図1は、CHO細胞において発現するCLDN−1へのラット抗ヒトCLDN−1血清の特異的結合を例示する2つのグラフの組である。CLDN−1外部ドメインループに対する抗CLDN−1ポリクローナル血清は、ヒトCLDN−1 cDNAを持つプラスミドを使用したウィスターラットの遺伝子免疫により産生された(実施例1を参照のこと)。CHO細胞を、pcDNA−CLDN−1又はコントロールベクター(pcDNA)を用いてトランスフェクトした。ラット抗ヒトCLDN−1ポリクローナル血清及びPEコンジュゲート抗ラットIgGとインキュベートされたCLDN−1又はコントロールトランスフェクト非透過性化CHO細胞のフローサイトメトリーによって、抗CLDN−1抗体とヒトCLDN−1との特異的な相互作用が実証された(図1B)。対照的に、相互作用は、コントロールベクターを用いてトランスフェクトされ、抗CLDN−1血清とインキュベートされたCHO細胞において観察されなかった(図1A)。
図1は、CHO細胞において発現するCLDN−1へのラット抗ヒトCLDN−1血清の特異的結合を例示する2つのグラフの組である。CLDN−1外部ドメインループに対する抗CLDN−1ポリクローナル血清は、ヒトCLDN−1 cDNAを持つプラスミドを使用したウィスターラットの遺伝子免疫により産生された(実施例1を参照のこと)。CHO細胞を、pcDNA−CLDN−1又はコントロールベクター(pcDNA)を用いてトランスフェクトした。ラット抗ヒトCLDN−1ポリクローナル血清及びPEコンジュゲート抗ラットIgGとインキュベートされたCLDN−1又はコントロールトランスフェクト非透過性化CHO細胞のフローサイトメトリーによって、抗CLDN−1抗体とヒトCLDN−1との特異的な相互作用が実証された(図1B)。対照的に、相互作用は、コントロールベクターを用いてトランスフェクトされ、抗CLDN−1血清とインキュベートされたCHO細胞において観察されなかった(図1A)。
図2は、Huh7.5.1ヒト肝細胞癌細胞(図2A)、ヒト肝細胞(図2B)上での抗CLDN−1抗体とCLDN−1外部ドメインとの相互作用を実証する3つのグラフの組である。CLDN−1の細胞表面発現を、ラット抗ヒトCLDN−1血清又はコントロール免疫前血清を使用したフローサイトメトリーにより決定した(実施例1を参照のこと)。それぞれの細胞表面分子の細胞表面発現に対応するヒストグラム(白曲線)を、適切なアイソタイプコントロールとインキュベートされた細胞のヒストグラム(灰色影付き曲線)に重ねる。ラット抗ヒトCLDN−1血清は、ヒト肝細胞癌Huh7.5.1細胞、及びヒト初代肝細胞の細胞表面上でCLDN−1を特異的に検出した。
図2は、Huh7.5.1ヒト肝細胞癌細胞(図2A)、ヒト肝細胞(図2B)上での抗CLDN−1抗体とCLDN−1外部ドメインとの相互作用を実証する3つのグラフの組である。CLDN−1の細胞表面発現を、ラット抗ヒトCLDN−1血清又はコントロール免疫前血清を使用したフローサイトメトリーにより決定した(実施例1を参照のこと)。それぞれの細胞表面分子の細胞表面発現に対応するヒストグラム(白曲線)を、適切なアイソタイプコントロールとインキュベートされた細胞のヒストグラム(灰色影付き曲線)に重ねる。ラット抗ヒトCLDN−1血清は、ヒト肝細胞癌Huh7.5.1細胞、及びヒト初代肝細胞の細胞表面上でCLDN−1を特異的に検出した。
図3は、Caco2(A)細胞及びHuh7.5.1(B)細胞におけるCLDN1発現を示す免疫蛍光画像の組である。図3A及び図3Bの下パネルはそれぞれCaco2細胞及びHuh7.5.1細胞を示し、それらは、CLDN1外部ドメインに対する抗CLDN1ポリクローナル抗体(「抗CLDN1 pAb」)、及び細胞内C末端ドメインに対する市販の抗CLDN1抗体(「抗CLDN1 mAb」)を使用してCLDN1について、ならびにDAPIを使用して核について、実施例1に記載する通りに染色した。コントロールを図3A及び図3Bの上パネルに示し、そこではCaco2細胞及びHuh7.5.1細胞をそれぞれラットポリクローナルIgG(「コントロールpAb」)、マウスモノクローナルIgG(「コントロールmAb」)、及びDAPIとインキュベートした。スケールバーは10μmを表す。
図3は、Caco2(A)細胞及びHuh7.5.1(B)細胞におけるCLDN1発現を示す免疫蛍光画像の組である。図3A及び図3Bの下パネルはそれぞれCaco2細胞及びHuh7.5.1細胞を示し、それらは、CLDN1外部ドメインに対する抗CLDN1ポリクローナル抗体(「抗CLDN1 pAb」)、及び細胞内C末端ドメインに対する市販の抗CLDN1抗体(「抗CLDN1 mAb」)を使用してCLDN1について、ならびにDAPIを使用して核について、実施例1に記載する通りに染色した。コントロールを図3A及び図3Bの上パネルに示し、そこではCaco2細胞及びHuh7.5.1細胞をそれぞれラットポリクローナルIgG(「コントロールpAb」)、マウスモノクローナルIgG(「コントロールmAb」)、及びDAPIとインキュベートした。スケールバーは10μmを表す。
図4は、抗CLDN−1抗体(ラットポリクローナル抗CLDN−1抗血清)によるHCV感染(Jc1 HCVcc感染)の阻害を示す2つのグラフの組である。図4Aは、JC1 HCVccを用いた37℃で3時間にわたる感染前に、抗CLDN−1ラット血清(希釈1/50)又はコントロール血清(「汎ラット」)と37℃で1時間プレインキュベートされたHuh7.5.1細胞について得られた結果を示す。HCV感染を、感染から72時間後の感染Huh7.5.1細胞のライセート中でのHCV RNA定量化により評価した。全RNAを単離し、HCV RNAをpRT−PCRにより定量化した。図4Bは、精製された抗CLDN−1免疫グロブリンによるJc1 HCVcc感染の阻害を示す。抗CLDN−1 IgGを、実施例1に記載する通り、血清No. 2から精製し、Huh7.5.1細胞に加えた(CTRL−コントロールIgG)。HCV感染を、上に記載する通り、HCV RNA定量化により評価した。結果を、少なくとも2つの独立した実験からの1つで、2連での決定から平均% HCVcc感染力±SDとして表す。
図4は、抗CLDN−1抗体(ラットポリクローナル抗CLDN−1抗血清)によるHCV感染(Jc1 HCVcc感染)の阻害を示す2つのグラフの組である。図4Aは、JC1 HCVccを用いた37℃で3時間にわたる感染前に、抗CLDN−1ラット血清(希釈1/50)又はコントロール血清(「汎ラット」)と37℃で1時間プレインキュベートされたHuh7.5.1細胞について得られた結果を示す。HCV感染を、感染から72時間後の感染Huh7.5.1細胞のライセート中でのHCV RNA定量化により評価した。全RNAを単離し、HCV RNAをpRT−PCRにより定量化した。図4Bは、精製された抗CLDN−1免疫グロブリンによるJc1 HCVcc感染の阻害を示す。抗CLDN−1 IgGを、実施例1に記載する通り、血清No. 2から精製し、Huh7.5.1細胞に加えた(CTRL−コントロールIgG)。HCV感染を、上に記載する通り、HCV RNA定量化により評価した。結果を、少なくとも2つの独立した実験からの1つで、2連での決定から平均% HCVcc感染力±SDとして表す。
図5(A)は、抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体によるLuc−Jc1 HCVcc感染の用量依存的な阻害を示す。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、抗CD81 mAb(0.1及び0.05μg/mL)、コントロールマウスmAb(mIgG:0.1及び0.05μg/mL)、ラット抗SR−BI血清(1/200、1/400、及び1/800)、ラット抗CLDN1血清(1/100、1/200、1/400)、又はコントロールラット免疫前血清(CTRL:1/200)と37℃で1時間プレインキュベートした。HCV感染を、感染から48時間後のルシフェラーゼ活性の測定により評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。図5(B)〜(D)は、HCVcc侵入の阻害における抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体の相加効果を示す4つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、ラット抗SR−BI(1/400、1/800)、ラット抗CLDN1(1/200、1/400)、及びマウス抗CD81(0.05、0.1μg/mL)と単独で(黒色バー)又は組み合わせで(灰色バー)37℃で1時間プレインキュベートした。HCVcc感染を(A)に記載する通りに評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。
図5(A)は、抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体によるLuc−Jc1 HCVcc感染の用量依存的な阻害を示す。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、抗CD81 mAb(0.1及び0.05μg/mL)、コントロールマウスmAb(mIgG:0.1及び0.05μg/mL)、ラット抗SR−BI血清(1/200、1/400、及び1/800)、ラット抗CLDN1血清(1/100、1/200、1/400)、又はコントロールラット免疫前血清(CTRL:1/200)と37℃で1時間プレインキュベートした。HCV感染を、感染から48時間後のルシフェラーゼ活性の測定により評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。図5(B)〜(D)は、HCVcc侵入の阻害における抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体の相加効果を示す4つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、ラット抗SR−BI(1/400、1/800)、ラット抗CLDN1(1/200、1/400)、及びマウス抗CD81(0.05、0.1μg/mL)と単独で(黒色バー)又は組み合わせで(灰色バー)37℃で1時間プレインキュベートした。HCVcc感染を(A)に記載する通りに評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。
図5(A)は、抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体によるLuc−Jc1 HCVcc感染の用量依存的な阻害を示す。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、抗CD81 mAb(0.1及び0.05μg/mL)、コントロールマウスmAb(mIgG:0.1及び0.05μg/mL)、ラット抗SR−BI血清(1/200、1/400、及び1/800)、ラット抗CLDN1血清(1/100、1/200、1/400)、又はコントロールラット免疫前血清(CTRL:1/200)と37℃で1時間プレインキュベートした。HCV感染を、感染から48時間後のルシフェラーゼ活性の測定により評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。図5(B)〜(D)は、HCVcc侵入の阻害における抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体の相加効果を示す4つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、ラット抗SR−BI(1/400、1/800)、ラット抗CLDN1(1/200、1/400)、及びマウス抗CD81(0.05、0.1μg/mL)と単独で(黒色バー)又は組み合わせで(灰色バー)37℃で1時間プレインキュベートした。HCVcc感染を(A)に記載する通りに評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。
図5(A)は、抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体によるLuc−Jc1 HCVcc感染の用量依存的な阻害を示す。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、抗CD81 mAb(0.1及び0.05μg/mL)、コントロールマウスmAb(mIgG:0.1及び0.05μg/mL)、ラット抗SR−BI血清(1/200、1/400、及び1/800)、ラット抗CLDN1血清(1/100、1/200、1/400)、又はコントロールラット免疫前血清(CTRL:1/200)と37℃で1時間プレインキュベートした。HCV感染を、感染から48時間後のルシフェラーゼ活性の測定により評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。図5(B)〜(D)は、HCVcc侵入の阻害における抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体の相加効果を示す4つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、ラット抗SR−BI(1/400、1/800)、ラット抗CLDN1(1/200、1/400)、及びマウス抗CD81(0.05、0.1μg/mL)と単独で(黒色バー)又は組み合わせで(灰色バー)37℃で1時間プレインキュベートした。HCVcc感染を(A)に記載する通りに評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。
図5(A)は、抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体によるLuc−Jc1 HCVcc感染の用量依存的な阻害を示す。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、抗CD81 mAb(0.1及び0.05μg/mL)、コントロールマウスmAb(mIgG:0.1及び0.05μg/mL)、ラット抗SR−BI血清(1/200、1/400、及び1/800)、ラット抗CLDN1血清(1/100、1/200、1/400)、又はコントロールラット免疫前血清(CTRL:1/200)と37℃で1時間プレインキュベートした。HCV感染を、感染から48時間後のルシフェラーゼ活性の測定により評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。図5(B)〜(D)は、HCVcc侵入の阻害における抗SR−BI抗体、抗CD81抗体、及び抗CLDN1抗体の相加効果を示す4つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVccを用いた37℃で4時間にわたる感染前に、ラット抗SR−BI(1/400、1/800)、ラット抗CLDN1(1/200、1/400)、及びマウス抗CD81(0.05、0.1μg/mL)と単独で(黒色バー)又は組み合わせで(灰色バー)37℃で1時間プレインキュベートした。HCVcc感染を(A)に記載する通りに評価した。データを、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。
図6(B)は、抗CD81 mAb(■)、ラット抗SR−BI血清(◆)、ラット抗CLDN1血清(▲)、又はコントロールラット血清(△)によるヒト肝細胞癌細胞中へのHCVcc侵入の阻害の動態を示す。ラット抗CLDN1血清(1/100)、ラット抗SR−BI血清(1/100)、ラットコントロール血清(1/100)、又は抗CD81モノクローナル抗体(5μg/mL)によるHuh7.5.1細胞中へのLuc−Jc1 HCVcc侵入の阻害を、図6(A)に提示する実験準備の概略図において示す通りに実施した。ウイルスが標的細胞に結合した後、細胞を洗浄し、阻害剤を37℃で120分間にわたり20分毎に加えて侵入を可能にした。破線は、阻害剤が存在する時間間隔を示す。ルシフェラーゼ活性を48時間後に決定し、同じ方法(しかし、阻害剤の添加なし)で実施されたコントロール感染と比較して表す。(B)における結果を、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された3つの実験からの1つでの平均値±SDを示す。
図6(B)は、抗CD81 mAb(■)、ラット抗SR−BI血清(◆)、ラット抗CLDN1血清(▲)、又はコントロールラット血清(△)によるヒト肝細胞癌細胞中へのHCVcc侵入の阻害の動態を示す。ラット抗CLDN1血清(1/100)、ラット抗SR−BI血清(1/100)、ラットコントロール血清(1/100)、又は抗CD81モノクローナル抗体(5μg/mL)によるHuh7.5.1細胞中へのLuc−Jc1 HCVcc侵入の阻害を、図6(A)に提示する実験準備の概略図において示す通りに実施した。ウイルスが標的細胞に結合した後、細胞を洗浄し、阻害剤を37℃で120分間にわたり20分毎に加えて侵入を可能にした。破線は、阻害剤が存在する時間間隔を示す。ルシフェラーゼ活性を48時間後に決定し、同じ方法(しかし、阻害剤の添加なし)で実施されたコントロール感染と比較して表す。(B)における結果を、抗体の非存在におけるパーセントLuc−Jc1 HCVcc感染力として表す。2連で実施された3つの実験からの1つでの平均値±SDを示す。
図7は、ヒトクローディン1に対して免疫化された5匹のラットから得られた血清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す5つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクターを用いて、赤色曲線は無関係なcDNAを用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞(BOSC23)での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。
図8は、抗CLDN−1抗体(その名前はx軸上に示される)を含むハイブリドーマ上清を用いた、組換え感染性HCV(HCVcc Luc−Jc1)との感染の阻害の分析での結果を示すグラフである。ハイブリドーマ上清は、実施例2に記載する通りに得られた。結果を、(PBS=100%の存在において感染させた)ハイブリドーマ上清の存在又は非存在におけるパーセントHCVcc Luc−Jc1感染として表す。OM−3E5、OM−6D9、OM−7C11、OM−4A4、OM−6E1、OM−7D3、OM−7D4、OM−7C8、及びOM−8A9はHCV感染の顕著な阻害を示し、OM−5A1、OM−6G10、及びOM−5A8は効果を示さなかった。ネガティブコントロールは非感染細胞に対応する。
図9(A)は、ヒトクローディン1に対して免疫化されたラットから集めたリンパ球から得られたモノクローナル抗体上清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す8つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクター(pCMV−SPORT6−CLDN1)を用いて、赤色曲線は無関係なcDNA(pCMV−SPORT6)を用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。x軸及びy軸は、それぞれ平均蛍光強度及び染色細胞の相対数を示す。図9(B)は、フローサイトメトリーにより試験されたトランスフェクトCHO細胞の細胞表面上に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体の特異的結合を示すグラフである。CHO細胞を、pCMV−SPORT6−CLDN1(ストライプバー)又はコントロールベクター(pCMV−SPORT6;黒色バー)を用いてトランスフェクトした。図9(C)は、Huh7.5.1肝細胞癌細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)ならびにネガティブコントロールとしてのBOSC23細胞上で細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を、2連で実施された各々の実験について算出された平均相対蛍光強度(RFU)として示す。図9(D)は、抗CLDN1モノクローナル抗体による生きた非透過性化Huh7.5.1細胞上の細胞表面CLDN1の画像を示す。Huh7.5.1細胞を、ラットアイソタイプコントロール抗体又は抗CLDN1 OM−7D3−A3抗体(10μg/mL)、Cy5コンジュゲート抗ラット二次抗体とインキュベートし、実施例2に記載する通りに分析した。細胞核を、DAPIを用いて染色した。図9(E)は、フローサイトメトリーにより試験された初代カニクイザル肝細胞上の細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。
図9(A)は、ヒトクローディン1に対して免疫化されたラットから集めたリンパ球から得られたモノクローナル抗体上清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す8つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクター(pCMV−SPORT6−CLDN1)を用いて、赤色曲線は無関係なcDNA(pCMV−SPORT6)を用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。x軸及びy軸は、それぞれ平均蛍光強度及び染色細胞の相対数を示す。図9(B)は、フローサイトメトリーにより試験されたトランスフェクトCHO細胞の細胞表面上に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体の特異的結合を示すグラフである。CHO細胞を、pCMV−SPORT6−CLDN1(ストライプバー)又はコントロールベクター(pCMV−SPORT6;黒色バー)を用いてトランスフェクトした。図9(C)は、Huh7.5.1肝細胞癌細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)ならびにネガティブコントロールとしてのBOSC23細胞上で細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を、2連で実施された各々の実験について算出された平均相対蛍光強度(RFU)として示す。図9(D)は、抗CLDN1モノクローナル抗体による生きた非透過性化Huh7.5.1細胞上の細胞表面CLDN1の画像を示す。Huh7.5.1細胞を、ラットアイソタイプコントロール抗体又は抗CLDN1 OM−7D3−A3抗体(10μg/mL)、Cy5コンジュゲート抗ラット二次抗体とインキュベートし、実施例2に記載する通りに分析した。細胞核を、DAPIを用いて染色した。図9(E)は、フローサイトメトリーにより試験された初代カニクイザル肝細胞上の細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。
図9(A)は、ヒトクローディン1に対して免疫化されたラットから集めたリンパ球から得られたモノクローナル抗体上清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す8つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクター(pCMV−SPORT6−CLDN1)を用いて、赤色曲線は無関係なcDNA(pCMV−SPORT6)を用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。x軸及びy軸は、それぞれ平均蛍光強度及び染色細胞の相対数を示す。図9(B)は、フローサイトメトリーにより試験されたトランスフェクトCHO細胞の細胞表面上に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体の特異的結合を示すグラフである。CHO細胞を、pCMV−SPORT6−CLDN1(ストライプバー)又はコントロールベクター(pCMV−SPORT6;黒色バー)を用いてトランスフェクトした。図9(C)は、Huh7.5.1肝細胞癌細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)ならびにネガティブコントロールとしてのBOSC23細胞上で細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を、2連で実施された各々の実験について算出された平均相対蛍光強度(RFU)として示す。図9(D)は、抗CLDN1モノクローナル抗体による生きた非透過性化Huh7.5.1細胞上の細胞表面CLDN1の画像を示す。Huh7.5.1細胞を、ラットアイソタイプコントロール抗体又は抗CLDN1 OM−7D3−A3抗体(10μg/mL)、Cy5コンジュゲート抗ラット二次抗体とインキュベートし、実施例2に記載する通りに分析した。細胞核を、DAPIを用いて染色した。図9(E)は、フローサイトメトリーにより試験された初代カニクイザル肝細胞上の細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。
図9(A)は、ヒトクローディン1に対して免疫化されたラットから集めたリンパ球から得られたモノクローナル抗体上清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す8つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクター(pCMV−SPORT6−CLDN1)を用いて、赤色曲線は無関係なcDNA(pCMV−SPORT6)を用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。x軸及びy軸は、それぞれ平均蛍光強度及び染色細胞の相対数を示す。図9(B)は、フローサイトメトリーにより試験されたトランスフェクトCHO細胞の細胞表面上に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体の特異的結合を示すグラフである。CHO細胞を、pCMV−SPORT6−CLDN1(ストライプバー)又はコントロールベクター(pCMV−SPORT6;黒色バー)を用いてトランスフェクトした。図9(C)は、Huh7.5.1肝細胞癌細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)ならびにネガティブコントロールとしてのBOSC23細胞上で細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を、2連で実施された各々の実験について算出された平均相対蛍光強度(RFU)として示す。図9(D)は、抗CLDN1モノクローナル抗体による生きた非透過性化Huh7.5.1細胞上の細胞表面CLDN1の画像を示す。Huh7.5.1細胞を、ラットアイソタイプコントロール抗体又は抗CLDN1 OM−7D3−A3抗体(10μg/mL)、Cy5コンジュゲート抗ラット二次抗体とインキュベートし、実施例2に記載する通りに分析した。細胞核を、DAPIを用いて染色した。図9(E)は、フローサイトメトリーにより試験された初代カニクイザル肝細胞上の細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。
図9(A)は、ヒトクローディン1に対して免疫化されたラットから集めたリンパ球から得られたモノクローナル抗体上清についてのフローサイトメトリー分析での結果を示す8つのグラフの組である(実施例2に記載される)。黒色曲線はヒトクローディン1発現ベクター(pCMV−SPORT6−CLDN1)を用いて、赤色曲線は無関係なcDNA(pCMV−SPORT6)を用いて、一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞での結果を示す。黒色曲線の右へのシフトは陽性を示す。抗体は、PE標識された抗ラットIgG抗体(FL2)を用いて検出された。x軸及びy軸は、それぞれ平均蛍光強度及び染色細胞の相対数を示す。図9(B)は、フローサイトメトリーにより試験されたトランスフェクトCHO細胞の細胞表面上に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体の特異的結合を示すグラフである。CHO細胞を、pCMV−SPORT6−CLDN1(ストライプバー)又はコントロールベクター(pCMV−SPORT6;黒色バー)を用いてトランスフェクトした。図9(C)は、Huh7.5.1肝細胞癌細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)ならびにネガティブコントロールとしてのBOSC23細胞上で細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を、2連で実施された各々の実験について算出された平均相対蛍光強度(RFU)として示す。図9(D)は、抗CLDN1モノクローナル抗体による生きた非透過性化Huh7.5.1細胞上の細胞表面CLDN1の画像を示す。Huh7.5.1細胞を、ラットアイソタイプコントロール抗体又は抗CLDN1 OM−7D3−A3抗体(10μg/mL)、Cy5コンジュゲート抗ラット二次抗体とインキュベートし、実施例2に記載する通りに分析した。細胞核を、DAPIを用いて染色した。図9(E)は、フローサイトメトリーにより試験された初代カニクイザル肝細胞上の細胞表面に発現されるCLDN1に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。
図10は、HCV許容細胞株Huh7.5.1に対する抗CLDN1 mAbの結合特性を示す2つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、実施例2に記載する通りに、濃度を増加させた抗CLDN1 MAbとインキュベートした。MAb結合は、PEコンジュゲート抗ラットIgG mAbを使用したフローサイトメトリーにより明らかになった。コントロールとして、アイソタイプを一致させたヒトIgG2を使用した。
図10は、HCV許容細胞株Huh7.5.1に対する抗CLDN1 mAbの結合特性を示す2つのグラフの組である。Huh7.5.1細胞を、実施例2に記載する通りに、濃度を増加させた抗CLDN1 MAbとインキュベートした。MAb結合は、PEコンジュゲート抗ラットIgG mAbを使用したフローサイトメトリーにより明らかになった。コントロールとして、アイソタイプを一致させたヒトIgG2を使用した。
図11は、HCV遺伝子型2a J6株(Luc−Jc1)及び遺伝子型1b Con1株(Luc−Con1)の構造タンパク質を含む感染力ビリオンを使用した抗CLDN1抗体によるHCVcc感染の用量依存的な阻害を示すグラフである。(A)Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVcc(遺伝子型2a)との感染前に、37℃で1時間にわたり濃度を増加させたラット抗CLDN1抗体又はアイソタイプコントロール抗体(CTRL IgI)とプレインキュベートし、(B)Huh7.5.1細胞を、37℃で4時間にわたるHCVcc Luc−Con1とのインキュベーション前に、ラット抗CLDN1(10μg/μLの抗体OM6E1−B5;OM−7D3−B3;OM−8A9−A3)、抗CD81(10μg/μL)もしくはアイソタイプコントロール抗体(CTRL IgG;10μg/μL)と又は抗体(CTRL)の非存在においてプレインキュベートした。HCVcc Luc−Con1は、遺伝子型1b株Con1のHCV構造タンパク質を含む。HCV感染を、実施例2に記載する通りに、感染から48時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図11は、HCV遺伝子型2a J6株(Luc−Jc1)及び遺伝子型1b Con1株(Luc−Con1)の構造タンパク質を含む感染力ビリオンを使用した抗CLDN1抗体によるHCVcc感染の用量依存的な阻害を示すグラフである。(A)Huh7.5.1細胞を、Luc−Jc1 HCVcc(遺伝子型2a)との感染前に、37℃で1時間にわたり濃度を増加させたラット抗CLDN1抗体又はアイソタイプコントロール抗体(CTRL IgI)とプレインキュベートし、(B)Huh7.5.1細胞を、37℃で4時間にわたるHCVcc Luc−Con1とのインキュベーション前に、ラット抗CLDN1(10μg/μLの抗体OM6E1−B5;OM−7D3−B3;OM−8A9−A3)、抗CD81(10μg/μL)もしくはアイソタイプコントロール抗体(CTRL IgG;10μg/μL)と又は抗体(CTRL)の非存在においてプレインキュベートした。HCVcc Luc−Con1は、遺伝子型1b株Con1のHCV構造タンパク質を含む。HCV感染を、実施例2に記載する通りに、感染から48時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図12は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、主なHCV遺伝子型に由来するエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppを交差中和することを示すグラフの組である。株H77(遺伝子型1a)、HCV−J(遺伝子型1b)、JFH1(遺伝子型2a)、UKN3a1.28(遺伝子型3)、UKN4a21.16(遺伝子型4)、UKN5.14.4(遺伝子型5)、及びUKN6.5.340(遺伝子型6)のエンベロープ糖タンパク質を持つMLVベースのHCVppの異なる株。VSV擬似粒子をコントロールとして使用した。HCVpp及びVSVppを、実施例2に記載する通りに作製した。Huh7細胞を、37℃で4時間にわたるHCVpp又はVSVppとの感染前に、濃度を増加させたラット抗CLDN1抗体又はラットアイソタイプコントロール抗体と37℃で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVpp及びVSV感染を、実施例2に記載する通りに、感染から72時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図13は、初代ヒト肝細胞におけるHCVpp感染の阻害を示すグラフの組である。株HCV H77(遺伝子型1a)、HCV−J(遺伝子型1b)、JFH−1(遺伝子型2a)、UKN3A.1.28(遺伝子型3)のエンベロープ糖タンパク質を持つHIVベースのHCVppを実施例2に記載する通りに作製した。初代ヒト肝細胞を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、37℃で1時間にわたりラット抗CLDN1抗体又はラットアイソタイプコントロール抗体(10μg/mL)とプレインキュベートした。HCVpp感染を、実施例2に記載する通りに、感染から72時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図13は、初代ヒト肝細胞におけるHCVpp感染の阻害を示すグラフの組である。株HCV H77(遺伝子型1a)、HCV−J(遺伝子型1b)、JFH−1(遺伝子型2a)、UKN3A.1.28(遺伝子型3)のエンベロープ糖タンパク質を持つHIVベースのHCVppを実施例2に記載する通りに作製した。初代ヒト肝細胞を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、37℃で1時間にわたりラット抗CLDN1抗体又はラットアイソタイプコントロール抗体(10μg/mL)とプレインキュベートした。HCVpp感染を、実施例2に記載する通りに、感染から72時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図13は、初代ヒト肝細胞におけるHCVpp感染の阻害を示すグラフの組である。株HCV H77(遺伝子型1a)、HCV−J(遺伝子型1b)、JFH−1(遺伝子型2a)、UKN3A.1.28(遺伝子型3)のエンベロープ糖タンパク質を持つHIVベースのHCVppを実施例2に記載する通りに作製した。初代ヒト肝細胞を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、37℃で1時間にわたりラット抗CLDN1抗体又はラットアイソタイプコントロール抗体(10μg/mL)とプレインキュベートした。HCVpp感染を、実施例2に記載する通りに、感染から72時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図13は、初代ヒト肝細胞におけるHCVpp感染の阻害を示すグラフの組である。株HCV H77(遺伝子型1a)、HCV−J(遺伝子型1b)、JFH−1(遺伝子型2a)、UKN3A.1.28(遺伝子型3)のエンベロープ糖タンパク質を持つHIVベースのHCVppを実施例2に記載する通りに作製した。初代ヒト肝細胞を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、37℃で1時間にわたりラット抗CLDN1抗体又はラットアイソタイプコントロール抗体(10μg/mL)とプレインキュベートした。HCVpp感染を、実施例2に記載する通りに、感染から72時間後にルシフェラーゼ活性の測定により評価した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図14は、抗CLDN1モノクローナル抗体が、慢性HCV感染を伴う2人の個々の患者においてHCV疑似種による感染を交差中和することを示す(実施例2を参照のこと)。図14(A)は、HVR1配列のアライメントに基づく最初のHCV感染患者におけるVJ、VI、VK(サブタイプ1b)と呼ばれる3つのバリアントの相対分布を示す。エンベロープ糖タンパク質の選択ドメインの推定アミノ酸を右に示す。アミノ酸変化を赤色の太文字で示す。図14(B)〜(C)は、Huh7.5.1細胞(B)及び初代ヒト肝細胞(C)における抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるこの患者におけるウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppの感染の阻害を示す2つのグラフの組である。図14(D)は、完全E1E2配列のアライメントに基づく慢性HCV感染を伴う2番目の患者におけるバリアント(VA−VYと呼ぶ;サブタイプ1b)の相対分布を示す。図14(E)〜(F)は、慢性C型肝炎を伴う2番目の患者のウイルス疑似種のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染(D)及び抗CLDN1 OM−7D3(25μg/mL)によるその中和(E)を示す2つのグラフの組である。HCVppの感染を、実施例2に記載する通りに分析した。抗CLDN1抗体による中和を、検出可能な感染力をもつ疑似種に由来するHCVppについてだけ評価した。終止コドンを含むウイルスバリアントを星印により示す。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。ND − 行わず;CTRL IgG − ラットアイソタイプコントロール抗体。
図15は、宿主の中和応答及び肝臓移植片の再感染を回避した患者からのエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppのHCV感染の予防を示す2つのグラフの組である。宿主の中和応答及び肝臓移植片の再感染(HCVサブタイプ1b)を回避した3人の異なる患者からのエンベロープ糖タンパク質を持つHCVpp(VD、VH、VKと呼ばれる株)を、実施例2に記載する通りに作製した。HCVpp感染の予防を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、抗CLDN1抗体OM−7D3(25μg/ml)又は抗CD81抗体又はアイソタイプコントロール(CTRL)抗体(25μg/ml)を用いて37℃で1時間にわたり初代ヒト肝細胞をプレインキュベートすることにより評価した。感染を、実施例2に記載する通りに分析した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図15は、宿主の中和応答及び肝臓移植片の再感染を回避した患者からのエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppのHCV感染の予防を示す2つのグラフの組である。宿主の中和応答及び肝臓移植片の再感染(HCVサブタイプ1b)を回避した3人の異なる患者からのエンベロープ糖タンパク質を持つHCVpp(VD、VH、VKと呼ばれる株)を、実施例2に記載する通りに作製した。HCVpp感染の予防を、37℃で4時間にわたるHCVppとの感染前に、抗CLDN1抗体OM−7D3(25μg/ml)又は抗CD81抗体又はアイソタイプコントロール(CTRL)抗体(25μg/ml)を用いて37℃で1時間にわたり初代ヒト肝細胞をプレインキュベートすることにより評価した。感染を、実施例2に記載する通りに分析した。3連で実施された代表的な実験からの平均値±SDを示す。
図16は、Huh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)における抗CLDN1モノクローナル抗体の毒性の欠如を示すグラフの組である。細胞に対する細胞毒性効果を、MTTの代謝により3連で評価した。Huh7.5.1細胞(A)及び3人の異なるドナーからの初代ヒト肝細胞(B〜D)を、ラットモノクローナル抗体、抗CLDN1 OM−7D3−B3(10μg/ml)、フラボピリドール(10μM)、又は化合物C(20μM)と48時間にわたりインキュベートし、MTT代謝により分析した。相対的細胞生存率を、模擬インキュベートされた初代ヒト肝細胞又はHuh7.5.1細胞(=100%)との比較で評価した。(D)化合物C(0.01〜100μM)、抗CLDN1 OM−7D3抗体(0.01〜100μM)、又はアイソタイプコントロール抗体を増加用量で初代ヒト肝細胞に加え、毒性をパネル(B)及び(C)に記載する通りに評価した。
図16は、Huh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)における抗CLDN1モノクローナル抗体の毒性の欠如を示すグラフの組である。細胞に対する細胞毒性効果を、MTTの代謝により3連で評価した。Huh7.5.1細胞(A)及び3人の異なるドナーからの初代ヒト肝細胞(B〜D)を、ラットモノクローナル抗体、抗CLDN1 OM−7D3−B3(10μg/ml)、フラボピリドール(10μM)、又は化合物C(20μM)と48時間にわたりインキュベートし、MTT代謝により分析した。相対的細胞生存率を、模擬インキュベートされた初代ヒト肝細胞又はHuh7.5.1細胞(=100%)との比較で評価した。(D)化合物C(0.01〜100μM)、抗CLDN1 OM−7D3抗体(0.01〜100μM)、又はアイソタイプコントロール抗体を増加用量で初代ヒト肝細胞に加え、毒性をパネル(B)及び(C)に記載する通りに評価した。
図16は、Huh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)における抗CLDN1モノクローナル抗体の毒性の欠如を示すグラフの組である。細胞に対する細胞毒性効果を、MTTの代謝により3連で評価した。Huh7.5.1細胞(A)及び3人の異なるドナーからの初代ヒト肝細胞(B〜D)を、ラットモノクローナル抗体、抗CLDN1 OM−7D3−B3(10μg/ml)、フラボピリドール(10μM)、又は化合物C(20μM)と48時間にわたりインキュベートし、MTT代謝により分析した。相対的細胞生存率を、模擬インキュベートされた初代ヒト肝細胞又はHuh7.5.1細胞(=100%)との比較で評価した。(D)化合物C(0.01〜100μM)、抗CLDN1 OM−7D3抗体(0.01〜100μM)、又はアイソタイプコントロール抗体を増加用量で初代ヒト肝細胞に加え、毒性をパネル(B)及び(C)に記載する通りに評価した。
図16は、Huh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞(PHH)における抗CLDN1モノクローナル抗体の毒性の欠如を示すグラフの組である。細胞に対する細胞毒性効果を、MTTの代謝により3連で評価した。Huh7.5.1細胞(A)及び3人の異なるドナーからの初代ヒト肝細胞(B〜D)を、ラットモノクローナル抗体、抗CLDN1 OM−7D3−B3(10μg/ml)、フラボピリドール(10μM)、又は化合物C(20μM)と48時間にわたりインキュベートし、MTT代謝により分析した。相対的細胞生存率を、模擬インキュベートされた初代ヒト肝細胞又はHuh7.5.1細胞(=100%)との比較で評価した。(D)化合物C(0.01〜100μM)、抗CLDN1 OM−7D3抗体(0.01〜100μM)、又はアイソタイプコントロール抗体を増加用量で初代ヒト肝細胞に加え、毒性をパネル(B)及び(C)に記載する通りに評価した。
図17は、結合及び感染試験における2つの抗CLDN1モノクローナル抗体の交差競合を示すグラフの組である。図17(A):抗CLDN1 MAbの間での競合を、細胞ベースのELISAを使用して測定した。Huh7.5.1細胞を、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(OM−8A9−A3 − 上パネル又はOM−7D3−B3 − 下パネル)を用いて、競合物として濃度を増加させた非標識抗CLDN1 MAbと一緒にインキュベートした。PBS中での細胞の洗浄に続き、ビオチン化抗体の結合を、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて標識されたストレプトアビジンとのインキュベーションにより検出した。結合を、相対的蛍光強度(RFU)として測定した。アイソタイプを一致させたコントロール(ネガティブコントロールmAb)の存在における結合の測定により決定された曲線を、競合抗体の存在において決定された曲線と比較した。図17(B):抗CLDN1モノクローナル抗体の全パネル間での交差競合。交差競合を、パネルAに示す通りに、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(x軸に示す)及び10μg/mlの競合非標識抗CLDN1又はアイソタイプコントロールmAb(無関係コントロール抗体)(y軸に示す)を使用して分析した。ビオチン化抗CLDN1 mAbの結合は、アイソタイプコントロール抗体の存在においてだけ生じた。図17(C):感染試験における抗体の交差競合。Huh7.5.1細胞を、実施例2に記載する通りに、Luc−Jc1 HCVccとの感染前に、ラット抗CLDN1抗体又はアイソタイプコントロール抗体を用いて37℃で1時間にわたりプレインキュベートした。交差競合を試験するために、低濃度の抗CLDN1 mAb(0.5μg/ml)をHCV感染の前に同時に加えた。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。抗体の組み合わせの効果を「+」(最終濃度1μg/ml)(ストライプバー)により示す。
図17は、結合及び感染試験における2つの抗CLDN1モノクローナル抗体の交差競合を示すグラフの組である。図17(A):抗CLDN1 MAbの間での競合を、細胞ベースのELISAを使用して測定した。Huh7.5.1細胞を、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(OM−8A9−A3 − 上パネル又はOM−7D3−B3 − 下パネル)を用いて、競合物として濃度を増加させた非標識抗CLDN1 MAbと一緒にインキュベートした。PBS中での細胞の洗浄に続き、ビオチン化抗体の結合を、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて標識されたストレプトアビジンとのインキュベーションにより検出した。結合を、相対的蛍光強度(RFU)として測定した。アイソタイプを一致させたコントロール(ネガティブコントロールmAb)の存在における結合の測定により決定された曲線を、競合抗体の存在において決定された曲線と比較した。図17(B):抗CLDN1モノクローナル抗体の全パネル間での交差競合。交差競合を、パネルAに示す通りに、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(x軸に示す)及び10μg/mlの競合非標識抗CLDN1又はアイソタイプコントロールmAb(無関係コントロール抗体)(y軸に示す)を使用して分析した。ビオチン化抗CLDN1 mAbの結合は、アイソタイプコントロール抗体の存在においてだけ生じた。図17(C):感染試験における抗体の交差競合。Huh7.5.1細胞を、実施例2に記載する通りに、Luc−Jc1 HCVccとの感染前に、ラット抗CLDN1抗体又はアイソタイプコントロール抗体を用いて37℃で1時間にわたりプレインキュベートした。交差競合を試験するために、低濃度の抗CLDN1 mAb(0.5μg/ml)をHCV感染の前に同時に加えた。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。抗体の組み合わせの効果を「+」(最終濃度1μg/ml)(ストライプバー)により示す。
図17は、結合及び感染試験における2つの抗CLDN1モノクローナル抗体の交差競合を示すグラフの組である。図17(A):抗CLDN1 MAbの間での競合を、細胞ベースのELISAを使用して測定した。Huh7.5.1細胞を、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(OM−8A9−A3 − 上パネル又はOM−7D3−B3 − 下パネル)を用いて、競合物として濃度を増加させた非標識抗CLDN1 MAbと一緒にインキュベートした。PBS中での細胞の洗浄に続き、ビオチン化抗体の結合を、西洋ワサビペルオキシダーゼを用いて標識されたストレプトアビジンとのインキュベーションにより検出した。結合を、相対的蛍光強度(RFU)として測定した。アイソタイプを一致させたコントロール(ネガティブコントロールmAb)の存在における結合の測定により決定された曲線を、競合抗体の存在において決定された曲線と比較した。図17(B):抗CLDN1モノクローナル抗体の全パネル間での交差競合。交差競合を、パネルAに示す通りに、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 mAb(x軸に示す)及び10μg/mlの競合非標識抗CLDN1又はアイソタイプコントロールmAb(無関係コントロール抗体)(y軸に示す)を使用して分析した。ビオチン化抗CLDN1 mAbの結合は、アイソタイプコントロール抗体の存在においてだけ生じた。図17(C):感染試験における抗体の交差競合。Huh7.5.1細胞を、実施例2に記載する通りに、Luc−Jc1 HCVccとの感染前に、ラット抗CLDN1抗体又はアイソタイプコントロール抗体を用いて37℃で1時間にわたりプレインキュベートした。交差競合を試験するために、低濃度の抗CLDN1 mAb(0.5μg/ml)をHCV感染の前に同時に加えた。HCV感染を準最大に遮断した抗体濃度の使用によって、相加効果又は相乗効果の観察が可能になった。抗体の組み合わせの効果を「+」(最終濃度1μg/ml)(ストライプバー)により示す。
図18は、モノクローナル抗CLDN1抗体が、高度に保存されたクローディンモチーフ:W(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)の保存に強く依存しているエピトープに結合することを示すグラフの組である。抗体結合は、実施例2に記載する通りに、野生型CLDN1又はx軸上に示した定義された突然変異を含む、CLDN1をコードするpQCXIN−hクローディン1プラスミドを使用して実施された。突然変異CLDN1に対するモノクローナル抗CLDN1抗体(OM−7D3−B3(A)及びOM−8A9−A3(B))の結合を、野生型CLDN1への結合との比較で示す(黒色バー)。一過性にトランスフェクトされたBosc細胞における野生型及び突然変異CLDN1の適切な発現を、HAタグ発現レベルのフローサイトメトリー分析により確認し、HAタグが存在しない突然変異体I32A以外の抗HA抗体(オープンバー)及びCLDN1の発現を評価した。野生型CLDN1のHAと比較した、突然変異体CLDN1のHAに対する抗HA抗体の結合を、突然変異体CLDN1(オープンバー)の発現についての内部標準として示す。
図18は、モノクローナル抗CLDN1抗体が、高度に保存されたクローディンモチーフ:W(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)の保存に強く依存しているエピトープに結合することを示すグラフの組である。抗体結合は、実施例2に記載する通りに、野生型CLDN1又はx軸上に示した定義された突然変異を含む、CLDN1をコードするpQCXIN−hクローディン1プラスミドを使用して実施された。突然変異CLDN1に対するモノクローナル抗CLDN1抗体(OM−7D3−B3(A)及びOM−8A9−A3(B))の結合を、野生型CLDN1への結合との比較で示す(黒色バー)。一過性にトランスフェクトされたBosc細胞における野生型及び突然変異CLDN1の適切な発現を、HAタグ発現レベルのフローサイトメトリー分析により確認し、HAタグが存在しない突然変異体I32A以外の抗HA抗体(オープンバー)及びCLDN1の発現を評価した。野生型CLDN1のHAと比較した、突然変異体CLDN1のHAに対する抗HA抗体の結合を、突然変異体CLDN1(オープンバー)の発現についての内部標準として示す。
図19は、フローサイトメトリーにより試験されたヒトHuh7.5.1肝細胞癌細胞及びマウスHepa1.6肝細胞癌細胞上でのCLDN1の細胞表面発現に対する6つのモノクローナル抗体の結合を示すグラフである。結果を平均相対蛍光として示し、各実験を2連で実施した。抗CD81モノクローナル抗体をポジティブコントロールとして使用した。
図20は、抗CLDN1抗体による許容細胞株へのE2結合の用量依存的な阻害を示すグラフの組である。(A)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、1/100希釈したコントロールラット免疫前血清(CTRL:左パネル)又はラット抗CLDN1抗体(右パネル)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2の結合をフローサイトメトリーにより検出した。抗体及びE2(PBS)の非存在においてインキュベートされた細胞は、ネガティブコントロール(NC − 明るい影付きヒストグラム)としての役割を果たした。代表的な実験を示す。(B)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ラット抗CD81抗体、ラット抗SR−BI抗体、及びラット抗CLDN1抗体、又はコントロールラット免疫前血清(全て1/100希釈した)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2への結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(C)抗CLDN1によるHuh7.5.1細胞へのE2結合の用量依存的な阻害。Huh7.5.1細胞を、異なる希釈のポリクローナルラット抗CLDN1(灰色四角)抗体又はコントロールラット免疫前血清(黒色ひし形)用いてプレインキュベートした。結果を、抗体の非存在におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(D)許容Huh7.5.1細胞への組換えE1糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ヘパリン、マウス抗CD81(JS−81;5μg/mL)、コントロール(CTRL)マウスIgG(5μg/mL)、ラット抗CLDN1(1/100)、ラット免疫前血清(1/100)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E1の結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE1結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。***P<0.0001(t検定)。(E)許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合。Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全て1/100希釈)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。それをy軸上に示す。
図20は、抗CLDN1抗体による許容細胞株へのE2結合の用量依存的な阻害を示すグラフの組である。(A)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、1/100希釈したコントロールラット免疫前血清(CTRL:左パネル)又はラット抗CLDN1抗体(右パネル)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2の結合をフローサイトメトリーにより検出した。抗体及びE2(PBS)の非存在においてインキュベートされた細胞は、ネガティブコントロール(NC − 明るい影付きヒストグラム)としての役割を果たした。代表的な実験を示す。(B)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ラット抗CD81抗体、ラット抗SR−BI抗体、及びラット抗CLDN1抗体、又はコントロールラット免疫前血清(全て1/100希釈した)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2への結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(C)抗CLDN1によるHuh7.5.1細胞へのE2結合の用量依存的な阻害。Huh7.5.1細胞を、異なる希釈のポリクローナルラット抗CLDN1(灰色四角)抗体又はコントロールラット免疫前血清(黒色ひし形)用いてプレインキュベートした。結果を、抗体の非存在におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(D)許容Huh7.5.1細胞への組換えE1糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ヘパリン、マウス抗CD81(JS−81;5μg/mL)、コントロール(CTRL)マウスIgG(5μg/mL)、ラット抗CLDN1(1/100)、ラット免疫前血清(1/100)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E1の結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE1結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。***P<0.0001(t検定)。(E)許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合。Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全て1/100希釈)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。それをy軸上に示す。
図20は、抗CLDN1抗体による許容細胞株へのE2結合の用量依存的な阻害を示すグラフの組である。(A)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、1/100希釈したコントロールラット免疫前血清(CTRL:左パネル)又はラット抗CLDN1抗体(右パネル)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2の結合をフローサイトメトリーにより検出した。抗体及びE2(PBS)の非存在においてインキュベートされた細胞は、ネガティブコントロール(NC − 明るい影付きヒストグラム)としての役割を果たした。代表的な実験を示す。(B)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ラット抗CD81抗体、ラット抗SR−BI抗体、及びラット抗CLDN1抗体、又はコントロールラット免疫前血清(全て1/100希釈した)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2への結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(C)抗CLDN1によるHuh7.5.1細胞へのE2結合の用量依存的な阻害。Huh7.5.1細胞を、異なる希釈のポリクローナルラット抗CLDN1(灰色四角)抗体又はコントロールラット免疫前血清(黒色ひし形)用いてプレインキュベートした。結果を、抗体の非存在におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(D)許容Huh7.5.1細胞への組換えE1糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ヘパリン、マウス抗CD81(JS−81;5μg/mL)、コントロール(CTRL)マウスIgG(5μg/mL)、ラット抗CLDN1(1/100)、ラット免疫前血清(1/100)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E1の結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE1結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。***P<0.0001(t検定)。(E)許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合。Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全て1/100希釈)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。それをy軸上に示す。
図20は、抗CLDN1抗体による許容細胞株へのE2結合の用量依存的な阻害を示すグラフの組である。(A)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、1/100希釈したコントロールラット免疫前血清(CTRL:左パネル)又はラット抗CLDN1抗体(右パネル)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2の結合をフローサイトメトリーにより検出した。抗体及びE2(PBS)の非存在においてインキュベートされた細胞は、ネガティブコントロール(NC − 明るい影付きヒストグラム)としての役割を果たした。代表的な実験を示す。(B)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ラット抗CD81抗体、ラット抗SR−BI抗体、及びラット抗CLDN1抗体、又はコントロールラット免疫前血清(全て1/100希釈した)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2への結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(C)抗CLDN1によるHuh7.5.1細胞へのE2結合の用量依存的な阻害。Huh7.5.1細胞を、異なる希釈のポリクローナルラット抗CLDN1(灰色四角)抗体又はコントロールラット免疫前血清(黒色ひし形)用いてプレインキュベートした。結果を、抗体の非存在におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(D)許容Huh7.5.1細胞への組換えE1糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ヘパリン、マウス抗CD81(JS−81;5μg/mL)、コントロール(CTRL)マウスIgG(5μg/mL)、ラット抗CLDN1(1/100)、ラット免疫前血清(1/100)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E1の結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE1結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。***P<0.0001(t検定)。(E)許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合。Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全て1/100希釈)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。それをy軸上に示す。
図20は、抗CLDN1抗体による許容細胞株へのE2結合の用量依存的な阻害を示すグラフの組である。(A)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、1/100希釈したコントロールラット免疫前血清(CTRL:左パネル)又はラット抗CLDN1抗体(右パネル)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2の結合をフローサイトメトリーにより検出した。抗体及びE2(PBS)の非存在においてインキュベートされた細胞は、ネガティブコントロール(NC − 明るい影付きヒストグラム)としての役割を果たした。代表的な実験を示す。(B)許容Huh7.5.1細胞への組換えE2糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ラット抗CD81抗体、ラット抗SR−BI抗体、及びラット抗CLDN1抗体、又はコントロールラット免疫前血清(全て1/100希釈した)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E2への結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(C)抗CLDN1によるHuh7.5.1細胞へのE2結合の用量依存的な阻害。Huh7.5.1細胞を、異なる希釈のポリクローナルラット抗CLDN1(灰色四角)抗体又はコントロールラット免疫前血清(黒色ひし形)用いてプレインキュベートした。結果を、抗体の非存在におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された4つの独立した実験での平均値±SDを示す。(D)許容Huh7.5.1細胞への組換えE1糖タンパク質の結合。Huh7.5.1細胞を、ヘパリン、マウス抗CD81(JS−81;5μg/mL)、コントロール(CTRL)マウスIgG(5μg/mL)、ラット抗CLDN1(1/100)、ラット免疫前血清(1/100)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。E1の結合をフローサイトメトリーにより検出した。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE1結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。結果を、抗体の非存在(PBS)におけるパーセントE2結合として表す。2連で実施された2つの独立した実験での平均値±SDを示す。***P<0.0001(t検定)。(E)許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合。Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全て1/100希釈)を用いて室温で1時間にわたりプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。それをy軸上に示す。
図21は、CD81及びSR−BIを発現するCHO細胞(しかし、CLDN1を発現する細胞ではない)へのエンベロープ糖タンパク質E2の細胞結合を示すグラフの組である。(A)トランスフェクトCHO細胞におけるヒト侵入因子の発現。CHO細胞を、実施例3に記載する通りに、ヒトCLDN1、SR−BI、又はCD81をコードする発現プラスミドを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトCHO細胞を、ラットコントロール(CTRL)、ラット抗CLDN1(左パネル)、ラット抗SR−BI(中央パネル)、又はマウスコントロールIgG及び抗CD81(JS−81;右パネル)を使用したフローサイトメトリーにより分析した。(B)ヒトHCV侵入因子を発現するCHO細胞へのエンベロープ糖タンパク質E2の結合。CHO細胞を、示す通りに、ヒトCLDN1、SR−BI、又はCD81をコードする個々の発現プラスミドを用いてトランスフェクトした。細胞のE2結合をフローサイトメトリーにより分析した。2連で実施された代表的な実験を示す。
図21は、CD81及びSR−BIを発現するCHO細胞(しかし、CLDN1を発現する細胞ではない)へのエンベロープ糖タンパク質E2の細胞結合を示すグラフの組である。(A)トランスフェクトCHO細胞におけるヒト侵入因子の発現。CHO細胞を、実施例3に記載する通りに、ヒトCLDN1、SR−BI、又はCD81をコードする発現プラスミドを用いてトランスフェクトした。トランスフェクトCHO細胞を、ラットコントロール(CTRL)、ラット抗CLDN1(左パネル)、ラット抗SR−BI(中央パネル)、又はマウスコントロールIgG及び抗CD81(JS−81;右パネル)を使用したフローサイトメトリーにより分析した。(B)ヒトHCV侵入因子を発現するCHO細胞へのエンベロープ糖タンパク質E2の結合。CHO細胞を、示す通りに、ヒトCLDN1、SR−BI、又はCD81をコードする個々の発現プラスミドを用いてトランスフェクトした。細胞のE2結合をフローサイトメトリーにより分析した。2連で実施された代表的な実験を示す。
図22は、FRET分析を使用したCD81−CLDN1共受容体会合の抗CLDN1阻害を示す2つのグラフの組である。コトランスフェクトされ、AcGFP,CD81及びDsRED.CD81、AcGFP.CLDN1及びDsRED.CD81、又はAcGFP.CLDN1及びDsRED.CLDN1を発現するHEK293T細胞を、ガラスカバーガラス上に播種し、免疫前血清又は抗CLDN1血清を用いて1時間にわたり処理した。細胞を固定し、レーザースキャン共焦点顕微鏡により画像化し、AcGFPドナータンパク質とDsREDアクセプタータンパク質の間でのFRETを測定した。パーセントFRETを、10個の細胞での原形質膜で分析されたピクセルの総数と比較したFRETを示す。ピクセルの頻度として定義し、***P<0.0001、**P<0.01(t検定)。未処理細胞及び抗CLDN1処理細胞における細胞内(黒色)及び原形質膜(白色)の位置でのAcGFP.CLDN1及びDsRED.CLDN1を定量化し、各位置でのCLDN1のパーセントを決定した。
図23は、抗CLDN1モノクローナル抗体によるHCV細胞間伝達の阻害を示すグラフの組である。Jc1を電気穿孔したHuh7.5.1産生細胞を、24時間にわたりHuh7.5 GFP+レシピエント細胞と、抗体の非存在において(A)又はHCV無細胞伝達を遮断する抗CD81(10mg/mL)抗体の存在において(B)又はHCV無細胞伝達及び細胞間伝達を遮断する抗CD81及び抗CLDN1の存在において(C)同時培養した。各パネルにおいて、下の象限は非感染細胞を含む(左下はGFP−HCV−細胞を、右下はGFP+HCV−細胞を表す);左上はGFP−HCV+感染産生細胞を表す;及び右上は新たに感染されたGFP+HCV+レシピエント細胞を表す。ドットプロットにおいて、FL1の高さ(FL1−H)はGFPの蛍光強度を表し、FL2の高さ(FL2−H)は抗コア抗体/PE(A−C)の蛍光強度を表す。異なる処理下のGFP+HCV+レシピエント細胞の相対頻度を(D)に描写する。代表的な実験の結果を示す。ラットアイソタイプコントロール抗体を用いた細胞のインキュベーションは、HCV感染のレベルに対して影響を有さないことが示された(データ示さず)。
図23は、抗CLDN1モノクローナル抗体によるHCV細胞間伝達の阻害を示すグラフの組である。Jc1を電気穿孔したHuh7.5.1産生細胞を、24時間にわたりHuh7.5 GFP+レシピエント細胞と、抗体の非存在において(A)又はHCV無細胞伝達を遮断する抗CD81(10mg/mL)抗体の存在において(B)又はHCV無細胞伝達及び細胞間伝達を遮断する抗CD81及び抗CLDN1の存在において(C)同時培養した。各パネルにおいて、下の象限は非感染細胞を含む(左下はGFP−HCV−細胞を、右下はGFP+HCV−細胞を表す);左上はGFP−HCV+感染産生細胞を表す;及び右上は新たに感染されたGFP+HCV+レシピエント細胞を表す。ドットプロットにおいて、FL1の高さ(FL1−H)はGFPの蛍光強度を表し、FL2の高さ(FL2−H)は抗コア抗体/PE(A−C)の蛍光強度を表す。異なる処理下のGFP+HCV+レシピエント細胞の相対頻度を(D)に描写する。代表的な実験の結果を示す。ラットアイソタイプコントロール抗体を用いた細胞のインキュベーションは、HCV感染のレベルに対して影響を有さないことが示された(データ示さず)。
図23は、抗CLDN1モノクローナル抗体によるHCV細胞間伝達の阻害を示すグラフの組である。Jc1を電気穿孔したHuh7.5.1産生細胞を、24時間にわたりHuh7.5 GFP+レシピエント細胞と、抗体の非存在において(A)又はHCV無細胞伝達を遮断する抗CD81(10mg/mL)抗体の存在において(B)又はHCV無細胞伝達及び細胞間伝達を遮断する抗CD81及び抗CLDN1の存在において(C)同時培養した。各パネルにおいて、下の象限は非感染細胞を含む(左下はGFP−HCV−細胞を、右下はGFP+HCV−細胞を表す);左上はGFP−HCV+感染産生細胞を表す;及び右上は新たに感染されたGFP+HCV+レシピエント細胞を表す。ドットプロットにおいて、FL1の高さ(FL1−H)はGFPの蛍光強度を表し、FL2の高さ(FL2−H)は抗コア抗体/PE(A−C)の蛍光強度を表す。異なる処理下のGFP+HCV+レシピエント細胞の相対頻度を(D)に描写する。代表的な実験の結果を示す。ラットアイソタイプコントロール抗体を用いた細胞のインキュベーションは、HCV感染のレベルに対して影響を有さないことが示された(データ示さず)。
図23は、抗CLDN1モノクローナル抗体によるHCV細胞間伝達の阻害を示すグラフの組である。Jc1を電気穿孔したHuh7.5.1産生細胞を、24時間にわたりHuh7.5 GFP+レシピエント細胞と、抗体の非存在において(A)又はHCV無細胞伝達を遮断する抗CD81(10mg/mL)抗体の存在において(B)又はHCV無細胞伝達及び細胞間伝達を遮断する抗CD81及び抗CLDN1の存在において(C)同時培養した。各パネルにおいて、下の象限は非感染細胞を含む(左下はGFP−HCV−細胞を、右下はGFP+HCV−細胞を表す);左上はGFP−HCV+感染産生細胞を表す;及び右上は新たに感染されたGFP+HCV+レシピエント細胞を表す。ドットプロットにおいて、FL1の高さ(FL1−H)はGFPの蛍光強度を表し、FL2の高さ(FL2−H)は抗コア抗体/PE(A−C)の蛍光強度を表す。異なる処理下のGFP+HCV+レシピエント細胞の相対頻度を(D)に描写する。代表的な実験の結果を示す。ラットアイソタイプコントロール抗体を用いた細胞のインキュベーションは、HCV感染のレベルに対して影響を有さないことが示された(データ示さず)。
図24は、感染後に加えられた抗CLDN1モノクローナル抗体(7D3)によるHCV感染の阻害を示すグラフである。Huh7.5.1細胞をHCVcc Luc−Jc1を用いて感染させた。感染から4時間後、抗CLDN1モノクローナル抗体(7D3)又はラットアイソタイプコントロールモノクローナル抗体(50μg/mL)を細胞に加えた。HCV感染を、ルシフェラーゼレポーター発現により感染から3、5、7、及び9日後に定量化し、ウイルス負荷(Log10 RLU)として描写した。培養液を2日毎に変え、新鮮抗体(50μg/mL)の交換を伴った。このアッセイにおけるウイルス負荷の陽性検出のための閾値は、800RLUである(点線)。代表的な実験の結果を示す。値は2連での平均値である。略語:RLU−相対光単位。
定義
本明細書を通して、以下のパラグラフにおいて定義されるいくつかの用語を用いる。
本明細書で使用する「被験者」という用語は、ヒト又は別の哺乳動物(例、霊長類、イヌ、ネコ、ヤギ、ウマ、ブタ、マウス、ラット、ウサギなど)を指し、それらはC型肝炎ウイルス(HCV)の宿主でありうるが、しかし、ウイルスに感染している場合としていない場合があり、及び/又はHCV関連疾患を患う場合と患わない場合がある。非ヒト被険者はトランスジェニック又はそうでなければ改変動物でありうる。本発明の多くの実施態様において、被験者はヒトである。そのような実施態様において、被験者はしばしば「個体」といわれる。「個体」という用語は特定の年齢を意味せず、そのため新生児、小児、十代の若者、及び成人を包含する。
本明細書で使用する「HCV」という用語は、任意の主なHCV遺伝子型、サブタイプ、単離株及び/又は疑似種を指す。HCV遺伝子型は、限定はされないが、遺伝子型1、2、3、4、5、及び6を含む;HCVサブタイプは、限定はされないが、サブタイプ1a、1b、2a、2b、2c、3a、4a−f、5a、及び6aを含む。
「HCVに罹患した」又は「HCVに感染した」という用語は、本明細書において互換的に使用される。被験者を指して使用される場合、それらは、HCVにより感染された少なくとも1つの細胞を有する被験者を指す。「HCV感染」という用語は、標的細胞中へのHCV遺伝情報の導入(例えば標的細胞膜とHCV又はHCVエンベロープ糖タンパク質陽性細胞との融合などによる)を指す。
「HCV関連疾患(HCV−related disease)」及び「HCV関連疾患(HCV−associated disease)」という用語は、本明細書において互換的に使用される。それらは、HCVと関連する及び/又は直接的もしくは間接的に引き起こされることが周知である又は疑われる任意の疾患又は障害を指す。HCV関連(HCV−related)(又はHCV関連(HCV−associated))疾患は、限定はされないが、多種多様な肝臓疾患、例えば急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、及び肝細胞癌の無症状性キャリア状態などを含む。この用語は、感染が臨床的に明らかになるか否かにかかわらず、任意のHCV感染の症状及び副作用(潜在性、持続性、及び無症状性の感染を含む)を含む。
「処置」という用語を本明細書において使用し、(1)疾患又は状態(例、HCV感染又はHCV関連疾患)の発症を遅延又は予防する;(2)疾患又は状態の症状の進行、増悪、又は悪化を減速又は停止する;(3)疾患又は状態の症状の寛解をもたらす;あるいは(4)疾患又は状態を治癒することを目的とする方法又はプロセスを特徴付ける。処置を、予防的(prophylactic)又は予防的(preventive)作用のために、疾患又は状態の発症前に施してもよい。あるいは又は加えて、処置を、治療作用のために、疾患又は状態の開始後に施してもよい。
「医薬的組成物」は、本明細書において、有効量の本発明の少なくとも1つの抗体(又はそのフラグメント)、及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体又は賦形剤を含んでいると定義される。
本明細書で使用する「有効量」という用語は、その意図する目的(例、細胞、組織、系、又は被験者における所望の生物学的又は医薬的応答)を満たすために十分である化合物、薬剤、抗体、又は組成物の任意の量を指す。例えば、本発明の特定の実施態様において、目的は以下でありうる:HCV感染を予防し、HCV関連疾患の発症を予防し、HCV関連疾患(例、慢性C型肝炎、肝硬変など)の症状の進行、増悪、又は悪化を減速、軽減、又は停止すること;疾患の症状の寛解をもたらすこと、又はHCV関連疾患を治癒すること。
「薬学的に許容可能な担体又は賦形剤」という用語は、活性成分の生物学的活性の有効性に干渉せず、それが投与される濃度で宿主に対して過度の毒性がない担体媒質を指す。この用語は、溶剤、分散剤、媒質、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤、等張剤、ならびに吸着遅延剤などを含む。薬学的活性物質のためのそのような媒質及び薬剤の使用は、当技術分野において周知である(例えば、"Remington's Pharmaceutical Sciences", E. W. Martin, 18th Ed., 1990, Mack Publishing Co.: Easton, PAを参照のこと。それはその全体が参照により本明細書に組み入れられる)。
「抗体」という用語は、本明細書で使用される通り、特定のエピトープに結合する任意の免疫グロブリン(即ち、インタクトな免疫グロブリン分子、免疫グロブリン分子の活性部分など)を指す。この用語は、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体を包含する。特異的結合能力を保持する全ての派生物及びそのフラグメントもこの用語に含まれる。この用語は、また、免疫グロブリン結合ドメインと相同である又はほとんど相同である結合ドメインを有する任意のタンパク質を対象とする。これらのタンパク質は、天然に由来しうる、又は部分的もしくは全体的に合成的に産生されうる。
「特異的結合」という用語は、抗体を指して使用された場合、所定の抗原に対する抗体結合を指す。典型的には、抗体は、少なくとも1×107M-1の親和性で結合し、非特異的抗原(例、BSA、カゼイン)への結合のための親和性よりも少なくとも2倍大きい親和性で所定の抗原に結合する。
「ヒトクローディン1又はヒトCLDN1」という用語は、NCBIアクセッション番号NP_066924に示される配列を有するタンパク質、又はHCV許容ヒト集団において一般に見いだされる任意の天然バリアントを指す。クローディン1の「細胞外ドメイン」又は「外部ドメイン」という用語は、細胞外空間(即ち、細胞外の空間)に延びるクローディン1配列の領域を指す。
「感受性細胞」及び「HCV感受性細胞」という用語は、互換的に使用される。それらは、HCVに感染されうる任意の細胞を指す。感受性細胞は、限定されないが、肝臓細胞又は肝細胞、初代細胞、肝細胞癌細胞、CaCo2細胞、樹状細胞、胎盤細胞、子宮内膜細胞、リンパ節細胞、リンパ球様細胞(B及びT細胞)、末梢血単核球、及び単球/マクロファージを含む。
「HCV感染を予防、阻害、又は遮断する」という用語は、本発明の抗体又は抗体関連分子を指して使用される場合、感受性細胞又は感受性細胞集団中に導入されたHCV遺伝情報の量を、抗体又は抗体関連分子の非存在において導入されたであろう量と比較し、低下させることを意味する。
「単離された」という用語は、本明細書においてタンパク質又はポリペプチドを指して使用される通り、その由来又は操作によって、それが天然で会合する又はそれが最初に得られた時に会合している成分の少なくとも一部から分離されるタンパク質又はポリペプチドを意味する。「単離された」とは、代わりに又は追加で、目的のタンパク質又はポリペプチドが、人の手により作製又は合成されることを意味する。
「タンパク質」、「ポリペプチド」、及び「ペプチド」という用語は、本明細書において互換的に使用され、種々の長さの、それらの中性(非荷電)形態又は塩のいずれか、及び未修飾又はグリコシル化、側鎖酸化、もしくはリン酸化により修飾されたアミノ酸配列を指す。特定の実施態様において、アミノ酸配列は、全長の天然タンパク質である。他の実施態様において、アミノ酸配列は、全長タンパク質のより小さなフラグメントである。さらに他の実施態様において、アミノ酸配列を、アミノ酸側鎖に結合された追加の置換基(例えばグリコシル単位、脂質、又は無機イオン(例えばリン酸など)など)、ならびに鎖の化学変換に関連する修飾(例えばスルフヒドリル基の酸化など)により修飾する。このように、「タンパク質」という用語(又はその等価の用語)は、全長の天然タンパク質のアミノ酸配列、又はそのフラグメント(その特定の特性を有意に変化させない修飾に供する)を含むことを意図する。特に、「タンパク質」という用語は、タンパク質アイソフォーム、即ち、同じ遺伝子によりコードされるが、しかし、pIもしくはMW又はその両方において異なるバリアントを包含する。そのようなアイソフォームは、それらのアミノ酸配列(例、対立遺伝子変異、選択的スプライシング、又は限定タンパク質分解)において異なりうるが、又は代わりに、異なる翻訳後修飾(例、グリコシル化、アシル化、リン酸化)から生じうる。
「アナログ」という用語は、本明細書においてタンパク質を指して使用される通り、タンパク質と類似の又は同一の機能を持つポリペプチドを指すが、しかし、必ずしも、タンパク質のアミノ酸配列と類似もしくは同一であるアミノ酸配列又はタンパク質のものと類似もしくは同一である構造を含む必要はない。好ましくは、本発明に関連して、タンパク質アナログは、少なくとも30%、より好ましくは少なくとも35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%タンパク質のアミノ酸配列と同一であるアミノ酸配列を有する。
「フラグメント」という用語又は「部分」という用語は、本明細書においてタンパク質を指して使用される通り、タンパク質のアミノ酸配列の少なくとも5つの連続アミノ酸残基(好ましくは、少なくとも約10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、250又はそれ以上のアミノ酸残基)のアミノ酸配列を含むポリペプチドを指す。タンパク質のフラグメントは、そのタンパク質の機能活性を持つ場合と持たない場合がある。
「生物学的に活性」という用語は、本明細書においてタンパク質のバリアント、アナログ、又はフラグメントを特徴付けるために使用される通り、そのタンパク質と類似の又は同一の特性を示すのに十分なタンパク質とのアミノ酸配列同一性又は相同性を共有する分子を指す。例えば、本発明の多くの実施態様において、本発明の抗体の生物学的に活性なフラグメントは、クローディン1の細胞外ドメインに結合する抗体の能力を保持するフラグメントである。
「相同」(又は「相同性」)という用語は、本明細書において使用する通り、「同一性」という用語と同義であり、2つのポリペプチド分子間又は2つの核酸分子間での配列類似性を指す。両方の比較配列中での位置が同じ塩基又は同じアミノ酸残基により占められる場合、それぞれ分子はその位置で相同である。2つの配列間での相同性のパーセントは、2つの配列により共有される一致する又は相同な位置の数を、比較された位置の数により割り、100を掛けたものに対応する。一般的に、比較は、2つの配列を整列させ、最大相同性を与える場合になされる。相同アミノ酸配列は、同一の又は類似のアミノ酸配列を共有する。類似の残基は、参照配列中の対応するアミノ酸残基についての保存的置換されるか、又はその「許される点突然変異」である。参照配列中の残基の「保存的置換」は、対応する参照残基と物理的又は機能的に類似する、例えば、類似のサイズ、形状、電荷、化学特性(共有結合又は水素結合を形成する能力を含む)などを有する置換である。特に好ましい保存的置換は、Dayhoff et al.("Atlas of Protein Sequence and Structure", 1978, Nat. Biomed. Res. Foundation, Washington, DC, Suppl. 3, 22: 354-352)により記載される「許容される点突然変異」について定められた基準を満たすものである。
「標識された」、「検出可能な薬剤を用いて標識された」、及び「検出可能な成分を用いて標識された」という用語は、本明細書において互換的に使用される。これらの用語は、要素(例、抗体)を、例えば、別の要素(例、抗原)へ結合させた後、可視化することができることを明記するために使用する。好ましくは、検出可能な薬剤又は成分を選択し、それによって、測定することでき、その強度が結合要素の量に関連するシグナルが生成されるようにする。タンパク質及びポリペプチド(抗体を含む)を標識するための方法が、当技術分野において周知である。標識ポリペプチドを、標識の取り込み又はそれへのコンジュゲートにより調製することができる。標識は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的、もしくは化学的な手段、又は任意の他の適した手段により直接的又は間接的に検出可能である。適した検出可能な薬剤は、限定はされないが、種々のリガンド、放射性核種、蛍光染料、化学発光剤、微粒子、酵素、比色標識、磁気標識、及びハプテンを含む。
「約(approximately)」及び「約(about)」という用語は、本明細書において数を指すために使用される通り、一般的に、別に記載されない又はそうでなければ文脈から明らかではない限り(そのような数が可能な値の100%を超えうる場合を除く)、その数のいずれかの方向で(その数より大きい又は小さい)10%の範囲内に入る数を含む。
特定の好ましい実施態様に関する詳細な説明
上記の通り、本発明は、HCV宿主細胞の相互作用に干渉することによりHCV感染を予防するモノクローナル抗体及びそのようなモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞株を提供する。
I − ハイブリドーマ及び抗クロ―ディン1モノクローナル抗体
以下の実施例のセクションにおいて示す通り、本出願者らは、全長CLDN1遺伝子を含む発現ベクターを使用した遺伝子免疫により、ヒトクローディン1の細胞外ドメインに対するポリクローナル抗体を作製している。このようにして作製されたポリクローナル抗体が、HCVcc及びHCVppベースのシステムを使用して、HCV感染を効率的に阻害することが見いだされた(実施例1を参照のこと)。これらの有望な結果の観点から、出願者らは、ラットの遺伝子免疫及びスクリーニング方法を使用し、ヒトクロ―ディン1の細胞外ドメインに特異的に結合し、HCV感染を効率的に阻害するモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞株を生成している(実施例2を参照のこと)。
A.ハイブリドーマ細胞株及び抗クローディン1モノクローナル抗体
したがって、本発明は、ヒトクロ―ディン1の細胞外ドメインに、特に、W(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)(クロ―ディン1の最初の細胞外ループに位置付けられる保存モチーフ)に特異的に結合するモノクローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞株を提供する。より具体的には、本発明は、実施例2に記載される通りに遺伝子免疫により生成されたそのようなハイブリドーマ細胞株の8つを提供する(Lohrmann, 2003)。これらのハイブリドーマ細胞株(OM−4A4−D4、OM−7C8−A8、OM−6D9−A6、OM−7D4−C1、OM−6E1−B5、OM−3E5−B6、OM−8A9−A3、及びOM−7D3−B3と呼ばれる)は、2008年7月29日にDSMZ(Deutsche Sammlung von Mikro-organismen und Zellkuturen GmbH, Inhoffenstrase 7 B, 38124 Braunschweig, Germany)にそれぞれアクセッション番号DSM ACC2931、DSM ACC2932、DSM ACC2933、DSM ACC2934、DSM ACC2935、DSM ACC2936、DSM ACC2937、及びDSM ACC2938で寄託された。
また、本発明により、これらのハイブリドーマ細胞株のいずれか1つにより分泌されるモノクローナル抗体が提供される。ハイブリドーマ培養物からのモノクローナル抗体の産生及び単離のための方法は、当技術分野において周知である。ハイブリドーマ細胞を、標準方法を使用し、適した培養液(例えばD−MEM培地及びRPMI−1640培地など)において増殖させる。抗クローディン1モノクローナル抗体を、ハイブリドーマ細胞培養物から、プロテインA精製、硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン又は陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー(例えばプロテインAカラム、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、レクチンクロマトグラフィー、又はこれらの方法の任意の適した組み合わせなど)により回収及び精製することができる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)も精製のために用いることができる。
本発明のハイブリドーマ細胞株により分泌される抗クローディン1モノクローナル抗体の各々は、rIgG2b重(H)鎖及びカッパ軽(L)鎖アイソタイプの免疫グロブリン又はrIgG2a重(H)鎖及びカッパ軽(L)鎖アイソタイプの免疫グロブリンであると決定された。しかし、本発明のモノクローナル抗体は、より一般的には、本発明のハイブリドーマ細胞株(又は誘導化細胞株)により分泌され、ヒトクローディン1の細胞外ドメインに特異的に結合する任意のモノクローナル抗体(又はそのフラグメント)を含む。任意の理論により拘束されることを望まないが、感受性細胞上でのクロ―ディン1の細胞外ドメインへのモノクローナル抗体の結合が、HCV−宿主細胞の相互作用に干渉し、それにより、HCVが細胞中に侵入し、その細胞に感染することを予防、阻害、又は遮断すると考えられる。
本明細書に記載されるハイブリドーマを抗体の供給源として使用する代わりに、モノクローナル抗体を、当技術分野において公知の任意の他の適した方法により調製してもよい。例えば、本発明の抗クロ―ディン1モノクローナル抗体を、組換えDNA方法により調製してもよい。これらの方法は、一般的に、所望の抗体をコードする遺伝子の単離、適したベクター中への遺伝子の導入、及び細胞培養システムにおける大量発現を含む。所望のモノクローナル抗体をコードする遺伝子又はDNAは、従来の手順を使用して(例、マウス抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合することが可能であるオリゴヌクレオチドプローブを使用することにより)容易に単離及び配列決定されうる。本明細書において提供するハイブリドーマ細胞株は、そのようなDNAの好ましい供給源としての役割を果たす。モノクローナル抗体の組換え産生のための適した宿主細胞は、限定はされないが、適切な哺乳動物の宿主細胞(例えばCHO、HeLa、又はCV1など)を含む。適した発現プラスミドは、限定はされないが、pcDNA3.1 Zeo、pIND(SP1)、pREP8(全てInvitrogen, Carlsboad, CA, USAから市販されている)などを含む。抗体遺伝子は、ウイルスベクター又はレトロウイルスベクター(MLVベースのベクター、ワクシニアウイルスベースのベクターなどを含む)を介して発現されうる。本発明の抗体は、単鎖抗体として発現させてもよい。組換え産生されたモノクローナル抗体の単離及び精製は、上に記載した通りに実施してもよい。
B.抗体フラグメント
特定の実施態様において、本発明のモノクローナル抗体をその天然形態で使用する。他の実施態様において、それは(例、酵素切断又は他の適した方法を介して)切断され、免疫グロブリンのフラグメント又は部分、特に、生物学的に活性であるフラグメント又は部分を提供しうる。本発明のモノクローナル抗体の生物学的に活性なフラグメント又は部分は、HCV−宿主細胞の相互作用に干渉し、及び/又はヒトクロ―ディン1の細胞外ドメインに特異的に結合し、及び/又は感受性細胞中へのHCV侵入を阻害又は遮断し、及び/又は感受性細胞のHCV感染を低下もしくは予防するモノクローナル抗体の能力を保持したフラグメント又は部分を含む。本明細書に記載される本発明のモノクローナル抗体の生物学的に活性なフラグメント又は部分が、本発明により包含される。
本発明のモノクローナル抗体の生物学的に活性なフラグメント又は部分は、抗体のFabフラグメント又は部分、F(ab’)2フラグメント又は部分、可変ドメイン、あるいは1つ又は複数のCDR(相補性決定領域)でありうる。あるいは、本発明のモノクローナル抗体の生物学的に活性なフラグメント又は部分は、抗体タンパク質のカルボキシル部分又は末端に由来し、Fcフラグメント、Fdフラグメント、又はFvフラグメントを含んでもよい。
本発明の抗体フラグメントは、当技術分野において公知の任意の適した方法(限定はされないが、酵素切断(例、インタクトな抗体のタンパク質分解消化))により又は合成もしくは組換え技術により産生してもよい。F(ab’)2、Fab、Fv、及びScFv(単鎖Fv)抗体フラグメントは、例えば、哺乳動物の宿主細胞又は大腸菌において及びそれらから発現及び分泌させることができる。抗体は、種々の切断形態で、1つ又は複数の終止コドンが天然終止部位の上流に導入されている抗体遺伝子を使用して産生することもできる。抗体の種々の部分を従来技術により化学的に一緒に結合させることができ、又は遺伝子操作技術を使用して隣接タンパク質として調製することができる。
C.融合タンパク質
本発明の抗体(又はそのフラグメント)を、改変形態、例えば融合タンパク質(即ち、ポリペプチド要素に連結された免疫グロブリン分子又は部分)などとして産生してもよい。好ましくは、本発明の融合タンパク質は、ヒトクローディン1の細胞外ドメインに対するモノクローナル抗体の結合能力を保持する。本発明のモノクローナル抗体、又はそのフラグメントに融合されるポリペプチド要素を、結果として得られる融合タンパク質に多くの有利な特性のいずれかを付与するように選択してもよい。例えば、ポリペプチド要素は、組換え融合タンパク質の増加発現を提供するように選択してもよい。あるいは又は加えて、ポリペプチド要素は、例えば、親和性精製におけるリガンドとして作用することにより、融合タンパク質の精製を容易にしうる。タンパク質分解切断部位を組換えタンパク質に加えて、所望の配列が、最終的に、精製後にポリペプチド要素から分離できるようにしてもよい。ポリペプチド要素は、また、安定性が目標である場合、融合タンパク質に改善された安定性を付与するように選択してもよい。適したポリペプチド要素の例は、例えば、結果として得られる融合タンパク質のニッケルキレートカラム上での容易な精製を可能にするポリヒスチジンタグを含む。グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)、マルトースB結合タンパク質、又はプロテインAは、適したポリペプチド要素の他の例である。
意図される使用に依存して、本発明の抗体を再操作して、安定性、溶解性、インビボでの半減期、又は追加の標的に結合する能力を最適化してもよい。特性におけるこれらの変化のいずれか又は全てを達成するための遺伝子操作アプローチならびに化学修飾が、当技術分野において周知である。例えば、抗体の定常領域の付加、除去、及び/又は改変が、治療的に投与された抗体のバイオアベイラビリティ、分布、及び半減期において特に重要な役割を果たすことが公知である。抗体のFc又は定常領域(エフェクター機能を媒介する)により決定される抗体のクラス及びサブクラス(存在する場合)が、重要な追加の特性を与える。このように、再構成、再設計、又はそうでなければ変えられた定常ドメインを有する抗クローディン1抗体が、本発明により包含される。
本発明の追加の融合タンパク質を、当技術分野において周知のDNAシャッフリングの技術を通じて生成してもよい(例えば、米国特許第5,605,793号;第5,811,238号;第5,830,721号;第5,834,252号;及び第5,837,458号を参照のこと)。DNAシャッフリングを用いて、抗体又はそのフラグメントの活性を調節し、例えば、より高い親和性及びより低い解離速度を有する抗体を得てもよい。そのような方法において、本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドを、組換え前に、エラープローンPCR、ランダムヌクレオチド挿入、又は他の方法によるランダム突然変異誘発により改変してもよい。あるいは、本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドの1つ又は複数の部分を、1つ又は複数の異種分子の1つ又は複数の成分、モチーフ、セクション、部分、ドメイン、フラグメントなどと組換えてもよい。
あるいは、本発明の抗体を、例えば、二特異的又は多特異的抗体を産生するために別の抗体に連結してもよい。例えば、本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体、又はその生物学的に活性なフラグメントを、感受性細胞上でHCVの別の受容体(例えばCD81及びSR−BIなど)に特異的に結合する抗体(又はそのフラグメント)に連結してもよい。二特異的又は多特異的抗体を産生するための方法が、当技術分野において公知であり、例えば、還元性ジスルフィド結合又は非還元性チオエーテル結合を介した架橋を含む化学合成、及び組換え方法を含む。
D.キメラ/ヒト化又は脱免疫化抗体
本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体は、「ヒト化」することもできる:齧歯類抗体とヒト配列の間での配列差を、個々の残基の部位特異的突然変異誘発によるヒト配列中の残基とは異なる残基を置換することにより又は全領域の移植により又は化学合成により最小化することができる。ヒト化抗体は、組換え方法を使用して産生することもできる。抗体のヒト化形態において、CDR領域外のアミノ酸の一部、大半、又は全てが、ヒト免疫グロブリン分子からのアミノ酸を用いて置換されるのに対し、1つ又は複数のCDR領域内の一部、大半、又は全てのアミノ酸が不変である。アミノ酸の小さな付加、欠失、挿入、置換、又は修飾が、それらが、結果として得られる抗体がヒトクロ―ディン1の細胞外ドメインに結合する能力を抑止しない限り、許容可能である。適したヒト「置換」免疫グロブリン分子は、IgG1、IgG2、IgG2a、IgG2b、IgG3、IgG4、IgA、IgM、IgD、又はIgE分子、及びそのフラグメントを含む。あるいは、齧歯類抗体に存在するT細胞エピトープを突然変異(脱免疫化)により改変して、ヒトにおける治療目的のために適用することができる非免疫原性齧歯類抗体を生成することができる(www.accurobio.comを参照のこと)。
E.抗体コンジュゲート
本発明のモノクローナル抗体、又はその生物学的に活性なバリアントもしくはフラグメントを、1つ又は複数の他の分子要素に(例、化学結合、遺伝子融合、非共有結合的会合、又は別の方法により)機能的に連結してもよい。そのような改変抗体(又はコンジュゲート)の調製のための方法は、当技術分野において公知である(例えば、"Affinity Techniques. Enzyme Purification: Part B", Methods in Enzymol., 1974, Vol. 34, W. B. Jakoby and M. Wilneck (Eds.), Academic Press: New York, NY;及びM. Wilchek and E. A. Bayer, Anal. Biochem., 1988, 171: 1-32を参照のこと)。好ましくは、分子要素は、結果として得られるコンジュゲートの結合特性に干渉しない抗体分子上の位置、即ち、ヒトクローディン1の細胞外ドメインへの抗体の特異的結合に関与しない位置で結合される。
特定の実施態様において、抗体分子及び分子要素を、互いに共有結合的に直接連結する。直接的な共有結合は、連結(例えばアミド、エステル、炭素−炭素、ジスルフィド、カルバメート、エーテル、チオエーテル、尿素、アミン、又はカーボネート結合など)を介しうる。共有結合は、抗体及び分子要素上に存在する官能基を利用することにより達成することができる。活性化薬剤(例えばカルボジイミドなど)を使用して、直接結合を形成することができる。他の実施態様において、抗体分子及び分子要素を、リンカー基を介して互いに共有結合的に連結する。これは、当技術分野において周知の多種多様な安定した二官能性薬剤(ホモ官能性及びヘテロ官能性リンカーを含む)のいずれかを使用することにより達成することができる。
特定の実施態様において、本発明の抗体(又はその生物学的に活性なフラグメント)を治療成分にコンジュゲートさせる。多種多様な治療成分のいずれかが本発明の実施における使用のために適しうるが、限定はされないが、細胞毒素(例、細胞増殖抑制剤又は細胞破壊剤)、治療用薬剤、及び放射性金属イオン(例、アルファ放射体及び大環状キレーター(例えばDOTAなど)に結合したアルファ放射体)を含む。細胞毒素又は細胞毒性薬剤は、細胞に有害な任意の薬剤を含む。例は、限定されないが、パクリタキセル、サイトカラシンB、グラミシジンD、エチジウムブロマイド、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テニポシド(tenoposide)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、チミジンキナーゼ、エンドヌクレアーゼ、RNase、及びピューロマイシンならびにそのフラグメント、バリアント、又はホモログを含む。治療用薬剤は、限定はされないが、代謝拮抗剤(例、メトトレキセート、6−メルカプトプリン、チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシル、ダカルバジン(decarbazine)、アルキル化剤(例、メクロレタミン、 チオテパ(thioepa)、クロランブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)、及びロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、及びシスジクロロジアンミン白金(II)(DDP)、シスプラチン、アントラサイクリン(例、ダウノルビシン及びドキソルビシン)、抗生物質(例、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ミトラマイシン、及びアントラマイシン)、及び抗有糸分裂剤(例、ビンクリスチン及びビンブラスチン)を含む。結果として得られる抗体コンジュゲートは、HCV感染に関連する肝臓癌の処置において適用を見いだしうる(以下を参照のこと)。
他の治療成分は、所望の生物学的活性を持つタンパク質又はポリペプチドを含む。そのようなタンパク質は、限定はされないが、毒素(例、アブリン、リシンA、アルファ毒素、シュードモナス外毒素、ジフテリア毒素、サポリン、モモルジン、ゲロニン、ポークウィード抗ウイルスタンパク質、アルファ−サルシン、及びコレラ毒素);タンパク質、例えば腫瘍壊死因子、アルファ−インターフェロン、ベータ−インターフェロン、神経成長因子、血小板由来増殖因子、組織プラスミノーゲンアクチベーターなど;アポトーシス薬剤(例、TNF−α、TNF−β)又は、生体応答修飾因子(例、リンホカイン、インターロイキン−1(IL−1)、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−6(IL−6)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、又は他の増殖因子)を含む。
あるいは又は追加で、本発明の抗体(又はその生物学的に活性なフラグメント)を検出可能な薬剤にコンジュゲートしてもよい。多種多様な検出可能薬剤のいずれかが本発明の実施における使用のために適しうるが、限定はされないが、種々のリガンド、放射性核種(例、3H、125I、131Iなど)、蛍光色素(例、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン(phycoerytherin)、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルアルデヒド、及びフルオレスカミン)、化学発光薬剤(例、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、及びエクオリン)、微粒子(例えば、量子ドット、ナノ結晶、蛍光体など)、酵素(例えば、ELISAにおいて使用される酵素、即ち、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼなど)、比色標識、磁気標識、及びビオチン、ジゴキシゲニン(dioxigenin)又は他のハプテン、及び抗血清又はモノクローナル抗体を利用可能であるタンパク質を含む。結果として得られる検出可能な抗体を、診断及び/又は予後予測方法において使用してもよい(以下を参照のこと)。
本発明の抗体(又はその生物学的に活性なフラグメント)にコンジュゲートさせることができる他の分子要素は、限定はされないが、直鎖又は分岐親水性ポリマー基、脂肪酸基、又は脂肪酸エステル基を含む。
このように、本明細書に記載するハイブリドーマ細胞株により分泌される抗クローディン1モノクローナル抗体、及びその任意の生物学的に活性なバリアント又はフラグメントに加えて、本発明は、また、本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体の重鎖又は軽鎖のいずれかの可変領域からの少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)を含むキメラ抗体、ヒト化抗体、及び抗体由来分子(分子、例えばFabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fdフラグメント、Fabcフラグメント、Sc抗体(単鎖抗体)、ダイアボディ、個々の抗体軽単鎖、個々の抗体重鎖、抗体鎖と他の分子の間のキメラ融合体、及び抗体コンジュゲート、例えば診断用又は治療用薬剤にコンジュゲートされた抗体などを含む)を包含する。本発明により包含される全てのこれらの抗体及び抗体関連分子は、ヒトクローディン1の細胞外ドメインに特異的に結合する。
F.本発明のモノクローナル抗体及び関連分子の活性及び特異性
実施例2に記載する本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体の各々が、本明細書に提供するハイブリドーマ細胞株から産生され、Huh7.5.1細胞のHCVcc感染を阻害する能力について選択された。当業者により理解される通り、本発明の他の抗体及び抗体関連分子のHCV感染阻害効果もHCVcc感染システムを使用して評価されうる。HCV感染に対する抗体及び抗体関連分子の阻害効果が、あるいは又は加えて、当技術分野において公知のレトロウイルスHCV偽型粒子(HCVpp)を使用して評価されうる。好ましくは、本発明の抗体又は抗体関連分子は、用量依存的な様式でHCVcc又はHCVppによる感受性細胞のHCV感染を阻害することが示されるであろう。
本発明の抗体及び試薬の特異性をテストするために使用することができる他の方法は、限定はされないが、フローサイトメトリー分析、ウエスタンブロット分析、ELISA、及び抗体によるリガンド/受容体結合に関する結合阻害アッセイを含む。これらの方法を、抗体を産生するハイブリドーマからの上清をテストするために、単離/精製抗体の活性をテストするために、及び/又は改変抗体(抗体関連分子)の活性をテストするために使用することができる。結合特異性テストを、細胞のパネル、例えば、ヒト細胞、限定はされないが、肝臓細胞株(例えば、Huh7、Hep3b、又はHepG2など)、胚性腎細胞(293T)、線維芽細胞(HeLa細胞)、B細胞、T細胞(例、Molt−4、Sup−TI、又はHut−78)、単球細胞(THP−I)、星状細胞(U87)、肝細胞癌細胞(PLC/PRF:5)、又は他の肝細胞型(例、肝臓腺癌SkHepI、ヒト末梢血細胞、及びその種々の分画サブタイプ(リンパ球及び単球又は他の細胞株(CaCo2細胞を含む))に対する抗体又は抗体関連分子を使用して実施してもよい。フローサイトメトリー分析によって、種々の細胞型でのクローディン1についての抗体又は抗体関連分子の結合特異性を明らかにすることができる。非ヒト哺乳動物からの細胞も、そのようなアッセイに使用してもよい。
そのようなアッセイを使用して、IC50値を、本発明の抗体及び抗体関連分子について決定してもよい。これらの値は、ウイルス感染能の50%阻害のために要求される抗体又は抗体関連分子の濃度を示し、有意で重要な定量基準を提供し、異なる抗体及び抗体関連分子の感染阻害活性の比較を可能にする。
実施例2に記載する本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体は、全ての主な遺伝子型ならびに2人の慢性HCV感染患者からの全疑似種集団の全ての分離株からのHCV感染を強力に交差中和することが見出されている。主なHCV遺伝子型からの及び個々の患者の疑似種の分離株からのHCV感染を交差中和する本発明の他の抗体及び抗体関連分子の能力を、任意の適した方法を使用して、例えば、特定のHCV遺伝子型からのHCVエンベロープ糖タンパク質を持つHCV偽型粒子(HCVpp)、又はHCVに慢性感染した個々の患者からのHCVエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppを使用することにより評価してもよい(実施例2に記載する)。好ましくは、本発明の抗体又は抗体関連分子が、主なHCV遺伝子型からの及びHCV感染患者の疑似種からのHCV感染を用量依存的な様式で阻害することが示されるであろう。
同様に、本発明の抗体又は抗体関連分子が、齧歯類のクローディン1(例えばマウスクローディン1など)と交差反応しないが、しかし、非ヒト霊長類のクローディン1(例えばカニクイザルクローディン1など)に特異的に結合することが示されている。
II − HCV感染及びHCV関連疾患の処置又は予防
A.効能
本発明の抗クローディン1抗体を治療的及び予防的方法において使用して、HCV感染を処置及び/又は予防し、あるいは肝臓疾患又はHCV感受性細胞(例えば肝臓細胞、リンパ球様細胞、又は単球/マクロファージなど)に影響を与える病理学的状態を処置及び/又は予防してもよい。本発明の抗クローディン1抗体は、細胞表面上でクローディン1の細胞外ドメインに結合することによりHCV−宿主細胞の相互作用に干渉し、それにより細胞中へのHCV侵入及び/又は細胞のHCV感染を低下、阻害、遮断、又は予防する。
本発明の処置の方法は、本発明の抗体又は本発明の抗体を含む医薬的組成物を使用して達成されうる(以下を参照のこと)。これらの方法は、一般的に、有効量の少なくとも1つの本発明の抗クローディン1抗体又はその医薬的組成物の、それを必要とする被験者への投与を含む。投与は、当業者に公知の方法のいずれかを使用して実施されうる。特に、抗体又は組成物は、種々の経路(限定はされないが、エアゾル、非経口、経口、又は局所経路を含む)により投与されうる。
一般的に、本発明の抗体又は組成物を、有効量、即ち、その意図する目的を満たすために十分な量で投与する。投与される抗体又は医薬的組成物の正確な量は、被験者間で、処置される被験者の年齢、性別、体重、及び全体的な健康状態、所望の生物学的又は医学的応答(例、HCV感染の予防又はHCV関連肝臓疾患の処置)などに依存して変更しても良い。多くの実施態様において、有効量は、HCVが被験者の感受性細胞に侵入すること及び/又は被験者の細胞に感染することを阻害又は予防し、それによりHCV感染を予防し、肝臓疾患又は別のHCV関連病理を被験者において処置又は予防する量である。
本発明の抗体及び組成物を、種々の治療的又は予防的方法において使用してもよい。特に、本発明は、肝臓疾患又は病理を被験者において処置又は予防するための方法を提供し、それは被験者に有効量の本発明の抗体(又はその組成物)を投与することを含み、それはHCVが被験者の細胞に侵入又は感染することを阻害し、それにより肝臓疾患又は病理を被験者において処置又は予防する。肝臓疾患又は病理は、HCV感染に関連する肝臓の炎症、肝線維症、肝硬変、及び/又は肝細胞癌(即ち、肝臓癌)でありうる。
本発明は、また、HCV関連疾患又は状態(肝臓疾患を含む)を被験者において処置又は予防するための方法を提供し、それは被験者に有効量の本発明の抗体(又はその組成物)を投与することを含み、それはHCVが被験者の細胞に侵入又は感染することを阻害し、それによりHCV関連疾患又は状態を被験者において処置又は予防する。本発明の特定の実施態様において、抗体又は組成物を急性C型肝炎と診断された被験者に投与する。本発明の他の実施態様において、抗体又は組成物を慢性C型肝炎と診断された被験者に投与する。
そのような方法に従った本発明の抗体又は組成物の投与は、個体に認められる症状(限定はされないが、急性C型肝炎の症状、例えば食欲減少、疲労、腹痛、黄疸、そう痒、及びインフルエンザ様症状など;慢性C型肝炎の症状、例えば疲労、顕著な体重減少、インフルエンザ様症状、筋肉痛、関節痛、間欠性微熱、そう痒、睡眠障害、腹痛、食欲変化、嘔気、下痢、消化不良、認知変化、抑うつ、頭痛、及び気分変動など;肝硬変の症状、例えば腹水症、挫傷及び出血傾向、骨痛、静脈瘤(特に胃及び食道における)、脂肪下痢、黄疸及び肝性脳症など;ならびにHCVに関連する肝外発現の症状、例えば甲状腺炎、晩発性皮膚ポルフィリン症、クリオグロブリン血症、糸球体腎炎、乾燥症候群、血小板減少症、扁平苔癬、糖尿病、及びB細胞リンパ増殖疾患などを含む)の少なくとも1つの寛解をもたらしうる。
あるいは又は加えて、そのような方法に従った本発明の抗体又は組成物の投与は、HCV感染又はHCV関連疾患の進行を減速、低下、停止、又は軽減する、あるいは感染又は疾患が見られなくなるまで進行を戻すことができる。そのような方法に従った本発明の抗体又は組成物の投与は、また、ウイルス感染数の低下、感染力ウイルス粒子数の低下、及び/又はウイルス感染細胞数の低下をもたらしうる。
本発明に従った処置の効果を、HCV感染及び/又は肝臓疾患の診断のための当技術分野において公知のアッセイのいずれかを使用してモニターしてもよい。そのようなアッセイは、限定はされないが、血清学的血液テスト、アルブミン、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、アルカリホスファターゼ(ALP)、アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)、及びガンマグルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)の1つ又は複数を測定するための肝機能テスト、ならびに異なる技術、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、転写介在増幅(TMA)、又は分岐DNA(bDNA)などを使用した分子核酸テストを含む。
本発明の抗体及び組成物は、また、免疫治療において使用してもよい。したがって、本発明は、HCVとの接触による感受性細胞がHCVに感染する可能性を低下させる方法を提供する。この方法は、感受性細胞を、HCVが感受性細胞に侵入又は感染することを阻害する有効量の本発明の抗体又は組成物と接触させることを含み、HCVとの接触による細胞がHCVに感染する可能性を低下させる。本発明は、また、HCVとの接触による被験者の感受性細胞がHCVに感染する可能性を低下させる方法を提供する。この方法において、感受性細胞を本発明の抗体又は組成物と接触させることは、抗体又は組成物を被験者に投与することにより実施してもよい。
感受性細胞又は被験者がHCVに感染する可能性を低下させることは、HCVとの接触による感受性細胞又は被験者がHCVに感染する確率を減少させることを意味する。この減少は、任意の有意な量、例えば、少なくとも2倍の減少、2倍を超える減少、少なくとも10倍の減少、10倍を超える減少、少なくとも100倍の減少、又は100倍を超える減少でありうる。
特定の実施態様において、被験者は、本発明の抗体又は組成物の投与前にHCVに感染している。他の実施態様において、被験者は、本発明の抗体又は組成物の投与前にHCVに感染していない。さらに他の実施態様において、被験者はHCVに感染していないが、しかし、暴露されている。特定の実施態様において、被験者はHIV又はHBVに感染しうる。
例えば、本発明の方法を使用して、肝臓移植による被験者の感受性細胞がHCVに感染する可能性を低下させることができる。既に上で述べた通り、罹患肝臓がHCV感染患者から摘出された場合、血清ウイルスレベルが急落する。しかし、健康な肝臓移植片を受けた後、ウイルスレベルがリバウンドし、数日以内に移植前レベルを超える可能性がある(Powers, 2006)。肝細胞の表面上でクローディン1の外部ドメインに結合する本発明の抗体の投与は、肝臓移植患者に有効であり、それにより細胞中へのHCV侵入を低下、阻害、遮断、又は予防しうる。投与は、肝臓移植前、肝臓移植の間、及び/又は肝臓移植後に実施してもよい。
本発明の抗体又は組成物の投与が有効な他の被険者は、限定はされないが、HCV感染した母親から生まれた乳児(特に、母親もHIV陽性である場合);HCV汚染血液又は血液汚染した医療機器に接触してきた医療従業者;薬物を注射又はそうでなければ投与するための器具を共有することによりHCVに暴露されてきた薬物使用者;ならびに不適切な感染予防により刺青、耳/ボディーピアス、及び針治療を通じてHCVに暴露されてきた人々を含む。
本発明の抗体又は組成物の投与が有効な他の被険者は、限定はされないが、HCV疾患進行の速度を増加させることが知られている1つ又は複数の因子を示す被険者を含む。そのような因子は、特に、年齢、性別(男性は、一般的に、女性よりも速い疾患進行を示す)、アルコール消費、HIV同時感染(疾患進行速度を顕著に増加させる)、及び脂肪肝を含む。
特定の実施態様において、本発明の抗体又は組成物は、本発明の処置の方法に従って単独で投与される。他の実施態様において、本発明の抗体又は組成物は、少なくとも1つの追加の治療用薬剤と組み合わせて投与される。本発明の抗体又は組成物は、治療用薬剤の投与前、治療用薬剤と同時に、及び/又は治療用薬剤の投与後に投与されうる。
本発明の抗体又は組成物との組み合わせで投与されうる治療用薬剤は、HCV感染、又はHCV関連疾患もしくは状態の処置又は予防において有益な効果を有することが知られている多種多様な生物学的に活性な化合物の中から選択されうる。そのような薬剤は、特に、抗ウイルス薬剤を含み、限定はされないが、インターフェロン(例、インターフェロンアルファ、ペグ化インターフェロンアルファ)、リバビリン、抗HCV(モノクローナル又はポリクローナル)抗体、RNAポリメラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、IRES阻害剤、ヘリカーゼ阻害剤、アンチセンス化合物、リボザイム、及びその任意の組み合わせを含む。
B.投与
本発明の抗体を、(場合により、1つ又は複数の適切な薬学的に許容可能な担体又は賦形剤との製剤化後)、所望の投与量で、それを必要とする被験者に任意の適した経路により投与することができる。種々の送達システムが知られており、本発明の抗体を投与するために使用することができる(錠剤、カプセル、注射溶液、リポソーム中のカプセル化、微粒子、マイクロカプセルなどを含む)。投与の方法は、限定はされないが、経皮、皮内、筋肉内、腹腔内、病巣内、静脈内、皮下、鼻腔内、肺、硬膜外、眼内、及び経口経路を含む。本発明の抗体又は組成物は、任意の簡便な又は他の適切な経路により、例えば、注入又はボーラス注射により、上皮内膜又は皮膚粘膜内膜(例、経口、粘膜、直腸、及び腸粘膜など)を通じた吸収により投与してもよい。投与は全身的又は局所的でありうる。非経口投与は、優先的に患者の肝臓に対して行われ、例えば肝動脈への又は胆管中へのカテーテル法などによりうる。当業者により理解される通り、本発明の抗体が追加の治療用薬剤との組み合わせで投与される実施態様において、抗体及び治療用薬剤は同じ経路(例、静脈内)により又は異なる経路(例、静脈内及び経口)により投与されうる。
C.投与量
本発明の本発明の抗体(又は組成物)の投与は、送達される量が意図される目的のために効果的であるような投与量でありうる。投与経路、製剤化、及び投与量は、所望の治療効果、処置されるHCV関連状態の重症度(既に存在する場合)、任意の感染の存在、患者の年齢、性別、体重、及び全体的な健康状態ならびに使用される抗体又は組成物の効力、バイオアベイラビリティ、及びインビボでの半減期、併用治療の使用(又は未使用)、及び他の臨床因子に依存しうる。これらの因子は、治療の経過において主治医により容易に決定可能である。あるいは又は加えて、投与量は、動物モデル(例、チンパンジー又はマウス)を使用した試験から決定することができる。これらの又は他の方法に基づいて用量を調整して、最大効力を達成することは、当技術分野において周知であり、熟練の医師の能力の範囲内である。試験が本発明のモノクローナル抗体を使用して行なわれるにつれて、さらなる情報が、処置の適切な投与量レベル及び期間に関して得られるであろう。
本発明の処置は、単回用量又は複数回用量からなりうる。このように、本発明の抗体、又はその組成物の投与は、特定の期間にわたり一定である、又は定期的である、及び特定の間隔、例えば、1時間、1日、週(又は他の複数日間隔で)、月、年(例、時間放出形態で)毎でありうる。あるいは、送達は、所与の期間の間に複数回(例、1週間に2回又はそれ以上;1ヶ月に2回又はそれ以上など)行うことができる。送達は、期間にわたる持続的送達(例、静脈内送達)でありうる。
一般的に、投与されるモノクローナル抗体の量は、好ましくは、被験者の体重あたり約1ng/kg〜約100mg/kg、例えば、約100ng/kg〜約50mg/kg;又は約1μg/kg〜約10mg/kg;又は約100μg/kg〜約1mg/kgの範囲でありうる。
III − 医薬的組成物
上で述べた通り、本発明の抗クローディン1抗体(及び関連分子)は、それ自体で又は医薬的組成物として投与されうる。したがって、本発明は、本明細書に記載する有効量の本発明の抗体及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体又は賦形剤を含む医薬的組成物を提供する。特定の実施態様において、組成物は、1つ又は複数の追加の生物学的に活性な薬剤をさらに含む。
本発明の抗体及び医薬的の組成物は、所望の予防的及び/又は治療的効果を達成するために効果的な任意の量で、及び任意の投与経路を使用して投与されうる。最適な医薬的製剤は、投与の経路及び所望の投与量に依存して変更できる。そのような製剤は、投与される活性成分の物理的状態、安定性、インビボでの放出速度、及びインビボでの浄化速度に影響を与えうる。
本発明の医薬的組成物は、投与の容易さ及び投与量の均一性のために投与単位形態で製剤化してもよい。「単位投与形態」という表現は、本明細書で使用される通り、処置される患者のための本発明の抗クローディン1抗体の物理的に分離した単位を指す。しかし、組成物の全1日投与量が、適切な医学的判断の範囲内で主治医により決定されうることが理解されるであろう。
A.製剤化
注射用調製物、例えば、無菌注射用水又は油性懸濁剤を、公知の技術分野に従い、適した分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して製剤化してもよい。無菌注射用調製物は、また、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶剤の、例えば、2,3−ブタンジオール溶液としての無菌注射用溶液、懸濁液、又はエマルジョンでありうる。使用できる許容可能な賦形剤及び溶剤の内、水リンゲル液、U.S.P.、及び等張塩化ナトリウム溶液がある。また、無菌の固定油が、溶剤又は懸濁媒質として慣習的に用いられる。この目的のために、任意の無菌固定油を用いることができる(合成モノ又はジグリセリドを含む)。脂肪酸、例えばオレイン酸なども注射用製剤の調製において使用してもよい。無菌液体担体は、非経口投与のための無菌液体形態の組成物において有用である。
注射用製剤を、例えば、細菌保持フィルターでのろ過により、又は使用前に滅菌水もしくは他の無菌注射用媒質に溶解もしくは分散することができる無菌固形組成物の形態で滅菌薬剤を取り込ませることにより滅菌することができる。無菌の溶液又は懸濁液である液体の医薬的組成物は、例えば、静脈内、筋肉内、腹腔内、又は皮下注射により投与することができる。注入は、一回又は段階的注入によりうる。必要又は所望である場合、組成物は、注入の部位で疼痛を和らげるための局部麻酔薬を含んでもよい。
活性成分(本明細書において本発明の抗クローディン1抗体)の効果を持続させるために、皮下又は筋肉内注射からの成分の吸収を減速させることがしばしば望ましい。非経口投与された活性成分の吸収を遅延させることは、成分を油ビヒクル中に溶解又は懸濁させることにより達成されうる。注射用デポー形態が、生分解性ポリマー(例えばポリラクチド−ポリグリコリドなど)中で活性成分のミクロカプセル化マトリックスを形成することにより作られる。活性成分とポリマーの比率及び用いられる特定のポリマーの性質に依存して、成分放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)を含む。デポー注射用製剤は、また、身体組織と適合性があるリポソーム又はマイクロエマルジョン中に活性成分を捕捉することにより調製することができる。
経口投与のための液体投与形態は、限定はされないが、薬学的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶剤、懸濁剤、シロップ、エリキシル、及び加圧組成物を含む。抗クローディン1抗体に加えて、液体投与形態は、当技術分野において一般に使用される不活性な希釈剤、例えば、水又は他の溶剤、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタン脂肪酸エステル、ならびにその混合物を含みうる。不活性な希釈剤の他、経口組成物は、また、アジュバント、例えば湿潤剤、懸濁剤、保存剤、甘味剤、香味剤、及び香料剤、増粘剤、着色剤、粘性調整剤、安定剤、又は浸透圧調整剤などを含みうる。経口投与のための適した液体担体の例は、水(潜在的に上記の添加剤、例、セルロース誘導体、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース溶液などを含む)、アルコール(一価アルコール及び多価アルコール、例えばグリコールなどを含む)及びそれらの誘導体、ならびに油(例、分画されたヤシ油及びラッカセイ油)を含む。加圧組成物については、液体担体はハロゲン化炭化水素又は他の薬学的に許容可能な噴霧剤でありうる。
経口投与のための固形投与形態は、例えば、カプセル、錠剤、丸剤、粉末剤、及び果粒剤を含む。そのような固形投与形態において、本発明の抗クローディン1抗体を、少なくとも1つの不活性な、生理学的に許容可能な賦形剤又は担体、例えばクエン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム及び以下の1つ又は複数と混合してもよい:(a)充填剤又は増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール(mannital)、及びケイ酸など;(b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及びアカシアなど;(c)保湿剤、例えばグリセロールなど;(d)崩壊剤、例えば寒天−寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムなど;(e)溶液遅延剤、例えばパラフィンなど;吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物など;(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレートなど;(h)吸収剤、例えばカオリン及びベントナイト粘土など;ならびに(i)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びその混合物など。固形製剤のために適した他の賦形剤は、表面修飾剤、例えば非イオン性及び陰イオン性表面修飾剤を含む。表面修飾剤の代表的な例は、限定はされないが、ポロキサマー188、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、ケイ酸アルミウニムマグネシウム、及びトリエタノールアミンを含む。カプセル、錠剤、及び丸剤の場合において、投与形態は、また、緩衝剤を含んでもよい。
類似の型の固形組成物を、ラクトース又は乳糖などならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用した軟質及び硬質ゼラチンカプセルの充填剤として用いてもよい。錠剤、糖衣丸、カプセル、丸剤、及び果粒剤の固形投与形態は、コーティング及びシェル、例えば腸溶コーティング、放出制御コーティング、及び医薬製剤の技術分野において周知の他のコーティングを用いて調製することができる。それらは、場合により、乳白剤を含んでもよく、また、組成物であることもでき、それらが、活性成分だけを、又は好ましくは、腸管の特定の部分において、場合により、遅延様式で放出するようにする。使用することができる包埋組成物の例は、ポリマー物質及びワックスを含む。
特定の実施態様において、処置を必要とする部位(例、肝臓)に局所的に本発明の組成物を投与することが望まれうる。これは、例えば、限定はされないが、外科手術(例、肝臓移植)中での局所注入により、局所適用、注射により、カテーテルを用いて、坐剤を用いて、あるいは皮膚パッチ又はステント又は他のインプラントを使用して達成されうる。
局所投与のために、組成物は、好ましくは、担体(例えば水、グリセロール、アルコール、プロピレングリコール、脂肪アルコール、トリグリセリド、脂肪酸エステル、又は鉱油など)を含むことができるゲル、軟膏、ローション、又はクリームとして製剤化される。他の局所担体は、液化石油、パルミチン酸イソプロピル、ポリエチレングリコール、エタノール(95%)、ポリオキシエチレンモノラウレート水溶液(5%)、又はラウリル硫酸ナトリウム水溶液(5%)を含む。他の材料、例えば抗酸化剤、保湿剤、粘性安定剤、及び類似の薬剤などを必要に応じて加えてもよい。
また、特定の実例において、本発明の組成物を、皮膚の上、中、又は下に置いた経皮デバイス内に配置してもよい。そのようなデバイスは、受動的又は能動的な放出機構により活性成分を放出するパッチ、インプラント、及び注射を含む。経皮投与は、身体の表面から上皮組織及び粘膜組織などの体内の管内膜までの全ての投与を含む。そのような投与は、ローション、クリーム、フォーム、パッチ、懸濁剤、溶剤、及び坐剤(直腸及び膣)中に本組成物を使用して行ってもよい。
経皮投与は、活性成分(即ち、本発明の抗クローディン1抗体)及び皮膚に非毒性である担体を含む経皮パッチの使用を通じて達成されうるが、皮膚を介した血流中への全身吸収のために成分の送達を可能にする。担体は、任意の数の形態、例えばクリーム及び軟膏、ペースト、ゲル、閉塞デバイスなどを取りうる。クリーム及び軟膏は、水中油型又は油中水型のいずれかの粘性液体又は半固形エマルジョンでありうる。活性成分を含む石油又は親水性石油中に分散された吸収性粉末剤からなるペーストが適しうる。種々の閉塞デバイスを使用して、血流中に活性成分を放出してもよい(例えば担体を伴う又は伴わない活性成分を含むレザバーを覆う半透膜、又は活性成分を含むマトリクスなど)。
坐剤製剤は、従来の材料(カカオ脂、坐剤の融解点を変えるためのワックスの添加を伴う又は伴わない、及びグリセリンを含む)から作られうる。水溶性の坐剤の基剤(例えば種々の分子量のポリエチレングリコールなど)も使用してもよい。
本発明の医薬的組成物が、HCV感受性細胞がHCVに感染することを予防するための「ワクチン」として使用される場合、医薬的組成物は、当技術分野において公知のワクチン担体、例えばサイログロブリン、アルブミン、破傷風トキソイド、及びポリアミノ酸(例えばD−リジン及びD−グルタミン酸のポリマーなど)をさらに含みうる。ワクチンは、また、周知のアジュバント、例えば、不完全フロイントアジュバント、ミョウバン、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、モノホスホリル脂質A(MPL、GlaxoSmithKline)、サポニン、CpGオリゴヌクレオチド、モンタニド、ビタミンA、ならびに生分解性油、例えばスクアレン及び/又はトコフェロール、Quil A、Ribi Detox、CRL−1005、L−121、及びその組み合わせなどから調製される種々の油中水型エマルジョンなどのいずれかを含んでもよい。
種々の製剤を作製するための材料及び方法は、当技術分野において公知であり、対象発明を実施するために適応してもよい。抗体の送達のために適した製剤は、例えば、"Remington's Pharmaceutical Sciences", E. W. Martin, 18th Ed., 1990, Mack Publishing Co.: Easton, PA.に見出すことができる。
B.追加の生物学的に活性な薬剤
特定の実施態様において、本発明の抗クローディン1抗体は、本発明の医薬的組成物における唯一の活性成分である。他の実施態様において、医薬的組成物は、1つ又は複数の生物学的に活性な薬剤をさらに含む。適した生物学的に活性な薬剤の例は、限定はされないが、ワクチンアジュバント及び治療用薬剤、例えば抗ウイルス薬剤(上記)、抗炎症剤、免疫調節剤、鎮痛剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗生物質、抗酸化剤、防腐剤、及びその組み合わせなどを含む。
そのような医薬的組成物中では、抗クローディン1抗体及び追加の治療用薬剤を、抗クローディン1抗体及び治療用薬剤の同時、別々、又は連続投与のために1つ又は複数の調製物において組み合わせてもよい。より具体的には、本発明の組成物を、抗体及び治療用薬剤を一緒に又は互いに独立して投与することができるような方法で製剤化してもよい。例えば、抗クローディン1抗体及び治療用薬剤を、単一の組成物中で一緒に製剤化することができる。あるいは、それらを別々に保持(例、異なる組成物及び/又は容器中で)及び投与してもよい。
C.キットの薬学的パック
別の態様において、本発明は、本発明の医薬的組成物の1つ又は複数の成分を含む1つ又は複数の容器(例、バイアル、アンプル、テストチューブ、フラスコ、又はボトル)を含む薬学的パック又はキットを提供し、本発明の抗クローディン1抗体の投与を可能にする。
薬学的パック又はキットの異なる成分は、固形(例、凍結乾燥)又は液体形態で供給されてもよい。各々の成分は、一般的に、そのそれぞれの容器中での一定分量として適する又は濃縮形態で提供される。薬学的パック又はキットは、凍結乾燥成分の再構成のための媒質を含んでもよい。キットの個々の容器は、好ましくは、商業販売のために密封されている。
特定の実施態様において、薬学的パック又はキットは、1つ又は複数の追加の治療的薬剤(例、上記の1つ又は複数の抗ウイルス薬剤)を含む。場合により、容器に関連する通知又は添付文書が、薬学的又は生物学的製品の製造、使用、又は販売を規制する政府機関により規定される形式でありうるが、その通知は、ヒト投与のための製造、使用、又は販売の機関による認可を反映する。添付文書の通知は、本明細書に開示する処置の方法に従った医薬的組成物の使用のための説明書を含みうる。
認証標識(例、バーコード、ラジオ周波、IDタグなど)がキット中又は上に存在しうる。認証標識を使用して、例えば、品質管理、在庫管理、ワークステーションの間での追跡移動などの目的のためのキットを独自に特定することができる。
IV − 抗クローディン1モノクローナル抗体の非治療的使用
本発明の抗体、例えば、本明細書で提供されるハイブリドーマ細胞株により産生される抗クローディン1モノクローナル抗体を、種々の非治療適用、例えば精製、スクリーニング、及び診断方法などにおいて用いてもよい。
A.精製方法
このように、本発明の抗体を親和性精製薬剤として使用してもよい。本願において、本発明の抗体を、当技術分野において周知の方法を使用して、固相(例えばセファデックス樹脂又はろ紙など)上に固定化する。固定化抗体を、精製されるヒトクローディン1(又はそのフラグメント)を含むサンプルと接触させ、その後、支持体を、固定化抗体に結合しているクローディン1タンパク質を除くサンプル中の実質的に全ての材料を除去する適した溶剤を用いて洗浄する。最後に、支持体を、抗体からクローディン1タンパク質を放出させる別の適した溶剤を用いて洗浄する。
B.スクリーニング方法
本発明の抗クローディン1抗体を、また、競合結合アッセイに基づく薬物スクリーニング方法において使用してもよい。そのような方法は、本発明の抗体が結合する細胞への結合について、サンプル中の試験化合物(例、試験抗体)と既知の量の本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体の間での競合結合を可能にし、及び結合した既知のモノクローナル抗体の量を測定する工程を含みうる。本発明のモノクローナル抗体を、適切に、例えば、酵素標識、化学発光標識、又は蛍光標識を用いて標識する。
C.診断方法
本発明の抗クローディン1抗体は、また、例えば、特定の細胞、組織、又は血清におけるクローディン1の発現を検出することにより、診断及び/又は予後アッセイにおいて、特に異なる癌の診断及び/又は予後のために有用でありうる。このように、例えば、クローディン1の減少発現が、病期II期癌における大腸癌再発の強い予測因子及び不良な患者生存率を示している(Resnick, 2005);クローディン1の増加発現は、子宮頸部上皮内新生物の検出のための良好な診断マーカーであり(Sobel, 2005)、及び子宮頸部扁平上皮細胞の悪性形質転換についての有用な診断マーカーであることが報告されている(Lee, 2005);クローディン1の減少発現は、前立腺癌における高い腫瘍悪性度及び生化学的な疾患再発と相関する(Sheeban, 2007);クローディン1の減少発現は、乳癌の再発状態及び悪性の可能性と相関することが実証されている(Morohashi, 2007)。
本発明の診断及び/又は予後アッセイは、一般的に、患者から得られた生物学的サンプルを本発明の抗クロ―ディン1抗体と、抗体−クローディン1複合体が生物学的サンプル中に存在する抗体とクローディン1の間で形成することを可能にする時間及び条件下で接触させること;及び形成された任意の抗体−クローディン1複合体の存在又は非存在を検出すること(及び/又は定量化すること)を含む。決定された存在又は量を、所与の症状(例、癌)の存在の指標として使用してもよい。特定の方法において、測定された量を、健康な被験者から(又は有意な数の健康な被険者から得られた一連の生物学的サンプルから)得られた生物学的サンプルについてと同じ条件下で形成される抗体−クローディン1複合体の量と比較する。
これらの方法は、任意の型の生物学的サンプルの試験に適用してもよい。適した生物学的サンプルの例は、限定はされないが、全血、尿、血清、血漿、唾液、関節液、精液、リンパ液、脳脊髄液、腹水ならびに子宮頸管、尿管(uretral)、直腸、及び腟のサンプルを含む。生物学的サンプルは、組織の切片(例、乳房生検サンプル)、凍結切片、公知の診断、処置、及び/又は治療履歴を伴う保存サンプルを含みうる。生物学的サンプルは、任意の非侵襲的な手段、例えば、被験者から血液を採取すること、又は細針吸引又は生検を使用することにより回収してもよい。
診断方法は、限定的なサンプルの処理を伴わない又は伴う生物学的サンプルで実施してもよい。あるいは、それらは生物学的サンプルの処理後に実施されうる。生物学的サンプルの処理は、以下の1つ又は複数を含んでもよい:ろ過、蒸留、遠心、抽出、濃縮、希釈、精製、干渉成分の不活化、試薬の添加など。例えば、診断の方法は、生物学的サンプルから調製したタンパク質抽出物で実施してもよい。タンパク質抽出の方法は、当技術分野において周知である。
上に記載する診断方法において、抗体−クローディン1複合体の検出は、任意の適した方法により行ってもよい(例えば、E. Harlow and A. Lane, "Antibodies: A Laboratories Manual", 1988, Cold Spring Harbor Laboratory: Cold Spring Harbor, NYを参照のこと)。例えば、抗体−クローディン1複合体の検出は、イムノアッセイを使用して実施してもよい。広範囲のイムノアッセイ技術を利用可能である(ラジオイムノアッセイ、酵素イムノアッセイ(EIA)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、及び免疫蛍光、免疫沈降など。イムノアッセイは当技術分野において周知である。そのようなアッセイを行うための方法ならびに実際の適用及び手順がテキストにまとめられている(例えば、P. Tijssen, In: Practice and theory of enzyme immunoassays, eds. R. H. Burdon and v. P. H. Knippenberg, Elsevier, Amsterdam (1990), pp.221-278ならびにMethods in Enzymology, Eds.S.P.Colowick et al.., Academic Pressの種々の巻、免疫学的検出方法を扱っており、特に70、73、74、84、92、及び121巻)。イムノアッセイは競合的又は非競合的でありうる。
特定の実施態様において、本発明の抗体は、固体担体又は支持体の表面に共有結合的に又は不活性に結合されることにより固定化される。固体支持体は、抗体を操作可能に固定させることができる当技術分野において公知の任意の固体支持体である;「操作可能固定させる」は、固定抗体とクローディン1の細胞外ドメインの間での複合体の形成を可能にする様式で固定化されている抗体を指す。適した担体又は支持体材料の例は、限定はされないが、アガロース、セルロース、ニトロセルロース、デキストラン、セファデックス、セファロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリプロピレン、斑糲岩、磁気、イオン交換樹脂、ガラス、ポリアミン−メチル−ビニル−エーテル−マレイン酸コポリマー、アミノ酸コポリマー、エチレン−マレイン酸コポリマー、ナイロン、シルクなどを含む。固体担体又は支持体の表面上での抗体の固定化は、当技術分野における周知の方法を使用し、架橋、共有結合、又は物理吸着を含みうる。固体担体又は支持体は、ビーズ、粒子、マイクロプレートウェル、アレイ、キュベット、チューブ、膜、又はイムノアッセイの条件に適した任意の他の形状の形態でありうる。特定の実施態様において、固体担体又は支持体への抗原の固定化は、当技術分野において周知のウエスタンブロッティング(又はイムノブロット)と呼ばれるプロセスにおいて、ゲル電気泳動、それに続く膜(典型的にはニトロセルロース又はPVDF)へのトランスファーを含む。
D.診断用キット
本発明は、また、上に記載したスクリーニング又は診断方法を行うために有用である、少なくとも1つの本発明の抗クローディン1モノクローナル抗体を含む材料を含むキットを提供する。好ましくは、キットは、所定量の試薬の組み合わせと、方法の1つを実施するための使用説明書を含む。抗体が酵素を用いて標識される実施態様において、キットは、酵素に必要な基質及び補助因子を含む(例、検出可能な発色団又はフルオロフォアを提供する基質前駆体)。また、他の添加剤が含まれうる。例えば安定剤、緩衝剤(例、遮断緩衝剤又は溶解緩衝剤)などである。種々の試薬の相対量は広く変動して、アッセイの感受性を実質的に最適化する試薬の溶液濃度を提供しうる。特に、試薬は、乾燥粉末として、通常、凍結乾燥されて(溶解時に適切な濃度を有する試薬溶液を提供する賦形剤を含む)提供してもよい。抗体は、基質表面(例、ビーズ、アレイなど)上で固定化される場合とされない場合がある。キットは、また、医薬品又は生物学的産物の製造、使用、又は販売を規制する政府機関により規定された形態での通知を含みうる。
実施例
以下の実施例は、本発明を作成し、実行する好ましい様式の一部を記載する。しかし、実施例が例示目的だけのためであり、本発明の範囲を限定することを意味しないことを理解すべきである。さらに、実施例における記載が過去時制で提示されない場合、テキストは、明細書の残りの部分のように、実験が実際に実施されたこと又はデータが実際に得られたことを示唆することを意図しない。
ポリクローナル抗血清について以下で報告された結果の一部が、15th International Symposium on Hepatitis C Virus and Related Viruses(San Antonio, Texas, USA, 5-9 October, 2008)で提示され、S. Krieger et al.による"Production of anti-claudin1 antibodies potently inhibiting HCV infection reveals that Claudin-1 is required for an entry step closely linked to SR-BI and CD81"と表題の付けられた要約においてまとめられている。他の結果が、S. Krieger et al., "Inhibition of hepatitis C virus infection by anti-Claudin antibodies is mediated by inhibition of E2-CD81-CLDN1 association"に提示されており、それは2009年8月に公開のために提出されており、ならびに、S. Krieger et al., "Monoclonal anti-claudin-1 antibodies for prevention and treatment of hepatitis C virus infection"が2009年10月に公開のために提出される。
実施例1:ヒトクローディン1に対するポリクローナル抗体
材料及び方法
細胞。 本試験において使用されたチャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、BOSC23細胞、Huh7.5.1肝細胞癌細胞が記載されている(Barth, 2005; Barth, 2003; Bartosch, 2003; Blight, 2002)。BOSC23細胞は、内因性CLDN1を発現しないHEK293由来のエコトロピックパッケージング細胞である(Pear, 1993)。初代ヒト肝細胞が、David, 1998(その全体が参照により本明細書に組み入れられる)により記載された通りに単離及び培養された。
抗CLDN1ポリクローナル抗体の産生。 ヒトクローディン1の細胞外ループに対する抗体を、全長ヒトCLDN−1 cDNA(pcDNA CLDN−1)を含むpcCMVSport 6発現ベクターを使用したウィスターラットの遺伝子免疫により産生した。簡単に述べると、動物は、pcDNA CLDN−1の5回の投与を2週間間隔で皮内に受けた。免疫前のコントロール血清を、免疫化前に出血させた同じ動物から回収した。産生された抗CLDN−1ポリクローナル血清の特異性を分析するために、BOSC23細胞又はCHO細胞を、pcDNA(コントロールベクター)又はpcDNA CLDN−1を用いて、製造者のプロトコールに従って、リポソーム媒介性の遺伝子移入(Lipofectamine; Invitrogen, Karlsruhe, Germany)を使用してトランスフェクトした。BOSC23細胞又はCHO細胞を、次に、抗CLDN−1ポリクローナル血清又は免疫前コントロール血清とインキュベートし、以前に記載された通りに(Barth, 2005)、フローサイトメトリーにより細胞表面CLDN−1発現について分析した。
免疫蛍光による抗CLDN1ポリクローナル抗体の特徴付け。 Caco2細胞及びHuh7.5.1細胞をガラスカバースリップ上に播種し、PBS中の3%パラホルムアルデヒドを用いて20分間にわたり固定し、CLDN1外部ドメインに対する抗CLDN1抗体(即ち、本発明のポリクローナル抗体、「抗CLDN1 pAb」、50μg/mLのラット抗CLDN1 IgG)、細胞内C末端ドメインに対する抗CLDN1抗体(「抗CLDN1 mAb」、クローン1C5−D9、Abnova)を使用してCLDN1について、及びDAPI(4’,6’−ジアミジノ−2−フェニルインドール)を使用して核について染色した。コントロールラットポリクローナルIgG(「コントロールpAb」)及びマウスモノクローナルIgG(「コントロールmAb」)をコントロールとして使用した。結合した一次抗体を、抗ラットCy5及び抗マウスAlexa Fluor(登録商標)488二次抗体ならびにZeiss Axio Observer顕微鏡(Carl Zeiss S.A.S, Le Pecq, France)を使用して可視化した。
組換えHCVの産生及び感染アッセイ。 プラスミドpFK−Jc1(Pietschmann, 2006)は、全長HCV JFH1 cDNA又はH6CF及びJFH1セグメントからなるキメラHCVゲノム(Jc1と名付けられる)をコードする。インビトロでのHCV RNA合成及びRNAトランスフェクションを、記載される通りに行った(Wakita, 2005)。トランスフェクト細胞からの培養上清を、以前に記載された通りに、Amicon Ultra 15(Millipore, Billerica, MA, USA)を使用して精製及び濃縮し、直接使用した、又は4℃もしくは−80℃で保存した。ウイルスを、少数の小さな改変を伴うHuh7.5.1細胞での限界希釈アッセイを使用することにより滴定し、TCID50(50%組織培養感染量)をLindenbach, 2005により記載される方法に基づき算出した。Huh7.5.1細胞を抗CLDN−1又はコントロール血清(濃度5μg/mL〜100μg/mLで開始する)と混合し、37℃で1時間プレインキュベートした。HCVccを加え、37℃で16時間インキュベートした。上清を除去し、細胞を37℃で72時間にわたり通常の培地中でインキュベートし、HCV感染を、記載された通りに、細胞内HCV RNAのqRT−PCRにより決定した。抗体媒介性の中和を、特異的感染力により評価した。
レトロウイルスHCV疑似粒子の産生及びHCVpp感染の抗体媒介性阻害。 H77株又は他の株及びVSVppからのエンベロープタンパク質を持つHCVppを、記載された通りに生成した(Bartosch, 2003)。エンベロープ糖タンパク質を持たないHCVpp(コントロールpp)が、ネガティブコントロールとしての役割を果たした。抗体媒介性中和の試験のために、Huh7.5.1細胞を、感染アッセイの前日に、96ウェルプレートにおいて密度0.5×104個細胞/ウェルで播種した。Huh7.5.1細胞を抗CLDN−1又はコントロール血清(1/20希釈で開始する)と混合し、37℃で1時間プレインキュベートした。上清を除去し、細胞を、通常の培地中で、37℃で72時間インキュベートした。HCV侵入を、記載された通りに、ルシフェラーゼレポーター遺伝子発現の分析により決定した。抗体媒介性の中和を、抗クロ―ディン1血清又は免疫前血清の存在におけるHCVppの特異的感染力により評価した。
結果
クローディン1を発現するBOSC23細胞又はCHO細胞上で発現されたクローディン1の細胞外ループに対するポリクローナル抗体の産生。 HCV感染の開始におけるCLDN−1の機能的役割を評価するために、CLDN−1の細胞外ループに対するラットポリクローナル抗CLDN−1血清を、最初に、上に記載する通りに、遺伝子免疫により生成した。免疫化の完了に続き、抗体を、非透過性化トランスフェクトBOSC23細胞又はCHO細胞の細胞表面上に発現されるヒトCLDN−1へ結合する能力について選択した。図1に示す通り、ヒトCLDN−1を発現するCHO細胞とラットポリクローナル抗CLDN−1抗体とのインキュベーションによって、血清とCLDN−1の細胞外外部ドメインとの特異的の相互作用がもたらされた(図1B)。対照的に、相互作用は、pcDNA3.1コントロールベクターを用いてトランスフェクトされ、ラット抗CLDN−1血清とインキュベートされたCHO細胞において又はヒトcDNAを発現するヒトCLDN−1とインキュベートされ、ラット免疫前血清とインキュベートされたCHO細胞において見られなかった(図1A)。
抗ヒトCLDN−1がHCV感染に感受性の細胞上のCLDN−1を認識するか否かを試験するため、ヒト肝細胞及びHuh7.5.1肝細胞癌細胞を血清とインキュベートし、フローサイトメトリーにより分析した。図2に示す通り、ヒトHuh7.5.1細胞(図2A)及びヒト肝細胞(図2B)とラットポリクローナル抗CLDN−1抗体とのインキュベーションによって、抗体がHCV標的細胞(ヒト肝細胞を含む)上で発現されたCLDN−1を認識することが実証された。まとめると、これらのデータは、遺伝子免疫により産生された抗CLDN1ポリクローナル抗体が、ヒト肝細胞ならびにヒト肝細胞癌細胞上で発現されたヒトCLDN1の外部ドメインに結合することを実証する。
免疫蛍光による抗CLDN−1ポリクローナル抗体の特徴付け。 免疫蛍光により得られた結果を図3に提示する。それらは、予測された通り、結合した抗CLDN1ポリクローナル抗体が、細胞表面に局在化することを実証する。
抗CLDN−1ポリクローナル抗体によるHCV感染の阻害。 HCV感染におけるCLDN−1の役割を評価するために、Huh7.5.1細胞のJFH1 HCVcc感染を、CLDN−1細胞外ループのエピトープに対する抗CLDN−1抗体の存在において試験した。図4Aは、抗CLDN−1ラット血清が濃度100μg/mLで80%を上回りJC1 HCVcc感染を阻害したことを示す。対照的に、コントロール免疫前血清はHCVcc感染に対する効果を示さなかった(図4A)。まとめると、これらのデータは、CLDN1外部ドメインに対する抗体がHCV感染を効率的に阻害することを実証する。
JFH1 HCVcc感染の阻害が、実際に、抗CLDN−1抗体により媒介されたことを確認するために、IgGをラット抗CLDN−1血清から及びコントロール血清から精製した。図4Bに示す通り、抗クローディン1精製IgGが、抗CLDN−1血清と類似の様式で、Huh7.5.1細胞のHCVcc感染を顕著に阻害した。対照的に、免疫前血清から精製されたコントロールIgG(100μg/mL)は、HCVcc感染を阻害しなかった(図4B)。これらデータは、抗CLDN−1血清の阻害効果が、抗CLDN1抗体により媒介されるが、血清中に存在する他の物質(例えばCLDN−1機能に潜在的に干渉するCLDN−1リガンドなど)により媒介されないことを明らかに実証する。
さらに、HCV感染に対する精製抗クローディン1抗体の阻害効果が、レトロウイルスHCV偽型粒子(HCVpp)を使用して確認された。抗クローディン1抗体(しかし、コントロール抗体ではない)は、用量依存的な様式でHCVppによるHuh7細胞の感染を阻害した(データ示さず)。
結論として、これらの結果は、抗クローディン1ポリクローナル抗体が、HCV感染を効率的に阻害することを実証する。
上に記載する通りに得られた抗CD81モノクローナル抗体、ラット抗SR−BI血清、及びラット抗CLDN1血清を使用して、出願者らは、CLDN1及びCD81、又はCLDN1及びSR−BI、又はCLDN1、CD81及びSR−BIの遮断が、各侵入因子の単独の遮断よりも強力にHCVcc感染を阻害したことを示している(図5(A)〜(D)を参照のこと)。まとめると、これらのデータは、CLDN1がCD81及びSR−BIと協同でHCV侵入を媒介することを示唆する。抗CD81モノクローナル抗体、ラット抗SR−BI血清、及びラット抗CLDN1血清が、Huh7.5.1細胞のHCVcc感染を類似の動態で阻害することも見いだされ、CLDN1、SR−BI、及びCD81がHuh7.5.1細胞におけるHCV侵入プロセスの間にほとんど同時に作用することを示唆する(図6を参照のこと)。
実施例2:抗クローディン1モノクローナル抗体
材料及び方法
細胞株及び初代肝細胞。 ヒトHuh7(Steinmann, 2004)、Huh7.5.1(Zhong, 2005)、293T(Pestka, 2007)、BOSC23(Pear, 1993)、ハムスターCHO(Barth, 2005)、及びマウスHepa1.6細胞(Steinmann, 2004)の培養が以前に記載されている。初代ヒト及びマウス肝細胞が、記載された通りに、単離及び培養された(Codran, 2006; Lan, 2008; Zeisel, 2007)。初代カニクイザル肝細胞をPRIMACYT Cell Culture Technology GmbH, Germanyから購入した。
初代ヒト肝細胞に対する抗CLDN1 Mabの結合及び交差競合分析。 Huh7.5.1細胞又は初代ヒトもしくはカニクイザル肝細胞(2×105個細胞/ウェル)を、リン酸緩衝食塩水(PBS)−3%ウシ胎児血清(FCS)中、濃度を増加させた抗CLDN1 mAbを用いて室温で30分間インキュベートした。MAb結合を、PEコンジュゲート抗ラットIgG mAb(Southern Biotechnology Associates)とのインキュベーションにより明らかにした。コントロールとして、アイソタイプを一致させたラットIgG2b(Genovac)を使用した。FACS捕捉及び分析を、FACScan(Beckton Dickinson)及びCellQuestソフトウェアを用いて実施した。抗CLDN1 MAbの間の競合を、細胞ベースのELISAにより測定した。Huh7.5.1ヒト肝細胞癌細胞(2×105個細胞/ウェル)を96ウェルプレートに播種した。ウェルをブロッキング後、細胞を、0.1μg/mLのビオチン化抗CLDN1 MAbを用いて、競合物として濃度を増加させた非標識抗CLDN1 MAbと一緒に60分間インキュベートした。PBS中での細胞の洗浄に続き、ビオチン化抗体の結合を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(BD)を用いて標識されたストレプトアビジンとのインキュベーションにより検出した。結合を、洗浄及びAmplex赤色試薬を用いた展開後、相対的蛍光単位(590nm)として測定した。アイソタイプを一致させたコントロールの存在における結合の測定により決定された曲線を、競合抗体の存在において決定された曲線と比較した。ビオチン標識を、製造者の推奨に従ってSulfo-NHS-LC-Biotin(Thermo Scientific)を使用して実施した。
細胞表面CLDN1の画像試験。 Huh7.5.1生細胞を、ラットアイソタイプコントロール又はラット抗CLDN1 OM−7D3−B3(10μg/mL)及びCy5コンジュゲート抗ラット二次抗体(1/300;Jackson Immunoresearch)と、透過化試薬の非存在においてインキュベートした。染色に続き、細胞を固定し、マウントし、Leica LSR2 CLSM(IGBMC Imaging Center, Illkirch, France)を使用して観察した。
抗CLDN1 MAbにより標的化されるエピトープのマッピング。 エピトープマッピングを、部位特異的突然変異誘発(Cukierman, 2009)により導入された定義された突然変異を含む野生型CLDN1又はCLDN1をコードするpQCXIN−hクローディン1プラスミドを使用して実施した。これらのCLDN1−突然変異プラスミドは、Tanya Dragic博士(Department of Microbiology and Immunology, Albert Einstein College of Medicine, Bronx, New York)によりご厚意で提供された。野生型及び突然変異CLDN1は細胞質内N末端赤血球凝集素(HA)タグを含み、トランスフェクション効率及びタンパク質発現の定量化を可能にする(Cukierman, 2009)。突然変異CLDN1に対する抗CLDN1 MAbの結合を試験するために、CLDN1陰性BOSC23細胞を、CLDN1発現コンストラクトを用いて一過性にトランスフェクトした(0.05μg DNA;Lipofectamine)。48時間後、pQCXIN−hクローディン1プラスミドを用いて一過性にトランスフェクトされたBOSC23細胞へのモノクローナル抗体OM−7D3−B3又はOM−8A9−A3の結合をフローサイトメトリーにより決定した。抗HA抗体を使用したHAタグ発現のフローサイトメトリー定量化が、内部標準の役割を果たした。トランスフェクト細胞を、細胞質内HAタグ発現の分析のためにCytoperm/Cytofix(BD)を用いて透過性化した、又は抗CLDN1突然変異CLDN1相互作用の分析のために未処理にした。FACS分析のために、トランスフェクト細胞を、抗CLDN1 mAb又は抗HA(Covance)と30分間インキュベートし、続いてフィコエリトリンを用いて標識した10μg/mLの抗ラットIgG mAb(抗CLDN1用)又は10μg/mLの抗マウスIgG mAb(抗HA用)とインキュベートした。
HCVcc産生及び感染。 HCVcc(Jc1、Luc−Jc1、Luc−Con1株)を以前に記載された通りに生成した(Haberstroh, 2008; Koutsoudakis, 2006; Pietschmann, 2006; Wakita, 2005; and Zeisel, 2007)。感染実験のために、Huh7.5.1細胞を48ウェル組織培養プレート中に密度2×104個細胞/ウェルで播種した。細胞を、抗体の存在又は非存在において37℃で1時間プレインキュベートし、次に、Jc1 HCVcc又はLuc−Jc1 HCVccを用いて37℃で4時間にわたり感染させた。48時間後、HCV感染を、細胞ライセートにおいて、細胞内HCV RNAの定量化により、以前に記載された通りに、RT−PCR又はルシフェラーゼ活性を使用して分析した(Haberstroh, 2008; Koutsoudakis, 2006; Tscherne, 2006;及びZeisel, 2007)。
HCV疑似粒子(HCVpp)産生及び感染。 MLV又はHIVベースのHCVpp(H77、HCV−J、JFH−1、UKN3A.1.28、UKN4A.21.16、UKN5.14.4、UKN6.5.340、VI、VJ、VD、VH、VK、及びVA−VY)及びVSVppを記載された通りに産生した(Lavilette, 2005; Bartosch, 2003; Pietschmann, 2006; Zeisel, 2007; Fafi-Kremer, 2009)。感染実験のために、HEK293T、293T/CLDN1+、及びHuh7.5細胞を、以前に記載された通りに、動態実験の前日に24ウェルプレート中にプレーティングした(Haberstroh, 2008)。72時間後、細胞を溶解させ、HCVpp侵入を、以前に記載された通りに、ルシフェラーゼレポーター遺伝子発現の定量化により分析した(Koutsoudakis, 2006)。
毒性アッセイ。 細胞に対する細胞毒性効果を、3−(4,5−ジメチルチアゾール(dimethylthiazoyl)−2−イル)−2,5−ジフェニル−テトラゾリウムブロミド(MTT)を代謝する能力を分析することにより3連で評価した(Mosmann, 1983)。3つの異なるドナーからのHuh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞を、ラットモノクローナル抗体、抗CLDN1 OM−7D3−B3(0.01〜100μg/mL)、フラボピリドール(10μM, Sigma)、又は化合物C(0.01〜100μM, Sigma)とインキュベートした。MTTの最終濃度は0.6mg/mLであった。細胞により産生されたホルマザン結晶を可溶化し、記載された通りに測定した(Mosmann, 1983)。
統計分析。 結果を平均±標準偏差(SD)として表わした。統計分析を、スチューデントt検定を使用して実施し、P値<0.05を統計学的に有意であると見なした。
結果
細胞表面CLDN1の細胞外ドメインに特異的なモノクローナル抗体の産生。 5匹のラットを、哺乳動物発現ベクター中の全長ヒトクローディン1cDNA(NCBIアクセッション番号:NM_021101)を用いて、他で要約されている(Lohrmann, 2003、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)Genovac GmbHにより使用される標準的な遺伝子免疫プロトコールを適用して免疫化し、スクリーニングは独国特許DE 198 52 800(その全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されるGenovacシステムに基づいた。簡単に述べると、このスクリーニングのために、血清及びハイブリドーマ上清を、抗体が生成する標的を発現するタグ付きcDNAコンストラクトを用いてトランスフェクトされた哺乳動物細胞に対してテストする。DNAベクターを、結果として得られるタンパク質が分泌され、一時的に原形質膜に結合するように設計する。これによって、フローサイトメトリー又は細胞ベースのELISAを使用した細胞ベースのスクリーニングアッセイが可能になる。
いくつかのDNA追加免疫に続き、動物を屠殺し、血清及びリンパ球を個々の動物から回収した。各動物からの血清を、哺乳動物細胞中へのクローディン1 cDNAの一過性トランスフェクションに続き、ヒトクローディン1タンパク質の認識についてフローサイトメトリーによりテストした(図7)。
ラット3からのリンパ球を除去し、標準的なPEG条件を使用してSP2/0/Ag14マウス骨髄腫細胞(ATCC Number: CRL−1581)と融合させ、結果として得られるハイブリドーマを標準的な選択条件下で96ウェルプレートにプレーティングした(例えば、E. Harlow and D. Lane, in "Antibodies, A Laboratory Manual", Chapter 6, 1988, Cold Spring Harborを参照のこと)。2週間後、ハイブリドーマ上清を、細胞ベースのELISAにおいて、クローディン1 cDNAを用いて一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞及びネガティブ発現コントロールとして無関係なcDNAを用いてトランスフェクトされた細胞に対してテストした。この前選択によって、24ウェルプレート、それに続いて6ウェルプレート上での拡大のために移された陽性ハイブリドーマの同定が可能になり、それらの上清を、細胞ベースのELISAのために使用されるものと同じ陽性及び陰性cDNAコンストラクトを用いて一過性にトランスフェクトされた哺乳動物細胞に対するフローサイトメトリーにより再テストした。
抗CLDN−1抗体を含むハイブリドーマ上清による組換え感染性HCV(HCVcc Luc−Jc1)を用いた感染の阻害の分析を次に実施した。より具体的には、Huh7細胞を、抗体を含む100μLのハイブリドーマ上清と37℃で1時間インキュベートした。次に、感染性HCVcc(TCID105/mL;ルシフェラーゼレポーターエレメントを含むLuc−Jc1株に由来する)を37℃で3時間加えた。上清を次に除去し、新鮮培地(DMEM、10%FBS)と交換した。2又は3日間後、ウイルス感染を、細胞ライセートにおけるルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現により定量化した(Zeisel, 2007)。得られた結果を、ハイブリドーマ上清の存在又は非存在におけるパーセントHCVcc Luc−Jc1感染として表わし(PBSの存在における感染=100%)、図8に提示する。この図で見ることができる通り、OM−3E5、OM−6D9、OM−7C11、OM−4A4、OM−6E1、OM−7D3、OM−7D4、OM−7C8、及びOM−8A9がHCV感染の顕著な阻害を示したのに対し、OM−5A1、OM−6G10、及びOM−5A8は効果を示さなかった。
それらの遮断活性の分析に続き、母クローンOM−3E5、OM−6D9、OM−7C11、OM−4A4、OM−6E1、OM−7D3、OM−7D4、OM−7C8、及びOM−8A9を、半固形培地にそれらをプレーティングし、結果として得られるサブクローンコロニーを選び、それらを96ウェルプレート中に移すことによりサブクローニングした(OM7C11によって遮断活性は明らかになったが、これが抗体の非効率的な生産体であったため、それはサブクローニングしなかった)。結果として得られるサブクローンを選び、トランスフェクトされた非透過性化ヒトBOSC23ならびにトランスフェクトされたハムスターCHO細胞の細胞表面上に発現されるヒトCLDN1に結合する能力について再テストした。ヒトBOSC23細胞は、内因性CLDN1を発現しないHEK293由来のエコトロピックパッケージング細胞(Pear, 1993)である(データ示さず)。これらの分析での結果を図9に提示する。以下のサブクローンを選択した:OM−3E5−B6、OM−6D9−A6、OM−4A4−D4、OM−6E1−B5、OM−7D3−B3、OM−7D4−C1、OM−7C8−A8、及びOM−8A9−A3。
ヒトCLDN1を発現するBOSC23及びCHO細胞とラットモノクローナル抗ヒトCLDN1抗体とのインキュベーションは、ヒトCLDN1との特異的な相互作用をもたらした(図9A及び図9B)。
抗ヒトCLDN1抗体がHCV許容Huh7.5.1細胞及び初代ヒト肝細胞の細胞表面上のCLDN1の細胞外ループに結合するか否かを試験するために、細胞を抗CLDN1抗体とインキュベートし、透過化試薬の非存在においてフローサイトメトリーにより分析した。モノクローナル抗CLDN1抗体を用いた天然ヒトHuh7.5.1肝細胞癌細胞及びヒト肝細胞の陽性染色によって、これらの抗体が初代肝細胞及びHCV許容細胞株の細胞表面上に発現されるCLDN1に結合することが実証された(図9C)。対照的に、染色は、抗CLDN mAbとインキュベートされたヒトCLDN1欠損BOSC23細胞(図9A)又はアイソタイプコントロール抗体とインキュベートされたHuh7.5.1、CHO/CLDN+細胞、もしくは初代ヒト肝細胞(図9B)について観察されなかった。モノクローナル抗体による天然細胞表面CLDN1の染色が、また、生きた非透過性化Huh7.5.1細胞での免疫蛍光により確認された(図9D)。まとめると、これらのデータは、遺伝子免疫により産生されたモノクローナル抗CLDN1抗体が、HCV許容細胞株及びヒト肝細胞の細胞表面上に発現される天然CLDN1の細胞外ループに特異的に結合することを実証する。
抗ヒトCLDN1抗体がマウスCLDN1と交差反応するか否かを研究するために、マウス肝臓由来細胞株で発現されるマウスCLDN1へのmAbの結合を試験した。興味深いことに、モノクローナル抗CLDN1抗体は、マウス肝細胞癌細胞株Hepa1.6上に発現されるマウスCLDN1と相互作用しなかった。さらに、図9に示す通り、抗CLDN1抗体は、ハムスター細胞株CHOを染色しなかった。これらの知見は、抗ヒトCLDN1抗体とマウス又はハムスターCLDN1の細胞外ループとの交差反応性を示唆しない(図9及び図19)。対照的に、ラットモノクローナル抗CLDN1は、非ヒト霊長類カニクイザル(Macaca fascicularis)の初代肝細胞との交差反応性を示した(図9E)。これらのデータは、抗体により標的化されるエピトープが霊長類の間で保存されているが、しかし、齧歯類(例えばマウス又はハムスターなど)において異なることを示唆する。
各サブクローンを凍結させ、一部を無血清ISF−1培地(Biochrom AG、カタログ番号:9061−01)中で拡大した。抗体をプロテインGカラム上で精製し、それらの濃度をPBS緩衝液中で決定した。アイソタイプを、各クローンについて、BD-Pharmingen(カタログ番号:557081)からの市販ELISAテストを使用して決定した。軽鎖の性質も、同じ市販のELISAキットを使用して決定した。これらの分析での結果を下の表1に示す。
HCV許容細胞及び初代ヒト肝細胞への抗CLDN1 mAbの結合特性の特徴付け。 HCV許容細胞及び初代ヒト肝細胞への抗CDLN1 mAbの結合特性を、フローサイトメトリーにより特徴付けた。図10に示す通り、Huh7.5.1細胞への結合についての測定された半飽和濃度は、それが抗体の見かけ上のKDに対応し、以下の通りであった:7D3−B3 4nM;7D4−C1 5nM;8A9−A3 2nM;4A4−D4 9nM、6D9−A6 8nM、6E1−B5 3nM、7C8−A8 7nM(図10A)。類似の半分飽和濃度及び抗体の見掛け上のKDが、初代ヒト肝細胞への抗体結合について得られた(データ示さず)。これらの結果は、抗CDLN1抗体が、HCV許容細胞株及びヒト肝細胞に高親和性を伴い結合することを実証する。
抗CLDN1抗体による全ての主な遺伝子型のHCV分離株と個々の疑似種との交差中和。 遺伝子免疫により産生される抗体がHCV感染を阻害することが可能であったか否かを研究するために、Huh7.5.1細胞を、抗CLDN1又はアイソタイプコントロール抗体の存在においてキメラJ6/CF−JFH1ホタルルシフェラーゼレポーターウイルスLuc−J1(Koutsoudakis, 2006)を用いて感染させた。図11は、モノクローナル抗CLDN1抗体がLuc−Jc1及びLuc−Con1ウイルスによるHuh7.5.1細胞のHCV感染を用量依存的な様式で阻害したのに対し、アイソタイプコントロール抗体が阻害効果を有さなかったことを示す。まとめると、これらのデータは、CLDN1細胞外ループに対する抗体がHCV感染を阻害することを実証する。抗CLDN1抗体が全ての主な遺伝子型からのHCV感染を交差中和することが可能であったか否かを検証するために、HCV遺伝子型1−6からのHCVエンベロープ糖タンパク質を持つHCV偽型粒子(HCVpp)の侵入に対する抗体の影響を分析した。図12に示す通り、モノクローナル抗CLDN1抗体は効率的及び用量依存的に遺伝子型1−6からのHCVppによるHuh7.5.1細胞の感染を阻害し、HCV感染の阻害についてのIC50は0.1〜5μg/mLの範囲であった。類似の結果が、初代ヒト肝細胞の感染で見出された(図13)。
抗ウイルス剤及び免疫抑制戦略の開発での主な課題は、ウイルスの高い変異性である。HCVは非常に高い複製速度を有し、エラー確率の高いウイルスポリメラーゼによって「疑似種」と呼ばれる少数のウイルスバリアントが急速に産生され、それは体液性及び細胞性免疫応答対象外となりうる(Aurora, 2009; Farci, 2006; Ray, 2005; Uebelhoer, 2008)。これらのバリアントは感染宿主において一定の免疫圧力の影響を受け、選択的プロセッシングは、免疫認識を免れる又は抗ウイルス治療に耐性を付与することができる最も適したウイルスによるウイルス疑似種の優性に導く。
抗CLDN1抗体が個々の患者において疑似種の集団を効率的に阻害したか否かを検証するために、HCVに慢性的に感染した2人の個々の患者のエンベロープ糖タンパク質をクローン化し、配列決定し、発現させた。図14に示す通り、抗CLDN1抗体は、2人の個々の患者からの疑似種からのエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppのHCV感染を広く中和した。これらのデータは、抗CLDN1抗体が、全ての主な遺伝子型ならびに個々の患者の疑似種集団での単離株のHCV感染を交差中和することを実証する。
HCV疑似種宿主中和抗体を回避したウイルス株の中和及び肝臓移植片の再感染。 慢性HCV感染に起因する末期肝臓疾患は、肝臓移植を行う主要な原因である。宿主免疫応答からのウイルス回避のため及び予防的な抗ウイルス戦略がないため、移植片の再感染は普遍的であり、肝臓疾患が急速に進行する特徴が見られる。初代ヒト肝細胞及び肝臓移植を受けているHCV感染患者に由来するウイルスエンベロープ糖タンパク質を持つレトロウイルスHCV偽型を使用し、出願者らは、増強したウイルス侵入及び抗体媒介性中和からの回避が、肝臓移植片のHCV再感染の間でのウイルスバリアントの選択のための重要な決定要因であることを以前に実証している(Fafi-Kremer, 2009、発表のために提出)。
本試験において、肝臓移植及びHCV再感染を受けている患者からのエンベロープ糖タンパク質を提示するHCVppを使用し、抗CLDN1抗体が、宿主中和応答を回避し、肝臓移植片の再感染をもたらしたウイルス分離株との初代ヒト肝細胞の感染を阻害することができるか否かを評価した。この目的を達成するために、出願者らは、移植及び肝臓移植片の再感染の間に選択されたHCV株(HCV株、VD、VH、VK)からのエンベロープ糖タンパク質が持つHCVppの侵入に対する抗CLDN1抗体の効果を試験している。図15に示す通り、抗CLDN1抗体との細胞のプレインキュベーションによって、初代ヒト肝細胞において患者由来のHCVppの侵入が顕著に阻害された。これらのデータは、抗CLDN1が、肝臓移植片に再感染する患者由来の単離株でのHCV侵入を特異的に阻害することを明らかに実証する。
MTTテストに基づく細胞生存分析を実施し、抗CLDN1抗体の潜在的な毒性効果を検証した。毒性効果は、MTTテストに基づく細胞生存の並列分析において、高用量の抗CLDN1でさえ検出されなかった(図16)。対照的に、化合物C(既知の毒性を有する十分に特徴付けられたAMPK阻害剤)は、容易に検出可能な毒性をもたらした(図16)。
モノクローナル抗CLDN1抗体の結合は、CLDN1細胞外ループ中の高度に保存されたモチーフW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)の保存に依存している。 最後に、出願者らは、モノクローナル抗CDLN1抗体により標的化されるエピトープのマッピングを目指した。交差競合実験を、6つのモノクローナル抗体を使用して実施し、抗CLDN1 MAbが類似の又は異なる、無関係なエピトープを認識するか否かを研究した。Huh7.5.1細胞への標識されたOM−8A9−A3又はOM−7D3−B3の結合を、濃度を増加させたコントロールアイソタイプ一致IgG又は抗CLDN1 mAbのいずれかとのプレインキュベーション後に測定した。全ての抗CLDN1 mAbとの同時インキュベーションによって、細胞表面に提示される抗CLDN1への8A9−A3の結合がほぼ80%低下したが、コントロールIgGはHuh7.5.1細胞の認識を低下させなかった(図17A)。類似の結果が、OM−8A9−A3又はOM−7D3−B3だけでなく、飽和濃度の阻害mAbを使用して実証された全ての標識OM mAbについて得られた(図17B)。結合アッセイで得られた結果を、感染実験において交差競合試験を実施することにより確認した。図17Cに示される通り、異なる抗CLDN1抗体の組み合わせは、HCV感染の阻害の大きさに対して顕著な相加又は相乗効果を示さなかった。結合試験において得られた結果を確認することに加えて、これらの結果は、全て6つの抗CDLN1抗体が、CLDN1細胞外ループ上で類似の又は密接に関連するモチーフを認識することを示唆する。モノクローナル抗体の2つに関する暫定的なシークエンシングデータは、しかし、それらが重鎖及び軽鎖の両方についての配列において変動することを示す(データ示さず)。
Cukiermanと共同研究者(Cukierman, 2009)により記載される6つのモノクローナル抗体とCLDN1突然変異体のパネルとの相互作用を、抗体により標的化されるモチーフをさらに定義するために試験した。アラニンスキャニング突然変異誘発アプローチを使用して、Cukiermanと共同研究者は、6つの異なるサブタイプから選び出されたHCV単離株の侵入のために重要であるCLDN1の最初の細胞外ループにおいて、7つの残基を同定した。重要な残基の大半が、モチーフW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)に属し、それは全てのヒトクローディンの間で高度に保存されている(Cukierman, 2009)。野生型及び突然変異CLDN1分子を発現する一過性にトランスフェクトされたBOSC23細胞を使用して、出願者らは、CLDN1の位置30、35、49、50、51、54、及び64でのアラニンによるアミノ酸残基の置換によって、モノクローナル抗体OM−7D3−B3の結合が劇的に低下したのに対し、他の突然変異は抗体の相互作用に影響を与えなかったことを実証した(図18A)。
以前の試験では、残基I32が侵入のために重要であり(Evans, 2007)、近位のD38残基がウイルス侵入のために等しく重要であることが示されている(Cukierman, 2009)。興味深いことに、これらの残基の突然変異誘発によって、依然として、抗CLDN1抗体の部分的な結合が可能であった(図18)。これらの残基が、抗CLDN1−CLDN1相互作用のためにそれほど重要でない役割を果たすことを示唆する。さらに、突然変異CLDN1への抗CLDN1結合の分析によって、残基Y35が、モノクローナル抗CLDN1抗体により認識される可能性があることが実証される(図18A及びB)。一過性にトランスフェクトされたBOSC23細胞おける野生型及び突然変異CLDN1の適切な発現を、HAタグが不在である突然変異I32Aを除き(図18AB)、HAタグ発現レベル及び抗HA抗体(図18AB)のフローサイトメトリー分析により確認し、CLDN1の発現を、非突然変異CLDN1C末端ドメインに対する無関係抗体を使用したFACS分析により評価した(突然変異I32A:データ示さず)。類似のパターンが、抗体OM−8A9−A3で観察された(図18B)。これらの結果は、mAbが、HCV侵入のために必須の共同残基(co−residue)として同定されているW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)モチーフにより影響を受ける立体構造に依存的なエピトープを認識することを示唆する(Cukierman, 2009)。
考察
初めて、モノクローナル抗体が、クローディン1の細胞外ループに対して生成されており、全ての主な遺伝子型からのHCV感染を強力に交差中和する。認識は、ヒトCLDN1細胞外ループ1のモチーフW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)の保存に強く依存している。このモチーフがエピトープを表すか否か、又は認識に影響を与える突然変異がこのエピトープの喪失又はマスキングに導く立体構造変化を起こすか否かが、決定されないままである。抗CLDN1抗体は、肝臓移植の間にHCV再感染を受けた4人の患者からの患者由来のエンベロープ糖タンパク質を持つHCVppを使用して、肝臓移植の間に選択された個々の患者におけるHCV分離株の侵入ならびに主なHCVバリアントの侵入を交差阻害する。
ウイルスを標的化する現在の進化する抗ウイルス治療での主な制限は、ウイルス耐性の急速な発生である。抗ウイルス剤及び免疫予防戦略の開発での主な課題は、ウイルスの高い変異性である。HCVは非常に高い複製速度を有し、エラー確率の高いウイルスポリメラーゼによって「疑似種」と呼ばれる少数のウイルスバリアントが急速に産生され、それは体液性及び細胞性免疫応答をしのぐことができ、従来の抗ウイルス治療にウイルス耐性を付与するウイルス単離株をもたらしうる(Aurora, 2009)。必須の宿主因子を標的化することは、相補的な代替物を表わしうる。ウイルス回避が生じる場合、それは異なる機構及びウイルス因子からなりうる。抗CLDN1抗体が個々の患者において全ての遺伝子型及び疑似種のウイルス分離株のHCV感染を同様に阻害するという事実は、抗CLDN1抗体に対して耐性である既存のバリアント又は遺伝子型の非存在を示唆する。
HCV感染を効率的に交差中和する抗CLDN1抗体を開発することにより、出願者らは、新規の抗ウイルス戦略のための標的としてCLDN1についての概念証明を実証していた。HCV侵入はウイルス宿主相互作用の第一段階及び宿主中和応答の主な標的であるため、それはHCVプロテアーゼ及びポリメラーゼの阻害剤を用いて細胞内複製事象を遮断する持続的な効果を補完しうる抗ウイルス治療のための有望な標的を表す(Stamataki, 2008; Timpe and McKeating, 2008; Zeisel, 2008)。他のウイルス感染、例えばHIV(Este and Telenti, 2007)などのための侵入阻害剤の臨床開発での成功は、治療又は予防標的としてのウイルス侵入段階の関連性を明確にする。
モノクローナル抗体の重要な適用は、肝臓移植に続くHCV再感染の予防でありうる。肝臓移植(LT)での主な現在の制限は、移植片の普遍的なHCV再感染、それに続くHCV誘発性肝臓疾患の急速な進行である(Brown, 2005)。再感染の予防のための予防戦略が欠けており、インターフェロンベースの抗ウイルス治療がLTレシピエントにおける効力及び認容性を限定してきた(Brown, 2005)。宿主免疫応答からのウイルス回避のため及び予防的な抗ウイルス戦略がないための非存在に起因し、移植片の再感染は普遍的であり、肝臓疾患が急速に進行する特徴が見られる(Brown, 2005)。初代ヒト肝細胞及び肝臓移植を受けているHCV感染患者に由来するウイルスエンベロープ糖タンパク質を持つレトロウイルスHCV偽型を使用し、出願者らの1つのチームは、増強したウイルス侵入及び抗体媒介性中和からの回避が、肝臓移植片のHCV再感染の間でのウイルスバリアントの選択のための重要な決定要因であることを以前に実証している(Fafi-Kremer, 2009、発表のために提出)。
本試験において、出願者らは、抗CLDN1モノクローナル抗体が、肝臓移植の間に宿主細胞免疫応答を回避した単離株による初代ヒト肝細胞のHCV感染を効率的に阻害したことを示している。抗CLDN1抗体を交差中和することにより患者の中和応答を回避したウイルスバリアントの効率的な中和は、HCV侵入が、移植片の再感染を予防する抗ウイルス戦略のための実行可能な標的であることを実証する。この知見は、HCV感染についてのヒト化マウスモデルにおける最近の試験によりさらに裏付けられ、モノクローナル抗E2抗体及び抗CD81抗体が遺伝的に異なるHCV単離株を中和し、異種HCV疑似種の攻撃に対して保護することが可能であることを実証する(Meuleman, 2008; Law, 2008)。このように、モノクローナル交差中和抗CLDN1抗体の投与が、抗ウイルス治療の併用にかかわらず、移植された肝臓のHCV再感染を予防するための実行可能で有望な選択肢を提供しうる。
HCV感染の予防又は処置のための抗受容体抗体の使用についての潜在的な制限は、毒性でありうる。宿主細胞因子が、ウイルス侵入の機構に関連付けられうる重要な機能を有する。このように、HCV侵入因子に結合する抗体が、受容体の機能又は発現を変えて、副作用を招きうる。興味深いことに、毒性効果は、MTTテストに基づく細胞生存の並列分析において高用量の抗CLDN1でさえ検出されなかった(図16)。この点に関して、出願者らが、ポリクローナル抗CLDN1抗血清が極性化HepG2肝細胞癌細胞においてタイトジャンクションの透過性及び完全性に対して効果を有さなかったことを以前に実証していることを指摘することが重要である(Krieger, 2009、投稿中)。さらなる試験がインビボでの毒性を検証するために必要とされるが、HCV許容細胞及びヒト肝細胞における出願者らにより実施されたパイロット毒性試験が、抗CLDN1抗体が十分に許容されうることを示唆する。
モノクローナル抗CLDN1抗体によるHCV感染の中和の機構は何か? CLDNはタイトジャンクションの重要な成分であり、4つの膜貫通ドメイン、2つの細胞外ループ及び1つの細胞内ループ、ならびにN及びC末端細胞質ドメインを伴うテトラスパニントポロジーを有する(Van Itallie and Anderson, 2006)。CLDN1細胞外ループ1(EL1)がHCV侵入のために要求され(Evans, 2007)、バリア機能に関与し、極性化細胞の間での孔形成に寄与する(Krause, 2008)ことが示されている。非極性化HEK293T細胞における突然変異誘発試験によって、細胞間接触でのCLDN1濃縮がHCV侵入のために重要でありうることが実証されている(Cukierman, 2009)。種々の画像化及び生化学的技術を使用し、いくつかの研究室で、CLDN1がCD81と会合することを報告している。出願者らの実験室での最近のデータでは、CLDN1が、HCV E2、CD81、及びCLDN1を含むウイルス/共受容体複合体を形成することによりHCV侵入を媒介することが示され、それはウイルス侵入のために要求される(実施例3を参照のこと)。出願者らは、抗CLDN1抗体が、細胞表面とのE2会合を低下させ、CD81−CLDN1相互作用を破壊することによりHCV感染力を中和することをさらに実証した(実施例3を参照のこと)。
興味深いことに、阻害の大きさは、HCVcc(図11)及びHCVpp(図12)を用いたHuh7.5.1細胞の感染と類似すると思われたのに対し、HCVpp感染の阻害の大きさは、Huh7.5.1細胞と比較し、初代ヒト肝細胞においてより著しいと思われた(図13〜15及びデータ示さず)。これは、受容体又は共受容体複合体の発現が、非極性化Huh7肝細胞癌細胞株と比較し、部分的に極性化した初代ヒト肝細胞において異なりうるという事実に起因しうる。
交差競合抗体結合及び感染試験によって、モノクローナル抗体が密接に関連するエピトープドメインを標的化することが明らかに示された(図17)。十分に特徴付けられたCLDN1変異体のパネルを使用して、出願者らは、CLDN1 EL1の位置30、35、49、50、51、54、及び64でのアラニンによるアミノ酸の置換によって、CLDN1へのモノクローナル抗体OM−7D3−B3の結合が劇的に低下したのに対し、抗体と他の変異体との相互作用が、全く影響を与えなかった又はより小さな程度で影響を与えたことが実証された(図19)。
これらのデータは、mAbがCLDN1 EL1のW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)を含むアミノ酸残基のクラスター内に存在するエピトープ又は構造変化を通じて喪失又はマスクされうるエピトープのいずれかを認識することを示唆する。前者の場合において、これらの保存アミノ酸が構造的に一緒にグループ化されないため、認識されたエピトープが立体構造に依存的である可能性が高い。この仮説は、CLDN1 EL1のアミノ酸をコードする直鎖ペプチドとの抗体のプレインキュベーションが、感染の抗体媒介性阻害を逆転させることができなかったとの知見によりさらに裏付けられる(データ示さず)。さらに、遺伝子免疫により産生された抗CLDN1抗体が、ELISAにおける抗原としての直鎖CLDN1ペプチドとの容易に検出可能な相互作用を示さなかった(データ示さず)。
CLDN1の最初の細胞外ループ中のモノクローナル抗体により標的化される同定された残基が、6つの異なるサブタイプから選び出されたHCV単離株の侵入のために重要であることが示されている(Cukierman, 2009)。このエピトープを標的化するモノクローナル抗CLDN1抗体が6つの異なる単離株からのHCV単離株の侵入を効率的に交差中和するという事実は、HCV侵入のためのこれらのCLDN1残基の関連性をさらに明確にする。これらの残基のアラニン置換がCLDN1細胞表面発現を損なわなかったことを指摘することが重要である(Cukierman, 2009)。同じアプローチにより産生されたポリクローナル抗体が、ウイルス/共受容体複合体(HCV E2、CD81、及びCLDN1を含む)を破壊することが示されているため(実施例3)、EL1中の標的化アミノ酸残基がウイルス侵入のために必須であるE2−CD81−CLDN1共受容体複合体の形成のために重要な役割を果たすことが考えられる。さらなる試験が、この問題を検証するために進行中である。
結論として、CLDN1 EL1におけるW(30)−GLW(51)−C(54)−C(64)モチーフの保存に依存しているモノクローナル抗体が産生されており、それはHCV感染を交差中和する。これらの結果は、HCV侵入のために重要であり、抗体がHCV感染を遮断するために接近可能であるCLDN1 EL1における残基を定める。最後に、データは、モノクローナル抗CLDN1抗体を使用してCLDN1 EL1を標的化することが、原発性のHCV感染(例えば肝臓移植後など)を予防するための新規抗ウイルスアプローチを構成し、また、慢性感染患者においてウイルス拡散を抑制しうることを示唆する。
実施例3:抗CLDN1モノクローナル抗体の作用の機構
材料及び方法
細胞株。 実施例2に記載。HEK293T/CLDN1+細胞(クローンIIIA6)を、CLDN1 cDNAをコードするpcDNA3.1を用いたHEK293T細胞の安定的トランスフェクションにより得た。
抗体。 実施例2に記載。また、ポリクローナルラット抗SR−BI又はCD81抗体を、記載された通りに、遺伝子免疫により得た(Zeisel, 2007)。R−フィコエリトリンコンジュゲートヤギ抗ラットIgGはJackson ImmunoResearch Laboratoriesから、マウスIgGはCaltagから、マウス抗CD81(JS−81)はBD Biosciencesから購入した。
HCVエンベロープ糖タンパク質及び感染力ビリオンの細胞結合。 C末端切断エンベロープ糖タンパク質E1及びE2の産生及び標的細胞への結合が記載されている(Haberstroh, 2008; Dreux, 2009)。E2侵入因子相互作用の試験のために、CHO細胞を、SR−BI;CD81又はCLDN1 をコードするpcDNA3ベースの発現ベクターを用いて一過性にトランスフェクトした(Barth, 2005)。侵入因子の発現を、抗受容体抗体を使用したフローサイトメトリーにより、以前に記載された通りに評価した(Barth, 2005)。抗受容体抗体の存在におけるエンベロープ糖タンパク質結合の試験のために、Huh7.5.1細胞(Zhong, 2005)を1時間にわたり室温でラット抗SR−BI、抗CLDN1、及び抗CD81血清(1/100)又はマウス抗ヒトCD81抗体(JS−81、5μg/mL)もしくはコントロール抗体(1/100又は5μg/mL)を用いてプレインキュベートした。組換えE2(30μLの濃縮細胞培養上清)又はE1(10μg/mL)を室温で1時間にわたり細胞に加えた。PBSを用いた洗浄に続き、結合したエンベロープ糖タンパク質を、フローサイトメトリーならびにヒト抗E1(IGH526;Haberstroh, 2008)又はマウス抗His(RGS-His, Qiagen)及びPEコンジュゲート二次抗体(Dreux, 2009; Barth, 2008)を使用して検出した。許容Huh7.5.1細胞へのHCVccの結合の試験のために、Huh7.5.1細胞を、勾配超遠心を使用して細胞培養上清から部分的に精製されたHCVcc(Jc1株)とのインキュベーション前に、ヘパリン、ラット抗CLDN1、ラット抗SR−BI、又はコントロールラット免疫前血清(PI)(全てを1/100希釈)と1時間にわたり室温でプレインキュベートした。HCVccとのインキュベーションに続き、非結合HCVccを、PBSを用いた細胞の洗浄により除去した。HCVccの結合を、次に、Ploss et al.(2009)により記載された通りに、細胞結合HCV RNAのRT−PCRにより定量化した。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を使用した受容体会合。 CD81及びCLDN1のホモタイプ及びヘテロタイプ相互作用を、記載された通りに分析した(Harris, 2008; Mee, 2009)。簡単に述べると、AcGFP及びDsREDタグ付きCD81及びCLDN1を発現するために導入されたHEK293T細胞を、ガラスカバースリップ上で増殖させ、氷冷メチルアルコール中で固定した。細胞をZeiss meta head LSCMで画像化し、顕微鏡設定を各蛍光タンパク質が最も高い信号対ノイズ比を得るために最適化した。FRET分析のために、AcGFP蛍光強度をモニターしながら経時的なDsREDフルオロフォアの逐次的光退色を必要とするFRETの逐次的アクセプター光退色方法を使用した(Harris, 2008)。バックグラウンド及びクロストークの補正後、DsRED光退色に続くAcGFP強度の任意の増加がタンパク質の間でのFRETに起因し、10nm未満の距離を意味する。パーセントFRETは、細胞の原形質膜で分析したピクセルの総数を上回るFRETを表示するピクセルの数と定義される(Harris, 2008)。原形質膜でのAcGFP及びDsREDタグ付きCD81及びCLDN1の強度(任意の蛍光強度/ピクセル)は500〜1000回測定/細胞を提供する。10個の細胞からのデータを標準化し、局在化発現を算出した。
結果
抗CLDN1は、CLDN1−E2相互作用の非存在においてHCV許容細胞へのエンベロープ糖タンパク質E2及び感染力ビリオンの結合を阻害する。 抗CLDN1抗体が、許容細胞株へのE2結合に干渉できたか否かを研究するために、結合試験を、抗受容体又はコントロール抗体の存在において組換えE1及びE2糖タンパク質を使用して実施した。図20Bに示す通り、抗CD81、抗CD81、及び抗SR−BI、及び抗CLDN1抗体が、Huh7.5.1細胞へのE2の結合を阻害した。対照的に、免疫前又は無関係なコントロール血清は、効果を示さなかった(図20A−C)。興味深いことに、Huh7.5.1細胞へのE2結合の阻害の大きさ(図20C)が、HCV感染の阻害の大きさと相関し、E2細胞表面相互作用の結合の阻害が、抗CLDN1抗体の中和活性のための作用機構を提供することを示唆する。感染力ビリオンについてのこれらの観察の関連性を、HCVccを使用した結合試験によりさらに確認した(図20E)。対照的に、E1結合は抗CLDN1により影響を受けなかった(図20D)。
許容細胞株へのE2結合の抗体阻害が、E2とのCLDN1相互作用に起因したか否かを試験するために、出願者らは、CLDN1が組換え切断糖タンパク質E2に結合することができるか否かを研究してきた。この問題を検証するために、CHO細胞を操作し、ヒトCLDN1、SR−BI、又はCD81を発現させた(図21A)。ヒトCD81又はヒトSR−BIの細胞表面発現がCHO細胞へのE2結合を付与したのに対して(図21B)、CLDN1発現は効果を示さなかった(図21B)。これらのデータは、CLDN1が直接HCVエンベロープ糖タンパク質E2と相互作用しないこと、及びE2細胞表面相互作用の抗体遮断が間接的な機構により媒介されることを示唆する。
抗CLDN1抗体がCLDN1−CD81共受容体会合を阻害する。 抗CLDN1抗体が、直接的なCLDN1−E2相互作用の非存在においてHCV許容細胞へのE2結合を阻害するため(図21B)、出願者らは、抗CLDN1抗体がCD81−CLDN1共受容体複合体に干渉すると仮定している。抗CLDN1抗体がCLDN1−CD81会合を変化させるか否かを評価するために、HEK293T細胞をトランスフェクトし、Ac−GFP−CD81及びDsRED−CD81又はAcGFP−CLDN1及びDsRED−CD81又はAcGFP−CLDN1及びDsRED−CLDN1を発現させ、免疫前及び抗CLDN1血清(1/100及び1/400)とインキュベートし、共受容体相互作用をFRETにより分析した。図22に示す通り、抗CLDN1抗体が、CD81とCLDN1の間でのFRETを用量依存的な様式で有意に低下させた。細胞とコントロール血清とのプレインキュベーションは、CD81−CLDN1共受容体相互作用を修飾しなかった。CD81−CLDN1共受容体相互作用の阻害は、抗CLDN1血清とのプレインキュベーションに続くCD81−CD81とCLDN1−CLDN1の間での不変FRETにより示される通り、特異的であった。まとめると、これらのデータは、抗CLDN1抗体がCD81−CLDN1ヘテロダイマー会合に干渉することを示唆する。
考察
CLDN1はHCV侵入を付与する必須の補助因子である。しかし、複数段階の侵入プロセスにおけるCLDN1の正確な役割は、十分には理解されていないままである。ヒトHCV侵入因子を発現するトランスフェクトCHO細胞を使用して、出願者らは、CD81及びSR−BIとは対照的に、CLDN1が細胞表面でエンベロープ糖タンパク質E2と直接的に相互作用しないことを実証している。CD81−CLDN1共受容体会合を試験するためにFRETベースシステムを使用して、本発明の抗CLDN1抗体を中和することによって、CD81−CLDN1 FRETが特異的に妨害されることが示された(図22)。
これらデータは、CLDN1を標的化する抗体が、細胞表面とのE2会合を低下させ、CD81−CLDN1相互作用を低下させることにより、HCV感染力を中和することを示唆する。CD81−CLDN1共受容体複合体が、HCV侵入のために重要であり、CLDN1がE2相互作用を介したHCV粒子とのCD81会合を増強しうる。それらは、また、E2−CD81−CLDN1相互作用を標的化する抗ウイルス戦略に新たな手段を提供する。
実施例4:抗CLDN1モノクローナル抗体は、感染後に加えられた場合、HCV細胞間伝達を阻害し、ウイルス拡散を遮断する。
材料及び方法
細胞間伝達アッセイ。 Huh7.5.1細胞がF.Chisari博士(The Scripps Research Institute, USA; Zhong, 2005)により提供され、記載された通りに培養した(Zeisel, 2007; Barth, 2008; Dimitrova, 2008)。Huh7 GFP細胞は、Patel博士(University of Glasgow, UK; Witteveldt, 2009)により提供された。Huh7由来細胞株が、高感度緑色蛍光タンパク質(EGFP)を有するレトロウイルスベクターを用いた導入、それに続く300μg G418/mLを添加された培地中での選択により得られていた(Witteveldt, 2009)。HCVの細胞間伝達を検出するために、新たに電気穿孔されたHuh7.5.1細胞を播種し、24時間インキュベートし、培地を用いて洗浄し、残りの細胞表面結合HCVを除去し10μg/mLの抗CLDN1抗体を伴うEGFP発現レシピエント細胞を加えた。同時培養された細胞を、FACS分析のために、コンフルエントまで増殖させ、トリプシン処理し、1%パラホルムアルデヒドを用いて固定し、0.1%サポニンを用いて透過性化した。細胞を、FACS分析のために、マウス抗コア抗体、それに続きフィコエリトリン(PE)コンジュゲート二次抗体を使用して、SR−BIについて以前に記載された通りに(Barth, 2006; Barth, 2008)染色した。
結果及び考察
一般的に、ウイルスは、宿主内で、2つの機構(無細胞ビリオンの放出及び感染細胞と非感染性細胞の間での直接的な移動を含む)により拡散することができる。直接的な細胞間移動が、無細胞拡散よりも急速で効率的であると考えられる。なぜなら、それによって、ウイルスライフサイクルにおける律速の初期階段(例えばビリオン結合など)が取り除かれるからである。さらに、ウイルス感染力の細胞間移動によって、ウイルスが免疫応答の要素(例えば中和抗体など)を免れることが可能になりうる。
最近の試験では、肝細胞癌細胞のHCV感染が細胞間接触により増強される感染が限定的な領域をもたらすことが示されており、隣接細胞の間の伝達を局在化することを示唆する。実際に、標識された生産細胞又はレシピエント細胞を使用し、2つの研究室が、HCVが無細胞ウイルス感染及び細胞間での直接移動の両方によりインビトロで伝達されうることを実証しており、後者は中和抗体を免れるための新規経路を提供する(Timpe, 2008; Witteveldt, 2009)。
細胞間伝達を阻害する抗CLDN1モノクローナル抗体の能力を評価するために、HCV細胞間伝達アッセイを、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現する標識レシピエント細胞に基づいて確立した。このアッセイにおいて、HCV生産細胞を、抗受容体抗体の存在又は非存在においてGFP標識レシピエント細胞と同時培養する。抗CD81抗体を用いて無細胞ウイルス伝達を遮断することにより(Timpe, 2008; Witteveldt, 2009)、このアッセイによって、FACS分析においてHCV+、GFP+レシピエント細胞を定量化し、細胞間伝達に対する抗ウイルス剤の特異的な効果を試験することが可能になる。
抗体(又はコントロール抗体)の非存在における生産細胞及びレシピエント細胞の24時間の同時培養後、全ての細胞の43.6%がHCV+GFP+レシピエント細胞に対応する(図23A)。抗CD81抗体により無細胞伝達を遮断する場合(図23B)、HCV GFP+レシピエント細胞の数は6.20%に減少した。これらの細胞は、細胞間伝達のみにより感染された細胞に対応し、2つの他の研究室(Timpe, 2008; Witteveltd, 2009)及び出願者らの研究室(Baumert、未発表の観察結果)により以前に示された通りである。図23Cに示す通り、抗CLDN1モノクローナル抗体は、HCV+、GFP+レシピエント細胞の数を顕著に低下させた。抗CLDN1モノクローナル抗体7D3の添加によって、HCV感染GFP+レシピエント細胞のパーセントが6.20%から2.98%に低下し、抗CLDN1モノクローナル抗体が細胞間伝達による感染を50%超低下させることができたことを示唆する。対照的に、アイソタイプコントロール抗体は効果を示さなかった(データ示さず)。これらの結果は、抗CLDN1モノクローナル抗体がHCV細胞間伝達を阻害することを示す。
感染力組織培養システムにおけるウイルス拡散についてのこの知見の関連性を確認するために、出願者らは、Huh7.5.1細胞における時間経過実験を実施している。ウイルス拡散に対するモノクローナル抗CLDN1抗体の効果を試験するために、抗CLDN1モノクローナル抗体OM−7D3を、無細胞ウイルスを用いた細胞の感染後4時間に加えた。図24に示す通り、抗CLDN1モノクローナル抗体は、ウイルス拡散を効率的に阻害した。アイソタイプコントロール抗体を用いた感染後のHuh7.5.1細胞のインキュベーションが、7日間の期間にわたりウイルス負荷の時間依存的な増加をもたらし(>106相対的光強度)、感染後での抗CLDN1の添加が検出限界(約103相対的光強度)に近い低レベルのウイルス負荷をもたらした。これらのデータは、感染力細胞培養システムにおけるウイルス拡散の細胞間伝達に対する抗CLDN1抗体の効果の関連性をさらに示し、本発明の抗CLDN1モノクローナル抗体がHCV感染の予防だけでなく、しかし、慢性ウイルス感染の制御においても有用でありうることを示唆する。
他の実施態様
本発明の他の実施態様は、本明細書に開示する本発明の明細書又は実施の考察から当業者には明らかであろう。明細書及び実施例は、例示的であるとだけ見なされることを意図し、本発明の真の範囲は以下の請求項により示される。