JP2013170077A - 乗客コンベアの同期測定具及びその同期測定方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】手すりベルトと踏み段との同期移動状態を効率的、短時間に測定することにある。
【解決手段】実施の形態によれば、支持台2に立設された支柱3と、この支柱先端部に回動可能、かつ互いに反対側に突き出すように支持される2つの支持アーム5,5と、各支持アームの先端部に取り付けられた光学式マーカ6,6とを備え、エスカレータの踏み段11に設定し、光学式マーカ6,6から発する光を手すりベルトに照射してマーキングを施す乗客コンベアの同期測定具である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施の形態は、乗客コンベアの同期測定具及びその同期測定方法に関する。
一般に、エスカレータや動く歩道のような乗客コンベアでは、乗客を乗せる踏み段と、この踏み段両側の運転方向にそって配置される手すり用欄干と、各手すり用欄干にそれぞれ掛け渡された無端の手すりベルトとを有し、手すりベルトと踏み段は、互いに同期して移動する構成となっている。
ところで、乗客コンベアを利用する場合、乗客は手すりベルトに手を掛けて体を支えるなどして利用するが、人為的あるいは不可抗力によって手すりベルトに大きな力が付加されたり、あるいは何らかの要因によって手すりベルトがスリップすると、左右の手すりベルトと踏み段とが同期して移動しなくなってしまう恐れがある。このような事態が発生すると、乗客の態勢が崩れ、事故につながる恐れがある。
そこで、定期的あるいは必要に応じて、手すりベルトと踏み段の同期測定を行っている。
ところで、従来の同期測定には、専用の同期測定工具が無く、エスカレータの据付けなどに用いる芯出し用の下げ振りを利用して同期測定を行っている。
この芯出し用下げ振りを用いた同期測定方法の一例としては、エスカレータ走行方向と直交する両手すりベルト外側に2つの支柱を立て、両支柱に張られた紐糸に下げ振りを吊り下げ、エスカレータ運転前の最下位となる踏み段中央部に下げ振りを落とし、当該踏み段中央部と両支柱に張られた紐糸が交差する手すりベルトとにマーキングを施している。
しかる後、エスカレータを運転し、該当踏み段が最上位近傍まで移動させる。このとき、最上位近傍にも同様にエスカレータ走行方向と直交する2つの支柱を立て、両側支柱に張られた紐糸に下げ振りを吊り下げ、前述した踏み段中央部のマーキングに下げ振りを設定する。この状態において、両支柱に張られた紐糸が交差する手すりベルト位置と手すりベルトのマーキング位置とがほぼ等しいか否か、つまり手すりベルトと踏み段が同期して移動しているかを確認する。
手すりベルトと踏み段が同期して移動していないとき、必要な処置(例えば手すりベルトに必要なテンションをかけるなど)が講じられる。
しかしながら、下げ振りを使って手すりベルトと踏み段の同期測定を行っていることから、下げ振りを吊り下げるための2つの支柱を立てたり、紐糸を張ったり、さらには正確に位置決めしながら2つの支柱を立てるなど、作業効率が非常に悪い。
また、手すりベルトと踏み段中間部とのマーキングにおいても、エスカレータの運転前後,つまり運転前の最下位の踏み段と運転後の最上位近傍の踏み段とに対応付けて個別に支柱を立て、下げ振りを下げ、手すりベルトと踏み段のマーキングによる同期ずれを確認する必要があるので、作業時間が長くなる問題がある。
さらに、下げ振りの紐糸からの吊り下げ時、下げ振りの重りの振れによって手すり用欄干に嵌め込んだガラスに傷を付ける可能性も指摘されている。
特開平06−156959号公報
本発明が解決しようとする課題は、同期測定の作業効率を向上し、取扱い簡単で短時間に安全に同期測定を実現できる乗客コンベアの同期測定具及びその同期測定方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定具は、支持台に立設された支柱と、この支柱先端部に回動可能、かつ互いに反対側に突き出すように支持された2つの支持アームと、各支持アームの先端部に取り付けられ、乗客コンベア両側の手すりベルトに光を照射する光学式マーカとを備え、各光学式マーカから発する光を手すりベルトに照射してマーキングを可能にする構成である。
実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定具を示す構成図。 実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定具をエスカレータの踏み段に設定し、マーキングを施す様子を説明する図。 実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定方法の作業手順の一例を示す図。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定具を示す構成図である。
同期測定具1は、箱型または充実ブロックなどの支持台2と、支持台2に立設される支柱3と、この支柱3先端部に固定ネジ4で支持される2つの支持アーム5,5と、この支持アーム5,5の先端に付設されるマーカ6,6とを含む構成である。
支柱3は、内部が充実した柱体が用いられるが、例えば筒状体内に引き出し可能に先端支柱部が内挿され、必要に応じて先端支柱部を任意の高さに引き出し調整した後にネジ止めする構造であってもよい。固定ネジ4は、一般に使用されているネジの他、蝶ネジであってもよい。
マーカ6,6は、一般に市販されている光学式マーカが使用される。
図2はエスカレータの踏み段に同期測定具1を設定した例を示す図である。
同図において、11,…は無端状に連なる踏み段、12,12は踏み段11,…の走行方向の両側に配置された手すり用欄干に掛け渡された手すりである。13は上下階などに跨って設置されるエスカレータの下階床に敷設される下階床板である。エスカレータの上階床にも同様に上階床板(図示せず)が敷設される。
従って、図2(a)はエスカレータの下階床近傍となる例えば最下位の踏み段11に同期測定具1が設定され、図2(b)はエスカレータの上階床近傍の踏み段11に同期測定具1が設定されている状態を表している。
次に、本実施の形態に係る乗客コンベアの同期測定方法の作業手順の一例について、図3を参照して説明する。
先ず、エスカレータを停止させた状態において、同期測定具1を構成する各支持アーム5,5先端部に例えばネジ止めなどにより光学式マーカ6,6を固定する(S1)。
しかる後、下階床近傍となる例えば最下位の踏み段11上面の中心部位に光学式マーカ6,6を固定した同期測定具1を設定した後(S2)、光学式マーカ6,6の電源をオンする(S3)。
さらに、固定ネジ4を緩めた後、水平方向に対して各支持アーム5,5の首振り角度を調整し、各マーカ6,6から発する光が手すりベルト12,12の側面またはベルト面を通るように照射した状態で固定ネジ4を締め付け、各マーカ6,6から発する光が手すりベルト12,12の側面またはベルト表面を照らすように固定する(S4)。
以上のようにして各マーカ6,6から発する光を手すりベルト12,12に投射した後、それぞれ手すりベルト12,12の光の当った例えば側面部などにマーキングMを施す(S5)。
さらに、必要に応じてマーカ6,6の電源をオフした後(S6)、例えば踏み段11に同期測定具1を設置したまま、あるいは踏み段11から一時的に同期測定具1を取り外した後、エスカレータを運転し、該当踏み段11が上階床近傍に近づいたとき、運転を停止する(S7)。
ここで、マーカ6,6の電源がオフされている場合、マーカ6,6の電源をオンする。マーカ6,6の電源がオンすると、ステップS5と同様に各マーカ6,6から発する光が手すりベルト12,12の側面などに投射される。
そこで、作業員は、手すりベルト12,12に付された各マーキングMとマーカ6,6から発する光の当るベルト部位との間の距離をスケールなどで測定し、手すりベルト12と踏み段11とが同期して移動しているかを確認する(S8)。なお、マーキングMは、図2(b)に示すようにマーカ6,6から発した光の当っているベルト部位よりも下位側部位又は上位側部位に現れるので、それに応じて手すりベルト12,12に付加されているテンションの状態や間接的には手すりベルト12,12の摩耗の程度も把握できる。
従って、以上のような実施の形態によれば、所要の踏み段11に同期測定具1を設定した後、各マーカ6,6から発する光を手すりベルト12に投射してマーキングするので、従来のように支柱を立てたり、紐糸を張ったり、紐糸から下げ振りを最適位置に吊下させるなどの作業が不要となり、手すりベルト12にマーキングする作業が非常に効率的に行うことができる。
また、運転前の最下位の踏み段と運転後の最上位近傍の踏み段の中央部分に同期測定具1を置くだけであるので、短時間に手すりベルトと踏み段のマーキングによる同期ずれを確認できる。
さらに、従来のように下げ振りの重りの振れによって手すり用欄干に嵌め込んだガラスを損傷する可能性のリスクも低減できる。
(その他の実施の形態)
(1) 上記実施の形態では、作業員がマーカ6から発する光が手すりベルト12,12に投射するように2つの支持アーム5,5の首振り角度を調整しているが、例えば支柱3先端部に上部半円状をなす角度メモリ盤を取り付け、固定ネジ4のネジ止め位置を水平零度とし、角度メモリ盤を見ながら2つの支持アーム5,5が互いに所定の首振り角度となるように設定し、固定ネジ4で固定する構成であってもよい。
(2) 上記実施の形態では、支持アーム5,5に着脱可能にマーカ6,6を取り付けたが、予め支持アーム5,5にマーカ6,6を固定的に取り付けた構成であってもよい。
(3) さらに、上記実施の形態は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…同期測定具、2…支持台、3…支柱、4…固定ネジ、5…支持アーム、6…光学式マーカ、11…踏み段、12…手すりベルト、M…マーキング。

Claims (4)

  1. 支持台に立設された支柱と、
    この支柱先端部に回動可能、かつ互いに反対側に突き出すように支持された2つの支持アームと、
    各支持アームの先端部に取り付けられ、乗客コンベア両側の手すりベルトに光を照射する光学式マーカとを備え、
    各光学式マーカから発する光を手すりベルトに照射してマーキングを施すようにしたことを特徴とする乗客コンベアの同期測定具。
  2. 請求項1に記載の乗客コンベアの同期測定具において、
    前記支柱は、任意の高さに調整できるように伸縮可能な構造としたことを特徴とする乗客コンベアの同期測定具。
  3. 請求項1に記載の乗客コンベアの同期測定具において、
    前記支柱の先端部に上部側が半円状となる角度メモリ盤を取り付けたことを特徴とする乗客コンベアの同期測定具。
  4. 手すりベルトと踏み段との同期移動を確認する乗客コンベアの同期測定方法において、
    乗客コンベアの停止時に一端側または最下階近傍の踏み段中心部に請求項1ないし請求項3の何れか一項の構成を有する同期測定具を設定する第1のステップと、
    前記同期測定具を構成する各支持アームの先端部に取り付けられた光学式マーカから発する光が前記両手すりベルトに照射するように該支持アームの首振り角度を調整し、その照射された前記手すりベルトにマーキングを施す第2のステップと、
    前記乗客コンベアの運転により前記同期測定具を設定した前記踏み段が他端側または最上階近傍に達して運転停止したとき、前記第2のステップと同様に光学式マーカから発する光が前記それぞれ手すりベルトに照射するように該支持アームの首振り角度を調整する第3のステップと、
    前記手すりベルトに施したマーキング位置と前記第3のステップによる手すりベルトの光照射位置との関係から、前記手すりベルトと前記踏み段との同期移動を確認する第4のステップと
    を有することを特徴とする乗客コンベアの同期測定方法。
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