部と、渦補正部と、傾斜磁場電源とを備える。記憶部は、渦磁場による影響を補正する渦補正パラメータを、撮像の位置毎に記憶する。渦補正部は、撮像条件に従って計算された傾斜磁場の波形を受け付け、受け付けた傾斜磁場の波形に対し、前記位置に応じて選択された渦補正パラメータによる計算を行い、計算結果として得られた補正後の波形を、傾斜磁場電源に対して出力する。傾斜磁場電源は、補正後の波形を受け付け、補正後の波形に従って傾斜磁場を印加する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置は、傾斜磁場を印加することによって、被検体から放射された磁気共鳴信号に位置情報を与え、この位置情報に基づいて画像を再構成する。
ところで、磁気共鳴イメージング装置は、傾斜磁場をパルス状に印加する。このため、傾斜磁場コイルの周囲に存在する伝導体(例えば静磁場磁石の熱シールドなど)に渦電流が発生し、発生した渦電流によって磁場(以下、渦磁場)が生成されてしまう。この渦磁場は、傾斜磁場の変化を抑える方向に作用し、傾斜磁場の波形を歪めるので、渦磁場による影響を考慮して波形の補正を行わないと、磁気共鳴信号から再構成された画像に劣化が生じる。このようなことから、近年、傾斜磁場の波形を補正する「渦補正」が用いられている。
「渦補正」は、理想的な傾斜磁場の波形に対して、予め準備された渦補正パラメータ(強度、時定数)を用いた計算を行い、補正後の波形を結果として出力するものである。傾斜磁場電源は、この補正後の波形に従って傾斜磁場を印加する。すると、渦磁場が傾斜磁場に重なることにより、傾斜磁場の波形は、理想的な波形に近づく。
ここで、渦磁場には時定数の長いものと短いものとがあるが、従来、画像に劣化を生じさせる渦磁場は、時定数の長いものと考えられている。そして、長い時定数の渦磁場は、撮像範囲の全ての位置においてほぼ同様の影響を及ぼすため、渦補正パラメータは、例えば磁場中心に合わせたものが準備され、この渦補正パラメータによって、全ての位置における補正を行っている。しかしながら、必ずしも撮像範囲の全ての位置において適切な渦補正が行われず、例えば磁場中心から外れた位置においては、歪みなどの劣化が画像に生じる場合がある。
特開平4−189344号公報
本発明が解決しようとする課題は、渦補正を適切に行うことができる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、記憶部と、渦補正部と、傾斜磁場電源とを備える。記憶部は、渦磁場による影響を補正する渦補正パラメータを、撮像の位置毎に記憶する。渦補正部は、撮像条件に従って計算された傾斜磁場の波形を受け付け、受け付けた傾斜磁場の波形に対し、位置に応じて選択された渦補正パラメータによる計算を行い、計算結果として得られた補正後の波形を、傾斜磁場電源に対して出力する。傾斜磁場電源は、補正後の波形を受け付け、補正後の波形に従って傾斜磁場を印加する。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態における渦磁場の影響を説明するための図である。 図3は、第1の実施形態における渦補正パラメータを説明するための図である。 図4は、第1の実施形態における渦補正パラメータを説明するための図である。 図5は、第1の実施形態における渦補正パラメータを説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係るシーケンス制御部の構成を示すブロック図である。 図7は、第1の実施形態におけるパルスシーケンスへの適用を説明するための図である。 図8は、第2の実施形態に係るシーケンス制御部の構成を示すブロック図である。 図9は、第3の実施形態に係るシーケンス制御部の構成を示すブロック図である。
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置)は、渦補正パラメータを撮像の位置毎に準備し、傾斜磁場の波形を位置に応じて補正する。以下、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を簡単に説明した後に、第1の実施形態における渦補正について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置100の構成を示すブロック図である。静磁場磁石1は、中空の円筒形状に形成され、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石1は、例えば、永久磁石、超伝導磁石などである。傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形状に形成され、内部の空間に傾斜磁場を発生する。具体的には、傾斜磁場コイル2は、静磁場磁石1の内側に配置され、傾斜磁場電源3から電流の供給を受けて、傾斜磁場を発生する。傾斜磁場電源3は、シーケンス制御部10から送信される制御信号に従って、傾斜磁場コイル2に電流を供給する。
寝台4は、被検体Pが載置される天板4aを備え、天板4aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部5は、寝台4を駆動して、天板4aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル6は、高周波磁場を発生する。具体的には、送信コイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、送信部7から高周波パルス(RF(Radio Frequency)パルス)の供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部7は、シーケンス制御部10から送信される制御信号に従って、ラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル6に送信する。
受信コイル8は、磁気共鳴信号(以下、MR(Magnetic Resonance)信号)を受信する。具体的には、受信コイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから放射されるMR信号を受信する。また、受信コイル8は、受信したMR信号を受信部9に出力する。
受信部9は、シーケンス制御部10から送られるパルスシーケンス実行データに従って、受信コイル8から出力されたMR信号に基づきMR信号データを生成する。具体的には、受信部9は、受信コイル8から出力されたMR信号をデジタル変換することによってMR信号データを生成し、生成したMR信号データを、シーケンス制御部10を介して計算機システム20に送信する。
シーケンス制御部10は、傾斜磁場電源3、送信部7、及び受信部9を制御する。具体的には、シーケンス制御部10は、計算機システム20から送信されたパルスシーケンス実行データに基づく制御信号を、傾斜磁場電源3、送信部7、及び受信部9に送信する。
計算機システム20は、インタフェース部21と、画像再構成部22と、記憶部23と、入力部24と、表示部25と、制御部26とを備える。インタフェース部21は、シーケンス制御部10に接続され、シーケンス制御部10と計算機システム20との間で送受信されるデータの入出力を制御する。画像再構成部22は、シーケンス制御部10から送信されたMR信号データから画像データを再構成し、再構成した画像データを記憶部23に格納する。
記憶部23は、画像再構成部22によって格納された画像データや、MRI装置100において用いられるその他のデータを記憶する。例えば、記憶部23は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスクなどである。
入力部24は、渦補正パラメータを決定するための操作、撮像条件の入力や撮像指示などを操作者から受け付ける。例えば、入力部24は、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチなどの選択デバイス、キーボードなどの入力デバイスである。表示部25は、画像データなどを表示する。例えば、表示部25は、液晶表示器などの表示デバイスである。
制御部26は、上記各部を制御することによってMRI装置100を総括的に制御する。例えば、制御部26は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの電子回路である。
ここで、撮像条件の受け付けから傾斜磁場の印加までの流れを簡単に説明する。第1の実施形態において、制御部26は、撮像条件の入力を操作者から受け付けると、受け付けた撮像条件に基づいてパルスシーケンス実行データを生成し、生成したパルスシーケンス実行データをシーケンス制御部10に送信する。すると、シーケンス制御部10は、まず、パルスシーケンス実行データに従う理想的な傾斜磁場の波形を出力するための制御信号を生成する。次に、シーケンス制御部10は、理想的な傾斜磁場の波形に対して渦補正パラメータを用いた計算を行い、計算結果として補正後の波形を得る。そして、シーケンス制御部10は、補正後の波形を出力するための制御信号(傾斜磁場の強度、タイミングなど)を、傾斜磁場電源3に送信する。傾斜磁場電源3は、この制御信号に従って、傾斜磁場を印加する。
図2は、第1の実施形態における渦磁場の影響を説明するための図である。図2の(A)は、パルスシーケンス実行データに従う理想的な傾斜磁場の波形の例である。この理想的な傾斜磁場の波形に対して渦磁場の影響が及ぶと、例えば図2の(B)に示すように、傾斜磁場の波形は歪んでしまう。また、この歪みには、図2の(B)に示すように、時定数の長い渦磁場による影響を受けた歪み(図2において「長時定数」)と、時定数の短い渦磁場による影響を受けた歪み(図2において「短時定数」)とが含まれる。
従来、画像に劣化を生じさせる渦磁場は、時定数の長いものと考えられていた。第1の実施形態に係るMRI装置100は、時定数の短い渦磁場を補正するための渦補正パラメータを位置毎に準備し、位置毎に補正を行う。その理由を簡単に説明する。例えば磁場中心に合わせて準備された渦補正パラメータでは、必ずしも撮像範囲の全ての位置において適切な渦補正が行われず、例えば磁場中心から外れた位置においては画像に劣化が生じる場合があった。これは、「長い時定数(以下、長時定数)の渦磁場こそが画像に劣化を生じさせる原因であり、長時定数の渦磁場は、撮像範囲の全ての位置においてほぼ同様の影響を及ぼす」との考えと相反する結果である。
また、FSE(Fast Spin Echo)、FASE(Fast Asymmetric Spin Echo)などの高速なパルスシーケンスにおいて、その現象は顕著となる傾向があった。ここで、高速なパルスシーケンスは、傾斜磁場の強度が強く、傾斜磁場の印加とMR信号の収集との間隔が比較的短い。そうであるとすると、短い時定数(以下、短時定数)の渦磁場の影響が相殺されないうちにMR信号が収集されていると考えられ、MR信号に短時定数の渦磁場の影響が及んでいるのではないかと推察される。このようなことから、第1の実施形態に係るMRI装置100は、時定数の短い渦磁場を補正するための渦補正パラメータを位置毎に準備し、位置毎に補正を行う。
図3〜5は、第1の実施形態における渦補正パラメータを説明するための図である。第1の実施形態に係るMRI装置100は、撮像の位置毎の渦補正パラメータを予め準備する。例えば、図3に示すように、天板4a上に複数のファントムを配置し、この天板4aを傾斜磁場コイル2の空洞内に挿入し、代表的なパルスシーケンスによる実験的な撮像を行う。この実験的な撮像においては、様々な渦補正パラメータによる渦補正を試行し、収集したMR信号に及ぼされた影響を測定し、調整することで、適切な渦補正パラメータを決定する。
例えば、図3に示すように、z軸方向に複数個のファントムを配置し、各ファントムを順次撮像し、様々な渦補正パラメータによる渦補正を試行することで、例えばファントムの位置毎に、短時定数の渦補正パラメータを決定する。例えば、『短時定数パラメータa』〜『短時定数パラメータe』を、短時定数の渦補正パラメータとして決定する。
一方、第1の実施形態において、長時定数の渦補正パラメータは、全ての位置において共通のものが用いられる。例えば、磁場中心に合わせて準備された長時定数の渦補正パラメータが用いられる。このため、図3に示すように、撮像の位置毎の渦補正パラメータは、「『短時定数パラメータa』・『長時定数パラメータ(共通)』」のセット〜「『短時定数パラメータe』・『長時定数パラメータ(共通)』」のセットとなる。
なお、上記説明においては、z軸方向に複数個のファントムを配置し、短時定数の渦補正パラメータが、z軸方向の位置毎に決定されるものとして説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、図4に示すように、x軸方向やy軸方向にも複数個のファントムを配置し、短時定数の渦補正パラメータを、z軸方向の位置毎のみならず、x軸方向やy軸方向の位置毎に決定してもよい。また、例えば、図5に示すように、短時定数の渦補正パラメータを、スライス単位で決定してもよい。さらに、短時定数の渦補正パラメータを、1スライスに含まれるライン単位で決定してもよい。すなわち、理論的には、少なくともMR信号の収集単位に応じて1つの渦補正パラメータを決定することが可能であるので、その任意の単位の位置毎に、渦補正パラメータを決定すればよい。
図6は、第1の実施形態に係るシーケンス制御部10の構成を示すブロック図である。RFパルス出力部11bは、計算機システム20からパルスシーケンス実行データを受信すると、このパルスシーケンス実行データに基づくRFパルスを出力するための制御信号を生成し、生成した制御信号を送信部7に送信する。
傾斜磁場出力部11aは、計算機システム20からパルスシーケンス実行データを受信すると、このパルスシーケンス実行データに基づく理想的な波形を出力するための制御信号(傾斜磁場の強度、タイミングなど)を生成し、生成した制御信号を、渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dに、逐次送信する。
長時定数パラメータ記憶部12aは、予め準備された長時定数パラメータを記憶する。第1の実施形態において、長時定数の渦補正パラメータは、全ての位置において共通のものが用いられる。一方、短時定数パラメータ記憶部12bは、撮像範囲の位置毎に予め準備された短時定数パラメータを記憶する。例えば、短時定数パラメータ記憶部12bは、『短時定数パラメータ1』〜『短時定数パラメータ5』を記憶する。
渦補正(長時定数)計算部12cは、理想的な波形を出力するための制御信号を傾斜磁場出力部11aから受信すると、長時定数パラメータ記憶部12aから『長時定数パラメータ』を読み出し、読み出した『長時定数パラメータ』を用いて計算を行う。具体的には、渦補正(長時定数)計算部12cは、傾斜磁場の理想的な波形に対して『長時定数パラメータ』を用いた計算を行うことで、補正後の波形を出力するための制御信号を生成する。そして、渦補正(長時定数)計算部12cは、生成した制御信号、すなわち、補正後の波形を出力するための制御信号を、渦補正計算部12eに送信する。
なお、『長時定数パラメータ』には強度や時定数が含まれ、補正のための計算は、この強度や時定数を用いて行われる。また、この補正のための計算は、公知の技術を用いて実現される。
一方、渦補正(短時定数)計算部12dは、理想的な波形を出力するための制御信号を傾斜磁場出力部11aから受信すると、短時定数パラメータ記憶部12bに記憶された複数の『短時定数パラメータ』から、撮像対象の位置に応じた『短時定数パラメータ』を選択し、選択した『短時定数パラメータ』を読み出す。例えば、渦補正(短時定数)計算部12dは、第1のTR(Time of Repetition)ならば『短時定数パラメータ1』を選択し、第5のTRならば『短時定数パラメータ5』を選択する。そして、渦補正(短時定数)計算部12dは、読み出した『短時定数パラメータ』を用いて計算を行う。具体的には、渦補正(短時定数)計算部12dは、傾斜磁場の理想的な波形に対して『短時定数パラメータ』を用いた計算を行うことで、補正後の波形を出力するための制御信号を生成する。そして、渦補正(短時定数)計算部12dは、生成した制御信号、すなわち、補正後の波形を出力するための制御信号を、渦補正計算部12eに送信する。
なお、『短時定数パラメータ』には強度や時定数が含まれ、補正のための計算は、この強度や時定数を用いて行われる。また、この補正のための計算は、公知の技術を用いて実現される。
渦補正計算部12eは、渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dそれぞれから制御信号を受信すると、これらを合算し、補正後の波形を出力するための最終的な制御信号を生成する。そして、渦補正計算部12eは、生成した最終的な制御信号を、傾斜磁場電源3に送信する。すると、傾斜磁場電源3は、制御信号に基づき、補正後の波形に従う傾斜磁場を印加する。
ここで、理想的な波形を出力するための制御信号は、傾斜磁場出力部11aから渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dに逐次送信される。このため、渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dは、『長時定数パラメータ』や『短時定数パラメータ』を用いた計算を逐次行い、補正後の波形を出力するための制御信号を、渦補正計算部12eに逐次送信することになる。そして、渦補正計算部12eも、最終的な制御信号を逐次生成し、傾斜磁場電源3に逐次送信する。言い換えると、傾斜磁場出力部11aから制御信号が出力され、傾斜磁場電源3が傾斜磁場を印加するまでの処理は、リアルタイムに行われる。
なお、このようにリアルタイムに行われる理由を説明する。傾斜磁場の波形を出力するための制御信号は、通常撮像条件によって異なるため、検査を開始してから生成されることが多い。しかしながら、その量が膨大であるため、検査開始後、撮像開始前までに予め準備しておくことは、運用上あまり行われていない。検査を開始したにも係わらず、なかなか撮像が開始されないことになるからである。このような理由によるものなので、運用上の問題がなければ、特にリアルタイムに行われる必要はない。
さて、図3において、『長時定数のパラメータ』と、撮像の位置毎に準備された『短時定数のパラメータ』との位置単位のセットを、「渦補正パラメータのセット」と呼んだ。第1の実施形態においては、さらに、この位置単位の「渦補正パラメータのセット」を複数一括して管理している。例えば、図6に示すように、「頭部撮像用渦補正パラメータセット」、「腹部撮像用渦補正パラメータセット」、「下肢撮像用渦補正パラメータセット」などである。
制御部26が有するパラメータ選択部27は、操作者から入力された撮像条件に基づいて、撮像条件に応じて予め分類された渦補正パラメータのセットを選択する。例えば、パラメータ選択部27は、撮像条件から、実行されようとしている撮像が「頭部撮像」であることを判定し、「頭部撮像用渦補正パラメータセット」を選択する。そして、パラメータ選択部27は、「頭部撮像用渦補正パラメータセット」を用いるように通知する制御信号を、渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dに送信する。渦補正(長時定数)計算部12c及び渦補正(短時定数)計算部12dは、この制御信号を受信すると、「頭部撮像用渦補正パラメータセット」を選択し、渦補正の計算に、この「頭部撮像用渦補正パラメータセット」に含まれる渦補正パラメータを用いる。なお、渦補正パラメータセットの分類は、これに限られるものではなく、例えば、パルスシーケンスの種類によって分類されていてもよい。また、渦補正パラメータセットの選択は、直接操作者から受け付けてもよい。
図7は、第1の実施形態におけるパルスシーケンスへの適用を説明するための図である。図7においては、1シーケンスに例えば5TRが含まれる。1TRにおいて、1スライスが撮像されるか、あるいは、1ラインが撮像されるかは、パルスシーケンスの種類によって異なる。いずれの場合も、TR毎に撮像の位置が変わるとすれば、仮にTRの単位と同じ単位で『短時定数パラメータ』が準備されているのであれば、図7に示すように、TR毎に異なる『短時定数パラメータ』が適用される。
例えば、『短時定数パラメータ』がスライス単位で準備されており、一方、1TRにおいて1スライスが撮像されるパルスシーケンスであるとする。この場合、渦補正(短時定数)計算部12dは、TR毎に、そのスライス位置に応じた『短時定数パラメータ』を選択すればよい。また、一度選択した『短時定数パラメータ』を、1シーケンス内で再び選択してもよい。なお、1TRと1TRとの間には若干の空き時間があるので、あるTRにおいて行われた『短時定数パラメータ』による補正の影響が、次のTRにおける傾斜磁場に及ぶことはないと考えられる。すなわち、TR毎に異なる『短時定数パラメータ』を適用してもよい。
上述したように、第1の実施形態によれば、短時定数の渦補正パラメータを撮像の位置毎に準備し、傾斜磁場の波形を位置に応じて補正するので、渦補正を適切に行うことができる。例えば、磁場中心から外れた位置の撮像においても渦補正を適切に行うことができるので、画像の劣化を抑え、安定した画像を得ることが可能になる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るMRI装置100は、以下に特記する事項を除き、第1の実施形態と同様の構成を有する。図8は、第2の実施形態に係るシーケンス制御部10の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、第2の実施形態に係るシーケンス制御部10は、渦補正部12に、『短時定数パラメータ』毎の複数の渦補正(短時定数)計算部12dを有する。そして、各渦補正(短時定数)計算部12dが、対応する『短時定数パラメータ』を用いた計算を個別に行う。
第1の実施形態において、渦補正(短時定数)計算部12dによる計算は、理想的な波形を出力するための制御信号を傾斜磁場出力部11aから受信し、『短時定数パラメータ』を選択した後に開始される。この場合、理想的な波形を出力するための制御信号を受信してから補正後の制御信号が生成されるまでの時間が長くなる。
これに対し、第2の実施形態において、渦補正(短時定数)計算部12dは、対応する『短時定数パラメータ』を用いた計算を常時行い、計算結果を常時出力している。例えば、図7に示すように、1シーケンスに5TRが含まれる場合、各TRにおいて理想的な傾斜磁場の波形は同一であるとする。一方で、TR毎に撮像位置は異なるので、渦補正に用いるべき『短時定数パラメータ』は異なる。
ここで、第1の1TRが実行された段階で、各渦補正(短時定数)計算部12dは、1TR分の理想的な傾斜磁場の波形を把握することができる。そこで、例えば、『短時定数パラメータ2』に対応する渦補正(短時定数)計算部12dは、第1の1TRが実行されている最中に、予め、『短時定数パラメータ2』を用いた計算を行い、制御信号を生成しておく。同様に、例えば、『短時定数パラメータ3』に対応する渦補正(短時定数)計算部12dも、第1の1TRが実行されている最中に、予め、『短時定数パラメータ3』を用いた計算を行い、制御信号を生成しておく。なお、渦補正(長時定数)計算部12dも、少なくとも第2の1TR以降は、第1の1TRにおいて既に計算した計算結果を保持することができる。
このように併行して計算を行うことで、理想的な波形を出力するための制御信号を受信してから補正後の制御信号が生成されるまでの時間は大幅に短縮され、渦補正部12による処理時間が短縮されることになる。仮に、1TRと1TRとの間の空き時間が短い場合にも、適用することが可能である。
なお、第2の実施形態においては、渦補正部12が、『短時定数パラメータ』の数と同数の渦補正(短時定数)計算部12dを有するものとして説明した。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではない。必ずしも『短時定数パラメータ』の数と同数の渦補正(短時定数)計算部12dを有しない場合であっても、例えば2つの渦補正(短時定数)計算部12dが、互いに先行して次のTRのための計算を行い、事前に計算結果を保持してもよい。
上述したように、第2の実施形態によれば、渦補正部12に『短時定数パラメータ』毎の複数の渦補正(短時定数)計算部12dを有し、各渦補正(短時定数)計算部12dが、対応する『短時定数パラメータ』を用いた計算を個別に行うので、処理時間を大幅に短縮することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るMRI装置100は、以下に特記する事項を除き、第1の実施形態と同様の構成を有する。図9は、第3の実施形態に係るシーケンス制御部10の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、第3の実施形態に係るシーケンス制御部10は、長時定数パラメータ記憶部12aに、撮像の位置毎の『長時定数パラメータ』を記憶する。すなわち、第1及び第2の実施形態において、長時定数の渦補正パラメータは、全ての位置において共通のものが用いられた。第3の実施形態において、長時定数の渦補正パラメータは、撮像の位置毎に異なるものを用いる。
上述したように、一般に、長時定数の渦磁場は、撮像範囲の全ての位置においてほぼ同様の影響を及ぼすと考えられている。しかしながら、必ずしも完全に同一の影響であるとは言い切れず、位置毎に異なる『長時定数パラメータ』を用いることで、渦補正の精度をより高めることが期待できる。
このようなことから、第3の実施形態に係るシーケンス制御部10は、渦補正部12に、『長時定数パラメータ』毎の複数の渦補正計算部12fを有する。なお、第3の実施形態においては、図9に示すように、『短時定数パラメータ』を用いた計算と『長時定数パラメータ』を用いた計算とを1つの渦補正計算部12fが行うことを想定する。各渦補正(長・短時定数)計算部12fは、同じ位置に対応する『短時定数パラメータ』を用いた計算と『長時定数パラメータ』を用いた計算とを行う。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではなく、渦補正部12は、『短時定数パラメータ』用の複数の渦補正計算部12fと、『長時定数パラメータ』用の複数の渦補正計算部12fとを別々に有してもよい。
上述したように、第3の実施形態によれば、さらに長時定数の渦補正パラメータを撮像の位置毎に準備し、傾斜磁場の波形を位置に応じて補正するので、渦補正をより精度良く行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
11 波形計算部
11a 傾斜磁場出力部
11b RFパルス出力部
12 渦補正部
12a 長時定数パラメータ記憶部
12b 短時定数パラメータ記憶部
12c 渦補正(長時定数)計算部
12d 渦補正(短時定数)計算部
12e 渦補正計算部

Claims (5)

  1. 渦磁場による影響を補正する渦補正パラメータを、撮像の位置毎に記憶する記憶部と、
    撮像条件に従って計算された傾斜磁場の波形を受け付け、受け付けた傾斜磁場の波形に対し、前記位置に応じて選択された渦補正パラメータによる計算を行い、計算結果として得られた補正後の波形を、傾斜磁場電源に対して出力する渦補正部と、
    前記補正後の波形を受け付け、前記補正後の波形に従って傾斜磁場を印加する傾斜磁場電源と
    を備えたことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記記憶部は、短時定数の渦磁場による影響を補正する前記渦補正パラメータを、撮像の位置毎に記憶することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記記憶部は、さらに、長時定数の渦磁場による影響を補正する前記渦補正パラメータを、撮像の位置毎に記憶することを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記渦補正部は、渦補正パラメータ毎に複数備えられ、
    各渦補正部が、対応する渦補正パラメータを用いた計算を個別に行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 撮像条件に応じて予め分類された渦補正パラメータのセットを、前記撮像条件に基づいて選択する選択部をさらに備え、
    前記渦補正部は、選択された前記渦補正パラメータのセットの中から、撮像の位置に応じた渦補正パラメータを選択して前記計算を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の磁気共鳴イメージング装置。
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