JP2013018397A - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音を抑制することのできるステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング装置は、車両本体に固定される車体側ブラケット31と、ステアリングコラム5に固定されるコラム側ブラケット32と、チルト長孔37及びテレスコ長孔43に挿通されることにより、車体側ブラケット31とコラム側ブラケット32とを連結する支軸33とを備えた。そして、コラム側ブラケット32の側板41bに、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜した摺動部61を一体形成した。
【選択図】図3
【解決手段】ステアリング装置は、車両本体に固定される車体側ブラケット31と、ステアリングコラム5に固定されるコラム側ブラケット32と、チルト長孔37及びテレスコ長孔43に挿通されることにより、車体側ブラケット31とコラム側ブラケット32とを連結する支軸33とを備えた。そして、コラム側ブラケット32の側板41bに、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜した摺動部61を一体形成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、ステアリング装置に関する。
従来、運転者の体格等に応じてステアリングホイールの高さ位置を調整するチルト調整機能、及びステアリングホイールの前後位置を調整するテレスコ調整機能を備えたステアリング装置がある(例えば、特許文献1参照)。
こうしたステアリング装置は、車両本体に固定される車体側ブラケットと、ステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラムに固定されるコラム側ブラケットと、これら両ブラケットを連結する支軸とを備えている。車体側ブラケットには、車両の略上下方向であるチルト方向に延びるチルト長孔が形成され、コラム側ブラケットには、ステアリングシャフトの軸方向であるテレスコ方向に延びるテレスコ長孔が形成されている。そして、車体側ブラケットとコラム側ブラケットとは、チルト長孔及びテレスコ長孔に支軸が挿通されることにより連結されている。これにより、コラム側ブラケットは、チルト長孔及びテレスコ長孔の範囲で車体側ブラケットに対して相対移動可能となり、同範囲内でステアリングホイールの高さ位置及び前後位置が調整可能な構成となっている。
ところで、上記従来の構成では、コラム側ブラケットの車体側ブラケットに対する相対移動は、支軸がチルト長孔の端部又はテレスコ長孔の端部に当接することで規制される。そのため、運転者が勢いよくチルト調整又はテレスコ調整を行った場合には、支軸がチルト長孔の端部又はテレスコ長孔の端部に衝突する際に打音が発生する虞があり、この点においてなお改善の余地があった。
なお、このような問題は、チルト調整機能のみ備えたステアリング装置又はテレスコ調整機能のみを備えたステアリング装置においても同様に発生し得る。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音を抑制することのできるステアリング装置を提供することにある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音を抑制することのできるステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ステアリングホイールの高さ位置を調整するチルト調整機能及び前後位置を調整するテレスコ調整機能の少なくとも一方の機能を備えたステアリング装置において、車両本体に固定される車体側ブラケットと、ステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラムと一体的に設けられるコラム側ブラケットと、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットにそれぞれ形成された挿通孔に挿通されることにより該車体側ブラケットと該コラム側ブラケットとを連結する支軸とを備え、前記各挿通孔は、前記コラム側ブラケットが前記車体側ブラケットに対してチルト方向及びテレスコ方向の少なくとも一方に相対移動可能となるように形成されたものであって、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方に設けられ、いずれか他方に摺動することで、前記チルト方向又は前記テレスコ方向に沿った対象方向のいずれか一方側へ移動する前記コラム側ブラケットの勢いを該各ブラケット間の摩擦力によって抑制する抑制手段を備え、前記抑制手段は、前記コラム側ブラケットがその前記対象方向への移動可能範囲における中央に位置する状態よりも前記一方側の終端寄りに位置する状態の方が前記各ブラケット間に大きな摩擦力が作用するように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、抑制手段の摩擦力は、コラム側ブラケットが対象方向への移動可能範囲における中央に位置する状態よりも一方側の終端寄りに位置する状態の方が大きくなるため、同コラム側ブラケットが対象方向の一方側へ移動する勢い(速さ)は、終端に到達するまでに同抑制手段によって徐々に弱められるようになる。従って、勢いよくチルト調整又はテレスコ調整を行った場合において、支軸が挿通孔の端部に衝突することによりコラム側ブラケットの移動が急激に規制される構成に比べ、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリング装置において、前記抑制手段は、前記コラム側ブラケットがその前記対象方向への移動可能範囲における前記一方側の終端に近づくにつれて摩擦力が増加するように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、抑制手段の摩擦力は、コラム側ブラケットがその対象方向への移動可能範囲における一方側の終端に近づくにつれて大きくなるため、同コラム側ブラケットが対象方向の一方側へ移動する勢いを十分に弱めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記抑制手段は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方と一体形成されるとともに、いずれか他方側に近接するように前記対象方向に対して傾斜した摺動部を有することを要旨とする。
上記構成によれば、摺動部が車体側ブラケット又はコラム側ブラケットに一体形成されるため、別途抑制手段として構成される部品を溶接等により固定する場合や衝撃を緩和する緩衝部材を追加する場合に比べ、コストの増大を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のステアリング装置において、前記摺動部は、前記対象方向に対する傾斜角が該対象方向の一方側に向かって連続的に大きくなる円弧状の湾曲部を有し、前記コラム側ブラケットが前記対象方向の一方側へ移動する際に、前記湾曲部が先に前記いずれか他方に接触するように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、コラム側ブラケットの移動により、摺動部がいずれか他方のブラケットに摺動し始めるときに発生する摩擦力を小さくすることができるとともに、同摩擦力を緩やかに増加させることができるようになる。これにより、抑制手段によってコラム側ブラケットの移動を抑制する際に打音が発生することを抑制でき、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音をより抑制することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のステアリング装置において、前記湾曲部は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方を折り曲げることにより形成されたことを要旨とする。曲げ加工により折り曲げられた部分は、通常、円弧状に湾曲するため、上記構成によれば、容易に湾曲部を円弧状にすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれか一項に記載のステアリング装置において、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか他方における前記摺動部が接触する被摺動部は、前記対象方向に対する傾斜角が該対象方向の一方側に向かって連続的に大きくなる円弧状に形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、コラム側ブラケットの移動により、摺動部がいずれか他方のブラケット(被摺動部)に摺動し始めるときに発生する摩擦力をより小さくすることができるとともに、同摩擦力をより緩やかに増加させることができるようになる。これにより、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音をより一層抑制することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のステアリング装置において、前記被摺動部は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか他方を折り曲げることにより形成されたことを要旨とする。上記構成によれば、容易に被摺動部を円弧状にすることができる。
本発明によれば、ステアリングホイールの位置調整時に発生する打音を抑制することのできるステアリング装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ステアリング装置1において、ステアリングシャフト2の一部を構成するコラムシャフト3は、ステアリングコラム5内において回転可能に収容されている。コラムシャフト3における車両の後方側(図1における右側)端部には、ステアリングホイール6が固定されている。一方、コラムシャフト3における車両の前方側(図1における左側)端部には、図示しない自在継手を介してインターミディエイトシャフトが連結されており、ステアリング操作に伴う回転(操舵トルク)がラック&ピニオン機構等の転舵機構に伝達されることにより転舵輪の舵角が変更されるようになっている。なお、コラムシャフト3は、前方側端部が車両の上下方向下側に位置するように傾斜した状態で車両に搭載されている。
図1に示すように、ステアリング装置1において、ステアリングシャフト2の一部を構成するコラムシャフト3は、ステアリングコラム5内において回転可能に収容されている。コラムシャフト3における車両の後方側(図1における右側)端部には、ステアリングホイール6が固定されている。一方、コラムシャフト3における車両の前方側(図1における左側)端部には、図示しない自在継手を介してインターミディエイトシャフトが連結されており、ステアリング操作に伴う回転(操舵トルク)がラック&ピニオン機構等の転舵機構に伝達されることにより転舵輪の舵角が変更されるようになっている。なお、コラムシャフト3は、前方側端部が車両の上下方向下側に位置するように傾斜した状態で車両に搭載されている。
なお、本実施形態のステアリング装置1は、モータを駆動源としてコラムシャフト3を回転駆動する所謂コラムアシスト型の電動パワーステアリング装置(EPS)として構成されている。具体的には、ステアリングコラム5の前方側端部には、操舵系にアシスト力を付与するEPSアクチュエータが収容されるハウジング12が設けられている。このEPSアクチュエータの作動軸11は、コラムシャフト3の一部を構成しており、ハウジング12内に軸受13〜15を介して回転可能に支持されている。そして、作動軸11には、ウォームホイール16が固定されており、同ウォームホイール16及び図示しないウォームギアからなる減速機構を介してモータ(図示略)の回転が同作動軸11に伝達されることにより、操舵系に対してアシスト力が付与される構成となっている。
ステアリング装置1は、ステアリングホイール6の高さ位置を調整するチルト調整機能、及び前後位置を調整するテレスコ調整機能を備えている。
詳述すると、コラムシャフト3は、ステアリングホイール6が固定される中空状のアッパシャフト21と、アッパシャフト21にスプライン嵌合されることにより同アッパシャフト21に対して軸方向に相対移動可能な軸状のロアシャフト22とを備えている。なお、上記作動軸11は、ロアシャフト22の前方側端部に固定されている。一方、ステアリングコラム5は、軸受23を介してアッパシャフト21を収容支持するアウタチューブ24と、上記ハウジング12に固定されてロアシャフト22を収容するインナチューブ25とを備えている。アウタチューブ24は、その内周にインナチューブ25が挿入されることにより同インナチューブ25に対して軸方向に相対移動可能に設けられている。これにより、インナチューブ25及びロアシャフト22に対してアウタチューブ24及びアッパシャフト21を相対移動させ、ステアリングシャフト2の軸方向であるテレスコ方向におけるステアリングホイール6の位置を変更することで、その前後位置を調整可能な構成となっている。
詳述すると、コラムシャフト3は、ステアリングホイール6が固定される中空状のアッパシャフト21と、アッパシャフト21にスプライン嵌合されることにより同アッパシャフト21に対して軸方向に相対移動可能な軸状のロアシャフト22とを備えている。なお、上記作動軸11は、ロアシャフト22の前方側端部に固定されている。一方、ステアリングコラム5は、軸受23を介してアッパシャフト21を収容支持するアウタチューブ24と、上記ハウジング12に固定されてロアシャフト22を収容するインナチューブ25とを備えている。アウタチューブ24は、その内周にインナチューブ25が挿入されることにより同インナチューブ25に対して軸方向に相対移動可能に設けられている。これにより、インナチューブ25及びロアシャフト22に対してアウタチューブ24及びアッパシャフト21を相対移動させ、ステアリングシャフト2の軸方向であるテレスコ方向におけるステアリングホイール6の位置を変更することで、その前後位置を調整可能な構成となっている。
ステアリングコラム5は、車両本体の一部を構成する取付ステー26の車両前方側に固定された下側支持機構27によって、ハウジング12の軸孔12aに挿通されるチルト中心軸28を中心として傾動可能に支持されている。これにより、車両の略上下方向であるチルト方向(詳しくは、チルト中心軸28を中心とした傾動方向)におけるステアリングホイール6の位置を変更することで、その高さ位置を調整可能な構成となっている。そして、ステアリングコラム5は、取付ステー26の車両後方側に固定された上側支持機構29によって、所定範囲内でアウタチューブ24がチルト中心軸28を中心として傾動可能、且つ軸方向移動可能に支持されている。
図2に示すように、上側支持機構29は、車両本体に固定される車体側ブラケット31と、ステアリングコラム5(アウタチューブ13)が固定されるコラム側ブラケット32と、これら車体側ブラケット31とコラム側ブラケット32とを連結する支軸33とを備えている。
車体側ブラケット31は、ステアリングシャフト2の軸方向視で略コ字状に形成されるクランプ34、及びクランプ34の上端に固定される平板状のプレート35とから構成されている。そして、クランプ34の一対の側板36a,36bには、チルト方向に延びる挿通孔としてのチルト長孔37がそれぞれ形成されている。なお、車体側ブラケット31は、プレート35の締結孔38に挿通された締結ボルト39にナット40が螺着されることにより取付ステー26に固定されている。
コラム側ブラケット32は、ステアリングシャフト2の軸方向視で略コ字状に形成されている。図2及び図3に示すように、コラム側ブラケット32の一対の側板41a,41bには、テレスコ方向に延びる挿通孔としてのテレスコ長孔43が形成されている。各側板41a,41bの下端部42は、それぞれ内側に折り曲げられるとともに溶接等によりステアリングコラム5(アウタチューブ24)に固定されている。
支軸33は、軸状に形成されるとともに、その基端(図2における左端)には、他の部分よりも大径の頭部33aが形成されている。そして、支軸33は、コラム側ブラケット32が車体側ブラケット31の内側に配置された状態で、チルト長孔37及びテレスコ長孔43に挿通され、その先端にナット44が螺着されることにより、車体側ブラケット31とコラム側ブラケット32とを連結している。これにより、コラム側ブラケット32は、チルト長孔37の形成された範囲内で車体側ブラケット31に対してチルト方向に相対移動可能となるとともに、テレスコ長孔43の形成された範囲内でテレスコ方向に相対移動可能となっている。
なお、支軸33の軸部33bにおける先端側(図2における右側)には、略円筒状のカラー45が装着されており、同カラー45は各側板36b,41bに形成されたチルト長孔37及びテレスコ長孔43内に配置されている。また、カラー45の先端側には、径方向外側に延出されるフランジ部45aが形成されており、フランジ部45aとナット44との間にはスラスト軸受46が介在されている。
また、ステアリング装置1には、ステアリングホイール6の高さ位置及び前後位置を保持するためのロック機構51が設けられている。
ロック機構51は、支軸33を中心として同支軸33と一体で回動可能に設けられた操作レバー52と、支軸33の頭部33aとクランプ34の側板36aとの間に設けられ、操作レバー52の回動位置に応じてナット44との間で側板36a,41a及び側板36b,41bを支軸33の軸方向両側から挟み込むカム機構53とを備えている。カム機構53は、支軸33と一体回転する第1カム部材54、及び該第1カム部材54と相対回転可能な第2カム部材55を有し、その相対回転位置に応じてこれら第1カム部材54と第2カム部材55とが接離する構成となっている。なお、第2カム部材55には、支軸33の軸部33bに装着され、各側板36a,41aに形成されたチルト長孔37及びテレスコ長孔43内に配置される円筒部55aが形成されている。
ロック機構51は、支軸33を中心として同支軸33と一体で回動可能に設けられた操作レバー52と、支軸33の頭部33aとクランプ34の側板36aとの間に設けられ、操作レバー52の回動位置に応じてナット44との間で側板36a,41a及び側板36b,41bを支軸33の軸方向両側から挟み込むカム機構53とを備えている。カム機構53は、支軸33と一体回転する第1カム部材54、及び該第1カム部材54と相対回転可能な第2カム部材55を有し、その相対回転位置に応じてこれら第1カム部材54と第2カム部材55とが接離する構成となっている。なお、第2カム部材55には、支軸33の軸部33bに装着され、各側板36a,41aに形成されたチルト長孔37及びテレスコ長孔43内に配置される円筒部55aが形成されている。
また、ロック機構51は、支軸33と一体回転可能に設けられ、操作レバー52の回動位置に応じてインナチューブ25をアウタチューブ24の内周面に押し付ける略筒状の押圧部材56を備えている。そして、ロック機構51は、操作レバー52を一方側に回動させることで、カム機構53によって側板36a,41a及び側板36b,41b同士が摩擦係合するとともに、押圧部材56によってインナチューブ25の外周面とアウタチューブ24の内周面とが摩擦係合し、ステアリングホイール6の位置が保持されるロック状態となる。一方、操作レバー52を他方側に回動させることで、側板36a,41a及び側板36b,41b同士の摩擦係合が解除されるとともに、インナチューブ25とアウタチューブ24との摩擦係合が解除され、ステアリングホイール6の位置を調整可能なアンロック状態となるように構成されている。
(打音抑制構造)
次に、本実施形態のステアリング装置におけるステアリングホイールの位置調整時に打音が発生することを抑制する構造について説明する。
次に、本実施形態のステアリング装置におけるステアリングホイールの位置調整時に打音が発生することを抑制する構造について説明する。
上述のようにチルト調整又はテレスコ調整を行った場合において、支軸33(正確には、カラー45及び第2カム部材55の円筒部55a)が、チルト長孔37の端部又はテレスコ長孔43の端部に勢いよく衝突すると、打音が発生する虞がある。特に、本実施形態では、コラムシャフト3が傾斜した状態で車両に搭載されているため、ステアリングホイール6を車両の前方側に移動させる際には、運転者がステアリングホイール6に付与する操作力に加えて、ステアリングホイール6等の自重が作用する。従って、ステアリングホイール6を車両の前方側に移動させる際には、打音が発生し易くなる。
この点を踏まえ、図3に示すように、コラム側ブラケット32には、車体側ブラケット31に摺動することで、テレスコ方向の前方側へ移動するコラム側ブラケット32の勢い(速度)を両ブラケット31,32間の摩擦力によって抑制する抑制手段としての摺動部61を有する延出部62が一体形成されている。そして、摺動部61は、コラム側ブラケット32がそのテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端に近づくにつれて、すなわち支軸33がテレスコ長孔43の後方側端部に近づくにつれてその摩擦力が徐々に増加するように形成されている。
詳述すると、延出部62は、コラム側ブラケット32の側板41bにおける後方側端部から、テレスコ方向の後方側に延出されている。そして、摺動部61は、延出部62と側板41bとの境界部分が折り曲げられることにより、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜して形成されている。そして、このように延出部62が折り曲げられることにより、摺動部61における側板41b側の基端部61aは、テレスコ方向に対する傾斜角が同テレスコ方向の後方側に向かって第1傾斜角θ1まで連続的に大きくなる円弧状に形成されている。すなわち、本実施形態では、基端部61aが湾曲部に相当する。なお、本実施形態の摺動部61は、チルト方向に沿って延びる略平板状に形成されている。また、摺動部61の後方側の先端付近は、テレスコ方向と平行になるように再度折り曲げられている。
また、車体側ブラケット31の側板36bには、その後方側端部から延出部62と対向するようにテレスコ方向の後方側に延出される対向部63が一体形成されている。対向部63には、同対向部63と側板36bとの境界部分を折り曲げることにより、テレスコ方向に対して摺動部61と同じ方向で、且つ同摺動部61とは異なる角度で傾斜した傾斜部64が形成されている。そして、このように対向部63が折り曲げられることにより、傾斜部64における側板36b側の基端部64aは、テレスコ方向に対する傾斜角が同テレスコ方向の後方側に向かって第2傾斜角θ2まで連続的に大きくなる円弧状に形成されている。なお、本実施形態の傾斜部64は、チルト方向に沿って延びる略平板状に形成されている。また、傾斜部64の後方側に先端付近は、テレスコ方向と平行になるように再度折り曲げられている。
本実施形態では、傾斜部64のテレスコ方向(ステアリングシャフト2の軸線)に対する第2傾斜角θ2は、摺動部61のテレスコ方向に対する第1傾斜角θ1よりも大きく形成されている。従って、摺動部61は、コラム側ブラケット32がテレスコ方向の前方側へ移動する際に、その基端部61aが他の部分よりも先に傾斜部64の基端部64aに接触するようになっている。すなわち、本実施形態では、基端部64aが被摺動部に相当する。そして、摺動部61は、コラム側ブラケット32がそのテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端近傍でその基端部61aが傾斜部64の基端部64aに接触するように形成されている。
次に、本実施形態のステアリング装置におけるテレスコ調整動作について説明する。
ロック機構51をアンロック状態としてステアリングホイール6をテレスコ方向の前方側に移動させる場合において、コラム側ブラケット32がそのテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端近傍に位置すると、図4に示すように、摺動部61の基端部61aが傾斜部64の基端部64aに接触する。これにより、摺動部61と傾斜部64との間に摩擦力が発生する。ここで、摺動部61は車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜しているため、さらにコラム側ブラケット32をテレスコ方向の前方側に移動させると、摺動部61が車体側ブラケット31の側板36bの内側に食い込むように移動することで、同摺動部61が傾斜部64に強く圧接するようになり、摩擦力が徐々に大きくなる。このようにコラム側ブラケット32がテレスコ方向の前方側へ移動する移動の勢い(速さ)は、摺動部61と傾斜部64との間(両ブラケット31,32間)で生じる摩擦力により、終端に達するまでに徐々に弱められるようになっている。なお、摺動部61と傾斜部64とは、テレスコ方向に対して異なる角度で傾斜しているため、コラム側ブラケット32がテレスコ方向に移動した場合に、摺動部61の全体が傾斜部64の全体に接触せず、コラム側ブラケット32の勢いが急激に弱められないようになっている。
ロック機構51をアンロック状態としてステアリングホイール6をテレスコ方向の前方側に移動させる場合において、コラム側ブラケット32がそのテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端近傍に位置すると、図4に示すように、摺動部61の基端部61aが傾斜部64の基端部64aに接触する。これにより、摺動部61と傾斜部64との間に摩擦力が発生する。ここで、摺動部61は車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜しているため、さらにコラム側ブラケット32をテレスコ方向の前方側に移動させると、摺動部61が車体側ブラケット31の側板36bの内側に食い込むように移動することで、同摺動部61が傾斜部64に強く圧接するようになり、摩擦力が徐々に大きくなる。このようにコラム側ブラケット32がテレスコ方向の前方側へ移動する移動の勢い(速さ)は、摺動部61と傾斜部64との間(両ブラケット31,32間)で生じる摩擦力により、終端に達するまでに徐々に弱められるようになっている。なお、摺動部61と傾斜部64とは、テレスコ方向に対して異なる角度で傾斜しているため、コラム側ブラケット32がテレスコ方向に移動した場合に、摺動部61の全体が傾斜部64の全体に接触せず、コラム側ブラケット32の勢いが急激に弱められないようになっている。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)コラム側ブラケット32の側板41bに、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜した摺動部61を一体形成した。
(1)コラム側ブラケット32の側板41bに、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜した摺動部61を一体形成した。
上記構成によれば、摺動部61と車体側ブラケット31の傾斜部64との間に作用する摩擦力によって、コラム側ブラケット32がテレスコ方向の前方側へ移動する勢いは徐々に弱められるようになる。従って、勢いよくテレスコ調整を行った場合において、支軸33がテレスコ長孔43の端部に衝突することによりコラム側ブラケット32の移動が急激に規制される構成に比べ、ステアリングホイール6の位置調整時に発生する打音を抑制することができる。また、摺動部61がコラム側ブラケット32と一体形成されるため、別途摺動部として構成される部品を溶接等により固定する場合や衝撃を緩和する緩衝部材をテレスコ長孔43内に追加する場合に比べ、コストの増大を抑制することができる。
(2)摺動部61をコラム側ブラケット32がテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端に近づくにつれて、摩擦力が徐々に増加するように形成したため、コラム側ブラケット32がテレスコ向の前方側へ移動する勢いを十分に弱めることができる。
(3)延出部62の一部を折り曲げることにより、摺動部61の基端部61aを、そのテレスコ方向に対する傾斜角が該テレスコ方向の後方側に向かって連続的に大きくなる円弧状に形成した。そして、コラム側ブラケット32がテレスコ方向の前方側へ移動する際に、摺動部61の基端部61aが他の部分よりも先に車体側ブラケット31における傾斜部64の基端部64aに接触するようにした。
上記構成によれば、コラム側ブラケット32の移動により、摺動部61が車体側ブラケット31(傾斜部64の基端部64a)に摺動し始めるときに発生する摩擦力を小さくすることができるとともに、同摩擦力を緩やかに増加させることができるようになる。これにより、摺動部61によってコラム側ブラケット32の移動を抑制する際に打音が発生することを抑制でき、ステアリングホイールなの位置調整時に発生する打音をより抑制することができる。また、曲げ加工により折り曲げられた部分は、通常、円弧状に湾曲するため、上記構成のように延出部62を折り曲げることにより、容易に基端部61aを円弧状にすることができる。
(4)対向部63の一部を折り曲げることにより、車体側ブラケット31における摺動部61が接触する傾斜部64の基端部64aを、そのテレスコ方向に対する傾斜角が該テレスコ方向の後方側に向かって連続的に大きくなるような円弧状に形成した。
上記構成によれば、コラム側ブラケット32の移動により、摺動部61が車体側ブラケット31に摺動し始めるときに発生する摩擦力をより小さくすることができるとともに、同摩擦力をより緩やかに増加させることができるようになる。これにより、ステアリングホイール6の位置調整時に発生する打音をより一層抑制することができる。また、対向部63を折り曲げることにより、容易に基端部64aを円弧状にすることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、傾斜部64の第2傾斜角θ2を摺動部61の第1傾斜角θ1よりも大きく形成したが、これに限らず、傾斜部64の第2傾斜角θ2が摺動部61の第1傾斜角θ1よりも小さくなるようにしてもよい。
・上記実施形態では、傾斜部64の第2傾斜角θ2を摺動部61の第1傾斜角θ1よりも大きく形成したが、これに限らず、傾斜部64の第2傾斜角θ2が摺動部61の第1傾斜角θ1よりも小さくなるようにしてもよい。
・上記実施形態では、延出部62を折り曲げることにより、摺動部61の基端部61aを円弧状に形成したが、これに限らず、切削等により円弧状としてもよい。同様に、傾斜部64の基端部64aを切削等により円弧状としてもよい。
・上記実施形態では、摺動部61の基端部61aを円弧状に形成したが、これに限らず、基端部61aを、そのテレスコ方向に対する傾斜角が一定となる直線状に形成してもよい。同様に、傾斜部64の基端部64aを、そのテレスコ方向に対する傾斜角が一定となる直線状に形成してもよい。
・上記実施形態では、車体側ブラケット31の側板36bに対向部63を形成したが、これに限らず、対向部63を形成しなくともよい。この場合には、例えば図5に示すように、摺動部61が接触する側板36bの後方側端部(被接触部)71を、テレスコ方向に対する傾斜角が同テレスコ方向の後方側に向かって連続的に大きくなる円弧状に形成することが好ましい。
・上記実施形態では、摺動部61をチルト方向に沿って延びる略平板状に形成したが、これに限らず、例えば湾曲板状に形成してもよい。また、例えば図6に示すように、摺動部72を半球状の突起形状としてもよい。
・上記実施形態では、摺動部61(延出部62)をコラム側ブラケット32の側板41bにおける後方側端部に形成したが、これに限らず、車体側ブラケット31の側板36bにおける前方側端部に摺動部を形成してもよい。例えば、図7に示すように、車体側ブラケット31の側板36bに、その前方側端部からテレスコ方向の前方側に延びる延出部73を一体形成するとともに、同延出部73の一部を折り曲げることにより、コラム側ブラケット32の側板41b側に近接するように傾斜した摺動部74を形成してもよい。なお、同図に示す構成では、摺動部74は、コラム側ブラケット32の側板41bにおける前方側端部に接触するようなっている。
・上記実施形態では、摺動部61及び傾斜部64の先端にテレスコ方向と平行な部分を形成したが、これに限らず、摺動部61及び傾斜部64の全体がテレスコ方向に対して傾斜するようにしてもよい。
・上記実施形態では、摺動部61を、コラム側ブラケット32がテレスコ方向への移動可能範囲における前方側の終端に近づくにつれて摩擦力が徐々に増加するように形成した。しかし、これに限らず、コラム側ブラケット32がその移動可能範囲における中央に位置する状態よりも前方側の終端近傍に位置する状態の方が、摺動部61と傾斜部64との間(両ブラケット31,32間)に大きな摩擦力が作用すれば、終端に近づくにつれて摩擦力が増加しなくともよい。例えば、摺動部61が傾斜部64に接触し、これら摺動部61と傾斜部64との間に作用する摩擦力が所定値に達した後は、移動可能範囲における終端まで一定の摩擦力が作用するようにしてもよい。
・上記実施形態では、テレスコ方向の前方側へ移動する勢いを抑制する抑制手段としての摺動部61のみを設けたが、これに限らず、後方側へ移動する勢いを抑制する抑制手段を併せて設けるようにしてもよい。つまり、ステアリング装置1に複数の抑制手段を設けてもよい。例えば、図8に示す例では、コラム側ブラケット32の側板41bには、その前方側端部からテレスコ方向の前方側に延出される板状の延出部75が一体形成されるとともに、延出部75の一部が折り曲げられることにより、車体側ブラケット31の側板36b側に近接するように傾斜した摺動部76が形成されている。また、コラム側ブラケット32の側板41bには、その前方側端部から延出部75と対向するようにテレスコ方向の前方側に延出される対向部77が一体形成されるとともに、対向部77の一部が折り曲げられることにより、テレスコ方向に対して摺動部76と同じ方向で、且つ同摺動部76とは異なる角度で傾斜した傾斜部78が形成されている。
・上記実施形態では、摺動部61(延出部62)をコラム側ブラケット32と一体形成したが、これに限らず、摺動部となる部材を別途溶接等によりコラム側ブラケット32に固定するようにしてもよい。同様に傾斜部64(対向部63)となる部材を溶接等により車体側ブラケット31に固定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、チルト調整機能及びテレスコ調整機能を有するステアリング装置1に本発明を適用したが、テレスコ調整機能のみを有するステアリング装置に適用してもよい。
・上記実施形態では、テレスコ方向へ移動する勢いを抑制する抑制手段として摺動部61を設けたが、これに限らず、チルト方向へ移動するコラム側ブラケット32の勢いを抑制する、すなわち対象方向をチルト方向とする抑制手段を設けてもよい。例えば、図9に示すように、車体側ブラケット31の側板36bにおける下方側端部から、チルト方向の下方側に延出される延出部81を形成し、同延出部81の一部を折り曲げることにより、コラム側ブラケット32の側板41b側に近接するように傾斜した摺動部82を形成してもよい。なお、同図に示す構成では、摺動部82は、コラム側ブラケット32の側板41bにおける下端部42の基端部42aに接触するようなっている。また、図9に示す構成において、ステアリング装置1がチルト調整機能のみを有する構成としてもよい。
1…ステアリング装置、2…ステアリングシャフト、3…コラムシャフト、5…ステアリングコラム、6…ステアリングホイール、26…取付ステー、29…上側支持機構、31…車体側ブラケット、32…コラム側ブラケット、33…支軸、34…クランプ、35…プレート、36a,36b,41a,41b…側板、37…チルト長孔、42…下端部、43…テレスコ長孔、51…ロック機構、61,72,74,76,82…摺動部、61a,64a…基端部、62,73,75,81…延出部、63,77…対向部、64,78…傾斜部、71…後方側端部、θ1…第1傾斜角、θ2…第2傾斜角。
Claims (7)
- ステアリングホイールの高さ位置を調整するチルト調整機能及び前後位置を調整するテレスコ調整機能の少なくとも一方の機能を備えたステアリング装置において、
車両本体に固定される車体側ブラケットと、ステアリングシャフトを回転可能に支持するステアリングコラムと一体的に設けられるコラム側ブラケットと、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットにそれぞれ形成された挿通孔に挿通されることにより該車体側ブラケットと該コラム側ブラケットとを連結する支軸とを備え、前記各挿通孔は、前記コラム側ブラケットが前記車体側ブラケットに対してチルト方向及びテレスコ方向の少なくとも一方に相対移動可能となるように形成されたものであって、
前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方に設けられ、いずれか他方に摺動することで、前記チルト方向又は前記テレスコ方向に沿った対象方向のいずれか一方側へ移動する前記コラム側ブラケットの勢いを該各ブラケット間の摩擦力によって抑制する抑制手段を備え、
前記抑制手段は、前記コラム側ブラケットがその前記対象方向への移動可能範囲における中央に位置する状態よりも前記一方側の終端寄りに位置する状態の方が前記各ブラケット間に大きな摩擦力が作用するように形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1に記載のステアリング装置において、
前記抑制手段は、前記コラム側ブラケットがその前記対象方向への移動可能範囲における前記一方側の終端に近づくにつれて摩擦力が増加するように形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項1又は2に記載のステアリング装置において、
前記抑制手段は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方と一体形成されるとともに、いずれか他方側に近接するように前記対象方向に対して傾斜した摺動部を有することを特徴とするステアリング装置。 - 請求項3に記載のステアリング装置において、
前記摺動部は、前記対象方向に対する傾斜角が該対象方向の一方側に向かって連続的に大きくなる円弧状の湾曲部を有し、前記コラム側ブラケットが前記対象方向の一方側へ移動する際に、前記湾曲部が先に前記いずれか他方に接触するように形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項4に記載のステアリング装置において、
前記湾曲部は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか一方を折り曲げることにより形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載のステアリング装置において、
前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか他方における前記摺動部が接触する被摺動部は、前記対象方向に対する傾斜角が該対象方向の一方側に向かって連続的に大きくなる円弧状に形成されたことを特徴とするステアリング装置。 - 請求項6に記載のステアリング装置において、
前記被摺動部は、前記車体側ブラケット及び前記コラム側ブラケットのいずれか他方を折り曲げることにより形成されたことを特徴とするステアリング装置。
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-
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