JP2014145459A - 動力伝達部材の取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸に動力伝達部材を内外を間違って装着した場合、容易に気付くことができる動力伝達部材の取付構造を供する。
【解決手段】動力伝達部材(60)は内環ボス部(61)と外環円板部(62)とからなり、内環ボス部(61)の表裏の外端面に異なる内径の環状凹部(61ai,61bi)が形成され、移動規制部材(65)は動力伝達部材(60)の裏側の環状凹部(61bi)の内径(Db)に合わせた外径(Dp)の環状凸部(65p)が形成され、座金(70)は動力伝達部材(60)の表側の環状凹部(61ai)の内径(Da)に合わせた外径(Du)を有する中空円板状をなし、動力伝達部材(60)の表裏の環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の軸方向幅(Wi)が移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の端面と回転軸(52)の軸端面との間の軸方向幅(Wc)と等しい動力伝達部材の取付構造。
【選択図】図4

Description

本発明は、回転軸の軸端にスプロケットやプーリや歯車等の動力伝達部材を取り付ける構造に関する。
このような動力伝達部材の取付構造として、自動二輪車に搭載されるパワーユニットのカウンタ軸(出力軸)の軸端に動力伝達部材であるドライブスプロケット(出力スプロケット)が取り付けられた例がある(特許文献1参照)。
ドライブスプロケットと後駆動輪を駆動するドリブンスプロケットとの間にチェーンが架け渡されて動力が後駆動輪に伝達され自動二輪車を走行させる。
特許第4286647号公報
特許文献1に開示された動力伝達部材の取付構造は、変速機のカウンタ軸がクランクケースにベアリングを介して回転自在に軸支されており、嵌合された円筒状をした移動規制部材がベアリングのインナレースに当接して移動を規制され、カウンタ軸にスプライン嵌合するドライブスプロケットがボルトによりカウンタ軸の軸端面に締結されるワッシャ(座金)と移動規制部材との間に挟まれ皿バネにより押圧されて固定される構造である。
ドライブスプロケットはスプラインが形成された中心軸孔を形成する円筒状の内環ボス部と外径側領域の外周歯を有する外環円板部とからなり、円筒状の内環ボス部の軸方向外側にオフセットして外環円板部が設けられている。
したがって、ドライブスプロケットを内側と外側を逆にしても装着することが可能で、間違えて装着(誤組)すると、外周歯の軸方向位置が内側に変位して後駆動輪側のドリブンスプロケットの外周歯の軸方向位置とずれを生じることになる。
したがって、ドライブスプロケットとドリブンスプロケットとの間にチェーンを架け渡そうとしたときに、ドライブスプロケットの誤組に気付くことがあり、そのときは、作業をやり直さなければならず、作業効率を低下させることになる。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、回転軸に動力伝達部材を内側と外側を間違って装着しようとすると、不具合が生じて誤組に容易に気付き、動力伝達部材の装着時における誤組を防止することができる動力伝達部材の取付構造を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、
回転軸(52)にスプライン嵌合される動力伝達部材(60)が、前記回転軸(52)の軸方向所定位置に規制される移動規制部材(65)に当接して位置決めされ、締結部材(71)により前記回転軸(52)の軸端面に締結される座金(70)と前記移動規制部材(65)との間に挟まれて固定される動力伝達部材(60)の取付構造において、
前記動力伝達部材(60)は、内径側領域のスプライン歯(61s)が形成された中心軸孔を形成する内環ボス部(61)と外径側領域の外周作用部(62t)を有する外環円板部(62)とからなり、
前記内環ボス部(61)の軸方向の表裏両側の外端面に互いに異なる内径の環状凹部(61ai,61bi)がそれぞれ形成され、
前記移動規制部材(65)は、前記動力伝達部材(60)の裏側の環状凹部(61bi)の内径(Db)に合わせた外径(Dp)の環状凸部(65p)が軸方向に突出して形成され、
前記座金(70)は、前記動力伝達部材(60)の表側の環状凹部(61ai)の内径(Da)に合わせた外径(Du)を有する中空円板状をなし、
前記動力伝達部材(60)の表裏両側の前記環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の軸方向幅(Wi)が、前記回転軸(52)の軸方向所定位置に規制された前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の端面と前記回転軸(52)の軸端面との間の軸方向幅(Wc)と等しいことを特徴とする動力伝達部材の取付構造である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記動力伝達部材(60)は、前記外環円板部(62)の表裏両側の側面間の幅中心位置(Co)が前記内環ボス部(61)の表裏両側の環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の幅中心位置(Ci)に対して軸方向にオフセットされ、
前記移動規制部材(65)は、小径側の前記環状凹部(Db)の内径に合わせた外径の前記環状凸部(65p)が形成され、
前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に外嵌されることで大径側の前記環状凹部(61ai)の内径(Da)に合わせて環状凸部(65p)を拡径することができる外径調整環状部材(66)を備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外周面に周方向に一周外周溝(65pv)が形成され、
前記外径調整環状部材(66)の内周面に前記外周溝(65pv)に対応する位置に内周溝(66v)が形成され、
前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外周溝(65pv)と前記外径調整環状部材(66)の内周溝(66v)の双方に跨って嵌め込まれたC字形状の止め輪(67)によって前記外径調整環状部材(66)が前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に移動不能に外嵌されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記回転軸(52)は、車両に搭載されるパワーユニット(P)の出力軸(52)であり、
前記動力伝達部材(60)は、前記出力軸(52)に取り付けられる出力スプロケット(60)であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記出力スプロケット(60)の前記外環円板部(62)の表裏両側の側面に環状弾性部材(63a,63b)が密着して装着されることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記出力スプロケット(60)の前記外環円板部(62)に表側と裏側を連通する連通孔(62h)が周方向に複数穿設され、
前記連通孔(62h)を充満する連結弾性部材(63c)により表裏両側の前記環状弾性部材(63a,63b)が一体に連結されることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記出力スプロケット(60)の前記内環ボス部(61)は、前記外環円板部(62)より表裏両側に突出した内環突出部分(61a,61b)を有し、
前記環状弾性部材(63a,63b)は、前記内環ボス部(61)の表裏両側の内環突出部分(61a,61b)の各外周面(61ao,61bo)に密着されることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の動力伝達部材の取付構造において、
前記内環ボス部(61)の表裏両側の前記内環突出部分(61a,61b)の外周面(61ao,61bo)の最大外径より外周に前記連通孔(62h)が形成されることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項5ないし請求項8のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造において、
表裏両側の前記環状弾性部材(63a,63b)は、各外側面に環状凹部(63ao,63bo)が互いに異なる凹部開口幅(Ra,Rb)で形成されることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項5ないし請求項9のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造において、
表裏両側の前記環状弾性部材(83a)の少なくとも一方の側に前記出力スプロケット(80)の表側と裏側の何れであるかを示す識別マーク(85)を付することを特徴とする。
請求項1記載の動力伝達部材の取付構造によれば、動力伝達部材(60)の内環ボス部(61)の表裏両側の環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の軸方向幅(Wi)が、回転軸(52)の軸方向所定位置に規制された移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の端面と回転軸(52)の軸端面との間の軸方向幅(Wc)と等しいので、動力伝達部材(60)が裏側と表側を正しく回転軸(52)にスプライン嵌合し、裏側の環状凹部(81bi)を移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に嵌合して該裏側の環状凹部(61bi)の凹部底面を移動規制部材の環状凸部(65p)に当接すると、表側の環状凹部(61ai)の凹部底面が前記回転軸(52)の軸端面と同一平面となり、締結部材(71)により回転軸(52)の軸端面に締結される座金(70)が表側の環状凹部(61ai)に嵌合して、動力伝達部材(60)は、裏表両側の環状凹部(61ai,61bi)にそれぞれ嵌合された移動規制部材(65)と座金(70)により挟まれて固定される。
裏側と表側を間違って動力伝達部材(60)が回転軸(52)にスプライン嵌合されると、動力伝達部材(60)の裏側となった環状凹部(61ai)の内径(Da)が移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外径(Dp)と合わず、また動力伝達部材(60)の表側となった環状凹部(61bi)の内径(Db)が座金(70)の外径(Du)と合わないので、裏側となった環状凹部(61ai)の内径が移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外径(Dq)より小さいと、環状凹部(61ai)と環状凸部(65p)が嵌合せず表側となった環状凹部(61ai)の凹部底面と回転軸(52)の軸端面とが同一面を構成せず段差を生じ、また裏側となった環状凹部(61ai)の内径(Da)が移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外径(Dp)より大きいと、表側となった環状凹部(61bi)に座金(70)が嵌合せずに浮いた状態となるので、いずれにしても不具合が生じて動力伝達部材(60)の裏側と表側の誤組に容易に気付くことができ、動力伝達部材(60)の装着時における誤組を防止することができ、組付け作業の効率を低下させることがない。
請求項2記載の動力伝達部材の取付構造によれば、動力伝達部材(60)は、外環円板部(62)の表裏両側の側面間の幅中心位置(Co)が回転軸(52)に固定される内環ボス部(61)の表裏両側の環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の幅中心位置(Ci)に対して軸方向にオフセットしているので、動力伝達部材(60)の裏側と表側を変えて回転軸(52)に取り付けることで、外環円板部(62)の外周作用部(62t)の軸方向位置を変更することが可能であり、裏側となる環状凹部(61ai)の内径(Da)が表側の環状凹部(61bi)の内径(Db)より大きい場合には、移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に外径調整環状部材(66)を外嵌して拡径することで、裏側となる環状凹部(61ai)の内径(Da)に簡単に合わせることができ、同一の動力伝達部材(60)を使用して外周作用部(62t)を2種類の軸方向位置に、いずれの場合も誤組を防止して容易に組付けることができる。
請求項3記載の動力伝達部材の取付構造によれば、移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外周溝(65pv)と外径調整環状部材(66)の内周溝(66v)の双方に跨って嵌め込まれたC字形状の止め輪(67)によって外径調整環状部材(66)が移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に移動不能に外嵌されるので、簡素な構造で容易に移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に外径調整環状部(66)を一体に外嵌して外径を拡大することができ、内側となる環状凹部(61ai)の内径(Da)が大きい場合にも簡単に対応することができる。
請求項4記載の動力伝達部材の取付構造は、回転軸(52)が車両に搭載されるパワーユニット(P)の出力軸(52)であり、動力伝達部材(60)が出力軸(52)に取り付けられる出力スプロケット(60)であるので、パワーユニット(P)の動力をチェーン(18)を介して後駆動輪(16)に伝達する動力伝達機構における出力スプロケット(60)の取付構造に適用できる。
請求項5記載の動力伝達部材の取付構造によれば、前記出力スプロケット(60)の外環円板部(62)の表裏両側の側面に環状弾性部材(63a,63b)が密着して装着されるので、環状弾性部材(63a,63b)によりチェーン(18)との衝接による衝撃を緩衝するとともに、内環ボス部(61)には環状弾性部材(63a,63b)が装着されず内環ボス部(61)の誤組防止機能に影響を与えない。
請求項6記載の動力伝達部材の取付構造によれば、出力スプロケット(60)の外環円板部(62)に表側と裏側を連通する連通孔(62h)が周方向に複数穿設され、同連通孔(62h)を充満する連結弾性部材(63c)が表裏両側の環状弾性部材(63a,63b)を一体に連結するので、表裏両側の環状弾性部材(63a,63b)が互いに剥落するのを防止することができる。
請求項7記載の動力伝達部材の取付構造によれば、出力スプロケット(60)の内環ボス部(61)は、外環円板部(62)より表裏両側に突出した内環突出部分(61a,61b)を有し、環状弾性部材(63a,63b)は内環ボス部(61)の表裏両側の内環突出部分(61a,61b)の各外周面(61ao,61bo)に密着されるので、出力スプロケット(60)がチェーン(18)を巻き込むときに、チェーン(18)のローラリンクにより外周縁を押圧される環状弾性部材(63a,63b)をその内周縁で内環ボス部(61)の内環突出部分(61a,61b)が受けることができるので、弾性吸収を良好に行える。
請求項8記載の動力伝達部材の取付構造によれば、内環ボス部(61)の表裏両側の内環突出部分(61a,61b)の外周面の最大外径より外周に連通孔(62h)が形成されるので、表裏両側の環状弾性部材(63a,63b)は、各内周縁が連通孔(62h)を充満する連結弾性部材(63c)より中心側に張り出しているため、位置ずれを生じることなく確固として出力スプロケット(60)の外環円板部に密着して装着される。
請求項9記載の動力伝達部材の取付構造によれば、表裏両側の環状弾性部材(63a,63b)は、各外側面に環状凹部(63ao,63bo)が互いに異なる凹部開口幅(Ra,Rb)で形成されるので、出力スプロケット(60)の表裏の識別を容易に確認することができる。
請求項10記載の動力伝達部材の取付構造によれば、表裏両側の環状弾性部材(83a)の少なくとも一方の側に出力スプロケット(80)の表側と裏側の何れであるかを示す識別マーク(85)を付するので、環状弾性部材(83a)の識別マーク(85)を見て出力スプロケット(80)の表裏の識別を容易に確認することができる。
本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の側面図である。 同自動二輪車に搭載されたパワーユニットの側面図である。 同パワーユニットの断面図(図2のIII−III線断面図)である。 カウンタ軸に出力スプロケットを取り付ける構造を説明するための分解断面図である。 同出力スプロケットの表側側面図である。 同出力スプロケットの裏側側面図である。 同出力スプロケットの取付構造を示す断面図である。 同出力スプロケットを表裏を間違って取り付けようとした場合の断面図である。 同出力スプロケットを表裏を逆にして取り付けられるようにした場合の分解断面図である。 移動規制部材の環状凸部に外径調整環状部材を外嵌する構造を示す分解斜視図である。 表裏を逆にして取り付けられるようにした同出力スプロケットの取付構造を示す断面図である。 同出力スプロケットを表裏を間違って取り付けようとした場合の断面図である。 別の実施の形態に係る出力スプロケットの表側側面図である。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図12に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る自動二輪車の側面図であり、自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から後方に延出したメインフレーム4が下方に湾曲して延び、ヘッドパイプ3から下方に延出したダウンフレーム5が下方を湾曲して後方に延びてメインフレーム4の下端と連結し、さらに後方に斜め上方に延び、その上端がメインフレーム4の上部から後方に延びるシートレール6に連結している。
メインフレーム4とダウンフレーム5が左右においてループ状を構成した中にパワーユニットPが懸架されている。
ヘッドパイプ3に回動自在に軸支されたフロントフォーク10の下端に前輪11が軸支され、ハンドル12により操向される。
メインフレーム4の下端のダウンフレーム5との連結部に軸受プレート7が設けられ、軸受プレート7にピボット軸13により前端を軸支されたリヤフォーク14が後方に延び、リヤフォーク14の上下に揺動自在の後端に後輪16が軸支されている。
リヤフォーク14の後部とダウンフレーム5の後端部との間にリヤクッション15が介装されている。
パワーユニットPの上方において燃料タンク8がメインフレーム4に支持され、燃料タンク8の後方にシート9がシートレール6に支持されて設けられている。
パワーユニットPは、内燃機関Eのクランクケース31に変速機Tが一体に組み込まれたもので、変速機Tのメイン軸51とカウンタ軸52のうちカウンタ軸52がパワーユニットPの出力軸であり、このカウンタ軸52のクランクケース31から突出した左端に設けられた出力スプロケット60と後輪16に同軸一体に設けられた被動スプロケット17との間にチェーン18が架け渡されている。
車体フレーム2に支持されたパワーユニットPの内燃機関Eは、クランクケース31からシリンダ(シリンダブロック32)を僅かに前傾して略上方に起立させており、シリンダブロック32の上に重ねられるシリンダヘッド33およびシリンダヘッドカバー34が若干前傾した姿勢にある。
クランクケースの下にはオイルパン30が取り付けられている。
シリンダヘッド33から後方に若干斜め上方に延出する吸気管21がスロットルボディ22に連結され、下流に燃料噴射弁25を備えるスロットルボディ22から後方に延びる吸気連結管23がシート18の下方に配設されたエアクリーナ24に連結している。
シリンダヘッド33から前方に延出した排気管27は、下方に屈曲してパワーユニットPの下面に沿って廻り込んで後方に向かい、後輪16の右側に吊設されたマフラー28に連結されている。
内燃機関Eは、空油冷式の直列4気筒の4ストローク内燃機関であり、4気筒を車幅方向に並べクランク軸35を車幅方向に指向させて横置きに車体フレーム2に搭載される。
内燃機関Eのクランク軸35を軸支するクランクケース31は、上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lの上下割りに構成され、上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lの割り面にクランク軸35が軸支されるとともに、クランク軸35より後部に組み込まれる変速機Tのクランク軸35と平行なメイン軸とカウンタ軸も該割り面に軸支されている(図2参照)。
図3を参照して、内燃機関Eは、シリンダブロック32が4つのシリンダボア32bを直列に配列して一体に成形されている直列4気筒であり、内側の2気筒間にカムチェーン室32cが形成されており、上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lはクランク軸35を軸支するジャーナル壁31aは、中央にカムチェーン室31cを形成する2つのジャーナル壁31aを含めて6つのジャーナル壁31aからなる。
すなわち、クランク軸35は、上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lの6つのジャーナル壁31aによりクランク軸35の6つのジャーナル部35aがメタル軸受である主軸受38を介して上下から挟まれるようにして回転自在に軸支されている。
クランク軸35の隣合うジャーナル部35aの間には、左右をウエブ部35bに挟まれて、クランクピン35cが一体に形成され、中央の2つのジャーナル部35aの間にはカムチェーンスプロケット35dが形成されている。
シリンダブロック32の4つのシリンダボア32bには、ピストン36が往復摺動可能に嵌合され、ピストン36はコンロッド37を介してクランク軸35のクランクピン35cに連結される。
クランク軸35の中央のカムチェーンスプロケット35dには、カムチェーン室31c,32cを通りシリンダヘッド33に設けられる動弁系に動力伝達するカムチェーン40が巻き掛けられる。
クランクケース31の左側壁をなす最も左側のジャーナル壁31aから左方へ突出したクランク軸35の左端部には、ACジェネレータ41のアウタロータ41aが嵌着され、ACジェネレータ41に左方から被せられる発電機カバー42に発電コイルを備えたインナステータ41bが支持されてアウタロータ77a内に配置される。
クランクケース40内のクランク軸41より後方に配設される変速機Tは、常時噛合い式の歯車変速機であり、クランク軸35の後方にメイン軸51とカウンタ軸52が、順に並んで上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lの割り面に軸受51b,52bを挟まれて回転自在に軸支される(図2、図3も参照)。、
クランク軸35と平行なメイン軸51とカウンタ軸52にそれぞれ装着される変速ギヤ群51g、52gが互いに対となるギヤどうしを噛合しており、軸にスプライン嵌合しシフタとなるギヤの図示しない変速操作機構による移動によって変速がなされる。
メイン軸51の右端部には多板式のクラッチ45が設けられ、クラッチ45のクラッチアウタ45aに共に回転するように支持されるプライマリドリブンギヤ46bとクランク軸51のウエブ部35bに形成されたプライマリドライブギヤ46aが噛合して1次減速機構が構成されている。
クラッチ45の出力側であるクラッチインナ45bがメイン軸51にスプライン嵌合しており、よってクランク軸35の回転が1次減速機構46a、46bおよびクラッチ45を介して変速機Tのメイン軸51に伝達される。
そして、メイン軸51の回転は、変速ギヤ群51g、52gの噛合いを介してカウンタ軸52に伝達される。
カウンタ軸52は、パワーユニットPの出力軸でもあり、クランクケース40の左側壁に嵌着された軸受52bを左側方に貫通して外部に突出させた左端部に出力スプロケット60が嵌着され、後輪13の被動スプロケット17との間にチェーン18が掛け渡されて2次減速機構が構成され、この2次減速機構を介して動力が後輪16に伝達される(図1参照)。
以下、カウンタ軸52への出力スプロケット60の取付構造を、図4ないし図10に基づいて詳説する。
図4に出力スプロケット60の取付構造の分解断面図を示す。
カウンタ軸52の左端部は、外周面にスプライン歯2sが形成されるとともに、軸端面に開口するボルトねじ孔52hが軸中心に穿設されている。
ボールベアリングである軸受52bがカウンタ軸52に左側から圧入され、カウンタ軸52のフランジ部52fに軸受52bのインナレースが当接すると、軸受52bより左側に突出した左端部にスプライン溝52sが形成されている。
軸受52bは、上側クランクケース31Uと下側クランクケース31Lの割り面に挟まれて固定される。
カウンタ軸52の軸受52bより左側に突出した左端部に環状の移動規制部材65が嵌入され、軸受52bのインナレースに当接する。
移動規制部材65は、カウンタ軸52の左端部の外径と等しい内径とクランクケース31の軸受孔の内径(軸受52bの外径)より小さい外径を備える環状部材であり、軸方向左側に外径を縮径した外径Dpの環状凸部65pが突出形成されている(図10参照)。
この移動規制部材65がカウンタ軸52の左端部に嵌入され、軸受52bのインナレースに当接すると、カウンタ軸52は移動規制部材65より左方に突出しており、移動規制部材65の環状凸部65pの端面とカウンタ軸52の軸端面との間の軸方向幅Wcだけ突出している。
なお、軸受52bより外側(左側)となるクランクケース31の軸受孔内で移動規制部材65の外周空間は、シールリング64で閉塞される。
中空円板状の出力スプロケット60は、中心軸を左右方向に指向させた姿勢で右側面がクランクケース31の左側面に対向する裏側となり、左側面が表側となる。
この出力スプロケット60の断面図を図4に示し、表側から視た側面図を図5に、裏側から視た側面図を図6に示す。
なお、出力スプロケット60には弾性部材63が固着される。
図4および図5,図6を参照して、出力スプロケット60は、内径側領域の前記カウンタ軸52の左端部のスプライン歯52sに嵌合するスプライン歯61sが形成された中心軸孔を形成する内環ボス部61と、外径側領域の外周縁の外周作用部であるスプロケット歯62tを有する外環円板部62とからなり、内環ボス部61は、外環円板部62より表裏両側に突出した内環突出部分61a,61bを有する。
内環ボス部61の表裏両側に突出した内環突出部分61a,61bの外周面61ao,61boは、互いに外径が異なる。
そして、この内環ボス部61の表裏の内環突出部分61a,61bの各外端面に互いに異なる内径Da,Db(Da>Db)の環状凹部61ai,61biがそれぞれ形成されている。
前記した移動規制部材65の環状凸部65pの外径Dpは、出力スプロケット60の裏側となる内環突出部分61bの環状凹部61biの内径Dbに合わせて略等しく若干小径に形成されている(Dp≒Db)。
また、前記した移動規制部材65は、環状凸部65pの端面から突出したカウンタ軸52の軸端面までの間の軸方向幅Wcが、出力スプロケット60の表裏両側の環状凹部61ai,61biの両凹部底面間の軸方向幅Wiと等しくなるように環状凸部65pの突出量が決められている(Wc=Wi)。
したがって、出力スプロケット60をカウンタ軸52の突出した左端部にスプライン歯61s,52sどうしを噛み合わせてスプライン嵌合すると、出力スプロケット60の裏側の内環突出部分61bの環状凹部61biに移動規制部材65の環状凸部65pが嵌入し、環状凸部65pの端面に環状凹部61biの凹部底面が当接して出力スプロケット60が位置決めされる。
こうして出力スプロケット60がカウンタ軸52の左端部に嵌合し移動規制部材65により位置決めされると、Wc=Wiであることから、出力スプロケット60の表側の環状凹部61aiの凹部底面とカウンタ軸52の軸端面とが同一平面となる。
なお、移動規制部材65の環状凸部65pの外周面には、周方向に一周外周溝65pvが形成されている。
図4を参照して、出力スプロケット60の外環円板部62の表裏両側の側面間の幅中心位置Coは、内環ボス部61の表裏両側の環状凹部61ai,61biの両凹部底面間の幅中心位置Ciに対して軸方向内側にオフセットしている。
したがって、出力スプロケット60が裏表逆にカウンタ軸52に取り付けられるようにすると、出力スプロケット60のスプロケット歯62tの軸方向位置(車体幅方向位置)を変更することができる。
出力スプロケット60の外環円板部62には、内環ボス部61の表裏両側の内環突出部分61a,61bの外周面61ao,61boの最大外径である外周面61aoの外径より外周に表側と裏側を連通する連通孔62hが周方向に複数穿設されている。
そして、出力スプロケット60の外環円板部62のスプロケット歯62tを除いた表裏両側の側面に環状弾性部材63a,63bが密着して装着されるとともに、外環円板部62の表側と裏側を連通する連通孔62hに連結弾性部材63cが充満して、表裏両側の環状弾性部材63a,63bを一体に連結している。
環状弾性部材63a,63bは、内環ボス部61の表裏両側の内環突出部分61a,61bの各外周面61ao,61boに密着している。
したがって、出力スプロケット60の外環円板部62の表裏両側の環状弾性部材63a,63bが連通孔62hに充満した連結弾性部材63cにより一体に連結されるので、表裏両側の環状弾性部材が互いに剥落するのを防止することができる。
また、表裏両側の環状弾性部材63a,63bは、内環ボス部61の表裏両側の内環突出部分61a,61bの外周面61ao,61boの最大外径である外周面61aoの外径より外周に穿設された連通孔62hを充満する連結弾性部材63cにより一体に連結され、環状弾性部材63a,63bの内周縁は連結弾性部材63cより中心側に張り出して内環突出部分61a,61bの各外周面61ao,61boに密着しているので、表裏両側の環状弾性部材63a,63bは、位置ずれを生じることなく確固として出力スプロケット60の外環円板部62に密着して装着される。
出力スプロケット60の外環円板部62の表裏両側の側面に環状弾性部材63a,63bが密着して装着されるので、チェーン18との衝接による衝撃を環状弾性部材63a,63bにより緩衝することができるのはもとより、さらに、環状弾性部材63a,63bの内周縁は連結弾性部材63cより中心側に張り出して内環ボス部61の内環突出部分61a,61bの各外周面61ao,61boに密着しているので、出力スプロケット60がチェーン18を巻き込むときに、チェーン18により外周縁を押圧される環状弾性部材63a,63bをその内周縁で内環突出部分61a,61bが受けることができるので、弾性吸収を益々良好に行える。
この表裏両側の環状弾性部材63a,63bは、各外側面に環状凹部63ao,63boが互いに異なる凹部開口幅Ra,Rb(Ra<Rb)で形成されている。
したがって、出力スプロケット60に密着して装着された弾性部材63の両側の環状弾性部材63a,63bに形成された環状凹部63ao,63boの凹部開口幅Ra,Rbの違いにより、出力スプロケット60の表裏を識別することが容易にできる。
以上のような出力スプロケット60が、カウンタ軸52の左端部に嵌合し移動規制部材65により位置決めされると、前記したように、出力スプロケット60の表側の環状凹部61aiの凹部底面とカウンタ軸52の軸端面と同一平面となるので、内環ボス部61の表側内環突出部分61aにおける環状凹部61aiの内径Daに合わせて略等しく若干小径に外径Duが形成された中空円板状の座金70が環状凹部61aiに嵌合されてカウンタ軸52の軸端面に当接されると、座金70は同時に同一平面の環状凹部61aiの凹部底面に当接される。
そして、ボルト71を座金70を貫通してカウンタ軸52の軸端面に開口するボルトねじ孔52hに螺合して座金70を締結することで、図7に示すように、出力スプロケット60が裏表両側の環状凹部61bi,61aiにそれぞれ嵌合された移動規制部材65と座金70により挟まれて固定されて、カウンタ軸52の左端部に取り付けられる。
本出力スプロケット60は、出力スプロケット60の表裏両側に密着する環状弾性部材63a,63bに形成された環状凹部63ao,63boの凹部開口幅Ra,Rbの違いにより、出力スプロケット60の表裏を識別することができるのではあるが、識別を誤ったり、外見上識別できない場合でも、出力スプロケット60を誤って表裏逆に取り付けようとすると、
Du≒Da>Db≒Dp
の関係があるので、不具合が生じて出力スプロケット60の表裏を間違ったことに気付くことができる。
すなわち、出力スプロケット60を誤って表裏逆に取り付けようとした場合は、図8に示すように、出力スプロケット60の裏側となった環状凹部63aoに移動規制部材65の環状凸部65pが嵌合ではないが遊びをもって一応入り、環状凹部63aoの凹部底面に当接するが、表側となった環状凹部63boの内径Dbは、座金70の外径Duより小さいので、環状凹部63boに座金70が嵌合せず浮いた具合の悪い状態となるので、出力スプロケット60の表裏を逆に取り付けようとしたことに気付くことができ、誤組を防止することができる。
本出力スプロケット60は、外環円板部62の表裏両側の側面間の幅中心位置Coは、内環ボス部61の表裏両側の環状凹部61ai,61biの両凹部底面間の幅中心位置Ciに対して軸方向内側にオフセットしているので、裏表逆にカウンタ軸52に取り付けられるようにすると、出力スプロケット60のスプロケット歯62tの軸方向位置(車体幅方向位置)を変更することができ、被動スプロケット17の軸方向位置が異なる2種類の自動二輪車に共用することができる。
この出力スプロケット60の裏表逆にカウンタ軸52に取り付けられるようにした取付構造を、図9ないし図12に示し、以下説明する。
図9に示すように、出力スプロケット60の裏表を逆にすると、裏側となった環状凹部63aoの内径Daが移動規制部材65の環状凸部65pの外径Dpより大き過ぎるので、環状凸部65pの外周に外径調整環状部材66を外嵌して拡径する。
図10を参照して、外径調整環状部材66は、移動規制部材65の環状凸部65pと同じ軸方向幅を有し、内径が環状凸部65pと等しく、外径が環状凹部63aoの内径Daと略等しく若干小さい環状部材で、内周面に内周溝66vが形成されている。
そして、外径調整環状部材66を移動規制部材65の環状凸部65pに嵌合するに際して、C字形状の止め輪67が外径調整環状部材66の内周溝66vと環状凸部65pの外周溝65pvとの双方に跨って嵌め込まれることで、外径調整環状部材66が移動規制部材65の環状凸部65pに移動不能に外嵌される。
このように、簡素な構造で容易に移動規制部材65の環状凸部65pに外径調整環状部66を一体に外嵌して外径を、環状凹部63aoの内径Daに略等しく拡大することができる。
したがって、出力スプロケット60をカウンタ軸52の突出した左端部にスプライン歯61s,52sどうしを噛み合わせてスプライン嵌合すると、出力スプロケット60の裏側となった内環突出部分61aの環状凹部61aiに移動規制部材65の環状凸部65pの拡径した外径調整環状部66が嵌入し、環状凸部65pおよび外径調整環状部66の端面に環状凹部61biの凹部底面が当接して出力スプロケット60が位置決めされ、Wc=Wiであることから、出力スプロケット60の表側となった環状凹部61biの凹部底面とカウンタ軸52の軸端面とが同一平面となる。
出力スプロケット60の表側となった環状凹部61biの内径Dbに合わせて略等しく若干小径に外径Dvの座金75を用いて、同座金75が環状凹部61biに嵌合されてカウンタ軸52の軸端面に当接されると、座金75は同時に同一平面の環状凹部61biの凹部底面に当接され、次いでボルト71を座金75を貫通してカウンタ軸52の軸端面に開口するボルトねじ孔52hに螺合して座金75を締結することで、図11に示すように、出力スプロケット60が裏表両側の環状凹部61ai,61biにそれぞれ嵌合された移動規制部材65と座金75により挟まれて固定されて、カウンタ軸52の左端部に取り付けられる。
このようにカウンタ軸52に取り付けられた出力スプロケット60は、外環円板部62の表裏両側の側面間の幅中心位置Coは、内環ボス部61の表裏両側の環状凹部61ai,61biの両凹部底面間の幅中心位置Ciに対して軸方向外側にオフセットして、前記図7に示した場合よりも出力スプロケット60のスプロケット歯62tの軸方向位置を外側に位置させることができ、異なる車種に簡単に適用できる。
このように出力スプロケット60を裏表逆に取り付けられるようにした場合でも、誤って裏表を逆に取り付けようとすると、図12に示すように、間違って裏となった環状凹部61biの内径Dbが移動規制部材65の環状凸部65pの拡径した外径調整環状部66の外径Dqより小さいので、環状凹部61biが外径調整環状部66と嵌合せず、環状凹部61biの外周端が外径調整環状部66に当接することで、表側の環状凹部61aiの凹部底面がカウンタ軸52の軸端面と同一平面とならず段差を生じて座金75を取り付けるのに不具合を生じ、出力スプロケット60の表裏を逆に取り付けようとしたことに気付くことができ、誤組を防止することができる。
出力スプロケット60は、外環円板部62の表裏両側の側面間の幅中心位置Coがカウンタ軸(52に固定される内環ボス部61の表裏両側の環状凹部61ai、61biの両凹部底面間の幅中心位置Ciに対して軸方向にオフセットしているので、出力スプロケット60の裏側と表側を変えてカウンタ軸52に取り付けることで、外環円板部62のスプロケット歯62tの軸方向位置を変更することが可能であり、裏側となる環状凹部61aiの内径Daが表側の環状凹部61biの内径Dbより大きい場合には、移動規制部材65の環状凸部65pに外径調整環状部材(66)を外嵌して拡径することで、裏側となる環状凹部61aiの内径Daに簡単に合わせることができ、同一の出力スプロケット60を使用してスプロケット歯62tを2種類の軸方向位置に、いずれの場合も誤組を防止して容易に組付けることができる。
なお、出力スプロケットの表裏両側の環状弾性部材の少なくとも一方の側に出力スプロケットの表側と裏側の何れであるかを示す識別マークを付するようにしてもよい。
図13に示す出力スプロケット80の場合、表側の環状弾性部材83aに「OUT SIDE」という識別マーク85を付している。
この環状弾性部材83aの識別マーク85を見ることで、出力スプロケット80の表裏の識別を容易に確認することができるので、誤組を防止することができる。
1…自動二輪車、2…車体フレーム、3…ヘッドパイプ、4…メインフレーム、5…ダウンフレーム、6…シートレール、7…軸受プレート、8…燃料タンク、9…シート、
10…フロントフォーク、11…前輪、12…ハンドル、13…ピボット軸、14…リヤフォーク、15…リヤクッション、16…後輪、17…被動スプロケット、18…チェーン、
21…吸気管、22…スロットルボディ、23…吸気連結管、24…エアクリーナ、25…燃料噴射弁、26…、27…排気管、28…マフラー、
P…パワーユニット、E…内燃機関、30…オイルパン、31…クランクケース、31U…上側クランクケース、31L…下側クランクケース、32…シリンダブロック、33…シリンダヘッド、34…シリンダヘッドカバー、35…クランク軸、36…ピストン、37…コンロッド、38…主軸受、
40…カムチェーン、41…ACジェネレータ、42…発電機カバー、45…クラッチ、46a…プライマリドライブギヤ、46b…プライマリドリブンギヤ、
T…変速機、51…メイン軸、51g…変速ギヤ群、52…カウンタ軸、52g…変速ギヤ群、
60…出力スプロケット、61…内環ボス部、61s…スプライン歯、61a,61b…内環突出部分、61ai,61bi…環状凹部、62…外環円板部、62t…スプロケット歯、63…弾性部材、63a,63b…環状弾性部材、63c…連結弾性部材、64…シールリング、65…移動規制部材、65p…環状凸部、65pv…外周溝、
70…座金、71…ボルト、75…座金、
80…出力スプロケット、83a…環状弾性部材、85…識別マーク。

Claims (10)

  1. 回転軸(52)にスプライン嵌合される動力伝達部材(60)が、前記回転軸(52)の軸方向所定位置に規制される移動規制部材(65)に当接して位置決めされ、締結部材(71)により前記回転軸(52)の軸端面に締結される座金(70)と前記移動規制部材(65)との間に挟まれて固定される動力伝達部材(60)の取付構造において、
    前記動力伝達部材(60)は、内径側領域のスプライン歯(61s)が形成された中心軸孔を形成する内環ボス部(61)と外径側領域の外周作用部(62t)を有する外環円板部(62)とからなり、
    前記内環ボス部(61)の軸方向の表裏両側の外端面に互いに異なる内径の環状凹部(61ai,61bi)がそれぞれ形成され、
    前記移動規制部材(65)は、前記動力伝達部材(60)の裏側の環状凹部(61bi)の内径(Db)に合わせた外径(Dp)の環状凸部(65p)が軸方向に突出して形成され、
    前記座金(70)は、前記動力伝達部材(60)の表側の環状凹部(61ai)の内径(Da)に合わせた外径(Du)を有する中空円板状をなし、
    前記動力伝達部材(60)の表裏両側の前記環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の軸方向幅(Wi)が、前記回転軸(52)の軸方向所定位置に規制された前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の端面と前記回転軸(52)の軸端面との間の軸方向幅(Wc)と等しいことを特徴とする動力伝達部材の取付構造。
  2. 前記動力伝達部材(60)は、前記外環円板部(62)の表裏両側の側面間の幅中心位置(Co)が前記内環ボス部(61)の表裏両側の環状凹部(61ai,61bi)の両凹部底面間の幅中心位置(Ci)に対して軸方向にオフセットされ、
    前記移動規制部材(65)は、小径側の前記環状凹部(Db)の内径に合わせた外径の前記環状凸部(65p)が形成され、
    前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に外嵌されることで大径側の前記環状凹部(61ai)の内径(Da)に合わせて環状凸部(65p)を拡径することができる外径調整環状部材(66)を備えたことを特徴とする請求項1記載の動力伝達部材の取付構造。
  3. 前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外周面に周方向に一周外周溝(65pv)が形成され、
    前記外径調整環状部材(66)の内周面に前記外周溝(65pv)に対応する位置に内周溝(66v)が形成され、
    前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)の外周溝(65pv)と前記外径調整環状部材(66)の内周溝(66v)の双方に跨って嵌め込まれたC字形状の止め輪(67)によって前記外径調整環状部材(66)が前記移動規制部材(65)の環状凸部(65p)に移動不能に外嵌されることを特徴とする請求項2記載の動力伝達部材の取付構造。
  4. 前記回転軸(52)は、車両に搭載されるパワーユニット(P)の出力軸(52)であり、
    前記動力伝達部材(60)は、前記出力軸(52)に取り付けられる出力スプロケット(60)であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造。
  5. 前記出力スプロケット(60)の前記外環円板部(62)の表裏両側の側面に環状弾性部材(63a,63b)が密着して装着されることを特徴とする請求項4記載の動力伝達部材の取付構造。
  6. 前記出力スプロケット(60)の前記外環円板部(62)に表側と裏側を連通する連通孔(62h)が周方向に複数穿設され、
    前記連通孔(62h)を充満する連結弾性部材(63c)により表裏両側の前記環状弾性部材(63a,63b)が一体に連結されることを特徴とする請求項5記載の動力伝達部材の取付構造。
  7. 前記出力スプロケット(60)の前記内環ボス部(61)は、前記外環円板部(62)より表裏両側に突出した内環突出部分(61a,61b)を有し、
    前記環状弾性部材(63a,63b)は、前記内環ボス部(61)の表裏両側の内環突出部分(61a,61b)の各外周面(61ao,61bo)に密着されることを特徴とする請求項6記載の動力伝達部材の取付構造。
  8. 前記内環ボス部(61)の表裏両側の前記内環突出部分(61a,61b)の外周面(61ao,61bo)の最大外径より外周に前記連通孔(62h)が形成されることを特徴とする請求項7記載の動力伝達部材の取付構造。
  9. 表裏両側の前記環状弾性部材(63a,63b)は、各外側面に環状凹部(63ao,63bo)が互いに異なる凹部開口幅(Ra,Rb)で形成されることを特徴とする請求項5ないし請求項8のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造。
  10. 表裏両側の前記環状弾性部材(83a)の少なくとも一方の側に前記出力スプロケット(80)の表側と裏側の何れであるかを示す識別マーク(85)を付することを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれか1項記載の動力伝達部材の取付構造。
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