JP2014155656A - バルーンカテーテル用バルーンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸方向に直交する垂直断面の内周面15または外周面17の少なくとも1つの円周面から、半径方向に突出する先端領域18を有する突起部16が形成されたバルーン用チューブを得るステップと、前記バルーン用チューブを金型に配置し、二軸延伸成形してバルーンを得るステップとを含む、バルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
【選択図】図6
Description
近年のバルーンカテーテルには、狭窄度や屈曲度のある非常に難易度の高い病変部にも適用可能なものが求められる傾向があり、バルーンをスムーズに病変部に通過させることが可能な、高い通過性を有するPTCA用及びPTA用バルーンカテーテルが求められている。
一方で、1度拡張させたバルーンを収縮させる際にも、バルーンをカテーテルシャフトの周りに折畳み、小径化できることが望ましい。これは、病変部を拡張させるため使用したカテーテルを他の病変部を治療するために再度使用する場合があるためである。また、体外に取出す際にも、可能な限り小径化させていることが望ましい。特にカテーテルがステントストラットを通過していた場合、治療後にカテーテルをステントストラットから抜去する必要があるため、バルーン部分が小径に折畳まれていた方がより安全に抜去することができる。
また、特許文献3には少なくともバルーンの長軸方向に連続した複数の縦溝とそれに対応した同数の翼部とが予め金型により形状付けられ、凹溝と凸条とで形成されたスクロール状断面に対応した翼部と縦溝とを有する形状に形付けられたバルーンが開示されている。しかしながら、特許文献2または3のように溝部と突部を形成すると安定的なリラッピング形状の制御は実現できるものの、拡張時のバルーン断面の形状が略円形にならず、臨床では十分な効果が得られないという課題があった。加えて形状付けに使用するバルーン用金型は、非常に複雑な形状となり、製品開発に多大な時間を浪費し、製造コストも非常に高くなってしてしまう点で改善の余地があった。
また本発明は、前記突起部と、最も近接する前記突起部が形成する少なくとも1つの円弧において、鋭角側の中心角が60°以上である前記バルーンカテーテル用バルーンの製造方法に関する。
また本発明は、前記バルーン用チューブの前記突起部が軸方向全長に亘り形成されている前記バルーンカテーテル用バルーンの製造方法に関する。
また本発明は、前記バルーン用チューブを得るステップが、前記突起部を形成するための狭部流路が設けられた金型を用い、押出成形によりバルーン用チューブを得ることを特徴とする前記バルーンカテーテル用バルーンの製造方法に関する。
なお、半径方向に多層構造である場合、各層は、周方向で同じ樹脂材料で構成されている。
押出成型では、溶融樹脂の温度が高くなると、得られる成形品の分子配向度は低くなる傾向がある。このため、狭部流路11およびその近傍を流れる樹脂は、広部流路12若しくは狭部流路11遠傍を流れる樹脂よりも高温で押し出されることによって、得られた成形品の対応する部位は、周辺部分等他の部位に比べて低配向となる傾向がある。
本発明に好適に用いることのできるバルーン用チューブを金型内に配置し、二軸延伸工程により軸方向と径方向に延伸することにより、バルーン金型と同一形状のバルーンを成形することができる。
尚、本発明ではバルーンにおける、バルーン用チューブ時の突起部16に対応する部位を軟化部20、非突起部22に対応する部位を非軟化部21と呼称する。
デュロメーター硬度で72Dのポリアミドエラストマー(商品名:PEBAX7233SA01:アルケマ社製)を用いて溶融押出成形によりバルーン用チューブを作製した。バルーン用チューブの溶融押出成形金型は、図5(a)に示すチューブ外層側にバルーンの突起部となる流路の狭い部位11を有した断面形状のものを用いて、図6(a)に示す形状のバルーン用チューブを作製した。バルーン用チューブの寸法は非突起部外径:1.00mm、内径:0.50mmとした。突起部は、長手方向に垂直な断面において等間隔に4個存在し、幅33μm、高さ40μmとなるよう作製した。
作製したバルーンは表2の通りであり、直管部の膜厚はマイクロメータで測定したところ軟化部が17.2μm、非軟化部が16.5μmで略同膜厚であった。このバルーン用チューブとバルーンの軟化点をアナシスインスツルメント社製ナノサーマルアナリシスVESTAシステム(極微小領域熱分析装置)を用いて、突起部、非突起部のそれぞれ中央部を測定した。その結果、バルーン用チューブでは突起部130℃、非突起部143℃であり、バルーンでは軟化部136℃、非軟化部146℃であった。
バルーン用チューブの突起部を幅33μm、高さ35μmとして、それ以外は実施例1と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製した。
作製したバルーンの直管部の膜厚は、軟化部が17.0μm、非軟化部が16.5μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは突起部140℃、非突起部145℃であり、バルーンでは軟化部150℃、非軟化部153℃であった。
バルーン用チューブの突起部を120°の位置関係で2個配置されるようチューブ成形を行い、それ以外は実施例1と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製した。バルーンの直管部の膜厚は、軟化部が17.0μm、非軟化部が16.0μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは突起部131℃、非突起部143℃であり、バルーンでは軟化部135℃、非軟化部146℃であった。
バルーン用チューブの突起部を等間隔に5個、幅33μm、高さ50mとして、それ以外は実施例1と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製した。バルーンの直管部の膜厚は、軟化部が17.8μm、非軟化部が16.0μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは突起部138℃、非突起部144℃であり、バルーンでは軟化部142℃、非軟化部155℃であった。
バルーン用チューブ作製で、材料にデュロメーター硬度で74Dのナイロン12(商品名:RILSAN AESN OTL:アルケマ社製)を用いて、それ以外は実施例1と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製した。バルーン用チューブの寸法は非突起部外径:1.00mm、内径:0.50mmとした。突起部は、長手方向に垂直な断面において等間隔に3個存在し、幅35μm、高さ50μmとなるよう作製した。バルーンの直管部の膜厚は、軟化部が17.0μm、非軟化部が16.0μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは突起部144℃、非突起部164℃であり、バルーンでは軟化部158℃、非突起部168℃であった。
バルーン用チューブの突起部を幅35μm、高さ30μmとして、それ以外は実施例5と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製した。バルーンの直管部の膜厚は、軟化部16.7μm、非軟化部16.2μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは突起部158℃、非突起部162℃であり、バルーンでは軟化部162℃、非軟化部164℃であった。
デュロメーター硬度で72Dのポリアミドエラストマー(商品名:PEBAX7233SA01:アルケマ社製)を用いて溶融押出成形によりバルーン用チューブを作製した。バルーン用チューブの溶融押出成形金型は、断面形状が真円のものを用いて、断面が真円形状のバルーン用チューブを作製した。バルーン用チューブの寸法は外径:1.00mm、内径:0.50mmである。バルーンは、実施例1と同じ方法で作製し、膜厚や軟化点の測定を実施したところ、バルーンの直管部の膜厚は15.3μmであった。軟化点については、バルーン用チューブでは144℃、バルーンでは154℃であった。
デュロメーター硬度で74Dのナイロン12(商品名:RILSAN AESN OTL:アルケマ社製)を用いて溶融押出成形によりバルーン用チューブを作製し、それ以外は比較例1と同じ材料、方法、金型でバルーン用チューブ、バルーン、カテーテルを作製後、リラッピング形状の癖付けを行った。バルーンの直管部の膜厚は17.7μmであった。軟化点については、バルーン用チューブが162℃、バルーンは164℃、であった。
実施例1から7及び比較例1、2のバルーンカテーテルに各5本について、バルーン内部を負圧下にした上で内側シャフトに巻き付け、バルーン保護用の管を被せてEOG滅菌したものを評価サンプルとし、バルーンのリラッピング性能の評価を実施した。評価方法概要を下記に示す。
実施例1から6は突起部由来である軟化部が翼部を形成して、それぞれ所望通りのリラッピング形状に制御できた。
比較例1、2は4枚翼として癖付けを行ったが、何れもリラッピング形状を制御することができなかった。
2.インフレーションルーメン
5.バルーンカテーテル用バルーン
11.狭部流路
12.広部流路
15.内周面
16.突起部
17.外周面
18.先端領域
19.基端領域
20.軟化部
21.非軟化部
22.非突起部
24.第1の樹脂材料層
25.第2の樹脂材料層
Claims (10)
- バルーンカテーテルに用いられるバルーンの製造方法であって、軸方向に直交する垂直断面の内周面または外周面の少なくとも1つの円周面から、半径方向に突出する先端領域を有する突起部が形成されたバルーン用チューブを得るステップと、前記バルーン用チューブを金型に配置し、二軸延伸成形してバルーンを得るステップとを含む、バルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記バルーン用チューブは、前記突起部が少なくとも2箇形成されているバルーン用チューブである請求項1に記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記突起部と、最も近接する前記突起部が形成する少なくとも1つの円弧において、鋭角側の中心角が60°以上である請求項2に記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記バルーン用チューブは、樹脂組成物より形成され、前記突起部の軟化温度が、突起部以外である非突起部の軟化温度と異なる請求項1〜3のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記突起部の軟化温度は、前記非突起部の軟化温度より5℃以上低い請求項4に記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 少なくとも1つの前記突起部は、前記先端領域の半径方向の最大長さが、外周面と内周面で画定される基端領域の半径方向長さの15%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーン製造方法。
- 前記バルーン用チューブは前記突起部と非突起部が同一の樹脂組成物で構成されている請求項1〜6のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記バルーン用チューブの前記突起部が軸方向全長に亘り形成されている請求項1〜7のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記バルーンは、直管部を有し、該直管部の膜厚が略均一である請求項1〜8のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
- 前記バルーン用チューブを得るステップが、前記突起部を形成するための狭部流路が設けられた金型を用い、押出成形によりバルーン用チューブを得ることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のバルーンカテーテル用バルーンの製造方法。
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