特許文献1の多値光位相変調は、マッハツェンダ型強度変調器の位相変調部と光分岐器との間に設けられた光強度調整器を含む。この光強度調整器は、利得媒質を有し、この利得媒質の利得飽和特性を利用して入力光の強度を所定の強度に調整する。
特許文献2のマッハツェンダ型光変調器は、位相変調器を備えることに加えて、強度変調器を備える。利得・吸収媒質から成る光強度調整器を集積するために、高い難易度の工程を追加する必要がある。
利得飽和特性を有する光導波路を集積するためには、高い難易度の工程を用いる。例えば、変調層(例えば、入力光の波長より短いフォトルミネッセンス(PL)波長のInGaAsP多重量子井戸構造及びLiNb2O3結晶)は利得媒質ではないので、例えば、利得飽和特性のある媒質(例えば、エルビウム、イッテルビウム等の希土類金属元素を添加したSiO2や、光の波長と同程度のPL波長のバルクInGaAsP)をマッハツェンダ変調器にハイブリッドに又はモノリシックに集積する必要がある。これら異種材料の集積工程は難易度が高い。
本発明は、上記のような背景に下に為されたものであり、複数のマッハツェンダ変調器を含み該マッハツェンダ変調器からの光を合波する集積素子において、該マッハツェンダ変調器からの変調された光の強度差を低減できる光変調装置を提供することにある。
本発明に係る光変調装置は、(a)基板上に設けられた第1マッハツェンダ変調器と、(b)前記基板上に設けられた第2マッハツェンダ変調器と、(c)前記基板上に設けられ、前記第1マッハツェンダ変調器及び前記第2マッハツェンダ変調器に光学的に結合された第1分岐導波路と、(d)前記第1マッハツェンダ変調器に接続された第1ドライバ回路と、(e)前記第2マッハツェンダ変調器に接続された第2ドライバ回路とを備える。前記第1マッハツェンダ変調器、前記第2マッハツェンダ変調器及び前記第1分岐導波路は、変調器集積素子を構成し、前記第1分岐導波路は、前記変調器集積素子の入力ポートを前記第1マッハツェンダ変調器及び前記第2マッハツェンダ変調器に光学的に結合し、前記第1ドライバ回路は、第1バイアス点で第1振幅の第1駆動信号を生成するように動作可能であり、前記第2ドライバ回路は、第2バイアス点で第2振幅の第2駆動信号を生成するように動作可能であり、前記第1ドライバ回路及び前記第2ドライバ回路は、それぞれ、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を、第1条件及び第2条件の少なくともいずれかを満たすように生成し、前記第1条件:前記第1振幅は前記第2振幅と異なり、前記第2条件:前記第1バイアス点は前記第2バイアス点と異なる。
この光変調装置によれば、第1ドライバ回路が、第1条件及び第2条件の少なくともいずれか一方の条件を満たすように第1駆動信号を生成する。変調器集積素子において、第1マッハツェンダ変調器に入力される光の強度が、第2マッハツェンダ変調器に入力される光の強度と異なるときに、第1ドライバ回路及び第2ドライバ回路の利用により、第1マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度及び第2マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整できる。この調整は、製造工程内において、製造工程の後において、使用されるまでの間において、或いは動作中において行われることができる。
本発明に係る光変調装置では、前記第1マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路と、第2アーム導波路と、前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路に接続された分波器と、前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路に接続された合分波器とを含み、前記第2マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路と、第2アーム導波路と、前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路に接続された分波器と、前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路に接続された合分波器とを含む。当該光変調装置は、前記半導体基板上に設けられ、前記第1マッハツェンダ変調器の前記合分波器の第1出力ポート及び前記第2マッハツェンダ変調器の前記合分波器の第1出力ポートに光学的に結合された第2分岐導波路と、前記第1マッハツェンダ変調器の前記合分波器の第2出力ポートに接続された第1モニタ光出力と、前記第2マッハツェンダ変調器の前記合分波器の第2出力ポートに接続された第2モニタ光出力とを更に備えることができる。前記第2分岐導波路は、前記第1マッハツェンダ変調器に接続された第1入力ポート、前記第2マッハツェンダ変調器に接続された第2入力ポート、及び当該変調器集積素子のメイン光出力に接続された出力ポートを有する。
この光変調装置によれば、メイン光出力に信号光を得ながら、モニタ出力にドライバ調整用のモニタ光を得ることができる。
本発明に係る光変調装置では、前記第2分岐導波路と前記第2マッハツェンダ変調器の前記合分波器の前記第1出力ポートとの間に設けられたπ/2位相シフタを更に備えることができる。この光変調装置によれば、マッハツェンダ変調器内において、π/2位相シフトが可能になる。
本発明に係る光変調装置は、前記第1モニタ光出力に光学的に結合された第1光電変換器と、前記第2モニタ光出力に光学的に結合された第2光電変換器と、前記第1光電変換器からの第1モニタ信号及び前記第2光電変換器からの第2モニタ信号を受けると共に前記第1ドライバ回路に接続された信号処理回路とを備えることができる。前記信号処理回路は、前記第1モニタ信号と前記第2モニタ信号との差分に対応する差分信号を生成する差分回路を含む。
本発明に係る光変調装置では、前記第1ドライバ回路は、前記第1バイアス点を規定する第1バイアス回路と、前記第1振幅を規定する第1増幅回路とを含み、前記第2ドライバ回路は、前記第2バイアス点を規定する第2バイアス回路と、前記第2振幅を規定する第2増幅回路とを含むことができる。
本発明に係る光変調装置では、前記差分信号は前記第1増幅回路に供給され、前記第1ドライバ回路及び前記第2ドライバ回路の少なくともいずれか一方における駆動信号の振幅が、前記第1マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度及び前記第2マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整される。
本発明に係る光変調装置では、前記差分信号は前記第1バイアス回路に供給され、前記第1ドライバ回路及び前記第2ドライバ回路の少なくともいずれか一方におけるバイアスが、前記第1マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度及び前記第2マッハツェンダ変調器から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整される。
本発明に係る光変調装置では、前記第1マッハツェンダ変調器は、位相調整電極を含み、前記第2マッハツェンダ変調器は、位相調整電極を含む。当該光変調装置は、前記第1光電変換器からの第1モニタ信号を受けると共に、該第1モニタ信号から光変調信号の位相を調整する第1位相調整信号を生成する第1位相調整回路と、前記第2光電変換器からの第2モニタ信号を受けると共に、該第2モニタ信号から光変調信号の位相を調整する第2位相調整信号を生成する第2位相調整回路とを備えることができる。
本発明に係る光変調装置では、前記第1マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路及び第2アーム導波路を含み、前記第1ドライバ回路は、前記第1マッハツェンダ変調器の前記第1アーム導波路の電極に接続され、前記第1マッハツェンダ変調器の前記第2アーム導波路の電極は接地され、前記第2マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路及び第2アーム導波路を含み、前記第2ドライバ回路は、前記第2マッハツェンダ変調器の前記第1アーム導波路の電極に接続され、前記第2マッハツェンダ変調器の前記第2アーム導波路の電極は接地される。
本発明に係る光変調装置では、前記第1マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路及び第2アーム導波路を含み、前記第1ドライバ回路は、前記第1マッハツェンダ変調器の前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路を差動信号により駆動し、前記第2マッハツェンダ変調器は、第1アーム導波路及び第2アーム導波路を含み、前記第2ドライバ回路は、前記第1マッハツェンダ変調器の前記第1アーム導波路及び前記第2アーム導波路を差動信号により駆動する。
以上説明したように、本発明によれば、複数のマッハツェンダ変調器を含み該マッハツェンダ変調器からの光を合波する集積素子において、該マッハツェンダ変調器からの変調された光の強度差を低減できる光変調装置が提供される。
引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の光変調装置に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本実施の形態に係る光変調装置を示す図面である。光変調装置11は、第1マッハツェンダ変調器13と、第2マッハツェンダ変調器15と、第1分岐導波路17と、第1ドライバ回路27と、第2ドライバ回路29とを備える。第1マッハツェンダ変調器13、第2マッハツェンダ変調器15及び第1分岐導波路17は、半導体基板25上に設けられて変調器集積素子23を構成する。第1分岐導波路17は、第1マッハツェンダ変調器13及び第2マッハツェンダ変調器15に光学的に結合されている。第1ドライバ回路27は第1マッハツェンダ変調器13の電極に接続されている。第2ドライバ回路29は第2マッハツェンダ変調器15の電極に接続されている。第1分岐導波路15は変調器集積素子23の入力ポート23aを第1マッハツェンダ変調器13及び第2マッハツェンダ変調器15に光学的に結合する。第1ドライバ回路27は、第1バイアス点で第1振幅の第1駆動信号DRV1を生成するように動作可能であり、第2ドライバ回路29は、第2バイアス点で第2振幅の第2駆動信号DRV2を生成するように動作可能である。例えば、第1ドライバ回路27は、第1駆動信号DRV1を、以下の第1条件及び第2条件の少なくともいずれかを満たすように生成可能である。
第1条件:第1振幅は第2振幅と異なること。
第2条件:第1バイアス点は第2バイアス点と異なること。
この光変調装置11によれば、第1ドライバ回路27が、第1条件及び第2条件の少なくともいずれか一方の条件を満たすように第1駆動信号DRV1を生成する。或いは、第2ドライバ回路29が、該条件を満たすように第2駆動信号DRV2を生成するようにしてよい。第1マッハツェンダ変調器13に入力される光の強度が、第2マッハツェンダ変調器15に入力される光の強度と異なるときに、第1ドライバ回路27及び第2ドライバ回路29の利用により、第1マッハツェンダ変調器13から出力される変調光の強度及び第2マッハツェンダ変調器15から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整できる。この調整は、製造工程内において、製造工程の後において、使用されるまでの間において、或いは動作中において行われることができる。第1マッハツェンダ変調器13及び第2マッハツェンダ変調器15は、例えばInP系半導体からなることができ、変調集積素子23が半導体集積素子であるとき、半導体基板25は例えば半絶縁性InPからなり、半導体導波路は、例えばn−InPクラッド層、例えばInGaAsP量子井戸層とInP障壁層で構成される多重量子井戸(MQW)からなるコア層及びp−InPクラッド層を含む。
第1ドライバ回路27は、第1条件及び第2条件の少なくともいずれかを満たすように第1駆動信号DRV1を生成するために回路31を有する。回路31は、第1ドライバ回路27が第1条件を満たすような信号を生成する直流電圧源を含むことができる。若しくは、第1ドライバ回路27が第2条件を満たすような信号を生成する直流電圧源を含むことができる。
或いは、第2ドライバ回路29は、第1条件及び第2条件の少なくともいずれかを満たすように第2駆動信号DRV2を生成するために回路33を有する。回路33は、第2ドライバ回路29が第1条件を満たすような信号を生成する直流電圧源を含むことができる。若しくは、第2ドライバ回路29が第2条件を満たすような信号を生成する直流電圧源を含むことができる。
変調器集積素子23に関しては、第1マッハツェンダ変調器13は、第1アーム導波路13aと、第2アーム導波路13bと、分波器13cと、合分波器13dとを含む。分波器13cは、第1アーム導波路13aの一端及び第2アーム導波路13bの一端に接続される。合分波器13dは、第1アーム導波路13bの他端及び第2アーム導波路13cの他端に接続される。第2マッハツェンダ変調器15は、第1アーム導波路15aと、第2アーム導波路15aと、分波器15cと、合分波器15dとを含む。分波器15cは、第1アーム導波路15aの一端及び第2アーム導波路15bの一端に接続される。合分波器15dは、第1アーム導波路15aの他端及び第2アーム導波路15bの他端に接続される。光変調装置11は、第2分岐導波路35を備える。第2分岐導波路35は、半導体基板25上に設けられ、また第1マッハツェンダ変調器13の合分波器13dの第1出力ポート(OUT11)及び第2マッハツェンダ変調器15の合分波器15dの第1出力ポート(OUT21)に光学的に結合される。第1マッハツェンダ変調器13の合分波器13の第2出力ポート(OUT12)は、変調器集積素子23の第1モニタ光出力23bに接続される。第2マッハツェンダ変調器15の合分波器15dの第2出力ポート(OUT22)は変調器集積素子23の第2モニタ光出力23cに接続される。第2分岐導波路35は、第1入力ポート35a、第2入力ポート35b、及び出力ポート35cを有する。第2分岐導波路35では、第1入力ポート35aは第1マッハツェンダ変調器13に接続されており、第2入力ポート35bは第2マッハツェンダ変調器15に接続される。出力ポート35cは、当該変調器集積素子23のメイン光出力23dに接続される。この光変調装置11によれば、メイン光出力23dに信号光を得ながら、モニタ出力23b、23cにドライバ調整用のモニタ光を得ることができる。
光変調装置11はπ/2位相シフタ37を更に備え、π/2位相シフタ37は、第2分岐導波路35と第2マッハツェンダ変調器15の合分波器15dの第1出力ポート(OUT21)との間に設けられる。この光変調装置11によれば、変調器集積素子23内において、π/2位相シフトが可能になる。
このような光変調装置11は例えばQPSK変調方式を適用できる。
図2及び図3を参照しながら、光変調装置11における2つマッハツェンダ変調器からの光信号の光強度が等しくないことの影響を説明する。
図2は、第1マッハツェンダ変調器43に入力される光の強度と第2マッハツェンダ変調器45に入力される光の強度とが互いに等しい光変調装置41における変調信号の振幅及び位相を示す図面である。図2の(a)部に示されるように、第1マッハツェンダ変調器43及び第2マッハツェンダ変調器45は、分岐導波路47を介して入力光を受ける。分岐導波路47における分岐比は1:1である。第1マッハツェンダ変調器43に係る変調光信号を「I」という符号で参照し、第2マッハツェンダ変調器45に係る変調光信号を「Q」という符号で参照する。図2の(b)部〜(d)部において、横軸にI信号の振幅と規定し、縦軸にQ信号の振幅と規定する。図2の(b)部においては原点の周りの角度はI信号の位相変化量を示し、図2の(c)部においては原点の周りの角度はQ信号の位相変化量を示し、図2の(d)部は、I信号及びQ信号の振幅及び位相により規定される信号シンボルを示す。
図2の(b)部には、第1マッハツェンダ変調器43の第1アーム導波路及び第2アーム導波路における干渉による光振幅及び光位相を示し、図2の(c)部には、第2マッハツェンダ変調器45の第1アーム導波路及び第2アーム導波路における干渉による光振幅及び光位相を示す。分岐導波路47における分岐比は1であるので、第1マッハツェンダ変調器43に係る変調光信号「I」の振幅は第2マッハツェンダ変調器45に係る変調光信号「Q」の振幅に等しい。これ故に、図2の(d)部に示されるように、I信号及びQ信号の振幅及び位相により規定される信号シンボルは、円周上に等間隔に位置する。
図3は、第1マッハツェンダ変調器13に入力される光の強度と第2マッハツェンダ変調器15に入力される光の強度とが互いに異なる光変調装置11における変調信号の振幅及び位相を示す図面である。図3の(a)部に示されるように、第1マッハツェンダ変調器13及び第2マッハツェンダ変調器15は、分岐導波路17を介して入力光を受ける。図2と同様に、第1マッハツェンダ変調器13に係る変調光信号を「I」という符号で参照し、第2マッハツェンダ変調器15に係る変調光信号を「Q」という符号で参照する。図3の(b)部〜(d)部において、横軸にI信号の振幅と規定し、縦軸にQ信号の振幅と規定する。図3の(b)部においては原点の周りの角度はI信号の位相変化量を示し、図3の(c)部においては原点の周りの角度はQ信号の位相変化量を示し、図3の(d)部はI信号及びQ信号の振幅及び位相により規定される信号シンボルを示す。例えば、分岐導波路17における分岐比は(1+α):(1−α)である。
図3の(b)部には、第1マッハツェンダ変調器13の第1アーム導波路及び第2アーム導波路15における干渉による光振幅及び光位相を示し、図3の(c)部には、第2マッハツェンダ変調器15の第1アーム導波路及び第2アーム導波路における干渉による光振幅及び光位相を示す。分岐導波路17における分岐比は1ではない。これ故に、第1マッハツェンダ変調器13に係る変調光信号「I」の振幅は、図3の(b)部に示されるように、理想的な振幅より少し大きくなり、第2マッハツェンダ変調器15に係る変調光信号「Q」の振幅は、図3の(c)部に示されるように、破線で示されるI信号の振幅より少し小さくなる。これ故に、図3の(d)部に示されるように、I信号及びQ信号の振幅及び位相により規定される信号シンボルの全てが円周(破線で示されている)上に位置することはない。この事例では、第2マッハツェンダ変調器15への入力光のパワーが小さいので、Q信号に係る信号シンボルの振幅は小さくなる。
図4は、光変調装置11における一方のマッハツェンダ変調器(例えば第1マッハツェンダ変調器13)に適用される駆動信号の振幅による位相変調量(I信号)の調整に関する説明のための図面である。図4及び図5において、角度「θ」は各アーム導波路での光の位相変調量を示し、角度「φ」は駆動信号をゼロとした時のアーム導波路間の光位相差を示す。図4の(a)部には、4種類の光波長(1530nm、1540nm、1550nm、1560nm)の光に関して、InP系半導体導波路(n−InP、InGaAsP量子井戸層とInP障壁層で構成されるMQW、n−InP)における印加電圧と規格化光出力との関係を示す。「Bar」は光変調装置11における一方のマッハツェンダ変調器の一方のポートからの光出力を示し、「Cross」は光変調装置11における一方のマッハツェンダ変調器の他方のポートからの光出力を示す。図4の(a)部には、位相変調量がπ(角度90度)になる電位差Vπが示されている。この図面によれば、バイアス電圧を固定して電圧振幅を増やすと、位相変調導波路での位相変調量が増えるので、変調器の光出力強度の変調振幅も増える。図4の(a)部を参照すると、バイアス電圧を同一にした状態で「振幅状態A(例えば調整前の電圧振幅)」及び振幅状態B(調整後の電圧振幅)が示されており、駆動信号の電圧振幅を変更することにより、光出力のパワーを変更することができる。これ故に、例えば第1マッハツェンダ変調器13のアーム導波路への駆動信号の電圧振幅を第2マッハツェンダ変調器15のアーム導波路への駆動信号の電圧振幅と異なるものにすることにより、第1マッハツェンダ変調器13からの変調光信号の光パワーを第2マッハツェンダ変調器15の変調光信号の光パワーと合わせるように調整できる。
図4の(b)部は、振幅状態Aにおける位相変調量及び信号振幅を示す。図4の(c)部は、振幅状態Bにおける位相変調量及び信号振幅を示す。図4の(b)部及び(c)部における横軸はI信号の振幅を示し、原点の回りの角度はI信号の位相角を示す。振幅状態Bにおける光信号の信号振幅は振幅状態Aにおける光信号の信号振幅に比べて大きく、また振幅状態Bにおける光信号の位相変調量は振幅状態Aにおける光信号の位相変調量に比べて大きい。この実施例では、振幅状態Bにおける光信号の位相変調量は「π」であり、振幅状態Bにおける信号振幅は「Vπ」である。
なお、図4に示される事例では、振幅状態Bにおける信号振幅は「Vπ」であるので、振幅状態Aが調整前の状態であり、振幅状態Bが調整語の状態であると扱うことができる。図4を参照してI信号について説明したけれども、この説明は、光変調装置11における他方のマッハツェンダ変調器(例えば第2マッハツェンダ変調器15)に適用される駆動信号の振幅による位相変調量(Q信号)の調整にも適用される。
図5は、バイアス電圧の大きさによる位相変調量の調整に関する説明のための図面である。図5の(a)部には、4種類の光波長(1530nm、1540nm、1550nm、1560nm)の光に関して、InP系半導体導波路における印加電圧と規格化光出力との関係を示す。図5の(a)部には、位相変調量がπ(角度90度)になる電位差Vπが示されている。この図面によれば、それぞれの位相変調導波路での位相変調量が増えるので、変調器出力での光強度の信号振幅も増える。なお、このとき信号電極への印加バイアスを変えるためマッハツェンダ変調器を構成する2本の導波路間の位相差が所望の値、例えば駆動信号がゼロであるとき位相πからずれる。しかしながら、この位相のずれは信号電極とは別に設けた位相調整電極へ印加する電圧をフィードバック制御することにより調整できる。光導波路へのバイアス電圧を変更することは、変調された光信号の位相を変更することになる。図5の(a)部を参照すると、電圧振幅を同一にした状態で「バイアス状態C(例えば調整前のバイアス電圧)」及び「バイアス状態D(調整後のバイアス電圧)」が示されており、駆動信号のバイアス電圧を変更することにより、光出力のパワーを変更することができる。これ故に、例えば第1マッハツェンダ変調器13のアーム導波路への駆動信号のバイアス電圧を第2マッハツェンダ変調器15のアーム導波路への駆動信号のバイアス電圧と異なるものにすることにより、第1マッハツェンダ変調器13からの変調光信号の光パワーを第2マッハツェンダ変調器15の変調光信号の光パワーと合わせるように調整できる。この実施例では、バイアス状態C及びバイアス状態Dにおける信号振幅における光信号の位相変調量は「π」より小さいものである。発明者の知見によれば、光位相変調の信号を生成するに当たり、位相変調量がVπであることは必須ではない。導波路へのバイアス電圧を変更することは、変調された光信号の位相を変更することになるけれども、位相の変化分は設計や評価により見積もることができるので、アーム電極上の位相調整電極への印加電圧を、この見積もりに基づき調整することで、所望のコンステレーションを構成できる。
上記の説明は、光信号の調整は、駆動信号の電圧振幅及びバイアス電圧の少なくともいずれかにより可能であることを示している。このような調整のために、例えば第1ドライバ回路27及び第2ドライバ回路29が、それぞれ、図1に示される調整用の回路31及び調整用の回路33を含むことができる。調整回路31は、第1マッハツェンダ変調器13の信号振幅を規定する増幅器及び/又はバイアスを規定する電圧源等を含むことができ、調整回路33は、第2マッハツェンダ変調器15の信号振幅を規定する増幅器及び/又はバイアスを規定する電圧源等を含むことができる。回路31及び回路33により、第1マッハツェンダ変調器13から出力される変調光の強度及び第2マッハツェンダ変調器15から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整できる。
図4及び図5を参照した説明から理解されるように、駆動信号の振幅及び/又はバイアス電圧の変更により、光変調信号のパワーを変更できる。
図6は、駆動信号の振幅の変更によりコンステレーションを調整する方法を説明する。図3に示された変調器と同様に、図6の(a)部及び(b)部に示されるように、I信号に比べてQ信号の光パワーが小さい光変調装置における調整を説明する。
Q信号に関しては、入力光の強度に比例して変調された信号光の振幅も、図6の(b)部に示される矢印BF1のように小さい。これ故に、図6の(c)部に示される実線のように、多値光位相変調器の出力信号においてI信号に比べてQ信号の強度が弱くなり、光変調信号に歪みが生じている。そこで、図6の(b)部及び(e)部に示される矢印AF1のようにマッハツェンダ変調器における位相変調量を増やすと、位相πより小さい範囲では、光信号の変調振幅を増せる。I信号に関しては、図6の(d)部に示されるように、駆動信号の振幅を変更しなくてもよい。図6の(e)部に示される矢印AF1のように、マッハツェンダ変調器において位相変調量を増やすとき、これに応じて光信号の変調振幅も増加大できる。つまり、Q信号の変調振幅がI信号と等しくなるように、Q信号のマッハツェンダ変調器の位相変調量を調整する。これにより、調整された光変調装置は、図6の(f)部に示されるように、IQ間の歪が解消された良質な信号を生成できる。
なお、ここではQ信号の位相変調を増やすように調整する説明を行ったけれども、I信号の位相調整を減らすように調整することもできる。この場合には、ターゲットの位相変化量はπであることができる。
I信号に関しては、入力光の強度に比例して変調された信号光の振幅は、図7の(a)部に示される矢印BF2のように大きく、入力光の強度に比例して変調されたQ信号の振幅は、図7の(b)部に示されるI信号に比べて小さい。図7の(c)部に示される実線のように、多値光位相変調器の出力信号においてI信号がQ信号の強度に比べて大きくなり、光変調信号に歪みが生じている。そこで、図7の(a)部及び(d)部に示される矢印BF2から矢印AF2のようにマッハツェンダ変調器における位相変調量を減らすと、I信号に関しては、図7の(d)部に示されるように、駆動信号の振幅が小さくなる。図7の(e)部に示されるように、Q信号については位相変調量を変更しなくてもよい。図7の(d)部に示されるように、矢印AF2のように、マッハツェンダ変調器において位相変調量を減らすとき、これに応じて光信号の変調振幅も縮小できる。つまり、Q信号の変調振幅がI信号と等しくなるように、Q信号のマッハツェンダ変調器の位相変調量を調整する。これにより、調整された光変調装置は、図7の(f)部に示されるように、IQ間の歪が解消された良質な信号を生成できる。
出力信号光または別途設けたモニタ用出力からの信号光を用いて、IQ間の変調振幅が等しくなるように、駆動信号の電圧振幅及び/又はバイアス電圧を調整する制御機構を設けて使用することができる。
図8は、光変調装置の一実施例を示す図面である。光変調装置11aは、第1光電変換器53、第2光電変換器55、信号処理回路57及び光源51を含む。第1光電変換器53は、第1モニタ光出力23bに光学的に結合されており、第2光電変換器55は第2モニタ光出力23cに光学的に結合されている。信号処理回路57は、第1光電変換器53からの第1モニタ信号MON1及び第2光電変換器55からの第2モニタ信号MON2を受けると共に第2ドライバ回路29に接続されている。信号処理回路57は、第1モニタ信号MON1と第2モニタ信号MON2との差分に対応する第1差分信号SUB0を生成する差分回路57aを含む。第1差分信号SUB0は、第1モニタ光出力23b及び第2モニタ光出力23cからのモニタ光の強度差分を示し、第1マッハツェンダ変調器及び第2マッハツェンダ変調器からの変調光の光パワー差の有無を表す。信号処理回路57は、必要な場合には、二乗演算器57bを含む。二乗演算器57bは前段の減算器57aの出力信号SUB0を二乗するように動作する。信号処理回路57からの第2差分信号(制御信号)SUBは、ドライバ回路29に加えられてドライバ調整用DC電圧源29aからの信号に加算器29bにおいて加算される。加算器29bは、2つのマッハツェンダ変調器間の光振幅が等しくなるような第3差分信号(指示信号)ADJを第2増幅回路29cに加える。第2増幅回路29cは第3差分信号ADJ及び高周波信号RFを受けて、バイアスティー回路29dを駆動する。バイアスティー回路29dは、インダクタ及びキャパシタを含む。バイアスティー回路29dにおいて、インダクタの一端は、第2バイアス回路(バイアス用DC電圧源)29eに接続され、キャパシタの一端は増幅回路29cに接続される。インダクタの他端及びキャパシタの他端は接続されて、ドライバ回路29の出力に接続される。バイアスティー回路29dは、増幅回路29cからの信号に応じて、RF駆動信号DRV2を生成する。第1ドライバ回路27は、第1バイアス回路27a、第1増幅回路27c、バイアスティー回路27d及びバイアス用DC電圧源27eを含み、RF駆動信号DRV1を生成する。本実施例では、このように、第1ドライバ回路27は、RF駆動信号DRV1のバイアス点を規定するバイアス回路29eと、RF駆動信号DRV1の信号振幅を規定する増幅回路29cとを含むと共に、第2ドライバ回路29は、RF駆動信号DRV2のバイアス点を規定するバイアス回路29eと、RF駆動信号DRV2の信号振幅を規定する増幅回路29cとを含むので、第1マッハツェンダ変調器及び第2マッハツェンダ変調器へのRF駆動信号DRV1、DRV2のバイアス電圧は同じである一方で、駆動信号の振幅は異なる。RF駆動信号DRV1、DRV2間の駆動信号の振幅の違いにより、光信号の歪みを低減できる。この実施例では、第2ドライバ回路29(第1ドライバ回路27及び第2ドライバ回路29の少なくともいずれか一方)における信号振幅が、第1マッハツェンダ変調器13から出力される変調光の強度及び第2マッハツェンダ変調器15から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整される。なお、ドライバ回路における制御は、動作中に連続的なフィードバックにより行われることができる。或いは、フィードバックを開いて、加算器29bの入力に位置するDC電圧源に調子のための制御値を付与するようにしてもよい。
この実施例では、I/Q間の出力強度が等しくなるようQPSK変調器を駆動する電圧振幅の制御、例えばフィードバック制御を行う。QPSK変調器内において、メイン出力とは別にI信号/Q信号それぞれに対して分波されたモニタ出力光は、光電変換器53、55において高速なRF信号の平均化(例えば時定数5ns)を行った電圧信号に変換される。次に、減算器において求められたI/Q間の光出力の強度差が、零、実際には十分に小さくなるように、零収束電圧制御を行う。これにより、ここではQ信号の信号電極への電圧振幅がドライバ回路29を介して制御される。ここでドライバ回路29は、加算器29bの出力電圧に対応するようその電圧振幅を生成し、かつその電圧振幅を外部RF信号に同期してON/OFF変調する。
図9は、光変調装置の一実施例を示す図面である。光変調装置11aは、第1光電変換器53、第2光電変換器55、信号処理回路67及び光源51を含む。信号処理回路67は、第1光電変換器53からの第1モニタ信号MON1及び第2光電変換器55からの第2モニタ信号MON2を受けると共に第1ドライバ回路27に接続されている。信号処理回路67は、第1モニタ信号MON1と第2モニタ信号MON2との差分に対応する第1差分信号SUB0を生成する差分回路67aを含む。第1差分信号SUB0は、第1モニタ光出力23b及び第2モニタ光出力23cからのモニタ光差分を示し、第1マッハツェンダ変調器及び第2マッハツェンダ変調器からの変調光の光パワー差の有無を表す。信号処理回路67は、必要な場合には、二乗演算器67bを含む。二乗演算器67bは前段の減算器67aの出力信号SUB0を二乗するように動作する。
信号処理回路67は、第1マッハツェンダ変調器13の位相調整電極13eに第2位相調整信号(制御信号)を与える第1位相調整回路67cと、第2マッハツェンダ変調器15の位相調整電極15eに第1位相調整信号(制御信号)を与える第2位相調整回路67dを含む。第1位相調整回路67cは、モニタ信号から変調信号の位相を調整する位相調整信号SUB_P1を生成するものであり、また位相調整用バイアス回路(位相調整用DC電圧源)67eと、この位相調整用バイアス回路67eからの信号と第1光電変換器53からの第1モニタ信号MON1との差分信号SUB_P1を生成する減算器67fを含む。第1位相調整電極13eは減算器67fからの位相調整信号SUB_P1を受ける。第2位相調整回路67dは、モニタ信号から変調信号の位相を調整する位相調整信号SUB_P2を生成するものであり、また位相調整用バイアス回路(位相調整用DC電圧源)67gと、この位相調整用バイアス回路67gからの信号と第2光電変換器55からの第2モニタ信号MON2との差分信号SUB_P2を生成する減算器76hを含む。第2位相調整電極15eは減算器67hからの位相調整信号SUB_P2を受ける。位相調整用バイアス回路67e、67gは、例えば変調器集積素子23からのモニタ出力が最大であるときの光電変換電圧と同じ電圧を出力するよう設定される。この電圧値は、装置の調整の際に事前に取得しておくことができる。
信号処理回路67からの第2差分信号(制御信号)SUBは、ドライバ回路29に加えられて、バイアス調整用DC電圧源29aからの信号に加算器29fにおいて加算される。加算器29fは、2つのマッハツェンダ変調器間の光振幅が等しくなるような指示信号ADJ2をバイアスティー回路29dに加える。増幅回路29cは指示信号ADJ及び高周波信号RFを受けて、バイアスティー回路29dを駆動する。バイアスティー回路29dは、加算器29fからの第3差分信号(指示信号)ADJ2及びドライバ回路29cからの信号に応じて、RF駆動信号DRV2を生成する。ドライバ回路27は、バイアス回路27a、増幅回路27c、バイアスティー回路27d及びバイアス用DC電圧源27eを含み、RF駆動信号DRV1を生成する。本実施例では、このように、第1ドライバ回路27は、RF駆動信号DRV1のバイアス点を規定するバイアス回路29eと、RF駆動信号DRV1の信号振幅を規定する増幅回路29cとを含むと共に、第2ドライバ回路29は、RF駆動信号DRV2のバイアス点を規定するバイアス回路29eと、RF駆動信号DRV2の信号振幅を規定する増幅回路29cとを含むので、第1マッハツェンダ変調器13及び第2マッハツェンダ変調器15へのRF駆動信号DRV1、DRV2の駆動信号の振幅は同じである一方で、駆動信号DRV1、DRV2のバイアス電圧の値は異なる。RF駆動信号DRV1、DRV2間の駆動信号のバイアス電圧の違いにより、光信号の歪みを低減できる。この実施例では、第2ドライバ回路29(第1ドライバ回路27及び第2ドライバ回路29の少なくともいずれか一方)における駆動信号のバイアス点が、第1マッハツェンダ変調器13から出力される変調光の強度及び第2マッハツェンダ変調器15から出力される変調光の強度を互いに合わせるように調整される。
この実施例では、I/Q出力強度が等しくなるようQPSK変調器へのバイアス電圧の制御、例えばフィードバック制御を行う。振幅の制御の実施例と同様に、減算器でI/Q間の出力強度差を生成し、これが零に(或いは十分に小さく)なるように、信号処理回路67が零収束電圧制御を行う。これにより、例えばQ信号の変調電極へのバイアス電圧が生成される。
図8及び図9に示されたマッハツェンダ変調器においては、第1ドライバ回路27は、第1マッハツェンダ変調器13の第1アーム導波路13aの電極に接続され、第1マッハツェンダ変調器13の第2アーム導波路13bの電極は接地されている。また、第2ドライバ回路29は、第2マッハツェンダ変調器15の第1アーム導波路15aの電極に接続され、第2マッハツェンダ変調器15の第2アーム導波路15bの電極は接地される。
図10は、入力光の変調のために差動信号を用いるマッハツェンダ変調器を含む光変調装置を示す。図10に示された光変調装置11cは、2つのアーム導波路13a、13bの間に位置する接地(グランド)電極を含む。図10に示された光変調装置11cにおいて、第1ドライバ回路27は、第1マッハツェンダ変調器13の第1アーム導波路13a及び第2アーム導波路13bを差動信号により駆動すると共に、第2ドライバ回路29は、第2マッハツェンダ変調器15の第1アーム導波路15a及び第2アーム導波路15bを差動信号により駆動する。
図11は、DP−QPSK変調器を駆動する電圧振幅をフィードバック制御する光変調装置11dを示す。変調器集積素子24は4つのマッハマッハツェンダ変調器26a、26b、26c、26dを含む。マッハマッハツェンダ変調器26a、26b、26c、26dは、分岐導波路(分岐器28a、28b、28c)28を介して光入力24aからの入力光を受ける。分岐導波路28の分岐比にばらつきがあることがある。マッハマッハツェンダ変調器26a、26bは分岐導波路30(合分波器)に接続されて、分岐導波路30はメイン光出力24b及びモニタ出力(X)24cに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26aの合分波器は分岐導波路30の入力ポート及びモニタ出力(X/I)24dに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26bの合分波器は分岐導波路30の入力ポート及びモニタ出力(X/Q)24eに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26bの合分波器と分岐導波路30の入力ポートとの間には、π/2位相シフタ37aが接続されている。マッハマッハツェンダ変調器26c、26dは分岐導波路32(合分波器)に接続されて、分岐導波路32はメイン光出力24f及びモニタ出力(Y)24gに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26cの合分波器は分岐導波路32の入力ポート及びモニタ出力(Y/I)24hに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26dの合分波器は分岐導波路32の入力ポート及びモニタ出力(Y/Q)24iに接続される。マッハマッハツェンダ変調器26dの合分波器と分岐導波路32の入力ポートとの間には、π/2位相シフタ37bが接続されている。
メイン出力24b、24fの一方は、合波器59aに光学的に結合されており、メイン出力24b、24fの他方は、偏波回転器59bを介して合波器59aに光学的に結合されている。モニタ出力24d、24eは、それぞれ、光電変換器34a、34bを介して信号処理回路57に接続されており、図8に示された光変調装置11aにおける制御と同様に、一方のドライバ回路(例えばドライバ回路29)の駆動信号の振幅を制御する。
モニタ出力24h、24iは、それぞれ、光電変換器34c、34dを介して信号処理回路57に接続されており、図8に示された光変調装置11aにおける制御と同様に、一方のドライバ回路(例えばドライバ回路29)の駆動信号の振幅を制御する。これに加えて、モニタ出力24c、24gは、それぞれ、光電変換器34e、34fを介して信号処理回路61に接続されている。信号処理回路61は、モニタ出力24c、24g間の差分信号を生成する減算器61aを備え、モニタ出力24c、24g間の差分は、マッハツェンダ変調器26a、26bの合波光とマッハツェンダ変調器26c、26dの合波光との光強度差を示す。減算器61aの出力信号を二乗演算器61aが受けて、第2差分信号を生成する。信号処理回路61は、マッハツェンダ変調器26c、26dの合波光の強度がマッハツェンダ変調器26a、26bの合波光の強度に等しくなるように、制御信号CONT2を生成する。このために、制御信号CONT2は、加算器61cにおいて、加算器29bからの信号に加算される。加算器61cの出力は増幅回路29cに接続される。増幅回路29cは、制御信号CONT2に応じて、マッハツェンダ変調器26dを駆動するための駆動信号を調整する。マッハツェンダ変調器26dの駆動信号は、マッハツェンダ変調器26a、26bの合波光に関する調整分とマッハツェンダ変調器26cの光に関する調整分とを含む。また、制御信号CONT2は、加算器61dにおいて、バイアス回路29aからの信号に加算される。増幅回路27cは、制御信号CONT2に応じて、マッハツェンダ変調器26cを駆動するための駆動信号を調整する。
この実施例では、QPSK変調器に対して、本実施の形態に係る光変調装置11、11b、11cを適用している。図11のDP−QPSK変調器において、2つのI/Q出力強度に係る調整に加えて、2つの偏波間の出力強度に係る調整を行う。これ故に、四値の信号強度の全てが等しくなるように、DP−QPSK変調器を駆動する電圧振幅をフィードバック制御する構成を示す。各偏波に対して、図8に示される信号処理回路と同様に、I/Q間の出力強度を揃えるようにフィードバック制御する。これに加えて、偏波間の強度差が零に、或いは十分に小さくなるように、同様に制御、例えばフィードバック制御を行う。この制御では、ドライバ調整電圧端子への入力の前で、I/Q間の制御電圧とX/Y偏波間の制御電圧が加算される。図11では、駆動信号の振幅に関する制御を説明したけれども、これまで実施例から理解されるように、駆動信号の振幅に関する制御に替えて駆動信号の位相に関する制御を行うことができる。なお、光変調装置11a、11b、11cにおいて、加算器、減算器、二乗回路等は、演算増幅器等を用いるアナログ回路技術を適用できる。
本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。