JP2012194542A - ロールの張出しによって媒体のしわを制御する装置および方法 - Google Patents

ロールの張出しによって媒体のしわを制御する装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】定着器の中を通る印刷された媒体のしわまたは滑りを抑制したり、または最小化したりするベルトロール定着器機構を利用する電子写真システムを提供する。
【解決手段】装置は、ニップ内およびラップ部の周囲の内部圧力ロール220と、ベルト210の内側との間のせん断応力差を最小に保ちながら、ロールの幅を横切る方向のすべての場所において理想的な速度プロファイルでベルトを駆動する。他のロールに等しく張出しを付けて、ベルトのひずんだ円周にぴったり合うように内部圧力ロールに張出しを付けることで、ベルトをロール支持構造に取り付ける時に円周ベルトをひずませることにより、理想的な速度プロファイルを実現する。ベルトモジュール内のロールに小さい張出しを付ける方が、ベルトの滑りを低減するとともに、ラップ部の間の移行の負担またはストリッパシューの負担を少なくするであろう。
【選択図】図4

Description

本開示は、一般に、電子写真システムに関し、さらに詳細には、ベルトロール定着器内の印刷されたページのしわの制御に関する。
一般に、市販の静電グラフィック再生装置(コピー機/複写器、プリンタ、またはその種の他のもの)では、均一に帯電した光伝導性部材または誘電性部材上に潜像帯電パターンを形成する。着色されたマーキング粒子(トナー)を潜像帯電パターンに引き付けて、誘電性部材上のこのような画像を現像する。その後、紙などの受像部材を誘電性部材と接触させて、電場を印加して、マーキング粒子現像像を誘電性部材から受像部材に転写する。転写後に、転写された画像を支持する受像部材を誘電性部材から離れる方向に搬送し、熱および/または圧力により画像を受像部材に固定または定着させて、受像部材上に恒久的な複製を形成する。紙または受像部材にトナーを定着させる代表的な定着プロセスでは、トナー定着時にその中を通って紙が移動する2つのロールを使用する。一方の、通常、硬い方のロールは定着ロールであり、第2のロールは圧力ロールすなわち柔らかい方のロールである。
定着システムで使用される典型的な圧力ロール(「柔らかい方のロール」)は、シリコーンゴムなどのエラストマーコーティングを有しており、このエラストマーコーティングはロールの表面全体を覆う他の材料の薄膜層を有していても、有していなくてもよい。柔らかい方のロールを定着ロール(「硬い方のロール」)に押し込むとき、機能的ニップが形成される。定着ロールは、硬質被覆または薄いエラストマーを有する金属核を一般に含んでいる。
任意のシステムにおいて、硬いロール(定着ロール)が柔らかい方のロールに押し付けられて接触するとき、定着ロールと接触する圧力ロールの長さ全体にわたってニップが形成される。これらの圧力領域は、最終的には、柔らかい方の材料を支持板に接触させ、摩耗、およびロール寿命の短縮をもたらし、システム内にごみを生じさせる。また、いったん過度の摩耗が生じて不均等ニップが形成されると、トナーの不適切な定着が起こり、紙または受像部材上に不完全なコピーを生じさせる可能性がある。また、一様でないニップは紙との不均一な接触、トナーのむらのある定着、紙のしわ、および支持板との過度の摩擦を引き起こし、ロールを磨耗させ、システム内にごみを生じさせる。
実施形態の態様によって、定着器の中を通る印刷された媒体のしわまたは滑りを抑制したり、または最小化したりするベルトロール定着器機構を利用する電子写真システムを開示する。この装置では、ニップ内およびラップ部の周囲の内部圧力ロールと、ベルトの内側との間のせん断応力差を最小に保ちながら、ロールの幅を横切る方向のすべての場所において理想的な速度プロファイルでベルトを駆動する。ロールに等しく張出しを付けて、ベルトのひずんだ円周にぴったり合うように内部圧力ロールに張出しを付けることで、ベルトをロール支持構造に取り付ける時にベルトをひずませることにより、理想的な速度プロファイルを実現する。1つのローラだけに張出しを付けるよりもベルトモジュール内のすべてのロールに小さい張出しを付ける方が、ベルトの滑りを低減するとともに、ラップ部の間の移行の負担またはストリッパシューの負担を少なくするであろう。
実施形態による印刷装置の例示的実施形態を示す図である。 実施形態による印刷媒体のしわを最小化するために張出したロールを有するベルトロールモジュールの例示的実施形態を示す図である。 実施形態によるニップを形成するために内部圧力ロールと外部圧力ロールの間に挿入されたベルトの図である。 実施形態による張出した端部と実質的に円筒形の中央主要部とを有する内部圧力ロールの横断面図である。 実施形態による張出した端部と実質的に円筒形の中央主要部とを有する、フレーム(ガイドローラ)に取り付けられた複数のローラのうちの1つを示す横断面図である。
本明細書で開示される実施形態の態様は、ベルトを誘導するシステム内のローラのすべてに張出しを付けることにより、ベルトロール定着器内のしわの制御を提供するための方法、および対応する装置に関する。ガイドローラ上の張出しはベルト内にひずみを誘発し、ベルトを引き伸ばして、それによって、ベルトがニップを通り抜けるときベルトの表面上に速度プロファイルを誘発するであろう。速度プロファイルは中心部から外縁部(媒体側端部)まで徐々に増加するようになっており、その結果、後縁部を強く引っ張ることにより媒体内にしわが寄る傾向を低減する。
開示される実施形態は、内表面と外表面とを含むベルトと、第1の外表面を含む第1の部材と、第2の外表面を含む第2の部材であって、第2の外表面は中央主要部全体が実質的に円筒形であり、直径が増大する形で各端部が外方に張出している第2の部材と、それに沿ってプロセス方向にベルトを駆動する経路を規定するためにフレームに取り付けられた複数のローラであって、複数のローラは、それのまわりに回転するように駆動ローラが取り付けてある縦軸と、縦軸のまわりに略同軸に形成された駆動表面とを有する駆動ローラを含み、駆動表面は中央主要部全体が実質的に円筒形であり、直径が増大する形で各端部が外方に張出している複数のローラと、ベルトの内表面と第2の外表面の間の接触により、およびベルトの外表面と第1の外表面の間の接触により、形成されるニップと、を含み、第2の部材と複数のローラとは、ベルトの中央主要部の円周よりも、ベルトの端部の円周の方が大きくなるようにベルトに働きかけ、その結果、ベルトの側端部付近のベルト円周はベルトの中央部の円周よりも大きくなり、誘発されたベルト円周ひずみにより、印刷媒体がニップを通り抜けるときにベルトの外表面上の印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルがもたらされる、印刷するのに役立つ装置を含んでいる。
開示される実施形態は、複数のローラのそれぞれが中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.200mmの間の直径差を有する装置をさらに含んでいる。
開示される実施形態は、第2の部材が中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.090mmの間の直径差を有する装置をさらに含んでいる。
開示される実施形態は、印刷媒体を搬送するためのベルトと、圧力ロール(媒体の裏面に接触する)と、内部圧力ロールと、ベルトをプロセス方向に駆動するための搬送ローラと、を有するプリンタ内の印刷媒体のしわを減らすための方法を含み、方法は、各端部が張出しを有する内部圧力ロールを提供することを含み、この張出しの結果、ベルトの幅に実質的に対応する内部圧力ロールの中央主要部全体が実質的に円筒形になるとともに、直径が増大する形で内部圧力ロールの各端部が外方に張出すように内部圧力ロールが形成され、それに沿ってプロセス方向にベルトを駆動する経路を規定するために、張出している端部を有する複数の搬送ローラを提供することを含み、この張出しの結果、ベルトの幅に実質的に対応する搬送ローラの中央主要部全体が実質的に円筒形になるとともに、直径が増大する形で搬送ローラの各端部が外方に張出すように複数の搬送ローラの各端部が形成され、ベルトと内部圧力ロールの間の接触により、およびベルトと圧力ロールの間の接触により、ニップを形成することを含み、第2の部材(内部圧力ロール)と複数のローラとは、ベルトの中央主要部の円周よりも、ベルトの端部の円周の方が大きくなるようにベルトに働きかけ、第2の部材の端部に向かう方向のベルト上の場所において、誘発されたベルト円周ひずみにより、印刷媒体がニップを通り抜けるときにベルトの外表面上の印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルがもたらされる。
開示される実施形態は、印刷媒体のしわを減らすためのローラを有する接触ベルト定着装置をさらに含み、定着装置は、移動経路を規定する外部表面を有するエンドレス定着ベルトを含み、移動経路に沿ってエンドレス定着ベルトを支持して移動させるための複数の支持ローラを含み、エンドレス定着ベルトは、支持された状態で、第1の場所にある複数の支持ローラ上に軸の中心がある第1の定着位置と、エンドレス定着ベルト上の第1の場所から軸方向に間隔のあいた第2の場所にある複数の支持ローラ上に軸の中心がある少なくとも第2の定着位置と、を有しており、エンドレス定着ベルトの外部表面と一緒に定着ニップを形成して、定着ニップを通じて印刷媒体に接触して印刷媒体を移動させる圧力ローラを含み、印刷媒体が定着ニップを通り抜けるときに印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルをもたらすためにエンドレス定着ベルト上にひずみを誘発することにより、印刷媒体のしわを減らすために内部圧力ローラと複数の支持ローラとに張出しを誘発するベルトひずみを含んでいる。
用語「ローラ」または「駆動ローラ」は、ベルトと直接に係合するための、回転可能に支持された略円筒形の部材を示している。「ローラアセンブリ」は、ローラまたはステアリングローラのほかに、ローラが要望通りに作動できるようにする追加的支持構造を含んでいる。ローラは、軸受およびシャフト上に支持された回転シリンダおよび被駆動要素を含んでいる。
用語「印刷媒体」は、プレカットされているか、またはウェブ供給かにかかわらず、画像用の紙、プラスチック、または他の好適な物理的印刷媒体基材であり、通常、柔軟で、場合によってはちぢれた物理的シートを一般に示している。
用語「印刷装置」、「プリンタ」、または「印刷システム」は、「プリントアウト」、または目的に応じた「印刷媒体」上の情報の複製を示す「印刷媒体」上の印刷出力機能を生成するのに使用される1つ以上の装置を示している。「印刷装置」、「プリンタ」、または「印刷システム」は、目的に応じて印刷出力機能を実行できるデジタルコピー機、製本機械、多機能機などの任意の装置を含んでいる。
用語「電子写真システム」は印刷装置であり、画像再生機、電子写真プリンタ、および電子写真受像要素上で現像される乾式トナーなどの電子写真プロセスを使用するコピー機を含むものとする。「静電写真システム」は、電気的に帯電した平板、ローラ、もしくはベルト上のトナーなどの樹脂粉末の使用を示し、情報を複製する静電写真プロセス、またはインク・ジェット・プロセス、液体インクプロセス、固体インクプロセスなどの、印刷媒体上にプリントアウトを生成するための他の好適なプロセスを使用する印刷装置である。また、このようなシステムは、白黒またはカラー画像データのどちらでも印刷および/または処理できる。
図1は、「ハイブリッド検出システムを用いる空間色補正法」に対するMestha他による米国特許第7,633,647号に開示するような例示的印刷装置100を示しており、当該米国特許は引用することにより全体として本明細書の一部となっている。印刷装置100は、各種媒体から印刷物を高速で生産するために使用できる。媒体は、さまざまなサイズおよび重さを有することができる。印刷装置100は、直列に配置された2つの媒体供給モジュール102と、媒体供給モジュール102に隣接するプリンタモジュール106と、プリンタモジュール106に隣接する反転器モジュール114と、反転器モジュール114に隣接して直列に配置された2つのスタッカモジュール116と、を含んでいる。
印刷装置100では、媒体供給モジュール102は、さまざまなサイズおよび重さを有するコーティングしてある、またはコーティングしていない媒体をプリンタモジュール106へ供給するようになされている。プリンタモジュール106では、一連の現像ステーション110から、帯電した感光体ベルト108へマーキング材料(トナー)を転写して、感光体ベルト上にトナー像を形成してカラー印刷を生成する。用紙搬送路の中を通って供給された媒体104の片面にトナー像を転写する。定着ロール113と圧力ロール115とを含む装置200に関して図2で詳細に後述する定着器112の中を通って媒体を前進させる。反転器モジュール114は、媒体をスタッカモジュール116まで通すことにより、または媒体を反転させてプリンタモジュール106に戻すことにより、プリンタモジュール106を出る媒体を操作する。スタッカモジュール116では、印刷された媒体をスタッカカート118上に積んで、スタック120を形成する
図示の印刷装置100では、定着ロール113と圧力ロール115とがニップを形成し、このニップにおいて、マーキング材料を運ぶ媒体に熱および圧力を加えてマーキング材料を処理する。定着ロール113は、定着ロール113と圧力ロール115とが互いに係合するとき、変形を経験する外表面領域を有するエラストマー材料製の外層を含むことができる。また、この変形のことを本明細書では「クリープ」とも呼ぶ。定着器112では、媒体がニップを通り抜けた後に媒体を定着ロール113から剥離するために定着ロール113の外層のクリープを使用する。このような定着器では、剛性が低くて軽量の媒体を剥離するには高いクリープが、通常、必要とされ、他方、剛性が高くて重量のある媒体を剥離するには低いクリープが必要とされる。クリープの調節は、修理サービス中以外は、通常、行われない。
他の種類の定着器は、圧力ロールと、媒体上のマーキング材料を処理するための厚肉ベルトと、を含んでいる。厚肉ベルトは約1mm〜約5mmの厚さを、通常、有している。このような定着器では、媒体をベルトから剥離するのにベルト内で生じるクリープを使用する。
圧力ロールと厚肉ベルトとを含む装置においてすべての媒体重量に対してマーキング材料処理機能と媒体剥離機能の両方を同時に最適化するのは難しいことが分かっている。例えば、このような定着器を、それぞれの異なる媒体種類に対する最適条件を用いる代わりに、すべての媒体重量に対して同じクリープ条件およびニップ幅条件を用いて作動させるとき、軽量の媒体は過度に定着される可能性があり、他方、重量のある媒体は厚肉ベルトに過度のエッジ摩耗を発生させる可能性がある。
印刷するのに役立つ装置を提供する。装置の実施形態はベルトを含んでいる。実施形態では、ベルトと、外部圧力ロールまたは第2のベルトなどの他の部材とがニップを形成する。ベルトの温度を制御するために、ベルトを支持する1つ以上のロールを加熱できる。ニップでは、媒体上のマーキング材料を処理するために、ベルトと外部ロールとが熱および/または圧力を加える。その後、媒体をベルトから分離する(剥離する)。装置の実施形態は、ベルト寿命を延ばすためにマーキング材料処理機能(例えば、定着など)を媒体剥離機能から分離するように構成されている。
図2は、印刷するのに役立つ装置の例示的実施形態を示している。装置は定着器200である。定着器200は、定着器で使用されてもよいすべての媒体重量に対してマーキング材料処理機能(例えば、定着機能など)と、媒体剥離機能とを切り離すように構成されている。定着器200の実施形態は、異なる種類の印刷装置で使用できる。例えば、定着器200は、図1に示す印刷装置100において定着器112の代わりに使用できる。
図2に示すように、定着器200は、内部圧力ロール220と、外部ロール224と、内部ロール228および232と、により支持されたエンドレスの(連続した)ベルト210を含んでいる。定着器200の他の実施形態は、ベルト210を支持する異なる個数のロールを含む異なるアーキテクチャを有することができる。内部ロール232は、内部ロール232の再配置と、ベルト210の張力調整とを可能にするためのステアリングおよび張力機構236を含んでいる。
ベルト210は、外表面212と内表面214とを含んでいる。内部圧力ロール220と、内部ロール228、232とは、ベルト210の内表面214に接触する各外表面222、230、および234を含んでいる。外部ロール224は、ベルト210の外表面212に接触する外表面226を含んでいる。実施形態では、少なくとも外部ロール224と内部ロール228とを加熱する。また、内部圧力ロール220および/または内部ロール232も必要に応じて加熱できる。実施形態では、外部ロール224および内部ロール228と、必要に応じて内部圧力ロール220および/または内部ロール232とは、軸方向に延びる1つ以上のランプなどの内部熱源(図示せず)を含んでいる。熱源は電源240に電気的に接続できる。実施形態では、電源240をコントローラ242に電気的に接続している。コントローラ242は、熱源の出力を制御して、ウォームアップ中、スタンバイ中、および印刷運転中にベルト210の温度を制御するために電源240を制御するようになされている。ベルト210は、異なる種類のコーティングしてある、またはコーティングしていない媒体上のマーキング材料を処理する(例えば、定着させる)のに効果的な温度まで加熱できる。
定着器200は、外表面248を備えた外層246を有する外部圧力ロール244をさらに含んでいる。実施形態では、外層246はシリコーンゴムのような弾性的に変形可能な材料を含み、外表面248は過フルオロアルコキシ(PFA)共重合体樹脂のような、じょうぶで耐摩耗性のある油を通さない材料を含んでいる。
ベルト210の実施形態は、例えば、基層、基層上の中間層、および中間層上の外層などを含む多層構造を有することができる。このような実施形態では、基層は、内部圧力ロール220および内部ロール228、232の外表面222、230、および234のそれぞれに接触するベルト210の内表面214を形成する。ベルト210の外層は、外部ロール224の外表面226と、外部圧力ロール244の外表面248とに接触する外表面212を形成する。ベルト210の例示的実施形態では、基層はポリイミドなどの高分子材料から構成されており、中間層はシリコーン、またはその種の他のものから構成されており、外層はデュポン・パフォーマンス・エラストマー社によりバイトン(登録商標)の商標で販売されているフルオロエラストマー、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))などの高分子材料から構成されている。
実施形態では、ベルト210は約0.1mm〜約0.6mmの厚さを有していてもよく、「薄肉ベルト」と呼ばれる。例えば、基層は約50μm〜約100μmの厚さを有することができ、中間層は約100.mu.m〜約500.mu.mの厚さを有することができ、外層は約20.mu.m〜約40.mu.mの厚さを有することができる。ベルト210は約350mm〜約450mmの幅を、通常、有することができ、約500mm〜1000mm、またはさらに長い長さを、通常、有することができる。
実施形態では、ベルト210の1つ以上の外部エラストマー層は十分薄く、内部圧力ロール220の外表面222は十分硬く、外部圧力ロール244の外表面248は十分柔らかいため、外表面222と、外部圧力ロール244の外表面248とがベルト210と係合するときに、エラストマー層は最小限のクリープだけを経験する。これらの特徴により、ニップ202における媒体と、ベルト210の外表面212との間の相対運動を最小化できる。薄肉ベルト210を使用することにより、ベルト210から媒体を剥離するのに定着器200はクリープを当てにしない。
図2は、媒体206が図3に示すようにプロセス方向Aでニップ202に供給されているところを示している。媒体206は、その上にマーキング材料209(例えば、トナーなど)が存在する表面207を含んでいる。表面207とマーキング材料209とは、ニップ202においてベルト210の外表面212に接触する。また、ニップ202のことを本明細書では「第1のニップ」とも呼ぶ。実施形態では、内部圧力ロール220を反時計回りに回転させ、外部圧力ロール244を時計回りに回転させて、第1のニップ202の中を通って媒体206をプロセス方向Aに搬送するとともに、ベルト210を反時計回りに回転させる。
媒体206は、例えば、印刷媒体、紙のシート、トランスペアレンシー、または包装材料などである可能性がある。紙は重さにより、約90gsm(≧=)以下を軽量、約90gsm〜約160gsmを中量、および160gsm(≦=)以上を重量と、通常、分類される。トナーについては、低質量とは、通常、約0.8g/cm.sup.2cm未満である。媒体206は、例えば、軽量紙である可能性があり、および/もしくはマーキング材料209は低質量を有する可能性があり、または媒体206は、例えば、重量紙もしくはトランスペアレンシーなどの重量タイプである可能性があり、および/もしくはマーキング材料209は高質量(例えば、少なくとも約0.8g/cm.sup.2など)を有する可能性がある。コーティングしていない媒体上のマーキング材料よりもコーティングしてある媒体上のマーキング材料を処理する(例えば、トナーを定着させるなど)方が、大量のエネルギー(厚さあたりと、紙の坪量あたりの両方について)を使用する。
第1のニップ202は定着器200の高圧ニップである。実施形態では、外表面248がベルト210と係合するとき、外部圧力ロール244の外層246は変形して、外表面248と外表面212の間に第1のニップ202を形成する。また、内部圧力ロール220の外表面222は、この接触により外表面222を形成する材料に応じて変形してもよい。定着器200は、媒体が図3に示すようにプロセス方向Aに移動して第1のニップ202から出た後にベルト210の外表面212から媒体を剥離するために、図3に示すように剥離機構300(252は300を動かすモータである)または296をさらに含んでいる。剥離コントローラ350には剥離機構250のモータ252が従来の方法で接続してある。また、剥離コントローラ350にはセンサ276が接続してある。図示の実施形態では、媒体センサ352が第1のニップ202の上流に位置しており、第1のニップ202に到達する前に媒体を検知する。
定着機構によくある問題は、印刷媒体が定着ニップを通り抜けるときに印刷媒体がしわになることである。定着器が媒体をそこなう傾向に対しては、環境、相対湿度、媒体種類、入り口条件、およびニップ構造を含むいくつかの要因が影響を与える可能性がある。原因にかかわらず、ページに折り目がついて、しわが寄ってしまうと、しわになっていない製品を入手するために印刷プロセスを、さらに繰り返さなければならないため、時間が無駄になり、紙の損失を招き、我慢もできなくなる。しわおよび折り目の問題は定着ロールとの関連では大々的に取り組まれてきたが、他方、ベルト定着器機構との関連では、構造が異なり多少複雑であるという理由から、このしわおよび折り目の問題に対して、これまで大した取り組みは行われてこなかった。しわ低減戦略は、凹または凸形断面などの異なる断面を有するロールを形作る内部圧力ロールとスリーブ付き圧力ロールとの大きな張出しを含んでおり、他のしわ低減戦略は、ロールの中央での応力を最小に抑えるためにロールの縁端部にのみ圧力をかけることを提案している。先行技術は、定着ベルトとの関連でベルトの速度プロファイリングの使用を提案しておらず、または印刷されたページのしわを最小化する問題へのいかなる対処法をも提示していない。ベルトがベルトの軸のまわりにねじれていない、いずれの場合でも、ベルト上のすべての軸方向の線が同じ時間内にベルトモジュールのまわりに1回転する。軸方向の線は、高圧定着ニップ内のような回転のいくつかの部分では真っすぐでなくてもよいが、平均すると、直線に沿ったすべての点が同じ時間間隔内に1回転する必要がある。エラストマーローラの場合、硬い方のローラが曲面である場合には、表面上の軸方向の線はニップを通り抜けるとき確実に曲げられる。軸方向の線のこの湾曲が、ロール定着器内に速度プロファイルを生成するための典型的な手段である。
支持ローラに張出しを付けることで、同様の変形がベルトに課せられる可能性があり、その結果、中央部よりも端部の経路長が長くなり、ベルトの円周が不均一になり、ベルト角速度が一定であることを前提として局所的表面速度が不均一になる。ベルトの角速度は、ベルトの幅のいたる所で一定でなければならず、さもないとベルトのねじれおよびしわが蓄積することになり、自然な結果としてベルトの破壊が生じる。中央よりも端部の方が高速である速度分布を取得することで、媒体にしわが寄らないことを確保する。張出したロールの個数を増やすことにより速度分布を増加的に改善する。例えば、ロール一式に張出しを付けた場合の速度分布の方が、ロールの一部に張出しを付けた場合の速度分布よりも優れている。したがって、幅を横切る方向のベルトの湾曲は、ほとんどのラップ部上ではベルトの外側に対して凸形であり、1つのラップ部の中では凹形であり、ラップ部の間では平坦である。ロールのすべての周囲のこれらのひずみの合計を管理することにより、ベルトのしわを最小に抑える均一な速度プロファイルがもたらされる。湾曲の方向がすべての場所で同じでなかったとしても、縦方向(円周)ひずみの方向はラップ部のすべてで同じになる。
ベルトのひずんだ形状に適合する張出しを内部圧力ロール220(IPR)に付けて、ベルトの長さに沿ったすべての場所が、ひずんだベルト(小さい張出し)の速度に一致するようにすること、およびベルト・モジュール・ロールなどの他のロールにも等しく張出しを付けることで、ベルト経路長さを中央よりも縁端部で長くすることにより印刷媒体しわを低減または最小化する所望の速度プロファイルになるようにベルトをひずませるのに十分であり、ニップ202内における内部圧力ロール表面222との高圧接触時にもベルト内表面214の空転または相対運動を引き起こさない。
図3は、内部圧力ロール220と、外部圧力ロール244と、内部圧力ロール220の外表面222と、外部圧力ロール244の外表面248の間のベルト210と、剥離機構250の剥離部材296と、を含む図2に示す定着器200の一部を示している。図示のように、第1のニップ202は、媒体が第1のニップに入る入口204と、媒体206が第1のニップ202から出る場所に示される出口との間にプロセス方向に延びている。
図3に示すように、ベルト210は、媒体206が第1のニップ202から出る出口で、内部圧力ロール220の外表面222から分離する。ベルト210の外表面212と、外部圧力ロール244の外表面248とは、媒体206が第1のニップ202から出る出口の下流に、出口に隣接して第2のニップ208を形成する。ベルト210の外表面212は、外部圧力ロール244の外表面248に圧力をかける。第2のニップ208での圧力は、第1のニップ202での圧力よりも低い。通常、第2のニップ208の圧力は約10psi〜約15psiである。ベルト210の外表面212から媒体を剥離するのを容易にするために第2のニップ208を使用する。
図4は、実施形態の、張出した端部と実質的に円筒形の中央主要部とを有する内部圧力ロール220の横断面図である。内部圧力ロール220は、内部圧力ロール220の中央部405の平坦部分Xから延びる2つのテーパと、各端部507において直径が増大する(円周を増大させる)形で外方に張出す端部直径Zと、を有する、張出しの付いた形、または砂時計形をしていることが分かるであろう。目標は、ニップ内およびラップ部の周囲の内部圧力ロールと、ベルトの内側との間のせん断応力差を最小に保ちながら、ロールの幅を横切る方向のすべての場所において理想的な速度プロファイルでベルトを駆動するために、ベルトの円周張出し百分率と、内部圧力ロール220の同等の直径張出し百分率とを一致させることである。例えば、ベルトの円周が約1メートルのときには、0.1%の張出し(張出し率0.001)では円周が1ミリメートル(1mm)増加する。その結果、対応するIPR220の直径の張出しは直径90mmのローラに対して90ミクロンになる。ベルトを残り1mmほどひずませるために、他の直径83mmのベルトロールを、図5に示すように、それぞれ200ミクロン張出す。正曲率または直線的に増加する直径の同等の領域415および420と、実質的に零曲率の領域410と、を有する内部圧力ロール220を示している。中央主要部(X)と端部(Z)の間の直径差は、約0.001mm〜0.180mmの間である。ロールの円筒形領域410は、定着ベルト210の幅の約25〜75%である。例として、エンドレスの(連続した)ベルト210が内部圧力ロール220を横切って移動して横方向シフトを経験するとき、ベルトは正曲率の領域420に入る。内部圧力ロール220の正曲率部分の上方へベルトがさらに移動するとき、勾配が大きくなり(ベルト直径を増大させ)、ベルトに働く復元力432を増加させる。この復元力432をベルトに働かせて、実質的に零曲率の領域410内の最適位置にベルトを戻す。復元力430は、内部圧力ロール220の零曲率領域にベルトを移動させる。ベルトが正曲率の領域410に入るときにベルトに働く復元力430および432は、ローラ内の曲率により増加したせん断応力と、ローラ上のベルトの全巻き角との両方によって発生し、ラップ部の間の円錐ラップ形状から平面形状への移行の負担またはストリッパシューの負担を少なくする。エンドレスの(連続した)ベルト210が内部圧力ロールの片端の方へ425移動するとき、誘発されたベルト円周ひずみにより、印刷媒体がニップを通り抜けるときにベルトの外表面上の印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルがもたらされる。
図5は、実施形態の、張出した端部と実質的に円筒形の中央主要部とを有する、フレーム(ガイドローラ)に取り付けられた複数のローラのうちの1つを示す横断面図である。ガイドローラについては、図2に関連して外部ロール224と、内部ロール228および232として上述した。ロールは内部圧力ロール220以外のすべての場所で共通しているため、ガイドローラには同じ量の張出しが付いている。各ローラは、シャフト517のまわりに回転する円筒形の中央主要部515と、張出した末端部510および520と、を含んでいる。中央の円筒形主要部515の長さLが、内部圧力ロール220の円筒形主要部410と実質的に同じ幅である。末端部510および520は、所与の半径Rの滑らかな変化率で増加する直径まで曲線を描いて外方に張出している。半径(R)は非常に大きい可能性がある。図示のように、直径は半径の関数として増加する。複数のローラのそれぞれは、中央主要部515と端部の間で約0.001mm〜0.400mmの間の直径差を有している。
しわの制御を提供する速度分布を開発するために、ロールのうちのN−1個に等しく張出しを付けて、ベルトのひずんだ円周にぴったり合うようにニップを形成する内部圧力ロールに張出しを付けることで、ベルトをロール支持構造(N個のロールモジュール)に取り付ける時にベルトをひずませる戦略について記載した。目標は、ベルトの中央の経路長よりも、ベルトの縁端部の経路長の方が大きくなるようにすることである。これにより、強制的にベルトの中央の円周よりも、ベルトの縁端部の円周の方が大きくなるようにさせることになる。ニップ内およびラップ部の周囲の内部圧力ロールと、ベルトの内側との間のせん断応力差を最小に保ちながら、ロールの幅を横切る方向のすべての場所において理想的な速度プロファイルでベルトを駆動するために、円周張出し百分率と、内部圧力ロールの同等の直径張出し百分率とを一致させるであろう。ベルトと他のローラとの接触面には、せん断応力差があるであろう。

Claims (10)

  1. 内表面と外表面とを含むベルトと、
    第1の外表面を含む第1の部材と、
    第2の外表面を含む第2の部材であって、前記第2の外表面は中央主要部全体が実質的に円筒形であり、直径が増大する形で各端部が外方に張出している第2の部材と、
    それに沿ってプロセス方向に前記ベルトを駆動する経路を規定するためにフレームに取り付けられた複数のローラであって、前記複数のローラは、それのまわりに回転するように駆動ローラが取り付けてある縦軸と、前記縦軸のまわりに略同軸に形成された駆動表面とを有する駆動ローラを含み、前記複数のローラのうちの少なくとも1つは、中央主要部全体が実質的に円筒形であり、直径が増大する形で各端部が外方に張出している駆動表面を有している複数のローラと、
    前記ベルトの前記内表面と前記第2の外表面の間の接触により、および前記ベルトの前記外表面と前記第1の外表面の間の接触により、形成されるニップと、を含み、
    前記第2の部材と複数のローラとは、前記ベルトの前記中央主要部の円周よりも、前記ベルトの前記端部の円周の方が大きくなるように前記ベルトに働きかけ、それによってベルト円周ひずみを誘発することにより、印刷媒体が前記ニップを通り抜けるときに前記ベルトの前記外表面上の前記印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルがもたらされる、印刷するのに役立つ装置。
  2. 前記複数のローラのそれぞれが、中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.400mmの間の直径差を有している、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第2の部材が、中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.200mmの間の直径差を有している、請求項2に記載の装置。
  4. 前記ベルトが、耐熱性樹脂とポリイミドとのうちの1つでできた基板を有している、請求項3に記載の装置。
  5. 前記第1の部材の少なくとも前記第1の外表面が、ニップを形成するときに変形するエラストマー材料でできており、前記エラストマー材料は、シリコーンエラストマーと、フルオロエラストマーと、エチレンプロピレンヘキサジエンと、ポリテトラフルオロエチレンと、過フルオロアルコキシ樹脂と、それらの混合と、からなる群から選択される、請求項1に記載の装置。
  6. 各端部が張出しを有する内部圧力ロールを提供するステップであって、前記張出しの結果、前記ベルトの幅の25〜75%に実質的に対応する前記内部圧力ロールの中央主要部全体が実質的に円筒形になるとともに、直径が増加する形で前記内部圧力ロールの各端部が外方に張出すように前記内部圧力ロールが形成される提供するステップと、
    それに沿ってプロセス方向に前記ベルトを駆動する経路を規定するために、張出している端部を有する複数の搬送ローラを提供するステップであって、この張出しの結果、前記ベルトの幅の25〜75%に実質的に対応する前記搬送ローラの中央主要部全体が実質的に円筒形になるとともに、直径が増加する形で前記搬送ローラの各端部が外方に張出すように前記複数の搬送ローラの各端部が形成される提供するステップと、
    前記ベルトと前記内部圧力ロールの間の接触により、および前記ベルトと前記外部圧力ロールの間の接触により、ニップを形成するステップと、を含み、
    前記第2の部材と複数のローラとは、前記ベルトの前記中央主要部の円周よりも、前記ベルトの前記端部の円周の方が大きくなるように前記ベルトに働きかけ、ベルト円周ひずみを誘発することにより、印刷媒体が前記ニップを通り抜けるときに前記ベルトの前記外表面上の前記印刷媒体のしわを抑制する速度プロファイルがもたらされる、
    印刷媒体を搬送するベルトと、定着ロールと、内部圧力ロールと、ベルトをプロセス方向に駆動する搬送ローラと、を有するプリンタ内の印刷媒体のしわを減らす方法。
  7. 前記複数のローラのそれぞれが、中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.400mmの間の直径差を有している、請求項6に記載の方法。
  8. 前記第2の部材が、中央主要部と端部の間で約0.001mm〜0.200mmの間の直径差を有している、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ベルトが、耐熱性樹脂とポリイミドとのうちの1つでできた基板を有している、請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1の部材の少なくとも前記第1の外表面が、ニップを形成するときに変形するエラストマー材料でできており、前記エラストマー材料は、シリコーンエラストマーと、フルオロエラストマーと、エチレンプロピレンヘキサジエンと、ポリテトラフルオロエチレンと、過フルオロアルコキシ樹脂と、それらの混合と、からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
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