JP2014127936A - 音像定位装置、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 立体音響技術を用いて車両の挙動を安定させ、しかも、比較的簡単な処理で音像の定位を実現し計算コストの大幅な削減を図ることが可能な音像定位装置を提供する。
【解決手段】 自車両の速度を取得し(S100)、自車両の現時点での位置を取得し(S110)、道路形状を取得して(S120)道路の曲率を取得する(S130)。そして、T秒後の自車両の位置である将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として指令値を算出する(S150)。この指令値を出力することにより(S160)、音像を定位させる。つまり、自車両の将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として、当該予測注視点に音像を定位させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 自車両の速度を取得し(S100)、自車両の現時点での位置を取得し(S110)、道路形状を取得して(S120)道路の曲率を取得する(S130)。そして、T秒後の自車両の位置である将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として指令値を算出する(S150)。この指令値を出力することにより(S160)、音像を定位させる。つまり、自車両の将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として、当該予測注視点に音像を定位させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車両走行中において適切な運転操作を実現するために運転者の視線を誘導するよう音像を定位させる音像定位装置に関する。
車両の走行に関し、その安全を図る技術が種々提案されている。例えば、走行中に車両が車線を逸脱しそうになった場合に車線の逸脱を防止する車線逸脱防止装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、車線逸脱量を予測値として算出し、当該算出した予測値に基づいて自車両が車線逸脱傾向にあるかどうかを検出する。そして、自車両が車線逸脱傾向にある場合には、警報を発したり、車線からの逸脱を回避するように車両を制御したりする。
ところで、特許文献1に記載された技術は、車線逸脱傾向にあるかどうかを検出するものであり、車線逸脱傾向が生じた後に、警告を発したり、車両の制御を行ったりする。つまり、車両の挙動が危険な状態となることを予測して、それに対する措置を講じるものである。
ところが、さらなる安全運転を考えた場合、そもそも車両の挙動が危険な状態とならないようにする工夫が重要となってくる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、立体音響の技術を用いて車両の挙動を安定させ、しかも、比較的簡単な処理で音像の定位を実現し計算コストの大幅な削減を図ることが可能な音像定位装置を提供することを目的とする。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、立体音響の技術を用いて車両の挙動を安定させ、しかも、比較的簡単な処理で音像の定位を実現し計算コストの大幅な削減を図ることが可能な音像定位装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた音像定位装置(3)は、音像を生成するオーディオシステム(52)及び、オーディオシステムに対し音像を定位させるための伝達関数を設定する立体音響システム(51)と共に用いられる。
ここで音像定位装置は、例えばナビゲーション装置として具現化される。このとき、オーディオシステム及び立体音響システムは、通常、ナビゲーション装置の外部に設けられる。ただし、ナビゲーション装置、オーディオシステム、及び、立体音響システムを備えたナビゲーションシステムの発明として実現してもよい。
音像定位装置は、音像定位処理を実行する。この音像定位処理は、走行中に運転者が注視する事が推奨される注視点である予測注視点を算出し、当該予測注視点を示す指令値を立体音響システムへ出力することにより、オーディオシステムを介して音像を予測注視点に定位させるものである。
走行中における運転者の視線は、その視覚運動量が最小となる点の周辺に注がれることが分かっている。したがって、走行中に運転者が視線を向ける事が推奨される点である予測注視点を算出し、立体音響の技術を用いて予測注視点に音像を定位させれば、運転者の視線を予測注視点に誘導することができ、車両の挙動を安定させることができる。
なお、「音像」とは空間的位置などを感覚的にとらえた聴感上の音源であり、「音像を定位させる」とは、音源の聴感上の空間的位置などを一定にすることをいう。そのため、予測注視点に音像を定位させた場合、予測注視点(の方向、距離)に音源があるかのように聞こえる。なお、「定位」には、「位置を一定にする」という意味の他、そのように定めた「位置」の意味も含まれるが、本明細書では、混乱を避けるため、前者を「定位」と記載し、後者をあえて「定位位置」と記載する。
ここで特に本発明では、推定手段(30a)が、自車両の現時点における位置に基づき、将来の自車両の位置である将来位置を推定する。算出手段(30b)は、推定手段にて推定された将来位置を予測注視点として指令値を算出する。そして、出力手段(30c)によって、算出手段にて算出された指令値が立体音響システムへ出力される。
つまり、本発明では、自車両の将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点とするのである。このようにすれば、比較的簡単な処理で音像の定位を実現することができ計算コストの大幅な削減を図ることができる。
なお、本発明は、音像定位装置の有する各手段に特徴を有するものであり、各手段は通常コンピュータを機能させるプログラムとして実現される。この意味で、各手段を実現するプログラムの発明として実現してもよい。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すナビゲーションシステム1は、車両に搭載され、ナビゲーション装置3と、ナビゲーション装置3にて制御されるサブシステム5とを備えている。
図1に示すナビゲーションシステム1は、車両に搭載され、ナビゲーション装置3と、ナビゲーション装置3にて制御されるサブシステム5とを備えている。
ナビゲーション装置3は、制御部30を中心に構成されている。制御部30は、いわゆるコンピュータシステムとして構成され、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらを接続するバスラインを有している。
制御部30には、レーダ部31、地磁気センサ32、ジャイロスコープ33、距離センサ34、GPS受信機35、地図データ入力部36、操作スイッチ群37、通信部41、外部メモリ42、及び、表示部43が接続されている。
レーダ部31は、前方の対象物までの距離を測定するための構成である。例えば、車両の前端に取り付けられ、その取り付け位置から車両の前方へ向けてレーザ光を照射するように構成されている。レーダ部31は、予め設定された探査周期毎に、レーザ光を送受信することにより、探査範囲に存在する物標との距離を表す測距データを制御部30に供給する。
地磁気センサ32は、地磁気によって車両の方位を検出する構成である。また、ジャイロスコープ33は、車両に加えられる回転運動の角速度に応じた検出信号を出力する。さらにまた、距離センサ34は、車両の走行距離を出力する。また、GPS受信機35は、GPS(Global Positioning System )用の人工衛星からの送信信号を受信し、車両の位置座標や高度を検出する。かかる構成により、制御部30は、車両の位置、方位などを算出可能となっている。なお、GPS受信機35からの出力信号に基づいて位置を求める方式は、単独測位方式、相対測位方式の何れであってもよい。
また、地図データ入力部36は、制御部30へ地図データを入力するための構成である。地図データは、DVD−ROM36aに記憶されており、地図データ入力部36を介して制御部30へ入力される。もちろん、DVD−ROM36a以外に、HDDやCD−ROMなどを用いてもよい。地図データには、道路データ、描画データ、マップマッチング用データ、経路案内用データなどが含まれる。なお、道路データには、道路を示すリンクが含まれており、各リンクは端点の座標及びリンク長の情報を有している。
操作スイッチ群37は、ユーザからの各種指示を入力するための構成であり、物理的な押しボタンスイッチなどとして具現化される。あるいは、表示部43と一体に構成されたタッチパネルとして具現化してもよい。
通信部41は、自車両周辺の他車両との間で、車車間通信を行うための構成である。これにより、例えば他車両へ車両位置を要求することで、制御部30は、他車両の位置情報(位置や高度)を取得することが可能である。
外部メモリ42は、一時的な記憶を可能とするメモリである。例えば電源オフ時にも記憶内容が消失しないようにフラッシュメモリなどによって構成することが考えられる。また、HDDなどによって構成してもよい。
表示部43は、例えば液晶ディスプレイなどで構成される。この表示部43には、地図データ入力部36を介して入力される地図データに基づく地図及び当該地図上の自車位置が表示される。目的地までのルートが探索された場合には、当該ルートを表示することも可能である。
サブシステム5は、立体音響システム51及びオーディオシステム52を有している。
立体音響システム51は、音像を定位させるために、オーディオシステム52に対し、伝達関数の設定を指示する。具体的には、後述するように、制御部30から出力される目標の定位位置に基づいて、伝達関数の設定を指示する。伝達関数は、周知の音像定位技術に用いられるものであり、詳しくは、仮想音源から聴取者の鼓膜までの音の伝達特性を表す頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)である。
立体音響システム51は、音像を定位させるために、オーディオシステム52に対し、伝達関数の設定を指示する。具体的には、後述するように、制御部30から出力される目標の定位位置に基づいて、伝達関数の設定を指示する。伝達関数は、周知の音像定位技術に用いられるものであり、詳しくは、仮想音源から聴取者の鼓膜までの音の伝達特性を表す頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)である。
オーディオシステム52は、音源53、フィルタ54L,54R、及び、スピーカ55L,55Rを有している。
音源53は、CD音源やラジオ音源として具現化される。なお、ユーザによる録音を音源としてもよいし、警報音などを音源として利用してもよい。これら音源53は、ナビゲーション装置3の操作スイッチ群37を介して切り換えることが可能である。
音源53は、CD音源やラジオ音源として具現化される。なお、ユーザによる録音を音源としてもよいし、警報音などを音源として利用してもよい。これら音源53は、ナビゲーション装置3の操作スイッチ群37を介して切り換えることが可能である。
スピーカ55L,55Rは、その一方がユーザの左側からの音出力を行うための左側スピーカ55Lとなっており、他方がユーザの右側からの音出力を行うための右側スピーカ55Rとなっている。
左側スピーカ55Lに対応するのが左側フィルタ54Lであり、右側スピーカ55Rに対応するのが右側フィルタ54Rである。上述したように音像を定位させる場合には、左側フィルタ54L及び右側フィルタ54Rが、伝達関数に基づくフィルタリングを行う。このようにしてフィルタリングされた音源53からの信号が、それぞれ左側スピーカ55L、右側スピーカ55Rへ出力される。
なお、左側スピーカ55L及び右側スピーカ55Rとしたのは2チャンネルであることを示しており、左側スピーカ55L及び右側スピーカ55Rがそれぞれ複数のスピーカによって構成されていてもよい。また、視線誘導を行わない通常時にあっては、ユーザによって設定されたオーディオ環境に基づいて音源53からの信号出力が行われる。このときオーディオシステム52は、フィルタ54L,54Rを介さず信号出力を行う。
オーディオ環境とは、出力信号の周波数特性を変更するイコライザの設定であることが考えられる。また、左右のバランスの設定であることが考えられる。前後方向にスピーカが配置されている場合には、前後のバランスの設定も含まれる。オーディオ環境の設定は、操作スイッチ群37を介して行われ、ナビゲーション装置3の外部メモリ42に記憶される。なお、ユーザによる設定がなされていない場合、デフォルトのオーディオ環境が外部メモリ42に記憶されているものとする。
また、制御部30には、CANなどの車内ネットワークを介して車両内のECU群60が接続されている。制御部30は、ECU群60を構成する複数のECUと通信を行うことにより、例えば車輪速度センサにて取得される車速を取得することが可能となる。
次に、図2のフローチャートに基づき、音像定位処理を説明する。この音像定位処理を実行することにより、音像が定位し、運転者の視線を誘導することが可能となる。音像定位処理は、視線誘導モードが「ON」又は「AUTO」となっている場合に、制御部30により所定時間間隔(例えば300ms)で繰り返し実行される。
視線誘導モードとは音像定位処理を実行して運転者の視線誘導を行うか否かを選択指示するためのものであり、視線誘導モードには「ON」、「AUTO」及び「OFF」がある。視線誘導モード「ON」の場合は基本的に音像定位処理が実行される。また、視線誘導モード「OFF」の場合は音像定位処理が実行されない。さらにまた、視線誘導モード「AUTO」の場合は、種々の走行関連情報に基づいて音像定位処理の実行が決定される。
最初のS100では、自車両の速度を取得する。この処理は、ECU群60を介して自車両の現時点の速度を取得するものである。
続くS110では、自車両の位置を取得する。この処理は、地磁気センサ32及びGPS受信機35などを用い自車両の位置及び方位を算出し、さらに、地図データ入力部36を介して入力される地図データ中の道路データ及びマップマッチングデータを用い、地図上での自車両の位置を取得するものである。
続くS110では、自車両の位置を取得する。この処理は、地磁気センサ32及びGPS受信機35などを用い自車両の位置及び方位を算出し、さらに、地図データ入力部36を介して入力される地図データ中の道路データ及びマップマッチングデータを用い、地図上での自車両の位置を取得するものである。
次のS120では、道路形状を取得する。この処理は、S110にて取得される自車両の位置に基づき、自車両が走行している道路形状を取得するものである。後述するようにT秒(例えば5秒)後の自車両の位置を推定するため、走行方向を考慮して所定範囲(例えば50m先まで)の道路形状を取得する。
続くS130では、自車両の位置における道路の曲率を取得する。この処理は、S110にて取得した自車両の位置における道路の曲率を求めるものである。
次のS140では、T秒後における自車両の将来位置を推定する。T秒間の自車両の走行距離Lは、S100にて取得した自車両の速度をVとすると、次の式1で示される。
次のS140では、T秒後における自車両の将来位置を推定する。T秒間の自車両の走行距離Lは、S100にて取得した自車両の速度をVとすると、次の式1で示される。
L=T×V …式1
地図データ入力部36を介して入力される地図データのうちの道路データには、道路を示すリンクが含まれている。このときリンク長lkとした場合、走行距離Lは、次の式2で示される。
地図データ入力部36を介して入力される地図データのうちの道路データには、道路を示すリンクが含まれている。このときリンク長lkとした場合、走行距離Lは、次の式2で示される。
そこで、Lにほぼ等しくなるまでリンク長lkを足し合わせることで、T秒後における自車両の位置が推定される。
例えば、Lが次の式3で表される場合には、図3に示すように、リンクL4の端点の座標(x,y,z)として自車両の位置が推定されるという具合である。
例えば、Lが次の式3で表される場合には、図3に示すように、リンクL4の端点の座標(x,y,z)として自車両の位置が推定されるという具合である。
続くS150では、予測注視点を示す指令値を算出する。この処理は、S140で推定した自車両の位置を予測注視点として指令値を算出するものである。ここでは、指令値を、予測注視点までの距離R、予測注視点への方位角θ、及び、予測注視点への仰角φとして算出する。
図4(a)に示すように、自車両100のT秒後の平面座標を(x,y)とすると、予測注視点までの距離Rは、次の式4又は式5で示される。
なお、距離Rは下限値Rl以上とし、距離Rが下限値Rlを下回った場合には、距離R=Rlとする。これは、自車両の速度が小さくなったときに、予測注視点が極端に近くなることを回避するためである。したがって、下限値Rlは、例えば2mとして設定することが例示される。
予測注視点への方位角θは、次の式6で示される。
また、図4(b)に示すように、自車両のT秒後の高度をzとすると、予測注視点への仰角φは、次の式7で示される。
続くS160では、音像定位の目標となる定位位置を出力する。この処理は、三次元直交座標系での音像の定位位置を算出し、当該定位位置を立体音響システム51へ出力するものである。
例えばS150にて予測注視点を示す指令値が距離R、方位角θ、及び、仰角φとして算出されている場合、次の式8〜10により、三次元直交座標系での目標の定位位置(X,Y,Z)を算出する。
X=R・cosφ・cosθ …式8
Y=R・cosφ・sinθ …式9
Z=R・sinφ …式10
S160の処理により、立体音響システム51は、フィルタ54L,54Rで用いる伝達関数の設定をオーディオシステム52へ指示する。例えばオーディオシステム52は、立体音響システム51からの指示に対応する複数の伝達関数を予め保持しており、選択的に伝達関数を設定するという具合である。これにより、スピーカ55L,55Rにより形成される音像は、予測注視点に対応する定位位置に定位する。
Y=R・cosφ・sinθ …式9
Z=R・sinφ …式10
S160の処理により、立体音響システム51は、フィルタ54L,54Rで用いる伝達関数の設定をオーディオシステム52へ指示する。例えばオーディオシステム52は、立体音響システム51からの指示に対応する複数の伝達関数を予め保持しており、選択的に伝達関数を設定するという具合である。これにより、スピーカ55L,55Rにより形成される音像は、予測注視点に対応する定位位置に定位する。
なお、このような予測注視点への音像の定位により、以下のような効果が奏されることが確認されている。
図5に示すように、正面方向を0度とする運転者の視線の方向(角度)を縦軸とし測定時間を横軸とすると、音像定位処理を実行した場合の運転者の視線の動きは、曲線A(太実線で示した曲線)に示すごとくとなった。一方、音像定位処理を実行していない場合の運転者の視線の動きは、曲線B(細実線で示した曲線)に示すごとくとなった。このとき、曲線X(破線で示した曲線)が予測注視点の方向の変化を示している。
図5に示すように、正面方向を0度とする運転者の視線の方向(角度)を縦軸とし測定時間を横軸とすると、音像定位処理を実行した場合の運転者の視線の動きは、曲線A(太実線で示した曲線)に示すごとくとなった。一方、音像定位処理を実行していない場合の運転者の視線の動きは、曲線B(細実線で示した曲線)に示すごとくとなった。このとき、曲線X(破線で示した曲線)が予測注視点の方向の変化を示している。
図5から分かるように、音像定位処理の実行により、運転者の視線の方向は、その変化幅が大きくなっており、予測注視点の方向の変化と類似する傾向にある。これにより、音像定位処理を実行した場合は、運転者の視線が予測注視点の方向へ誘導され、運転者は、道路におけるコーナーの奥へ視線を運んでいることが分かる。
図6及び図7は、音像定位処理を実行している場合と実行していない場合とで、車両の前後方向及び左右方向の加速度をそれぞれ縦軸と横軸とにプロットしたものである。ここで、音像定位処理が実行されていないときを示す図7では加速度の大きさや方向が急激に変化しているのに対し、音像定位処理が実行されているときを示す図6では、加速の大きさや方向の変化が連続的で滑らかなものとなった。これにより、音像定位処理を実行した場合は、運転者の視線が予測注視点の方向へ誘導される結果、車両の挙動を滑らかにするような運転操作が実現されることが分かる。
以上詳述したように、本実施形態では、自車両の速度を取得し(図2中のS100)、自車両の現時点での位置を取得し(S110)、道路形状を取得し(S120)、道路の曲率を取得する(S130)。そして、T秒後の自車両の位置である将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として指令値を算出する(S150)。
すなわち、予測注視点に定位させる音像定位処理を実行することを前提に、自車両の現時点における位置に基づき、将来の自車両の位置である将来位置を推定する推定手段30aと、推定手段30aにて推定された将来位置を予測注視点として指令値を算出する算出手段30bと、算出手段30bにて算出された指令値を立体音響システム51へ出力する出力手段30cと、を備えている。
つまり、自車両の将来位置を推定し、当該将来位置を予測注視点として、当該予測注視点に音像を定位させるのである。これにより、車両の挙動を安定させることができると共に(図5〜図7参照)、比較的簡単な処理で音像の定位を実現することができ、計算コストの大幅な削減を図ることができる。
また、本実施形態では、自車両の速度を取得し(図2中のS100)、当該速度を基に、T秒後における自車両の将来位置を推定する(S140)。すなわち、推定手段30aは、将来位置として、現時点から所定時間後の自車両の位置を現時点での自車両の速度を基に推定する。これにより、比較的簡単に自車両の将来位置を推定することができる。
このとき、走行距離T×Vにほぼ等しくなるまでリンク長lkを足し合わせることで(上記式2参照)、リンクの端点としてT秒後における自車両の位置を推定する。つまり、時間Tをパラメータとしている。すなわち、地図データを入力するための地図データ入力部36を備え、推定手段30aは、地図データ入力部36を介して入力される地図データ中の道路を示すリンクに基づき、将来位置までの走行路を構成するリンクを特定し、当該リンクの端点として将来位置を推定する。これにより、より簡単に自車両の将来位置を推定することができ、計算コストの大幅な削減に寄与する。
さらにまた、本実施形態では、予測注視点までの距離Rは下限値Rl以上とし、距離Rが下限値Rlを下回った場合には、距離R=Rlとする。すなわち、算出手段30bは、指令値に含まれる予測注視点までの距離が下限値を下回っているときは、当該下限値を予測注視点までの距離とする。これにより、自車両の速度が小さくなった場合であっても、適切な予測注視点を示す指令値が算出される。
なお、本実施形態では2チャンネルの立体音響技術を用いた。これに対し、チャンネル数を増やしてオーディオシステムのスピーカを運転者の周囲に配置すれば、立体音響技術を用いなくとも音像を定位させることは出来る。ただし、車室内という限られたスペースの中では、任意の位置にスピーカを配置することは困難となる。したがって、2チャンネルの立体音響技術を用いることが、車室内では極めて有効となる。
以上、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術的範囲を逸脱しない限り、種々なる形態で実施可能である。
(イ)上記実施形態では、T秒後の自車両の位置を予測注視点として指令値を算出し、三次元直交座標系における定位位置を算出していた。これに対し、例えば図8に示すような網膜球面モデルを用いた網膜座標系で表現するようにしてもよい。網膜球面モデルは運転者の網膜を球面としてモデル化したものであり、網膜球面モデル上の物体の位置は、網膜座標系における物体に位置に対応する。つまり、予測注視点を上記実施形態の座標系と異なる座標系で表現してもよい。
(イ)上記実施形態では、T秒後の自車両の位置を予測注視点として指令値を算出し、三次元直交座標系における定位位置を算出していた。これに対し、例えば図8に示すような網膜球面モデルを用いた網膜座標系で表現するようにしてもよい。網膜球面モデルは運転者の網膜を球面としてモデル化したものであり、網膜球面モデル上の物体の位置は、網膜座標系における物体に位置に対応する。つまり、予測注視点を上記実施形態の座標系と異なる座標系で表現してもよい。
(ロ)上記実施形態では、現時点からT秒後の自車両の位置を予測注視点として指令値を算出していた(図2中のS150)。これに対し、現時点から所定距離Lだけ進んだ自車両の位置を予測注視点として指令値を算出するようにしてもよい。つまり、上述した時間Tに代えて距離Lをパラメータとするのである。すなわち推定手段30aは、将来位置として、現時点から所定距離だけ走行した自車両の位置を推定することとしてもよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果が奏される。
なお、一般的には、次の式11,12,13で、予測注視点までの距離R、方位角θ、仰角φを算出することになる。
R=r(t,l,v,ρ) …式11
θ=f(t,l,v,ρ) …式12
φ=g(t,l,v,ρ) …式13
(ハ)上記実施形態では、予測注視点を算出した後(図2中のS150)、目標となる定位位置を出力している(S160)。これに対し、S160にて算出された予測注視点を(R0,θ0,φ0)とし、これら予測注視点にエフェクトをかけた後、S160の処理を行ってもよい。すなわち次の式14,15,16に示すごとくである。
R=r(t,l,v,ρ) …式11
θ=f(t,l,v,ρ) …式12
φ=g(t,l,v,ρ) …式13
(ハ)上記実施形態では、予測注視点を算出した後(図2中のS150)、目標となる定位位置を出力している(S160)。これに対し、S160にて算出された予測注視点を(R0,θ0,φ0)とし、これら予測注視点にエフェクトをかけた後、S160の処理を行ってもよい。すなわち次の式14,15,16に示すごとくである。
R=reffect(R0) …式14
θ=geffect(θ0) …式15
φ=heffect(φ0) …式16
具体的には、図9(a)に示すように、線形関数r1,r2を用いて予測注視点までの距離R0を変換することが考えられる。このとき、関数r1による変換では距離変化ΔR0に対する距離変化がΔR1となるが、より傾きの大きな関数r2による変換では同一の距離変化ΔR0に対する距離変化がΔR2となり、関数r1による距離変化ΔR1よりも大きくすることができる。
θ=geffect(θ0) …式15
φ=heffect(φ0) …式16
具体的には、図9(a)に示すように、線形関数r1,r2を用いて予測注視点までの距離R0を変換することが考えられる。このとき、関数r1による変換では距離変化ΔR0に対する距離変化がΔR1となるが、より傾きの大きな関数r2による変換では同一の距離変化ΔR0に対する距離変化がΔR2となり、関数r1による距離変化ΔR1よりも大きくすることができる。
また、図9(b)に示すように、非線形関数r3を用いて予測注視点までの距離Rを変換してもよい。この場合、距離R0が比較的小さくなっている場合、その変化ΔR0に対する距離変化はΔR31となって比較的大きくなる。一方、距離R0が比較的大きくなっている場合、その変化ΔR0に対する距離変化はΔR32となって比較的小さくなる。このような非線形関数を用意することによって、予測注視点までの距離Rを種々の割合で変化させることができる。
なお、非線形関数は、ここで例示するものに限定されず、n次曲線関数、対数関数、指数関数など、様々なバリエーションが考えられる。
また、ここでは、予測注視点までの距離Rについて説明したが、予測注視点への方位角θ及び仰角φについても同様のエフェクトをかけることができる。
また、ここでは、予測注視点までの距離Rについて説明したが、予測注視点への方位角θ及び仰角φについても同様のエフェクトをかけることができる。
1…ナビゲーションシステム、3…ナビゲーション装置、5…サブシステム、30…制御部、30a…推定手段、30b…算出手段、31…レーダ部、32…地磁気センサ、33…ジャイロスコープ、34…距離センサ、35…GPS受信機、36…地図データ入力部、36a…DVD−ROM、37…操作スイッチ群、41…通信部、42…外部メモリ、43…表示部、51…立体音響システム、52…オーディオシステム、53…音源、54L…フィルタ、54L…左側フィルタ、54R…右側フィルタ、55L…スピーカ、55L…左側スピーカ、55R…右側スピーカ、60…ECU群、100…自車両
Claims (6)
- 音像を生成するオーディオシステム(52)及び、前記オーディオシステムに対し前記音像を定位させるための伝達関数を設定する立体音響システム(51)と共に用いられる音像定位装置(3)であって、
走行中に運転者が注視する事が推奨される注視点である予測注視点を算出し、当該予測注視点を示す指令値を前記立体音響システムへ出力することにより、前記オーディオシステムを介して前記音像を前記予測注視点に定位させる音像定位処理を実行するよう構成されており、
自車両の現時点における位置に基づき、将来の自車両の位置である将来位置を推定する推定手段(30a)と、
前記推定手段にて推定された前記将来位置を前記予測注視点として前記指令値を算出する算出手段(30b)と、
前記算出手段にて算出された前記指令値を前記立体音響システムへ出力する出力手段(30c)と、
を備えていることを特徴とする音像定位装置。 - 請求項1に記載の音像定位装置において、
前記推定手段は、前記将来位置として、現時点から所定時間後の自車両の位置を現時点での自車両の速度を基に推定すること(S100,S140)
を特徴とする音像定位装置。 - 請求項1に記載の音像定位装置において、
前記推定手段は、前記将来位置として、現時点から所定距離だけ走行した自車両の位置を推定すること
を特徴とする音像定位装置。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の音像定位装置において、
地図データを入力するための地図データ入力部(36)を備え、
前記推定手段は、前記地図データ入力部を介して入力される前記地図データ中の道路を示すリンクに基づき、前記将来位置までの走行路を構成するリンクを特定し、当該リンクの端点として前記将来位置を推定すること(S140)
を特徴とする音像定位装置。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載の音像定位装置において、
前記算出手段は、前記指令値に含まれる前記予測注視点までの距離が下限値を下回っているときは、当該下限値を前記予測注視点までの距離とすること(S140)
を特徴とする音像定位装置。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載の音像定位装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
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| JP2012284623A JP2014127936A (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 音像定位装置、及び、プログラム |
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