JP2012256731A - 多数個取り配線基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックからなり、平面視が矩形の複数の配線基板部5を縦横に隣接して併有する製品領域4と、製品領域4の周囲に位置する平面視が矩形枠状の耳部6と、隣接する配線基板部5同士の境界および製品領域4と耳部6との境界に沿って、表面2で平面視が格子状に形成された分割溝8と、を備えた多数個取り配線基板であって、分割溝8の端部9のうち、製品領域4と耳部6との境界よりも該耳部6側に延在する分割溝8の端部9は、平面視で溝幅wが製品領域4側から耳部6側に向かって漸次狭くなって集束する集束部10を有し、且つ側面視で底部が製品領域4側から耳部6側に向かって漸次浅くなる終端部を有する。
【選択図】図2
Description
即ち、本発明の多数個取り配線基板(請求項1)は、セラミックからなり、且つ平面視が矩形の表面および裏面を有する複数の配線基板部を縦横に隣接して併有する製品領域と、上記と同じセラミックからなり、上記製品領域の周囲に位置する平面視が矩形枠状の表面および裏面を有する耳部と、隣接する上記配線基板部同士の境界および上記製品領域と耳部との境界に沿って、表面および裏面の少なくとも一方で平面視が格子状に形成された分割溝と、を備えた多数個取り配線基板であって、上記分割溝の端部のうち、上記製品領域と耳部との境界よりも該耳部側に延在する分割溝の端部は、平面視で溝幅が製品領域側から耳部側に向かって漸次狭くなって集束する集束部を有し、且つ側面視で底部が製品領域側から耳部側に向かって漸次浅くなる終端部を有する、ことを特徴とする。
また、前記分割溝の端部における底部の終端部は、側面視で湾曲辺または傾斜辺である。更に、上記湾曲辺のアール(半径)は、前記クラックの発生を防ぐため、10μm以上が推奨される。
加えて、前記分割溝における端部の集束部は、平面視でほぼU字形、ほぼV字形、あるいは半楕円形状を呈する形態を含む。但し、ほぼV字形の集束部でも、前記クラックを防ぐため、少なくとも5μm以上のアールを付すのが望ましい。
これによれば、前記集束部および終端部を併有する分割溝の端部を耳部側だけに形成できると共に、かかる端部によって当該耳部の強度低下を抑制することができる。従って、分割溝の端部を起点とするクラックの発生を皆無とした多数個取り配線基板を確実に提供することができる。
尚、前記長さの下限を0.5mmとしたのは、0.5mm未満では、前記集束部および終端部を有する分割溝の端部を形成することが、極めて困難なためである。一方、前記長さの上限を5mmとしたのは、5mmを超えると、耳部の強度を低下させる事態を招くおそれがあるためである。
これによれば、例えば、後述するレーザの照射および走査によるレーザ加工によって、側面視で耳部の外側に向かって漸次浅くなる1段または2段以上の湾曲辺、あるいは1段または2段以上の傾斜辺を端部の底部とする前記分割溝を精度および効率良く形成した多数個取り配線基板とすることが可能となる。
尚、前記グリーンシートは、複数のグリーンシートの積層体も含む。
また、前記レーザには、CO2レーザ、YAGレーザ、YVO4レーザ、エキシマレーザ、あるいは半導体レーザなどが使用される。
更に、前記分割溝を形成する工程の後には、分割溝が形成されたグリーンシートやグリーンシート積層体を焼成する工程と、得られたセラミック積層体などにおける配線基板部ごとの導体部分に金属メッキを施す工程と、が行われる。
加えて、前記分割溝を形成する工程においては、耳部に延在する複数の分割溝ごとの端部を一定にするため、該耳部の外周側を覆い且つレーザの照射を遮蔽する遮蔽板を配置して、前記レーザ加工を行うようにしても良い。
これによれば、前記製品領域と耳部との境界よりも該耳部側に延在する分割溝の端部を、平面視で溝幅が製品領域側から耳部側に向かって漸次狭くなって集束する集束部を有し、且つ側面視で底部が製品領域側から耳部側に向かって漸次浅くなる終端部を有するものにすることが確実となる。
尚、前記レーザの出力を徐々に上げる方法や下げる方法には、該出力を直線的な傾斜に沿って増減する方法と、2次関数の曲線に沿って増減する方法とがある。
図1は、本発明の多数個取り配線基板1を示す平面図、図2は、図1中の一部を拡大した部分平面図、図3は、図2中のX−X線の矢視に沿った垂直断面図である。かかる多数個取り配線基板1は、図1〜図3に示すように、セラミックからなり、平面視が正方形(矩形)の表面2および裏面3を有する複数の配線基板部5を縦横に隣接して併有する製品領域4と、上記と同じセラミックからなり、該製品領域4の周囲に位置し平面視が四角形枠状の表面2および裏面3を有する耳部6と、上記配線基板部5,5間の境界cfおよび製品領域4と耳部6との境界cfに沿って表面2で平面が格子状に形成された分割溝8と、を備えている。
前記セラミックは、例えば、アルミナ、ムライト、あるいは窒化アルミニウムなどの高温焼成セラミックからなる。尚、図1〜図3中の符号7は、本多数個取り配線基板1の側面を示す。また、図3中の破線で示す境界cfは、分割予定位置の垂直面を示す仮想線である。更に、前記表面2および裏面3は、製品領域4、配線基板部5、および耳部6に共通して用いられる。
上記分割溝8のうち、製品領域4と耳部6との境界cfよりも該耳部6側に延在する端部9ごとの長さsは、図2,図3に示すように、平面視および側面視において、0.5〜5mmの範囲とされている。また、図3中で断面ほぼV字形状で示した分割溝8は、図示の前後方向に沿って形成された分割溝8を示す。
以上のような分割溝8は、図3に示すように、断面ほぼV字形状を呈し、後述するレーザLの照射および走査によるレーザ加工により形成されたものである。
更に、図5は、前記分割溝8における更に異なる形態の端部9を示し、側面視で該端部9の底部が製品領域4側から耳部6側に向かって漸次浅くなり、且つ互いの傾斜角度が異なる二段の傾斜辺14a,14bからなる終端部14を有する。
加えて、図6は、前記分割溝8における応用形態の端部9を示し、側面視で該端部9の底部が製品領域4側から耳部6側に向かって漸次浅くなる上下二段の湾曲辺13,15からなる終端部16を有している。下層側の湾曲辺15も、半径が10μm以上のアール部を有している。
以上のように、側面視で底部が一段の湾曲辺13、二段の湾曲辺13,15、あるいは二段の傾斜辺14a,14bからなる終端部12〜14,16を有し、且つ平面視で前記集束部10を有する端部9を両端に有する分割溝8も、後述するレーザLの照射および走査によるレーザ加工によって形成されたものである。
尚、平面視が前記格子状の分割溝8および該分割溝8の端部9は、前記製品領域4および耳部6の裏面3側にも、表面2側と上下対称にして形成しても良い。
予め、アルミナ粉末に樹脂バインダおよび溶剤などを適量ずつ配合してセラミックスラリとし、該セラミックスラリをドクターブレード法によってシート化して、複数のグリーンシート(図示せず)を製作した。
次に、上記複数のグリーンシートごとの所定の位置を打ち抜き、得られた貫通孔にWまたはMo粉末を含む導電性ペーストを充填して未焼成のビア導体(図示せず)を形成すると共に、上記複数のグリーンシートごとの表面および裏面の少なくとも一方における所定の位置に上記同様の導電性ペーストを印刷により配設して、未焼成の内部配線層あるいは表面配線層(何れも図示せず)を形成した。
次いで、上記ビア導体および配線層を有する複数のグリーンシートを、積層し且つ厚み方向に沿って圧着した。
次に、図7(a)に示すように、耳部6と製品領域4との境界cfから該耳部6側に5mm未満入った位置に対し、波長が約250〜1100nmであるCO2レーザのレーザL1を照射すると共に、同図中の水平な矢印で示すように、図7(a)の左右方向に沿った境界cf(図示せず)の表面2に沿って右側に一定の送り速度(約100mm/秒)で走査した。その結果、照射開始した直後の上記境界cfに隣接する耳部6には、前記端部9の一部となる凹部9aが形成された。
上記照射開始位置では、上記レーザL1の出力が徐々に(曲線状に)上がっていく(約0W→5W)ように制御した。尚、形成すべき分割溝8の深さが約200μmで且つ開口部の幅が約50μmの場合、上記レーザ光L1の照射条件は、周波数:約30〜100Hz、繰り返し回数:2〜5回とした。
前記レーザL1の照射位置が、耳部6と製品領域4との境界cf付近に達した時点で、出力を約5Wと高く保ったレーザL2として、図7(b)に示すように、引き続き同図中の左右方向に沿った境界cfの表面2に沿って右側に走査した。尚、該レーザL2の照射条件も前記レーザL1と同様にした。
その結果、図7(b)に示すように、集束部10と底部の湾曲辺13とを併有する端部9を耳部6側に有する共に、製品領域4内の各配線基板部5では、一定深さの底部11を有する断面ほぼV字形状の分割溝8が形成された。尚、図7(b)中の符号8aは、高出力のレーザL2により溶融されつつあるグリーンシート積層体gsの表面2側の窪みである。更に、図7(b)で右側となる耳部6内に入った後では、上記レーザL2の出力を徐々に下げて前記レーザL1とした。
以上のような工程を経ることで、前記図4で示したように、両端に湾曲辺13の底部を含む端部9を対称に有する分割溝8を形成した多数個取り配線基板1を製造することが可能となった。
以上のような工程を経ることで、前記図3で示したように、両端に傾斜辺12の底部(12)を含む端部9を対称に有する分割溝8を形成した多数個取り配線基板1を製造することが可能となった。
先ず、図9(a)に示すように、前記同様のグリーンシート積層体gsにおける左側の耳部6に対し、前記同様で且つ第1回目のレーザLaを照射し且つその出力を徐々に曲線状に上げつつ、製品領域4における左右方向に沿った境界cf(図示せず)の表面2に沿って走査した。そして、図9(b)に示すように、製品領域4と右側の耳部6との境界cf付近を通過した後は、上記レーザLaの出力と上記と反対に下げつつ走査した。その結果、図9(a),(b)に示すように、比較的浅く且つ一定深さの底部11と、両端に集束部10および比較的小さい湾曲辺13を併有する端部9を対称に有する分割溝8が形成された。
その結果、図10(a),(b)に示すように、一定深さの底部11と、両端に集束部10および上下二段の湾曲辺13,15からなる終端部16を併有する一対の端部9とを対称に有する分割溝8が形成された。以上のような工程を経ることで、前記図6で示したように、両端に湾曲辺13,15の底部16を含む端部9を対称に有する分割溝8を形成した多数個取り配線基板1を製造することが可能となった。
先ず、図11(a)に示すように、前記同様のグリーンシート積層体gsにおける左側の耳部6に対し、前記同様で且つ第1回目のレーザLaを照射し且つその出力を徐々に直線状に上げつつ、製品領域4における左右方向に沿った境界cfの表面2に沿って走査した。更に、製品領域4と反対側の図示しない耳部6との境界cf付近を通過した後は、上記レーザLaの出力を上記と反対に下げつつ走査した。その結果、図11(a)で例示するように、比較的浅く且つ一定深さの底部11と、両端に集束部10と比較的小さい傾斜辺14aとを併有する端部9を対称に有する分割溝8が形成された。
引き続いて、図11(b)に示すように、左側の端部9における集束部10よりも若干製品領域4側の位置に対して、前記同様で且つ第2回目のレーザLbを照射し且つその出力を徐々に直線状に上げつつ、製品領域4における左右方向に沿った境界cfの表面2に沿って走査した。この際、第2回目のレーザLbにおける焦点Fの位置を、第1回のレーザLaよりも深い位置に設定した。
その結果、図11(b)で例示するように、一定深さの底部11と、両端に集束部10および上下二段の傾斜辺14a,14bからなる底部14を併有する端部9とを対称に有する分割溝8が形成された。
以上のような工程を経ることで、前記図5で示したように、両端に傾斜辺14a,14bの底部14を含む端部9を対称に有する分割溝8を形成した多数個取り配線基板1を製造することが可能となった。
かかる分割溝8を形成工程の後半は、前記図78(b)で示したように、両端に傾斜辺12の底部を含む端部9を対称に有する左右方向に沿った複数の分割溝8を形成したグリーンシート積層体gs、前記図10(a),(b)で示したように、両端に湾曲辺13,15の底部16を含む端部9を対称に有する左右方向に沿った複数の分割溝8を形成したグリーンシート積層体gs、および、前記図11(b)で示したように、両端に傾斜辺14a,14bの底部14を含む端部9を対称に有する左右方向に沿った複数の分割溝8を形成したグリーンシート積層体gsに対しても、それぞれ前記同様にして施した。
前記分割溝8は、耳部5内において5mm以下の長さsで形成されていたので、前記分割溝8の形成工程後における後工程ごとにおいて、焼成前のグリーンシート積層体gsは、端部9付近からのクラックが発生せず、これに起因した破損および崩壊や、焼成工程やその後におけるセラミック製の多数個取り配線基板が割れたりする不具合は、全く生じなかった。
従って、分割溝8の端部9を起点とするクラックの発生を皆無とした多数個取り配線基板1を、確実で且つ効率良く製造することが可能となった。
尚、格子状の前記分割溝8は、前記グリーンシート積層体gsの裏面3側にも、表面2側と同じ位置に対し、上下対称にして更に形成する形態としても良い。
例えば、前記多数個取り配線基板1およびグリーンシート積層体gsは、低温焼成セラミックの一種であるガラス−セラミックからなるか、該ガラス−セラミックの材料からなるものとしても良い。
また、本発明の多数個取り配線基板およびグリーンシートには、単層のセラミック層からなる形態や、単層のグリーンシートからなる形態も含まれる。
更に、前記配線基板部5は、平面視が長方形(矩形)の表面2および裏面3を有する形態でも良く、表面2に開口するキャビティを有する形態としても良い。
また、前記レーザL1,L2,La,Lbには、YAGレーザ、YVO4レーザ、エキシマレーザ、あるいは半導体レーザなどを用いても良い。
加えて、前記端部9を両端に対称に有する分割溝8は、該分割溝8と相似形の刃物をグリーンシートの表面などに差し込む操作によって形成しても良い。
2……………………………表面
3……………………………裏面
4……………………………製品領域
5……………………………配線基板部
6……………………………耳部
8……………………………分割溝
9……………………………端部
10…………………………集束部
12,14a,14b……傾斜辺(終端部)
13,15…………………湾曲辺(終端部)
14,16…………………終端部/底部
cf…………………………境界
gs…………………………グリーンシート積層体(グリーンシート)
w……………………………溝幅
s……………………………長さ
L1,L2,La,Lb…レーザ
Claims (5)
- セラミックからなり、且つ平面視が矩形の表面および裏面を有する複数の配線基板部を縦横に隣接して併有する製品領域と、
上記と同じセラミックからなり、上記製品領域の周囲に位置する平面視が矩形枠状の表面および裏面を有する耳部と、
隣接する上記配線基板部同士の境界および上記製品領域と耳部との境界に沿って、表面および裏面の少なくとも一方で平面視が格子状に形成された分割溝と、を備えた多数個取り配線基板であって、
上記分割溝の端部のうち、上記製品領域と耳部との境界よりも該耳部側に延在する分割溝の端部は、平面視で溝幅が製品領域側から耳部側に向かって漸次狭くなって集束する集束部を有し、且つ側面視で底部が製品領域側から耳部側に向かって漸次浅くなる終端部を有する、
ことを特徴とする多数個取り配線基板。 - 前記製品領域と耳部との境界よりも該耳部側に延在する前記分割溝の端部の平面視における長さは、0.5mm〜5mmの範囲にある、
ことを特徴とする請求項1に記載の多数個取り配線基板。 - 前記分割溝の端部における底部は、側面視で耳部の外側に向かって漸次浅くなる1段または2段以上の湾曲辺、あるいは1段または2段以上の傾斜辺である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の多数個取り配線基板。 - セラミックからなり、且つ平面視が矩形の表面および裏面を有する複数の配線基板部を縦横に隣接して併有する製品領域と、
上記と同じセラミックからなり、上記製品領域の周囲に位置する平面視が矩形枠形の表面および裏面を有する耳部と、
隣接する上記配線基板部同士の境界、および上記製品領域と耳部との境界に沿って、表面および裏面の少なくとも一方で平面視が格子状に形成された分割溝と、を備えた多数個取り配線基板の製造方法であって、
追って上記セラミックとなるグリーンシートの表面および裏面の少なくとも一方において、上記境界に沿ってレーザを照射して走査するに際し、照射開始位置および照射終了位置を、平面視における第1回目の照射と第2回目以降の照射との間でずらすか、あるいは、照射するレーザの出力を照射開始位置と照射終了位置とでこれらの中間での出力に対して変化させることで、上記製品領域と耳部との境界よりも該耳部側に延在する端部において、平面視で溝幅が製品領域側から耳部側に向かって漸次狭くなって集束し、且つ側面視で底部が製品領域側から耳部側に向かって漸次浅くなるような分割溝を形成する工程、を含む、
ことを特徴とする多数個取り配線基板の製造方法。 - 前記分割溝を形成する工程において、前記照射開始位置ではレーザの出力を徐々に上げると共に、前照射終了位置ではレーザの出力を徐々に下げている、
ことを特徴とする請求項4に記載の多数個取り配線基板の製造方法。
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