JP2013160980A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】制御装置は、印字指令を受けた後の所定時間の間の加熱部材の温度勾配が第1閾値よりも大きいことを条件としてシート供給機構による1枚目の記録シートの供給タイミングを第1タイミングとし、温度勾配が第1閾値以下であることを条件として供給タイミングを第1タイミングよりも遅い第2タイミングとするシート供給制御を実行可能に構成される。そして、制御装置は、シート供給制御において、印字指令を受けたときの加熱部材の温度が高い程、第1閾値を小さな値(A3→A1)に変更する。
【選択図】図7

Description

本発明は、記録シートに現像剤像を熱定着させる定着装置と、定着装置を制御する制御装置とを備えた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置として、定着装置内のヒータの温度の立ち上がり状態を一定の閾値と比較することで電源電圧の種類を判断し、この種類に応じて給紙タイミングを変更するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2007−108297号公報
しかしながら、従来技術では、環境によって定着装置の温度が異なる場合、定着装置の温度の立ち上がり状態が変わるので、一定の閾値では給紙タイミングを適正なタイミングにすることができないといった問題があった。
そこで、本発明は、記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、熱源によって加熱される加熱部材と、加熱部材との間で記録シートを挟むためのバックアップ部材と、加熱部材の温度を検出する温度センサとを有する定着装置と、定着装置に向けて記録シートを送り出すシート供給機構と、熱源およびシート供給機構を制御する制御装置と、を備える。
制御装置は、印字指令を受けた後の所定時間の間の加熱部材の温度勾配が第1閾値よりも大きいことを条件としてシート供給機構による1枚目の記録シートの供給タイミングを第1タイミングとし、温度勾配が第1閾値以下であることを条件として供給タイミングを第1タイミングよりも遅い第2タイミングとするシート供給制御を実行可能に構成される。
そして、制御装置は、シート供給制御において、印字指令を受けたときの加熱部材の温度が高い程、第1閾値を小さな値に変更する。
この構成によれば、印字指令を受けたときの加熱部材の温度が高い程、加熱部材の温度勾配が小さくなる現象に合わせて第1閾値を小さな値に変更するので、加熱部材の温度勾配を適正な第1閾値と比較することができ、記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる。
また、前記した構成において、制御装置は、加熱部材の温度勾配が、第1閾値よりも小さな第2閾値よりも小さい場合には、供給タイミングを第2タイミングよりも遅い第3タイミングにするとともに、温度勾配が第2閾値以上の場合に比べ、1枚目の記録シートの供給タイミングから2枚目の記録シートの供給タイミングまでの時間を長くする制御を実行可能に構成される場合には、印字指令を受けたときの加熱部材の温度が高い程、第2閾値を小さな値に変更するのが望ましい。
これによれば、2枚目の記録シートの供給タイミングも、印字指令を受けたときの加熱部材の温度に応じた適正なタイミングにすることができる。
また、前記した構成において、バックアップ部材および加熱部材の少なくとも一方を駆動させるモータを備える場合には、制御装置は、バックアップ部材の回転速度が高い程、第1閾値を小さな値に変更するのが望ましい。
これによれば、バックアップ部材の回転速度が高いときには、バックアップ部材が加熱部材の熱を奪う量が多くなって、温度勾配が小さくなるので、これに対応して第1閾値を変更することで、記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる。
また、前記した構成において、バックアップ部材および加熱部材の少なくとも一方を駆動させるモータを備え、制御装置は、バックアップ部材の回転速度が高い程、第2閾値を小さな値に変更するのが望ましい。
これによれば、バックアップ部材の回転速度が高いときには、バックアップ部材が加熱部材の熱を奪う量が多くなって、温度勾配が小さくなるので、これに対応して第2閾値を変更することで、2枚目の記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる。
また、前記した構成において、加熱部材は、熱源を囲う筒状の定着ベルトと、当該定着ベルトをバックアップ部材との間で挟み込むニップ部材とで構成されていてもよい。
また、前記した構成において、制御装置は、印字指令を受けると熱源をONにし、印字制御が終了した後、次の印字指令を受けるまでの間、熱源をOFFにするように構成されていてもよい。
本発明によれば、記録シートの供給タイミングを適正なタイミングにすることができる。
本発明の実施形態に係るレーザプリンタを示す断面図である。 定着装置を示す断面図である。 ニップ板および温度センサを示す斜視図である。 用紙供給制御を示すフローチャートである。 複数枚モードを示すフローチャートである。 第1閾値と第2閾値を設定するための各マップを示す図である。 温度勾配と各閾値との関係を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1の概略構成を簡単に説明した後、定着装置や制御装置について詳細に説明する。
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前」、右側を「後」とし、奥側を「左」、手前側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
<レーザプリンタの概略構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2内に、記録シートの一例としての用紙Sを供給する給紙部3と、露光装置4と、用紙S上にトナー像(現像剤像)を転写するプロセスカートリッジ5と、用紙S上にトナー像を熱定着する定着装置100とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、シート供給機構の一例としての給紙機構33とを主に備えている。給紙機構33は、給紙トレイ31内の用紙Sを1枚ずつ下流側(用紙Sの搬送方向下流側)に搬送するための給紙ローラ33Aおよび給紙パット33Bと、給紙ローラ33Aに対して下流側に設けられる紙粉取りローラ33C,33Dを備えている。さらに、給紙機構33は、紙粉取りローラ33C,33Dに対して下流側に設けられるレジストローラ33Eを備えている。
この給紙機構33では、給紙トレイ31内の用紙Sが、用紙押圧板32によって給紙ローラ33Aに寄せられ、この給紙ローラ33Aおよび給紙パット33Bで送り出されて各種ローラ33C〜33Eを通った後、プロセスカートリッジ5や定着装置100に向けて送り出されるようになっている。
露光装置4は、本体筐体2内の上部に配置され、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。この露光装置4では、レーザ発光部から出射される画像データに基づくレーザ光(鎖線参照)が、感光体ドラム61の表面で高速走査されることで、感光体ドラム61の表面を露光する。
プロセスカートリッジ5は、露光装置4の下方に配置され、本体筐体2に設けられたフロントカバー21を開いたときにできる開口から本体筐体2に対して着脱可能に装着される構成となっている。このプロセスカートリッジ5は、ドラムユニット6と、現像ユニット7とから構成されている。
ドラムユニット6は、感光体ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを主に備えている。また、現像ユニット7は、ドラムユニット6に対して着脱可能に装着される構成となっており、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナー(現像剤)を収容するトナー収容部74と、トナー収容部74内のトナーを攪拌するアジテータ75とを主に備えている。
このプロセスカートリッジ5では、感光体ドラム61の表面が、帯電器62により一様に帯電された後、露光装置4からのレーザ光の高速走査によって露光されることで、感光体ドラム61上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部74内のトナーは、供給ローラ72を介して現像ローラ71に供給され、現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ71上に担持される。
現像ローラ71上に担持されたトナーは、現像ローラ71から感光体ドラム61上に形成された静電潜像に供給される。これにより、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム61上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム61と転写ローラ63の間を用紙Sが搬送されることで感光体ドラム61上のトナー像が用紙S上に転写される。
定着装置100は、プロセスカートリッジ5の後方に設けられている。用紙S上に転写されたトナー像は、定着装置100を通過することで用紙S上に熱定着される。その後、用紙Sは、搬送ローラ23,24によって排紙トレイ22上に排出される。
<定着装置の詳細構成>
図2に示すように、定着装置100は、加熱部材の一例としての定着ベルト110およびニップ板130(ニップ部材)と、熱源の一例としてのハロゲンランプ120と、バックアップ部材の一例としての加圧ローラ140と、反射板150と、ステイ160とを備えている。
定着ベルト110は、耐熱性と可撓性を有する無端状(筒状)のステンレス綱製のベルトであり、その内部には、ハロゲンランプ120、ニップ板130、反射板150およびステイ160が設けられている。
ハロゲンランプ120は、輻射熱を発してニップ板130および定着ベルト110(ニップ部N)を加熱することで用紙S上のトナーを加熱する部材であり、ニップ板130の内面から所定の間隔をあけて配置されている。
ニップ板130は、ハロゲンランプ120からの輻射熱を受ける板状の部材であり、その下面が定着ベルト110の内周面に摺接するように配置されている。本実施形態において、ニップ板130は、金属製であり、例えば、後述するスチール製のステイ160より熱伝導率が大きい、アルミニウム板などを折り曲げることで形成されている。なお、ニップ板130をアルミニウム製とした場合には、ニップ板130の熱伝導性を向上させることが可能となっている。
図2および図3に示すように、ニップ板130は、板状部131と、前側屈曲部132と、後側屈曲部133と、3つの被検知部134とを有している。
板状部131は、上下方向に直交するとともに左右方向に長い長尺の板状の部材であり、加圧ローラ140との間で定着ベルト110を上下に挟み込むことで、定着ベルト110との間でニップ部Nを形成している。そして、この板状部131は、ハロゲンランプ120の下方に配置されて、当該ハロゲンランプ120からの熱を定着ベルト110を介して用紙S上のトナーに伝達するようになっている。
なお、板状部131の内面(上面)には、黒色の塗装を施したり、熱吸収部材を設けたりしてもよい。これによれば、ハロゲンランプ120からの輻射熱を効率良く吸収することができる。
前側屈曲部132は、板状部131の前端側(所定方向の上流側)から上方に向けて略円弧状に屈曲するように形成され、ハロゲンランプ120と対向するように配置されている。これにより、ハロゲンランプ120で直接前側屈曲部132が加熱されるので、ニップ部Nに入る前の用紙Sを前側屈曲部132で事前に加熱(プレヒート)することができ、熱定着性を向上させることが可能となっている。
後側屈曲部133は、板状部131の後側の端縁から上方(定着ベルト110の径方向内側)に向けて延びるように形成されている。詳しくは、後側屈曲部133は、板状部131の後側の端縁のうち左右方向における一端側から他端側まで延びるように形成されている。これにより、定着ベルト110の内周面に付着した潤滑剤Gが板状部131の上面(黒色の塗装等が施された面)に流入するのを後側屈曲部133によって効果的に抑えることができるので、ニップ板130の加熱効率低下を抑えることが可能となっている。
3つの被検知部134A、134B、及び134Cは、それぞれ、サイドサーミスタ400A、サーモスタット400B、及びセンターサーミスタ400Cにより温度が検知される部位である。3つの被検知部134A、134B、及び134Cは、後側屈曲部133の上端縁133Aの一部から後側に延びるように形成されている。詳しくは、左右方向に延びる後側屈曲部133のうち略中央部分に2つの被検知部134B、及び134Cが配置され、左右方向外側の一端部に1つの被検知部134Aが配置されている。
また、図3に示すように、被検知部134B及び134Cは、左右方向において、最小用紙通過範囲PR内に配置され、被検知部134Aは、左右方向において、最小用紙通過範囲PR外に配置されている。ここで、最小用紙通過範囲PRとは、レーザプリンタ1で使用されうる用紙の中で、左右方向の幅が最小である用紙の通過範囲を指す。
ここで、サイドサーミスタ400A、センターサーミスタ400Cは、検知した温度を制御装置510に送信するための温度センサであり、サーモスタット400Bは、検知した温度が所定温度を超えると、機械的にハロゲンランプ120への電力供給を遮断するサーマルスイッチである。
なお、サイドサーミスタ400Aは、被検知部134Aに接触して、被検知部134Aの温度を検知する接触式のサーミスタであってもよいし、被検知部134Aには接触しないで被検知部134Aの温度を検知する非接触式のサーミスタであってもよい。
同様に、センターサーミスタ400Cは、被検知部134Cに接触して、被検知部134Cの温度を検知する接触式のサーミスタであってもよいし、被検知部134Cには接触しないで被検知部134Cの温度を検知する非接触式のサーミスタであってもよい。
加圧ローラ140は、ニップ板130との間で定着ベルト110を挟むことで定着ベルト110との間にニップ部Nを形成する部材であり、ニップ板130の下方に配置されている。そして、ニップ部Nを形成するために、ニップ板130および加圧ローラ140の一方が他方に向けて付勢されている。そして、この加圧ローラ140は、本体筐体2内に設けられたモータ500(図1参照)から駆動力が伝達されて回転駆動するように構成されており、ニップ板130との間で定着ベルト110および用紙Sを挟んだ状態で回転することで、当該定着ベルト110とともに回転して用紙Sを後方に搬送するようになっている。
反射板150は、ハロゲンランプ120からの輻射熱をニップ板130に向けて反射する部材であり、定着ベルト110の内側でハロゲンランプ120を囲うように、ハロゲンランプ120から所定の間隔をあけて配置されている。この反射板150は、赤外線および遠赤外線の反射率が大きい、例えば、アルミニウム板などを断面視U字状に湾曲させて形成されている。
ステイ160は、ニップ板130を反射板150を介して支持することで加圧ローラ140からの荷重を受ける部材であり、定着ベルト110の内側でハロゲンランプ120や反射板150を囲うように配置されている。なお、ここでいう荷重は、ニップ板130が加圧ローラ140を付勢する構成においては、ニップ板130が加圧ローラ140を付勢する力の反力をいうものとする。このようなステイ160は、比較的剛性が高い、例えば、鋼板などを折り曲げることで形成されている。
以上のように構成される定着装置100のハロゲンランプ120や、加圧ローラ140等を駆動するためのモータ500は、図1に示す制御装置510によって制御されるようになっている。なお、モータ500は、図示せぬギヤ機構を介して加圧ローラ140に駆動力を供給する他、図示せぬギヤ機構を介して現像ローラ71、供給ローラ72およびアジテータ75にも駆動力を供給するとともに、図示せぬギヤ機構を介して給紙機構33に駆動力を供給するように構成されている。つまり、モータ500を駆動すると、加圧ローラ140、現像ローラ71、供給ローラ72、アジテータ75および給紙機構33が同時に駆動するようになっている。
<制御装置>
次に、制御装置510について詳細に説明する。
図1に示すように、制御装置510は、例えば、CPU、RAM、ROMおよび入出力回路を備えており、前述したセンターサーミスタ400C及びサイドサーミスタ400Aからの入力と、印字指令の内容と、ROMに記憶されたプログラムやデータなどに基づいて演算処理を行うことによって、ハロゲンランプ120およびモータ500(給紙機構33)を制御している。なお、下記の制御で利用する温度センサとしては、センターサーミスタ400Cであるが、サイドサーミスタ400Aであってもよい。
制御装置510は、印字指令を受けるとハロゲンランプ120をONにし、印字制御が終了した後、次の印字指令を受けるまでの間、ハロゲンランプ120をOFFにするように構成されている。つまり、制御装置510は、印字制御の終了後から次の印字指令を受けるまでの期間の間、基本的にはハロゲンランプ120に電力を供給しないように構成されている。つまり上記期間において、ハロゲンランプ120を定着温度(用紙S上にトナー像を熱定着することが可能な温度)よりも低い準備温度に維持するようなスタンバイモードを実行しないように構成されている。
制御装置510は、印字指令を受けた後の所定時間の間のニップ板130の温度勾配を、第1閾値や第2閾値と比較することで、1枚目や2枚目以降の用紙Sの給紙タイミングを決定する機能を有している。そして、制御装置510は、印字指令を受けたときのニップ板130の温度に応じて各閾値を変更するように構成されている。
なお、給紙タイミングは、給紙トレイ31から給紙ローラ33Aによって用紙Sを送り出すタイミングであってもよいし、レジストローラ33Eで一旦止めた用紙Sを当該レジストローラ33Eによって送り出すタイミングであってもよい。
具体的に、制御装置510は、図4および図5に示すフローチャートに従って制御を実行する。制御装置510は、レーザプリンタ1の電源がONされている間、常に図4に示す用紙供給制御を実行している。
図4に示す用紙供給制御において、制御装置510は、まず、印字指令を受けたか否かを判断する(S1)。ステップS1において、制御装置510は、印字指令を受けていない場合には(No)、本制御を終了し、印字指令を受けた場合には(Yes)、センターサーミスタ400Cで検出しているニップ板130の温度を取得する(S2)。
ステップS2の後、制御装置510は、ニップ板130の温度(S2で取得した温度)が高温であるか否か、具体的には温度が所定の第1温度TH1(図7参照)以上であるか否かを判断する(S3)。ここで、第1温度TH1は、給紙機構33から後述する第1タイミングT1(最も早いタイミング)で給紙された用紙Sがニップ板130に到達するまでの間に当該ニップ板130が定着温度TH3に達することが可能な温度であり、実験等により適宜設定することができる。
ステップS3において、ニップ板130の温度が高温でない場合には(No)、制御装置510は、ステップS2で取得した温度に基づいて温度勾配を算出する(S4)。具体的には、例えば、制御装置510は、印字指令を受けた後、所定時間後の異なる時刻t1,t2(図7参照)でそれぞれ検出した温度に基づいて、温度勾配を算出する。
ステップS4の後、制御装置510は、給紙タイミングを決めるための各閾値(第1閾値および第2閾値)を設定する(S5)。具体的に、制御装置510は、ステップS5において、図6に示すマップに基づいて各閾値を設定する。
ここで、図6における値の大小の関係は、A1<A2<A3<A4、B1<B2<B3<B4となっている。また、第2閾値は、第1閾値よりも小さな値に値となっている。
具体的には、A1>B1、A2>B2、A3>B3、A4>B4となっている。また、各マップに示す「中温」、「低温」は、ニップ板130の温度状態を示している。
そして、制御装置510は、ニップ板130の温度が前述した第1温度TH1未満で、かつ、第2温度TH2(図7参照)以上であるときに「中温」であると判断し、マップ中の「中温」の欄を参照するようになっている。また、制御装置510は、ニップ板130の温度が第2温度TH2未満であるときに「低温」であると判断し、マップ中の「低温」の欄を参照するようになっている。なお、第2温度TH2は、実験等により適宜設定することができる。
また、各マップに示す「高回転」、「低回転」は、モータ500の回転速度を示している。そして、制御装置510は、モータ500を高回転で制御する場合にマップ中の「高回転」の欄を参照し、モータ500を低回転で制御する場合にマップ中の「低回転」の欄を参照するようになっている。
なお、モータ500の回転速度を変更する制御については、公知の制御であるため詳細な説明は省略するが、一例を挙げるとすると、例えば、用紙Sの厚さが厚い程、回転速度を遅くする制御などが挙げられる。また、実施形態のレーザプリンタ1は、モータ500の回転速度を変更させることにより、加圧ローラ140の回転速度(周速)を変更するように構成されていたが、本発明はこの構成に限られない。つまり、本発明において、レーザプリンタ1は、モータ500の駆動力を加圧ローラ140に伝達するギヤ機構のギヤ比を切り替えることにより、加圧ローラ140の回転速度(周速)を変更するように構成されていてもよい。
そして、各閾値を設定するための各マップは、それぞれ「低温」の欄の数値よりも「中温」の欄の数値の方が小さな値となり、「低回転」の欄の数値よりも「高回転」の欄の数値の方が小さな値となるように設定されている。
そのため、制御装置510は、印字指令を受けたときのニップ板130の温度(S2で取得した温度)が高い程、第1閾値を小さな値に変更し(例えばA3→A1)、モータ500の回転速度が高い程、第1閾値を小さな値に変更するようになっている(例えばA2→A1)。また、制御装置510は、印字指令を受けたときのニップ板130の温度が高い程、第2閾値を小さな値に変更し(例えばB3→B1)、モータ500の回転速度が高い程、第2閾値を小さな値に変更するようになっている(例えばB2→B1)。
上述したように各閾値を設定した後、制御装置510は、図4に示すステップS6の処理に進み、温度勾配が第1閾値よりも大きいか否かを判断する。ステップS6において温度勾配が第1閾値よりも大きい場合(Yes)や、ステップS3においてニップ板130の温度が高温である場合には(Yes)、制御装置510は、用紙Sの1枚目の給紙タイミングを第1タイミングT1とする(S7)。
ステップS6において、温度勾配が第1閾値以下の場合には(No)、制御装置510は、用紙Sの1枚目の給紙タイミングを第1タイミングT1よりも遅い第2タイミングT2とする(S8)。ステップS8の後、制御装置510は、温度勾配が、第1閾値よりも小さな第2閾値以上であるか否かを判断する(S9)。
ステップS9において、温度勾配が第2閾値よりも小さい場合には(No)、制御装置510は、1枚目の給紙タイミングを第2タイミングT2よりも遅い第3タイミングT3にする(S10)。すなわち、このステップS10では、ステップS8で設定した第2タイミングT2を第3タイミングT3に書き換えている。
ステップS10の後、制御装置510は、フラグを「1」とする(S11)。これにより、後述する複数枚モードにおいて、温度勾配が第2閾値以上の場合(ステップS8でYesと判定された場合)に比べ、1枚目の用紙Sの給紙タイミングから2枚目の用紙Sの給紙タイミングまでの時間を長くする制御を実行可能となっている。なお、「1枚目の用紙Sの給紙タイミングから2枚目の用紙Sの給紙タイミングまでの時間」は、1枚目の用紙Sから2枚目の用紙Sまでの紙間距離に対応するため、以下の説明では、便宜上、紙間距離として説明する。
ステップS11の後や、ステップS9でYesと判定された場合には、制御装置510は、印字指令によって指定された印字枚数が複数枚であるか否かを判断する(S12)。ステップS12において、制御装置510は、印字枚数が複数枚である場合には(Yes)、複数枚モードを実行し(S13)、印字枚数が1枚である場合には(No)、本制御を終了する。
図5に示すように、複数枚モードにおいて、制御装置510は、まず、フラグが「0」であるか否かを判断する(S21)。ステップS21において、フラグが「0」である場合、すなわち温度勾配が第2閾値以上である場合には(Yes)、制御装置510は、紙間距離を第1紙間距離に設定する(S22)。
ステップS21において、フラグが「1」である場合、すなわち温度勾配が第2閾値未満である場合には(No)、制御装置510は、紙間距離を、第1紙間距離よりも長い第2紙間距離に設定する(S23)。すなわち、制御装置510は、温度勾配が第2閾値以上の場合よりも、前回(例えば1枚目)の用紙Sの給紙タイミングから今回(例えば2枚目)の用紙Sの給紙タイミングまでの時間を長くするようにしている。
ステップS22,S23の後、制御装置510は、複数枚分の印字制御が完了したか否かを判断する(S24)。ステップS24において、印字制御が完了していない場合には(No)、制御装置510は、ステップS21の処理に戻る。
そして、ステップS24において、印字制御が完了している場合には(Yes)、制御装置510は、フラグを「0」にして、本制御を終了する。
次に、制御装置510による給紙タイミングの具体的な決め方の一例を、図7を参照して説明する。なお、図7の例では、モータ500の回転速度が高回転で一定である例を示す。
図7に示すように、制御装置510は、印字指令を受けたとき(時間軸が0の時点)のニップ板130の温度が第2温度TH2未満(低温)である場合には、第1閾値をA3に設定するとともに、第2閾値をB3に設定する。そして、この場合において、ニップ板130の温度勾配がD1である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第1タイミングT1とし、紙間距離を第1紙間距離とする。
また、温度勾配がD2である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第2タイミングT2とし、紙間距離を第1紙間距離とする。さらに、温度勾配がD3である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第3タイミングT3とし、紙間距離を第2紙間距離とする。
また、制御装置510は、印字指令を受けたときのニップ板130の温度が第2温度TH2以上で、かつ、第1温度TH1未満(中温)である場合には、第1閾値をA3よりも小さなA1に設定するとともに、第2閾値をB3よりも小さなB1に設定する。つまり、低温時に比べて中温時の方が、温度勾配が緩やかになるので、これに合わせて各閾値が小さく設定されるようになっている。
そして、この場合において、ニップ板130の温度勾配がD4である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第1タイミングT1とし、紙間距離を第1紙間距離とする。また、温度勾配がD5である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第2タイミングT2とし、紙間距離を第1紙間距離とする。
なお、印字指令を受けたときのニップ板130の温度が第1温度TH1以上(高温)である場合には、制御装置510は、給紙タイミングを第1タイミングT1とし、紙間距離を第1紙間距離とする。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
印字指令を受けたときのニップ板130の温度が高い程、ニップ板130の温度勾配が小さくなる現象に合わせて各閾値を小さな値に変更するので、ニップ板130の温度勾配を適正な各閾値と比較することができ、用紙Sの給紙タイミングを適正なタイミングにすることができる。
モータ500の回転速度が高いときには、加圧ローラ140がニップ板130の熱を奪う量が多くなって、ニップ板130の温度勾配が小さくなるので、これに対応して各閾値を変更することで、用紙Sの給紙タイミングを適正なタイミングにすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、1つの制御装置510でハロゲンランプ120(熱源)と給紙機構33(シート供給機構)を制御することとしたが、本発明はこれに限定されず、熱源を制御する制御装置とシート供給機構を制御する制御装置が別々に設けられていてもよい。
前記実施形態では、熱源の一例としてハロゲンランプ120を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば発熱抵抗体やIH熱源などであってもよい。ここで、IH熱源は、それ自体は発熱しないが、ローラや金属ベルトを電磁誘導加熱方式により発熱させるものをいう。
前記実施形態では、加熱部材の一例として定着ベルト110およびニップ板130を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば定着ベルト110よりも肉厚の金属管である加熱ローラであってもよい。
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Sを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
前記実施形態では、バックアップ部材として加圧ローラ140を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
前記実施形態では、ニップ部材の一例としてニップ板130を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば板状でない厚めの部材であってもよい。
前記実施形態では、モータ500により加圧ローラ140(バックアップ部材)を回転させたが、本発明はこれに限定されず、モータはバックアップ部材および加熱部材の少なくとも一方を回転させればよい。例えば、加熱部材が加熱ローラである場合には、モータで加熱ローラを駆動してもよい。
1 レーザプリンタ
33 給紙機構
100 定着装置
110 定着ベルト
120 ハロゲンランプ
130 ニップ板
140 加圧ローラ
400 温度センサ
500 モータ
510 制御装置
S 用紙
T1 第1タイミング
T2 第2タイミング

Claims (6)

  1. 熱源によって加熱される加熱部材と、前記加熱部材との間で記録シートを挟むためのバックアップ部材と、前記加熱部材の温度を検出する温度センサとを有する定着装置と、
    前記定着装置に向けて記録シートを送り出すシート供給機構と、
    前記熱源および前記シート供給機構を制御する制御装置と、を備える画像形成装置であって、
    前記制御装置は、
    印字指令を受けた後の所定時間の間の前記加熱部材の温度勾配が第1閾値よりも大きいことを条件として前記シート供給機構による1枚目の記録シートの供給タイミングを第1タイミングとし、前記温度勾配が前記第1閾値以下であることを条件として前記供給タイミングを前記第1タイミングよりも遅い第2タイミングとするシート供給制御を実行可能であり、
    前記シート供給制御において、印字指令を受けたときの前記加熱部材の温度が高い程、前記第1閾値を小さな値に変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記加熱部材の温度勾配が、前記第1閾値よりも小さな第2閾値よりも小さい場合には、前記供給タイミングを第2タイミングよりも遅い第3タイミングにするとともに、前記温度勾配が前記第2閾値以上の場合に比べ、1枚目の記録シートの供給タイミングから2枚目の記録シートの供給タイミングまでの時間を長くする制御を実行可能であり、
    印字指令を受けたときの前記加熱部材の温度が高い程、前記第2閾値を小さな値に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記バックアップ部材および前記加熱部材の少なくとも一方を駆動させるモータを備え、
    前記制御装置は、前記バックアップ部材の回転速度が高い程、前記第1閾値を小さな値に変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記バックアップ部材および前記加熱部材の少なくとも一方を駆動させるモータを備え、
    前記制御装置は、前記バックアップ部材の回転速度が高い程、前記第2閾値を小さな値に変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記加熱部材は、前記熱源を囲う筒状の定着ベルトと、当該定着ベルトを前記バックアップ部材との間で挟み込むニップ部材とで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御装置は、印字指令を受けると前記熱源をONにし、印字制御が終了した後、次の印字指令を受けるまでの間、前記熱源をOFFにすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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