JP2013197465A - 静電チャック装置および露光装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】静電チャックの吸着面に付着したダストを除去することが可能な静電チャック装置を提供することを目的とする。
【構成】実施形態の静電チャック装置50は、基体30と、第1の電極20と、第2の電極22と、を備えている。基体は、吸着面側に凸部10と凹部12を有する絶縁性の基体で構成される。第1の電極は、前記凸部に極性を有する第1の電圧を印加する。第2の電極は、前記凹部に第1の電圧とは異なる極性を有する第2の電圧を印加する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、静電チャック装置および露光装置に関する。
半導体装置の微細化の進展に伴い、従来のArFエキシマレーザ光源を用いた液浸リソグラフィ技術では32nm世代以降において微細化の限界に直面している。近年、最小線幅22nm以降の世代においての使用が有望視されている露光装置として、露光光源に極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)光を用いたEUV露光装置が挙げられる。この露光装置は真空中で露光処理を行うため、ステージ上の半導体基板あるいはマスク(レチクル)の保持には従来の露光装置に用いられてきた真空チャックではなく電気的に保持する静電チャックが使用される。また、静電チャックはプラズマエッチング、CVD(化学気相成長)等の減圧雰囲気中で処理を行う半導体処理装置での半導体基板の保持装置として一般的に用いられており、この基本構造は半導体基板と絶縁層(誘電体層)の間、或いは絶縁層中に内部電極を設けている。
静電チャックは、かかる内部電極に印加される電圧の極性の組み合わせに応じて、いわゆる単極型と双極型との2種類の方式に大別される。単極型とは内部電極と被吸着物との間に電源から直流電圧を印加して絶縁層の表面に誘電分極を生じさせ、この静電気力によってチャックの吸着面に吸着固定するものである。一方で双極型とは絶縁層中に複数の内部電極を並列に埋設し、これらの内部電極に電源から正負の互いに極性の異なる電圧を同時に印加して絶縁層の表面の吸着面に正の誘電分極の領域と負の誘電分極の領域とを生じさせ、この両者それぞれの静電気力によって吸着面に吸着固定するものである。この吸着力(静電気力)は、クーロン力を利用したものと、ジョンセン・ラーベック力を利用したものがある。
吸着面は、微視的にみれば完全な平面ではないため微小な凹凸がある。かかる微小な凸部では被吸着物と接触するためジョンセン・ラーベック電流が流れるが、一方で微小な凹部では絶縁層と被吸着物との間に微小なギャップが存在するため電流は流れず電荷が蓄えられるので静電気力が発生する。この静電気力をジョンセン・ラーベック力と呼ぶ。このジョンセン・ラーベック力が働く領域では、蓄積される電荷量が多く、かつ形成されるコンデンサのギャップが極めて小さいため、強いチャック力が得られる。
ここで、例えば、EUV露光装置では、レチクルに描画された回路パターンを、反射光学系を用いて半導体基板上に縮小投影する。したがって、静電チャックの吸着面にダスト(パーティクル)が付着しているとデフォーカスや露光パターンの転写位置ずれが起こってしまう。これは、リソグラフィ・パフォーマンスを悪化させる要因となる。このダストの起源としてはロードロックチャンバーから搬入される半導体基板あるいはマスクの裏面に元々付着していたダストが持ち込まれる場合と、半導体基板あるいはレチクルが静電チャックから脱離した際に発生する場合等が考えられる。
一方で、EUV露光装置は大気開放してから立ち上げまでに要するダウンタイムが他の露光装置と比べて長期化するという問題がある。したがって、大気開放を伴うステージ清掃にはよることなく、真空中で静電チャックの吸着面からダストを除去できると都合がよい。
しかしながら、特に摩擦により発生したダスト等は帯電していると考えられるので、真空中では静電チャックの僅かな電界でも静電チャックの吸着面に容易に静電吸着してしまう。また、静電チャックの最表面は帯電し易い絶縁膜(誘電体層)で覆われていることが多く、静電チャックへの電圧の印加を停止しても吸着面は帯電したままの状態になっている場合があり、ダストが容易に吸着してしまう。そのため、静電チャックの吸着面からのダストの除去が極めて困難となっていた。
特開2004−253402号公報
本発明の実施形態は、上述した問題点を克服し、静電チャックの吸着面に付着したダストを除去することが可能な静電チャック装置およびかかる静電チャック装置が搭載された露光装置を提供することを目的とする。
実施形態の静電チャック装置は、基体と、第1の電極と、第2の電極と、を備えている。基体は、吸着面側に凸部と凹部を有する絶縁性の基体で構成される。第1の電極は、前記凸部に極性を有する第1の電圧を印加する。第2の電極は、前記凹部に前記第1の電圧とは異なる極性を有する第2の電圧を印加する。
また、実施形態の露光装置は、基板ステージおよびマスクステージの少なくとも一方がかかる静電チャック装置を備えている。
第1の実施形態における静電チャック装置の一例を示す斜視図である。 第1の実施形態における静電チャック装置の一例を示す上面図である。 第1の実施形態における露光装置の構成の一例を示す概念図である。 第1の実施形態における露光およびダスト除去方法の要部工程を示すフローチャート図である。 第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法の要部工程を示すフローチャート図である。 第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法を説明するための概念図である。 第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法を説明するための概念図である。 第1の実施形態における凸部と凹部の平面状態の一例を示す断面図である。 第1の実施形態における静電チャック装置のダスト捕集方法を説明するための概念図である。 第1の実施形態における静電チャック装置の電極の構成の他の一例を示す図である。 第1の実施形態における静電チャック装置の電極の構成の他の一例を示す図である。 第1の実施形態における静電チャック装置の他の一例を示す断面図である。 第1の実施形態における静電チャック装置の他の一例を示す断面図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施形態における静電チャック装置の一例を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態における静電チャック装置の一例を示す上面図である。図1において、第1の実施形態における静電チャック装置50では、絶縁性の基体30の表面側(吸着面側)にライン状に形成された凸部10と凹部12とが交互に配置されている。凸部10と凹部12とを有する基体30の材料として、例えば、低膨張セラミックスを含む絶縁材料を用いると好適である。例えば、酸化チタン(TiO)、或いはアルミナ(Al)等が好適である。凸部10の高さ(或いは凹部12の深さ)は、9〜20μmが好適である。
図1及び図2において、凸部10の直下には例えば細長い板状の電極20(第1の電極)が配置され、凹部12の直下には例えば細長い板状の電極22(第2の電極)が配置されている。電極20の幅は凸部10の幅と同様或いは若干狭くすると良い。電極22の幅は凹部12の幅と同様或いは若干狭くすると良い。電極20は、ライン状の凸部10の長手方向に沿って延びている。電極22は、ライン状の凹部12の長手方向に沿って延びている。電極20と電極22は、基体30内部に埋設される。電極20と電極22の高さ位置は、例えば、電極20の方が電極22よりも基体30の表面側に配置されると好適である。或いは、その逆であってもよい。電極20と電極22の高さ位置をずらすことで、電極20と電極22の間でのリークパスを回避できる。また、複数の電極20は、同じ高さ位置に配置されると好適である。これにより、複数の凸部10の表面の電荷量を揃えることができ、チャック力(静電気力)を同様にすることができる。また、複数の電極22についても、同じ高さ位置に配置されると好適である。
電極20と電極22は、電源装置40に電気的に接続される。電源装置40は、正負の極性を逆転可能な電圧印加部41と切り替えスイッチ43とを有している。電圧印加部41は、さらに、印加電圧の大きさも可変に制御可能である点は言うまでもない。電源装置40は、電極20と電極22にそれぞれ異なる極性を持った電圧を供給可能である。静電チャック装置50は、後述するようにマスクステージ用と基板ステージ用とに用いることができる。マスクステージ用の静電チャック装置50は、露光用マスクを吸着固定(チャック)し、基板ステージ用の静電チャック装置50は、被露光基板となる半導体基板を吸着固定(チャック)することになる。静電チャック時には、凸部10用の電極20に正負いずれかの電圧を供給し、凹部12用の電極22は、切り替えスイッチ43により回路を切り替え、接地させる(アースさせる)。これにより、電極20は、凸部10に電圧を印加し、凸部10表面には誘電分極が生じる。その結果、凸部10表面が吸着面となって被吸着対象となる露光用マスク或いは被露光基板の裏面を吸着できる。一方、ダスト除去時には、切り替えスイッチ43により回路を切り替え、電極20と電極22とに、正負を反転させた電圧を供給する。すなわち、電極20が凸部10に正負の一方の極性を有する電圧(第1の電圧)を印加する。同時に、電極22が凹部12に正負の他方の極性を有する電圧(第2の電圧)を印加する。凸部10に生じさせる電荷量は、凸部10表面と電極20との距離および印加電圧にて適宜調整すればよい。同様に、凹部12に生じさせる電荷量は、凹部12表面と電極22との距離および印加電圧にて適宜調整すればよい。
図3は、第1の実施形態における露光装置の構成の一例を示す概念図である。図3では、例えば、極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)露光装置の一例を示している。EUV露光装置100では、反射光学系112を用いて、マスク300のパターンを被露光基板となる半導体基板302上に転写する。EUV露光装置100では、チャンバ102内に、移動可能なマスクステージ104と、移動可能な基板ステージ106が配置される。基板ステージ106の上面には静電チャック装置50bが配置され、半導体基板302の露光面を例えば上に向けた状態で半導体基板302の裏面を静電チャックにより吸着固定する。かかる配置の場合、マスク300表面は、下向きに配置されることになる。マスクステージ104の下面には静電チャック装置50aが配置され、マスク300表面を下に向けた状態でマスク300の裏面を静電チャックにより吸着固定する。マスク300と半導体基板302の配置は光学的に像を投影可能であれば、それぞれ逆向きであっても構わない。また、マスク300には、投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。
また、チャンバ102は、真空ポンプ130により所望の真空度(圧力)に制御される。静電チャック装置50aの図示しない電極は、電源装置40aに接続され、静電チャック装置50bの図示しない電極は、電源装置40bに接続される。また、チャンバ102内には、イオナイザ42(除電部)とダスト回収容器44(捕集部)が配置される。また、EUV露光装置100では、制御回路108によって装置内の各機器が制御される。
マスクステージ104と基板ステージ106とを同期させながら移動させた状態で、光源110からは、EUV光111が照射される。EUV光は、例えば波長5〜50nm程度の軟X線領域の電磁波である。ここでは、例えば、波長13.5nmのEUV光を用いる。EUV光111は、反射光学系112で反射され、マスク300のパターン形成面(表面)に照射される。マスク300は、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクが用いられる。マスク300から反射された像は、反射光学系112で反射され、半導体基板302の所望の位置に照射される。これにより、マスクパターンを半導体基板302に露光する。マスク300や反射光学系112の各素子に用いられる多層膜は、例えばモリブデン(Mo)/シリコン(Si)多層膜が含まれる。
図4は、第1の実施形態における露光およびダスト除去方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、第1の実施形態における露光およびダスト除去方法は、搬送工程(S102)と、ダスト計測工程(S104)と、ダスト除去工程(S106)と、ステージ搬送工程(S108)と、露光工程(S110)と、取り外し工程(S112)と、ダスト計測工程(S114)と、ダスト除去工程(S116)という一連の工程を実施する。
搬送工程(S102)として、マスク300(或いは半導体基板302)を図示しないロードロック(L/L)チャンバに搬送する。
ダスト計測工程(S104)として、L/Lチャンバにてマスク300(或いは半導体基板302)の裏面に付着したダスト量の計測を行う。許容範囲内(ok)であれば、ステージ搬送工程(S108)へと進む。許容範囲外(NG)であれば、ダスト除去工程(S106)へと進む。
ダスト除去工程(S106)として、マスク300(或いは半導体基板302)の裏面に付着したダスト量が許容範囲外である場合、除電或いはエアブロー等を使ってマスク300(或いは半導体基板302)の裏面に付着したダストを除去する。マスク300(或いは半導体基板302)の裏面に付着したダストの除去は大気圧中で実施されると良い。ダスト除去後はダスト計測工程(S104)に戻る。そして、マスク300(或いは半導体基板302)の裏面に付着したダスト量が許容範囲内になるまで、ダスト計測工程(S104)とダスト除去工程(S106)とを繰り返す。
ステージ搬送工程(S108)として、裏面のダストが除去されたマスク300(或いは半導体基板302)をマスクステージ104(半導体基板302の場合は基板ステージ106)に搬送する。そして、静電チャック装置50aにてマスク300裏面が吸着固定される。(半導体基板302の場合は静電チャック装置50bにて半導体基板302の裏面が吸着固定される。)
露光工程(S110)として、マスク300と半導体基板302とがそれぞれステージ上に配置された状態で、マスクパターンが半導体基板302に露光される。
取り外し工程(S112)として、露光終了後、マスク300(或いは半導体基板302)をマスクステージ104(半導体基板302の場合は基板ステージ106)から取り外す。
ダスト計測工程(S114)として、マスク300(或いは半導体基板302)が取り外された静電チャック装置50a表面(半導体基板302の場合は静電チャック装置50b表面)に付着したダスト量の計測を行う。許容範囲内(ok)であれば、終了する。許容範囲外(NG)であれば、ダスト除去工程(S116)へと進む。
ダスト除去工程(S116)として、マスク300(或いは半導体基板302)が取り外された静電チャック装置50a表面(半導体基板302の場合は静電チャック装置50b表面)に付着したダストを除去する。以下、具体的に説明する。
図5は、第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法の要部工程を示すフローチャート図である。図5において、第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法は、半導体基板302用の静電チャック装置50bの場合には、電圧印加工程(S202)と、電圧逆転工程(S204)という一連の工程を実施する。一方、マスク300用の静電チャック装置50aの場合には、電圧印加工程(S202)と、電圧逆転工程(S204)と、除電工程(S206)と、捕集工程(S208)という一連の工程を実施する。
図6に、第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法を説明するための概念図が示される。ここでは、静電チャック装置の吸着面が上を向いている、例えば、半導体基板302用の静電チャック装置50bのダスト除去方法を説明する。
電圧印加工程(S202)として、電源装置40から、電極20に正負の一方、例えば正の電圧を供給し、電極22に正負の他方、例えば負の電圧を同時に供給する。これにより、静電チャック装置50の凸部10表面には正の分極が生じる。言い換えれば、凸部10表面はプラスの電位が誘起された状態になる。一方、凹部12表面には負の分極が生じる。言い換えれば、凹部12表面はマイナスの電位が誘起された状態になる。これにより、正に帯電したダスト26は、凹部12表面に引きつけられる。逆に、負に帯電したダスト27は、凸部10表面に引きつけられる。よって、吸着面となる凸部10の表面に正に帯電したダスト26が付着していた場合には、かかるダスト26は、凹部12に引き寄せられて、凹部12の底面に吸着され、吸着面となる凸部10の表面から正に帯電したダスト26を排除できる。
電圧逆転工程(S204)として、電源装置40は凸部10と凹部12に印加される電圧の極性をともに逆転(反転)させるように、電極20に例えば負の電圧を供給し、電極22に正の電圧を同時に供給する。これにより、静電チャック装置50の凸部10表面には負の分極が生じる。言い換えれば、凸部10表面はマイナスの電位が誘起された状態になる。一方、凹部12表面には正の分極が生じる。言い換えれば、凹部12表面はプラスの電位が誘起された状態になる。これにより、負に帯電したダスト27は、凹部12表面に引きつけられる。よって、吸着面となる凸部10の表面に負に帯電したダスト27が付着していた場合には、ダスト27は、凹部12に引き寄せられて、凹部12の底面に吸着され、吸着面となる凸部10の表面から負に帯電したダスト27を排除できる。一方、凹部12に移動していた、及び元々付着していた、正に帯電したダスト26は、負の分極が生じた凸部10に引きつけられることになるが、凸部10側面も同様に負の分極が生じているので、正に帯電したダスト26は、凸部10側面に吸着される。よって、凸部10の表面(上面)まで正に帯電したダスト26が戻ることを防止できる。
以上のようにして、吸着面が上を向いている静電チャック装置50の吸着面からダストを除去できる。よって、半導体基板302と静電チャック装置50b間の吸着面におけるダストを排除でき、デフォーカスや露光パターンの転写位置ずれを抑制できる。なお、凹部12に溜まったダストは、メンテナンス時に洗浄等行えばよい。
図7に、第1の実施形態における静電チャック装置のダスト除去方法を説明するための概念図が示される。ここでは、静電チャック装置の吸着面が下を向いている、例えば、マスク300用の静電チャック装置50aのダスト除去方法を説明する。図7(a)では、静電チャック装置50の吸着面となる凸部10表面(下面)に正に帯電したダスト26と負に帯電したダスト27とが付着している場合を示している。
図7(b)において、電圧印加工程(S202)として、電源装置40から、電極20に正負の一方、例えば正の電圧を供給し、電極22に正負の他方、例えば負の電圧を同時に供給する。これにより、静電チャック装置50の凸部10表面には正の分極が生じる。一方、凹部12表面には負の分極が生じる。これにより、正に帯電したダスト26は、凹部12表面に引きつけられる。逆に、負に帯電したダスト27は、凸部10表面に引きつけられる。よって、吸着面となる凸部10の表面(下面)に正に帯電したダスト26が付着していた場合には、ダスト26は、凹部12に引き寄せられて、凹部12の底面に吸着され、吸着面となる凸部10の表面(下面)から正に帯電したダスト26を排除できる。
電圧逆転工程(S204)として、電源装置40は凸部10と凹部12に印加される電圧の極性をともに逆転(反転)させるように、電極20に例えば負の電圧を供給し、電極22に正の電圧を同時に供給する。これにより、静電チャック装置50の凸部10表面には負の分極が生じる。一方、凹部12表面には正の分極が生じる。これにより、負に帯電したダスト27は、凹部12表面に引きつけられる。よって、吸着面となる凸部10の表面(下面)に負に帯電したダスト27が付着していた場合には、ダスト27は、凹部12に引き寄せられて、凹部12の底面に吸着され、吸着面となる凸部10の表面(下面)から負に帯電したダスト27を排除できる。一方、凹部12に移動していた、及び元々付着していた、正に帯電したダスト26は、負の分極が生じた凸部10に引きつけられることになるが、凸部10側面も同様に負の分極が生じているので、正に帯電したダスト26は、凸部10側面に吸着される。よって、凸部10の表面(下面)まで正に帯電したダスト26が戻ることを防止できる。
図8に、第1の実施形態における凸部と凹部の平面状態の一例を示す。図8に示すように、凸部10の側壁或いは凹部12底面に微小な凹凸をつけるようにしても好適である。かかる微小な凹凸により表面積が増加してダストを吸着捕獲するためのポケットを形成できる。
ここで、吸着面が下を向いている静電チャック装置50の場合には、このままだとダストの帯電が弱まった場合、或いは除電された場合、自由落下してチャンバ内を汚染する可能性がある。そこで、第1の実施形態では、さらに、静電チャック装置50からダストを捕集する。
図9に、第1の実施形態における静電チャック装置のダスト捕集方法を説明するための概念図が示される。
図9(a)において、除電工程(S206)として、イオナイザ42を静電チャック装置50の吸着面側に移動させ、イオナイザ42により、凹部12に溜まったダスト26,27を電気的に中和し、除電する。
図9(b)において、捕集工程(S208)として、除電されたダスト28は、重力により自由落下するため、ダスト回収容器44を静電チャック装置50の下に移動させ、落下してきたダスト28を受けることで捕集する。
ここで、自由落下の他に、レーザ発生装置46により発生したパルスレーザを凹部12に集塵したダスト28に照射して静電チャック装置50から取り除いても良い。このレーザ発生装置46は、KrFレーザ光(λ=248nm)或いはYAGレーザ光(λ=265nm)が主に使用される。図3に示すように、レーザ発生装置46は、通常チャンバ102の外側に配置されており、図示しないミラー及びレーザ光導入の窓を通して静電チャック装置50の吸着面にパルスレーザ光が導かれる。パルスレーザ光の強度を適宜調整することで、ダスト28をダスト回収容器44上に落下させればよい。
以上のように、第1の実施形態によれば、静電チャック装置50の吸着面に付着したダストを除去することができる。かかる静電チャック装置50が搭載された露光装置100で露光することで、デフォーカスや露光パターンの転写位置ずれを抑制できる。その結果、マスクパターンを高精度に半導体基板302に露光できる。
上述した例では、電極20,22として細長い板状の部材を用いた場合を説明したが、これに限るものではない。
図10に、第1の実施形態における静電チャック装置の電極の構成の他の一例を示す。図10において、凸部10用の電極20と凹部12用の電極22とを示している。図10に示すように、複数の細長い板状の部材の一方側の端を繋ぎ合わせた、所謂、くし型に電極20を形成してもよい。同様に、複数の細長い板状の部材の他方側の端を繋ぎ合わせた、所謂、くし型に電極22を形成してもよい。かかる構成により、電極20,22と電源装置40間の配線を簡略化できる。また、成膜処理、リソグラフィ処理、及びエッチング処理等の組み合わせにより電極20,22をパターニング形成できる。
図11に、第1の実施形態における静電チャック装置の電極の構成の他の一例を示す。図11に示すように、凸部10用に、2つの電極23,24を配置する。同様に、凹部12用に、2つの電極25,29を配置する。電極23,24は、図11に示すように、それぞれ、複数の細長い板状の部材の一方側の端を繋ぎ合わせた、所謂、くし型に形成されると好適である。同様に、電極25,29は、図11に示すように、それぞれ、複数の細長い板状の部材の他方側の端を繋ぎ合わせた、所謂、くし型に形成されると好適である。以上のように、電極25,29を第1の部分と第2の部分に分割することで、双極型の静電チャック装置を構成できる。
静電チャック時には、電源装置40から凸部10用の2つの電極23,24の一方に正の電圧、他方に負の電圧を供給する。その際、凹部12用の2つの電極25,29は接地しておけばよい。ダスト除去時にも同様に、電源装置40から凸部10用の2つの電極23,24にそれぞれ正負の電圧を供給する。また、凹部12用の2つの電極25,29も、電源装置40からそれぞれ正負の電圧を供給する。その際、隣り合う凸部10と凹部12において印加される電圧の極性が逆になるようにすればよい。例えば、電極23に正の電圧を、電極24に負の電圧を供給した場合、同時に、電極25に負の電圧を、電極29に正の電圧を供給すればよい。極性を逆転させる場合には、それぞれを逆転させればよい。また、双極型の静電チャック装置であっても、ダスト除去時には、凸部10用の2つの電極23,24に正負の一方の同じ極性の電圧を供給し、凹部12用の2つの電極25,29に正負の他方の同じ極性の電圧を供給してもよい。さらに、この場合は、凹部12側については2つの電極を配置することなく図10に示したように、複数の細長い板状の部材の他方側の端を全て繋ぎ合わせてもよい。
図12に、第1の実施形態における静電チャック装置の他の一例を示す。図12に示すように、絶縁性の基体30上に、凸部用の各電極20を形成し、各電極20上に絶縁性の凸部15を形成して静電チャック装置50を構成してもよい。これにより、絶縁性の凸部15が形成されない露出した基体30表面が凹部12に相当することになる。凹部12用の各電極22は、基体30内において凹部12の直下の位置に形成すればよい。凸部15と基体30は、共に、例えば、低膨張セラミックスを含む絶縁材料を用いると好適である。例えば、酸化チタン(TiO)、或いはアルミナ(Al)等が好適である。凸部15と基体30は同じ材料同士で形成してもよいし、異なる材料同士で形成してもよい。異なる材料同士で形成することで、凸部15と凹部12とを誘電率及び導電率の異なるものにできる。また、電極20の膜厚や凸部15の膜厚を適宜調整することで凸部15表面に誘起される電荷量を調整できる。同様に、電極22の高さ位置を適宜調整することで凹部12表面に誘起される電荷量を調整できる。また、電極20を基体30上に形成することで、電極20と電極22の間でのリークパスが回避しやすくなるとともに、電極20を埋設する場合よりも製造が容易になる。
図13は、第1の実施形態における静電チャック装置の他の一例を示す断面図である。図13に示すようの、絶縁性の基体31の表面側(吸着面側)に円形の複数の凸部11(ピン)を配置して静電チャック装置50を構成してもよい。かかる場合には、円形の複数の凸部11が無い領域が凹部13となる。図示していないが、複数の凸部11の直下には円形の電極が、凹部13の直下には、凹部13と同様の表面形状をした電極が配置されていることは言うまでもない。
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、電圧印加工程(S202)の前に、帯電工程を追加してもよい。かかる帯電工程では、イオナイザ等を用いて、静電チャック装置50の吸着面側に付着したダストを正或いは負の同じ電荷に帯電させる。これにより、電圧印加工程(S202)において、かかる帯電させられた極性と反対の極性の電圧を凹部12に印加すれば、電圧逆転工程(S204)を省略できる。
上述したイオナイザ42には、コロナ放電式と、軟X線照射式とが含まれる。軟X線照射式を用いる場合には、EUV光の強度を調整することでEUV光を用いてもよい。
また、絶縁性の基体の凸部や凹部の寸法、形状、数などについても、静電チャック装置として必要とされるものを適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての静電チャック装置、ダスト除去方法および露光装置は、本発明の範囲に包含される。
10,11,15 凸部、12,13 凹部、20,22,23,24,25,29 電極、26,27,28 ダスト、30,31 基体、40 電源装置、42 イオナイザ、50 静電チャック装置、100 露光装置

Claims (5)

  1. 吸着面側に凸部と凹部を有する絶縁性の基体と、
    前記凸部に極性を有する第1の電圧を印加する第1の電極と、
    前記凹部に前記第1の電圧とは異なる極性を有する第2の電圧を印加する第2の電極と、
    前記凸部と前記凹部とに印加される電圧の極性をともに反転させる電源装置と、
    前記凹部に溜まったダストを除電するイオナイザと、
    を備え、
    前記第1の電極は、静電チャック時に前記電源装置からそれぞれ正負の電圧が供給される第1および第2の部分に分割されたことを特徴とする静電チャック装置。
  2. 吸着面側に凸部と凹部を有する絶縁性の基体と、
    前記凸部に極性を有する第1の電圧を印加する第1の電極と、
    前記凹部に前記第1の電圧とは異なる極性を有する第2の電圧を印加する第2の電極と、
    を備えたことを特徴とする静電チャック装置。
  3. 前記凸部と前記凹部とに印加される電圧の極性をともに反転させる電源装置をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の静電チャック装置。
  4. 前記第1の電極は、静電チャック時に前記電源装置からそれぞれ正負の電圧が供給される第1および第2の部分に分割されたことを特徴とする請求項3記載の静電チャック装置。
  5. 基板ステージおよびマスクステージの少なくとも一方が請求項1〜4いずれか記載の静電チャック装置を備えたことを特徴とする露光装置。
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