JP2012243645A - 電極、および全固体型非水電解質電池 - Google Patents

電極、および全固体型非水電解質電池 Download PDF

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Abstract

【課題】活物質層における電子伝導を従来よりも良好にした電極を提供する。
【解決手段】活物質粒子からなる活物質粉末と、固体電解質粒子からなる固体電解質粉末とを含有する活物質層を備える電極である。この電極の活物質粒子(即ち、活物質粉末)は、チタン酸リチウムである。また、当該活物質層はさらに、薄片状黒鉛を含有し、その薄片状黒鉛の平均厚さが50〜500nmで、平均粒径が2〜20μmである。このような構成を備える電極は、全固体型非水電解質電池100の正極電極1、あるいは負極電極2として利用することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、活物質としてチタン酸リチウムを利用した電極、およびその電極を用いた全固体型非水電解質電池に関する。
充放電を繰り返すことを前提とした電気機器の電源として、正極電極と負極電極とこれら電極の間に配される電解質層とを備える非水電解質電池が利用されている。この電池に備わる電極はさらに、集電機能を有する集電体と、活物質を含む活物質層とを備える。このような非水電解質電池のなかでも特に、正・負極電極間のLiイオンの移動により充放電を行う非水電解質電池は、小型でありながら高い放電容量を備える。
上記非水電解質電池の電極に使用される活物質として、チタン酸リチウムが注目されている。例えば、特許文献1には、正極活物質としてチタン酸リチウムを利用し、電解質層として有機電解液とセパレーターとの組み合わせを利用している。
ここで、有機電解液やゲル状高分子を用いる非水電解質電池には、液の沸騰や液漏れなどの問題があった。その問題を解決するために、電解質層を固体とした全固体型非水電解質電池が提案されている。しかし、全固体型非水電解質電池は、放電容量などの電池性能の点で有機電解液を利用した非水電解質電池に劣るという問題がある。そこで、例えば、特許文献2に開示される全固体型非水電解質電池では、電極の活物質層中に活物質粉末と固体電解質粉末と導電助剤とを含有させている。このように、活物質層に固体電解質粉末を含有させることで、活物質層における活物質粒子間のLiイオンの伝導を円滑にすると共に、活物質層に導電助剤を含有させることで、活物質粒子間の電子伝導を円滑にし、全固体型非水電解質電池の性能を向上させることができる。
特開2006−202552号公報 特開2008−135379号公報
特許文献2の構成を採用したとしても、全固体型非水電解質電池の電池性能は、なお十分とは言い難かった。その原因は、導電助剤による活物質粒子間の電子伝導パスが十分に確保されていないからではないかと推察される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、活物質層における活物質粒子間の電子伝導を従来よりも良好にした電極を提供することにある。また、本発明の別の目的は、本発明電極を使用することで、従来の全固体型非水電解質電池よりも優れた電池性能を発揮する全固体型非水電解質電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、活物質層に含有させる導電助剤の形状に原因があるとの知見を得た。この知見に基づいて本発明電極を以下に規定する。
(1)本発明電極は、活物質粒子からなる活物質粉末と、固体電解質粒子からなる固体電解質粉末とを含有する活物質層を備える電極である。この本発明電極の活物質層に含まれる活物質粒子(即ち、活物質粉末)は、チタン酸リチウムである。そして、本発明電極の活物質層はさらに、薄片状黒鉛を含有し、その薄片状黒鉛の平均厚さが50〜500nmで、薄片状黒鉛の平均粒径が2〜20μmであることを特徴とする。ここで、薄片状黒鉛の厚みはSEM観察(nは50以上)により測定し、薄片状黒鉛の平面部の平均粒径は、粒度分布測定機を用いて求めたD50(累積質量百分率50%)の値である。
本発明者らの検討の結果、アセチレンブラックなどの粒子状の導電助剤は、その嵩密度が高いため、活物質層に空隙を生成し易く、その結果として、活物質層における活物質粒子の利用率を低下させたり、活物質層の成形性を低下させたりするとの知見を得ている。また、気相法炭素繊維(いわゆるカーボンナノチューブ)などの繊維状の導電助剤は、活物質層の成形時に絡まり易く、その結果として、活物質層の一部に局在して、活物質層における活物質粒子の利用率を低下させたり、活物質層の成形性を低下させたりするとの知見と得ている。これに対して、薄片状黒鉛の中でも特に本発明に規定する寸法の薄片状黒鉛を導電助剤に用いれば、粒子状導電助剤や繊維状導電助剤に比べて、活物質層に満遍なく分散し、しかも活物質層に形成される空隙を小さくできる。その結果、本発明電極における活物質粒子間の電子伝導性は、粒子状導電助剤や繊維状導電助剤、本発明の規定を外れる薄片状黒鉛を含む電極に比べて、格段に向上する。そのため、本発明電極を全固体型非水電解質電池の電極として利用したときに、当該電池の電池性能を向上させることができる。
なお、本発明電極は、正極電極として利用することもできるし、負極電極として利用することもできる。また、本発明電極を、有機電解液やゲル状高分子の電解質を利用した非水電解質電池の電極として利用しても良い。
(2)本発明電極の一形態として、薄片状黒鉛のd値が0.335nm以上、0.344nm以下であることが好ましい。なお、d値とは、薄片状黒鉛の(002)面の面間隔のことである。
薄片状黒鉛のd値を上記範囲とすることで、薄片状黒鉛が活物質粒子間の電子伝導パスとして最も効果的に機能する。
(3)本発明電極の一形態として、前記活物質層における前記薄片状黒鉛の含有量は、質量%で2以上、16以下であることが好ましい。
導電助剤である薄片状黒鉛の含有量を2質量%以上とすることで、活物質層に導電助剤を含ませた効果を十分に発揮させることができる。また、当該含有量を16質量%以下とすることで、活物質層における活物質粒子の量が少なくなり過ぎることを回避でき、かつ初期の不可逆容量を減らすことができる。
(4)本発明全固体型非水電解質電池は、正極電極と、負極電極と、これら電極間に配される固体電解質層と、を備える全固体型非水電解質電池であって、正極電極、または負極電極のいずれかに、上記(1)〜(3)の本発明電極を利用したことを特徴とする。
既に説明したように、本発明電極では、活物質粉末と固体電解質粉末との総接触面積が大きいため、電極の活物質層中のLiイオン電導性が高い。そのため、その本発明電極を利用した本発明全固体型非水電解質電池は、放電容量などの電池性能に優れた全固体型非水電解質電池となる。
(5)本発明全固体型非水電解質電池の一形態として、負極電極を本発明電極とすることが好ましい。その場合、正極電極は、特に限定されない。例えば、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO)などの層状岩塩型化合物や、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiNi0.8Co0.15Al0.05などを含む正極電極を利用することができる。
負極活物質としてチタン酸リチウムを利用すると、高起電力の全固体型非水電解質電池とすることができる。
本発明電極によれば、従来の全固体型非水電解質電池よりも優れた電池性能を備える全固体型非水電解質電池を作製することができる。
実施形態に記載の全固体型非水電解質電池の縦断面図である。
<全固体型非水電解質電池の全体構成>
図1に示す全固体型非水電解質電池100は、正極電極1、固体電解質層(SE層)3、および負極電極2を備える。正極電極1はさらに正極集電体11と正極活物質層12を、負極電極2はさらに負極集電体21と負極活物質層22とを備える。この電池100の最も特徴とするところは、正極電極1、もしくは負極電極2のいずれか一方に下記本発明電極を採用したことにある。
<電極>
本発明電極は、少なくとも活物質層を備えていれば良い。本実施形態では、活物質層に加えて集電体を備える本発明電極を例にして説明する。この本発明電極を、正極電極1に用いるか負極電極2に用いるかに関わらず、本発明電極の活物質層は、チタン酸リチウム粒子からなる活物質粉末と、固体電解質粒子からなる固体電解質粉末と、薄片状黒鉛と、を含む。
≪活物質粉末≫
活物質であるチタン酸リチウムとしては、組成式LiTi12で表されるものが挙げられる。その他、LiTiOなどを利用することもできる。なお、これらの組成式の一部が他の元素に置換されていても良い。例えば、Liの2%mol以下、もしくはTiの4%mol以下が、Mg、Al、または3d元素などで置換されても良い。
≪固体電解質粉末≫
固体電解質粉末を構成する固体電解質粒子としては、酸化物系や硫化物系を利用することができる。酸化物固体電解質としては、例えば、LiPONを挙げることができる。硫化物固体電解質としては、例えば、LiS−P(必要に応じてPなどの酸化物を含んでいても良い)を挙げることができる。特に、硫化物固体電解質粒子は、低硬度で変形し易いので、電極の作製時に活物質粒子に密着し易いため、好ましい。
≪薄片状黒鉛≫
薄片状黒鉛は、粒子状でも繊維状でもない、平板状の黒鉛である。この薄片状黒鉛の平均厚さは50〜500nmで、かつ薄片状黒鉛の平均粒径が2〜20μmである。薄片状黒鉛の平均厚さは、SEM観察した少なくとも50個以上の薄片状黒鉛で測定した値の平均値である。また、薄片状黒鉛の平均粒径は粒度分布測定機によるD50%累積値である。薄片状黒鉛を平面視したときの形状は、円を含む楕円形、多角形、異形のいずれでも良い。
また、薄片状黒鉛のd値は、0.335nm以上、0.344nm以下とすることが好ましい。薄片状黒鉛のd値を上記範囲とすることで、薄片状黒鉛が活物質粒子間の電子伝導パスとして最も効果的に機能する。ここで、d値とは黒鉛の(002)面の面間隔のことであり、X線広角回折により測定することができる。
ここで、上記d値が大きくなると、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)に近づいていき、薄片化しにくくなると考えられると共に、ハードカーボンは不規則な形状のため、目的とする薄片状黒鉛が得られ難くなる。また、ハードカーボンは塑性変形が起こりにくく、成形体にした際、スプリングバックにより電極中に空隙が出来易くなる。
≪その他の含有物≫
電極の活物質層は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの結着剤を含んでいても良い。結着剤はあくまで補助的なものであるので、活物質層における含有量が高すぎると、電池性能を低下させる。そのため、活物質層における結着剤の含有量は、体積%で15%以下とすることが好ましい。
≪各物質の配合比≫
活物質層に含まれる活物質粉末は、電池反応の主体となるものであるので、活物質層において十分な量を占める必要がある。具体的には、活物質層におけるその含有量は、質量%で40〜90とすることが好ましい。また、活物質層に含まれる固体電解質粉末は、活物質粒子間のLiイオン伝導を補助するためのものであるので、活物質層におけるその含有量は、質量%で10〜60とすることが好ましい。最後に、活物質層に含まれる薄片状黒鉛は、活物質粒子間の電子伝導を補助するためのものであるので、活物質層におけるその含有量は、質量%で2〜16とすることが好ましい。但し、薄片状黒鉛は、負極活物質層において負極活物質として機能し得る。
≪集電体≫
本発明電極の集電体は、導電材料のみから構成されていても良いし、絶縁基板上に導電材料の膜を形成したもので構成されていても良い。後者の場合、導電材料の膜が集電体として機能する。導電材料としては、正極集電体11の場合、AlやNi、これらの合金、ステンレスから選択される1種を好適に利用することができるし、負極集電体21の場合、Cu、Ni、Fe、Cr、及びこれらの合金(例えば、ステンレス)から選択される1種を好適に利用できる。
<本発明電極を負極電極とする場合>
上述した本発明電極を負極電極2として使用する場合、正極電極1の正極活物質層11における正極活物質にはチタン酸リチウムとは異なるものを使用する。例えば、正極活物質としては、層状岩塩型の結晶構造を有する物質、例えば、Liαβ(1−X)(αはCo,Ni,Mnから選択される1種、βはFe,Al,Ti,Cr,Zn,Mo,Biから選択される1種、Xは0.5以上)で表される物質を利用することが好ましい。その具体例としては、LiCoOやLiNiO、LiMnO、LiNi0.5Mn0.5、LiCo0.5Fe0.5、LiCo0.5Al0.5、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiNi0.8Co0.15Al0.05などを挙げることができる。その他、正極活物質として、スピネル型の結晶構造を有する物質(例えば、LiMnなど)や、オリビン型の結晶構造を有する物質(例えば、LiFePO(0<X<1))を用いることもできる。
この場合の正極活物質層12にも、本発明電極と同様に、正極活物質層12におけるLiイオン伝導性を向上させるために、固体電解質粒子を含有させることが好ましい。この固体電解質粒子は硫化物系とすることが好ましい。その他、正極活物質層12は、導電助剤や結着剤を含んでいても良い。
ここで、正極活物質層12に含有させる固体電解質粒子が硫化物系である場合、硫化物固体電解質粒子と、酸化物の正極活物質粒子とが反応して、両粒子の界面近傍に高抵抗層が形成されることがある。そこで、正極活物質粒子の表面には、非晶質のLiイオン伝導性酸化物、例えば、LiNbOやLiTaOなどの被膜を形成することが好ましい。この被膜を形成することで、正極活物質粒子と固体電解質粒子との界面近傍の高抵抗化を抑制することができる。この被膜は静電噴霧法などにより形成することができる。被膜の厚さは、50nm以下、より好ましくは7nmとする。
正極活物質層12は、粉末成形法で形成しても良いし、気相法で形成しても良い。特に、粉末成形法が簡便で好ましい。
<本発明電極を正極電極とする場合>
上述した本発明電極を正極電極1として使用する場合、負極電極2の負極活物質層22における負極活物質にはチタン酸リチウムとは異なるものを使用する。例えば、CやSiなどのLiと合金を形成する元素、あるいは金属Liなどを利用することができる。特に、金属Liは、第1サイクル目の充放電サイクルにおいて、充電容量に対して放電容量が大幅に小さくなるという問題(即ち、不可逆容量が生じる問題)を解決することができる。
負極活物質層22は、粉末成形法で形成しても良いし、気相法で形成しても良い。負極活物質に金属Liを利用する場合、金属Li箔をSE層3に貼り合わせることで、負極活物質層22を形成することもできる。
<SE層>
SE層3は、正極電極1と負極電極2との間に配置され、両電極1,2間を絶縁する層である。このSE層3に要求される特性は、低電子伝導性でかつ高Liイオン伝導性であることである。SE層3の構成材料には、電極の説明の際に挙げた酸化物固体電解質や硫化物固体電解質を利用できる。なお、SE層3に使用する固体電解質と電極に使用する固体電解質とは異なっていても良いが、同じとすることが好ましい。
<全固体型非水電解質電池の効果>
本発明電極を使用した全固体型非水電解質電池100によれば、薄片状黒鉛からなる導電助剤が活物質粒子間の電子伝導パスとして効果的に機能するため、従来よりも優れた電池性能を発揮する。また、薄片状黒鉛の嵩密度が低いため、活物質層における物質の充填率が向上し、活物質層が欠け難くなる。
<全固体型非水電解質電池の製造方法>
上記全固体型非水電解質電池100は、例えば、以下のようにして作製することができる。もちろん、以下の製造方法に限定されるわけではない。
≪製造方法1≫
第1に、SE層3をまず粉末成形法で作製し、次いでそのSE層3の表面に粉末成形法により正極活物質層12と負極活物質層22を作製する方法が挙げられる。この場合、正極集電体11と負極集電体21は、後から正極活物質層12と負極活物質層22に接合すると良い。もちろん、両集電体11,21を粉末成形型内に配置しておいて、活物質層12,22の成形と同時に活物質層12,22に集電体11,21が接合されるようにしても良い。
≪製造方法2≫
第2に、正負いずれかの電極をまず作製し、その電極を基板として残りの層を順次積層する方法が挙げられる。例えば、本発明電極を正極電極1とする場合、型内に配置したAl箔などの正極集電体11の上に、チタン酸リチウム粉末と固体電解質粉末と薄片状黒鉛の混合粉末を充填し、プレスすることで、正極電極1を作製する。次いで、その正極電極1の上に、SE層3と負極電極2を積層していく。SE層3と負極電極2は粉末成形法や気相法などで適宜積層していけば良い。
≪製造方法3≫
第3に、正極電極1と負極電極2を個別に作製し、これら電極1,2の間に粉末状の固体電解質粉末を配置して、全体をプレスする方法が挙げられる。電極1,2は、個別に作製する段階で集電体11,21を有していても良いし、有していなくても良い。後者の場合、電極1,2と固体電解質粉末とをプレスした後に、集電体11,21をプレス体に接合すれば良い。
<実施例1>
本実施例では、チタン酸リチウム粉末と固体電解質粉末と導電助剤とを加圧成形した電極を負極電極として利用した複数の全固体型非水電解質電池(電池α〜δ)を作製した。各電池α〜δの相違点は、後述する表1に示すように、負極電極の作製に使用する導電助剤の種類、および材料の混合比の少なくとも一つが異なることである。
≪電池αの製造方法≫
各電池αの製造方法は、以下に示すように共通である。まず、LiS−Pを主成分とする硫化物固体電解質粉末を80mg秤量し、直径10mmの筒状ポリカーボネート型に入れ、面圧1MPaでプレスした。これによって、円盤状のSE層を形成することができる。
一方、静電噴霧法で膜厚10nmのLiNbOを表面にコーティングしたLiCoO粒子からなる正極活物質粉末と、SE層の作製に利用した硫化物固体電解質粉末と、を70質量部:30質量部の割合で混合した正極活物質混合体を作製した。LiCoOへのLiNbOのコーティングは静電噴霧法により行なった。
また、LiTi12粒子からなる負極活物質粉末と、SE層の作製に利用した硫化物固体電解質粉末と、薄片状黒鉛(導電助剤)と、を40質量部:60質量部:5質量部の割合で混合した負極活物質混合体を作製した。薄片状黒鉛は不定形の平板状で、その平均厚さは0.5μm、その平均粒径は5μmであった。また、薄片状黒鉛のd値を、X線広角回折によって測定したところ、0.337nmであった。このような薄片状黒鉛は、天然黒鉛の粉砕または湿式法により得ることができる。
次に、筒状の型内に、15mgの正極活物質混合体、円盤状のSE層、22mgの負極活物質混合体の順に配置し、面圧360MPaでプレスした。そして、プレス形成体を型から抜き出して、そのプレス成形体に正負集電体を取り付けた状態でコインセル内に配置することで電池αを作製した。
≪電池β〜δの製造方法≫
電池β〜δの製造方法は、以下に示す点以外、電池αの製造方法と同様である。
[電池β]…負極活物質混合体における負極活物質粉末:硫化物固体電解質粉末:薄片状黒鉛=40質量部:60質量部:12質量部。
[電池γ]…負極活物質混合体に含有させる導電助剤が粒径数十nmの粒子状のアセチレンブラック。負極活物質混合体における負極活物質粉末:硫化物固体電解質粉末:アセチレンブラック=40質量部:60質量部:4質量部。
[電池δ]…負極活物質混合体に含有させる導電助剤が粒径数十nmの粒子状のアセチレンブラック。負極活物質混合体における負極活物質粉末:硫化物固体電解質粉末:アセチレンブラック=40質量部:60質量部:12質量部。ここで、電池δは、型内からプレス成形体を抜き出す際、負極活物質層が崩れてしまい、電池として成り立たなかった。
≪試験≫
作製した電池α〜γを50μA/cmで充電し、充電後の各電池の抵抗をインピーダンスアナライザーで測定すると共に、各電池の放電容量(mAh/cm)を測定した。また、負極活物質層に含まれる負極活物質粉末の利用率(%)を測定した。利用率は、『測定した電池の放電容量』/『負極活物質層に含まれる負極活物質粉末の量から推測される理論上の放電容量(LTOの容量密度を175mAh/gとして算出)』から求めた。その結果を表1に示す。なお、表1には、負極活物質層の構成も合わせて表示する。
Figure 2012243645
表1における電池α,βと電池γとの比較から、負極活物質層の導電助剤として薄片状黒鉛を利用することで、電池の放電容量を向上させ、かつ電池の抵抗を低減できることが分かった。
また、表1における電池αと電池βとの比較から、活物質層における薄片状黒鉛の含有量を質量%で2〜16とすることで、電池の放電容量を向上させ、かつ電池の抵抗を低減できることが分かった。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明電極は、充放電を繰り返すことを前提とした電気機器に使用される全固体型非水電解質電池の電極として好適に利用可能である。
100 全固体型非水電解質電池
1 正極電極
11 正極集電体 12 正極活物質層
2 負極電極
21 負極集電体 22 負極活物質層
3 固体電解質層(SE層)

Claims (5)

  1. 活物質粒子からなる活物質粉末と、固体電解質粒子からなる固体電解質粉末とを含有する活物質層を備える電極であって、
    前記活物質粒子は、チタン酸リチウムであり、
    前記活物質層はさらに、薄片状黒鉛を含有し、
    当該薄片状黒鉛の平均厚さが50〜500nmで、薄片状黒鉛の平均粒径が2〜20μmであることを特徴とする電極。
  2. 前記薄片状黒鉛のd値が0.335nm以上、0.344nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電極。
    ここで、d値は、(002)面の面間隔である。
  3. 前記活物質層における前記薄片状黒鉛の含有量は、質量%で2以上、16以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電極。
  4. 正極電極と、負極電極と、これら電極間に配される固体電解質層と、を備える全固体型非水電解質電池であって、
    前記正極電極、または負極電極のいずれかに、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極を利用したことを特徴とする全固体型非水電解質電池。
  5. 前記負極電極は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極であることを特徴とする請求項4に記載の全固体型非水電解質電池。
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