JP2013199438A - 脂肪酸アルカノールアミドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 脂肪酸アルカノールアミドの製造方法は、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応させる工程を含み、前記脂肪酸エステル中の脂肪酸残基のモル数をX、前記アルカノールアミンのモル数をYとしたときに、下記数式(1)を満足し、前記アルカノールアミンの反応転化率が0.05の時の温度をT1(℃)とし、前記反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度をT2(℃)としたとき、下記数式(2)〜(4)を満足する。
0.8≦X/Y≦1.2 (1)
70≦T1≦100 (2)
−5≦T2−T1≦30 (3)
T2≦120 (4)
【選択図】 なし
Description
脂肪酸アルカノールアミドの製造方法としては、たとえば、脂肪酸エステルとアルカノールアミンとを反応させる方法(特許文献1および2)や、脂肪酸とアルカノールアミンとを反応させる方法(特許文献3)等が挙げられる。
特許文献1に開示される製造方法の改善として、特許文献2には、特定量の触媒を用いてアルカノールアミンおよび脂肪酸エステルから脂肪酸アルカノールアミドを製造する方法が開示されている。しかし、この方法で得られた脂肪酸アルカノールアミドを用いると、水系液状製品の外観向上を見込むことができるが、十分満足できるものには至っていない。
特許文献3には、脂肪酸に第1段階目の反応として当量以下のアルカノールアミンを反応させた後、第2段階目の反応として第1段階目の反応分と合わせて当量以上のアルカノールアミンを反応させることを特徴とする製造方法が開示されている。この方法で得られる脂肪酸アルカノールアミドは、経時的に着色するという問題がある。
本発明の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法は、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応させる工程を含む脂肪酸アルカノールアミドの製造方法であって、前記脂肪酸エステル中の脂肪酸残基のモル数をX、前記アルカノールアミンのモル数をYとしたときに、下記数式(1)を満足し、前記アルカノールアミンの反応転化率が0.05の時の温度をT1(℃)とし、前記反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度をT2(℃)としたとき、下記数式(2)〜(4)を満足する。
0.8≦X/Y≦1.2 (1)
70≦T1≦100 (2)
−5≦T2−T1≦30 (3)
T2≦120 (4)
(A)前記工程を塩基性触媒の存在下で行う。
(B)前記アルカノールアミンが第2級アミンである。
(C)前記脂肪酸エステルが下記一般式(1)および/または一般式(2)で示される脂肪酸エステルであり、前記アルカノールアミンが下記一般式(3)で示されるアルカノールアミンである。
(D)75≦T1≦85である。
(E)5≦T2−T1≦15である。
本発明の界面活性剤組成物は、上記製造方法で得られる脂肪酸アルカノールアミドと、アニオン性界面活性剤とを含む。
本発明の界面活性剤組成物は、上記製造方法で得られる脂肪酸アルカノールアミドを含むので、水系では増粘性や増泡性を損なうことなく、濁りのない良好な外観となる。
脂肪酸エステルは、脂肪酸およびアルコールのエステルであれば特に限定はない。
このような脂肪酸としては、たとえば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、パルミオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ノナデカン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、リシノレイン酸等や、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、トウモロコシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、あまに油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、鯨油脂肪酸、牛脂脂肪酸等の植物油または動物油から由来する脂肪酸等が挙げられ、水素添加されていてもよい。これらの脂肪酸は、1種または2種以上を混合して使用してもよい。
アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノール等の1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブチレングリコール等の2価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール;ソルビトール等の6価アルコール等が挙げられる。これらのアルコールは、1種または2種以上を混合して使用してもよい。これらのアルコールのうちでも、一般的な入手のしやすさからメタノールやグリセリンが好ましい。
脂肪酸エステルとしては、下記一般式(1)および/または一般式(2)で示される脂肪酸エステルが好ましい。
R1、R2、R3およびR4としてのアルキル基やヒドキシアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜19、さらに好ましくは3〜17、特に好ましくは7〜15である。アルキル基やヒドキシアルキル基の炭素数が21超であると、得られる脂肪酸アルカノールアミドの疎水性が高まり、水に不溶となって水系での濁りが発生することがある。
R5としてのアルキル基の炭素数は、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3である。
アルカノールアミンは、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミンのいずれでもよいが、アルカノールアミンがジアルカノールアミンであると、得られる脂肪酸アルカノールアミドの水溶性が高く、好ましい。ジアルカノールアミンとしては、たとえば、ジエタノールアミン、ジn−プロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン等が挙げられる。これらのジアルカノールアミンは、1種または2種以上を混合して使用してもよい。ジアルカノールアミンがジエタノールアミンであると、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に増粘性や増泡性に優れる。
アルカノールアミンとしては、たとえば、下記一般式(3)で表されるジアルカノールアミンが好ましい。
R6およびR7は、直鎖構造、分岐鎖構造や、環状構造等のいずれの構造であっても良く、二重結合や三重結合を含んでいても良い。
R6およびR7として炭化水素基の炭素数は、好ましくは2〜4である。R6およびR7としては、具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましく、エチレン基がさらに好ましい。
本発明の製造方法では、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応させて、脂肪酸アルカノールアミドを得る工程(以下では、反応工程ということがある。)を行うが、その際、脂肪酸エステル中の脂肪酸残基のモル数をX、アルカノールアミンのモル数をYとしたときに、下記数式(1)を満足する。
0.8≦X/Y≦1.2 (1)
反応工程において、数式(1)を満足するということは、簡単に言えば、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを、ほぼ化学量論的に反応させることを意味する。したがって、未反応の原料が反応工程後において残存することは抑制される。
X/Yが0.8未満であると、未反応のアルカノールアミンが反応工程後に多く残存し、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に増粘性や増泡性が損なわれることがある。一方、X/Yが1.2超であると、未反応の脂肪酸エステルが反応工程後に多く残存し、水系での濁りが発生することがある。
アルカノールアミンの反応転化率Cは、反応容器に仕込んだアルカノールアミンのうちで反応によって消費されたアルカノールアミンの割合を意味する。本発明において、反応中のある時刻tにおけるアルカノールアミンの反応転化率Cは、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応容器に仕込んだ直後の反応混合物のアミン価をA(単位:KOHmg/g)とし、反応中のある時刻tにおける反応混合物のアミン価をB(単位:KOHmg/g)としたとき、以下の計算式(i)で定義される。
アルカノールアミンの反応転化率C=(A−B)/A (i)
70≦T1≦100 (2)
−5≦T2−T1≦30 (3)
T2≦120 (4)
T1が70未満であると、反応速度が著しく遅くなり実用的ではない。一方、T1が100超であると、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に濁りが発生することがある。
T2−T1が−5未満であると、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際、増粘性、増泡性が損なわれる。一方、T2−T1が30超であると、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に濁りを発生することがある。
T2が120超であると、得られる脂肪酸アルカノールアミドを水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に濁りを発生することがある。
数式(2)〜(4)を満足する反応温度の制御については、特に限定はなく、マニュアル操作やPID制御等の通常の手段で制御を行えばよい。反応温度を下げる場合は、冷却水や冷媒等による冷却や空冷等の手段で行えばよい。一方、反応温度を上げる場合は、スチームや熱媒等による加熱等の手段で行えばよい。
反応工程は、塩基性触媒の存在下で行うとよい。塩基性触媒としては特に限定はないが、たとえば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキサイド、カリウムメトキサイド、リチウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド等のアルカリ金属アルコキサイド;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;カルシウムジメトキサイド等のアルカリ土類金属アルコキサイド等が挙げられる。これらの触媒は、1種または2種以上を混合して使用してもよい。
塩基性触媒の添加時期については、特に限定はないが、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンの添加と共に行うことが好ましい。
吸着剤の使用量は、たとえば、塩基性触媒100重量部に対して、好ましくは100〜5000重量部、より好ましくは300〜3000重量部である。
反応工程は、無溶媒で行っても良く、溶媒中で行っても良い。溶媒を用いる場合、溶媒としては、脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンと反応しないものであれば特に限定はなく、たとえば、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル;ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。これらの溶媒は1種または2種以上を併用してもよい。
反応工程では、原料である脂肪酸エステルに由来するアルコールが副生成物として生成する。アルコールは反応工程の終了時に除去しても良いし、除去しなくても良い。アルコールの除去方法としては、特に限定はないが、減圧留去や水洗等が挙げられる。
脂肪酸アルカノールアミドは、水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に、増粘性や、増泡性を示す効果があるため、助剤としての利用価値が高い。この洗浄剤は、洗剤としては、洗濯用合成洗剤、台所用合成洗剤、トイレ用洗剤、その他にもシャンプー、リンス、ボディソープ、ハンドソープ、洗顔フォーム、化粧品、ハミガキ、口中洗浄剤をはじめとし、増粘性や増泡性が求められる商品を中心として幅広い分野で利用されている。
本発明の界面活性剤組成物は、上記製造方法で得られた脂肪酸アルカノールアミドとアニオン性界面活性剤とを含む組成物である。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定はないが、たとえば、オレイン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、オレイン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸エステルナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩;ステアロイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルタウリンNa、ミリストイルメチルタウリンNa、パルミトイルメチルタウリンNa等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン塩;モノラウリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩;ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩;ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の長鎖スルホコハク酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウムモノナトリウム、N−ステアロイル−L−グルタミン酸ジナトリウム等の長鎖N−アシルグルタミン酸塩;ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリ無水マレイン酸、マレイン酸とイソブチレンとの共重合物、無水マレイン酸とイソブチレンとの共重合物、マレイン酸とジイソブチレンとの共重合物、無水マレイン酸とジイソブチレンとの共重合物、アクリル酸とイタコン酸との共重合物、メタアクリル酸とイタコン酸との共重合物、マレイン酸とスチレンとの共重合物、無水マレイン酸とスチレンとの共重合物、アクリル酸とメタアクリル酸との共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステルとの共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、アクリル酸とマレイン酸との共重合物、アクリル酸と無水マレイン酸との共重合物のアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のポリカルボン酸塩;ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のナフタレンスルホン酸塩;メラミンスルホン酸、アルキルメラミンスルホン酸、メラミンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルメラミンスルホン酸のホルマリン縮合物、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のメラミンスルホン酸塩等;リグニンスルホン酸、および、これらのアルカリ金属塩(リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩等)、アンモニウム塩およびアミン塩等のリグニンスルホン酸塩等が挙げられ、1種または2種以上を併用してもよい。
本発明の界面活性剤組成物は、脂肪酸アルカノールアミドおよびアニオン性界面活性剤を必須成分とするが、界面活性剤組成物は一般にシャンプー等の水系製品で用いられることが多いため、水をさらに含んでいてもよい。
界面活性剤組成物が水を含む場合、界面活性剤成分の濃度については特に限定はないが、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは15〜30重量%である。
界面活性剤組成物には水以外の成分を含んでいてもよい。水以外の成分として、特に限定はないが、たとえば、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、パール化剤、酸化防止剤、防腐剤、ふけ防止剤、色素、香料、シリコーン誘導体等が挙げられる。
反応混合物アミン価の測定および計算は、医薬部外品原料規格(2006年版)に基づいて行う。
反応工程の時刻tにおけるアルカノールアミンの反応転化率Cは、反応混合物のアミン価から以下の計算式で計算される。
アルカノールアミンの反応転化率C=(A−B)/A
A:脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応容器に混合直後の反応混合物のアミン価
B:時刻tにおける反応混合物のアミン価
アルカノールアミド(AA)とアニオン性界面活性剤(AS)とを、AA/AS=12/3(重量比)で配合し、界面活性剤成分(AA+AS)の濃度が15重量%になるようにイオン交換水を加えて界面活性剤組成物を調製した。なお、ここで用いたアニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES)であり、そのオキシエチレンの平均付加モル数は3であり、アルキル基の炭素数は12または13であった。界面活性剤組成物中の界面活性剤成分の濃度は、以下に示す計算式で計算される。
界面活性剤成分の濃度(重量%)=
100×{(AA(g)+AS(g))/(AA(g)+AS(g)+イオン交換水(g))}
上記界面活性剤組成物の外観を下記に示す評価基準で評価した。
○:濁りがなく透明
△:やや濁りがある
×:明らかな濁りがある
次いで、上記界面活性剤組成物の粘度を、B型粘度計(温度20℃、ローター No,2、回転速度30rpm)を用いて測定した。粘度が500mPa・s以上であれば合格である。
物性の総合判定は、外観の評価が○で粘度および起泡度は合格であるものを合格(○)と判定し、それ以外は不合格(×)と判定する。
攪拌装置、温度計、窒素導入管および滴下漏斗を装備した500mlの四つ口フラスコに、精製ヤシ油236g(鹸化価258;脂肪酸残基のモル数1.085モル)、ジエタノールアミン120g(分子量105.14;1.141モル)および触媒としての水酸化カリウム1.8gを添加し、窒素気流下で撹拌しながら、80℃で反応を開始させた。
ジエタノールアミンの反応転化率を反応混合物のアミン価から計算し、反応転化率が0.05のときの温度T1は80℃であった。次いで、温度を制御して、その結果、反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度T2は90℃であった。その後、反応転化率0.8以上では、温度が80℃になるように制御して、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを得た。
得られたヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を上記評価方法にしたがって評価し、その結果を表1に示した。
実施例2〜4では、実施例1において、精製ヤシ油、ジエタノールアミンの添加量、また、T1およびT2をそれぞれ表1に示すものに変更する以外は、実施例1と同様に反応を行い、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドをそれぞれ得た。得られたヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において、精製ヤシ油236gの代わりにヤシ油脂肪酸メチル216g(脂肪酸残基のモル数0.981モル)を用い、ジエタノールアミンの量を105.14g(1.000モル)に変更する以外は、実施例1と同様にして四つ口フラスコに原料を添加し、75℃で反応を開始させた。
ジエタノールアミンの反応転化率が0.05のときの温度T1は75℃であった。次いで、温度を制御して、その結果、反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度T2は85℃であった。その後、反応転化率0.8以上では、温度が80℃になるように制御して、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドを得た。得られたヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
実施例1において、精製ヤシ油236gの代わりにパーム核油を236g(鹸化価258;脂肪酸残基のモル数1.085モル)を用い、ジエタノールアミン120g(分子量105.14;1.141モル)に変更する以外は、実施例1と同様にして四つ口フラスコに原料を添加し、90℃で反応を開始させた。
ジエタノールアミンの反応転化率が0.05のときの温度T1は90℃であった。次いで、温度を制御して、その結果、反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度T2は95℃であった。その後、反応転化率0.8以上では、温度が90℃になるように制御して、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミドを得た。得られたパーム核油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
比較例1〜3では、実施例1において、T1およびT2をそれぞれ表1に示す温度に変更する以外は、実施例1と同様に反応を行い、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドをそれぞれ得た。得られたヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
比較例4では、実施例2において、T1およびT2をそれぞれ表1に示す温度に変更する以外は、実施例2と同様に反応を行い、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドをそれぞれ得た。得られたヤシ油脂肪酸ジエタノールアミドの物性を実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
比較例5では、実施例1と同様にして四つ口フラスコに原料を仕込み、50℃で、反応を開始させた。反応開始5時間後のジエタノールアミンの反応転化率は0.03であった。その後、2時間反応を続けたが、反応転化率に変化がなかったため、反応を取り止めた。
それに対して、比較例1、2および4では、水系でアニオン性界面活性剤と混合した際に濁りが生じた。比較例3では増泡性および起粘性が低かった。また、比較例5では反応温度が低すぎて反応工程が進行しなかった。
Claims (7)
- 脂肪酸エステルおよびアルカノールアミンを反応させる工程を含む脂肪酸アルカノールアミドの製造方法であって、
前記脂肪酸エステル中の脂肪酸残基のモル数をX、前記アルカノールアミンのモル数をYとしたときに、下記数式(1)を満足し、
前記アルカノールアミンの反応転化率が0.05の時の温度をT1(℃)とし、前記反応転化率が0.6〜0.8の範囲における最高温度をT2(℃)としたとき、下記数式(2)〜(4)を満足する、
脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
0.8≦X/Y≦1.2 (1)
70≦T1≦100 (2)
−5≦T2−T1≦30 (3)
T2≦120 (4) - 前記工程を塩基性触媒の存在下で行う、請求項1に記載の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
- 前記アルカノールアミンが第2級アミンである、請求項1または2に記載の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
- 前記脂肪酸エステルが下記一般式(1)および/または一般式(2)で示される脂肪酸エステルであり、前記アルカノールアミンが下記一般式(3)で示されるアルカノールアミンである、請求項1〜3のいずれかに記載の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
(但し、R1、R2およびR3は、炭素数1〜21のアルキル基、炭素数3〜21のアルケニル基、炭素数1〜21のヒドキシアルキル基、または、炭素数3〜21のヒドキシアルケニル基であり、互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。)
(但し、R4は、炭素数1〜21のアルキル基、炭素数3〜21のアルケニル基、炭素数1〜21のヒドキシアルキル基、または、炭素数3〜21のヒドキシアルケニル基である。R5は炭素数1〜6のアルキル基である。)
(但し、R6およびR7は、炭素数1〜6の炭化水素基であり、互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。) - 75≦T1≦85である、請求項1〜4のいずれかに記載の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
- 5≦T2−T1≦15である、請求項1〜5のいずれかに記載の脂肪酸アルカノールアミドの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法で得られる脂肪酸アルカノールアミドと、アニオン性界面活性剤とを含む、界面活性剤組成物。
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