JP2012201914A - 意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012201914A JP2012201914A JP2011066095A JP2011066095A JP2012201914A JP 2012201914 A JP2012201914 A JP 2012201914A JP 2011066095 A JP2011066095 A JP 2011066095A JP 2011066095 A JP2011066095 A JP 2011066095A JP 2012201914 A JP2012201914 A JP 2012201914A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot
- steel sheet
- rolling
- convex
- concave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 44
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims abstract description 44
- 238000013461 design Methods 0.000 title claims description 11
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 9
- 238000000034 method Methods 0.000 title description 10
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 57
- 238000004049 embossing Methods 0.000 claims abstract description 18
- 238000007747 plating Methods 0.000 claims description 40
- 229910001335 Galvanized steel Inorganic materials 0.000 claims description 10
- 239000008397 galvanized steel Substances 0.000 claims description 10
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims description 5
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims description 5
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 4
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 abstract description 6
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 abstract description 6
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 abstract description 2
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 abstract 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 8
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 6
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 5
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 4
- 241001163841 Albugo ipomoeae-panduratae Species 0.000 description 3
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 3
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910018134 Al-Mg Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910018467 Al—Mg Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 2
- 229910000838 Al alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910001297 Zn alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004566 building material Substances 0.000 description 1
- 239000010960 cold rolled steel Substances 0.000 description 1
- 238000007598 dipping method Methods 0.000 description 1
- 238000007429 general method Methods 0.000 description 1
- 230000001629 suppression Effects 0.000 description 1
- 229910052725 zinc Inorganic materials 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Coating With Molten Metal (AREA)
Abstract
【課題】溶融めっき層を有する鋼板に圧延法により凹凸模様を形成するに当たって、めっき層の損傷を抑制し、溶融めっき鋼板の耐食性を維持して外観の劣化を抑制した鋼板を得る。
【解決手段】矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板に形成される凸部先端の溶融めっき層を延ばしつつエンボス圧延する。
具体的形態としては、凸部先端の溶融めっき層が凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触して当該溶融めっき層を延ばしつつエンボス圧延する。
【選択図】図5
【解決手段】矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板に形成される凸部先端の溶融めっき層を延ばしつつエンボス圧延する。
具体的形態としては、凸部先端の溶融めっき層が凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触して当該溶融めっき層を延ばしつつエンボス圧延する。
【選択図】図5
Description
本発明は、溶融めっき鋼板に凹凸模様を形成して意匠性を向上させた鋼板の製造方法に関する。
屋根、壁、柱等の建材には、耐食性、耐久性を考慮して溶融亜鉛めっきや溶融アルミニウムめっきが施された鋼板、さらにはこれらを原板とする塗装鋼板が用いられている。また、溶融亜鉛めっき鋼板の耐食性をより向上させる目的で、Al,Mgを添加した溶融Zn−Al−Mg合金めっき鋼板も使用されるようになっている。
さらに、これらの鋼板表面に凹凸模様を形成して意匠性を高めた鋼板も使用されるようになっている。
さらに、これらの鋼板表面に凹凸模様を形成して意匠性を高めた鋼板も使用されるようになっている。
鋼板表面に凹凸模様を形成する一般的な方法としてはプレス法と圧延法が挙げられるが、生産性の点から圧延法が多用されている。そして、溶融めっき鋼板に凹凸模様を形成する方法として、各種の提案もなされている。
例えば特許文献1では、各種家電製品の外装部材や建築物の内外壁、看板等に意匠性を付与する目的で、溶融めっき法により形成したZn若しくはZn合金めっき鋼板又はAl若しくはAl合金めっき鋼板にエンボス圧延を施して、奥側が順次狭くなる様な斜面を有する凹部が、前記めっき鋼板の表面に規則的な間隔で方向性をもって配設され、且つ前記凹部の斜面部面積率が平面視で30%以上となるようにすることが提案されている。
例えば特許文献1では、各種家電製品の外装部材や建築物の内外壁、看板等に意匠性を付与する目的で、溶融めっき法により形成したZn若しくはZn合金めっき鋼板又はAl若しくはAl合金めっき鋼板にエンボス圧延を施して、奥側が順次狭くなる様な斜面を有する凹部が、前記めっき鋼板の表面に規則的な間隔で方向性をもって配設され、且つ前記凹部の斜面部面積率が平面視で30%以上となるようにすることが提案されている。
また特許文献2には、一方が凸部最高部の高さが15μm以上の凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用い、凹凸ロールの凸部で鋼帯の片面を押圧し凹部は鋼帯の片面に対し非押圧状態にすることにより鋼帯の片面に最深部の深さ10μm以上で平均深さ100μm以下のエンボスを形作ることが記載されている。
上記特許文献1,2で提案された技術に限らず、圧延法によりめっき鋼板に凹凸模様を形成すると、めっき層へのダメージが大きく、めっき層にクラックが発生しやすくなる。
このクラックにより下地鋼が露出すると腐食の起点となり、白錆や赤錆を発生させることになる。白錆や赤錆の発生により、屋根、壁等の見栄えが著しく低下する。
本発明は、このような問題点を解消するために案出されたものであり、溶融めっき層を有する鋼板に圧延法により凹凸模様を形成するにあたって、めっき層の損傷を抑制し、溶融めっき鋼板の耐食性を維持して外観の劣化を抑制した鋼板を得ることを目的とする。
このクラックにより下地鋼が露出すると腐食の起点となり、白錆や赤錆を発生させることになる。白錆や赤錆の発生により、屋根、壁等の見栄えが著しく低下する。
本発明は、このような問題点を解消するために案出されたものであり、溶融めっき層を有する鋼板に圧延法により凹凸模様を形成するにあたって、めっき層の損傷を抑制し、溶融めっき鋼板の耐食性を維持して外観の劣化を抑制した鋼板を得ることを目的とする。
本発明の意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法は、その目的を達成するため、矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板の溶融めっき層を凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触させて当該溶融めっき層を延ばしながらエンボス圧延することを特徴とする。
本発明の意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法は、矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板をめっき金属の融点未満の温度に加熱して当該溶融めっき層を延びやすい状態にしてエンボス圧延することを特徴とするものであってもよい。
本発明の意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法では、エンボス圧延により溶融めっき鋼板表面に凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板の溶融めっき層を凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触させて当該溶融めっき層を延ばしながら、或いは被圧延溶融めっき鋼板をめっき金属の融点未満の温度に加熱して当該溶融めっき層が延びやすい状態でエンボス圧延している。
このため、形成された凹凸模様面上での溶融めっき層のクラック発生が抑制され、長期間に亘って意匠性を維持できる凹凸模様付き溶融めっき鋼板が低コストで提供できることになる。
このため、形成された凹凸模様面上での溶融めっき層のクラック発生が抑制され、長期間に亘って意匠性を維持できる凹凸模様付き溶融めっき鋼板が低コストで提供できることになる。
本発明者らは、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により溶融めっき鋼板表面に凹凸模様を形成する際に、溶融めっき層に発生するクラックの発生原因とその対策について鋭意検討を重ねる過程で本発明に到達した。
その検討過程と結果について以下に紹介する。
その検討過程と結果について以下に紹介する。
まず、検討過程を説明する。
溶融Zn−Al−Mg合金めっきを施した冷延鋼板を原板とし、図1に示すようなラインで、図2に示すようなロールプロフィールを有するエンボスロールを用いて凹凸模様を形成した。
そして、圧下率を図3に示すように定義し、圧延条件を表1に示すように種々変更してエンボス圧延を行った。
溶融Zn−Al−Mg合金めっきを施した冷延鋼板を原板とし、図1に示すようなラインで、図2に示すようなロールプロフィールを有するエンボスロールを用いて凹凸模様を形成した。
そして、圧下率を図3に示すように定義し、圧延条件を表1に示すように種々変更してエンボス圧延を行った。
得られたストライブ凹凸模様付きの各溶融めっき鋼板について、図4に示す断面で、凹凸部の輪郭形状を観察するとともに、めっき層のクラック発生状況を調べた。
凹凸部の輪郭形状は、凹部圧下率11%では形成される凸部がエンボスロールの凹部の底に未だ接触せず、凹部圧下率18%では凸部がエンボスロールの凹部の底にほぼ接触し、凹部圧下率21%では凸部がエンボスロールの凹部の底に接触してロール間に充満する状態となっていた。
図5に示すように、凹部圧下率が小さい場合には凸部が未圧延の状態となるが、凹部圧下率が大きくなると凸部も圧延状態となるのである。
凹凸部の輪郭形状は、凹部圧下率11%では形成される凸部がエンボスロールの凹部の底に未だ接触せず、凹部圧下率18%では凸部がエンボスロールの凹部の底にほぼ接触し、凹部圧下率21%では凸部がエンボスロールの凹部の底に接触してロール間に充満する状態となっていた。
図5に示すように、凹部圧下率が小さい場合には凸部が未圧延の状態となるが、凹部圧下率が大きくなると凸部も圧延状態となるのである。
また、クラックの発生状況は図6,7,8に示す通りである。
常温での無張力のストライプ模様圧延では、凸部を圧延する条件(凹部圧下率:18%以上、凸部圧下率:0%以上)で、めっき層の割れを抑制できた。(図7参照)
155N/mm2の前方張力を付した場合、凹部圧下率18%、凸部圧下率1%でも凸部のめっき層に割れが発生した。また、前方張力の増加に伴いめっき層の割れ範囲も拡大する傾向にあるが、凸部を安定的に圧延する条件(凹部圧下率約21%)では、いずれの張力でもめっき層の割れは認められなかった。(図8参照)
また、温間圧延(220℃)によるめっき層の割れ抑制効果も確認できた。(図6参照)
なお、クラックの発生部位は、図4中、丸4で示す箇所であった。
常温での無張力のストライプ模様圧延では、凸部を圧延する条件(凹部圧下率:18%以上、凸部圧下率:0%以上)で、めっき層の割れを抑制できた。(図7参照)
155N/mm2の前方張力を付した場合、凹部圧下率18%、凸部圧下率1%でも凸部のめっき層に割れが発生した。また、前方張力の増加に伴いめっき層の割れ範囲も拡大する傾向にあるが、凸部を安定的に圧延する条件(凹部圧下率約21%)では、いずれの張力でもめっき層の割れは認められなかった。(図8参照)
また、温間圧延(220℃)によるめっき層の割れ抑制効果も確認できた。(図6参照)
なお、クラックの発生部位は、図4中、丸4で示す箇所であった。
さらに、凹部圧下率:11%、19%及び27%でストライブ凹凸模様に圧延後の溶融めっき鋼板について、CAE(Computer Aided Engineering)により、板厚分布解析と各部位の応力解析を行った。
解析した板厚分布は図9に示す通りであった。
凹部の圧下率19%以下では凸部中央の板厚が薄く、凹部圧下率27%では凸部の先端がフラットとなっている。凹部圧下率:21%で圧延したとき被圧延材がエンボスロールの凹部を充満する形状と合致している。この結果から、凹部圧下率27%では、凸部も同時に圧延されていると判断できる。
各部位の応力分布状況を見ると、凹部の圧下率19%以下では凸部に引張応力が作用し、凹部圧下率27%では凸部に圧縮応力が作用していることがわかった。
解析した板厚分布は図9に示す通りであった。
凹部の圧下率19%以下では凸部中央の板厚が薄く、凹部圧下率27%では凸部の先端がフラットとなっている。凹部圧下率:21%で圧延したとき被圧延材がエンボスロールの凹部を充満する形状と合致している。この結果から、凹部圧下率27%では、凸部も同時に圧延されていると判断できる。
各部位の応力分布状況を見ると、凹部の圧下率19%以下では凸部に引張応力が作用し、凹部圧下率27%では凸部に圧縮応力が作用していることがわかった。
以上の結果から、次のような説明ができる。
すなわち、凹凸模様をエンボス圧延で付与する場合、凹部が優先的に圧延され、凹部にあった材料の一部は板幅方向へ塑性流動するが、大部分は圧延方向へ塑性流動する。その結果、凸部へ圧延方向引張応力が作用し、減肉となる。
例えば、凹部の圧下率が低く、凸部に圧延ロールが接触しない状態(前記説明における凹部圧下率11%の場合)では、凸部の先端形状は、ロールに沿ったプロフィールとならず、凸形状となる。この時のめっき層の状況を観察すると、凹部は圧延されることにより薄くなってはいるが、めっき層は健全な状態で残存している。しかし、凸部はめっき層が損傷し、下地材まで割れが進行している。
すなわち、凹凸模様をエンボス圧延で付与する場合、凹部が優先的に圧延され、凹部にあった材料の一部は板幅方向へ塑性流動するが、大部分は圧延方向へ塑性流動する。その結果、凸部へ圧延方向引張応力が作用し、減肉となる。
例えば、凹部の圧下率が低く、凸部に圧延ロールが接触しない状態(前記説明における凹部圧下率11%の場合)では、凸部の先端形状は、ロールに沿ったプロフィールとならず、凸形状となる。この時のめっき層の状況を観察すると、凹部は圧延されることにより薄くなってはいるが、めっき層は健全な状態で残存している。しかし、凸部はめっき層が損傷し、下地材まで割れが進行している。
これに対して、凹部の圧下率を高くして凹部から凸部への塑性流動を促進させることで、凸部にも圧延ロールを接触させる圧延条件とした場合(前記説明における、例えば凹部圧下率21%の場合)、凸部の先端形状はロールに沿ったプロフィールとなり、圧延ロールと材料の段差がほぼ一致し、上下ロール間に材料が充満する。
この場合のめっき層を観察してみると、凹部凸部ともに健全なめっき状態であった。
また、ロール間に材料が充満されるような圧下率でなくても、凹部から凸部への塑性流動が進行するような圧延条件とした場合であっても(前記説明における、例えば凹部圧下率18%の場合)、めっき層は凹部凸部ともに健全なめっき状態であった。
この場合のめっき層を観察してみると、凹部凸部ともに健全なめっき状態であった。
また、ロール間に材料が充満されるような圧下率でなくても、凹部から凸部への塑性流動が進行するような圧延条件とした場合であっても(前記説明における、例えば凹部圧下率18%の場合)、めっき層は凹部凸部ともに健全なめっき状態であった。
この説明は、前記CAEによる応力解析結果と合致している。
すなわち、圧下率が低い条件(前記説明における凹部圧下率11%の場合)では凸部に引張応力が作用し、圧下率が高い条件(前記説明における凹部圧下率18%以上の場合)では、凸部に圧縮応力が作用していることは、凹部圧下率:11%、19%及び27%でストライブ凹凸模様に圧延した後の溶融めっき鋼板について、CAEで行った応力解析の結果と合致している。
すなわち、圧下率が低い条件(前記説明における凹部圧下率11%の場合)では凸部に引張応力が作用し、圧下率が高い条件(前記説明における凹部圧下率18%以上の場合)では、凸部に圧縮応力が作用していることは、凹部圧下率:11%、19%及び27%でストライブ凹凸模様に圧延した後の溶融めっき鋼板について、CAEで行った応力解析の結果と合致している。
以上、予備実験とCAE解析結果から、エンボス圧延の際のめっき層の割れ抑制には、形成される凸部において引張応力が作用しないような条件で行うことが有効であることがわかる。
具体的には、形成される凸部においてもエンボスロールの凹部を接触させ、当該部分のめっき層をも延ばして凸部に圧縮応力が作用されるような条件で圧延することが有効となる。通常凹部の圧下率が低い場合、凸部が圧延されない。すなわち、エンボスロールの凹部が材料と接触していないため、形成される凸部には、圧延方向に引張応力が作用する。その結果、延性の低いめっき層の損傷が生じる。このことから、凸部のめっき層を健全な状態に維持するためには凸部へ作用する引張応力を緩和する必要がある。
具体的には、形成される凸部においてもエンボスロールの凹部を接触させ、当該部分のめっき層をも延ばして凸部に圧縮応力が作用されるような条件で圧延することが有効となる。通常凹部の圧下率が低い場合、凸部が圧延されない。すなわち、エンボスロールの凹部が材料と接触していないため、形成される凸部には、圧延方向に引張応力が作用する。その結果、延性の低いめっき層の損傷が生じる。このことから、凸部のめっき層を健全な状態に維持するためには凸部へ作用する引張応力を緩和する必要がある。
このように、凸部におけるめっき層の割れは、当該部分に発生した引張応力がめっき層自身の耐力を上回った時に起こる。
このため、凸部におけるめっき層の割れを抑制するためには、前述のように、凸部に圧縮応力が作用するようにめっき層を延ばすことが有効であるが、めっき層を延びやすくすることも有効である。前記予備実験例で、前方張力付与下では常温では割れが発生するのに対して220℃の温間圧延を施した場合には割れが発生しなかったことから、めっき層を延びやすくした条件下で圧延すると、めっき層割れは抑制できると考えられる。
このため、凸部におけるめっき層の割れを抑制するためには、前述のように、凸部に圧縮応力が作用するようにめっき層を延ばすことが有効であるが、めっき層を延びやすくすることも有効である。前記予備実験例で、前方張力付与下では常温では割れが発生するのに対して220℃の温間圧延を施した場合には割れが発生しなかったことから、めっき層を延びやすくした条件下で圧延すると、めっき層割れは抑制できると考えられる。
そこで、形成される溶融めっき鋼板の凸部に圧延ロールの凹部が接触しない圧下率である凹部圧下率15%として、被圧延溶融めっき鋼板の温度を常温、180℃、220℃及び300℃に種々変更し、かつ前方張力なしの条件でエンボス圧延を行ってみた。
この結果、被圧延溶融めっき鋼板の温度が常温であった場合には、凸部のめっき層に割れが生じていた。これに対して、被圧延溶融めっき鋼板の温度が180℃、220℃、300℃であった場合には、めっき層に割れは発生しなかった。
被圧延溶融めっき鋼板を180℃、220℃、300℃に加熱していたために、めっき層が延びやすくなっており、凸部に引張応力が発生してもめっき層が延びて割れには至らなかったものと推測される。
この結果、被圧延溶融めっき鋼板の温度が常温であった場合には、凸部のめっき層に割れが生じていた。これに対して、被圧延溶融めっき鋼板の温度が180℃、220℃、300℃であった場合には、めっき層に割れは発生しなかった。
被圧延溶融めっき鋼板を180℃、220℃、300℃に加熱していたために、めっき層が延びやすくなっており、凸部に引張応力が発生してもめっき層が延びて割れには至らなかったものと推測される。
以上の検討結果から、矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与する際、めっき層にクラックを発生させず、長期間に亘って白錆や赤錆を発生させることなく優れた耐食性を維持することが可能な意匠性に優れた溶融めっき鋼板を得るためには、被圧延溶融めっき鋼板の溶融めっき層を凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触させて形成された凸部の溶融めっき層に圧縮応力が作用するように当該溶融めっき層を延ばしながらエンボス圧延することが有効であることがわかる。
エンボス圧延が、前方張力が付与された形態で行われる場合、凸部の溶融めっき層に生じる圧縮応力が前記付与された前方張力を上回るように当該溶融めっき層を延ばしながらエンボス圧延する必要がある。
なお、溶融めっき層は鋼板温度が高いと延びやすい状態となる。このため、被圧延溶融めっき鋼板をめっき金属の融点未満の温度に加熱して当該溶融めっき層を延ばしやすくした状態でエンボス圧延すると、圧延時に形成される凸部の先端が凹凸ロールの凹部の底に接触しなくても、溶融めっき層が延びて凸部の溶融めっき層に生じやすいクラック発生を抑制することができる。
なお、溶融めっき層は鋼板温度が高いと延びやすい状態となる。このため、被圧延溶融めっき鋼板をめっき金属の融点未満の温度に加熱して当該溶融めっき層を延ばしやすくした状態でエンボス圧延すると、圧延時に形成される凸部の先端が凹凸ロールの凹部の底に接触しなくても、溶融めっき層が延びて凸部の溶融めっき層に生じやすいクラック発生を抑制することができる。
Claims (2)
- 矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板の溶融めっき層を凹凸ロールの凹部及び凸部の両方に接触させて当該溶融めっき層を延ばしながらエンボス圧延することを特徴とする意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法。
- 矩形断面の溶融めっき鋼板表面に、一方がその表面に凹凸を形成した凹凸ロールで他方がフラットロールであるエンボス用ロールを用いたエンボス圧延により凹凸模様を付与するに当たり、被圧延溶融めっき鋼板をめっき金属の融点未満の温度に加熱して当該溶融めっき層を延びやすい状態にしてエンボス圧延することを特徴とする意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011066095A JP2012201914A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011066095A JP2012201914A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012201914A true JP2012201914A (ja) | 2012-10-22 |
Family
ID=47183229
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011066095A Pending JP2012201914A (ja) | 2011-03-24 | 2011-03-24 | 意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2012201914A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016141869A (ja) * | 2015-02-04 | 2016-08-08 | 日新製鋼株式会社 | 滑り性に優れた黒色めっき鋼板 |
| JP2018053288A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 新日鐵住金株式会社 | 凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体 |
| WO2023238935A1 (ja) * | 2022-06-10 | 2023-12-14 | 日本製鉄株式会社 | 溶融めっき鋼板 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61195958A (ja) * | 1985-02-26 | 1986-08-30 | Nippon Steel Corp | 高加工性を有する制振鋼板の製造方法 |
| JP2004002918A (ja) * | 2002-05-31 | 2004-01-08 | Sheng Yu Steel Co Ltd | 鋼帯の連続溶融めっき装置 |
-
2011
- 2011-03-24 JP JP2011066095A patent/JP2012201914A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61195958A (ja) * | 1985-02-26 | 1986-08-30 | Nippon Steel Corp | 高加工性を有する制振鋼板の製造方法 |
| JP2004002918A (ja) * | 2002-05-31 | 2004-01-08 | Sheng Yu Steel Co Ltd | 鋼帯の連続溶融めっき装置 |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016141869A (ja) * | 2015-02-04 | 2016-08-08 | 日新製鋼株式会社 | 滑り性に優れた黒色めっき鋼板 |
| JP2018053288A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 新日鐵住金株式会社 | 凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体 |
| WO2023238935A1 (ja) * | 2022-06-10 | 2023-12-14 | 日本製鉄株式会社 | 溶融めっき鋼板 |
| JP7440819B1 (ja) * | 2022-06-10 | 2024-02-29 | 日本製鉄株式会社 | 溶融めっき鋼板 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CA2961427C (en) | Cold-rolled and recrystallization annealed flat steel product, and method for the production thereof | |
| JP6173619B1 (ja) | 熱伝導性に優れたクラッド鋼板 | |
| RU2636217C1 (ru) | Способ изготовления деталей с низкой волнистостью из гальванически оцинкованного металлического листа и соответствующие деталь и транспортное средство | |
| JP2010281543A (ja) | 熱交換用の金属プレート及び熱交換用の金属プレートの製造方法 | |
| CN114945699B (zh) | 用于生产经表面调质和表面精加工的钢板的方法 | |
| JP2012201914A (ja) | 意匠性に優れた溶融めっき鋼板の製造方法 | |
| JP2018053288A (ja) | 凸条付き溶融亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法と、ホットスタンプ成形体 | |
| US10900109B2 (en) | Titanium sheet and method for manufacturing the same | |
| CN107000017B (zh) | 热冲压成形品的评价方法和制造方法 | |
| JP5850005B2 (ja) | 溶融亜鉛系めっき用鋼板の製造方法 | |
| JP2020082090A (ja) | プレス成形方法 | |
| US20240052495A1 (en) | Aluminum alloy-plated steel sheet having excellent workability and corrosion resistance and method for manufacturing same | |
| JP6025147B2 (ja) | Zn系めっき部品の加工方法 | |
| JP2018164942A (ja) | 冷間圧延用ロール、冷間圧延用ロールの製造方法、表面処理鋼板の調質圧延方法および表面処理鋼板 | |
| CN103443322B (zh) | 镀敷密接性优异的合金化熔融镀锌高张力钢板及其制造方法 | |
| JP2014145509A (ja) | 段差付き冷間圧延板及び室外機器用前面板とその製造方法 | |
| CN119365623A (zh) | 用于平整轧制经热浸镀涂层的钢板的方法及相应的经平整轧制、热浸镀涂层的钢板 | |
| US20230012544A1 (en) | Aluminum alloy-plated steel sheet having excellent workability and corrosion resistance and method for manufacturing same | |
| JP3638782B2 (ja) | エンボス金属板の製造方法 | |
| JP7397393B1 (ja) | ガードレールビーム | |
| JP2013244526A (ja) | 指紋や汚れが目立ち難い鋼板を用いた車両用部材 | |
| JP2011189388A (ja) | 凹凸模様付き異形断面条およびその製造方法 | |
| US10207306B2 (en) | Method for processing galvanized component | |
| JP2020066051A (ja) | エンボス金属板及びその製造方法 | |
| JP2007283342A (ja) | 突合せ溶接金属板 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140212 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141209 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150126 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150924 |
