JP2013170363A - 木造住宅および木造住宅の設計方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する木造住宅である。平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペース3を配置し、コ字形スペース3を除く部分を十字形の自由スペース4とする。コ字形スペース3は、L字形の外壁1aと室内側の仕切り壁2とで形成される。自由スペース4は平面プランニングを変更して居住性と可変性が高められる。室内側仕切り壁2の面内に内柱5が設けられ、該仕切り壁2以外には内柱5は設けられない。四つのコ字形スペースのうちの一つは階段に利用され、残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁1aは耐力壁Wとして、重心と剛心とがほぼ一致するように設計されている。
【選択図】図1
Description
ここで、前記平面プラン(平面計画)とは、住宅全体や部分の形状、各部屋の配置などを平面図上で計画することを指し、部屋の用途(トイレ、浴室等)までは含まない。
すなわち、階段を一階のほぼ中央部に配置して階段により住宅の外壁面が塞がれないようにした方法であるから、採光の点で敷地の地形や接する道路の方向等によって影響されず、したがって階段と採光との関係を考慮する必要がないので、間取り設計が簡略化されて設計期間の短縮化を図ることができる。
また、地理的条件等により一階における階段以外の間取りを変えても、階段をほぼ中央部に固定することから、二階の間取りを変える必要がなくなるのでこれをパターン化することができ、間取り設計の簡略化を図ることができる。
さらに、一階において階段を囲繞して玄関に通じるホール、キッチン、居間を相互に連続して配置するので、玄関から各居住空間への動線を単純化でき、これにより設計自体も単純化できる(詳しくは、同文献1の[発明の効果]を参照)。
また、階段に採光を望む施主も少なくなく、この場合、特許文献1に係る設計は根本的に破綻し、まったく対応できないという問題もあった。
本発明の次の目的は、設計期間を飛躍的に短縮化でき、資材の調達も効率的に行うことができるほか、規格寸法の木材で構築する場合には部材サイズのバリエーションを少なくすることもでき、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望に応えることができる、木造住宅および木造住宅の設計方法を提供することにある。
本発明の次の目的は、耐震性に優れ、階段に採光を望む施主の要望に応えることもできる、木造住宅および木造住宅の設計方法を提供することにある。
本発明の更なる目的は、平面プランの好適な位置に玄関を外付けする構成により、平面プランを一切変更することなく、地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応できる、木造住宅および木造住宅の設計方法を提供することにある。
平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅であって、 前記平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペースを配置し、前記コ字形スペースを除く部分をほぼ十字形の自由スペースとする構成であり、
前記コ字形スペースは、平面視が矩形の四隅を形成するL字形の外壁と、室内側の仕切り壁とで内向きに開口を有する配置に形成され、
前記十字形の自由スペースは、前記コ字形スペースの四つの室内側仕切り壁で区画された内部スペースとして形成され、該自由スペースの平面プランニングを変更して居住性と可変性が高められること、
前記コ字形スペースを形成する室内側仕切り壁の面内に内柱が設けられ、該室内側仕切り壁以外には内柱を設けないこと、
前記四つのコ字形スペースのうちの一つは階段に利用され、少なくとも残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁として、重心と剛心とがほぼ一致するように設計されていることを特徴とする。
前記平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペースを配置し、前記コ字形スペースを除く部分をほぼ十字形の自由スペースとする構成とし、
前記コ字形スペースは、平面視が矩形の四隅を形成するL字形の外壁と、室内側の仕切り壁とで内向きに開口を有する配置に形成し、
前記十字形の自由スペースは、前記コ字形スペースの四つの室内側仕切り壁で区画した内部スペースとして形成し、該自由スペースの平面プランニングを変更して居住性と可変性が高められること、
前記コ字形スペースを形成する室内側仕切り壁の面内に内柱を設け、該室内側仕切り壁以外には内柱を設けないこと、
前記四つのコ字形スペースのうちの一つは階段に利用し、少なくとも残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とし、重心と剛心とをほぼ一致させることを特徴とする。
(1)比較的小スペースで足りる階段、トイレ、浴室、納戸、書斎等を各階層の四隅位置のコ字形スペースに配置し、残る十字形の自由スペースに家族や来客が集まる居間、食堂等を配置できる上下左右が対称なシンメトリー型のシンプルな平面プランを実現することができる。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、柱材や壁材がない奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペースに、着脱可能な間仕切り壁や室内引き戸等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
(2)具体的かつ画一的な平面プランをあらかじめ施主に提供できるので、設計期間を飛躍的に短縮化できるし、資材の調達も効率的に行うことができるほか、規格寸法の木材で構築する場合には部材サイズのバリエーションを少なくすることもでき、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にも応えることもできる。(3)平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
(4)平面プランの好適な位置に玄関を外付けする構成で実施する場合には、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
(5)上下の各階が同一の平面プランなので、外壁はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。
(6)そのほか、階段に採光を望む施主の要望に容易に応えることもできる。
この木造住宅は、平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅である。
前記平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペース3を配置し、前記コ字形スペース3を除く部分をほぼ十字形の自由スペース4とする構成である。
前記コ字形スペース3は、平面視が矩形の四隅を形成するL字形の外壁1a(斜線部参照)と室内側の仕切り壁2とで内向きに開口する配置に形成されている。
前記十字形の自由スペース4は、前記コ字形スペース3の四つの室内側仕切り壁2で区画された内部スペースとして形成され、該自由スペース4の平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められている。
前記コ字形スペース3を形成する室内側仕切り壁2の面内に内柱5が設けられ、該室内側仕切り壁2以外には内柱5は一切設けられていない。
また、前記四つのコ字形スペース3のうちの一つは階段に利用され、少なくとも残る三つのコ字形スペース3を形成する前記L字形の外壁1aは耐力壁Wとして、重心と剛心とがほぼ一致(一致、又は、ずれが非常に小さいという意味。以下同じ。)するように設計されている(以上、請求項1記載の発明)。
さらに、本実施例では、前記十字形の自由スペース4の開口部とつながる位置に玄関10が外付けされている。
ちなみに、図中の符号1は外壁を示し、符号6は外柱を示し、符号7、7aは室内引き戸を示し、符号8は横すべり出し窓を示し、符号9は引き違い窓を示し、符号12は仕上げ材を示している。
また、前記平面プランの外形寸法は、東西方向及び南北方向に各4間(7272mm)、言い換えると梁間4間、桁行4間程度で実施しているが勿論これも限定されず、矩形であれば敷地面積に応じて適宜設計変更可能である。
この外柱6に、厚みが130〜150mm程度、奥行き長さが2727mm程度、高さが天井に到達する大きさの室内側仕切り壁2が、外壁1に対して垂直方向に接合されている。すなわち、北面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2と南面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2とは、平面視で、左右に2間程度の間隔をあけた平行線上に設置されている。
かくして、前記室内側仕切り壁2とL字形の外壁1aとで各階層の四隅位置に同形同大の四つのコ字形スペース3が形成されるのである。このコ字形スペース3は、該コ字形を形成する三辺の壁材の少なくとも両端部に柱(外柱6、内柱5)を立設した構成とされ、構造設計上、剛性および強度に優れた構造とされている。
さらに、室内側仕切り壁2以外の住宅内部には、内柱5を一切設けない構成としている。
ちなみに、本実施例で、階段に利用するコ字形スペース3のL字形の外壁1aに耐力壁Wを配置しない意義は、1階部分と2階部分との間に水平材(床材)がないので効率よく利かない、という構造力学上及び経済上の理由からである。よって、当該L字形の外壁1aに耐力壁Wを配置して実施することも勿論できる。
前記四つのコ字形スペース3はそれぞれ、その開口端部に室内引き戸7を取り付けて仕切られ、階段のほか、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用される。ちなみに図示例では、1階は、左下隅部の階段から時計回りにウォークインクローゼット、トイレ、浴室に適用され、2階は、左下隅部の階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用されている。
なお、コ字形スペース3に設ける室内引き戸7の代わりに開き戸等を取り付けることも勿論できるし、階段に適用する場合は戸を設けないなど、施主の設計プランに応じて適宜設計変更可能である。
この実施例2に係る木造住宅は、上記実施例1の平面プランと比して、階段を右上隅部のコ字形スペース3に配置したことが主に相違する。その他、四隅に配置した同形同大の四つのコ字形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成とする点は、上記実施例1と同様である。よって、L字形の外壁1a、室内側仕切り壁2等は、上記実施例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
ちなみに本実施例では、壁量、壁倍率、及び柱の接合金物等も検討した上で、図示例のように耐力壁Wを配置した。
具体的に、図中の符号W1は、木材45mm×90mmをたすき掛け筋かいにした耐力壁を示し、壁倍率は4.0である。
図中の符号W2は、木材45mm×90mmをたすき掛け筋かいにすると共に、9mm以上の片面構造用合板を用いた耐力壁を示し、壁倍率は4.0である。
図中の符号W3は、木材45mm×90mmを片掛け筋かいにした耐力壁を示し、壁倍率は2.0である。
この実施例3に係る木造住宅は、上記実施例1、2と同様に、四隅に配置した同形同大の四つのコ字形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成としている。なお、図示の便宜上、住宅の2階部分は省略した。
図5の符号Bは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Aの木造住宅と同様である。
図5の符号Cは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つのコ字形スペース3の間取りは、左上隅部を階段に適用し、該階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用し、十字形の自由スペース4は、北側面を台所とし、食堂、居間を兼用できる共有空間に適用されている。
図5の符号Dは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Cの木造住宅と同様である。
図6の符号Fは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Eの木造住宅と同様である。
図6の符号Gは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つのコ字形スペース3の間取りは、右下隅部を階段に適用し、該階段から時計回りに浴室、トイレ、ウォークイングローゼットに適用し、十字形の自由スペース4は、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7とで四つの空間に仕切られ、北側を寝室に、南側を居間(子供がいる場合には、子供部屋)に、西側をサンルームに、東側をホールに適用されている。子供が成長し、独立すれば、前記間仕切り壁13及び室内引き戸7を撤去し、元の広い空間に戻すことができる。
図6の符号Hは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Gの木造住宅と同様である。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、壁材や柱材がないできるだけ奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペース4を、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7(図6参照)等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁W(W1、W2、W3)を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
平面プランの好適な位置に玄関10を外付けする構成で実施する場合には、図5、図6に示したように、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
さらに、上下の各階が同一の平面プランなので、外壁1はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁2も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。そのほか、階段に採光を望む施主の要望にも容易に応えることもできる。
なお、図1と図2に示したような、コ字形スペース3及び十字形スペース4の外壁1に設けた横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状を変更することなしに間取り(階段、トイレ、書斎等)変更に対応することもできる。言い換えると、施主に強いこだわりがない限り、前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状は、施主が要望する間取りに影響を受けることはない。よって、あらかじめ、前記平面プランはもとより前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等を含めた立面プランを施主に提案し、施主の要望と合致すれば、そのまま該立面プランで木造住宅を構築することができ、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にさらに応えることもできる。
1a L字形の外壁
2 室内側仕切り壁
3 コ字形スペース
4 自由スペース
5 内柱
6 外柱
7 室内引き戸
7a 室内引き戸
8 横すべり出し窓
9 引き違い窓
10 玄関
12 仕上げ材
13 間仕切り壁
14 道路
W(W1、W2、W3) 耐力壁
平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅であって、
前記平面プランは、中央部に、縦横方向に外壁へ到達するように形成されたほぼ十字形の自由スペースと、前記十字形の自由スペースに隣接する四隅に形成された矩形スペースとからなり、
前記十字形の自由スペースは、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更することができ、
前記四隅の矩形スペースは、L字形の外壁と、室内側で前記自由スペースとの境界を仕切る仕切り壁とで同形同大のコ字形に形成され、前記自由スペースに向かって開口する開口部が形成されており、
前記仕切り壁の面内に内柱が設けられ、該仕切り壁以外に内柱を設けていないこと、
前記四隅の矩形スペースの一つは階段に利用され、残る三つの矩形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とされ、重心と剛心とがほぼ一致するように構成されていることを特徴とする。
前記平面プランは、中央部に、縦横方向に外壁へ到達するように形成したほぼ十字形の自由スペースと、前記十字形の自由スペースに隣接する四隅に形成した矩形スペースとからなる構成とし、
前記十字形の自由スペースは、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更することができ、
前記四隅の矩形スペースは、L字形の外壁と、室内側で前記自由スペースとの境界を仕切る仕切り壁とで同形同大のコ字形に形成し、前記自由スペースに向かって開口する開口部を形成し、
前記仕切り壁の面内に内柱を設け、該仕切り壁以外に内柱を設けないこと、
前記四隅の矩形スペースの一つは階段に利用し、残る三つの矩形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とし、重心と剛心とをほぼ一致させることを特徴とする。
(1)比較的小スペースで足りる階段、トイレ、浴室、納戸、書斎等を各階層の四隅位置の矩形スペースに配置し、残る十字形の自由スペースに家族や来客が集まる居間、食堂等を配置できる上下左右が対称なシンメトリー型のシンプルな平面プランを実現することができる。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、柱材や壁材がない奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペースに、着脱可能な間仕切り壁や室内引き戸等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
(2)具体的かつ画一的な平面プランをあらかじめ施主に提供できるので、設計期間を飛躍的に短縮化できるし、資材の調達も効率的に行うことができるほか、規格寸法の木材で構築する場合には部材サイズのバリエーションを少なくすることもでき、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にも応えることもできる。(3)平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
(4)平面プランの好適な位置に玄関を外付けする構成で実施する場合には、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
(5)上下の各階が同一の平面プランなので、外壁はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。
(6)そのほか、階段に採光を望む施主の要望に容易に応えることもできる。
この木造住宅は、平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅である。
前記平面プランは、中央部に、縦横方向に外壁1へ到達するように形成されたほぼ十字形の自由スペース4と、前記十字形の自由スペース4に隣接する四隅に形成された矩形スペース3とからなる構成である。
前記十字形の自由スペース4は、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更することができ、
前記四隅の矩形スペース3は、L字形の外壁1a(斜線部参照)と、室内側で前記自由スペース4との境界を仕切る仕切り壁2(以下、室内側仕切り壁2という場合がある。)とで同形同大のコ字形に形成され、前記自由スペース4に向かって開口する開口部が形成されている。
前記仕切り壁2の面内に内柱5が設けられ、該仕切り壁2以外に内柱5は一切設けられていない。
また、前記四隅の矩形スペース3の一つは階段に利用され、残る三つの矩形スペース3を形成する前記L字形の外壁1aは耐力壁Wとされ、重心と剛心とがほぼ一致(一致、又は、ずれが非常に小さいという意味。以下同じ。)するように構成されている(以上、請求項1記載の発明)。
さらに、本実施例では、前記十字形の自由スペース4とつながる位置に玄関10が外付けされている。
ちなみに、図中の符号6は外柱を示し、符号7、7aは室内引き戸を示し、符号8は横すべり出し窓を示し、符号9は引き違い窓を示し、符号12は仕上げ材を示している。
この外柱6に、厚みが130〜150mm程度、奥行き長さが2727mm程度、高さが天井に到達する大きさの室内側仕切り壁2が、外壁1に対して垂直方向に接合されている。すなわち、北面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2と南面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2とは、平面視で、左右に2間程度の間隔をあけた平行線上に設置されている。
かくして、前記室内側仕切り壁2とL字形の外壁1aとで各階層の四隅位置に同形同大の四つの矩形スペース3が形成されるのである。この矩形スペース3は、コ字形を形成する三辺の壁材の少なくとも両端部に柱(外柱6、内柱5)を立設した構成とされ、構造設計上、剛性および強度に優れた構造とされている。
ちなみに、本実施例で、階段に利用する矩形スペース3のL字形の外壁1aに耐力壁Wを配置しない意義は、1階部分と2階部分との間に水平材(床材)がないので効率よく利かない、という構造力学上及び経済上の理由からである。よって、当該L字形の外壁1aに耐力壁Wを配置して実施することも勿論できる。
前記四つの矩形スペース3はそれぞれ、その開口端部に室内引き戸7を取り付けて仕切られ、階段のほか、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用される。ちなみに図示例では、1階は、左下隅部の階段から時計回りにウォークインクローゼット、トイレ、浴室に適用され、2階は、左下隅部の階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用されている。
なお、矩形スペース3に設ける室内引き戸7の代わりに開き戸等を取り付けることも勿論できるし、階段に適用する場合は戸を設けないなど、施主の設計プランに応じて適宜設計変更可能である。
この実施例2に係る木造住宅は、上記実施例1の平面プランと比して、階段を右上隅部の矩形スペース3に配置したことが主に相違する。その他、四隅に配置した同形同大の四つの矩形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成とする点は、上記実施例1と同様である。よって、L字形の外壁1a、室内側仕切り壁2等は、上記実施例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例3に係る木造住宅は、上記実施例1、2と同様に、四隅に配置した同形同大の四つの矩形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成としている。なお、図示の便宜上、住宅の2階部分は省略した。
図5の符号Bは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Aの木造住宅と同様である。
図5の符号Cは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つの矩形スペース3の間取りは、左上隅部を階段に適用し、該階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用し、十字形の自由スペース4は、北側面を台所とし、食堂、居間を兼用できる共有空間に適用されている。
図5の符号Dは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Cの木造住宅と同様である。
図6の符号Fは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Eの木造住宅と同様である。
図6の符号Gは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つの矩形スペース3の間取りは、右下隅部を階段に適用し、該階段から時計回りに浴室、トイレ、ウォークイングローゼットに適用し、十字形の自由スペース4は、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7とで四つの空間に仕切られ、北側を寝室に、南側を居間(子供がいる場合には、子供部屋)に、西側をサンルームに、東側をホールに適用されている。子供が成長し、独立すれば、前記間仕切り壁13及び室内引き戸7を撤去し、元の広い空間に戻すことができる。
図6の符号Hは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Gの木造住宅と同様である。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、壁材や柱材がないできるだけ奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペース4を、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7(図6参照)等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁W(W1、W2、W3)を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
平面プランの好適な位置に玄関10を外付けする構成で実施する場合には、図5、図6に示したように、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
さらに、上下の各階が同一の平面プランなので、外壁1はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁2も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。そのほか、階段に採光を望む施主の要望にも容易に応えることもできる。
なお、図1と図2に示したような、矩形スペース3及び十字形スペース4の外壁1に設けた横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状を変更することなしに間取り(階段、トイレ、書斎等)変更に対応することもできる。言い換えると、施主に強いこだわりがない限り、前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状は、施主が要望する間取りに影響を受けることはない。よって、あらかじめ、前記平面プランはもとより前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等を含めた立面プランを施主に提案し、施主の要望と合致すれば、そのまま該立面プランで木造住宅を構築することができ、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にさらに応えることもできる。
1a L字形の外壁
2 室内側仕切り壁
3 矩形スペース
4 自由スペース
5 内柱
6 外柱
7 室内引き戸
7a 室内引き戸
8 横すべり出し窓
9 引き違い窓
10 玄関
12 仕上げ材
13 間仕切り壁
14 道路
W(W1、W2、W3) 耐力壁
平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する2階建て又は3階建ての戸建て木造住宅であって、
前記平面プランは、平面視が矩形の四隅位置に、階段、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用される同形同大のコ字形スペースが配置され、
前記の各コ字形スペースを除く部分に、台所、居間、食堂、寝室、子供部屋、又はホール等、家族のライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して適用されるほぼ十字形の自由スペースが配置され、該十字形の自由スペースの各端部が到達する部位の外壁にそれぞれ開口が形成されており、
前記四隅位置のコ字形スペースは、L字形の外壁と、室内側で前記十字形の自由スペースとの境界を仕切る仕切り壁とからなる同形同大のコ字形で、それぞれ前記十字形の自由スペースに向かって開口する開口部が内向きに相対峙する配置に形成されており、
前記仕切り壁の面内に内柱が設けられ、該仕切り壁以外に内柱を設けていないこと、
前記四隅位置のコ字形スペースの一つは階段に利用され、残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とされ、重心と剛心とがほぼ一致するように構成されていること、
前記十字形の自由スペースが到達する外壁の開口とつながる一つの位置に玄関が外付けされていることを特徴とする。
前記の各コ字形スペースを除く部分に、台所、居間、食堂、寝室、子供部屋、又はホール等、家族のライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して適用されるほぼ十字形の自由スペースを配置し、該十字形の自由スペースの各端部が到達する部位の外壁にそれぞれ開口を形成すること、
前記四隅位置のコ字形スペースは、L字形の外壁と、室内側で前記十字形の自由スペースとの境界を仕切る仕切り壁とからなる同形同大のコ字形で、それぞれ前記十字形の自由スペースに向かって開口する開口部を内向きに相対峙する配置に形成し、
前記仕切り壁の面内に内柱を設け、該仕切り壁以外に内柱を設けないこと、
前記四隅位置のコ字形スペースの一つは階段に利用し、残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とし、重心と剛心とをほぼ一致させること、
前記十字形の自由スペースが到達する外壁の開口とつながる一つの位置に玄関を外付けすることを特徴とする。
(1)比較的小スペースで足りる階段、トイレ、浴室、納戸、書斎等を各階層の四隅位置のコ字形スペースに配置し、残る十字形の自由スペースに家族や来客が集まる居間、食堂等を配置できる上下左右が対称なシンメトリー型のシンプルな平面プランを実現することができる。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、柱材や壁材がない奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペースに、着脱可能な間仕切り壁や室内引き戸等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
(2)具体的かつ画一的な平面プランをあらかじめ施主に提供できるので、設計期間を飛躍的に短縮化できるし、資材の調達も効率的に行うことができるほか、規格寸法の木材で構築する場合には部材サイズのバリエーションを少なくすることもでき、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にも応えることもできる。
(3)平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
(4)平面プランの好適な位置に玄関を外付けする構成で実施する場合には、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
(5)上下の各階が同一の平面プランなので、外壁はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。
(6)そのほか、階段に採光を望む施主の要望に容易に応えることもできる。
この木造住宅は、平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する2階建て又は3階建ての戸建て木造住宅である。
前記平面プランは、平面視が矩形の四隅位置に、階段、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用される同形同大のコ字形スペース3が配置され、
前記の各コ字形スペース3を除く部分に、台所、居間、食堂、寝室、子供部屋、又はホール等、家族のライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して適用されるほぼ十字形の自由スペース4が配置され、該十字形の自由スペース4の各端部が到達する部位の外壁1…にそれぞれ開口が形成されている。
前記四隅位置のコ字形スペース3は、L字形の外壁1a(斜線部参照)と、室内側で前記十字形の自由スペース4との境界を仕切る仕切り壁2(以下、室内側仕切り壁2という場合がある。)とからなる同形同大のコ字形で、それぞれ前記十字形の自由スペース4に向かって開口する開口部が内向きに相対峙する配置に形成されている。
前記仕切り壁2の面内に内柱5が設けられ、該仕切り壁2以外に内柱5は一切設けられていない。
また、前記四隅位置のコ字形スペース3の一つは階段に利用され、残る三つのコ字形スペース3を形成する前記L字形の外壁1aは耐力壁Wとされ、重心と剛心とがほぼ一致(一致、又は、ずれが非常に小さいという意味。以下同じ。)するように構成されている。
前記十字形の自由スペース4が到達する外壁1の開口とつながる一つの位置に玄関10が外付けされている(以上、請求項1記載の発明)。
ちなみに、図中の符号6は外柱を示し、符号7、7aは室内引き戸を示し、符号8は横すべり出し窓を示し、符号9は引き違い窓を示し、符号12は仕上げ材を示している。
この外柱6に、厚みが130〜150mm程度、奥行き長さが2727mm程度、高さが天井に到達する大きさの室内側仕切り壁2が、外壁1に対して垂直方向に接合されている。すなわち、北面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2と南面側の外柱6、6に接合された室内側仕切り壁2、2とは、平面視で、左右に2間程度の間隔をあけた平行線上に設置されている。
かくして、前記室内側仕切り壁2とL字形の外壁1aとで各階層の四隅位置に同形同大の四つのコ字形スペース3が形成されるのである。このコ字形スペース3は、コ字形を形成する三辺の壁材の少なくとも両端部に柱(外柱6、内柱5)を立設した構成とされ、構造設計上、剛性および強度に優れた構造とされている。
ちなみに、本実施例で、階段に利用するコ字形スペース3のL字形の外壁1aに耐力壁Wを配置しない意義は、1階部分と2階部分との間に水平材(床材)がないので効率よく利かない、という構造力学上及び経済上の理由からである。よって、当該L字形の外壁1aに耐力壁Wを配置して実施することも勿論できる。
前記四つのコ字形スペース3はそれぞれ、その開口端部に室内引き戸7を取り付けて仕切られ、階段のほか、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用される。ちなみに図示例では、1階は、左下隅部の階段から時計回りにウォークインクローゼット、トイレ、浴室に適用され、2階は、左下隅部の階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用されている。
なお、コ字形スペース3に設ける室内引き戸7の代わりに開き戸等を取り付けることも勿論できるし、階段に適用する場合は戸を設けないなど、施主の設計プランに応じて適宜設計変更可能である。
この実施例2に係る木造住宅は、上記実施例1の平面プランと比して、階段を右上隅部のコ字形スペース3に配置したことが主に相違する。その他、四隅に配置した同形同大の四つのコ字形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成とする点は、上記実施例1と同様である。よって、L字形の外壁1a、室内側仕切り壁2等は、上記実施例1と同一の符号を付してその説明を省略する。
この実施例3に係る木造住宅は、上記実施例1、2と同様に、四隅に配置した同形同大の四つのコ字形スペース3と、十字形の自由スペース4とからなる上下左右が対称なシンメトリー型の平面プランを基本構成としている。なお、図示の便宜上、住宅の2階部分は省略した。
図5の符号Bは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Aの木造住宅と同様である。
図5の符号Cは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つのコ字形スペース3の間取りは、左上隅部を階段に適用し、該階段から時計回りにトイレ、納戸、書斎に適用し、十字形の自由スペース4は、北側面を台所とし、食堂、居間を兼用できる共有空間に適用されている。
図5の符号Dは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Cの木造住宅と同様である。
図6の符号Fは、北側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、西面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Eの木造住宅と同様である。
図6の符号Gは、南側を横断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の四つのコ字形スペース3の間取りは、右下隅部を階段に適用し、該階段から時計回りに浴室、トイレ、ウォークイングローゼットに適用し、十字形の自由スペース4は、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7とで四つの空間に仕切られ、北側を寝室に、南側を居間(子供がいる場合には、子供部屋)に、西側をサンルームに、東側をホールに適用されている。子供が成長し、独立すれば、前記間仕切り壁13及び室内引き戸7を撤去し、元の広い空間に戻すことができる。
図6の符号Hは、東側を縦断する道路14に対しスムーズに出入りするため、東面側に玄関10を取り付けた木造住宅を示している。1階の間取りは、前記符号Gの木造住宅と同様である。
よって、限られた敷地面積のなかで、家族や来客が集まる居間、食堂等を、壁材や柱材がないできるだけ奥行きのある広い空間に設計したいという施主の要望を可能なかぎり満たすことができる。
また、前記十字形の自由スペース4を、着脱可能な間仕切り壁13及び室内引き戸7(図6参照)等を適宜設置することにより、ライフサイクルに応じて平面プランニングを変更して居住性と可変性(利用可能性)が高められる構成を実現することができる。
すなわち、限られた敷地面積のなかで、具体的かつ画一的でありながら、無駄のない合理的な平面プランを実現できる。
平面プランは矩形(正方形)なので、耐震設計を比較的容易に行うことができる。また、耐力壁W(W1、W2、W3)を要所要所にバランスよく配置して、住宅の重心と耐力壁の剛心とをほぼ一致させているので、耐震性に優れた木造住宅を構築できる。
平面プランの好適な位置に玄関10を外付けする構成で実施する場合には、図5、図6に示したように、平面プランを一切変更することなく地理的条件(特には道路の位置関係)に柔軟に対応させた住宅設計を実現できる。
さらに、上下の各階が同一の平面プランなので、外壁1はもとより住宅内部に設けた室内側仕切り壁2も上下方向に連続する構成で構築できる。よって、耐震設計に無駄がなく、効率的かつ合理的に耐震性を向上させることができる。そのほか、階段に採光を望む施主の要望にも容易に応えることもできる。
なお、図1と図2に示したような、コ字形スペース3及び十字形スペース4の外壁1に設けた横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状を変更することなしに間取り(階段、トイレ、書斎等)変更に対応することもできる。言い換えると、施主に強いこだわりがない限り、前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等の配置及び形状は、施主が要望する間取りに影響を受けることはない。よって、あらかじめ、前記平面プランはもとより前記横すべり出し窓8と引き違い窓9等を含めた立面プランを施主に提案し、施主の要望と合致すれば、そのまま該立面プランで木造住宅を構築することができ、施主のできるだけ費用を抑えたいという要望、及び早く居住したいという要望にさらに応えることもできる。
1a L字形の外壁
2 室内側仕切り壁
3 コ字形スペース
4 自由スペース
5 内柱
6 外柱
7 室内引き戸
7a 室内引き戸
8 横すべり出し窓
9 引き違い窓
10 玄関
12 仕上げ材
13 間仕切り壁
14 道路
W(W1、W2、W3) 耐力壁
Claims (8)
- 平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅であって、
前記平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペースを配置し、前記コ字形スペースを除く部分をほぼ十字形の自由スペースとする構成であり、
前記コ字形スペースは、平面視が矩形の四隅を形成するL字形の外壁と、室内側の仕切り壁とで内向きに開口を有する配置に形成され、
前記十字形の自由スペースは、前記コ字形スペースの四つの室内側仕切り壁で区画された内部スペースとして形成され、該自由スペースの平面プランニングを変更して居住性と可変性が高められること、
前記コ字形スペースを形成する室内側仕切り壁の面内に内柱が設けられ、該室内側仕切り壁以外には内柱を設けないこと、
前記四つのコ字形スペースのうちの一つは階段に利用され、少なくとも残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁として、重心と剛心とがほぼ一致するように設計されていることを特徴とする、木造住宅。 - 前記十字形の自由スペースの開口部とつながる位置に玄関が外付けされていることを特徴とする、請求項1に記載した木造住宅。
- 前記室内側仕切り壁の面内に設ける内柱は、平面視で、上下左右対称な配置に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した木造住宅。
- 前記木造住宅は、規格寸法の木材を用いて構築されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した木造住宅。
- 前記四つのコ字形スペースは、階段のほか、トイレ、洗面所、浴室、子供部屋、書斎、ウォークインクローゼット、納戸又は作業場等のユーティリティスペースに適用されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した木造住宅。
- 前記十字形の自由スペースは、台所、居間、食堂、寝室、子供部屋、又はホールに適用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した木造住宅。
- 前記平面プランの外形寸法は、東西方向及び南北方向に各4間であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した木造住宅。
- 平面視が矩形で上下の各階が同一の平面プランを有する複数階層の木造住宅の設計方法であって、
前記平面プランは、矩形の四隅位置に同形同大のコ字形スペースを配置し、前記コ字形スペースを除く部分をほぼ十字形の自由スペースとする構成とし、
前記コ字形スペースは、平面視が矩形の四隅を形成するL字形の外壁と、室内側の仕切り壁とで内向きに開口を有する配置に形成し、
前記十字形の自由スペースは、前記コ字形スペースの四つの室内側仕切り壁で区画した内部スペースとして形成し、該自由スペースの平面プランニングを変更して居住性と可変性が高められること、
前記コ字形スペースを形成する室内側仕切り壁の面内に内柱を設け、該室内側仕切り壁以外には内柱を設けないこと、
前記四つのコ字形スペースのうちの一つは階段に利用し、少なくとも残る三つのコ字形スペースを形成する前記L字形の外壁は耐力壁とし、重心と剛心とをほぼ一致させることを特徴とする、木造住宅の設計方法。
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