JP2012201559A - 銅スラグ細骨材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的に各種粒度の銅スラグ細骨材を製造できる方法を提供する。
【解決手段】銅製錬工程で排出される銅スラグ出滓を、所定の呼び寸法のふるいを通過させるふるい分け工程S1と、前記通過後のふるい後銅スラグを粉砕する粉砕工程S2と、を備えるJIS A5011−3で分類される銅スラグ細骨材の製造方法である。目的の粒度に合わせて、ふるい分け工程及び粉砕工程を2回以上繰り返すことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、土木建築物などの主要材料であるコンクリートの主原料である細骨材に関するものであり、特に銅スラグを含有する細骨材に関する。
コンクリートはその経済性や施工性、強度、耐久性などから土木建築物の主要材料として広く用いられている。コンクリートは、粗骨材(砂利)、細骨材(砂)、セメント、水を主原料とし、これをよく混合して泥しょう状態とした生コンクリートを型枠の中に流し込み(通常、打ち込みという)、硬化させたものである。粗骨材はおよそ粒径が50mm以下の骨材を、細骨材はおよそ粒径が5mm以下の骨材をいう。
細骨材としての砂は、例えば、砂岩を砕いて得られる砂岩砕砂などが知られている。砂は、コンクリート用細骨材に求められる特性である、強度(硬度)、物理的・化学的安定性、無害、適正な粒径、付着力の大きな表面組成、所要の重量等の性質を併せ持つので細骨材として好適に使用される。
しかしながら、細骨材として砂の岩種によりコンクリートにおいては、乾燥収縮が大きく発生し易いという問題点があることが知られている。このため、例えば、下記の特許文献1のように、収縮低減効果のある石灰石骨材を所定の割合で併用することが行われているが、石灰石骨材はコストが高いという問題がある。一方、銅スラグなどのスラグ細骨材なども代替細骨材として使用されてきている。これらの代替細骨材は砂とは特性が異なるため、通常砂の一部を代替して使用される。
銅スラグ細骨材は、JIS A5011−3において粒度による区分がされており、具体的には、CUS5、CUS2.5、CUS1.2、CUS5−0.3の4水準に分類されている。
これらの銅スラグ細骨材は、それぞれに粒度分布が規定されており、この規定に沿うように製造する必要があるので粒度分布を一定範囲に揃える必要がある一方、代替細骨材として低コストで大量に製造できる必要がある。
特開2011−6276号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、種々の粒度の銅スラグ細骨材を、短時間で大量に製造する方法を提供することにある。
本発明では、具体的に以下のようなものを提供する。
(1) 銅製錬工程で排出される銅スラグ出滓を、所定の呼び寸法のふるいを通過させるふるい分け工程と、
前記通過後のふるい後銅スラグを粉砕する粉砕工程と、
を備えるJIS A5011−3で分類される銅スラグ細骨材の製造方法。
(2) 前記ふるい分け工程及び前記粉砕工程を、2回以上繰り返す(1)記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
(3) 前記ふるい分け工程における前記ふるいの所定の呼び寸法が10mmであり、
前記ふるい分け工程後に1回の前記粉砕工程を行い、
前記銅スラグ細骨材の粒度分類がJIS A5011−3における2.5mm銅スラグ
細骨材(CUS2.5)を製造する、(1)記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
(4) 前記ふるい分け工程における前記ふるいの所定の呼び寸法が10mmであり、
前記ふるい分け工程及び前記粉砕工程を2回繰り返し、
前記銅スラグ細骨材の粒度分類がJIS A5011−3における1.2mm銅スラグ
細骨材(CUS1.2)を製造する、(1)又は(2)記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
本発明の銅スラグ細骨材の製造方法によれば、JIS規定の粒度に沿う異なる種類の銅スラグ細骨材を、低コストで大量に製造できる。
本発明の銅スラグ細骨材の製造方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の方法によって得られる銅スラグ細骨材の顕微鏡写真であり、(a)粉砕工程前の状態、(b)粉砕工程後S2aを経たCUS1.2、(c)粉砕工程後S2bを2回経たCUS2.5、である。
以下、図面を用いて本発明について更に詳細に説明する。図1は本発明の銅スラグ細骨材の製造方法の一例を示すフローチャートである。
<スラグ出滓>
図1におけるスラグ出滓(溶融スラグ)は、銅製錬に伴って生成され、銅を製錬する工程において銅精鉱中の鉄分と石灰石、珪石等が結合してなるもので、FeO、SiO2、CaOを主体とする。組成の一例としては、酸化鉄(FeO)45〜55質量%、珪酸(SiO)30〜36質量%、酸化カルシウム(CaO)2〜7質量%、酸化アルミニウム(Al2O)3〜6質量%、である。
このスラグ出滓は、図1に示すように、その後に水冷却により水砕破砕物となり固化する(図1における工程S0)。このときの粒度は3mmから5mm程度である。この状態で、原料として一時的に貯留される(図1における1次原料置場P1又は2次原料置き場P2a、P2b)。
<ふるい分け工程S1>
次に、上記水砕破砕物は、目的の粒度に応じてふるい分け工程S1a又はふるい分け工程S1bに分かれ、それぞれベルトコンベア等の搬送手段によって移送される。ふるい分け工程S1aは繰り返しがなく次工程の粉砕工程S2aで完了する。一方、ふるい分け工程S1bは粉砕工程S2bを経た後、再度でふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bを繰り返して完了する。
<ふるい分け工程S1a>
まず図1の左側のフローである、ふるい分け工程S1aについて説明すると、まずここでは所定の呼び寸法のふるいを通過させることでふるい分けが行われる。所定の呼び寸法としては、例えばJIS A1102(骨材のふるい分け試験方法)に規定されているものが使用でき、ここでは呼び寸法10mm、5mm、2.5mm、1.2mm、0.6mm、0.3mm、0.15mmの各種ふるいが規定されているが、本発明のふるい分け工程では10mmであることが好ましい。そして、この10mmパスした「ふるい後銅スラグ」が次工程の粉砕工程に送られる。なお、ここで10mmオン(不通過)したものは、図示しない別の粉砕工程で再処理された後、再度ふるい分け工程に供されてもよい。
<粉砕工程S2a>
ふるい分け工程S1aを経た「ふるい後銅スラグ」は、従来公知の粉砕装置によって、所定の粒度まで破砕されて「粉砕後銅スラグ」となり製品化される。具体的には、JIS A5011−3におけるCUS2.5の場合、上記のふるい分け工程S1aと粉砕工程S2aを1回ずつ経るだけでよく、これにより効率的にCUS2.5が製造される。粉砕装置としては、従来公知のローラーミルなどが使用でき特に限定されない。粉砕条件は目的の粒度に応じて適宜設定できるが、例えば上記CUS2.5を製造する場合の一例としてロータリーミルが挙げられる。
図2(b)には、このようにして得られたCUS2.5の顕微鏡写真を示す。それぞれ左側は100倍、右側は10倍の倍率である。図2(a)の粒度3mmから5mm程度と比較して、粉砕工程S2aを経ることによって粒度は1mmから2mm程度になっている。それとともに、形状にも変化があり、尖りが少なくなって丸みを帯びている。粒度に加えてこの形状の変化がブリーディング性能等にも影響しているものと考えられる。
<ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2b>
次に、図1の右側のフローである、ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bのそれぞれは、上記のふるい分け工程S1a及び粉砕工程S2aと同じ構成であるため、それぞれの説明は省略する。
このフローの工程の特徴は、図1に示すように、一度完了した粉砕後銅スラグを再度ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bに戻して2回粉砕を行う点にある。この製法により、1回目で上記のCUS2.5を製造し、2回目で更に粉砕してCUS1.2を製造することができる。同じ工程を2度通すだけであるので粉砕条件の調整が不要で簡便かつ大量にCUS1.2を製造することができる。
図2(c)には、このようにして得られたCUS1.2の顕微鏡写真を示す。図2(a)の粒度3mmから5mm程度と比較して、粉砕工程S2bを2回経ることによって粒度は0.5mmmから1mm程度になっている。それとともに、形状にも変化があり、図2(b)のCUS2.5より更に尖りが少なくなって丸みを帯びている。粒度に加えてこの形状の変化がブリーディング性能等にも影響しているものと考えられる。
なお、上記の説明では、図1において、ふるい分け工程S1a後に粉砕工程S2aを行う第一のフローによるCUS2.5製造ライン(図1左側)と、ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2b後に再度ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bを行い、計2回の粉砕を行うCUS1.2製造ライン(図1右側)を例示したが、本発明はこれに限らず、CUS1.2製造ラインのみを用いて、例えばCUS2.5を生産したい場合には1回の
ふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bのみを行い、CUS1.2を生産したい場合には2回のふるい分け工程S1b及び粉砕工程S2bを行なうことも可能である。もちろん3回以上繰り返して所望の粒度に得ることももちろん本発明の範囲内である。
このように、本発明で得られる銅スラグ細骨材の粒度は、JIS A5011−3における銅スラグ細骨材の粒度分布に適合するものである。JIS A5011−3におけるふるい分け試験は更にJIS A1102(骨材のふるい分け試験方法)に規定されており、呼び寸法10mm、5mm、2.5mm、1.2mm、0.6mm、0.3mm、0.15mmのふるいによる試験方法であり、それぞれのふるいを通るものの質量%が規定されている。
このようにして得られる銅スラグ細骨材は、強度が高く、物理的・化学的に安定で、主な用途はセメント原料、土木工事用原料(中詰め材など)、サンドブラスト用研磨剤、コンクリート用細骨材として利用可能である。銅スラグをコンクリート用骨材として利用する場合の規格は、JIS A5011−3「コンクリート用骨材 第3部 銅スラグ」(1997年)に規定されている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で変形・改良等は、本発明に含まれるものである。

Claims (4)

  1. 銅製錬工程で排出される銅スラグ出滓を、所定の呼び寸法のふるいを通過させるふるい分け工程と、
    前記通過後のふるい後銅スラグを粉砕する粉砕工程と、
    を備えるJIS A5011−3で分類される銅スラグ細骨材の製造方法。
  2. 前記ふるい分け工程及び前記粉砕工程を、2回以上繰り返す請求項1記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
  3. 前記ふるい分け工程における前記ふるいの所定の呼び寸法が10mmであり、
    前記ふるい分け工程後に1回の前記粉砕工程を行い、
    前記銅スラグ細骨材の粒度分類がJIS A5011−3における2.5mm銅スラグ
    細骨材(CUS2.5)を製造する、請求項1記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
  4. 前記ふるい分け工程における前記ふるいの所定の呼び寸法が10mmであり、
    前記ふるい分け工程及び前記粉砕工程を2回繰り返し、
    前記銅スラグ細骨材の粒度分類がJIS A5011−3における1.2mm銅スラグ
    細骨材(CUS1.2)を製造する、請求項1又は2記載の銅スラグ細骨材の製造方法。
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