JP2014005565A - 不織布およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不織布を平面視した側の第1面側Z1に波形に連続して突出し平面視波形をなす波形突出部11が並列に配され、隣接する一方の前記波形突出部11Aの波形の位相と他方の前記波形突出部11Bの波形の位相が逆位相であり、隣接する前記波形突出部11A,11B同士が離間した領域とその領域よりも広く離間した領域を有し、前記広く離間した領域に前記第1面側Z1とは反対の第2面側Z2に突出し前記波形突出部に連続する第2面側突出部22を有する不織布10を提供する。
【選択図】図1
Description
特許文献1には、凹凸ないし起伏のあるシート材において、凸状部分と、開孔されている凹状部分とが全体に分散配置され、凹状部分の繊維集合密度が凸状部分の繊維集合密度より低いものが開示されている。これにより、高粘性体液の漏れを確実に抑制または防止し、しかも必要とされる他の特性をも備え、上記吸収性物品の表面材として総合的に優れた性能を有しているとされる。
また特許文献2に開示された不織布では、凸状部の繊維密度は溝部より高いため、シート表面に排泄された液体の低残留性が不十分である。
本発明は、液の拡がりを抑え、排泄物の捕集性がよい不織布を提供することにある。
本発明は、複数の突起と複数の孔とを有する支持体上に熱可塑性繊維を含有する繊維のウエブを搬送して熱風を吹き付け、該ウエブを該支持体に沿わせて該ウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法であって、前記支持体は、基部と、前記基部における前記支持体を平面視した側の第1面側に配した前記複数の突起と、前記基部の前記第1面側から第1面側とは反対の第2面側に通じる前記複数の孔を有し、前記突起と前記孔は、前記第1面側平面上の直交する第1の方向と第2の方向のそれぞれの方向に交互に配され、前記突起は対向する第1面と第2面とを有し、前記第1面と前記第2面は前記ウエブの搬送方向と直交する方向に配される不織布の製造方法を提供する。
本発明の不織布の製造方法は、支持体の突起の第1面と第2面とをウエブの搬送方向と直交する方向に配したことから、不織布を平面視した側の第1面側に波形に連続して突出し平面視波形をなす波形突出部が並列に配され、隣接する一方の前記波形突出部の波形の位相と他方の前記波形突出部の波形の位相が逆位相である不織布に賦形することができる。これにより、上述した本発明の不織布で得られるのと同様の効果が得られる不織布を製造できる。
本発明の不織布10は例えば生理用ナプキンや使い捨ておむつなどの吸収性物品の表面シートに適用することが好ましく、第1面側Z1を着用者の肌面側に向けて用い、第2面側Z2を物品内部の吸収体(図示せず)側に配置して用いることが好ましい。以下、図面に示した不織布10の第1面側Z1を着用者の肌面に向けて用いる実施態様を考慮して説明するが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。
隣接する波形突出部11A,11B同士が狭く離間した領域間における第1突出部21Aと第1突出部21Bとの間には、第1突出部21Aと第1突出部21Bとに連続してなる鞍部様形状の稜部24が配されている。稜部24は上記波形突出部11よりも第2面側Z2に低くなっている。したがって、上記第1突出部21は、稜部24を挟んで二つの頂点を有する突出部となっている。
ここでいう壁部22Wの「環状」とは、平面視において無端の一連の形状をなしていれば特に限定されず、平面視において円、楕円、矩形、多角形など、どのような形状であってもよい。シートの連続状態を好適に維持する上では円又は楕円が好ましい。さらに、「環状」を立体形状としていえば、円柱、斜円柱、楕円柱、切頭円錐、切頭斜円錐、切頭楕円錐、切頭四角錐、切頭斜四角錐など任意の環構造が挙げられ、連続したシート状態を実現する上では、円柱、楕円柱、切頭円錐、切頭楕円錐が好ましい。
特に図3に示すように、波形突出部11は、不織布厚みTを3等分した上部P1(第1面側Z1)と中間部P3で構成され、上部P1の一部と中間部P3で壁部11Wが構成されている。第2突出部22は、不織布厚みTを3等分した下部P2(第2面側Z2)を第2突出部頂部22Tとし、中間部P3を壁部22Wとして構成される。したがって、中間部P3は壁部11Wと壁部22Wとで共有されている。
また不織布厚みTが薄く、不織布10の層厚みが厚い場合や、それぞれの頂部の尖度ないし曲率が異なる場合には、断面において第2突出部頂点22Tp(開孔23を有する場合は、開孔23が無いものとして想定される第2突出部頂部22Tの頂点とする。)から隣接する第1突出部頂点21Tpまでの直線を3等分したそれぞれの位置でのこの直線に対する直交線が第2突出部頂点22Tpを通るz軸に平行な線周りに回転して得られる曲面で区分される不織布10の下部を第2突出部頂部22T、中間部を壁部22Wとしてもよい。もしくは、断面において直線になった部分を壁部22Wとし、そこから湾曲して丸みを帯びていく下部側の領域を第2突出部頂部22Tとしてもよい。
また本実施形態において、第2突出部22の内部には、第2面側Z2に開口した頂部に丸みのある円錐台状もしくは半球状の内部空間22Kを有している。
不織布厚みTは、用途によって適宜調節すればよいが、おむつや生理用品等の表面シートとして用いる場合、1mm以上であり、好ましくは1.5mm以上であり、更に好ましくは1.8mm以上である。そして7mm以下であり、好ましくは5mm以下である。また、1mm〜7mmであり、好ましくは1.5mm〜5mmであり、更に好ましくは1.8mm〜5mmである。上記範囲とすることにより、使用時の適度な排泄物捕捉性を実現することができる。上記波形突出部11同士の間隔は、用途によって適宜調節すればよく、おむつや生理用品等の表面シートとして用いる場合、不織布厚みTを上記範囲にするとともに、波形突出部11同士が最接近する位置での間隔d1を0.2mm〜10mm、好ましくは0.2mm〜5mm、より好ましくは0.2mm〜3mmとし、波形突出部11同士が最離間する位置での間隔d2を1mm〜20mm、好ましくは1mm〜15mm、より好ましくは2mm〜10mmとすることで、軟便付着量を低減し、便拡散面積を小さくすることができる。さらに開孔23の孔径を円換算で0.5mm〜5mm、好ましくは1mm〜3mm、より好ましくは1mm〜3mmとすることで、吸収体からの液戻りを抑えつつ、軟便の吸収体への移行、吸収を促進させることができる。上記円換算とは、例えば、開孔23の面積を円の面積に換算して求めることであり、孔径は換算して得た円の直径で表す。
また上記不織布10の坪量は特に限定されないが、シート全体の平均値で15g/m2〜70g/m2であり、好ましくは20g/m2〜40g/m2である。
さらに、波形突出部11を並列に配し、かつ隣り合う波形突出部11同士のそれぞれの平面視した波形の位相が逆位相になるように配したことから、不織布10を吸収性物品の表面材(表面シート)として使用した場合、不織布10に供給された液(軟便、経血等の高粘性液体)は、液が供給された位置の第2突出部22の内部空間22Kに溜まるが、内部空間22Kに貯える量を超えるとy(MD)方向およびx(CD)方向に拡がろうとする。そのとき、x方向については波形突出部11によって堰き止められ、y方向については稜部24によって一時的に堰き止められるが、堰き止め量を超えると、y方向は稜部24を超えて隣接する内部空間22Kまで広がる。このとき、稜部24では、MD方向に繊維配向性を有するため、より効率的に隣接する内部空間22Kに捕捉される。このことにより、x方向への液の拡散はより効果的に抑制され、横漏れ等がより抑制される。それぞれの方向において、波形突出部11および稜部24が堰の機能を果たすため、広い範囲に拡散することはなくなる。このように、波形突出部11および稜部24によって液の拡がりが抑えられる。特に軟便等の高粘性液の拡がりの抑制効果が大きい。
また、第2突出部頂部22Tが開孔23を有するので、開孔23を通じて吸収体(図示せず)に液が移行、吸収される。すなわち、開孔23によって液の通液性が高められる。このため、より平面方向への液の拡散が抑えられる。このようにして、軟便付着量が少なくなり、便拡散面積を小さくできる。よって、軟便の肌への付着が軽減され、清潔感を高めることができる。
上記MDとは、機械方向ともいい、不織布製造時における繊維ウエブの送給方向であり、「Machine Direction」の略語である。上記CDとはMDに対して直交する方向であり、「Cross Direction」の略語である。
図6(a)に示すように、ウエブ賦形の支持体の一例として支持体110を用いる。この支持体110は、第2突出部22が賦形される位置に対応して多数の突起112を有し、第1突出部21が賦形される位置に対応して孔113が配されている。すなわち、図7に示すように、支持体110は凹凸形状を有しており、基部111としての板体に突起112と孔113とが異なる方向に交互に配されている。例えば、x方向とy方向のそれぞれに突起111と孔112とが交互に配されている。上記突起112は、基部111の表面側に配され、第1面112Aと、第1面112Aに対向する第2面112Bを有し、第1面112Aもしくは第2面112B側からみて上部に丸みを有する等脚台形となっている。なお、支持体110は、上記構成に限定されるものではなく、基部の第1面側のx方向およびy方向に間隔をおいて突起を配し、x方向およびy方向のそれぞれの突起間に孔を配したものであればよい。例えば基部を並列にy方向に配した複数の棒体で構成し、隣接する棒体間(x方向)に交互に突起と孔を配し、y方向における棒体間に、突起と棒体と突起とで囲まれた領域を孔とを交互に配した構成とする支持体であってもよい。また、突起112の形状は、板体、錐体、等の種々の形状を採り得る。孔113の平面視形状は、円形、長円形、楕円形、多角形、角部が丸みを有する多角形等、種々の形状を採り得る。
したがって、平面視した側の第1面側Z1に波形に連続的に突出した平面視波形状をなし、内部空間11Kを有する波形突出部11が並列に、かつ隣接する波形突出部11のうち、一方の波形突出部11(11A)の波形状の位相と他方の波形突出部11(11B)の波形状の位相が逆位相となって配列される。それとともに、隣接する波形突出部11Aと波形突出部11Bが広い間隔で離間されている領域に第2面側Z2に突出し内部空間22Kを有する第2突出部22が配される。
融着する前の繊度の異なる繊維を含有したウエブ50を、所定の厚みとなるようカード機(図示せず)から賦形装置の支持体110上に搬送して定着させる。
次いで、その支持体110上のウエブ50に第1の熱風W1を吹きつけ、ウエブ50を支持体110の形状に沿うように賦形する(図6(a)の状態。)。このときの第1の熱風W1の温度は、ウエブ50を構成する熱可塑性繊維の融点に対して0℃〜70℃低いことが好ましく、5℃〜50℃低いことがより好ましい。第1の熱風W1の風速は、賦形性と風合いの観点から、20〜150m/sに設定され、好ましくは30〜100m/sに設定され、より好ましくは40〜80m/sに設定される。風速が下限値より遅くなると、波形突出部11や第2突出部22が十分に賦形されなくなり、軟便付着量の低減、便拡散面積の低減等の効果が十分に発揮されない。風速が上限値を超えると、第2突出部頂部22Tの開孔23の径が大きくなりすぎ、また潰れやすくなるので、軟便付着量が増大し、便拡散面積が増大して十分な効果が得られない。さらに、大きく開孔した開孔23を通って排泄物が逆戻りしやすくなる。
このようにして、ウエブ50を凹凸形状に賦形する。
図9に示すように、不織布10を平面視した側の第1面側Z1とは反対の第2面側Z2から第1面側Z1に波形に連続的に凹む平面視波形をなす波形溝部26が並列に配されている。波形溝部26は、隣接する一方の波形溝部26(26A)の波形の位相と他方の波形溝部26(26B)の波形の位相が逆位相である。さらに隣接する波形溝部26A,26B同士が離間した領域(狭く離間した領域)とその領域よりも広く離間した領域を有している。広く離間した領域には、第2面側Z2に突出する第2面側突出部22を有する。狭く離間した領域には波形溝部26同士を繋ぐ連通溝27を有する。第2面側突出部22の頂部には開孔23を有する。また波形溝部26A,26Bのそれぞれの底部には第1面側Z1に突出する第1突出部21が存する。この第1突出部21の裏面側(第2面側Z2)は、波形溝部26底部に小さな凹みを有し、第1突出部21の内部空間を構成している。
この不織布10を吸収性物品の表面シートと吸収体との間に配される中間シート(図示せず)に用いた場合、表面シートから通液された液体を素早く波形溝部26A,26Bを通じて拡散させることができ、それによって、吸収体に拡散させた液を吸収させることができるので、吸収体への吸収速度が速くなる。しかも第2面側突出部22が表面シート側に配されることから、表面シートと中間シートとの間隔が保たれ、通気性が良くなる。さらに、開孔23は表面シートに接するように配されるため、表面シートから開孔23を通じて吸収体に液を通液しやすくなるとともに、第2面側突出部22の内部空間22Kがバッファーの機能を有し、開孔23を通じての吸収体からのウエットバックを抑制することができる。
図10に示すように、本発明の不織布10を表面シート1に適用した使い捨ておむつを一部切欠して模式的に示す斜視図である。同図に示したおむつはテープ型の乳幼児用使い捨ておむつであり、平面に展開した状態のおむつを多少曲げて内側(肌当接面側)からみた状態で示している。
上述した実施形態に関し、さらに以下の不織布等を開示する。
隣接する一方の前記波形突出部の波形の位相と他方の前記波形突出部の波形の位相が逆位相であり、
隣接する前記波形突出部同士が離間した領域とその領域よりも広く離間した領域を有し、前記広く離間した領域に前記第1面側とは反対の第2面側に突出し前記波形突出部に連続する第2面側突出部を有する不織布。
<2>前記第2面側突出部の頂部に開孔を有する前記<1>に記載の不織布。
<3>前記波形突出部は平面視波形の頂部に前記第1面側に突出する第1面側突出部を有し、前記波形突出部間の狭く離間した領域を挟む前記第1面側突出部間に第2面側に凹むように連続する稜部を有する前記<1>又は<2>に記載の不織布。
<4>前記波形突出部に内部空間を有する前記<1>から<3>のいずれか1に記載の不織布。
<5>前記第2面側突出部に内部空間を有する前記<1>から<4>のいずれか1に記載の不織布。
<6>前記稜部は、MD方向に繊維配向性を有する前記<1>から<5>のいずれか1に記載の不織布。
<7>前記第1面側突出部が、平面視形状は三日月形を有し、断面は丸みをもった台形である前記<3>から<6>のいずれか1に記載の不織布。
<8>前記第2面側突出部は頂部および壁部とで構成され、前記壁部は環構造に構成されて、壁部の一方側が頂部の第1面側の開口周りに連続して構成されており、前記壁部の他方側は波形突出部と稜部に連続して構成されている前記<1>から<7>のいずれか1に記載の不織布。
<9>前記第2面側突出部頂部が、丸みをもった円錐台である前記<1>から<8>のいずれか1に記載の不織布。
<10>前記不織布の厚みが1mm〜7mmである前記<1>から<9>のいずれか1に記載の不織布。
<11>肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートに前記<1>から<10>のいずれか1に記載の不織布を使用した吸収性物品。
<12>肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートに前記<1>から<10>のいずれか1に記載の不織布を使用した乳幼児用使い捨ておむつ。
<13>肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートと前記吸収体間に中間シートが配され、前記中間シートに前記<1>から<10>のいずれか1に記載の不織布を使用した吸収性物品。
<14>肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートと前記吸収体間に中間シートが配され、前記中間シートに前記<1>から<10>のいずれか1に記載の不織布を使用した乳幼児用使い捨ておむつ。
<15>複数の突起と複数の孔とを有する支持体上に熱可塑性繊維を含有する繊維のウエブを搬送して熱風を吹き付け、該ウエブを該支持体に沿わせて該ウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法であって、
前記支持体は、基部と、前記基部における前記支持体を平面視した側の第1面側に配した前記複数の突起と、前記基部の前記第1面側から第1面側とは反対の第2面側に通じる前記複数の孔を有し、
前記突起と前記孔は、前記第1面側平面上の直交する第1の方向と第2の方向のそれぞれの方向に交互に配され、
前記突起は対向する第1面と第2面とを有し、
前記第1面と前記第2面は前記ウエブの搬送方向と直交する方向に配される
不織布の製造方法。
実施例1は、芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリエチレンからなる2.4dtex×51mmの芯鞘型複合繊維を坪量30g/m2となるようカード機から賦形装置に供給した。賦形装置では、多数の突起を有し通気性を有する支持体110の上に上記繊維ウエブ50を定着させた。この支持体110の突起111の平面視におけるMDピッチ5mm、CDピッチ8mmとした。
次いで、その支持体110上の繊維ウエブ50に熱風(温度130℃、風速50m/s)を吹きつけて賦形し、前記支持体110上の突起111にそって繊維ウエブ50を賦形するとともに、温度145℃、風速5m/sの熱風に切り替えて各芯鞘構造の繊維を融着させた。このように熱融着して賦形した不織布10を取り出し、実施例1の不織布試験体とした。この実施例1の不織布10の坪量は30g/m2であり、厚みTは4.6mmであった。
実施例2は、支持体110の突起111の平面視におけるMDピッチ5mm、CDピッチ10mmとした以外、上記実施例1と同様な条件で不織布10を作製した。
実施例3は、支持体110の突起111の平面視におけるMDピッチ7.5mm、CDピッチ15mmとした以外、上記実施例1と同様な条件で不織布10を作製した。
比較例1は、芯がポリエチレンテレフタレートで鞘がポリエチレンからなる2.4dtex×51mmの芯鞘型複合繊維を坪量30g/m2となる繊維ウエブを用い、汎用のエアースルー法により不織布の試験体を作製した。比較例1の不織布の厚みは0.9mmであった。
比較例2は、特開平03−137258号公報(特許文献1)に記載された実施例1の製造方法により、不織布の試験体を作製した。比較例2の不織布厚みは5.5mmであった。
比較例3は、特開2008−25081号公報(特許文献2)に記載された実施例1の製造方法により、筋状の凹凸形状を有することを特徴とする不織布の試験体を作製した。比較例3の不織布厚みは1.3mmであった。
不織布試験体の切断面を、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−1000で測定する部位が十分に視野に入り測定できる大きさ(10〜100倍)に拡大し、不織布厚みT(mm)を測定した。不織布厚みTは、側面視した不織布10において、第2面側Z2から最も離れた第1面側Z1に位置する第1突出部21の頂点と、第1面側Z1から最も離れた第2面側Z2に位置する第2突出部22の頂点とを通る平行平面の間隔とした。測定は、それぞれについて5回行い、その平均値を試験体の不織布厚みT(mm)とした。
繊維配向性(配向角、配向強度)の測定は以下のように行った。
日本電子株式会社製の走査電子顕微鏡JCM−5100を使用し、前記図1におけるz軸方向が上下となるようにサンプルを静置し、サンプルの測定する面に対して垂直の方向から撮影した画像(測定する繊維が10本以上計測できる倍率に調整:100〜300倍)を印刷し、透明PET製シート上に繊維をなぞった。前記の画像をパソコン内に取り込み、株式会社ネクサス社製のnexusNewQube(スタンドアロン版)画像処理ソフトウエアを使用し、前記画像を二値化した。次いで、前記二値化した画像を、繊維配向解析プログラムである、株式会社ネクサス製のFiber Orientation Analysis 8.13 Singleソフトを用い、フーリエ変換し、パワースペクトルを得て、楕円近似した分布図から、配向角と配向強度を得た。
また、配向強度の値が大きいほど繊維の向きがそろっていることを表す。配向強度が1.05以上の場合を配向しているとした。
配向角および配向強度の測定は3箇所で行い、それら測定値の平均を試験体の配向角および配向強度とした。本願実施例、比較例においては、壁部の配向角、配向強度の測定は、CD方向断面について測定した。
繊維の配向角は、色々な方向性を有する複数の繊維が全体としてどの方向に配向しているかを示す概念で、繊維の集合体の形状を数値化している。繊維の配向強度は、配向角を示す繊維の量を示す概念であり、配向強度は、1.05未満では、ほとんど配向しておらず、1.05以上で配向を有しているといえる。しかしながら、本実施形態においては、繊維配向がその部位によって変化している。すなわち、ある配向角の状態の部位から異なる配向角の部位へと変化する間(繊維がある方向に配向強度が強い状態から異なる配向に強い強度を示す部位へ変化する間)に、配向強度が弱い状態や再配向することで高い状態へ至る等の様々な状態を有する。そのため、ある強い配向角を示す部位と別の方向に強い配向角を示す部位との間においては、繊維の配向強度が弱くとも繊維の配向角が変わっていることが好ましく、配向強度が高いことがより好ましい。
図11(a)に示すように、試験体として表面シート1を備えた吸収性物品100としての乳幼児用使い捨ておむつを水平に置き、無加圧で中央部(排尿ポイント)に、擬似軟便120(ベントナイト:グリセリン:水:エマルゲン130K(商品名、花王株式会社製 界面活性剤)=28:14:114:14の比率で混合し、粘度300mPa・sに調整)を2g/秒の速度で10g注入し、5分静置した。その後図11(b)に示すように、透明PET製シート130を表面シート1の表面上に静かに乗せ、更に透明PET製シート130の上から3.5×103Paになるように加圧し、その状態を5分間維持した。その後、加圧を止めて、透明PET製シート130を取り出し、加圧前後の透明PET製シート130の質量を測定することで、透明PET製シート130に付着した擬似軟便120の質量を算出し、軟便付着量とした。また、加圧後の擬似軟便120が広がった面積を測定し、便拡散面積とした。
また、「両面突出部の有無」とは、不織布を平面視した側の第1面側とこの第1面側とは反対側の第2面側との両方に突出部を有するか否かということを意味する。
軟便付着量は0.12g〜0.18gであった。また、便拡散面積は、7〜16cm2であった。
比較例2は、軟便付着量は0.48gと多かった。また、便拡散面積は、50cm2と広がっていた。
比較例3は、軟便付着量は0.68gと多かった。また、便拡散面積は、58cm2と広がっていた。
比較例4は、軟便付着量は0.52gと多かった。また、便拡散面積は、61cm2と広がっていた。
11 波形突出部
11K (波形突出部の)内部空間
11W (波形突出部の)壁部
21 第1突出部(第1面側突出部)
22 第2突出部(第2面側突出部)
22K (第2突出部の)内部空間
22T 第2突出部頂部(第2突出部の頂部)
22W (第2突出部の)壁部
23 開孔
24,25 稜部
Claims (8)
- 不織布を平面視した側の第1面側に波形に連続して突出し平面視波形をなす波形突出部が並列に配され、
隣接する一方の前記波形突出部の波形の位相と他方の前記波形突出部の波形の位相が逆位相であり、
隣接する前記波形突出部同士が離間した領域とその領域よりも広く離間した領域を有し、前記広く離間した領域に前記第1面側とは反対の第2面側に突出し前記波形突出部に連続する第2面側突出部を有する不織布。 - 前記第2面側突出部の頂部に開孔を有する請求項1記載の不織布。
- 前記波形突出部は平面視波形の頂部に前記第1面側に突出する第1面側突出部を有し、前記波形突出部間の狭く離間した領域を挟む前記第1面側突出部間に第2面側に凹むように連続する稜部を有する請求項1または2に記載の不織布。
- 前記波形突出部に内部空間を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の不織布。
- 前記第2面側突出部に内部空間を有する請求項1から4のいずれか1項記載の不織布。
- 肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートに請求項1から5のいずれか1項に記載の不織布を使用した吸収性物品。 - 肌当接面側に配置される表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、前記両シート間に介在される吸収体とを有し、
前記表面シートと前記吸収体間に中間シートが配され、前記中間シートに請求項1から5のいずれか1項に記載の不織布を使用した吸収性物品。 - 複数の突起と複数の孔とを有する支持体上に熱可塑性繊維を含有する繊維のウエブを搬送して熱風を吹き付け、該ウエブを該支持体に沿わせて該ウエブに凹凸形状を賦形する不織布の製造方法であって、
前記支持体は、基部と、前記基部における前記支持体を平面視した側の第1面側に配した前記複数の突起と、前記基部の前記第1面側から第1面側とは反対の第2面側に通じる前記複数の孔を有し、
前記突起と前記孔は、前記第1面側平面上の直交する第1の方向と第2の方向のそれぞれの方向に交互に配され、
前記突起は対向する第1面と第2面とを有し、
前記第1面と前記第2面は前記ウエブの搬送方向と直交する方向に配される
不織布の製造方法。
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