JP2012201872A - 表面保護フィルムの製造方法 - Google Patents

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正則 三谷
Hiroyuki Kawasaki
博之 川崎
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Abstract

【課題】粘着層へのゴミ等の異物の付着が抑制された表面保護フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】共押出しインフレーション法により少なくとも基材層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得、次いで、チューブ状積層フィルムを平坦化して2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせた後、所定形状に打ち抜き加工することにより2枚の積層フィルムの粘着層同志を剥離可能にする。
【選択図】なし

Description

本発明は表面保護フィルムの製造方法に関する。
表面保護フィルムは、主として、光学部材の樹脂製品、金属製品、ガラス製品等の被着体に貼付して使用し、これらの輸送、保管や加工時の傷付きまたは異物混入を防ぐ役割を果たしている。これらの表面保護フィルムは、一般には粘着性の無い基材層と、前記被着体と粘着させるための粘着層とからなる。粘着剤の塗工方法としては、任意の公知の方法が使用でき、例えば、ダイコーター法、グラビアロールコーター法、ブレードコーター法、スプレーコーター法、エアーナイフコート法、デップコート法等が好ましく挙げられ、単独または組み合わせて用いることができる(特許文献1)。
ところで、被着体と粘着させるための粘着層はゴミ等の異物の付着を避けなければならないが、粘着剤の塗工工程の管理を十分に行っても異物付着を完全に避けることは困難である。
特開2002−275296号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、粘着層へのゴミ等の異物の付着が抑制された表面保護フィルムの製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、共押出しインフレーション法により少なくとも基材層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得、次いで、チューブ状積層フィルムを平坦化して2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせた後、所定形状に打ち抜き加工することにより2枚の積層フィルムの粘着層同志を剥離可能にすることを特徴とする表面保護フィルムの製造方法に存する。
そして、本発明の好ましい態様においては、上記の共押出しの際、基材層構成樹脂と発泡剤含有中間層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され、中間層に発泡樹脂が配置され、内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得ることにより、中間層に発泡樹脂層を配置し、表面保護フィルムに緩衝機能を付与することが出来る。また、前記の打ち抜き加工に先立ち、ハーフカット加工を行うことにより、2枚の積層フィルムの粘着層同志の剥離を容易にする。
本発明により前記の課題が解決される。
図1は実施例1及び2における製造過程の一例の説明図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明においては、共押出しインフレーション法により基材層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出して内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得る。この際、基材層構成樹脂と発泡剤含有中間層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され、中間層に発泡樹脂が配置され、内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得ることも出来る。
表面保護フィルムの基材層は、特に制限されないが、一般的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィンによって構成される。基材層の厚さは、通常20〜80μm、好ましくは30〜50μmである。
表面保護フィルムの中間層は、基材層と同様の樹脂で構成される。中間層構成樹脂に含有させる発泡剤としては、従来公知の有機発泡剤および無機発泡剤を任意に選択して使用することが出来る。特に、発生ガスが二酸化炭素であるために取り扱いが容易である等の理由により無機発泡剤が好適であり、分解温度が160〜220℃の無機発泡剤が好適である。炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム等の無機系発泡剤は、何れも白色で無臭であり安全性が高いことから、好適に使用される。中間層構成樹脂に含有させる発泡剤の割合は、通常0.5〜10重量%、好ましくは2〜6重量%である。中間層の厚さは、通常10〜120μm、好ましくは30〜70μmである。
表面保護フィルムの粘着層は、剥離強度が通常2〜15gf/25mm、好ましくは5〜10gf/25mmを達成し得る低粘着性樹脂で構成され、その具体例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。粘着層の厚さは、通常5〜50μm、好ましくは10〜30μmである。
なお、上記の剥離強度は、JIS Z−0237に準拠して25℃で測定した値であり、剥離強度の測定には、例えば、引っ張り試験機((株)インテスコ社製:恒温槽付き材料試験器201X)が好適に使用される。
インフレーション法としては、ダイから押し出されたフイルムをダイの上方に導き、冷却空気を吹き付けて冷却した後に巻き取る公知の方法(空冷法)を採用することが出来る。通常、環状ダイの上方に冷却空気を吹き付けるエアーリングを配置し、当該エアーリングの上方に安内板と巻取ロールとを順次に配置して成る設備を使用し、そして、環状ダイから複数種類の原料樹脂を実質的に延伸が起こらない様に共押し出しし、エアーリングの間を通過させて冷却した後、チューブ状積層フィルムを得る。発泡剤含有中間層構成樹脂を共押出しし、中間層に発泡樹脂層を配置する場合、共押出温度は発泡剤の分解温度と同程度の温度とされる。発泡樹脂層の発泡倍率は、通常1.5〜5.0倍、好ましくは1.2〜2.0倍である。
次いで、本発明においては、チューブ状積層フィルムを平坦化して2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせる。その結果、従って、表面保護フィルムの粘着面相当部分がクリーンに維持される。
一般的には、上記のインフレーション法で得られたチューブ状積層フィルムをそのまま安内板を通して巻取ロールに供給して折り畳み、積層フイルムとして巻き取る。しかしながら、上記のインフレーション法で得られたチューブ状積層フィルムを直接に次の打ち抜き加工に供する場合は、巻取ロールは不必要である。斯かる場合は、例えば、打ち抜き加工に供する前に直線状の隙間を通過させることにより、チューブ状積層フィルムの平坦化を行うことが出来る。
その後、重ね合わせた2枚の積層フィルムを所定形状に打ち抜き加工することにより2枚の積層フィルムの粘着層同志を剥離可能にする。2枚の積層フィルムは、それぞれ、被着体に粘着させて表面保護フィルムとして使用してもよいし、一方は表面保護フィルムとして使用し、他方は、表面保護フィルムの粘着層を保護するための離型フィルムとして使用し、剥離後は廃棄してもよい。
打ち抜き加工は、一般的な機械加工により行うことができ、例えば、トムソン刃を用いて行うことができる。抜き型の開口部の形状は、基本的には、表面保護フィルムを適用する被着体の形状に合わせた形状とされる。
本発明においては、上記の打ち抜き加工に先立ち、ハーフカット加工を行ってもよい。ハーフカット加工とは、2枚の積層フィルムを積層方向に完全に切断するのではなく、1枚切断せずに残しておく切断のことをいう。すなわち、重ね合わせた2枚の積層フィルムの例えば一方の表面保護フィルムのみを切断する。ハーフカット線は、一般的には、被着体の形状に合わせた形状されるが、斯かるハーフカット線により、2枚の積層フィルムの粘着層同志の剥離が容易になる利点もある。ハーフカット線は直線や曲線などの連続する形状であり、その形成方法としては、ダイカットロール等の刃物によって形成する方法とレーザー加工によって形成する方法が一般に用いられている。レーザー加工による方法は均一で安定した切れ目を形成できる利点がある。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例においては、次の材料を使用した。
(1)低密度ポリエチレン(LDPE):
日本ポリエチレン社製「ノバテック LF240」(融点:112℃)
(2)エチレン−酢酸ビニル共重合体:
日本ポリエチレン社製「ノバテック LV430」(融点:89℃)
(3)線状低密度ポリエチレン(L−LDPE):
日本ポリエチレン社製「カーネル KF360T」(融点:90℃)
(4)発泡剤:
炭酸水素ナトリウムとクエン酸ナトリウムとの混合物(1:1重量比)
実施例1及び2:
2層の共押出し環状ダイから基材層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを押出し、内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得、巻取ロールに供給して折り畳むことによりチューブ状積層フィルムを平坦化し、2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせた幅100mmの未延伸積層フイルムを得た。層構成は表1に示す通りである。ダイ温度は180℃、空冷温度は15〜30℃、巻取ロールの巻取り速度は7.2m/min.とした。
次いで、図1に示すように、未延伸積層フイルム(1)にハーフカット線(2)で示す形状のハーフカット加工を行った。ハーフカット加工はレーザーによって行った。なお、図1中の符号(3)は次の打ち抜き加工で打ち抜かれる形状線を意味する。
次いで、抜き型の開口部の形状が45mm×40mmの方形状であり且つトムソン刃を備えた打ち抜き加工装置に上記の未延伸積層フイルムを連続的に供給し、表面保護フィルムを製造した。得られた表面保護フィルムの各積層フィルムは粘着層から容易に剥離可能であった。ガラス製品のガラスに表面保護フィルムの粘着層を貼付した結果、粘着性には何ら問題はなく、粘着層へのゴミ等の異物の付着はなかった。なお、前記の未延伸積層フイルム(1)から切り出した試料フィルムを使用して粘着層の剥離強度を次の要領で測定した。結果を表1に示す。
(剥離強度の測定)
アクリル板(幅50mm、長さ150mm)に2kgのゴムローラーを使用して試料フィルム(25mm×300mm)を貼り付け、引っ張り試験機((株)インテスコ社製:恒温槽付き材料試験器201X)にて剥離強度を測定した(JIS Z−0237)。25℃で300mm/minの速度で剥離(180度剥離)した時の剥離力を測定した。単位は「gf/25mm」とした。
Figure 2012201872
実施例3及び4:
3層の共押出し環状ダイから基材層構成樹脂と発泡剤含有中間層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され、中間層に発泡樹脂が配置され、内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得、巻取ロールに供給して折り畳むことによりチューブ状積層フィルムを平坦化し、2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせた幅100mmの未延伸積層フイルムを得た。中間層構成樹脂には4重量%の発泡剤を配合して使用した。層構成は表1に示す通りである。ダイ温度は180℃、空冷温度は15〜30℃、巻取ロールの巻取り速度は7.2m/min.とした。中間層の発泡倍率は1.5倍であった。
次いで、実施例1及び2と同様にして、ハーフカット加工および打ち抜き加工を行い、緩衝機能を備えた表面保護フィルムを製造した。得られた表面保護フィルムの各積層フィルムは粘着層から容易に剥離可能であった。ガラス製品のガラスに表面保護フィルムの粘着層を貼付した結果、粘着性には何ら問題はなく、粘着層へのゴミ等の異物の付着はなかった。
Figure 2012201872
1:未延伸積層フイルム
2:ハーフカット線
3:打ち抜き加工で打ち抜かれる形状線

Claims (3)

  1. 共押出しインフレーション法により少なくとも基材層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得、次いで、チューブ状積層フィルムを平坦化して2枚の積層フィルムの粘着層同志を重ね合わせた後、所定形状に打ち抜き加工することにより2枚の積層フィルムの粘着層同志を剥離可能にすることを特徴とする表面保護フィルムの製造方法。
  2. 基材層構成樹脂と発泡剤含有中間層構成樹脂と粘着層構成樹脂とを環状ダイから押出し、外層に基材層構成樹脂が配置され、中間層に発泡樹脂が配置され、内層に粘着層構成樹脂層が配置されたチューブ状積層フィルムを得る、請求項1に記載の表面保護フィルムの製造方法。
  3. 打ち抜き加工に先立ちハーフカット加工を行う請求項1又は2に記載の表面保護フィルムの製造方法。
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