JP2012207174A - 薄膜形成用組成物、塗布液、及び薄膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属化合物粒子と、前記金属化合物粒子の表面を修飾する化学式1〜4のいずれかで表される、エチルマルトール等の配位子と、を含む薄膜形成用組成物。その薄膜形成用組成物と、前記薄膜形成用組成物を分散させる分散媒と、を含むことを特徴とする塗布液。その塗布液を、基体の表面に塗布して、塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、前記塗布膜に、前記配位子の光吸収帯、又は前記配位子で表面を修飾された前記金属化合物粒子の光吸収帯に属する波長の電磁波を照射する露光工程と、を備えることを特徴とする薄膜形成方法。
【選択図】 図1
Description
パターン化された金属化合物薄膜を得る方法として、特開2010−214290号公報記載の方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、少なくとも表面が界面光電気化学反応作用を有する金属化合物から成る粒子であって、表面を有機物で修飾された粒子(以下、有機物修飾粒子とする)を含む塗布液を、基体の表面に塗布して塗布膜を形成する。そして、塗布膜に、フォトマスクのパターンに従い、金属化合物の界面光電気化学反応作用を促進する波長の電磁波を照射する(露光工程)。露光した部分では、塗布膜を構成する有機物修飾粒子の表面を修飾する有機物が光分解され、現像液に溶解し難くなる。一方、露光されていない部分の塗布膜は、現像液に容易に溶解する。よって、露光工程後に現像を行うと、塗布膜のうち、露光した部分のみが残り、結果として、パターン化された金属化合物薄膜が形成される。この方法では、有機物が光分解されるので、金属化合物薄膜中に有機物等が残存し難い。また、高温焼成が必須ではないため、耐熱性が低い基体も使用できる。
化学式1で表される配位子としては、例えば、表1に示すものがある。また、化学式2で表される配位子としては、例えば、表2に示すものがある。化学式3で表される配位子としては、例えば、表3に示すものがある。化学式4で表される配位子としては、例えば、表4に示すものがある。
金属化合物粒子への配位子の修飾は、金属化合物粒子が懸濁でき、所定量の配位子を溶解できる溶媒に、金属化合物粒子と配位子とを分散・溶解し、所定時間攪拌することで行うことができる。攪拌時に加熱を行ってもよい。配位子の添加量は、金属化合物粒子における全金属原子濃度の1/100倍〜10倍、特に1/30倍〜1倍とするのがよい。
本発明の塗布液を用いれば、露光量が少なくても、薄膜(例えばパターン化された薄膜)を形成することができる。
本発明の薄膜形成方法において、前記露光工程のとき、前記塗布膜のうち、一部のみに前記電磁波を照射するとともに、前記露光工程の後、前記一部以外の部分における前記塗布膜を、前記一部における前記塗布膜よりも溶解しやすい現像液により、前記塗布膜のうち、前記一部以外の部分を除去する現像工程を備えることができる。このようにすることにより、パターン化薄膜を形成することができる。
前記塗布液における分散媒は、金属化合物粒子を懸濁できるものから、適宜選択できるが、塗布性を考えると、エタノール、プロパノール、ブタノール、乳酸エチル、1-メトキシ-2-プロパノール、γ-ブチロラクトン等が好ましい。塗布液中には、例えば、バインダーとして、薄膜形成用組成物以外に、感光性金属アルコキシド等を添加することができる。
1.塗布液の調製
以下のようにして、塗布液A〜Fを調製した。
(塗布液A)
塩化スズ(IV)五水和物0.35gと尿素3.7gをミリポア水40mLに溶解し、これに35wt% 塩酸2mLを加えた。この液を、容量125mLのテフロン(登録商標)製耐圧容器(Parr社製Acid digestion bomb)に入れ、90℃で17.5時間水熱処理を行った。水熱処理後の液から、酸化スズナノ粒子を遠心分離により回収した。
(塗布液B)
塩化セリウム(III)六水和物3.88gをミリポア水10mLに溶解し、これにクエン酸1.94gと3Mアンモニア水30mLを加えたのち、50℃で24時間攪拌した。この溶液10mLに1Mの塩酸を滴下し、生じた沈殿(酸化セリウムナノ粒子)を遠心分離で回収した。
(塗布液C)
酢酸亜鉛二水和物4.39gを40mLのベンジルアルコールに溶解し、150℃で1時間加熱した。遠心分離で酸化亜鉛ナノ粒子を回収し、アセトンで二回洗浄した。
(塗布液D)
5wt%のチタン酸ナノチューブ水懸濁液15mLに0.5Mの塩酸を25mL添加してチタン酸ナノチューブを凝集させ、遠心分離で回収した。これを水で一回洗浄し、さらにDMAで一回洗浄した後、15mLのDMAに懸濁した。これにエチルマルトールを0.133g添加し、100 ℃で30分間、加熱還流した。表面修飾チタン酸ナノチューブ(表面を配位子であるエチルマルトールで修飾されたチタン酸ナノチューブ)を遠心分離で回収した後、乳酸エチルで一回洗浄し、35mLのγ-ブチロラクトンに懸濁した。超音波洗浄機で60分間処理することで、表面修飾チタン酸ナノチューブを分散させ、これを塗布液Dとした。
(塗布液E)
チタンテトライソプロポキシドを、その濃度が0.548Mになるように、0.1M塩酸水溶液に滴下し、その後、超音波処理により、生じた加水分解産物を分散させた。この溶液を100 ℃で8時間加熱還流した。この溶液5mLにアセトンを添加して粒子を凝集させ、遠心分離で酸化チタンナノ粒子を回収した。
(塗布液F)
基本的には塗布液Eの調製方法と同様であるが、77mgのエチルマルトール加える代わりに、85mgのプロトカテク酸を加えて、表面修飾酸化チタンナノ粒子塗布液(塗布液F)とした。なお、表面修飾酸化チタンナノ粒子は、表面をプロトカテク酸で修飾されている。
塗布液A〜Eのそれぞれを用い、以下のようにして、パターン化薄膜を形成した。塗布液500μLを、石英板(50x50mm;0.7mm)に、1000rpm、20secの条件でスピンコートし、その後、100℃に保温したホットプレート上で1分間乾燥した。これに、合成石英製のフォトマスクである1951USAFテストターゲット(ネガ型、59153-L; Edmund Optics)を乗せ、250W超高圧水銀ランプ(USH-250BY、ウシオ電機)を装着したランプハウス(ML-251B、ウシオ電機)+照射光学ユニット(PM-25C-75、ウシオ電機)からの紫外光(60〜70 mWcm-2、 365nmでの強度)に所定時間露光した。露光後、100〜120 ℃に保温したホットプレート上で所定時間、露光後ベイクを行い、0.25〜1wt%の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液で現像した。なお、塗布液ごとの露光時間、露光後ベイクの時間、現像液の濃度の条件を表5に示す。
以下のようにして、各塗布液の特性を評価した。
(塗布液A)
塗布液Aを基板に塗布した試料の紫外吸収スペクトルを図11の「露光前」に示す。酸化スズの吸収に加え、217nmと315nmにエチルマルトールに由来する新たな吸収ピークが見られた。このことから、酸化スズ表面にエチルマルトールが修飾されていることが確認できた。露光せずにこの試料を0.1wt%TMAHで現像し、紫外吸収スペクトルを測定すると、図11の「露光前現像」に示すように、エチルマルトール修飾酸化スズの吸収は消失した。このことから、露光前の塗布液Aの膜は現像液に溶解することが確かめられた。
(塗布液B)
塗布液Bを基板に塗布した試料の紫外吸収スペクトルを図15の「露光前」に示す。酸化セリウムの吸収に加え、217nmにエチルマルトールに由来する新たな吸収ピークが見られた。このことから、酸化セリウム表面にエチルマルトールが修飾されていることが確認できた。露光せずにこの試料を0.1wt%TMAHで現像し、紫外吸収スペクトルを測定すると、図15の「現像後」に示すように、エチルマルトール修飾酸化セリウムの吸収は消失した。このことから、露光前の塗布液Bの膜は現像液に溶解することが確かめられた。
(塗布液C)
塗布液Cを基板に塗布した試料の紫外吸収スペクトルを図18の「露光前」に示す。露光せずにこの試料を1wt%TMAHで現像し、紫外吸収スペクトルを測定すると、図18の「現像後」に示すように、エチルマルトール修飾酸化亜鉛の吸収の大半は消失した。このことから、露光前の塗布液Cの膜は現像液に溶解することが確かめられた。
(塗布液D)
塗布液Dを基板に塗布した試料の紫外吸収スペクトルを図20の「露光前」に示す。露光せずにこの試料を0.25wt%TMAHで現像し、紫外吸収スペクトルを測定すると、図20の「現像後」に示すように、エチルマルトール修飾チタン酸ナノチューブの吸収は消失した。このことから、露光前の塗布液Dの膜は現像液に溶解することが確かめられた。
(塗布液E)
塗布液Eを基板に塗布した試料の紫外吸収スペクトルを図23の「露光前」に示す。露光せずにこの試料を0.25wt%TMAHで現像し、紫外吸収スペクトルを測定すると、図23の「現像後」に示すように、エチルマルトール修飾酸化チタンの吸収は消失した。このことから、露光前の塗布液Eの膜は現像液に溶解することが確かめられた。
(塗布液F)
塗布液Fを塗布した試料に対し、露光を行った。露光の方法は、「2.パターン化薄膜の形成」で述べたとおりとし、露光時間は2分間と15分間の2種類とした。
Claims (6)
- 金属化合物粒子と、
前記金属化合物粒子の表面を修飾する化学式1〜4のいずれかで表される配位子と、
を含む薄膜形成用組成物。
化学式1におけるXは、O, S, NH, N-CnH2n+1, CH2のうちのいずれかである。Yは、金属に配位可能な官能基である。R1, R2は、水素または任意の基である。
化学式2におけるYは、金属に配位し得る基である。R1〜R4は、すべてHか、任意の一つが-OHで残りはHか、互いに隣り合わない二つが-OHで残りがHのいずれかである。R'1〜R'4は、すべてHか、任意の一つが-OHで残りはHか、任意の一つが-SO3Naで残りはHか、互いに隣り合わない二つが-OHで残りがHのいずれかである。
化学式3におけるXは、O, S, NH, N-CnH2n+1, CH2のうちのいずれかである。Yは、金属に配位し得る基である。R1〜R3は、水素または任意の官能基である。
化学式4におけるXは、O, S, NH, N-CnH2n+1, CH2のうちのいずれかである。Yは、金属に配位し得る基である。R1〜R3は、水素または任意の官能基である。 - 前記金属化合物粒子が、酸化スズ粒子、酸化鉄粒子、酸化セリウム粒子、酸化インジウム粒子、酸化タングステン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化ハフニウム粒子、チタン酸ナノチューブ、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化チタン粒子、及び酸化亜鉛粒子から成る群から選ばれる1以上であることを特徴とする請求項1記載の薄膜形成用組成物。
- 請求項1又は2記載の薄膜形成用組成物と、
前記薄膜形成用組成物を分散させる分散媒と、
を含むことを特徴とする塗布液。 - 請求項3記載の塗布液を、基体の表面に塗布して、塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
前記塗布膜に、前記配位子の光吸収帯、又は前記配位子で表面を修飾された前記金属化合物粒子の光吸収帯に属する波長の電磁波を照射する露光工程と、
を備えることを特徴とする薄膜形成方法。 - 前記露光工程のとき、前記塗布膜のうち、一部のみに前記電磁波を照射するとともに、
前記露光工程の後、前記一部以外の部分における前記塗布膜を、前記一部における前記塗布膜よりも溶解しやすい現像液により、前記塗布膜のうち、前記一部以外の部分を除去する現像工程を備えることを特徴とする請求項4記載の薄膜形成方法。 - 前記露光工程のとき、所定のフォトマスクを用いて、前記一部を設定することを特徴とする請求項5記載の薄膜形成方法。
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| 2009年(平成21年)秋季 第70回応用物理学会学術講演会講演予稿集,, JPN6014046849, pages 11 - 8, ISSN: 0003152650 * |
| 2010年秋季<第71回>応用物理学会学術講演会[講演予稿集],, JPN6014046852, pages 17 - 3, ISSN: 0003152651 * |
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