JP2012193474A - 繊維用糊剤の製造方法およびその応用 - Google Patents
繊維用糊剤の製造方法およびその応用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012193474A JP2012193474A JP2011058720A JP2011058720A JP2012193474A JP 2012193474 A JP2012193474 A JP 2012193474A JP 2011058720 A JP2011058720 A JP 2011058720A JP 2011058720 A JP2011058720 A JP 2011058720A JP 2012193474 A JP2012193474 A JP 2012193474A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paste
- weight
- fiber
- yarn
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
【解決手段】 本発明は、共重合体の中和物を含む繊維用糊剤の製造方法であって、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル系単量体およびスチレン系単量体を含有する重合性成分を乳化重合により共重合させる共重合工程と、該共重合工程で得られた共重合体を中和する中和工程とを含む、繊維用糊剤の製造方法である。
【選択図】 なし
Description
また、原糸の高機能化や、それに伴う原糸断面形状の変化、原糸油剤の多様化により、一般的に用いられているアクリル系糊剤では接着性が乏しく、トラブルが生じることから改善が望まれている。
本発明の糊付糸を用いた場合は、製織後の後加工工程において精練性に優れる。また、製織時の経糸切れが抑制され、製織時の落糊の発生が抑制される。
本発明の織物の製造方法では、後加工工程において精練性に優れる織物が得られる。また、製織時の経糸切れが抑制され、製織時の落糊の発生が抑制される。
本発明は、共重合体の中和物(以下では、糊成分Aということもある。)を含む繊維用糊剤の製造方法である。糊成分Aは、繊維用糊剤を繊維に適用した際に接着性および抱合性を付与する成分、いわゆる糊成分として作用する。
このような糊成分Aと水とを含む液を、以下では糊成分液ということとする。糊成分液は一般には粘度が高い。pHメーターを用いて、糊成分液のpHをそのまま測定する場合、測定後のpHメーター洗浄等に支障があることがあるので、糊成分液に含まれる固形分の重量濃度を1%に調整した水溶液のpHを20℃で測定した値を、糊成分液のpHと定義することにする。同様に、繊維用糊剤のpHは、繊維用糊剤に含まれる固形分の重量濃度を1%に調整した水溶液のpHを20℃で測定した値を意味することにする。重量濃度を1%に調整する方法については、特に限定はないが、糊成分液や繊維用糊剤に対して、蒸留水やイオン交換水を添加したりする方法や、加熱および/または乾燥を行って、水や親水性溶剤等の揮発性成分を除いたりする方法等が挙げられる。
糊成分液や繊維用糊剤の粘度についても、上記で詳しく説明したpHと同様に、糊成分液や繊維用糊剤のそれぞれに含まれる固形分の重量濃度を25%に調整した水溶液の粘度を20℃で測定した値を意味することにする。重量濃度を25%に調整する方法も上記と同様である。
共重合体は、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル系単量体およびスチレン系単量体を含有する重合性成分を含有し、必要に応じてその他の単量体を含有することがある重合性成分(以下では、この重合性成分を重合性成分aということがある。)を乳化重合により共重合させる共重合工程によって製造される。さらに、共重合工程で得られた共重合体を中和する中和工程を経て、糊成分Aを製造できる。通常、中和工程では、水の存在下、アルカリ性物質を添加して共重合体をその中和物に変換するので、得られた糊成分Aは水と共存しており、糊成分Aと水を含む混合物は繊維用糊剤となる。
(メタ)アクリル酸中に占めるメタクリル酸の重量割合は、好ましくは20〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%、特に好ましくは70〜100重量%である。メタクリル酸の重量割合が少なすぎる場合、重合性成分a中に含まれることがある他の疎水性モノマーとの相溶性が低下し、均一な重合物を得ることが難しくなる。
その他の単量体としては、たとえば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル等のニトリル系単量体;アクリルアマイド、メタクリルアマイド、ダイアセトンアクリルアマイド、アクリルアマイド−t−ブチルスルホン酸等のアクリルアマイド系単量体;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシペンチル、アクリル酸3−ヒドロキシペンチル、アクリル酸4−ヒドロキシペンチル、アクリル酸5−ヒドロキシペンチル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、アクリル酸2,3−ジヒドロキシブチル、アクリル酸2,4−ジヒドロキシブチル、アクリル酸ポリエチレングリコール、アクリル酸ポリプロピレングリコール、アクリル酸ポリブチレングリコール等のアクリル酸ヒドロキシアルキル系単量体;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸4−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸5−ヒドロキシペンチル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、メタクリル酸2,3−ジヒドロキシブチル、メタクリル酸2,4−ジヒドロキシブチル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコール、メタクリル酸ポリブチレングリコール等のメタクリル酸ヒドロキシアルキル系単量体;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン化ビニル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系単量体等が挙げられる。
これらのその他の単量体は、1種または2種以上を併用してもよい。
還元剤の重量割合については特に限定はないが、好ましくは重合性成分aに対して0.05〜4重量%、さらに好ましくは0.1〜3重量%である。還元剤の重量割合が0.05重量%未満であると、反応時間が長い、若しくは、反応が進行しないため好ましくない。一方、還元剤が4重量%超であると、皮膜の耐水性が低下するため好ましくない。
性界面活性剤は、1種または2種以上を併用してもよい。
アルカリ性物質としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物;アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等の有機アミン類等が挙げられる。これらのアルカリ性物質は水に溶解させた水溶液として滴下することが好ましく、たとえば、濃度10〜30重量%のアルカリ性物質の水溶液を調製し、10〜30分間かけて共重合体を含む分散体に滴下するとよい。アルカリ性物質の滴下の終点は、たとえば、共重合体を含む分散体が透明感のある状態に変化することで判断できる。この場合、糊成分Aは水に溶解した状態であり、糊成分液A(繊維用糊剤)は、糊成分Aが溶解した水溶液と言うことができる。
本発明の繊維用糊剤の製造方法において、その他の成分は、共重合工程や中和工程で添加されてもよく、共重合工程や中和工程とは別工程で添加されてもよい。本発明の繊維用糊剤の製造方法においては、共重合工程や中和工程とは別に、得られた糊成分Aにワックスを添加する工程をさらに含むことが好ましい。
ワックスを添加する工程としては、例えば、ワックスの水系分散体を別途調製しておき、上述の中和工程で得られた糊成分にワックスの水系分散体を添加して、これらを混合撹拌する工程等が挙げられる。
本発明の糊付糸は、上記で説明した繊維用糊剤を糸条にサイジングして得られる。
糸条は、フィラメント糸、紡績糸(スパン糸)のいずれでもよい。糸条を構成する糸種には特に限定はなく、綿;レーヨン;アセテート;麻;羊毛;アクリル;ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートおよびポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート等のポリエステル繊維;ポリ−ε−カプラミドおよびポリヘキサメチレンジアミンアジパミド等の脂肪族ポリアミド繊維(ナイロン繊維);ポリメタフェニレンイソフタラミドおよびコポリパラフェニレン−3,4−オキシジフェニレンテレフタラミド等の芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)等が挙げられる。特に糸条を構成する糸種が芳香族骨格を有するポリエステルから構成されるフィラメント糸であると、繊維用糊剤との接着性および抱合性が良いために好ましい。芳香族骨格を有するポリエステルから構成されるフィラメント糸とは、実質的にポリエチレンテレフタレートからなるものが好適であるが、他の芳香族骨格を有するポリエステルや芳香族骨格を有するポリアミドに対しても良好な接着性および抱合性を示す。糸条は、単独の糸種から構成されていてもよく、複数の糸種から構成された混繊糸、混紡糸やマルチフィラメント糸であってもよい。
3〜15重量%、特に好ましくは4〜13重量%である。繊維用糊剤の付着量の測定条件等は以下に詳述する。
本発明の織物の製造方法は、上記糊付糸からなる経糸と、緯糸とを製織機を用いて製織する工程を含む方法である。
経糸は、上記糊付糸を糊付ビームに巻取ることによって得られる。また、緯糸は、糸条に処理を施してもよいが、通常は特段の処理をすることなく、原糸をそのまま用いるのが一般的である。
まず、実施例および比較例に示す物性等の測定方法を以下に示す。
一定量(通常1.0〜2.0g)の試料(重量:M1)について、赤外線水分計装置((株)Kett科学研究所、乾燥減量法、FD230)を用いて固形分の重量濃度を測定する。
固形分の重量濃度は、赤外線水分計装置を用いれば自動で計算されるが、その測定の原理は、上記M1と、試料を赤外線水分計装置で乾燥し恒量に達した重量(M2)とから、固形分の重量濃度を次式で計算するものである。M2は固形分の重量である。
固形分の重量濃度(%)=(M2/M1)×100
ガラス電極pH測定装置((株)堀場製作所製、navihF−51)を使用して、20℃で測定する。
B型回転粘度計(BROOK FIELD社製)を使用して、ローターNo.62で30回転にて、20℃で測定する。
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)で標準物質ポリスチレン(東ソー(株))による検量線を用いて測定した。
(測定条件)
使用機器:高速液体クロマトグラフィHLC−8020(東ソー(株))
カラム:TSKgelGMHXL×2(東ソー(株))
溶剤:THF(テトラヒドロフラン)(和光純薬工業(株)、液体高速クロマトグラフィ用)
測定温度:40℃
流量:1.0ml/min.
検出器:示差屈折計
注入量:20μl
20℃雰囲気下、100mlビーカーに25%の糊成分を80g加え、水平方向より目視により試料を観察した。
<糊成分の外観の評価基準>
○:透明
△:やや白濁
×:白濁
サイジング後の糊付糸(約2g)をサンプルとし、110℃で30分間乾燥後秤量(W1)し、100倍量の精練浴(炭酸ソーダ:2g/L,POE10モル付加ノニルフェノールエーテル:2g/L)中で、90℃で30分間浸漬させ、湯洗する。サンプルをさらに水洗後、1時間乾燥した後、サンプルを秤量(W2)し、次式より付着量を求めた。
付着量(%)=[(W1−W2)/W2]×100
TM式抱合力試験機にて抱合力を測定する。20本の糊付糸を引き揃え、下記に示す糸張力をかけながら張り、左右が150°、中央が120°の角度で3列に配置したコーム間(コーム:20針×3列;コームの間隔:30mm;コームの往復運動距離:27mm)を往復運動(コームの運動速さ:150回/min)させ、糊付糸を摩擦する。20回摩擦して、糊付糸の割れ具合を目視にて観察し、下記に示す評価基準(1〜5級)にしたがって評価する。この評価基準では、5級が最も優れ、1級が最も劣る。
糸張力:一本当たり0.2〜0.6g/デシテックス
(ポリエステルフィラメント糸33デシテックス24フィラメントでは180g/20本(=9g/本)、56デシテックス24フィラメントでは200g/20本(=10g/本)で測定)
上記乾式抱合力の測定において、往復運動によって摩擦される糊付糸の部分にイオン交換水を0.1g/sの速度で添加する以外は、乾式抱合力の測定と同様に湿式抱合力を評価する。
5級:糸割れなし
4級:糸割れ少しあり
3級:糸割れあり
2級:糸割れ多数あり
1級:全体的に糸割れあり
1000mの糊付糸1本を下記に示す糸張力をかけながら、左右が150°で、中央が120°の角度で屈曲したコームの間(コーム:20針×3列;コームの間隔:100mm)を50m/minの糊付糸送り速度で走らせ、糊付糸を摩擦する。脱落した落糊量、コームに付着した落糊を観察し、下記に示す評価基準(1〜5級)にしたがって評価する。この評価基準では、5級が最も優れ、1級が最も劣る。
糸張力:一本当たり0.2〜0.6g/デシテックス
(ポリエステルフィラメント糸33デシテックス24フィラメントでは6g、56デシテックス24フィラメントでは10gで測定)
上記乾式落糊性の測定において、摩擦される糊付糸の部分にイオン交換水を0.1g/sの速度で添加する以外は、乾式落糊性の測定と同様に湿式落糊性を評価する。
5級:糊の脱落、コームに落糊付着なし
4級:糊の脱落、コームに落糊付着少しあり
3級:糊の脱落、コームに落糊付着あり
2級:糊の脱落、コームに落糊付着少し多い
1級:糊の脱落、コームに落糊付着多い
ウォータージェットルーム(津田駒工業(株)製ウォータージェットルーム)を用いた製織時の筬付着落糊性(筬に付着する脱落糊の程度)を目視で観察し、下記に示す評価基準(1〜5級)にしたがって評価する。この評価基準では、5級が最も優れ、1級が最も劣る。
5級:筬に落糊付着なし
4級:筬に落糊付着少しあり
3級:筬に落糊付着あり
2級:筬に落糊付着少し多い
1級:筬に落糊付着多い
繊維用糊剤にイオン交換水を添加して、固形分の重量濃度を10%に調整した液に、ポリステルタフタ(10cm×10cm四角)を浸漬し、ローラーで絞って乾燥する。乾燥して得られたタフタについて、下記に示す2種類の精練条件でそれぞれ30秒間精練を行い、水洗する。その後、ローダミン染色(和光純薬工業(株))液に15分間浸漬し、再度水洗し、乾燥する。乾燥して得られた染色されたタフタを目視にて観察し、下記に示す評価基準(1〜5級)にしたがって色調を評価する。この評価基準では、5級が最も優れ、1級が最も劣る。
精練液:炭酸ソーダ(和光純薬工業(株))0.5g/L、POE10モル付加ノニルフェノールエーテル(和光純薬工業(株))0.5g/L
精練温度:85℃
浴比:100倍
(精練条件2)
精練液:苛性ソーダ(和光純薬工業(株))2g/L、POE10モル付加ノニルフェノールエーテル(和光純薬工業(株))1g/L
精練温度:90℃
浴比:100倍
<精練性の評価基準>
5級:呈色なし
4級:微妙に赤い
3級:少し赤い
2級:やや赤い
1級:赤い
(乳化重合による共重合工程)
重合性成分(表1に種類および量を示す)、n−ドデシルメルカプタン2gを攪拌混合し、混合物を得て、滴下ロートに移した。滴下ロート、温度計、撹拌機、コンデンサーおよび窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコにイオン交換水1500g、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム20gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、70℃に昇温した。次に、撹拌しながら、さらに水溶性重合開始剤である過硫酸アンモニウム5gを4つ口フラスコに加えて、75℃にて2時間かけて混合物を滴下ロートから4つ口フラスコに滴下した。滴下終了後、1時間共重合し、さらに、過硫酸アンモニウム0.5gを加え、後重合熟成を3時間行い、共重合体を含む反応混合物を得た。
(中和工程)
共重合後、濃度16%のアンモニア水74gを反応混合物に徐々に加えて共重合体を中和(pH7〜10)し、室温に冷却し、共重合体の中和物からなる糊成分A1を含む糊成分液A1を得た。
糊成分液A1に含まれる固形分の重量濃度25%に調整した水溶液の粘度(糊成分液1−1の粘度)は225mPa・sであった。また、糊成分液A1に含まれる固形分の重量濃度を1%に調整した水溶液のpH(糊成分液A1のpH)は、8.5であった。pH測定のための希釈には、粘度測定時と同様にイオン交換水を用いた。また、糊成分液A1を自然乾燥した後、濃度が0.5mg/mlになるようTHF(テトラヒドロフラン)(和光純薬工業(株)、液体高速クロマトグラフィ用)に溶解し、糊成分A1の重量平均分子量を測定した。
(乳化重合による共重合工程)
表1に示した種類および量の重合性成分と連鎖移動剤を滴下ロートに入れ、イオン交換水、溶剤、乳化剤を上記糊成分A1の製造例で用いた4つ口フラスコに加えた。次いで、開始剤を4つ口フラスコにさらに加え、撹拌混合し、窒素ガスを吹き込みながら、70℃に昇温した。次に、撹拌しながら、さらに水溶性重合開始剤である過硫酸アンモニウム5gを4つ口フラスコに加えて、75℃にて2時間かけて混合物を滴下ロートから4つ口フラスコに滴下した。滴下終了後、1時間共重合し、さらに、過硫酸アンモニウム0.5gを加え、後重合熟成を3時間行い、共重合体を含む反応混合物を得た。なお、表1のPOEアルキルエーテル硫酸ナトリウムは、花王製レベノールWXである。
(中和工程)
共重合後、濃度16%のアンモニア水表1に示した量を反応混合物に徐々に加え中和し、室温に冷却し、糊成分A2〜A7を含む糊成分液A2〜A7、B1を得た。糊成分液A2〜A7、B1に含まれる固形分の重量濃度は25%であった。
糊成分A1の製造例と同様にして測定した糊成分液A2〜A7、B1の粘度、pHおよび糊成分A2〜A7、B1の重量平均分子量をそれぞれ表1に示す。
(溶液重合による共重合工程)
表1に示した種類および量の重合性成分と、溶剤とイオン交換水と(溶剤を主体とする媒体)を上記糊成分A1の製造例で用いた4つ口フラスコに加えた。次いで、表1に示した油溶性重合開始剤であるベンゾイルパーオキサイドを4つ口フラスコにさらに加え、撹拌混合し、82℃にて5時間共重合を行い、共重合体を含む反応混合物を得た。
(中和工程)
共重合後、濃度16%のアンモニア水表1に示した量を反応混合物に徐々に加え中和し、室温に冷却し、イオン交換水を加えて、糊成分B2〜B4を含む糊成分液B2〜B4を得た。糊成分液B2〜B4に含まれる固形分の重量濃度はそれぞれ25%であった。
実施例1−1と同様にして測定した糊成分液B2〜B4の粘度、pHおよび糊成分B2〜B4の重量平均分子量をそれぞれ表1に示す。
〔実施例1−1〕
上記製造例で得た糊成分A1を含む糊成分液A1と、パラフィンワックスおよびエステルワックスを非イオン界面活性剤で乳化したワックスの水系分散体(サイジングワックスK−2、松本油脂製薬(株))とを混合し、それぞれの重量比率が、糊成分A1/ワックス/界面活性剤=96/3.5/0.5となる繊維用糊剤aを調製した。
繊維用糊剤aに含まれる固形分の重量濃度を1%に調整した水溶液のpH(繊維用糊剤1のpH)を測定し、その結果を表2に示す。
繊維用糊剤aを調製してから12時間以内に、ポリエステルフィラメント糸(33デシテックス24フィラメント)、ポリエステルフィラメント糸(56デシテックス24フィラメント)の糸状に対して、下記に示すサイジング条件でサイジングマシーンを用いて繊維用糊剤aを付着させて糊付糸aを得た。なお、糊付糸aにおける繊維用糊剤aの付着量は5%であった。
ビームトゥービーム方式
糊付け速度:80m/min
ノンタッチホットエアー乾燥温度:130℃
タッチシリンダー乾燥温度:100℃
タッチシリンダー数:3本
得られた糊付糸aについて、乾式および湿式における抱合力および落糊性を評価した。繊維用糊剤aの精練性はポリステルタフタを用いて評価した。その結果を表2に示した。
実施例1−1において、使用する糊成分の種類や、糊成分とワックスと界面活性剤との重量比率等をそれぞれ表2に示すものに変更する以外は実施例1−1と同様にして、繊維用糊剤b〜kをそれぞれ調製し、実施例1−1と同様にして、そのpHを測定した。次いで、実施例1−1と同様にして、繊維用糊剤を調製してから12時間以内にサイジングをそれぞれ行い、糊付糸b〜kをそれぞれ得た。なお、それぞれの糊付糸b〜kにおける繊維用糊剤b〜kの付着量は5%であった。得られた糊付糸b〜kについて、実施例1−1と同様にして、乾式および湿式における抱合力、落糊性および精練性をそれぞれ評価した。その結果を表2に示した。
また、乾式落糊性および湿式落糊性については、本発明の製造方法で得られた実施例の繊維用糊剤a〜hにおいて満足できる。特に湿式落糊性については、実施例の繊維用糊剤a〜hでは、糊の脱落、コームに落糊が付着しないので優れている。したがって、実施例の繊維用糊剤a〜hを用いてウォータージェットルーム製織を行った場合、落糊のない優れた結果も得られる。一方、糊成分B1、B2から作成された比較例の繊維用糊剤i、jでは劣っている。すなわち、スチレン系単量体を含まない重合性成分を共重合させた場合は、乳化重合や溶液重合であっても、乾式落糊性および湿式落糊性は劣る。
また、精練性は、本発明の製造方法で得られた実施例の繊維用糊剤a〜hでは優れる。一方、糊成分B3(外観やや白濁)から作成された比較例の繊維用糊剤kでは劣っている。また、糊成分B4(外観白濁)は水溶性が低く、繊維用糊剤として評価できない。仮に評価した場合、精練性が劣るのは明白である。このように、スチレン系単量体を含む本願と同様な重合性成分を溶液重合で共重合させた場合は、精練性が極めて劣る。
Claims (8)
- 共重合体の中和物を含む繊維用糊剤の製造方法であって、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル系単量体およびスチレン系単量体を含有する重合性成分を乳化重合により共重合させる共重合工程と、該共重合工程で得られた共重合体を中和する中和工程とを含む、繊維用糊剤の製造方法。 - 前記重合性成分に占める前記スチレン系単量体の重量割合が5〜40重量%であり、前記(メタ)アクリル酸の重量割合が16〜30重量%である、請求項1に記載の繊維用糊剤の製造方法。
- 前記共重合体の中和物の重量平均分子量が10,000〜200,000である、請求項1または2に記載の繊維用糊剤の製造方法。
- 前記共重合工程が、水を主体とする媒体および乳化剤の存在下、前記重合性成分を乳化分散させ、該重合性成分を共重合させる工程である、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維用糊剤の製造方法。
- さらにワックスを添加する工程を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維用糊剤の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって得られた繊維用糊剤であって、該繊維用糊剤に含まれる固形分の重量濃度を1%に調整した水溶液のpHが7〜10の範囲にある、繊維用糊剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって得られた繊維用糊剤を糸条にサイジングしてなる、糊付糸。
- 請求項7に記載の糊付糸からなる経糸と、緯糸とを製織機を用いて製織する工程を含む、織物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011058720A JP5689002B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-03-17 | 繊維用糊剤の製造方法およびその応用 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011058720A JP5689002B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-03-17 | 繊維用糊剤の製造方法およびその応用 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012193474A true JP2012193474A (ja) | 2012-10-11 |
| JP5689002B2 JP5689002B2 (ja) | 2015-03-25 |
Family
ID=47085626
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011058720A Active JP5689002B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-03-17 | 繊維用糊剤の製造方法およびその応用 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5689002B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014002691A1 (ja) * | 2012-06-29 | 2014-01-03 | 松本油脂製薬株式会社 | 繊維用糊剤及びその応用 |
| JP2015124447A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 松本油脂製薬株式会社 | 機上オイリング剤及びその応用 |
| JP2020158908A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 互応化学工業株式会社 | 繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| JP2022057337A (ja) * | 2020-09-30 | 2022-04-11 | 株式会社豊田自動織機 | 無機繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| CN114525680A (zh) * | 2022-03-29 | 2022-05-24 | 清远市宏图助剂有限公司 | 一种多功能精炼剂 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57128273A (en) * | 1980-10-31 | 1982-08-09 | Rohm & Haas | Sizing of hydrophobic yarn |
| JP2004176227A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | Nippon A & L Kk | 繊維収束用水性組成物および炭素繊維ストランド |
| JP5465984B2 (ja) * | 2009-11-17 | 2014-04-09 | 松本油脂製薬株式会社 | 繊維用糊剤 |
-
2011
- 2011-03-17 JP JP2011058720A patent/JP5689002B2/ja active Active
Patent Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57128273A (en) * | 1980-10-31 | 1982-08-09 | Rohm & Haas | Sizing of hydrophobic yarn |
| JP2004176227A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | Nippon A & L Kk | 繊維収束用水性組成物および炭素繊維ストランド |
| JP5465984B2 (ja) * | 2009-11-17 | 2014-04-09 | 松本油脂製薬株式会社 | 繊維用糊剤 |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014002691A1 (ja) * | 2012-06-29 | 2014-01-03 | 松本油脂製薬株式会社 | 繊維用糊剤及びその応用 |
| JP5723070B2 (ja) * | 2012-06-29 | 2015-05-27 | 松本油脂製薬株式会社 | 繊維用糊剤及びその応用 |
| JP2015124447A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 松本油脂製薬株式会社 | 機上オイリング剤及びその応用 |
| JP2020158908A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 互応化学工業株式会社 | 繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| JP7365017B2 (ja) | 2019-03-26 | 2023-10-19 | 互応化学工業株式会社 | 繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| JP2022057337A (ja) * | 2020-09-30 | 2022-04-11 | 株式会社豊田自動織機 | 無機繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| JP7468281B2 (ja) | 2020-09-30 | 2024-04-16 | 株式会社豊田自動織機 | 無機繊維用サイズ剤組成物及び繊維材 |
| CN114525680A (zh) * | 2022-03-29 | 2022-05-24 | 清远市宏图助剂有限公司 | 一种多功能精炼剂 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP5689002B2 (ja) | 2015-03-25 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5723070B2 (ja) | 繊維用糊剤及びその応用 | |
| JP5689002B2 (ja) | 繊維用糊剤の製造方法およびその応用 | |
| US5156651A (en) | Graft sulfonated polyesters, a method of preparing them and their application to sizing textile threads and fibers | |
| US8569410B2 (en) | Procedure for manufacturing an aqueous formulation based on a solution of acrylic comb polymer and acrylic thickening emulsion, the formulation obtained and its use in coating paper | |
| JPH04224811A (ja) | C−原子数1〜8のアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを基礎とするコポリマー、その製法及び糊剤 | |
| US12054881B2 (en) | Polymer latex composition for fibre binding | |
| JP5465984B2 (ja) | 繊維用糊剤 | |
| JP6473360B2 (ja) | 繊維用糊剤及びその応用 | |
| CN104004124B (zh) | 一种中空聚合物微粒子及其制备方法和应用 | |
| JP5813329B2 (ja) | 繊維用糊剤およびその応用 | |
| CN104812956B (zh) | 用于纺织原料的上浆组合物及过程 | |
| CN101263259B (zh) | 涂覆表面的方法以及用于该方法的合适颗粒 | |
| JP3375394B2 (ja) | ウォータージェットルーム用糊剤の製造方法及び糊剤組成物 | |
| JP2024072937A (ja) | 紙用撥水剤の製造方法及び紙の製造方法 | |
| CN114875695A (zh) | 一种生物基耐德固林印花拔染的粘合剂及其制备方法和应用 | |
| JPH08127971A (ja) | 繊維用経糸糊剤 | |
| CN113195565B (zh) | 用于纺织品的与氨基酸交联剂可交联的水性聚合物分散体 | |
| JPS593593B2 (ja) | カ−ペツト裏打ち用接着剤組成物 | |
| JP2015124447A (ja) | 機上オイリング剤及びその応用 | |
| WO2008028833A1 (en) | Printing paste | |
| JP2005105042A (ja) | 糊剤用組成物、及びそれを付着して成る糸 | |
| JPH0561389B2 (ja) | ||
| KR100563238B1 (ko) | 미니에멀젼중합법을 이용한스테아릴메타크릴레이트공중합형 경사호제의 합성방법 | |
| KR100300470B1 (ko) | 실또는텍스타일섬유의사이징용라텍스조성물및사이징방법 | |
| JPH0299672A (ja) | カーペットの製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140306 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141111 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141209 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150113 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150127 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5689002 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
