JP2014126643A - 顕微鏡、顕微鏡の制御プログラム、方法および超音波電動ステージ - Google Patents

顕微鏡、顕微鏡の制御プログラム、方法および超音波電動ステージ Download PDF

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Abstract

【課題】手動で、超音波電動型ステージを任意の方向に大きな範囲で動かすことが可能な顕微鏡を提供する。
【解決手段】顕微鏡は、本体と、該本体に設置される超音波電動ステージを有し、前記超音波電動ステージは、前記本体に固定される基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータと、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号とを前記超音波モータに印加する駆動手段と、前記移動部を手動で移動可能とするとき、前記第1の信号を停止し、前記第2の信号のみを前記超音波モータに印加するように前記駆動手段を制御する制御手段とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、顕微鏡、顕微鏡の制御プログラム、方法および超音波電動ステージに関する。
従来、半導体や生体試料など微細構造の観察には、顕微鏡がよく利用されている。顕微鏡でこれらの標本を観察する場合には、標本をステージ上に載置する。このとき、観察対象の標本を顕微鏡観察下に位置合わせするために、平面内で直交する2つの方向に移動可能なステージ(XYステージ)が利用される。
XYステージには、主に手動型と電動型があり、電動型ステージのアクチュエータとしては、一般的に電磁型モータが利用されている。また、近年は、電動型ステージのアクチュエータとして、高精度な位置決めが行える超音波モータを用いることも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、電動型ステージに採用される超音波モータの一例として、直方体形状のリニア駆動型超音波アクチュエータを開示している。特許文献1に記載のリニア駆動型超音波アクチュエータは、アクチュエータの長辺方向(ステージの移動方向)に平行に配列した一対の振動子を有する。当該一対の振動子は、バネ等によりステージの側面に設けられたセラミックス等からなる摺動部材に押し付けられている。また、リニア駆動型超音波アクチュエータは、例えば、内部に4つの屈曲振動用電極と1つの縦振動用電極を有する積層型圧電体で構成されており、屈曲振動用電極と縦振動用電極とで位相が90°ずれた正弦波信号を印加することで駆動される。なお、屈曲振動用電極付近の圧電体は、縦振動用電極を中心に、アクチュエータの長辺方向の左右で分極方向が逆に設定されており、屈曲振動用電極に駆動信号が印加されると、左右の圧電体はそれぞれ逆方向に、長辺と直交する方向に伸縮する。これにより、一対の振動子の一方がステージから遠ざかる方向に動くと、他方はステージに押し付けられる方向に動く。縦振動用電極に駆動信号が印加されると、縦振動用電極付近の圧電体はアクチュエータの長辺方向に伸縮する。屈曲振動と縦振動が合成され、一対の振動子の各々は、上面から見た場合に楕円軌道を描いて、交互に摺動部材と接近・離反を繰り返すように動き、ステージを所定方向に移動させる。
電動型ステージの非駆動時(電圧非印加時)には、一対の振動子がステージの側面に押し付けられているため、一対の振動子とステージとの摩擦力により、ステージは静止しており、手動で動かすには強い力が必要である。ステージの移動指示が入力されると、駆動信号が印加され、屈曲振動用電極により励起される屈曲振動が、一対の振動子をそれぞれ逆方向に振動させてステージと振動子との摩擦力を減少させ、縦振動用電極により励起されるアクチュエータの長辺方向に伸縮する縦振動が、ステージにアクチュエータの長辺方向の力を与えて、該ステージをアクチュエータの長辺方向に移動させる。
特開2010−60695号公報
上述の電動型ステージでは、ステージの停止時は、一対の振動子が双方ともステージの側面に押し付けられており、ステージを手動で任意の方向に大きく動かすことは、一対の振動子との間の摩擦力によって非常に困難である。また、ステージの移動指示により駆動信号を印加すると、移動指示のあった方向に所定速度で移動する制御が行われ、ユーザが手動で自在にステージを移動させることは困難である。したがって、ステージ上に戴置された標本を交換するときなど、大きな範囲でステージを移動させたい場合で、微細な位置決めが不必要な場合でも、電動モードで動かす必要があり、時間がかかってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、超音波電動型ステージを手動により任意の方向へ大きな範囲で動かすことが可能な顕微鏡、顕微鏡の制御プログラム、方法および超音波電動ステージを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる顕微鏡は、本体と、該本体に設置される超音波電動ステージを備えた顕微鏡であって、前記超音波電動ステージは、前記本体に固定される基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータと、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号とを前記超音波モータに印加する駆動手段と、前記移動部を手動で移動可能とするとき、前記第1の信号を停止し、前記第2の信号のみを前記超音波モータに印加するように前記駆動手段を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡は、上記発明において、前記超音波電動ステージが、さらに、前記移動部の位置情報を検出する検出手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡は、上記発明において、前記制御手段が、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記駆動手段が前記超音波モータに印加する前記第2の信号の特性を制御することを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡は、上記発明において、前記制御手段が、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記移動部の移動速度を算出し、該算出した移動速度に基づき、前記駆動手段が前記超音波モータに印加する前記第2の信号の特性を制御することを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡は、上記発明において、前記制御手段が、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記移動部の移動速度を算出し、前記超音波電動ステージが、さらに、前記制御手段が算出した移動速度が所定速度を超過した場合に、警告情報を提示する警告情報提示手段を有することを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡の制御プログラムは、基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータとを有する超音波電動ステージを備えた顕微鏡の制御プログラムであって、前記移動部を電動移動させる指示又は手動移動を可能とする指示の入力を受け付ける入力手順と、前記入力手順において、前記移動部を手動移動を可能とする指示が入力された場合に、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号を停止し、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号のみを前記超音波モータに印加する駆動手順とを前記顕微鏡に実行させることを特徴とする。
本発明に係る顕微鏡の制御方法は、基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータとを有する超音波電動ステージを備えた顕微鏡の制御方法であって、前記移動部を電動移動させる指示又は手動移動を可能とする指示の入力を受け付ける入力工程と、前記入力手順において、前記移動部を手動移動を可能とする指示が入力された場合に、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号を停止し、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号のみを前記超音波モータに印加する駆動工程とを有することを特徴とする。
本発明に係る超音波電動ステージは、基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータと、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号とを前記超音波モータに印加する駆動手段と、前記移動部を手動で移動可能とするとき、前記第1の信号を停止し、前記第2の信号のみを前記超音波モータに印加するように前記駆動手段を制御する制御手段とを有する。
本発明によれば、超音波電動型ステージを手動により任意の方向へ大きな範囲で動かすことが可能な顕微鏡、顕微鏡の制御プログラム、方法および超音波電動ステージを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る倒立顕微鏡の全体構成および内部構成を模式的に示す図である。 図2は、実施の形態1による電動ステージの全体構成を示す図である。 図3Aは、実施の形態1による超音波アクチュエータの概略平面図である。 図3Bは、図3Aの直線AB間の概略断面図である。 図4は、実施の形態1による超音波モータの構成を表す概念図である。 図5は、実施の形態1による電動移動モードにおいて、駆動部から超音波モータに印加される駆動信号の一例を表す図である。 図6は、実施の形態1による超音波モータの屈曲振動を説明するための概略平面図である。 図7は、実施の形態1による超音波モータの縦振動を説明するための概略平面図である。 図8は、実施の形態1による超音波モータの手動移動モードを説明するための概念図である。 図9は、実施の形態1による手動移動モードにおいて、駆動部から超音波モータに印加される駆動信号の一例を表す図である。 図10は、図2に示す制御部による電動ステージの制御処理を表すフローチャートである。 図11は、実施の形態2による電動ステージの全体構成を示す図である。 図12は、図11に示す制御部による電動ステージの制御処理を表すフローチャートである。 図13は、実施の形態3による電動ステージの制御処理を表すフローチャートである。 図14は、実施の形態3による駆動信号の一例を表す図である。 図15は、実施の形態3による超音波モータの屈曲振動を説明するための概略平面図である。 図16は、実施の形態4による電動ステージの制御処理を表すフローチャートである。 図17は、本発明の実施の形態による電動ステージの他の例を示す図である。
以下の説明では、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、リニア駆動型超音波アクチュエータ(超音波モータ)を用いた倒立型顕微鏡について説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。さらにまた、図面は、模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、各部材の比率等は、現実と異なることに留意する必要がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法や比率が異なる部分が含まれている。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る倒立顕微鏡の全体構成および内部構成を模式的に示す図である。同図に示す倒立顕微鏡201は、標本Spを載置する電動ステージ100と、電動ステージ100を支持する本体部33と、本体部33の上方に位置し、電動ステージ100に載置された標本Spに対して透過照明を当てる透過照明部34と、電動ステージ100を制御する制御装置150aと、を備える。
本体部33には、電動ステージ100の下方に近接して対物レンズ36が取り付けられる。また、本体部33の内部には、対物レンズ36を通過した光を反射する反射ミラー37と、反射ミラー37が反射した光を結像する結像光学系38とが設けられている。結像光学系38の光路上には、結像光学系38が結像した光を集光する接眼レンズ39が本体部33の鏡筒31に取り付けられる。
透過照明部34は、透過照明支柱41の上端から透過照明支柱41が延びる方向と直交する方向に延びるアーム42と、透過照明支柱41の上端付近でアーム42が延びる側と反対側に設けられる光源43と、透過照明支柱41の上端付近に取り付けられて光源43を収容するランプハウス44と、電動ステージ100の上方に位置し、光源43から出射された照明光を集光して標本Spに結像させるコンデンサレンズ45と、透過照明支柱41の略中央部に取り付けられてコンデンサレンズ45を保持するコンデンサユニット46と、を有する。また、アーム42の内部には、光源43から出射された光を集光するコレクタレンズ47と、コレクタレンズ47を通過した光の光量を調節可能な視野絞り48と、視野絞り48を通過した光を反射してコンデンサレンズ45の光軸N1の方向(入射方向と直交する方向)へ折り曲げる反射ミラー49とが設けられている。
図2は、本発明の実施の形態1による電動ステージ100の全体構成を示す図である。図中、X方向(第1の方向)は電動ステージ100の上面に平行な面内の任意の方向であり、Y方向(第2の方向)は電動ステージ100の上面に平行な面内でX方向(第1の方向)と直交する方向である。本発明の実施の形態1は、電動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動もしくは任意の位置で静止させるための電動移動モードと、手動により電動ステージ100をXY方向の任意の位置に移動するための手動移動モードとを備える。
電動ステージ100は、例えば、第1部材(基部)1、第2部材(X方向移動部)3x及び第3部材(Y方向移動部)3yからなる移動部(ステージ)3、X方向移動部3x及びY方向移動部3yの移動をそれぞれガイドするガイドレール2x及び2y、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)、エンコーダ(変位センサ)18(18x及び18y)、及び制御装置150aを含んで構成される。なお、基部1、X方向移動部3xおよびY方向移動部3yには、光軸N1(図1)に応じた開口30が形成される。なお、本明細書において、移動部3と表記するときは第2部材(X方向移動部)3x及び第3部材(Y方向移動部)3yのいずれか一方もしくは双方を指し示す。
基部1は、図1に示す顕微鏡201に固定されており、その上面に、例えば、ボール循環式のガイドレール2xがX方向に沿って取り付けられている。また、基部1上には、X方向移動部3xを移動するための超音波アクチュエータ10x、及びX方向移動部3xの変位量(基部1とX方向移動部3xとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ18xが固定される。
X方向移動部3xは、ガイドレール2xに沿ってX方向(第1の方向)に往復移動可能に基部1上に取り付けられる。X方向移動部3xのX方向に平行な側面には、例えば、セラミックスなどの硬い材料からなる摺動部材5xが設けられる。また、X方向移動部3xのX方向に平行な側面には、スケール17xが設けられる。なお、図2では、摺動部材5xとスケール17xは同一側面上に設けられているが、一方を反対側の側面に設けてもよい。
基部1上のエンコーダ18xは、スケール17xに設けられた目盛り等のパターンを検出することにより、X方向移動部3xの変位量を検出して、X方向移動部3xの基部1に対する相対的位置を表す座標位置情報を制御装置150a内の検出部21に供給する。また、超音波アクチュエータ10xは、摺動部材5xに接触、押圧するようにして基部1に固定されており、制御装置150a内の駆動部14から供給される駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)により駆動され、X方向移動部3xを基部1に対して相対的に移動させる。
また、X方向移動部3xの上面には、例えば、ボール循環式のガイドレール2yがY方向に沿って取り付けられている。さらに、X方向移動部3x上には、Y方向移動部3yを移動させるための超音波アクチュエータ10y、及びY方向移動部3yの変位量(X方向移動部3xとY方向移動部3yとの相対的位置関係)を検出するためのエンコーダ18yが固定される。
Y方向移動部3yは、ガイドレール2yに沿ってY方向(第2の方向)に往復移動可能にX方向移動部3x上に取り付けられる。Y方向移動部3yのY方向に平行な側面には、例えば、セラミックスなどの硬い材料からなる摺動部材5yが設けられる。また、Y方向移動部3yのY方向に平行な側面には、スケール17yが設けられる。なお、図2では、摺動部材5yとスケール17yは同一側面上に設けられているが、一方を反対側の側面に設けてもよい。
X方向移動部3x上に設けられたエンコーダ18yは、スケール17yのパターンを検出することにより、Y方向移動部3yの変位量を検出して、Y方向移動部3yのX方向移動部3xに対する相対的位置を表す位置情報を制御装置150a内の検出部21に供給する。また、超音波アクチュエータ10yは、摺動部材5yに接触、押圧するようにしてX方向移動部3xに固定されており、制御装置150a内の駆動部14から供給される駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)により駆動され、Y方向移動部3yをX方向移動部3xに対して相対的に移動させる。
以上のように、X方向移動部3xは基部1に対して第1の方向(X方向)に、Y方向移動部3yはX方向移動部3xに対して第2の方向(Y方向)に往復移動可能に取り付けられている。したがって、Y方向移動部3yは、基部1に対して、XY平面で任意の位置に移動することができる。
制御装置150aは、例えば、制御部13、駆動部14、手動移動指示部15、電動移動指示部16、検出部21を含んで構成され、電動ステージ100の駆動制御を行う。電動移動指示部16は、電動ステージ100の移動開始及び停止、移動方向を入力する入力手段であり、ユーザは電動移動指示部16を操作して、電動ステージ100を任意の位置に電動移動させる。なお、移動方向に加えて移動速度等を指示できるようにしてもよい。電動移動指示部16は、例えば、方向指示スイッチ、ジョイスティック等で構成される。電動移動指示部16は、少なくとも、移動部3の移動方向を指示できるものであれば、その形態はどのようなものであってもよい。例えば、タッチパネルや表示画面上に表示されるソフトウェアスイッチ等であってもよい。また、複数の移動指示をシーケンスデータとして予め記録しておき、当該記録したシーケンスデータを再生することにより、自動で移動指示を行うようにしてもよい。また、本実施の形態では、移動の終了は、移動指示の入力中断により判断されるが、移動の終了を指示するスイッチ等を別に設けてもよい。
制御部13は、電動によりXY方向に移動可能な電動移動モードにおいて、電動移動指示部16から移動指示が入力されると、駆動部14に対して、当該移動指示に対応する駆動信号を出力するように制御する。例えば、電動ステージ100を所定方向に移動させる場合には、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)に対して、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)を供給するように駆動部14を制御する。電動ステージ100を静止させる場合には、駆動信号(屈曲振動信号、縦振動信号)の供給を停止するように駆動部14を制御する。なお、本実施の形態において、電動移動モードへの切り替えは、電動移動指示部16の操作を検出することにより自動的に行われるが、電動移動モードへの切り替えスイッチを別途設けるようにしてもよい。
手動移動指示部15は、電動ステージ100を手動で移動させることが可能な手動移動モードに遷移させるために操作する入力手段である。手動移動指示部15により、手動移動モードへの切り替えが指示されると、制御部13は、超音波アクチュエータ10(10x及び10y)に屈曲振動信号のみを供給するように、駆動部14を制御する。手動移動指示部15は、例えば、切り替えスイッチ、ボタン等で構成される。手動移動指示部15は、少なくとも、手動モードへの遷移及び手動モードからの復帰を指示することができるものであれば、その形態はどのようなものであってもよい。例えば、タッチパネルや表示画面上に表示されるソフトウェアスイッチ等であってもよい。
検出部21は、エンコーダ18(18x及び18y)からの位置情報を読み取り、基部1とX方向移動部3xとの相対位置関係、X方向移動部3xとY方向移動部3yとの相対位置関係をそれぞれ検出し、X方向移動部3xとY方向移動部3yのそれぞれの位置座標を検出する。検出した位置座標の情報は、制御部13に送られる。なお、検出部21は、X方向移動部3x及びY方向移動部3yの移動速度、加速度等を検出することもできる。また、X方向移動部3x及びY方向移動部3yに加えられる圧力を検出する圧力センサを備えていてもよい。
図3Aは、超音波アクチュエータ10の概略平面図であり、図3Bは、図3AのA−B線の概略部分断面図である。なお、移動部3xと移動部3y、摺動部材5xと摺動部材5y、超音波アクチュエータ10xと超音波アクチュエータ10yはそれぞれ同様の構成なので、ここでは移動部3、摺動部材5、超音波アクチュエータ10として説明する。
超音波アクチュエータ10は、図2の基部1(又は移動部3x)に取り付けられ、超音波モータ101と保持機構102を含んで構成される。超音波モータ101には、移動部3に対向する側面上に振動子101a及び101bが設けられる。振動子101a及び101bは、移動部3の側面に設けられる摺動部材5に接触、押圧されている。振動子101a及び101bは、例えば強化繊維を含む摩擦係数の比較的小さな樹脂を母材とした材料で形成される。
保持機構102は、固定用ビス穴19a、19bを通してビスにより、基部1(又はX方向移動部3x)に固定され、超音波モータ101を基部1(又はX方向移動部3x)に対して保持する部材である。保持機構102は、例えば、アルミニウム等の金属で形成され、切り欠き穴部22、薄板ばね部104、コイルばね103を有する。薄板ばね部104の中央には、厚肉部104aが形成され、厚肉部104aは、超音波モータ101に接着される。
また、保持機構102の中央にはネジ穴が形成され、図3Bに示すように、ネジ穴の中にコイルばね103が挿入される。コイルばね103を挿入した状態で、ネジ20をネジ穴にねじ込むことによって、コイルばね103が、ねじ込み量に応じた押圧力で、厚肉部104aを超音波モータ101に押圧する。また、コイルばね103の内側にはダンピング材24が挿入される。ダンピング材24は、例えば、ゴムで形成され、振動子101a及び101bを振動させる際に、バネ103の共振により発生する音を抑える役割をする。
図4は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の構成を表す概念図である。本発明の実施の形態1による超音波モータ101は、直方体形状の積層型圧電体で構成され、内部に4つの屈曲振動用電極105a〜105dと1つの縦振動用電極105eを有する。超音波モータ101の摺動部材5に対向する側面には、振動子101a及び101bが設けられており、振動子101a及び101bは、摺動部材5に接触している。
図4に示すように、4つの屈曲振動用電極105a〜105dは、縦振動用電極105eを挟んで、超音波モータ101の長辺方向(移動部3の移動方向)に沿って2つずつ2列に配置される。屈曲振動用電極105a〜105dには、駆動部14から屈曲振動信号が印加される。縦振動用電極105eには、駆動部14から縦振動信号が印加される。
図4で縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a(摺動部材5から遠い電極)及び105c(摺動部材5に近い電極)の電極付近の圧電体と、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b(摺動部材5から遠い電極)及び105d(摺動部材5に近い電極)の電極付近の圧電体とでは分極方向が逆に設定される。縦振動用電極105eの左側に配置される屈曲振動用電極105a及び105cにそれぞれプラス電圧及びマイナス電圧が印加されるとき、縦振動用電極105eの右側に配置される屈曲振動用電極105b及び105dには、それぞれマイナス電圧及びプラス電圧が印加されるように構成される。
図5は、本発明の実施の形態1による電動移動モードにおいて、駆動部14から超音波モータ101に印加される駆動信号の一例を表す図である。縦振動信号(第1の信号)及び屈曲振動信号(第2の信号)は、例えば、図5に示すように、高周波の正弦波信号であり、縦振動信号と屈曲振動信号は、位相が90°異なる。電動移動モードでは、これら縦振動信号と屈曲振動信号の双方が超音波モータ101に印加される。
図6は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の屈曲振動を説明するための概略平面図である。図7は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の縦振動を説明するための概略平面図である。
屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにプラス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a、105d、105e)の圧電体は膨張するように変形し、「−」符号の電極部分(電極105b、105c)の圧電体は縮む様に変形する。一方、屈曲振動用電極105a〜105d及び縦振動用電極105eにマイナス電圧が印加される間、「+」符号の電極部分(電極105a、105d、105e)の圧電体は縮む様に変形し、「−」符号の電極部分(電極105b、105c)の圧電体は膨張する様に変形する。本実施の形態による振動信号はいずれも高周波の正弦波信号であるので、これらの動作が繰り返される。
このため、屈曲電極105a〜105dに、図5に示す屈曲振動信号を印加すると、図6に模式的に示すように、屈曲変形振動が励起される。具体的には、振動子101aが移動部3(摺動部材5)から遠ざかる方向に動くと、振動子101bは移動部3(摺動部材5)に押し付けられる方向に動き、その後、振動子101bが移動部3(摺動部材5)から遠ざかる方向に動くと、振動子101aが移動部3(摺動部材5)に押し付けられる方向に動くという動きを繰り返す。縦振動用電極105eに、図5に示す縦振動信号を印加すると、図7に示すように、超音波モータ101が長辺方向に伸縮する縦振動が励起される。
このように、2種類の振動の位相を90°ずらして同時に励起させると、図6に示す屈曲振動と図7に示す縦振動が合成され、超音波モータ101の振動子101a及び101bは図4に破線の楕円で示す軌跡を描くように振動する。すなわち、振動子101a及び101bが、同じ楕円軌道を描くとともに、同時刻での変位が半周ずれて、摺動部材5に対して交互に接近・離反を繰り返すように変位する。なお、図4において、楕円の矢印の位置は、振動子101a及び101bの同時刻における変位が同じ楕円軌道上で半周ずれていることを模式的に表している。
また、振動子101a及び101bが、図6に示す屈曲振動をすることで、摺動部材5と接触する際に生じる摩擦力を減らすことができる。また、縦振動用電極105eに図5に示す縦振動信号を印加することで、図7に示すように、超音波モータ101が長手方向に沿って伸縮運動を引き起こす。この伸縮運動と屈曲運動が合成されて移動部(ステージ)3を動かす。
なお、目標位置への位置決めが完了した後に、移動部3を停止(静止)状態にするには、超音波モータ101への電圧(駆動信号)印加を停止する。電圧印加を停止することにより、超音波モータ101の振動子101a及び101bが一定の圧力で摺動部材5を押し付け、移動部3を停止(静止)させる。
図8は、本発明の実施の形態1による超音波モータ101の手動移動モードを説明するための概念図である。図9は、本発明の実施の形態1による手動移動モードにおいて、駆動部14から超音波モータ101に印加される駆動信号の一例を表す図である。
手動移動モードにおいては、図8に示すように、縦振動用電極105eへの縦振動信号の印加は停止され、屈曲電極105a〜105dへの屈曲振動信号の印加のみが実行される。このようにすることで、超音波モータ101は、図6に示す屈曲振動が励起される。したがって、図7に示す縦振動が合成されないので、超音波モータ101の振動子101a及び101bは図9に破線の矢印で示すように、摺動部材5に対して、交互に接近・離反を繰り返すように変位する。
この場合、縦振動用電極105eに電圧を印加しないため、図7に示す縦方向の振動が起きず、図6に示す屈曲振動のみが励起される。屈曲振動は、振動子101a及び101bが摺動部材5と反発(離間)する方向に力を誘発するため、摺動抵抗が軽くなる。このため、手動移動モードでは、摺動抵抗が減少し、ユーザは移動部3を手で押して動かすことが可能となる。
図10は、図2に示す制御部13による電動ステージ100の制御処理を表すフローチャートである。この制御処理は、例えば、顕微鏡201の電源が投入されると開始され、電源が切断されると終了する。なお、初期状態は電動移動モードにあり、超音波モータ101には電圧が印加されておらず、電動ステージ100の移動部3(X方向移動部3x及びY方向移動部3y)は停止しているものとする。
ステップS101では、制御部13(制御装置150a)は、電動ステージ100の移動部3(X方向移動部3x及びY方向移動部3y)に対する電動移動指示の入力の有無を判断する。電動移動指示は、例えば、ユーザが図2の電動移動指示部16を用いて入力する、移動部3の移動方向の指示である。制御部13が、電動移動指示の入力が有ったと判断した場合(ステップS101:Yes)は、ステップS102に進み、電動移動指示の入力が無かったと判断した場合(ステップS101:No)にはステップS104に進む。
ステップS102では、ステップS101で入力された電動移動指示の内容(移動方向)にしたがい、制御部13は、縦振動用電極105eへ縦振動信号を印加し、屈曲電極105a〜105dへ屈曲振動信号を印加するように駆動部14を制御する。これにより、駆動部14から屈曲電極105a〜105d及び縦振動用電極105eに、図5に示すような屈曲振動信号及び縦振動信号が発振され、図6に示す屈曲振動及び図7に示す縦振動が励起されて、振動子101a及び101bに図4に示すような楕円運動を生じさせ、移動部3を任意の方向に移動させることができる。
ステップS103では、制御部13は、移動部3の停止(静止)指示の入力の有無を判断する。停止指示は、例えば、ユーザの電動移動指示部16による電動移動指示の入力を中断することにより行う。すなわち、本実施の形態では、移動部3はユーザが特定方向への移動指示をしている間、当該特定方向へ移動され、移動指示を中断すると停止する。なお、停止指示の入力方法はこれに限らず、移動の停止指示専用のスイッチ等を設けてもよい。制御部13が、停止指示の入力が有ったと判断した場合(ステップS103:Yes)は、ステップS107に進み、停止指示の入力が無かったと判断した場合(ステップS103:No)にはステップS102に戻る。
ステップS107では、制御部13は、縦振動用電極105eへの縦振動信号の印加、及び屈曲電極105a〜105dへの屈曲振動信号の印加の双方を停止するように駆動部14を制御する。これにより、縦振動及び屈曲振動の双方が停止し、振動子101a及び101bが摺動部材5に押し付けられる状態となる。屈曲振動が停止すると、摺動力量が大きくなり、位置決めが完了する。
ステップS108では、制御部13は、観察の終了指示(制御処理の終了指示)の入力の有無を判断する。観察の終了指示は、例えば、顕微鏡201の主電源の切断等により入力される。制御部13が終了指示の入力が有ったと判断した場合(ステップS108:Yes)には、この制御処理を終了する。制御部13が終了指示の入力が無かったと判断した場合(ステップS108:No)には、ステップS101に戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS104では、制御部13は、電動ステージ100の移動部3(X方向移動部3x及びY方向移動部3y)に対する手動移動指示(手動移動モードの開始指示)の入力の有無を判断する。手動移動指示は、例えば、ユーザが図2の手動移動指示部15を操作することにより入力する。制御部13が、手動移動指示の入力が有ったと判断した場合(ステップS104:Yes)は、ステップS105に進み、手動移動指示の入力が無かったと判断した場合(ステップS104:No)にはステップS107に進む。
ステップS105では、制御部13は、縦振動用電極105eへの縦振動信号の印加を停止し、屈曲電極105a〜105dへ屈曲振動信号を印加するように駆動部14を制御する。これにより、駆動部14から図8に示すような屈曲振動信号が発振され、縦振動は励起されずに、図6に示す屈曲振動のみが励起される。屈曲振動は、振動子101a及び101bが摺動部材5と反発する方向に力を誘発するため、摺動抵抗が軽くなる。このため、超音波アクチュエータ10の屈曲電極105a〜105dのみに電圧を印加すると、摺動抵抗が減少し、ユーザは移動部3を手で軽く押して動かすことが可能となる。
ステップS106では、制御部13は、手動移動の終了(手動移動モードの終了)指示の入力の有無を判断する。終了指示は、例えば、ユーザが手動移動モードにおいて、図2の手動移動指示部15を再度操作することにより入力する。制御部13が、終了指示の入力が有ったと判断した場合(ステップS106:Yes)は、ステップS107に進み、手動移動指示の入力が無かったと判断した場合(ステップS106:No)にはステップS105に戻り、ステップS105の処理を繰り返す。
なお、上記ステップS101〜108の処理中、手動移動モードにあるときも含めて、検出部21は所定時間ごとに制御部13に位置座標の情報を与えている。そのため、移動部3の座標位置を見失わないので、手動移動モードと電動移動モードとの相互切り替えを円滑に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態1によれば、手動移動モードにあるときには、縦振動用電極105eへの縦振動信号の印加を停止し、屈曲電極105a〜105dへ屈曲振動信号を印加するようにしたので、振動子101a及び101bと移動部3の摩擦力を減らし、標本交換時など大きな距離を移動させたい場合に、手で直接移動部3を押して移動させることが出来る。よって、標本交換に要する時間を短縮できる。
(実施の形態2)
図11は、本発明の実施の形態2による電動ステージ100の全体構成を示す図である。この実施の形態2による電動ステージの説明においては、実施の形態1による電動ステージと同一の構成要素については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
実施の形態2において、電動ステージ100は、電動により電動ステージ100をXY方向に移動もしくは静止するための電動移動モードと、手動により電動ステージ100をXY方向に移動するための手動移動モードとを備える。電動ステージ100が手動モードに設定されているときに、電動ステージ100の移動速度が所定速度を超過した場合に、警告情報提示部23は、ユーザに対して警告情報を提示する。これにより、検出が不可能となって位置座標の検出エラーが発生するのを未然に防止することができる。
実施の形態2では、実施の形態1の制御装置150aの構成に加えて、警告情報提示部23を設けて制御装置150bとしている。警告情報提示部23は、警告音を発するためのサウンドシステム、警告表示を行うための表示装置等の少なくとも一つで構成される。警告表示を行うための表示装置を用いる場合には、当該表示装置を電動ステージ100の移動部3上又は移動部3近傍に配置し、ユーザが手動で移動部3を移動させる際に、容易に警告を認識できるようにすることが好ましい。
実施の形態2では、制御部13が、検出部21からの位置座標情報を速度情報に変換し、変換した速度情報で示される移動部3の移動速度が閾値(所定速度)を超えた場合に、警告情報提示部23に対して、警告情報を提示(警告音の発音、警告表示)するように制御する。なお、警告情報の提示は、移動部3の移動速度が所定速度を超えた場合に限らず、例えば、移動部3の移動に係る加速度が所定値を超えた場合に行ってもよい。また、移動部3の位置が所定範囲外になった場合や、移動距離が所定距離以上になった場合等に警告を発するようにしてもよい。さらには、移動部3に対する圧力を検出するようにして、検出した圧力が所定値以上の場合に、警告を発するようにしてもよい。
図12は、図11に示す制御部13による電動ステージ100の制御処理を表すフローチャートである。ステップS201〜ステップS205、及びステップS208〜ステップS210の処理は、それぞれ図10のステップS101〜ステップS105、及びステップS106〜ステップS108の処理と同様であるので、その説明を省略し、図10の実施の形態1による制御処理との違いのみを説明する。
ステップS206では、制御部13は、移動部3の移動速度が所定速度を超過したか否かを判断する。移動部3の移動速度は、例えば、検出部21から所定時間ごとに送出される移動部3の座標位置情報を制御部13において速度情報に変換し、該変換した速度情報で表される移動部3の移動速度が、所定速度を超えたか否かを判断する。制御部13が、所定速度を超えていると判断した場合(ステップS206:Yes)は、ステップS207に進み、所定速度以下であると判断した場合(ステップS206:No)は、ステップS208に進む。なお、ここで所定速度とは、例えば、図2のエンコード18がカウントエラーを起こさない速度(読み取り可能速度)である。
ステップS207では、制御部13は、警告情報を提示するように警告情報提示部23を制御する。警告情報の提示は、例えば、警告情報提示部23が警告音を発したり、警告表示を表示したりすることで行われる。その後、ステップS208に進む。
以上のように、本発明の実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加えて、移動部3の移動速度が、所定の速度を超えると、警告情報を提示するため、エンコーダのカウントエラー等に起因するエラーを未然に防ぐことが可能となる。
(実施の形態3)
実施の形態3による電動ステージ100の全体構成は、図2又は図11に示す構成と同様であるので、説明を省略する。実施の形態3では、電動ステージ100は、電動により電動ステージ100をXY方向に移動もしくは静止するための電動移動モードと、手動により電動ステージ100をXY方向に移動するための手動移動モードとを備え、手動モードにあるときに、電動ステージ100の移動速度が所定速度を超過した場合に、屈曲振動の特性(例えば、振幅)を制御することで摺動力量を変化させる。
図13は、実施の形態3による電動ステージ100の制御処理を表すフローチャートである。ステップS301〜ステップS305、及びステップS308〜ステップS310の処理は、それぞれ図10のステップS101〜ステップS105、及びステップS106〜ステップS108の処理と同様であるので、その説明を省略し、図10の実施の形態1による制御処理との違いのみを説明する。
ステップS306では、制御部13は、移動部3の移動速度が所定速度を超過したか否かを判断する。移動部3の移動速度は、例えば、検出部21から所定時間ごとに送出される移動部3の座標位置情報を制御部13において速度情報に変換し、該変換した速度情報で表される移動部3の移動速度が、所定速度を超えたか否かを判断する。制御部13が、所定速度を超えていると判断した場合(ステップS306:Yes)は、ステップS307に進み、所定速度以下であると判断した場合(ステップS306:No)は、ステップS308に進む。なお、ここで所定速度とは、例えば、図2のエンコード18がカウントエラーを起こさない速度(読み取り可能速度)である。
ステップS307では、制御部13は、屈曲電極105a〜105dへ印加する屈曲振動信号の特性を変更するように駆動部14を制御する。例えば、図14に示すように屈曲振動信号の振幅を大きなものから小さなものへと切り替える。これにより、図15に示すように、振動子101a及び101bの屈曲振動の振幅を小さくすることができ、摺動力量を重く変化させることが出来る。その後、ステップS308に進む。
なお、屈曲振動の振幅は、大きなものから小さなものに切り替える代わりに、複数の段階に分けて徐々に小さくするようにしてもよいし、連続的に小さくしてもよい。また、振幅を小さくした後に、最終的に屈曲振動信号を停止して、移動部3の移動を制限するようにしてもよい。さらに、振動を小さくする動作を入れずに振幅を止めても良い。
以上のように、本発明の実施の形態3によれば、実施の形態1の効果に加えて、移動部3の移動速度が、所定速度を超えると、摺動力量を重く変化させ、移動部3の移動速度を抑制することができる。これにより、エンコーダのカウントエラー等に起因するエラーを未然に防ぐことが可能となる。
なお、屈曲振動信号の制御は、移動部3の移動速度が所定速度を超えたときに限らず、例えば、移動部3の移動に係る加速度が所定値を超えた場合や、移動部3の位置が所定範囲外になった場合、移動距離が所定距離以上になった場合に行ってもよい。さらには、移動部3に対する圧力を検出するようにして、検出した圧力が所定値以上の場合に、信号特性を制御するようにしてもよい。
(実施の形態4)
図16は、実施の形態4による電動ステージ100の制御処理を表すフローチャートである。ステップS406以外の処理(ステップS401〜ステップS405、及びステップS407〜ステップS410)は、それぞれ図13のステップS301〜ステップS305、及びステップS307〜ステップS310の処理と同様であるので、その説明を省略し、図13の実施の形態3による制御処理との違いのみを説明する。実施の形態4では、制御部13は検出部21から送られてくる座標位置情報に基づき、制御部13が駆動部14を制御する。
ステップS406において、制御部13は、検出部21から送られてくる座標位置情報で示される移動部3の座標位置が、所定の範囲外に位置するか否かを判断する。制御部13が、移動部3の座標位置が所定の範囲外にあると判断した場合(ステップS406:Yes)には、ステップS407に進み、摺動力量を重くするように駆動部14を制御する。制御部13が、移動部3の座標位置が所定の範囲内にあると判断した場合(ステップS406:No)は、ステップS408に進む。
なお、実施の形態4においても、屈曲振動の振幅は、大きなものから小さなものに切り替える代わりに、複数の段階に分けて徐々に小さくするようにしてもよいし、連続的に小さくしてもよい。また、振幅を小さくした後に、最終的に屈曲振動信号を停止して、移動部3の移動を制限するようにしてもよい。さらに、振動を小さくする動作を入れずに振幅を止めても良い。
以上のように、本発明の実施の形態4によれば、実施の形態1の効果に加えて、移動部3の座標位置が、所定範囲から出ると、摺動力量を重く変化させ、移動部3の移動速度を抑制することができる。これにより、ストッパーに当たる手前で摺動力量を重くして、ストッパーと移動部3が衝突し急に止まることを回避できる。また、他ユニットへの衝突を防ぐことが出来る。
(実施の形態5)
図17は、本発明の実施の形態5による電動ステージ200の全体構成を示す図である。上述した実施の形態1〜4の電動ステージ100は、互いに直交する二方向に移動可能であったが、この実施の形態5による、一方向にのみ移動可能な電動ステージ200と置換可能である。上述の各実施の形態では、移動部3として、移動部3x及び移動部3yの2つが含まれていたが、図17に示す電動ステージ20は、移動部3を1つのみとして、一方向のみに移動可能としたものである。
電動ステージ200は、例えば、第1部材(基部)1、ガイドレール2、移動部(ステージ)3、超音波アクチュエータ10、スケール17、エンコーダ(変位センサ)18、及び制御装置150(150a又は150b)を含んで構成される。各構成は、上述の実施の形態1〜4のものと同様である。
なお、上述の実施の形態1〜5は、いずれも図1に示す倒立型顕微鏡201に適用可能である。また、倒立型の顕微鏡201を例としてあげたが、正立型の顕微鏡等、他の型式の顕微鏡を図1に示す顕微鏡201に代えて用いることができる。すなわち、移動可能なステージを取り付け可能な顕微鏡であれば、本発明の各実施の形態による電動ステージを取り付けて用いることが可能である。
また、上述の実施の形態2は、実施の形態3及び実施の形態4の一方又は双方と組み合わせることが可能である。また、当然に、実施の形態3及び実施の形態4を組み合わせることも可能である。
1 基部
2 ガイドレール
3 移動部(ステージ)
5 摺動部材
10 超音波アクチュエータ
13 制御部
14 駆動部
15 手動移動指示部
16 電動移動指示部
17 スケール
18 エンコーダ
19 固定用ビス穴
20 ネジ
21 検出部
22 切り欠き穴部
23 警告情報提示部
24 ダンピング材
30 開口
31 鏡筒
33 本体部
34 透過照明部
36 対物レンズ
37 反射ミラー
38 結像光学系
39 接眼レンズ
41 透過照明支柱
42 アーム
43 光源
44 ランプハウス
45 コンデンサレンズ
46 コンデンサユニット
47 コレクタレンズ
48 視野絞り
49 反射ミラー
100、200 電動ステージ
101 超音波モータ
101a、101b 振動子
102 保持機構
103 コイルばね
104 薄板ばね
104a 厚肉部
105 振動用電極

Claims (8)

  1. 本体と、該本体に設置される超音波電動ステージを備えた顕微鏡であって、
    前記超音波電動ステージは、
    前記本体に固定される基部と、
    前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、
    前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータと、
    前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号とを前記超音波モータに印加する駆動手段と、
    前記移動部を手動で移動可能とするとき、前記第1の信号を停止し、前記第2の信号のみを前記超音波モータに印加するように前記駆動手段を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする顕微鏡。
  2. 前記超音波電動ステージは、さらに、前記移動部の位置情報を検出する検出手段を備えることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
  3. 前記制御手段は、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記駆動手段が前記超音波モータに印加する前記第2の信号の特性を制御することを特徴とする請求項2記載の顕微鏡。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記移動部の移動速度を算出し、該算出した移動速度に基づき、前記駆動手段が前記超音波モータに印加する前記第2の信号の特性を制御することを特徴とする請求項3記載の顕微鏡。
  5. 前記制御手段は、前記検出手段が検出した位置情報に基づき、前記移動部の移動速度を算出し、
    前記超音波電動ステージは、さらに、前記制御手段が算出した移動速度が所定速度を超過した場合に、警告情報を提示する警告情報提示手段を有することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の顕微鏡。
  6. 基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータとを有する超音波電動ステージを備えた顕微鏡の制御プログラムであって、
    前記移動部を電動移動させる指示又は手動移動を可能とする指示の入力を受け付ける入力手順と、
    前記入力手順において、前記移動部を手動移動を可能とする指示が入力された場合に、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号を停止し、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号のみを前記超音波モータに印加する駆動手順と
    を前記顕微鏡に実行させることを特徴とする顕微鏡の制御プログラム。
  7. 基部と、前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータとを有する超音波電動ステージを備えた顕微鏡の制御方法であって、
    前記移動部を電動移動させる指示又は手動移動を可能とする指示の入力を受け付ける入力工程と、
    前記入力手順において、前記移動部を手動移動を可能とする指示が入力された場合に、前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号を停止し、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号のみを前記超音波モータに印加する駆動工程と
    を有することを特徴とする顕微鏡の制御方法。
  8. 基部と、
    前記基部に対して電動または手動で移動可能に取り付けられた移動部と、
    前記基部に取り付けられ、印加信号に応じて振動する振動子を有する超音波モータと、
    前記移動部の移動方向と平行な方向の振動を励起する第1の信号と、前記移動部の移動方向と直交する方向の振動を励起する第2の信号とを前記超音波モータに印加する駆動手段と、
    前記移動部を手動で移動可能とするとき、前記第1の信号を停止し、前記第2の信号のみを前記超音波モータに印加するように前記駆動手段を制御する制御手段と
    を有する超音波電動ステージ。
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