JP2014155576A - 乗物用シートのランバーサポート機構 - Google Patents

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真司 永山
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Abstract

【課題】ランバーサポートバーの構造により、通常時には乗員の腰部を支持可能であるとともに、衝突時には、支持を解除可能とすること。
【解決手段】乗物用シートのランバーサポート機構であって、ランバーサポート機構のランバーサポートバー7は、基部61と、可動部62と、が連結手段により連結されており、該基部61と可動部62とは可動部62側に所定以上の荷重が作用するまでは一体的動作をするが所定荷重以上が作用した場合には可動部62と基部61の相対位置が変更可能とされる連結手段で連結されていることを構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、乗員の腰部を支持するためのランバーサポートを備えた乗物用シートに関する。
従来から、乗物用シートにランバーサポートといわれる機構をパッドの裏側に設け、乗員の腰部の支持を補助することが知られている。
当該ランバーサポートは、腰部を支持するために、パッドを着座者側へ張り出すことが可能なように設けているものであり、通常着座時は乗員の腰部を支持するため、乗員の負担を軽減させることが可能である。しかしながら、後突の衝撃を受けた際には、その張り出し部分が着座者に対し、負担を与える原因となる可能性があった。
一方、ランバーサポートに備えられたランバープレートに所定値以上の荷重がかかった場合、ブレーキ機構との連携を一時解除し、ランバーサポートバー(トーションバー)全体を回動可能にすることで、ランバープレートを後方へ移動可能とする構成は知られている(特許文献1参照)。
特開2012−176166号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術はランバーサポートバー(トーションバー)全体が回動することが前提の技術であり、ランバーサポートバー(トーションバー)全体が回動しないようなランバーサポート機構においては、適用できるものではなかった。また、ランバーサポートバー(トーションバー)全体を回動可能にするためには、ブレーキ機構のギヤ部近傍の構造を特定の形状とする必要があるなど、ランバーサポートバー(トーションバー)以外についての変更が必要であった。言い換えると、従来品をそのまま使用できる部分が比較的少なかった。
本発明は、上記した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、通常時には乗員の腰部を支持可能であるとともに、衝突時には、支持を解除可能とする機能をランバーサポートバーに備えさせることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、ランバーサポート機構のランバーサポートバーが、ランバープレートを取り付ける第1軸部位と、シートバックのサイドフレームに回動可能に取り付けられる第2軸部位及び第3軸部位と、該第1軸部位と該第2軸部位を連結する第1のアーム部位と、該第1軸部位と該第3軸部位を連結する第2のアーム部位とを有し、該第1のアーム部位を中間位置として該第1軸部位と該第2軸部位とがクランク状に配設され、該第2のアーム部位を中間位置として該第1軸部位と該第3軸部位とがクランク状に配設されて構成される乗物用シートのランバーサポート機構であって、前記ランバーサポートバーは、基部と、可動部と、が連結手段により連結されており、該可動部側に所定の荷重より大きな荷重が作用するまでは該基部と該可動部の相対位置を維持するが所定の荷重より大きな荷重が作用した場合には該基部と該可動部の相対位置が変更可能となることを特徴とする。
なお、本明細書においてクランク状とは、特定の第1の軸と、前記第1の軸とは芯がずれているが同一方向に向う軸である第2の軸と、を結んだような形状である。
この第1の発明によれば、ランバーサポートバーの一部に可動部があり、前記可動部は所定の荷重が入力されると基部に対して移動することでランバーサポートバーによる乗員の腰部の支持を解除可能とするものであるので、比較的簡単な構成で、衝突時に乗員の腰部の支持を解除可能とすることが可能であり得る。
第2の発明は、第1の発明において、前記可動部は前記基部に対して回動可能に連結されていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、可動部は基部に対して回動可能に取り付けられているため、可動部の可動範囲が明確となる。そのため、シートに付設するデバイスなどを可動部周囲に配置する場合においても、可動部とデバイスとが接触し得ない領域が明確となる。したがって、可動部とデバイスが接触することによるデバイスの故障などを回避することが容易に可能となる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記ランバーサポートバーには、前記基部と前記可動部との相対位置の変更を抑制するように機能する付勢手段が備えられていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、ランバーサポートバーに付設された付勢手段の付勢力を、前記可動部の移動を抑止させることに利用する。よって、ランバーサポートバーに負荷される荷重に抗し、可動部が移動しないように働く力の大きさが調整しやすくなる。
本発明によれば、通常時には乗員の腰部を支持可能であるとともに、衝突時には、支持を解除可能とする機能をランバーサポートバーに備えさせることが可能となる。
本発明が適用される乗物用シートの分解斜視図である。 ランバーサポートバーなどの分解斜視図である。 過荷重がかかる場合のランバーサポートバーの駆動状態を表す図である。 図3における第1回転軸部周りの部分拡大図である。
以下に、本発明を実施するための形態を、適宜図面を用いて説明する。なお、本説明における上下方向、前後方向、左右方向等の方向表示は、図1に示すように着座者の着座姿勢状態における方向を示している。
図1は本発明が適用される実施形態の乗物用シート1の分解斜視図を示す。乗物用シート1は着座者が着座するシートクッションと、着座者の背凭れとなるシートバックと、着座者の頭部を支持するヘッドレスト(図示せず)を備えている。
シートクッションの下方に設けられたフレーム3はシートパッド4を支えるフレーム3であり、その側方はシールド5で覆われている。
なお、シートクッションの下方に設けられたフレーム3は、前側の部分を一部省略して記載している。また、図1においては、シールド5は左側に1つしか記載していないが、実際には右側にもシールド5が設けられている。つまり、右側のシールド5は省略して記載している。図1における上記二点の省略は、図が煩雑になることを抑えるために行っているものである。
シートバックは、フレーム3に対して面状弾性体2を取り付けた構造である。前記面状弾性体2は樹脂製の枠部11に張設されたネット10を備えている構造であり、当該面状弾性体2はフレーム3に備えられた面状弾性体取付金具9に対し、図示しない留め具を用いて取り付けられている。
シートバックにはフレーム3の一部を構成するサイドフレーム31,31を乗物用シート1の左右両側に配置している。また、サイドフレーム31の外方にはサイドサポート6も付設されている。
前記左右両側に設けられた両サイドフレーム31,31に対して掛け渡すようにランバーサポートバー7が配置されている。当該構造であるので、ランバーサポートバー7にかかる荷重は、実質的にサイドフレーム31に伝えられる。ランバーサポートバー7はサイドフレーム31により回動可能に支持されており、一部がコ字状に折り曲げられて形成されている。当該構成であることにより、ランバーサポートバー7が回動軸を中心に回動した際にランバーサポートバー7による着座者の支持位置が変位可能となっている。
ランバーサポートバー7は前記コ字状に折り曲げられて形成されている部位において平面状のランバープレート8を回動自在に取り付けることができる構成である。
ランバープレート8の前面及び下部を覆うようにパッド24が設けられており、面状弾性体2のネット10とランバープレート8が直に接しない構成となっている。
次に本実施の形態におけるランバーサポートバー7の構成についての概略を説明する。
図2に示されているように、本実施の形態におけるランバーサポートバー7は、ランバープレート8を取り付ける第1軸部位41と、シートバックのサイドフレーム31に回動可能に取り付けられる第2軸部位42及び第3軸部位43と、該第1軸部位41と第2軸部位42を連結する第1のアーム部位44と、該第1軸部位41と第3軸部位43を連結する第2のアーム部位45とを有している。また、該第1のアーム部位44を中間位置として第1軸部位41と第2軸部位42とがクランク状に配設され、該第2のアーム部位45を中間位置として第1軸部位41と第3軸部位43とがクランク状に配設されて構成されている。
当該ランバーサポートバー7は、サイドフレーム31に支持される基部61と、基部61に対して移動可能に取り付けられた可動部62とが、可動部62側に所定以上の荷重が作用するまでは基部61と可動部62の相対位置を維持するが所定荷重以上が作用した場合には基部61と可動部62の相対位置が変更可能となることで、乗員の支持が解除可能な構造である。
当該構造とすることにより、ランバーサポートバー7に所定の力が加えられた際に、可動部62が退避し、ランバーサポート機構による乗員の支持が解除可能となる。
本実施の形態においては、ランバーサポートバー7における第1軸部位41と第1のアーム部位44の一部及び第2のアーム部位45の一部で形成されるコ字形状の部分が可動部62であり、第2軸部位42と第1のアーム部位44の一部、若しくは、第3軸部位43と第2のアーム部位45の一部が形成する部分が基部61である。
可動部62が変位することにより、可動部62と基部61との相対位置が変更可能な構造であるが、当該相対位置の変更は可動部62が回転軸部を中心として回動することによりなされるものである。当該回動による相対位置の変更により、ランバーサポートバー7による乗員の腰部の支持を解除可能としている。
次に、本実施の形態におけるランバーサポートバー7の基部61と可動部62の構造を説明する。併せて、基部61と可動部62の連結手段について説明する。
図2に示すように、ランバーサポートバー7は一端部に第2軸部位42を有し、他端部に第3軸部位43を有する構造である。
また、第2軸部位42には第2ブラケット47が固定されている。第2ブラケット47は第2軸部位42の軸に対して略垂直方向に延びるブラケットである。第3軸部位43には第5ブラケット50が固定されている。第5ブラケット50は第3軸部位43の軸に対して略垂直方向に延びるブラケットである。
本実施の形態においては、上記第2軸部位42及び第2ブラケット47、更には、第3軸部位43及び第5ブラケット50が基部61に相当する。
第2ブラケット47と第1ブラケット46とは、第1回転軸部25を介して接続されている。第1ブラケット46には第1軸部位41の一端が固定されているが、第1ブラケット46の長手方向と第1軸部位41の軸方向は略垂直に位置するように固定配置されている。第1軸部位41の他端には第4ブラケット49が固定されているが、第4ブラケット49の長手方向と第1軸部位41の軸方向は略垂直に位置するように固定配置されている。第4ブラケット49は第5ブラケット50と第2回転軸部26を介して接続されている。
本実施の形態においては、上記第1ブラケット46、第1軸部位41及び第4ブラケット49が可動部62に相当し、コ字状に形成されている。
第1回転軸部25の軸中心と第2回転軸部26の軸中心とは同一直線上にあるので、第1ブラケット46と第1軸部位41と第4ブラケット49で構成されたコ字形状の部分が第1回転軸部25及び第2回転軸部26の軸中心を回動中心として回動可能となっている。当該回動により基部61と可動部62の相対移動が可能となっている。
なお、前記第1回転軸部25及び第2回転軸部26は、基部61及び可動部62の連結手段を構成するものである。
基部61と可動部62が相対移動できる構成は上記したとおりであるが、通常着座時にかかる荷重程度で基部61と可動部62が相対移動しては、着座者の腰部を支えるランバーサポートとしての役割を果たさない。そこで、後突時にかかるような特定の大きさの荷重がかかるまでは、可動部62と基部61とが相対移動しないようにする必要性がある。
そこで、可動部62に所定の荷重より大きな荷重がかかるまでは、基部61と可動部62が相対移動しないように機能する相対位置調整機構を設ける。本実施の形態においては、当該相対位置調整機構を形成するために、ローラ13を備えた第3ブラケット48などを更に設ける。
第3ブラケット48は第2ブラケット47にも接続される第3ブラケット用回動軸12を中心に回動可能な構成であり、ローラ13の側面が、第1ブラケット46の側面と接するように配置されている。
第1ブラケット46も第3ブラケット48も各々回動可能であるが、特定の位置において互いに係り合わせることで、互いに係り合った位置から移動することを抑止することが可能となる。
また、可動部62に対して特定の荷重以上の力が入力されると、第1ブラケット46と第3ブラケット48との間で生じる係止力では支えることができなくなり、可動部62が後方に移動する。可動部62が移動することでランバーサポートバー7による腰部の支持が解除される。
相対位置調整機構について更に説明する。本実施の形態においては、可動部62に対して特定の荷重が入力されるまで、第1ブラケット46と第3ブラケット48との相対位置を保持させるようにすることで、相対位置調整機構を構成している。つまり、第4ブラケット49と第5ブラケット50との間には、互いに相対位置を変更させないようにするための部材を設けていない。
図3に示すように、第3ブラケット48には、その一部が第1ブラケット46と接しうるように、円筒形のローラ13を備えている。第3ブラケット48には略C字状の摩擦低減部材14が設けられており、前記ローラ13は当該摩擦低減部材14内に収まるように配置されている。より具体的には、ローラ13の一部が第3ブラケット48の側面よりも突出するように配置されている。なお、本実施例では摩擦低減部材14は無給油タイプのドライベアリングである。
ローラ13と第1ブラケット46とが接触した際の接触面積は、比較的小さいものであるが、可動部62に入力される荷重が一定の値よりも小さい荷重であれば第1ブラケット46と第3ブラケット48との相対位置を維持できるように定めている。本実施の形態においては、ローラ13と第1ブラケット46との接触による係止力を補完する目的で、図ししない付勢手段であるバネ部材を付設している。つまり、ローラ13と第1ブラケット46との接触による係止力と付勢手段であるバネ部材の弾性力との双方が機能することにより、ランバーサポートバー7に入力される荷重が特定値に至るまでは可動部62が移動しない構成となっている。なお、付勢手段としては、ランバーサポートバー7にかかる荷重に対して、基部61及び可動部62の相対位置が変わりにくいように作用させればよいため、例えば、第1ブラケット46と第2ブラケット47をバネ部材で結合しても良いし、第1ブラケット46と第3ブラケット48をバネ部材で結合しても良い。また、第1ブラケット46と車両用シート1内のその他の部分を繋ぐようにバネ部材を結合しても良い。また、バネ部材は、圧縮に対して抗するように働くようにしても、引っ張りに対して抗するように働くようにしてもよい。
図4に示すように、第1ブラケット46には第1ブラケット46の回動中心が中心となるような略円弧状の側縁部27を有している。当該側縁部27は可動部62の回動によりローラ13が接しうる領域である。また、当該円弧状の側縁部27には前記円弧(図4にて一点差線で示された弧)よりも外方に突出した突起部16を有している。
ローラ13が前記突起部16を乗り越えるためには乗り越える方向に特定の力が必要である。そのため、当該特定の力が加えられていない場合には、第1ブラケット46と第3ブラケット48が相対移動できない。よって、ランバーサポートバー7が着座者の腰部を支持する状態が維持される。
一方、ローラ13が前記突起部16を乗り越えることが可能な力が加えられた場合には、第1ブラケット46と第3ブラケット48が相対移動することになる。
本実施の形態において、過荷重がかかった場合における作動状態を説明する。
後突などにより乗員がシートバックと接近するように移動した場合、ランバーサポートバー7にかかる荷重は、通常の荷重よりも大きくなる。当該荷重が特定値(ここでは通常着座時にランバーサポートバー7にかかる荷重の5倍程度の荷重)に達した場合、第1ブラケット46及び第3ブラケット48が係止している状態を維持できなくなる。すると、第1ブラケット46と第1軸部位41と第4ブラケット49で構成されるコ字状の部位が第1回転軸部25及び第2回転軸部26を回転中心として後方側に変位する。よって、ランバーサポートバー7が乗員を支持する状態が解除される。
次に、本実施の形態におけるランバーサポートバー7全体を回動させるための構造について説明する。
ランバーサポートバー7は一端部に第2軸部位42を有し、他端部に第3軸部位43を有する構造である。
第2軸部位42はサイドフレーム31に回動可能に支持されている。具体的には、サイドフレーム31に設けられている第1フレーム取り付け部17を介して、サイドフレーム31に支持されている。第1フレーム取り付け部17には、第1支持孔18が穿設されており、第2軸部位42を当該第1支持孔18に挿入することで、第2軸部位42を回動可能に支持している。
第3軸部位43には、図2に示されているような扇形の従動ギヤ部19が一体となるように備え付けられている。そして、前記扇形の従動ギヤ部19はモータギヤ20の駆動ギヤ部21と噛み合うように配置されている。また、第3軸部位43はサイドフレーム31に回動可能に支持されている。具体的には、サイドフレーム31に付設している第2フレーム取り付け部22を介して、サイドフレーム31に支持されている。この第2フレーム取り付け部22には、第2支持孔23が穿設されている。当該第2支持孔23に第3軸部位43を挿入することで、第3軸部位43はサイドフレーム31に回動可能に支持される状態となる。
なお、モータギヤ20は第2フレーム取り付け部22に対して図示しない取り付けボルトで固定しているため、ランバーサポートバー7の回動に関わらず、モータギヤ20と第3軸部位43との相対位置は略一定となる。
当該構成であることから、モータギヤ20の駆動ギヤ部21が図示しないモータ部によって回動させられることにより、扇形の従動ギヤ部19が回動し、回動中心に位置する第3軸部位43が回転する。第3軸部位43の反対側に位置する第2軸部位42は回動可能に第1支持孔18に挿入されているだけであるので、第3軸部位43が回転することにより、ランバーサポートバー7全体が回動することになる。なお、モータギヤ20の駆動ギヤ部21及び図示しないモータ部の回転方向は、時計回り、反時計回りの双方が可能となっているため、ランバーサポートバー7全体についての回動方向も時計回り、反時計回りの双方が可能となっている。
乗員は図示しないボタンを押すことでモータギヤ20の駆動ギヤ部21を回転・停止させることが可能であるため、それによりランバーサポートバー7を好みの位置まで回動させた後にそれ以上回動しないようにすることが可能となる。このようにして、乗員を支持する位置を変更することが可能となる。
次に、ブラケット周りに関して補足説明する。
図3に示すように、第1ブラケット46には突出部28が設けられている。また第2ブラケット47には係止ピン29を設けている。第1ブラケット46と第2ブラケット47が第1回転軸25を中心に回転する際、特定の場所で第1ブラケット46に設けた突出部28と第2ブラケット47に設けた係止ピン29は接触する。つまり、突出部28と係止ピン29があることにより、第1ブラケット46と第2ブラケット47が相対変位できる範囲が規制される。
更に具体的には、第1ブラケット46と第2ブラケット47の相対変位が規制される位置は、第1ブラケット46及び第2ブラケット47が通常の相対的な位置として設定されている位置であり、図3に二点鎖線で示すように、第1ブラケット46と第2ブラケット47の長手方向が略一致するような位置である。この状態を第1ブラケット46及び第2ブラケット47の相対位置についての初期位置とする。
初期位置にある場合、第1ブラケット46は第2ブラケット47に対して時計回りに回転することはできない。反時計回りに回転できるのみである。これにより、シートバックの背面から荷重が加わった場合でも、着座者が前方に押し出されるような状況となることを抑制することができる。また、第1ブラケット46と第2ブラケット47の初期位置が理解しやすいため、当該初期位置に設定しやすくもなる。
この際、スプリング15が初期位置に戻すことを補助する役割を果たすので、その役割を説明する。
図3の実線で記載した状態から第1ブラケット46を初期位置(二点差線の状態)に戻すために、第1ブラケット46を図3で見て第1回転軸部25を中心に時計回りに回転させると、第3ブラケット48は第1ブラケット46に設けられた突起部16などに押されて、第3ブラケット用回動軸12を中心に反時計回りに回転しようとする。この際、第2ブラケット47と第3ブラケット48に掛け渡されたスプリング15を伸ばすように力が働くことになる。このような状態のまま、第1ブラケット46を時計回りに回転させていくと、第3ブラケットに設けたローラ13が第1ブラケット46の突起部16を乗り越えることとなる。当該状態に達すると第1ブラケット46を時計回りに回転させても第3ブラケット48が反時計回りに動くことはなくなる。そして、スプリング15が縮もうとする弾性力により、第3ブラケット48を時計回りに回転させることになる。よって、第1ブラケット46を押し込む作業をすることで全体を初期位置に戻すことが可能となる。
以上各実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態のほか、その他各種の形態で実施可能なものである。
例えば、ランバーサポートバーの第2軸部位及び第3軸部位が回動可能な構成とする必要性は無く、ランバーサポートバーがサイドフレームに対して固定されたものとすることも可能である。
また、ランバーサポートバーの一部が退避可能な構成とする場所はアーム部位である必要性は無く、第2軸部位や第3軸部位や第1軸部位とすることも可能である。また、ブラケットと軸部位の組み合わせでランバーサポートを構成する必要性も無い。
また、特定の値の負荷以下である場合に形状を維持する力は面部間の接触により発生する力によるものとする必要性はなく、例えば、退避する部材に設けられた弾性体の弾性力若しくは退避する部材自身の弾性力によるものとすることも可能である。なお、バネ部材を使用しないものとすることも可能である。
また、可動部の移動は回動である必要は無く、荷重方向(前方から後方に向う方向)と一致する方向に可動部をスライド移動させることも可能である。当該構成である場合、スムーズにスライド移動させることを可能とするため、ガイド部を設けることが望ましい。
また、面状弾性体を有する、いわゆるネットシートでなくても良い。例えば、フレームの周囲に配設したウレタンパッドを押さえ込むようにシートカバーで覆うようなタイプのシートに適応させることも可能である。ただし、一般的にネットシートのほうが着座者を支持する支持力が弱いため、乗員がシート内部にはまり込みやすい。そのため、ランバーサポートバーからうける反力を回避させるメリットを享受しやすい。
特定の外力を受けるまで第3ブラケットと第1ブラケットの相対位置を保持する構造としては、ローラやドライベアリングを使用しなくても良く、第3ブラケットと第1ブラケットとの間に摩擦抵抗が発生するような構造とする必要性も無い。その場合、可動部に特定の外力がかかった時点で座屈するような部材により可動部と基部を連結することも可能である。
本実施の形態においてはブラケット同士の係止力を働かせているのはコ字状の可動部の一端側だけであるが、コ字状の両端側にブラケット同士の係止力を働かせることも可能である。一端側だけであれば、係止状態が片方だけが外れて、もう片方が外れないという状況が発生し得ないという利点があるが、両端側に係止力を働かせる場合、片方だけに係止力を働かせるよりも、通常乗員を支持する状態において、左右対称な支持状態としやすいという利点がある。
また、本実施の形態においては、後方に可動部が退避する構造であるが、上方若しくは下方などのその他の方向に退避する構造とすることも可能である。
また、ランバーサポートバーに乗員を支持させる位置を変更するために、ランバーサポートバー全体を回動させる構成にする必要性は無く、ランバーサポートバーを前後に直進異動させるような構成にすることも可能である。
1 乗物用シート
2 面状弾性体
3 フレーム
4 シートパッド
5 シールド
6 サイドサポート
7 ランバーサポートバー
8 ランバープレート
10 ネット
11 枠部
24 パッド
31 サイドフレーム
41 第1軸部位
42 第2軸部位
43 第3軸部位
44 第1のアーム部位
45 第2のアーム部位
46 第1ブラケット
47 第2ブラケット
48 第3ブラケット
49 第4ブラケット
50 第5ブラケット
61 基部
62 可動部

Claims (3)

  1. ランバーサポート機構のランバーサポートバーが、ランバープレートを取り付ける第1軸部位と、シートバックのサイドフレームに回動可能に取り付けられる第2軸部位及び第3軸部位と、該第1軸部位と該第2軸部位を連結する第1のアーム部位と、該第1軸部位と該第3軸部位を連結する第2のアーム部位とを有し、該第1のアーム部位を中間位置として該第1軸部位と該第2軸部位とがクランク状に配設され、該第2のアーム部位を中間位置として該第1軸部位と該第3軸部位とがクランク状に配設されて構成される乗物用シートのランバーサポート機構であって、
    前記ランバーサポートバーは、基部と、可動部と、が連結手段により連結されており、
    該可動部側に所定の荷重より大きな荷重が作用するまでは該基部と該可動部の相対位置を維持するが所定の荷重より大きな荷重が作用した場合には該基部と該可動部の相対位置が変更可能となることを特徴とする乗物用シートのランバーサポート機構。
  2. 請求項1に記載のランバーサポート機構であって、
    前記可動部は前記基部に対して回動可能に連結されていることを特徴とする乗物用シートのランバーサポート機構。
  3. 請求項1又は2に記載の乗物用シートのランバーサポート機構であって、
    前記ランバーサポートバーには、前記基部と前記可動部との相対位置の変更を抑制するように機能する付勢手段が備えられていることを特徴とする乗物用シートのランバーサポート機構。
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