JP2012198225A - 標的分子の検出法 - Google Patents

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Abstract

【課題】核酸アプタマーと特異的に結合する標的分子を検出し定量する方法を提供する。
【解決手段】標的分子に結合しない核酸アプタマー、および、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーに標的分子を含むサンプルを加えた後、両者の核酸アプタマーを一緒にヌクレアーゼで処理し、両者の核酸アプタマーの量比を調べることにより、標的分子の定量を行うことを含む、標的分子の定量方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、標的分子と特異的に結合し得るアプタマー群の配列情報を用いて標的分子を検出するための新規の方法に関する。
様々な疾患の診断や治療を行うためには、疾病マーカーとなりうるタンパク質等の検出は極めて重要になっていきている。タンパク質等の生体分子を検出する場合に、検出対象である標的分子と特異的に結合し得る検出用分子を用いて、当該検出用分子と標的分子との相互作用を利用して検出する方法が一般的に行われている。例えば、標的分子としての抗原と相互作用する抗体を用いて、免疫比濁法等の凝集法、沈降法、ELISA、イムノクロマトグラフィー法等の様々な方法が使用されている。
近年では、検出用分子として、抗体に換えて、標的分子と特異的に結合し得るアプタマーを用いて検出する試みが数多く行われている。アプタマーは、機能性一本鎖核酸であるため、自動核酸合成機等を用いて簡便に合成することが可能であり、かつ、主にタンパク質からなる抗体よりも安価であるという利点を有する。
アプタマーを用いて標的分子を検出するには、第一に、標的分子に特異的に結合するアプタマーを特定する必要がある。当該アプタマーを探索して特定するには、SELEX法(例えば、特許文献1又は2参照。)が知られているが、これは、標的分子に対して、ランダムな配列を持つ多数のオリゴヌクレオチドの混合物であるオリゴヌクレオチドライブラリーを接触させ、標的分子に対して親和性の高いオリゴヌクレオチド群を選抜し、増幅して、標的分子に特異的に結合するかどうかを確認する手法である。
しかし、標的分子に特異的に結合する、特定のアプタマーを得るためには、目的とするアプタマーが見つからないことを避けるために膨大な数のオリゴヌクレオチドからなるオリゴヌクレオチドライブラリーを準備し、その中から、親和性の高いアプタマーをSELEX法により、何度も選抜、増幅を繰り返す必要がある。
近年、改良SELEX方法として、カウンターSELEX方法(例えば、非特許文献1)や、選抜された親和性の高いオリゴヌクレオチド群を増幅生産して、再び標的分子に結合させる工程を、5〜10回繰り返すことによって、標的分子に特異的に結合するアプタマーを特定する方法が開発されている(特許文献3)が、まだ、多くの労力を必要とし、簡便に当該アプタマーを探索できる手法になり得ていない。
また、標的分子に特異的に結合するアプタマーを見出すことができたとしても、標的分子の検出に用いるには、当該アプタマーを蛍光物質や放射性同位体等で標識しておく必要がある。標識されたアプタマーを標的分子に結合させ、この標識物質から発するシグナルを測定することで検出を行うためである。ところが、アプタマーに標識物質をつけると、標識物質の影響により、アプタマーと結合分子の結合性が低下し、正確な測定が困難となることが多く、リンカーを用いて行う(例えば非特許文献2または3)、アプタマーと複合体を形成する標識核酸を用いて行う(特許文献4)などの改良方法が開発されているが、アプタマーを効果的に標識する方法は確立されていない。また、1種類のアプタマーでは、精度良く特異的に標的物質を特定することは、難しい場合が多く、さらに精度の高い特異的な検出法の開発が必要とされている。
米国特許公報第5270163号 特開平8−252100号公報 特開平8−252100号公報 特開2010−41951号公報
抗体エンジニアリングの最前線、伊藤嘉浩、シーエムシー出版、2004年、第115−122頁(日本) 三輪佳宏(編集)、羊土社、「蛍光・発光試薬の選び方と使い方」、第60〜61頁(日本) コマツ(Komatsu, Y.)ら、バイオオーガニック・アンド・メディカル・ケミストリー(Bioorganic & Medicinal Chemistry)、2008年、第16巻、第2号、第941〜949頁
上記で述べたように、アプタマーを用いて標的分子を検出する場合(1)標的分子に特異的に結合するアプタマーを特定する工程と(2)当該アプタマーを標識して、標的分子に結合させることで、標的分子の検出を行う工程との2つの工程が必要となるが、いずれの工程についても上記で述べたように課題が多く、精度や感度において十分なものではない。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、異なるランダム配列領域を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団を標的分子に接触させ、標的分子に結合したオリゴヌクレオチド集団を選抜し、該オリゴヌクレオチド集団の配列を調べることによって標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団の特徴的な配列情報を取得し、これによって標的分子の検出を行うことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
〔1〕標的分子を検出する方法であって、該方法が下記の工程(a)〜(e):
(a)標的分子と、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団とを接触させる工程、
(b)上記標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団を選別する工程、
(c)上記選別したオリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を調べる工程、
(d)上記選別したオリゴヌクレオチドの配列の中から、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出する工程、および
(e)上記配列情報を基にして、標的分子を特定する工程、
を含むことを特徴とする、方法。
〔2〕上記オリゴヌクレオチド集団が、一般式X…Xn−1n−1(ここで、各Xは特定の長さの特定の塩基配列であり、かつ、XとXを除く他の少なくとも1つのXは欠失されていてもよく、各Nは長さ1塩基であり、かつ、G,A,C,TもしくはUまたはそれらの修飾ヌクレオチドのいずれかであり、nは2〜30の整数である。)によって表される塩基配列を有することを特徴とする、上記〔1〕に記載の方法。
〔3〕XとXが相補的に結合することを特徴とする、上記〔2〕に記載の方法。
〔4〕上記オリゴヌクレオチド集団中の核酸アプタマーの個数が3以上109以下であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法。
〔5〕上記一般式のnが2〜30の整数であることを特徴とする、上記〔2〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法。
〔6〕標的分子と結合しているオリゴヌクレオチド集団を選別する工程(b)が、固相化した標的分子、あるいは担体と結合した標的分子、を使用し、標的分子と結合していないオリゴヌクレオチド集団を洗浄によって除去し、標的分子と結合しているオリゴヌクレオチドを選択することを含むことを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔7〕標的分子と結合しているオリゴヌクレオチド集団を選別する工程(b)が、酵素を用いて、結合していないオリゴヌクレオチドを消化し、標的分子と結合しているオリゴヌクレオチドを選択することを含むことを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法。
〔8〕選別したオリゴヌクレオチド集団の配列を調べる工程(c)が、塩基配列決定を行うことを特徴とする、上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
〔9〕オリゴヌクレオチド集団の特徴的な配列情報を抽出する工程(d)が、標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団の配列と、標的以外の分子または標的がない場合で得られたオリゴヌクレオチド集団の配列とを比較することにより、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出することを含むことを特徴とする、上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法。
〔10〕上記〔8〕で配列決定して得られた特徴的なオリゴヌクレオチドの集団を使用することを特徴とする、上記〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の方法。
〔11〕上記工程(b)と上記工程(c)の間に、(f)上記選別したオリゴヌクレオチド集団を増幅する工程を含むことを特徴とする、上記〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の方法。
〔12〕上記オリゴヌクレオチド集団の一部の配列に修飾ヌクレオチドを含むことを特徴とする、上記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の方法。
〔13〕上記修飾がメチル化であることを特徴とする、上記〔12〕に記載の方法。
〔14〕上記オリゴヌクレオチド集団の核酸アプタマーがペプチド、アミノ酸、糖、ポリアミンまたは脂質と結合していることを特徴とする、上記〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の方法。
〔15〕上記オリゴヌクレオチド集団の核酸アプタマーが、DNAとRNAのキメラであることを特徴とする、上記〔1〕〜〔14〕のいずれかに記載の方法。
〔16〕上記〔1〕〜〔15〕のいずれかに記載の方法を用いて、上記オリゴヌクレオチド集団から、標的分子に特異的に結合するアプタマーを探索する方法。
〔17〕標的分子に結合しない核酸アプタマー、および、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーに標的分子を含むサンプルを加えた後、両者の核酸アプタマーを一緒にヌクレアーゼで処理し、両者の核酸アプタマーの量比を調べることにより、標的分子の定量を行うことを含む、標的分子の定量方法。
〔18〕上記〔16〕の方法によって得られた、標的分子に特異的に結合する、核酸アプタマーを用いて標的分子の定量を行う、上記〔17〕に記載の方法。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2010-151242号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
本発明は、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団を用いて標的分子を検出する新規な方法を提供するものであり、従来法の標的分子に特異的に結合するアプタマーを特定する工程を必要とせず、あるいは結合、分別、溶出および増幅を含む工程を繰り返してアプタマーを選別するSELEX法と異なり何度も工程を反復する必要がなく1回のみでよく、さらにまた標的分子に親和性を有する複数の核酸アプタマーを用いて、効率的に高い精度で、標的分子を検出することを可能にするという利点がある。また、これまでSELEX法では使用できなかった修飾塩基を用いた、または、物質の付加した、または、RNAとDNAのキメラを有する核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団を用いることができるという利点もある。
また、本発明は標的分子に特異的に結合するアプタマーを探索する方法を提供する。さらに、該アプタマーを標的分子に結合させ、ヌクレアーゼ処理をすることで、標的分子を定量する方法を提供する。
S1ヌクレアーゼとスプレプトアビジンアプタマーを用いたストレプトアビジンのゲル電気泳動による定量化の結果を示す。 図1の結果を数値グラフ化した図である。横軸がストレプトアビジンアプタマー対コントロールアプタマーの比率を表し、及び、縦軸がストレプトアビジン濃度(μg/ml)を表す。
以下、本発明の実施形態を示しつつ、本発明についてさらに詳説する。
1.定義
本明細書において用いられる用語は、基本的に、化学分野、生命科学分野、遺伝子工学分野などにおける標準的な意味に従って用いられるが、以下、本発明をより明確に説明するために、本発明を説明するための用語の一部について説明する。
本明細書において、「オリゴヌクレオチド」は、リン酸ジエステル結合によって結合されている少なくとも約20、約50または約100個のヌクレオチド、好適には200個以下のヌクレオチド、を含む核酸分子を意味する。ここで、ヌクレオチドは、グアニン(G),アデニン(A),シトシン(C),チミン(T)もしくはウラシル(U)またはそれらの修飾ヌクレオチド(または、修飾塩基)を含む(各塩基は、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドのいずれかでもよい。)。
また、オリゴヌクレオチド集団の核酸の種類、大きさ、配列などは、オリゴヌクレオチドと結合する標的分子の種類、性質、性状等に応じて適宜設計されうるものであり、例えば一本鎖部分や二本鎖部分の構造を有していてもよく、さらにステムループ構造、その他の安定構造、例えばバルジループ構造、ヘアピン構造、シュードノット構造、Gカルテット構造、三重螺旋構造などを有していてもよい。
本明細書においてオリゴヌクレオチド集団を表記する一般式「X…Xn−1n−1」とは、ランダマイズされた配列部分(N,N,…,Nn−1)を有する核酸アプタマーの塩基配列を表す。式中、X,X,X,…,Xは、固定された、特定の(「所定の」ともいう)長さの特定の(「所定の」ともいう)塩基配列(ただし、少なくとも1つのXが欠失されて、該Xを構成する塩基配列がない場合も含む。)であり、Xの長さは例えば1〜30塩基が適当であり、特にXとXの長さは、増幅用プライマーのアニーリングが可能な程度の長さであり、例えば10〜30塩基である。Nは、オリゴヌクレオチドをランダマイズするために可変的であり、その長さは1塩基である。XおよびNを構成するヌクレオチドは、グアニン(G)、アデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)もしくはウラシル(U)またはそれらの修飾ヌクレオチド(または、人工的ヌクレオチド)のいずれのヌクレオチド(リボヌクレオチド、デオキシヌクレオチド、修飾ヌクレオチドのいずれも含みうる。)で構成されていてもよい。また、XとXは、相補的に結合する塩基配列を有してもよい。ここで、「特定の」とは、配列を特定の(もしくは、所定の)ものに固定することを意味し、ランダマイズされる配列部分と区別される。例えば、5’−GUUGAGNAUUACGNCUCAG−3’(配列番号20)と表記されるオリゴヌクレオチドの集団では、5’末端からのGUUGAGがXに相当し、XがAUUACGに相当し、XがCUCAGに相当する。この例では、X、X、Xは対応する塩基配列がなく、それぞれ、NとN、NとN、NとNが直接連結することを意味する。
上記の塩基配列において、「n」は、例えば2以上30以下の整数、好適には3以上15以下の整数、例えば6以上12以下の整数であるが、この範囲に限定されないものとする。
本明細書で使用する「相補的に結合する」とは、2つの塩基配列(ここでは、XとX)が互いに塩基対を形成し相補的な二本鎖を形成することを意味する。塩基対は、水素結合によって、通常、AとT、AとU、CとG、GとUの間で形成されるが、相補的な二本鎖の形成を崩さない条件で、ミスマッチ塩基対、バルジ塩基が含まれても構わない。そのような場合、5塩基あたり、1〜2塩基のミスマッチ又はバルジを含むことができる。
本明細書で使用する「修飾ヌクレオチド」(又は「修飾塩基」と称する)は、一般に、4種の天然のdNTP(ここで、Nは、G,A,CもしくはTである。)またはNTP(ここで、Nは、G,A,CもしくはUである。)とは異なる人工的ヌクレオチドであって、糖部分、塩基部分またはリン酸ジエステル基が全体的にまたは部分的に化学修飾されたヌクレオチドを意味する。化学修飾には、低級アルキル化(例えばメチル化、エチル化、プロピル化など)、ハロゲン化(弗素化、塩素化、臭素化、沃素化)、チオール化(−SH)、ホスホロ化(−S)、アミノ化(−NH)、アミド化(−CONH)、アセチル化(−COCH)などが含まれるが、これらに限定されない。そのような修飾ヌクレオチドしては、2’−O−メチル修飾ヌクレオチド、ホスホロチオエート結合を有するヌクレオチド、6−メチル修飾ヌクレオチド、N,N−ジメチルアデニン、2−プロピル修飾ヌクレオチド、2−アミノアデニン、架橋型核酸(BNA(2',4'−Bridged Nucleic Acid;LNA(Locked Nucleic Acid)ともいう。); S. Obika et al., Tetrohedron Lett., 39:5401−5404, 1998)などが挙げられる。
本明細書において、「核酸アプタマー」とは、例えば約20以上約200以下のような短い配列を持つ核酸分子であって、所定の標的分子に対する親和性が高く、該標的分子と特異的に結合し得る核酸分子をいう。このような性質を有する核酸分子を核酸アプタマーといい、特に断らない限り、塩基配列、分子の大きさ、分子の立体構造などによって限定されるものではない。核酸アプタマーには、RNAアプタマー、DNAアプタマーまたはDNA−RNAハイブリッド型アプタマー(DNA/RNAキメラ型アプタマーともいう。)が含まれる。
本明細書において、「ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団」とは、以下に制限されないが、オリゴヌクレオチド集団中の核酸アプタマーの個数が、非限定的に3以上109以下、好適には10以上107以下であり、その配列パターンが無作為に(ランダムに)作製された異なる配列を持つ核酸アプタマーオリゴヌクレオチドライブラリーを指す。しかし、109以上、例えば1011のオーダーであってもよい。
本明細書において、「標的分子」とは、核酸アプタマーを利用した検出方法において、検出の標的となる分子のことをいう。標的分子の化学種は特に制限されず、低分子化合物、高分子化合物、および生体由来物質など様々な無機化学種または有機化学種が含まれる。標的分子としてより具体的には、例えば、糖類、脂質類、オリゴペプチド、タンパク質、および核酸などが挙げられる。また標的分子の対象となり得る機能種としては、例えば、抗原、抗体、リガンド、受容体、相互作用タンパク質、ウイルスなどが挙げられる。標的分子の具体例は、R. Stoltenburg et al., Biomolecular Engineering 24:381−403, 2007に記載されている。
本明細書において、標的分子とオリゴヌクレオチドが結合するとは、標的分子と特定のオリゴヌクレオチドが選択性または親和性をもって結合することを意味する。また、オリゴヌクレオチドと標的分子との特異的結合は、その結合様式には限定されず、共有結合、イオン結合、水素結合、電気的な吸着などの化学的な結合、および形状依存的な係合などの物理的な結合などが含まれる。
本明細書において、「オリゴヌクレオチドに特徴的な配列情報」とは、標的分子に親和性を有し、かつ特異性を有するオリゴヌクレオチドの配列に関する情報を意味する。
本明細書において、「増幅」とは、核酸クローンの増幅を指し、増幅方法としては、以下のものに限定されないが、例えばPCR法、LAMP法、SMAP法などが挙げられる。LAMP法(Loop-Mediated Isothermal Amplification)は、標的遺伝子の6つの領域に対して4種のプライマーを設定し、鎖置換反応を利用して一定温度(約65℃)で反応させて増幅する方法であり、この方法では鎖置換DNA合成酵素が利用される(T. Notomi et al., Nucleic Acids Res. 28:E63 (2000))。SMAP法(SMart Amplification Process)は、等温核酸増幅法であり、鎖置換反応を利用した核酸の増幅法において、標的核酸が増幅された場合にのみステム−ループ形成可能なプライマーを特定の条件を満たすように設計し、このプライマーと5’末端部分に折返し配列を有するプライマーとを組み合わせて用いることにより、特異的かつ効率的に標的核酸を増幅する方法である(特開2008−161165号公報)。
2.標的分子の検出方法
次に、本発明の標的分子の検出方法の実施形態について説明する。しかし、本発明は以下の記述によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明における生物化学的なあるいは遺伝子工学的な手法を実施するにあたっては、例えば、Molecular Cloning: A LABORATORY MANUAL, 第3版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor, New York (2001)、新遺伝子工学ハンドブック改訂第4版、村松ら編、羊土社、日本(2003年)、タンパク質実験の進め方(岡田雅人、宮崎香編、羊土社、日本、第1版、1998年)、タンパク質実験ノート(岡田雅人、宮崎香編、羊土社、日本、第2版、1999年)などのような種々の実験マニュアルの記載が参照される。
本発明は、複数種の候補核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団の中から、特定の核酸アプタマーと親和性の高い標的分子を検出する方法である。この方法はまた、該標的分子と親和性が高いかつ特異的結合性を有する核酸アプタマーの探索法としても使用しうる。この方法の各工程について具体的に説明する。
本発明の方法は、以下の(a)から(e)の工程を含む。
(a)標的分子と、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団とを接触させる工程
(b)上記標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団を選別する工程
(c)上記選別したオリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を調べる工程
(d)上記選別したオリゴヌクレオチドの配列の中から、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出する工程
(e)上記配列情報を基にして、標的分子を特定する工程
2.1.工程(a)
この工程では、標的分子と、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団とを接触させる。
異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団は、上記一般式において「N」をランダマイズした核酸配列のプールから得られる。配列のランダム化のために、天然型ヌクレオチドのみをランダムに配置してもよいし、人工的ヌクレオチドのみをランダムに配置してもよいし、あるいは、天然型ヌクレオチドと人工的ヌクレオチドをランダムに配置してもよくまたは交互に配置してもよい。このときのプールの大きさは、ランダマイズする塩基(N)の数で決まるが、例えば塩基配列決定のための次世代シークエンサーにより、核酸アプタマーのプールの多くを網羅するためには、上記一般式の「N」の数は、1以上29以下、好適には2以上14未満、例えば6以上12以下であるが、29を超えてもよく、例えば30〜50であってもよい。その理由は、Nの数が多い場合であっても、Nが例えばGとAのように2塩基の混合である場合もあり、その場合には、Nが多くても、全体のプールの数が限定されることによる。
オリゴヌクレオチド集団中の核酸アプタマーの個数は、非限定的に3以上109以下、好適には10以上107以下であるが、109以上、例えば1011のオーダーであってもよい。
オリゴヌクレオチド集団は、修飾ヌクレオチド含んでいてもよく、また、ペプチド、アミノ酸、糖、ポリアミン(スペルミン、スペルミジン等)または脂質が付加されていてもよい。
ランダマイズされたオリゴヌクレオチド集団の作製は、化学的核酸合成法、自動核酸合成機を利用した合成法、PCR法などの増幅を利用した合成法、これらの方法の組合せなどによって行うことができる。DNAからRNAの作製のために、二本鎖DNAライブラリーを鋳型にして例えばT7 RNAポリメラーゼなどのRNAポリメラーゼによるインビトロ転写によってRNAライブラリーを作製することもできる。ランダマイズされたオリゴヌクレオチド集団は、例えばR. Stoltenburg et al., Biomolecular Engineering 24:381−403, 2007に記載された手法によって作製することも可能である。
オリゴヌクレオチド集団と標的分子との結合は、オリゴヌクレオチド集団を標的分子に接触させることによって行うが、例えば、標的分子とオリゴヌクレオチド集団の水溶液とを混合し、インキュベートすることにより行なうことができる。水溶液は、必要に応じて緩衝化することができる。インキュベーションの条件は特に限定されないが、室温あるいは、37℃の条件下で行なうことが簡便で好ましい。また、反応時間は、特に限定されないが、通常、1分間〜30分間程度である。標的分子を固相もしくは担体に固定化してもよく、その場合、固定化標的分子をオリゴヌクレオチド集団と同時にまたは逐次的に接触させてもよい。
標的分子は、上述のとおり、低分子化合物、高分子化合物、生体由来物質、微生物由来物質、ウイルス由来物質、無機化学種、有機分子、無機イオンと有機分子の錯体などのいずれでもよく、その種類は制限されないものとする。標的分子としてより具体的には、例えば、糖類、脂質類、オリゴペプチド、タンパク質、アミノ酸、ポリアミン、核酸、ウイルスなどが挙げられる。また標的分子の対象となり得る機能種としては、例えば、抗原、抗体、リガンド、受容体、相互作用タンパク質、医薬物質、抗生物質、補因子などが挙げられる。標的分子の具体例は、R. Stoltenburg et al., Biomolecular Engineering 24:381−403, 2007に記載されている。
2.2.工程(b)
この工程では、上記標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団を選別する。
上記工程(a)で標的分子と結合したオリゴヌクレオチド集団は、上記の通り、例えば固定化標的分子を使用した場合、標的分子と結合されたオリゴヌクレオチド集団は、洗浄によって、標的分子と結合しなかったオリゴヌクレオチド集団から分離することができる。すなわち、標的分子と結合しなかった遊離のオリゴヌクレオチド集団は洗浄により除去され、一方、固定化標的分子と結合したオリゴヌクレオチド集団は単純な固液分離手段(例えばろ過、遠心分離等)などによって選択的に回収しうる。あるいは、洗浄に代わる手段として、DNAまたはRNAを配列特異的に切断する酵素(例えば、RNaseA、RNaseT1、HaeIII、一本鎖核酸切断ヌクレアーゼ(例えば、Mung Bean Nuclease、S1ヌクレアーゼ、P1ヌクレアーゼなど)、DNaseI、一本鎖RNAに対する制限酵素[MazF等]、ウラシル−DNAグリコシラーゼ等)を用いて、結合していないオリゴヌクレオチドを消化することによっても遊離のオリゴヌクレオチドが効率的に除去される。このようにして、標的分子と結合しなかったオリゴヌクレオチド集団を除去後、標的分子に結合したオリゴヌクレオチド集団(核酸アプタマー群)を選別することができる。具体的には、後述の実施例2〜6に記載されている。
上記の固定化では、任意の形状または適切なサイズからなる固相または担体(もしくは支持体)に標的分子を結合する。固相または担体としては、金属(例えば、磁性金属、セラミックス等)、ポリマーもしくは樹脂(例えば、ラテックス、イオン交換樹脂、光架橋性ポリマー等)、多糖類(例えば、アガロース、カラギーナン等)、鉱物(例えばシリカゲル、多孔性ガラス等)などが非限定的に挙げられる。固定化方法には、例えば共有結合法、非共有結合法、包括法のいずれかが含まれる。
共有結合法では、標的分子がもつ官能基との結合を可能にする官能基を固相または担体の表面に存在させる必要がある。官能基の例は、アミノ基、ホルミル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、チオール基、N−ヒドロキシ琥珀酸イミジル基などを含むが、これらに限定されない。
非共有結合には、例えばイオン結合、疎水結合、物理的結合などが含まれる。イオン結合は、正電荷と負電荷の電気的誘引を利用する。疎水結合や物理的結合は、例えば多孔性の担体の場合、孔の内部表面に物質を吸着させるような結合である。
包括法は、例えば微細空間をもつゲルの内部に物質を封じ込める方法である。
上記のようにして選別された固定化標的分子と結合したオリゴヌクレオチド集団からオリゴヌクレオチド集団を溶出する手段として、例えば界面活性剤を使用したりイオン強度を高めたり、あるいは、温度を高めるなどの手段を利用することができる。
一方、標的分子を固定化しない場合のオリゴヌクレオチドの選別法としては、種々の分子量カットオフを有するメンブレン上での限外ろ過を行ったり、標的分子が担体に結合している場合には、担体を遠心分離により沈降させて、結合していないオリゴヌクレオチドを含む上清を除去したり、あるいは、磁気ビーズと標的分子が結合している場合には、磁性によって担体と標的分子および結合しているオリゴヌクレオチドを選別・洗浄することなどが挙げられる。
本発明においては、標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団として、修飾ヌクレオチド、ペプチド、アミノ酸、糖、ポリアミン(スペルミン、スペルミジン等)または脂質が付加したオリゴヌクレオチド集団またはDNA/RNAキメラのオリゴヌクレオチド集団を選別することが可能である。該オリゴヌクレオチド集団の選別は、本発明の特徴である、選別工程が一回であるということのみによって可能であり、SELEX法のような複数回繰り返し選別が必要な従来法によっては得ることができない。なぜなら2回目以降の選別工程により、オリゴヌクレオチド集団のDNA/RNAキメラ、修飾ヌクレオチド等、または、付加した物質の情報が失われてしまうからである。
上記のようにして選別され溶出されたオリゴヌクレオチドは、必要に応じて増幅することができる。本発明方法では増幅を必ずしも必要としないが、その理由は、増幅しなくても、アプタマーの配列情報を得ることができる場合があるからである。増幅するための方法として、PCR法をはじめ、LAMP法、SMAP法等、種々の遺伝子増幅法を用いることができる。特にPCR法について説明する。
PCRは、一本鎖鋳型を作り出すための変性(鎖融解)、プライマーアニーリング、およびThermus aquaticus (Taq) DNAポリメラーゼのような耐熱性DNAポリメラーゼによるプライマー伸長の一連のステップの反復からなる。典型的な3段階PCRプロトコルは、94〜98℃で5秒間以上の変性、50〜65℃で10〜60秒間のプライマーアニーリング、およびポリメラーゼが高い活性を示す温度(Taq DNAポリメラーゼの場合は72℃)で15〜120秒間またはそれ以上の時間でのプライマー伸長を含みうる。増幅するには、上記3つのステップを1サイクルとして約20〜40サイクル実施する。1対のプライマーおよび増幅対象の核酸のほかに、反応混合物は、dNTP(NはA、T、C、G)、耐熱性ポリメラーゼ、2価カチオン(Mg2+)、および緩衝剤を含有する。対象がRNAの場合は逆転写酵素も加える。反応混合物の容量は一般に10〜100μlである。サイクル条件、試薬濃度、プライマー設計、および典型的なサイクル増幅反応のための適切な装置(例えばサーマルサイクラー等)が市販されているので、そのような装置の利用が望ましい。また、PCR技術については、例えば、Ausubel, F. Current Protocols in Molecular Biology (1988) Chapter 15: “The Polymerase Chain Reaction,” J. Wiley (New York,USA)に詳細に記載されている。
上記PCRでのプライマーは、上記一般式のXおよびXの固定された特定の配列に基づいて設計しうる。すなわち、PCRに際しては、これらの特定配列にアニーリング可能なプライマー配列が使用されうる。
また、修飾ヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを、PCRで増幅する場合には、アプタマーを鋳形として複製することが可能な修飾ヌクレオチド(メチル化塩基等)を使用すればよい。
また、PCR反応等の遺伝子増幅法で増幅を行うことが望ましいが、増幅を行わずに直接、配列解析を行うことも可能である。
2.3.工程(c)
この工程では、上記選別したオリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を調べる。この工程は、本発明を特徴付ける重要な工程の1つである。
上記の工程(b)で選抜された標的分子に結合するオリゴヌクレオチド集団は、必要に応じて増幅されたのち、核酸の塩基配列を調べ解析する。
本明細書において、オリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を「調べる」とは、各々のオリゴヌクレオチドの塩基配列を決定すること、あるいは、酵素等で切断することにより、配列の一部の情報を得ることなどを含む。核酸の塩基配列は、既知の方法または市販の配列分析装置等を用いて決定し得る。あるいは、核酸のマススペクトルを測定する方法、核酸を制限酵素で切断し、電気泳動方法などによって、配列情報を調べてもよい。いずれにしても、目的のオリゴヌクレオチドの親和性スペクトルを取ることが可能なすべての方法をこの工程で使用することが好ましい。本明細書で使用する「親和性スペクトル」は、標的分子と結合するオリゴヌクレオチドを特徴付けるスペクトルであり、これには、例えば、次世代シークエンシングによって得られる、それぞれのオリゴヌクレオチドの塩基配列(ランダマイズされている部分のみでもよい)とそのオリグヌクレオチドの個数との関係を示すスペクトルなどが包含される。
好ましい塩基配列決定法は、次世代シークエンサーを使用する方法である。このようなシークエンサーは、市販されており、例えば454FLX(ロッシュ・ダイアグノスティクス)、Genome Analyzer(イルミナ)、SoliD(アプライドバイオシステムズ)などがあり、これらの装置は例えば400塩基、36塩基などの塩基数(あるいは、これらを超える塩基数、例えば1,000塩基以上でもよい。)を連続的に読むことができ、かつ1回に読める総塩基数は1億塩基、10〜20億塩基などである。DNAを増幅し、あるいはRNAの場合には逆転写/PCR(RT−PCR)によってcDNAに変換し、次世代シークエンサーを使用して膨大な数の配列を決定する。概念的に、例えばDeep−Oligo−cap−sequencingやWhole−transcriptomeなどが知られている(実験医学27巻、1号、2009年、羊土社、日本)。次世代シークエンサーを用いることは、標的分子に対する膨大な数のオリゴヌクレオチドの親和性スペクトルを得ることができるため、精密な検出、および特異的で、親和性の高いアプタマーの選別に、特に有利な方法であるといえる。
2.4.工程(d)
この工程では、上記工程で選別し調べたオリゴヌクレオチドの配列の中から、標的分子に親和性の高いオリゴヌクレオチドに特徴的な配列情報を抽出する。
具体的には、この工程では、標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団の配列と、標的以外の分子または標的がない場合で得られたオリゴヌクレオチド集団の配列とを比較することにより、標的分子に親和性の高いオリゴヌクレオチドに特徴的な配列情報を抽出することを含む。
特徴的なオリゴヌクレオチドの情報を抽出するために、例えば、標的分子に結合したオリゴヌクレオチドに共通な配列を見出すための統計的な処理や、親和性スペクトルなどに基づいたスペクトル解析を行うなどの手法を用いることができる。
後述の実施例では、工程(b)で得られた約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチドの配列を次世代シークエンサーで網羅的に解析し、それぞれのチューブに加えた核酸RNAのランダマイズされた部分に相当する配列を、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列で整理することにより、解析を行った。具体的には、IgG(標的分子)と、磁気ビーズに特異的に結合するオリゴヌクレオチド集団の親和性スペクトル、および磁気ビーズにのみ結合するオリゴヌクレオチド集団の親和性スペクトルを取り、これらの親和性スペクトル情報から、IgGに特異的に結合する核酸配列の集合を抽出した。
2.5.工程(e)
この工程では、上記工程(d)で親和性スペクトルから抽出された配列情報を基にして、標的分子を特定する。
標的分子と特異的に結合する核酸アプタマー群に特徴的な配列に基づいて、標的分子と、核酸アプタマーの配列との情報をデータベース化することによって、親和性スペクトルを取るだけで該データベースから標的分子を特定することが可能であるし、あるいは、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーをデータベースから特定することも可能である。
標的分子は、上述のとおり、低分子化合物、高分子化合物、生体由来物質、微生物由来物質、ウイルス由来物質、無機化学種、有機分子、無機イオンと有機分子の錯体などのいずれでもよく、例えば、糖類、脂質類、オリゴペプチド、タンパク質、アミノ酸、核酸など、例えば、抗原、抗体、リガンド、受容体、相互作用タンパク質、医薬物質、抗生物質、補因子などが挙げられる。
このような標的分子と結合する核酸アプタマーには、ペプチド、アミノ酸、糖、ポリアミンまたは脂質と特異的に結合する核酸アプタマーが含まれる。このような核酸アプタマーは、標的分子の分離、細胞内への標的分子の導入などのほかに、例えば、標的分子が抗体による認識が難しい低分子の化合物や、標的分子がウイルスであって短時間でウイルスの型を識別するような用途に関しても有効である。
3.核酸アプタマーの探索法
本発明はさらに、本発明の上記方法を用いて、オリゴヌクレオチド集団から、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーを探索する方法を提供する。
具体的には、この方法は、上記工程(a)〜(e):
(a)標的分子と、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団とを接触させる工程、
(b)上記標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団を選別する工程、
(c)上記選別したオリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を調べる工程、
(d)上記選別したオリゴヌクレオチドの配列の中から、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出する工程、および
(e)上記配列情報を基にして、標的分子を特定する工程、
を含む方法によって標的分子を同定または特定し、上記オリゴヌクレオチド集団から、該標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーを探索し選抜することを含む。
上記選抜では、例えば、標的分子に蛍光物質、放射性同位体などのラベルを標識し、そのシグナルを検出することによって行うことができる。そうようなラベルは、公知のものを使用できる。
4.標的分子の定量法
本発明はさらに、標的分子に結合しない核酸アプタマー、および、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーに標的分子を含むサンプルを加えた後、両者の核酸アプタマーを一緒にヌクレアーゼで処理し、両者の核酸アプタマーの量比を調べることにより、標的分子の定量を行うことを含む、標的分子の定量方法を提供する。
その実施形態において、本発明は、上記の核酸アプタマーの探索法によって得られた、標的分子に特異的に結合する、核酸アプタマーを用いて標的分子の定量を行うことを含む、標的分子の定量方法を提供する。
具体的には後述の実施例5に示すように、標的分子に結合しないアプタマーを比較コントロールとして、標的分子に特異的に結合する1または複数のアプタマーを標的分子と結合させた後、両方のアプタマーをヌクレアーゼで処理し、処理後、両方のアプタマーの量比を調べることにより、標的分子の定量を行うことができる。ヌクレアーゼは上に記載したようなヌクレアーゼである。
本発明の方法で得られた異なる特異性を持つ複数のアプタマーを用いることでより高い精度で特異的に定量することが可能となる。この定量法の工程では、核酸アプタマーと標的分子を結合させ、ヌクレアーゼで消化することにより、標的分子と親和性を有するアプタマーは消化されにくくなり、一方、標的分子に結合しないコントロールアプタマーは消化されるため、その比率をみることで、標的分子の量を調べることができる。実施例では、消化された核酸アプタマーはPCRによる増幅は行っているが、必ずしも行わなくてもよい。
各アプタマーの量比は、実施例にあるように制限酵素で切断後、ゲル電気泳動によって調べてもよいし、あるいは、MASSスペクトル解析、シークエンス解析等によって調べてもよい。
本定量法では、複数の標的分子に対して、それぞれのアプタマーを入れることにより、同時に複数の標的分子を調べる等の応用が考えられる。また、1つの標的分子に対して、親和性を有する複数の異なる核酸アプタマーを用いることにより、高い特異性と精度を持って標的分子の定量が可能になる。
(実施例)
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
IgGに特異的に結合するアプタマーの選抜
核酸ライブラリーは以下のRNAを用いた。
5'- CGAUAGGUGUUGAGN1N2N3N4N5N6N7CUCAGCGCUUGUUG -3'(配列番号1)
5'- CGAUAGGUGUUGAGN1N2N3N4N5N6CUCAGCGCUUGUUG -3'(配列番号2)
5'- CGAUAGGUGUUGAGN1N2CGCUUCGGCGN3N4N5N6N7CUCAGCGCUUGUUG -3'(配列番号3)
(この場合のNはG、A、U、Cの混合したリボヌクレオチド配列を表している。)
8つのチューブを準備し、(チューブ1〜4:ネガティブコントロール用、チューブ5〜8:IgG結合用)、それぞれのチューブに50μlのDynaBeads Protein G(インビトロジェン社)を加え、1mlの結合Bufferを加え、37℃で、1時間、撹拌し、ブロッキング処理を行った。その後、チューブ5〜8に5μlのマウスIgG(5mg/ml)を加え、さらに37℃で、1時間、撹拌した。1mlの結合Bufferで2回洗浄後、37℃でプレインキュベーションした1mlの結合Bufferおよび、5分間変性し、2分間氷冷した8μlの核酸ライブラリー(100μM)(配列番号1)または、1.25μlの核酸ライブラリー(100μM)(配列番号2)、または、8μlの核酸ライブラリー(100μM)(配列番号3)を各チューブに加えた。30分、37℃で、撹拌後、1mlの洗浄Bufferを用い、37℃、30分の洗浄条件で、5回洗浄処理を行った。1回、滅菌水で、洗浄を行った後、50μlの滅菌水を加え、90℃で、3分、インキュベーションすることで、結合しているRNAを溶出した。
各チューブ(チューブ1〜8)で、溶出したRNAをテンプレートとして、DNAプライマー(5'- CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCAACAAGCGCTGAG -3'(配列番号4))を用いて、20μlの反応容量で、逆転写反応を行った。逆転写酵素にはリバトラエース(東洋紡社製)を用いた。さらにコントロールとして、選択する前のRNAを薄めたもの(選択に用いたRNAの1/106の量)を同様に4つの独立したチューブで逆転写を行った(チューブ9〜12)。
1μlのcDNAを用いて、DNAプライマー(配列番号4)、および、DNAプライマー(配列番号5〜16の何れか)を用いて、PCR反応を行った。
各チューブで、用いたプライマーの組み合わせは、以下の通りである。
チューブ1:配列番号4、配列番号5[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT aaa CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ2:配列番号4、配列番号6[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT aat CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ3:配列番号4、配列番号7[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT aag CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ4:配列番号4、配列番号8[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT aac CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ5:配列番号4、配列番号9[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT ata CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ6:配列番号4、配列番号10[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT att CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ7:配列番号4、配列番号11[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT atg CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ8:配列番号4、配列番号12[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT atc CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ9:配列番号4、配列番号13[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT aga CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ10:配列番号4、配列番号14[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT agt CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ11:配列番号4、配列番号15[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT agg CGATAGGTGTTGAG -3']
チューブ12:配列番号4、配列番号16[5'- ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT agc CGATAGGTGTTGAG -3']
小文字の配列は、後のシークエンスで、各PCR産物を区別するためのバーコード配列に相当する。
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、95℃1分保温後、95℃15秒、55℃30秒、72℃30秒を35サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社のTHUNDERBIRD qPCR Mixを用いた。
各チューブのPCR産物をアガロースゲル電気泳動で確認し、ほぼPCR産物が同量になるようにそれぞれを一つにまとめた。そのPCR産物10ngをテンプレートとし、さらに10サイクルPCRにより増幅した。この時用いたプライマーセットは、5'- AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号17)、5'-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号18)である。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号19)を用いて、配列解析を行った。
得られた約2000万クラスター(約2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸RNAのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、解析を行った。チューブ1〜4(DynaBeadsのみ)、チューブ5〜8(DynaBeads+IgG)、チューブ9〜12(選択前の配列)のそれぞれについて、それぞれの配列に対する平均クラスター数(検出されたそれぞれのオリゴヌクレオチドの平均数)と、p−valueを計算し、IgGに特異的に結合する核酸配列(チューブ5〜8特異的核酸配列)を抽出した。その結果を表1に示す。
Figure 2012198225
表1において、IgG + DynaBeadsのチューブと、DynaBeadsのみのチューブの間で、平均クラスター数が(IgG + DynaBeads)>(DynaBeadsのみ)で、かつ、p−valueが0.05以下のものが多数見られる。これらの親和性スペクトルは、Beadsのみの親和性スペクトル、および、選択前のスペクトルと、統計的に有意であり、IgGの存在を検出していることを意味している。また、この方法を使用することにより、簡便に任意の標的分子に対する特異的なアプタマーを選別することが可能であるし、あるいはアプタマーに高い親和性を持つ、もしくは特異的に結合する、標的分子を検出することも可能であることが分かる。
表1において、ランダマイズした部分の配列は次世代シークエンサーで読み取った配列を示しており、実際のアプタマーの配列においては、TはUである。
核酸ライブラリーを用いた標的分子に対するセレクションと結合した核酸の配列解析
修飾核酸を有する核酸ライブリーとして、以下の核酸を用いた。
5’-cgcctctccgagagtgtNNNNNNNacaUtctUggagaggUg-3’ (配列番号21)
5’-cgcctctccgagagtgtnnnnnnacactctcggagaggcg-3’ (配列番号22)
5’-cgcctctccgagagtgtnnnnnnnacactctcggagaggcg-3’ (配列番号23)
(この3つの配列において、大文字はRNAを小文字はDNAを意味する。この場合のNはG、A、U、Cの混合したリボヌクレオチド配列、nはg,a,t,cの混合したヌクレオチド配列を示す。)
<核酸ライブラリーの調製と物質への結合>
それぞれの核酸ライブラリー2μl(100μM)を200μlのBinding buffer (10mM Tris−HCl (pH 7.5), 150mM NaCl, 10mM MgCl, 0.05%Tween 2)に加え、98℃、2分で変性させた後、4℃で、1分静置し、その後、10mg/mlのssDNA(ブロッキング剤)を加えた。その後、既にマウス IgGを結合させたプロテインG Beads、あるいは、プロテインG Beads、ストレプトアビジン Beadsあるいは、末端をビオチン化したFlagペプチド(DYKDDDDKGG-Biotin)(ここでDYKDDDDKGG:配列番号39)を結合させたストレプトアビジン Beads、あるいは、コントロールbeadsを加え、室温で30分、振とうすることにより、アプタマーを結合させた。その後、4回、Binding bufferにより、洗浄を行った。Beadsは、インビトロジェン社のDynaBeadsを用いた。
<溶出操作>
プロテインG Beads、およびコントロールbeadsに結合した核酸ライブラリーの溶出は、200μlの蒸留水で一回洗浄後、15μlの蒸留水で懸濁後、98℃、2分間熱することにより行った。
マウス IgG、あるいは、Flagペプチド、あるいは、ストレプトアビジンに結合した核酸ライブラリーの溶出は、50μlのBinding bufferと、マウス IgG(2.5mg/ml)、あるいは、Flagペプチド(シグマ社)(10mM)、あるいは、ストレプトアビジン(ロッシュ社)(2.5mg/ml)を5μl加え、30分間振とうすることにより行った。溶出後、フェノールクロロホルム抽出、エタノール沈殿を行い、15μlの蒸留水に溶解した。
<逆転写反応>
ランダマイズした領域がRNA(配列番号21)の核酸アプタマーに関しては、以下の逆転写反応を加えた。
逆転写プライマーとして5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGAATGT-3’ (配列番号24)(終濃度1μM)を使用し、PrimeScript II 1st strand cDNA Synthesis Kit(タカラバイオ、日本)を用いて、42℃, 60分、52℃, 30分、98℃, 5分の条件で逆転写および、酵素の不活性化を行った。サンプルはその後、エタノール沈殿を行い、10μlの蒸留水に溶解した。
<PCRによる増幅操作>
溶出した核酸アプタマーは、以下のプライマーセットを用いて増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT [Barcode配列] CGCCTCTCCGAGAGTGT-3’ (配列番号25〜配列番号28)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGA ATGT-3’ (配列番号24)
(ここで、[Barcode配列]は、次世代シークエンサーでの解析の際にサンプルを見分けるための4〜7塩基の任意の配列である。サンプルごとに違うBarcode配列を有したプライマーを用いた。)
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を35サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社(日本)のKOD−Neo−plusを使用した。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号29)を用いて、配列解析を行った。
得られた約1000万〜2000万クラスター(約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸ライブラリーのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、マウス IgG、あるいは、Flagペプチド、あるいは、ストレプトアビジンに結合した核酸ライブラリー配列の解析を行った。それぞれの物質に特異的に結合する核酸配列と、それぞれの配列に対する平均クラスター数(検出されたそれぞれのオリゴヌクレオチドの平均数)を表2−1および表2−2に示す。
Figure 2012198225
Figure 2012198225
表2−1では、ストレプトアビジンBeads(左)、および、FlagペプチドBeads(右)に結合した核酸アプタマー(配列番号21)のランダマイズ領域の配列とその個数をそれぞれの上位30配列について示している。
表2−2では、IgG Beads(左)、および、Flagペプチド Beads(右)に結合した核酸アプタマー(配列番号22)のランダマイズ領域の配列とその個数をそれぞれの上位30配列について示している。
それぞれの標的に特徴的なパターンが得られている。
DNA核酸ライブラリーを用いたマウスIgGとラットIgGの識別
修飾核酸を有する核酸ライブリーとして、以下の核酸を用いた。
5’-cgcctctccgagagtgtNNNNNNNacaUtctUggagaggUg-3’ (配列番号21)
(この3つの配列においては、大文字はRNAを小文字はDNAを意味する。この場合のNはG、A、U、Cの混合したリボヌクレオチド配列を示す。)
<核酸ライブラリーの調製と物質への結合>
それぞれの核酸ライブラリー2μl(100μM)を200μlのBinding buffer(10mM Tris−HCl(pH 7.5),150mM NaCl, 10mM MgCl, 0.05% Tween 2)に加え、98℃、2分で変性させた後、4℃で、1分静置し、その後、10mg/mlのssDNA(ブロッキング剤)を加えた。その後、既にマウス IgGを結合させたプロテインG Beads、あるいは、既にラット IgGを結合させたプロテインG Beads、あるいは、プロテインG Beadsを加え、室温で30分、振とうすることにより、アプタマーを結合させた。その後、4回、Binding bufferにより、洗浄を行った。
<溶出操作>
プロテインG Beadsに結合した核酸ライブラリーの溶出は、200μlの蒸留水で一回洗浄後、15μlの蒸留水で懸濁後、98℃、2分間熱することにより行った。
マウス IgG、あるいは、Flagペプチド、あるいは、ストレプトアビジンに結合した核酸ライブラリーの溶出は、50μlのBinding bufferと、マウス IgG(2.5mg/ml)、あるいは、ラット IgG(2.5mg/ml)を5μl加え、30分間振とうすることにより行った。溶出後、フェノールクロロホルム抽出、エタノール沈殿を行い、15μlの蒸留水に溶解した。
<逆転写反応>
逆転写プライマーとして5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGAATGT-3’ (配列番号24)(終濃度1μM)を使用し、PrimeScript II 1st strand cDNA Synthesis Kitを用いて、42℃, 60分、52℃, 30分、98℃, 5分の条件で逆転写および、酵素の不活性化を行った。サンプルはその後、エタノール沈殿を行い、10μlの蒸留水に溶解した。
<PCRによる増幅操作>
溶出した核酸アプタマーは、以下のプライマーセットを用いて増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT [Barcode配列] CGCCTCTCCGAGAGTGT-3’ (配列番号25〜配列番号28)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGAATGT-3’ (配列番号24)
(ここで、[Barcode配列]は、次世代シークエンサーでの解析の際にサンプルを見分けるための4〜7塩基の任意の配列である。サンプルごとに違うBarcode配列を有したプライマーを用いた。)
PCR反応は、バイオメトラ社(Biometra)のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を35サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社(日本)のKOD-Neo-plusを使用した。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号29)を用いて、配列解析を行った。
得られた約1000万〜2000万クラスター(約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸ライブラリーのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、マウスIgG、あるいは、ラットIgG結合した核酸ライブラリー配列の解析を行った。それぞれに特異的に結合する核酸配列と、それぞれの配列に対する平均クラスター数(検出されたそれぞれのオリゴヌクレオチドの平均数)を表3に示す。
Figure 2012198225
表3では、ラットIgG Beads(左)、および、マウスIgG Beads(右)に結合した核酸アプタマーのランダマイズ領域の配列とその個数をそれぞれの上位30配列について示している。
ラットIgGとマウスIgGのような近縁なタンパク質においてもそれぞれに特徴的なパターンを示している。
修飾核酸を有する核酸ライブラリーを用いたセレクションと配列解析
修飾核酸を有する核酸ライブリーとして、以下のDNA核酸を用いた。
5’-CGCCTCTCCGAGAGTGTCGCNNN[aminoC]NNNGCGACATTCTTGGAGAGGTG-3’ (配列番号30)
5’-CGCCTCTCCGAGAGTGTCGCNNN[meC]NNNGCGACATTCTTGGAGAGGTG-3’ (配列番号31)
(この場合のNはG、A、T、Cの混合したヌクレオチド配列を表している。[aminoC]はAmino modifier C6 dC(5'-Dimethoxytrityl-N-dimethylformamidine-5-[N-(trifluoroacetylaminohexyl)-3-acrylimido]-2'-deoxyCytidine,3'-[(2-cyanoethyl)-(N,N-diisopropyl)]-phosphoramidite)(グレンリサーチ社、米国)を、[meC]は5−methyl−dC(5-Methyl deoxyCytidine)を表している。)
<核酸ライブラリーの調製、IgG、プロテインGへの結合>
それぞれの核酸ライブラリー2μl(100μM)を200μlのBinding buffer (10mM Tris−HCl (pH 7.5), 150mM NaCl, 10mM MgCl, 0.05% Tween 2)に加え、98℃、2分で変性させた後、4℃で、1分静置し、その後、10mg/mlのssDNA(ブロッキング剤)を加えた。その後、既にマウス IgGを結合させたプロテインG、Beads、あるいは、プロテインG Beads(IgG結合する前)を加え、室温で30分、振とうすることにより、アプタマーを結合させた。その後、4回、Binding bufferにより、洗浄を行った。
<溶出操作>
プロテインGに結合した核酸ライブラリーの溶出は、200μlの蒸留水で一回洗浄後、15μlの蒸留水で懸濁後、98℃、2分間熱することにより行った。
マウス IgGに結合した核酸ライブラリーの溶出は、50μlのBinding bufferと、マウスIgG(0.5ml/ml)を5μl加え、30分間振とうすることにより行った。さらに、フェノール-クロロホルム抽出、エタノール沈殿を行い、15μlの蒸留水に溶解した。
<PCRによる増幅操作>
溶出した核酸アプタマーは、以下のプライマーセットを用いて増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT [Barcode配列] CGCCTCTCCGAGA GTGT-3’ (配列番号25〜配列番号28)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGAATGT-3’ (配列番号24)
(ここで、[Barcode配列]は、次世代シークエンサーでの解析の際にサンプルを見分けるための4〜7塩基の任意の配列である。サンプルごとに違うBarcode配列を有したプライマーを用いた。)
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を35サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社(日本)のKOD−Neo−plusを使用した。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号29)を用いて、配列解析を行った。
得られた約1000万〜2000万クラスター(約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸ライブラリーのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、IgGおよびプロテインGに結合した核酸ライブラリー配列の解析を行った。それぞれの核酸ライブラリーのIgGおよびプロテインGに特異的に結合する核酸配列と、それぞれの配列に対する平均クラスター数(検出されたそれぞれのオリゴヌクレオチドの平均数)を表4に示す。
Figure 2012198225
表4では、マウスIgG Beadsに結合した2つの異なる修飾を有する核酸アプタマーのランダマイズ領域の配列とその個数をそれぞれの上位30配列について示している。核酸の修飾によって異なるパターンが得られている。
核酸に修飾を加えることにより、物質の検出の感度を高めることが可能であることを示している。
S1 Nucleaseとストレプトアビジンアプタマーを用いたストレプトアビジンの定量
ストレプトアビジンに結合する、ストレプトアビジンアプタマーとして、以下のDNA核酸を用いた。
5’-TCTGTGAGACGACGCACCGGTCGCAGGTTTTGTCTCACAG-3’ (配列番号32)
ストレプトアビジンに結合しないコントロールアプタマーとして、以下のDNA核酸を用いた。
5’-TCTGTGAGACGACGCACCGACCGCAGGTTTTGTCTCACAG-3’ (配列番号33)
以下の溶液を調製し、30分間、室温で静置し、アプタマーと各濃度のストレプトアビジンを結合させた。
1μl: 0.5% tween−20
1μl: 1nM ストレプトアビジンアプタマー
1μl: 1nM コントロールアビジンアプタマー
2μl: 5×S1 nuclease buffer
2μl: ストレプトアビジン(各々のチューブに0.5mg/ml、0.025mg/ml、0.0125mg/ml、0.0625mg/ml、なし)
2μl: 蒸留水
計 9μl
(5×S1 nuclease buffer: 250mM NaCl, 100mM MgCl, 25%グリセロール、250mM Tris−HCl pH7.5)
その後、1μlのS1 nuclease 22.5unit/μl(タカラ、日本)をそれぞれのチューブに加え、37℃で、20分間反応させ、98℃で、3分熱することで反応を終結させた。
なお、S1ヌクレアーゼは一本鎖核酸を切断する酵素であり、ストレプトアビジンが結合したストレプトアビジンアプタマーでは切断が阻害されるため消化されにくいが、ストレプトアビジンが結合していないコントロールアプタマーは消化されやすい。
反応後のサンプルを以下のプライマーセットを用いて、PCRで増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCTAAAACGCCTCTCCGAGAGTGT-3’ (配列番号34)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCGCCTCTCCGAGACCGCTGTGT-3’ (配列番号35)
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を40サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社(日本)のKOD−Neo−plusを使用した。
PCR後の産物を制限酵素MspIを用いて消化した。ストレプトアビジンアプタマーはMspIサイトを有し、コントロールアプタマーはMspIサイトを持たないので、消化後のサンプルをゲル電気泳動することによって、ストレプトアビジンアプタマーとコントロールアプタマーの量比を知ることができる。電気泳動の結果を図1に示す。また、バンドの濃度を読み取って定量化し、グラフ化したデータを図2に示す。図に示す通り、ストレプトアビジンの濃度依存的にストレプトアビジンアプタマー:コントロールアプタマーの量比が変化しており、本手法を用いて、ストレプトアビジンの量を定量することができることが判明した。
S1 Nucleaseと、ランダマイズした核酸アプタマーを用いた、Flag ペプチド、ビオチンに対する配列スペクトルの取得
ランダマイズ核酸アプタマーとして、以下のDNA核酸を用いた。
5’-CGCCTCTCCGAGAGTGTCGCNNNNNNNNNNNNNNNGCGACATTCTTGGAGAGGTG-3’ (配列番号36)
以下の溶液を調製し、30分間、室温で静置し、アプタマーと各濃度のストレプトアビジンを結合させた。
1μl: 0.5% tween−20
2μl: 10nM ランダマイズ核酸アプタマー
2μl: 5x S1 nuclease buffer
2μl: Flagペプチド(10mM)、あるいは、ビオチン(10mM)
2μl: 蒸留水
計 9μl
(5×S1 nuclease buffer: 250mM NaCl, 100mM MgCl, 25%グリセロール、250mM Tris−HCl pH7.5)
その後、1μlのS1 nuclease 180unit/μl(タカラ)をそれぞれのチューブに加え、37℃で、20分間反応させ、98℃で、3分熱することで反応を終結させた。
S1ヌクレアーゼは一本鎖核酸を切断する酵素であり、標的が結合したアプタマーは、切断が阻害されるために、消化されにくいが、標的が結合しないアプタマーでは消化されやすい。
反応後のサンプルを以下のプライマーセットを用いて、PCRで増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT [Barcode配列] CGCCTCTCCGAGA GTGT-3’ (配列番号25〜配列番号28)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCACCTCTCCAAGAATGT-3’ (配列番号24)
(ここで、[Barcode配列]は、次世代シークエンサーでの解析の際にサンプルを見分けるための4−7塩基の任意の配列である。サンプルごとに違うBarcode配列を有したプライマーを用いた。)
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を40サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社(日本)のKOD−Neo−plusを使用した。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号29)を用いて、配列解析を行った。
得られた約1000万〜2000万クラスター(約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸ライブラリーのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、Flagペプチド、あるいは、ビオチン存在下で消化した後の核酸ライブラリー配列の解析を行った。表5に示すようにFlagペプチド、ビオチン、それぞれの物質に特徴的な核酸配列のパターンが見られた。
Figure 2012198225
表5では、Flagペプチド、あるいは、Biotinを加えて、S1ヌクレアーゼで処理後の核酸のランダマイズ領域の配列とその個数をそれぞれの上位30配列について示している。標的分子を入れない場合、Flagペプチドを入れた場合、Biotin加えた場合、それぞれの標的分子に特徴的なパターンを示している。本方法を用いることで、標的分子をBeads等の担体に結合せずに、標的分子を検出・定量することが可能である核酸アプタマーを容易に見出すことが可能である。
核酸ライブラリーを用いたストレプトアビジンに対するセレクションと結合した核酸の配列解析: セレクション条件によるパターンの違い
修飾核酸を有する核酸ライブリーとして、以下の核酸を用いた。
5’- cgcctctccgagaccgctgtgtnnnnnnacactctcggagaggcg-3’ (配列番号37)
(nはg,a,t,cの混合したヌクレオチド配列を示す。)
<核酸ライブラリーの調製と物質への結合>
それぞれの核酸ライブラリー2μl(100μM)を200μlのBinding buffer (10mM Tris−HCl (pH 7.5), 150mM NaCl, 10mM MgCl, 0.05% Tween 2)に加え、98℃、2分で変性させた後、4℃で、1分静置し、その後、10mg/mlのssDNA(ブロッキング剤)を加えた。その後、ストレプトアビジン Beadsあるいは、コントロールbeadsを加え、室温で30分、振とうすることにより、アプタマーを結合させた。その後、4回、Binding bufferにより、洗浄を行った。
<溶出操作>
ストレプトアビジンおよび、コントロールbeadsに結合した核酸ライブラリーの溶出を、200μlの蒸留水で一回洗浄後、15μlの蒸留水に懸濁後、98℃、2分間熱することにより行った。
一方、溶出条件によるパターンの違いをみるために以下の条件でも溶出を行った。
ストレプトアビジンに結合した核酸ライブラリーの溶出を、50μlのBinding bufferと、マウスIgG(2.5mg/ml)、あるいは、flagペプチド(10mM)、あるいは、ストレプトアビジン(2.5mg/ml)を5μl加え、30分間振とうすることにより行った。溶出後、フェノール−クロロホルム抽出、次いでエタノール沈殿を行い、15μlの蒸留水に溶解した。
<PCRによる増幅操作>
溶出した核酸アプタマーは、以下のプライマーセットを用いて増幅した。
5’-AATGATACGGCGACCACCGAGATCTACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT [Barcode配列] CGCCTCTCCGAGA GTGT-3’ (配列番号25〜配列番号28)
5’-CAAGCAGAAGACGGCATACGAGCTCTTCCGATCTCGCCTCTCCGAGACCGCTGTGT-3’ (配列番号38)
(ここで、[Barcode配列]は、次世代シークエンサーでの解析の際にサンプルを見分けるための4〜7塩基の任意の配列である。サンプルごとに違うBarcode配列を有したプライマーを用いた。)
PCR反応は、バイオメトラ社のサーマルサーキュラーを用い、96℃1分保温後、95℃15秒、46℃20秒、72℃60秒を1サイクル、95℃15秒、72℃60秒を35サイクル行った。PCR用試薬は、東洋紡社のKOD-Neo-plusを使用した。
増幅したPCR産物をIllumina Genome Analyzer(イルミナ社)により、DNAプライマー、5'-ACACTCTTTCCCTACACGACGCTCTTCCGATCT-3’(配列番号4)を用いて、配列解析を行った。
得られた約1000万〜2000万クラスター(約1000万〜2000万個のオリゴヌクレオチド)の配列を解析し、チューブに加えた核酸ライブラリーのランダマイズされた部分に相当する配列と、どのチューブに相当するかを示すバーコード配列から、ストレプトアビジンに結合し、それぞれの条件で溶出した核酸ライブラリー配列の解析を行った。それぞれの物質に特異的に結合する核酸配列と、それぞれの配列に対する平均クラスター数(検出されたそれぞれのオリゴヌクレオチドの平均数)を表6に示す。
Figure 2012198225
表6では、ストレプトアビジンビーズに結合したアプタマーを、ストレプトアビジンを加えて溶出した場合と、98℃で溶出した場合の得られる核酸配列のパターンの違いを示している。
この違いは、Kon、Koffのようなアプタマーと標的の間の物理的結合状態が異なることが起因していると考えられ、この情報を用いることにより、より厳密に物質の特定を行うことができる。
次世代シークエンサーと、数塩基がランダマイズされた限られた核酸プールを用いることにより、網羅的に、ターゲット分子に対する全ての核酸アプタマーの親和性スペクトルを取得し、ターゲット分子を検出・定量するという、まったく新しい発想の検出システムが提供される。この手法が確立されたことにより、あらゆる化合物、タンパク質、ウイルス型等を検出・定量するシステムを短時間で構築できることになり、検出の分野において、革新的な技術となり得る。
配列番号1〜3、20〜23、30〜31、36:ランダマイズした核酸アプタマー
配列番号1〜19、24〜29、32〜35、37、38:プライマー
配列番号39:Flagペプチド

Claims (17)

  1. 標的分子に結合しない核酸アプタマー、および、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーに標的分子を含むサンプルを加えた後、両者の核酸アプタマーを一緒にヌクレアーゼで処理し、両者の核酸アプタマーの量比を調べることにより、標的分子の定量を行うことを含む、標的分子の定量方法。
  2. 標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーを用いて標的分子の定量を行う、請求項1に記載の方法。
  3. 前記核酸アプタマーが、下記の工程(a)〜(d):
    (a)標的分子と、ランダマイズされた異なる配列を持つ複数の核酸アプタマーからなるオリゴヌクレオチド集団とを接触させる工程、
    (b)前記標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団を選別する工程、
    (c)前記選別したオリゴヌクレオチド集団のそれぞれの配列を調べる工程、および
    (d)前記選別したオリゴヌクレオチドの配列の中から、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出する工程、
    を含む方法を用いて、上記オリゴヌクレオチド集団から、標的分子に特異的に結合する核酸アプタマーを探索することによって得られるものである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記オリゴヌクレオチド集団が、一般式X…Xn−1n−1(ここで、各Xは特定の長さの特定の塩基配列であり、かつ、XとXを除く他の少なくとも1つのXは欠失されていてもよく、各Nは長さ1塩基であり、かつ、G,A,C,TもしくはUまたはそれらの修飾ヌクレオチドのいずれかであり、nは2〜30の整数である。)によって表される塩基配列を有することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. とXが相補的に結合することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記オリゴヌクレオチド集団中の核酸アプタマーの個数が3以上109以下であることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記一般式のnが5〜10の整数であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 標的分子と結合しているオリゴヌクレオチド集団を選別する工程(b)が、固相化した標的分子、あるいは担体と結合した標的分子、を使用し、標的分子と結合していないオリゴヌクレオチド集団を洗浄によって除去し、標的分子と結合しているオリゴヌクレオチドを選択することを含むことを特徴とする、請求項3〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 標的分子と結合しているオリゴヌクレオチド集団を選別する工程(b)が、酵素を用いて、結合していないオリゴヌクレオチドを消化し、標的分子と結合しているオリゴヌクレオチドを選択することを含むことを特徴とする、請求項3〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 選別したオリゴヌクレオチド集団の配列を調べる工程(c)が、塩基配列決定を行うことを特徴とする、請求項3〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. オリゴヌクレオチド集団の特徴的な配列情報を抽出する工程(d)が、標的分子と結合するオリゴヌクレオチド集団の配列と、標的以外の分子または標的がない場合で得られたオリゴヌクレオチド集団の配列とを比較することにより、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出することを含むことを特徴とする、請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記工程(d)において、請求項10で配列決定して得られた特徴的なオリゴヌクレオチドの集団を使用して、標的分子に親和性を有するオリゴヌクレオチド集団に特徴的な配列情報を抽出することを特徴とする、請求項3〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記工程(b)と前記工程(c)の間に、前記選別したオリゴヌクレオチド集団を増幅する工程を含むことを特徴とする、請求項3〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記オリゴヌクレオチド集団の一部の配列に修飾ヌクレオチドを含むことを特徴とする、請求項3〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記修飾がメチル化であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 前記オリゴヌクレオチド集団の核酸アプタマーがペプチド、アミノ酸、糖、ポリアミンまたは脂質と結合していることを特徴とする、請求項3〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 上記オリゴヌクレオチド集団の核酸アプタマーが、DNAとRNAのキメラであることを特徴とする、請求項3〜16のいずれか1項に記載の方法。

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