JP2014169948A - 熱式流体計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
計測誤差を適切に補正して高精度な計測を実現する。
【解決手段】
通路部と回路室を備えるモジュールと、前記通路部に配置されるセンサ素子と、前記回路室に配置される回路素子と、を有する熱式流体計測装置において、前記回路素子は、流体の温度と前記モジュールの温度との温度差情報と、前記流体の温度または前記モジュールの温度のうち少なくとも一方の温度と、から、前記センサ素子が検出した流量情報を補正する補正部を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、熱式流体計測装置に係り、特に自動車エンジンの吸気系に設置してエンジンの吸入空気流量を測定する熱式流体計測装置に関する。
近年、自動車による環境負荷を低減するためには、高度な燃焼制御技術が必要である。このためにはエンジンへの吸入空気量を正確に把握する必要があり、自動車に搭載される熱式流体計測装置は更なる高精度化が望まれている。これに対し、内燃機関の近傍に設置することの多い熱式流体計測装置においては、自動車の内燃機関の周囲温度は様々な要因により大きく変動するため、温度に起因する計測誤差低減技術が重要な技術である。
例えば、内燃機関から生じる熱によりセンサモジュールの温度が上昇すると、吸入される空気の温度とセンサモジュールの温度との温度差により計測誤差が生じることが経験的に知られている。この計測誤差を抑制する従来技術としては、特許文献1により開示される技術がある。
特開2010−216906号公報
一方、最近ではエンジンのダウンサイジング化や低アイドル化の流れを受け、熱式流体計測装置にはさらなる低流量域への対応が要求されている。しかしながら、熱式流体計測装置のセンサ素子近傍の流れ場が層流に近づく極めて低い流量域においては、内燃機関から生じる熱による計測誤差が吸入される空気の温度とセンサモジュールの温度との温度差以外にも依存する場合があることが、本筆者らによる検討の結果判明した。そのため、特許文献1には、内燃機関から生じる熱による計測誤差を低減し、更なる高精度な計測を行うことに関して検討の余地が残されている。
そこで本発明は、高精度な熱式流体計測装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の温度補正方法、および温度補正方法を備える熱式流体計測装置は、通路部と回路室を備えるモジュールと、前記通路部に配置されるセンサ素子と、前記回路室に配置される回路素子と、を有し、前記回路素子は、流体の温度と前記モジュールの温度との温度差情報と、前記流体の温度または前記モジュールの温度のうち少なくとも一方の温度と、から、前記センサ素子が検出した流量情報を補正する補正部を備える。
本発明によれば、高精度な熱式流体計測装置を提供することができる。
第1実施例をなす熱式流体計測装置の構造 第1実施例をなす熱式流体計測装置のセンサ素子100の断面図 第1実施例をなす熱式流体計測装置のセンサ素子100の上面図 第1実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路 第1実施例をなす熱式流体計測装置の温度補正部500のブロック図 第2実施例をなす熱式流体計測装置の構造 第2実施例をなす熱式流体計測装置のセンサ素子100の構造 第2実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路 第3実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路 第4実施例をなす熱式流体計測装置のチップ800の構造 第4実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路 吸入される空気とセンサモジュールの温度差に起因した計測誤差例 吸入される空気とセンサモジュールの温度差と計測誤差の相関例
以下、本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第1実施例をなす熱式流体計測装置の構造を図1に示す。配管1により形成した主通路2の中は主流体3が通流可能であり、この主流体3の流量を測定するため主通路2にはケーシング4を挿入する。ケーシング4には主流体3の一部を導入する通路5を形成し、通路5に導入した支流体6にさらすようにセンサ素子100を配置する。センサ素子100は支持体7により支持され、支持体7には回路素子200を搭載する。回路素子200はセンサ素子100の出力信号を流量情報に変換して外部に出力する。
次に、センサ素子100の構造を図2a、図2bに示す。センサ素子100は、シリコン基板101の一面に絶縁膜102を形成し、シリコン基板101の他面側からエッチング処理を行い、ダイアフラム109を形成する。ダイアフラム109上には発熱抵抗体103と、流量を検出するための検出抵抗体105、106、および発熱抵抗体103の温度を計測するための測温抵抗体104を形成する。尚、検出抵抗体105は支流体6の主な流動方向に対して発熱抵抗体103の上流側に配置し、検出抵抗体106は支流体6の主な流動方向に対して発熱抵抗体103の下流側に配置し、測温抵抗体104は発熱抵抗体103の近傍に配置する。さらに上記抵抗体の上部に絶縁性の保護膜108を形成することで、支流体6に含まれる汚損物等がセンサ素子100に付着することによる各抵抗間のショートや抵抗材料の腐食から保護している。尚、上記の各抵抗体103〜106には抵抗温度係数の大きな材料を適用することが望ましい。抵抗温度係数の大きな材料として、例えば、シリコン、白金、タングステン、モリブデン、タンタル、チタンなどがある。
次に、熱式流体計測装置の計測回路を図3に示す。計測回路は、流量検出回路300と、発熱制御回路400とを備える。流量検出回路300は、流量を検出する回路であり、検出抵抗体105と検出抵抗体106とを交互に接続したブリッジ回路(以下、検出ブリッジ回路と呼称する)と、AD変換器301と、補正部500とを備える。検出ブリッジ回路の中間電位Va、VbはAD変換器301に入力しデジタル変換する。補正部500はVa,Vbに応じたデジタル値に基づいて流量を導出する。
発熱制御回路400は、発熱抵抗体103を所定温度に制御する回路であり、支流体6の温度に応じて抵抗値が変化する感温抵抗体107と測温抵抗104とからなるブリッジ回路(以下、測温ブリッジ回路と呼称する)と、AD変換器401と、制御部402と、DA変換器403と、駆動トランジスタ404と、発熱抵抗103とを備える。測温ブリッジ回路の中間電位Vc、VdはAD変換器401に入力しデジタル変換する。制御部402はVc、Vdに応じたデジタル値に基づいて発熱抵抗103の駆動量情報を生成する。該駆動量情報はDA変換器403および駆動トランジスタにより駆動信号に変換し発熱抵抗103に印加する。
ここで、吸入される空気の温度Taとセンサモジュールの温度Tmの温度差に起因した計測誤差(以下、ΔT誤差と呼称する)について図11、図12を用いて説明する。
吸入される空気とセンサモジュールの温度差を一定にした状態において、TaがTa1の場合と、Ta1よりも低温のTa2の場合のΔT誤差を図11に示す。尚、横軸は流量を示し縦軸はΔT誤差の大きさEを示す。図11は、流れ場が層流に近づく低流量域では、吸入される空気とセンサモジュールの温度差が一定であっても、Taが変わると誤差の大きさが変わる傾向を示し、この傾向は低流量になるほど顕著となっている。
また、図11に記載の流量Q1におけるΔT誤差の大きさEと、吸入される空気とセンサモジュールの温度差の相関を図12に示す。図12は、ある流量Q1におけるΔT誤差の大きさEを求めるために(Ta−Tm)の他に、Taを利用する必要性を示唆する。尚、ΔT誤差がTaに対する依存性をもつ理由として、センサ素子100付近を通過する支流体6aの流速勾配が、空気と検出抵抗105、106との伝熱量に影響する点が挙げられる。
これを受け、本発明による熱式流体計測装置は、吸入される空気の温度Taおよびセンサモジュールの温度Tmを、補正部500に取り込み、(Ta−Tm)、かつ、Taに基づいてAD変換器301の出力を補正できるようにした。
吸入される空気の温度Taは、支持部材9を用いてケーシング4の外部に主流体3にさらす様に配置したサーミスタ10、固定抵抗13からなる第1温度センサにより検出し、第1温度センサの出力はAD変換器302を介して補正部500に入力する。
尚、第1実施例では、平板状として放熱性を向上した支持部材9aと、細長くして熱抵抗を向上した支持部材9bとを用いることでサーミスタ10の応答向上およびケーシング4からの伝熱抑制を図っている。
一方、センサモジュールの温度Tmは、支持体7上に配置したサーミスタ11、および固定抵抗14からなる第2温度センサにより検出し、第2温度センサの出力はAD変換器303を介して補正部500に入力する。
尚、固定抵抗13、14の実現方法はディスクリート部品を用いても良いし、回路素子200内部に抵抗温度係数の小さな材料を用いて形成してもよい。
次に、補正部500の構成について図4を用いて説明する。補正部500はΔT誤差を補正するための補正量を導出する補正量導出部501と、吸入される空気またはセンサモジュールのいずれか一方の温度と基準温度との温度差のみに応じた特性変動誤差を補正するための補正量を導出する補正量導出部505と、各補正量導出部に温度情報を伝えるための演算器502、マルチプレクサ506と、各補正量導出部により導出した補正量を反映するための演算器504、507と、DA変換器508とを備える。
次に、補正部500の動作について図4を用いて説明する。まず、AD変換器301の出力した流量信号QとAD変換器302の出力した吸入される空気の温度信号TaとAD変換器303の出力したセンサモジュール温度信号Tmを補正部500に入力する。補正量導出部501は、ΔT誤差を補正するための補正量を導出する。AD変換器302、303の出力Ta、Tmを演算器502により減算し、吸入される空気とセンサモジュールの温度差に応じた信号X1を生成する。補正量導出部501がΔT誤差を補正するための補正量を導出するため、流量信号Qと、演算器502により生成された温度差に応じた信号X1と、AD変換器302の出力Taとを補正量導出部501に入力する。補正量導出部501は、入力したQ、X1、Taに基づいて補正量Y1を導出する。演算器504により流量信号Qに補正量Y1を加算して、補正後信号Qrを生成する。
前述した様に、ΔT誤差の大きさは吸入される空気とセンサモジュールの温度差、かつ、吸入される空気の温度に依存しているため、補正量Y1の導出にはこの依存性を考慮した導出手法が必要である。本発明の第一実施例における補正量導出部501が導出する補正量Y1は、以下の関係を満足する。ここで、A(Q)およびB(Q)は流量信号Qの関数である。
尚、補正量導出部501には吸入される空気の温度信号Taに代えてセンサモジュールの温度信号Tmを入力しても良い。ただし、その場合は補正量導出部501の内部でTmおよびX1からTaを推定する処理を追加するなど、補正量Y1が吸入される空気の温度に対して依存性をもつことを配慮する必要がある。
次に、信号Qrを補正量導出部505に入力し、補正量導出部505は周囲温度と基準温度との温度差のみに応じた特性変動誤差を補正するための補正量を導出する。補正量導出部505が補正量を導出するため、AD変換器302の出力Tm、またはAD変換器303の出力Taのいずれか一方を、マルチプレクサ506を介した温度信号T2として補正量導出部505に入力する。補正量導出部505は、入力したQr、T2に基づいて補正量Y2を導出し、演算器507により信号Qrに加算して補正後信号Qrrを生成する。
尚、特性変動誤差の大きさは、吸入される空気またはセンサモジュールのいずれか一方の温度と基準温度との温度差に依存し、補正量導出部505が導出する補正量Y2は、以下の関係を満足する。尚、C(Qr)はQrの関数である。
そして、信号QrrはDA変換器508を用いてアナログ信号に変換し外部装置へ出力する。
第1実施例をなす熱式流体計測装置の利点は、補正部500の動作によりΔT誤差を高精度に補正できる点である。これによって、低流量における高精度な流量計測を実現することができる。
さらに本実施例では、ケーシング4内に通路5を設け、通路5内部にセンサ素子100を配置した。これにより、主流体3に含まれる異物のセンサ素子100への衝突または付着を抑制し、かつ、センサ素子100周囲の流れ場を整流する効果が生まれるので、信頼性と計測精度を向上している。
さらには、通路5のセンサ素子100よりも上流側に曲がり部5aを設けた。これにより、曲がり部5aよりも下流側の流れ場を整流する効果が生まれ、計測精度を向上させた。
さらには、サーミスタ10の支持部材として、平板状として放熱性を向上した支持部材9aと、細長くして熱抵抗を向上した支持部材9bを用いた。これにより、サーミスタ10の応答性向上とケーシング4からの伝熱抑制を図り、第1温度センサの計測精度を向上させた。
次に、第2実施例をなす熱式流体計測装置について、図5〜図7を用いて説明する。
第2実施例をなす熱式流体計測装置は、第1実施例をなす熱式流体計測装置におけるサーミスタ10、11に代えて、センサ素子100上に形成した感温抵抗15、および回路素子200内に形成した感温抵抗16を備える構成をとる。これら以外の主要な構成については、その動作を含めて第1実施例をなす熱式流体計測装置と同じであるため説明を省略する。
感温抵抗体15を備えたセンサ素子100の構成を図6に示す。第2実施例では、支流体6の温度から吸入される温度Taを検出する。感温抵抗体15は温度に応じて抵抗値が変化する抵抗体である。支流体6の温度を検出するため、感温抵抗体15を通路5内に配置されるようセンサ素子100上に搭載する。さらに、感温抵抗体15を、支流体6の温度を検出するために、センサ素子100上であって発熱抵抗103からの熱影響を受けにくい位置に配置する。例えば、発熱抵抗体103よりも上流側、さらに好ましくは、支流体6の進行方向に対し発熱抵抗体103と重ならない位置に感温抵抗15を配置するとよい。第2実施例では感温抵抗体107に隣接するようにセンサ素子100上に配置する。また、支流体6の温度変化により高速に追従するため、感温抵抗体15と感温抵抗体107を共にダイアフラム109上に配置する構成でも良い。
第2実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路を図7に示す。感温抵抗体15は固定抵抗17と直列接続し、前述の測温ブリッジ回路に並列接続する。そして、測温ブリッジ回路の出力Vdと共に測温抵抗体15と固定抵抗17の中点電位VeをAD変換器304に入力する。AD変換器304は、VdおよびVeの差電圧をデジタル信号に変換する。感温抵抗体15、107b、107cの抵抗値は支流体6の温度に依存し、固定抵抗17の抵抗値は変わらないため、AD変換器304の出力は支流体6の温度を示す信号となる。
尚、固定抵抗17の実現方法はディスクリート部品を用いても良いし、回路素子200内部に抵抗温度係数の小さな材料を用いて形成してもよい。
一方、感温抵抗体16は搭載位置が変更になったが、回路動作は第1実施例をなす熱式流体計測装置におけるサーミスタ11と同じである。感温抵抗体16は、例えば、回路素子200内にポリシリコンを用いた抵抗として実現できる。
第2実施例をなす熱式流体計測装置の利点は、第1実施例をなす熱式流体計測装置と同様に、補正部500の動作によりΔT誤差を高精度に補正できる点である。これによって、低流量における高精度な流量計測を実現することができる。
さらに第2実施例では、センサ素子100上に形成した感温抵抗体15を用いて吸入される空気温度Taを計測する構成とした。上記構成により、支持部材9およびサーミスタ10を設けるためのコストを削減できると共に、熱容量の小さな感温抵抗15を用いることで、温度に対する応答性を向上することが可能となる。
さらには、回路素子200上に形成した感温抵抗体16を用いてセンサモジュール温度Tmを計測する構成とした。これにより、サーミスタ11を設けるためのコストを削減できると共に、熱容量の小さな感温抵抗16を用いることで、温度に対する応答性を向上することが可能となる。
第2実施例によれば、吸入される空気温度Taおよびセンサモジュール温度Tmを、応答性の高い感温抵抗体を用いて測定しているので、より高精度な流量検出が可能となる。
次に、第3実施例をなす熱式流体計測装置について、図8を用いて説明する。
第3実施例をなす熱式流体計測装置は、第1実施例をなす熱式流体計測装置における補正部500を電子制御ユニット600(以下、ECU600)に設けた構成をとる。
検出ブリッジ回路の中間電位Va、Vbは差動アンプ305に入力し、ECU600に出力される。差動アンプ305の出力はAD変換器601によりデジタル変換され、補正部500へ入力する。また、吸入される空気の温度は、サーミスタ18、固定抵抗20からなるブリッジ回路により検出し、AD変換器602を介して補正部500に入力する。同様に、センサモジュールの温度は、サーミスタ19、固定抵抗21からなるブリッジ回路により検出し、AD変換器603を介して補正部500に入力する。そして、補正部500は第1実施例に既述の補正処理を実行する。
第1実施例では、熱式流量計測装置で流量信号Qの補正を行い、補正された流量信号を外部(ECU600)に送信していたが、第三実施例では、ECU600に流量信号Q、吸入される空気の温度信号Ta、モジュール温度信号Tmを送信し、ECU600に設けられた補正部500で補正を行っている。尚、第3実施例に示した様に、センサ素子100、回路素子200、補正部500、吸入される空気の温度を計測する手段、そして、センサモジュールの温度を計測する手段は、その全てが単一の装置に備わっている必要はない。例えば、センサ素子100、回路素子200、センサモジュールの温度計測手段を流量センサに備え、空気の温度計測手段を単体で設け、これらが検出する信号を用いて補正を行う補正部500のみECU600に設けても良い。
次に、第4実施例をなす熱式流体計測装置について、図9、図10を用いて説明する。
図9に示されるように、第4実施例における流量検出素子は、シリコン基板からなる半導体チップ800に流量検出部と回路部を一体に形成する構成である。第4実施例における流量検出部は、第1実施例におけるセンサ素子100同様に、シリコン基板をエッチング処理することにより空洞部あるいは凹部を形成することで一部薄膜状としたメンブレン(第1実施例でのダイアフラム)と、メンブレン上に設けられる発熱体と、発熱体の上流側と下流側に設けられる温度検出体を有する。温度検出体は一部あるいは全体がメンブレン上に形成される構成である。
第4実施例をなす熱式流体計測装置は、センサ素子100と回路素子200を1つのチップ800に集積化した構成となっている。併せて、吸入される空気とセンサモジュールの温度差を計測する手段とセンサモジュールの温度を計測する手段もチップ800に設けた構成とする。
チップ800の構成を図9に示す。チップ800は、ダイアフラム109、流量検出回路300、発熱制御回路400、熱電対801、感温抵抗体802、送信部701を有する。尚、ダイアフラム109、流量検出回路300、発熱制御回路400の構成は、第1実施例と同じため説明を省略する。
熱電対801の一方の接点801aはダイアフラム109内に設け、他方の接点801bはダイアフラム109外に設ける。これにより、接点801aはダイアフラム109上を通過する支流体6の温度に追従し、接点801bはチップ800の温度、即ち、チップ800を搭載しているセンサモジュールの温度に追従する。熱電対は2つの接点間に生じた温度差に応じた電圧を生じるため、上記構成により空気およびセンサモジュールの温度差を計測することができる。また、接点801bと感温抵抗体802は近接して配置する。これにより、接点801bと感温抵抗体802の温度を略等しくできる。
上記構成により、空気およびセンサモジュールの温度差、および、センサモジュールの温度を計測でき、さらには、これらの温度情報から空気の温度を導くことができる。
第4実施例をなす熱式流体計測装置の計測回路を図10に示す。流量検出回路300、熱電対801、感温抵抗体802がそれぞれ検出した計測情報は、送信部701から出力しハーネス703を介してECU600に設けた受信部702へ伝送する。そして、ECU600に設けた補正部500は受信部702が受信した情報を用いて既述の補正動作を実行する。
尚、ハーネス703については、流量検出回路300、熱電対801、感温抵抗体802がそれぞれ検出した計測情報毎に専用ハーネスを準備しても良い。また、所定の通信プロトコルを用いることによりハーネス本数を低減することも可能である。さらには、無線通信技術を適用してハーネスを削減することもできる。
尚、ECU600への信号伝送にデジタル通信技術を用いる他の利点として、伝送情報の信頼性を向上する効果が期待できる。車載ハーネスは車載機器が発する様々な電磁ノイズの影響をうけ、ハーネスに重畳したノイズが伝送情報に影響を与える危険性がある。これに対し、デジタル通信は誤り検出技術などを容易に適用できるため、伝送情報の信頼性を向上することができる。
また、第1実施例における補正部500は、流量信号Q、吸入される空気の温度Ta、吸入される空気とセンサモジュールの温度差(Ta−Tm)を補正量導出のためのパラメータとして利用した。一方、第4実施例における補正部500は、流量信号Q、センサモジュールの温度Tm、吸入される空気とセンサモジュールの温度差(Ta−Tm)を入力とする。本実施例においては、空気およびセンサモジュールの温度差、およびセンサモジュールの温度から空気の温度Taを導くことにより、第1実施例における補正部500と同様のパラメータを内部し、補正動作を実現する。
また、第4実施例の変形例として、補正部500をチップ800に集積化しても良い。この場合、チップ800の個別バラつきに応じた補正処理を実現でき、送信部701、受信部702を省略することも可能となる。さらには、ECU600の信号処理量も軽減できる。
以上に説明した各実施例において、補正量導出部501が補正量Y1を導出する際に用いる関数A(Q)およびB(Q)は、メモリ装置にマップデータとして記憶させておいても良いし、算術演算によって求めても良く、導出媒体は特に限定されるものではない。また、補正量導出部505が補正量Y2を導出する際に用いる関数C(Qr)も同様である。
また上記では、補正量導出部501と補正量導出部505が直列に処理を行う構成となっているが、並列に処理を行う構成としても良い。
また、上記の各実施例における熱式流体計測装置は、検出素子に抵抗温度係数の高い抵抗体を用いたが、例えば、熱電対を用いた場合でも良い。同様に、ゼーベック効果、トムソン効果、ペルティエ効果などの熱電変換効果を利用した検出素子を用いた場合も、同様の効果を得ることができる。
1:配管、2:主通路、3:主流体、4:ケーシング、5:通路、6:支流体、7:支持体、8:回路室、9:支持部材、10:サーミスタ、11:サーミスタ、12:コネクタ、13:固定抵抗、14:固定抵抗、15:抵抗体、16:抵抗体、17:固定抵抗、18:サーミスタ、19:サーミスタ、20:固定抵抗、21:固定抵抗、100:センサ素子、101:シリコン基板、102:絶縁膜、103:発熱抵抗体、104:側温抵抗体、105:検出抵抗体、106:検出抵抗体、107:感温抵抗体、108:保護膜、109:ダイアフラム、200:回路素子、300:流量検出回路、301:AD変換器、302:AD変換器、303:AD変換器、304:AD変換器、305:アンプ、400:発熱制御回路、401:AD変換器、402:制御部、403:DA変換器、404:トランジスタ、500:補正部、501:補正量導出部、502:演算器、504:演算器、505:補正量導出部、506:マルチプレクサ、507:演算器、508:DA変換器、600:ECU、601:AD変換器、602:AD変換器、603:AD変換器、700:通信手段、701:送信部、702:受信部、703:ケーブル、800:チップ、801:熱電対、802:抵抗体

Claims (16)

  1. 通路部と回路室を備えるモジュールと、前記通路部に配置されるセンサ素子と、前記回路室に配置される回路素子と、を有する熱式流体計測装置において、
    前記回路素子は、流体の温度と前記モジュールの温度との温度差情報と、前記流体の温度または前記モジュールの温度のうち少なくとも一方の温度と、から、前記センサ素子が検出した流量情報を補正する補正部を備えることを特徴とする熱式流体計測装置。
  2. 前記センサ素子は、半導体基板に構成されるダイアフラムと、前記ダイアフラム上に設けられる発熱抵抗体と、前記ダイアフラム上であって前記発熱抵抗体の上流側と下流側に設けられる複数の温度検出体と、を有し、
    前記流体の温度を測定する第一の温度センサと、前記モジュールの温度を測定する第二の温度センサと、を有し、
    前記第二の温度センサを前記回路室内に設けることを特徴とする請求項1に記載の熱式流体計測装置。
  3. 前記モジュールの外側、かつ、前記流体にさらされる位置に前記第一の温度センサを設けることを特徴とする請求項2記載の熱式流体計測装置。
  4. 前記第一の温度センサを前記モジュールから突出した支持部材によって支持し、前記支持部材は前記モジュールから前記第一の温度センサへの伝熱を抑制する伝熱抑制部を備えることを特徴とする請求項3に記載の熱式流体計測装置。
  5. 前記第一の温度センサを前記半導体基板上に設けることを特徴とする請求項2に記載の熱式流体計測装置。
  6. 前記半導体基板は、前記発熱抵抗体の温度に応じて抵抗値が変わる第一の感熱抵抗体と、前記流体の温度に応じて抵抗値が変わる第二の感温抵抗体と、前記流体の温度に応じて抵抗値が変わる第三の感温抵抗体と、前記流体の温度に応じて抵抗値が変わる第四の感熱抵抗体からなるブリッジ回路を有し、
    前記回路素子は、前記ブリッジ回路の出力を用いて前記発熱抵抗体の発熱量を制御する制御部を有し、
    前記第一の温度センサは、前記第二の感温抵抗体と前記第三の感温抵抗体と前記第四の感熱抵抗体のうち少なくとも1つ以上の感熱抵抗体から構成されることを特徴とする請求項2に記載の熱式流体計測装置。
  7. 前記回路素子は、前記センサ素子からの信号を入力し前記流体の所定パラメータの計測結果を出力する計測回路を有し、前記計測回路と前記第二の温度センサとを同一の半導体チップに集積化することを特徴とする請求項2に記載の熱式流体計測装置。
  8. 前記補正部は、前記流体の温度と前記モジュールの温度との温度差に応じた第一補正量を格納する第一補正メモリデータと、前記流体の温度または前記モジュールの温度のうち少なくとも一方の温度に応じた第二補正量を格納する第二補正メモリデータと、のうち少なくとも一方のメモリデータを有することを特徴とする請求項1に記載の熱式流体計測装置。
  9. 前記補正部は、前記流体と前記モジュールの温度差と、前記流体の温度と前記モジュールの温度のうち少なくとも一方の温度と、から補正量を算出する算出手段を備えることを特徴とする前記請求項1に記載の熱式流体計測装置。
  10. 前記センサ素子は、半導体基板に構成されるダイアフラムと、前記ダイアフラム上に設けられる発熱抵抗体と、前記ダイアフラム上であって前記発熱抵抗体の上流側と下流側に設けられる複数の温度検出体と、を有し、
    同一半導体基板上に、前記センサ素子と前記回路素子とを集積化し、
    前記半導体基板は、前記モジュール温度を測定するモジュール温度センサを有し、
    前記回路素子は、前記センサ素子からの信号を入力し前記流体の所定パラメータの計測結果を出力する計測回路を有することを特徴とする請求項1に記載の熱式流体計測装置。
  11. 前記半導体基板は複数の熱電対を有し、
    前記複数の温度検出体は、それぞれが前記熱電対の一方の接点であることを特徴とする請求項10に記載の熱式流体計測装置。
  12. 前記複数の熱電対は、他方の接点がダイアフラム外に設けられる熱電対を有し、
    前記他方の接点がダイアフラム外に設けられている熱電対により前記流体の温度と前記モジュールの温度との前記温度差を測定することを特徴とする請求項11に記載の熱式流体計測装置。
  13. 前記他方の接点がダイアフラム外に設けられる熱電対の前記他方の接点と前記モジュール温度センサとを近接配置したことを特徴とする前記請求項12に記載の熱式流体計測装置。
  14. 吸気管を流れる流体の流量を検出する流量検出手段と、
    吸気管を流れる流体の温度を検出する流体温度検出手段と、
    前記流量検出手段のモジュール温度を検出するモジュール温度測定手段と、
    流量検出手段の計測結果を補正する補正手段と、備える流量検出システムにおいて、
    前記補正手段は、前記モジュール温度測定手段により検出されたモジュール温度と前記流体温度検出手段により検出された流体温度との温度差情報と、流体温度検出手段により測定された、あるいはモジュール温度測定手段により推定された流体温度情報とを用いて、流量検出手段により検出された流量情報を補正することを特徴とする流量検出システム。
  15. 吸気管を流れる流体の流量を検出する流量検出手段と、
    前記流体の温度とモジュール温度との温度差を検出する温度差検出手段と、
    前記モジュール温度の温度を検出するモジュール温度検出手段と、
    前記温度差検出手段により検出した温度差情報と、前記モジュール温度検出手段により検出したモジュール温度情報に基づいて、前記流量検出手段により検出した流量情報を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする流量検出システム。
  16. 前記各検出手段により検出された前記各々の情報を、前記補正手段に送信する通信手段を備えることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の流量検出システム。
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