JP2014240141A - 駆動装置、駆動装置の異常判別方法、および記録装置 - Google Patents

駆動装置、駆動装置の異常判別方法、および記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の駆動制御に関する種々の構成要素の中から、移動体の移動状態を検出する検出部を含めて、異常が発生した構成要素を判別することができる駆動装置、駆動装置の異常判別方法、および記録装置を提供することにある。【解決手段】第1の駆動力によって第1の駆動時間だけキャリッジを移動させたときのキャリッジの移動状態を検出することにより、キャリッジの駆動部およびキャリッジの移動状態を検出するセンサの異常を判別する。第1の駆動力は、キャリッジに掛かる負荷が所定の管理範囲を越えたときにもキャリッジを移動可能なモータの駆動力である。第1の駆動時間は、第1の駆動力によって、キャリッジが基準位置から移動範囲において移動する時間である。【選択図】図4

Description

本発明は、記録ヘッドを搭載して往復移動するキャリッジを用いるシリアルスキャン方式の記録装置等、種々の移動体を備える駆動装置、駆動装置における異常を判別する異常判別方法、および記録装置に関するものである。
特許文献1には、移動体として印刷シリンダを備える輪転印刷機において、その印刷シリンダの駆動系の異常診断装置が記載されている。この装置においては、予め、印刷シリンダの回転駆動部に取り付けられたエンコーダのエンコーダ信号と、印刷シリンダの駆動モータを制御するマスタ信号と、の差分信号から、駆動系部品であるベアリングと2つのギアのそれぞれの固有振動信号を算出しておく。輪転印刷機の動作時は、常に、エンコーダ信号とマスタ信号との差分信号を取得して、その差分信号と、正常なベアリングと2つのギアのそれぞれの固有振動信号と、を比較する。そして、それらの比較結果から異常が発生した駆動系部品を判別する。
特開2003−165201号公報
特許文献1に記載の装置は、印刷シリンダの駆動モータを制御するマスタ信号と、エンコーダのエンコーダ信号と、を比較し、駆動系部品の固有振動周波が想定範囲内か否かを判別することによって、異常が発生した駆動系部品を特定するものである。しかし、エンコーダ信号を生成するエンコーダ自体の異常の発生の有無は判別できない。また、駆動系部品の固有振動周波は周辺の関連装置の振動の影響を受けやすいため、振動の影響を受けやすい環境下においては、異常が発生した駆動系部品を特定することが難しくなる。
本発明の目的は、移動体の駆動制御に関する種々の構成要素の中から、移動体の移動状態を検出する検出部を含めて、異常が発生した構成要素を判別することができる駆動装置、駆動装置の異常判別方法、および記録装置を提供することにある。
本発明の駆動装置は、移動体と、モータを駆動源として前記移動体を移動させる移動手段と、を備える駆動装置であって、前記移動体を基準位置から移動範囲内を移動させるために、前記移動体に掛かる負荷の大きさが所定値より大きい場合でも前記移動体を移動可能なモータの第1の駆動力で、第1の駆動時間の間に前記モータを駆動する駆動手段と、前記移動体の移動量を測定する測定手段と、前記第1の駆動時間の間に前記測定手段によって測定された移動量が第1の閾値を越えない場合に、前記測定手段に異常が生じたと判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、特定の駆動条件で移動体を移動させたときの移動体の移動状態を検出することにより、移動体の駆動部のみならず、移動体の移動状態を検出する検出部の異常をも判別することができる。また、移動体としてキャリッジを備えるシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置等、種々の振動の影響を受けやすい装置においても異常を確実に判別することができる。そのインクジェット記録装置における振動源としては、例えば、インクミストを排出するためのファン、および記録媒体をプラテンに吸着させるためのファンなどが含まれる。このようなインクジェット記録装置においては、移動体としてのキャリッジの移動状態を検出するための検出部がインクミストの影響を受けやすいため、その検出部の異常を判別することは極めて有意義である。
本発明の第1の実施形態における記録装置の概略構成図である。 図1の記録装置の制御系のブロック構成図である。 本発明の第1の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。 モータの駆動時間とキャリッジの移動速度との関係の説明図である。 モータの駆動時間とキャリッジの移動量との関係の説明図である。 本発明の第2の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第4の実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1(a),(b)は、本発明の第1の実施形態としてのシリアルスキャン方式のインクジェット記録装置の概略構成図である。
この記録装置は、インクを吐出可能なインクジェット記録ヘッドHを用いて記録媒体Pに画像を記録するものであり、記録ヘッドHは、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの種々の吐出エネルギー発生素子を用いてインクを吐出する構成となっている。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によってインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクを吐出することができる。
記録ヘッドHは、シャフト1によって矢印Xの主走査方向に移動自在にガイドされたキャリッジ(移動体)2に着脱可能に搭載されている。キャリッジ2は、駆動機構(駆動部)3によって主走査方向に往復移動される。本例の駆動機構3は、駆動プーリ3A、従動プーリ3B、それらのプーリ間に掛け渡されかつキャリッジ2に連結されたベルト3C、および駆動プーリ3Aを回転可能な可逆転のキャリッジモータ3Dを含む構成となっている。したがって、駆動源としてのキャリッジモータ3Dの正回転および逆回転により、ベルト3Cを介してキャリッジ2は、その移動が許容される所定の移動範囲内において主走査方向に往復移動する。記録装置本体には、シャフト1と平行にエンコーダスケール4が配置されており、キャリッジ2には、エンコーダスケール4と対向するエンコーダセンサ5が備えられている。これらのエンコーダスケール4とエンコーダセンサ5によってエンコーダ(第1の検出部、別の表現をすると測定手段)が構成されている。エンコーダスケール4には、その長さ方向に等間隔に並ぶ複数の被検出部が形成されており、キャリッジ2の移動に応じて、エンコーダセンサ5がエンコーダスケール4の被検出部の検出信号を出力する。その検出信号をカウントすることにより、キャリッジ2の移動量を測定することができる。エンコーダスケール4とエンコーダセンサ5は、光学式または磁気式等の種々のエンコーダを構成するものであってもよく、光学式の場合には、例えば、エンコーダスケール4に被検出部としての複数の透光部が等間隔に形成される。
記録装置本体の定位置には光学センサ(原点センサ)6が配備されており、キャリッジ2には遮光板7が備えられている。キャリッジ2が図1(b)の右方に移動して、原点センサ6における発光部と透光部との間の光路が遮光板7によって遮断されることにより、キャリッジ2が基準位置に移動したことが検出される。これらの原点センサ6と遮光板7によって、キャリッジ2が基準位置に位置していることを検出する第2の検出部が構成されている。この基準位置を原点として、キャリッジ2の移動位置を検出することができる。例えば、基準位置を原点“0”としてエンコーダセンサ5の検出信号をカウントし、そのカウント値は、キャリッジ2が図1(b)中の左方に移動したときにカウントアップし、キャリッジ2が図1(b)中の右方に移動したときにカウントダウンする。この場合、その検出信号のカウント値は、基準位置を原点とするキャリッジ2の移動位置に対応することになる。また、そのカウント値の変化に基づいて、キャリッジ2の移動量および移動速度を検出することができる。エンコーダセンサ5の検出信号のカウント値は、「エンコーダ値」ともいう。
記録媒体Pは、搬送機構(搬送部)8によって、主走査方向と交差(本例の場合は直交)する矢印Yの副走査方向(搬送方向)に搬送される。本例の搬送機構8は、記録ヘッドHよりも搬送方向の上流側に位置する対の搬送ローラ8A,8Bと、記録ヘッドHよりも搬送方向の下流側に位置する対の搬送ローラ8C,8Dと、を含む構成となっている。
図2は、図1の記録装置の制御系のブロック構成図である。同図中の構成要素は、不図示の制御基板に搭載される。
CPU12は、本記録装置の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM13には、それらの処理手順等のプログラムが格納され、RAM14は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。CPU12は、パネル15によってユーザに対して情報を表示し、またパネル15を介してユーザからの指示を受け取る。CPU12は、I/Oインターフェース11を介して、モータドライバ16、割り込みセンサ17、および他のセンサ18に接続されている。モータドライバ16は、キャリッジ2を駆動するためのキャリッジモータ3D(図1(b)参照)の他、種々のモータを制御可能である。例えば、搬送機構8(図1(a)参照)を駆動するためのモータ、および記録ヘッドHの吐出口をキャッピングするキャップを移動させるためのモータ等が含まれる。割り込みセンサ17としては図1(b)のセンサ5が含まれ、他のセンサ18としては、図1(b)の原点センサ6、および記録装置の本体カバーの開閉を検出するセンサなどが含まれる。その本体カバーとしては、記録装置の上部を覆う開閉可能な上カバーが含まれる。
CPU12は、センサ17,18によって制御対象の移動位置等を監視しながら、モータドライバ16を介して、制御対象に関連する種々のモータを制御する。画像を記録する場合には、記録ヘッドHをキャリッジ2と共に主走査方向に移動させつつ記録ヘッドHからインクを吐出する動作と、記録媒体Pを副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返す。ユーザからの指示は、インターフェース19からCPU12に通知される場合もある。
図3および図4は、キャリッジ2の移動制御に関する構成部品の異常判別処理(以下、「判別処理」ともいう)を説明するためのフローチャートである。図3および図4のフローチャートを制御するプログラムはROM13に格納されており、CPU12によって実行される。そのプログラムは、記録装置の起動時、あるいはパネル15およびインターフェース19から指示によって、ROM13から読み出されてRAM14に展開される。
まず、判別処理の準備として、作業者に対してキャリッジ2の移動を指示する。CPU12は、キャリッジ2の移動が規制されているか否か(ロックされているか否か)、例えば、キャリッジ2に搭載されている記録ヘッドHが不図示のキャップによってキャッピングされているか否かを判断する。キャリッジ2の移動が規制されていると判断した場合、CPU12は、モータドライバ16、エンコーダセンサ5、および原点センサ6などを用いて、キャリッジ2を移動可能な状態(ロックの解除状態)とする(ステップS1)。例えば、キャリッジ2に搭載されている記録ヘッドHがキャップによってキャッピングされている場合には、記録ヘッドHとキャップとを相対移動させて、それらを離間させる。
その後、CPU12は、パネル15の表示部を用いて、記録装置の上部を覆う不図示の上カバーの開操作を作業者に要求する(ステップS2)。上カバーの開操作は、後述するように作業者がキャリッジ2を移動操作するために必要な操作である。CPU12は、上カバーの開閉を検出するセンサを監視する。そして、そのセンサが上カバーの開状態を検出したときに、パネル15の表示部を用いて、キャリッジ2を図1(b)中右方(矢印X1方向)の移動限界位置(原点位置)に移動させる操作を作業者に要求する(ステップS3,S4)。その後、CPU12は原点センサ6を監視する。そして、作業者が手動によりキャリッジ2を図1(b)中右方の原点位置に移動させたときに、原点センサ6が遮光板7を検出してONとなる(ステップS5)。CPU12は、原点センサ6がONとなってから、パネル15の表示部の表示部を用いて、上カバーの閉操作を作業者に要求する(ステップS6)。CPU12は、上カバーの開閉を検出するセンサを監視し、そのセンサが上カバーの閉状態を検出してから、原点センサ6がONであるか否かを判定する(ステップS7,S8)。原点センサ6がOFFの場合には先のステップS2に戻り、それがONであるときには図4のステップS9に移行する。
ステップS9において、CPU12は、キャリッジモータ3Dの駆動前の現時点におけるエンコーダ値C1を取得し、それをRAM14に保存する。本例の場合、エンコーダセンサ5とエンコーダスケール4との組み合わせによるキャリッジ2の移動位置の検出精度は、記録密度1200dpi(ドット/インチ)に対応する精度であり、キャリッジ2が主走査方向に移動可能な最大距離は約1150mmである。
その後、CPU12は、キャリッジ2を第1の駆動力によって左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS10)。第1の駆動力は、キャリッジ2の摺動負荷、静止摩擦係数、動摩擦係数がインクミスト等の影響によってある程度変動したとしてもキャリッジ2を確実に移動可能な比較的大きな力であり、キャリッジモータ3Dを駆動制御することによって出力される。つまり、第1の駆動力は、キャリッジ2に掛かる負荷が管理範囲を越えてときにもキャリッジ2を確実に移動可能な比較的大きな力である。つまり、第1の駆動力は、キャリッジ2に掛かる負荷が所定値(管理範囲の最大値)より大きい場合にも、キャリッジ2を確実に移動可能な比較的大きな力である。第1の駆動時間(T1)は、第1の駆動力によってキャリッジ2を左方に移動させたときに、キャリッジ2が左方の移動限界位置Pを規制する壁面(ストッパ)に衝突させない程度に、キャリッジモータ3Dを駆動する時間である。後述するように、第1の駆動時間(T1)が経過したときにキャリッジモータ3Dは駆動を停止する。キャリッジモータ3Dが停止した後はキャリッジ2が惰性によって移動するため、その惰性によってキャリッジ2が壁面(ストッパ)に衝突しない程度に、第1の駆動時間(T1)を設定する。また、第1の駆動時間(T1)は、キャリッジ2などの破損を招かなければ、キャリッジ2が惰性によって壁面(ストッパ)に衝突する程度に設定してもよい。本例の場合、第1の駆動力は、キャリッジモータ3Dの駆動デューティを100%としたときの出力であり、キャリッジ2の移動限界位置Pは、キャリッジ2が左方に約1150mmに移動したときの位置であり、第1の駆動時間(T1)は200msである。
その後、CPU12は、キャリッジ2の移動停止を待つ(ステップS11)。キャリッジ2はキャリッジモータ3Dの駆動が停止した後も惰性によってある程度移動し続けるため、CPU12は、エンコーダセンサ5の検出信号のカウント値を監視し、そのカウント値が変化しなくなったときにキャリッジ2が停止したと判断する。
その後、CPU12は、原点センサ6がOFFに変化したか否かを判定する(ステップS12)。原点センサ6がOFFに変化しなかった場合には、キャリッジモータ3D用の不図示の制御基板、キャリッジモータ3D、またはベルト3Cのいずれかに異常が生じて、キャリッジ2が移動しなかったと判断する。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS13)。
原点センサ6がOFFに変化した場合、CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C2を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS14)。その後、エンコーダ値C1,C2の差が所定の第1の閾値Th1を越えているか否かを判定する(ステップS15)。この判定は、エンコーダセンサ5が正常に検出信号を出力するか否かを判定するものであるため、第1の閾値Th1は小さい値であってもよい。本例の場合、第1の閾値Th1は“20”であり、エンコーダ値C1,C2の差が“20”を越えなかった場合に、エンコーダセンサ5に異常が生じて、それが検出信号を出力しなかったと判断する。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS16)。エンコーダ値C1,C2の差が“20”を越えた場合には、次のステップS17に移行する。このステップS17に移行した段階において、キャリッジモータ3D用の制御基板、キャリッジモータ3D、ベルト3C、およびエンコーダセンサ5は、いずれも正常であると判断されている。
図5および図6中の点線Aは、第1の駆動力を出力するためのキャリッジモータ3Dの駆動デューティを示す。上述したように、キャリッジモータ3Dは、100%の駆動デューティで第1の駆動時間(T1;200ms)だけ駆動される。その結果、キャリッジ2の移動速度は図5中の点線A1のように変化し、キャリッジ2の移動量は図6中の点線A2のように変化する。キャリッジ2は、第1の駆動時間(T1;200ms)まで加速され、その後、惰性によって移動してから、停止する。キャリッジ2は、それが壁面に衝突する移動限界位置Pに達する前、つまり、キャリッジ2の移動量が約1150mmに達する前に停止する。キャリッジ2は、キャリッジ2などの破損を招かなければ、惰性によって壁面(ストッパ)に衝突してもよい。
ステップS17において、CPU12は、キャリッジモータ3Dを制御して、キャリッジ2を図1(b)中の右方に移動させて原点位置に戻す。その後、CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C3を取得し、それをRAM14に保存する(ステップS18)。
その後、CPU12は、キャリッジ2を第2の駆動力によって第2の駆動時間(T2)だけ左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS19)。第2の駆動力は、キャリッジ2の摺動負荷および静止摩擦係数が管理されている通常範囲(管理範囲内)であるときにキャリッジ2を移動可能な力である。さらに、その第2の駆動力は、その力によってキャリッジ2を左方の移動限界位置Pを規制する壁面(ストッパ)に衝突させたとしもキャリッジ2などの破損を招くことのない力である。このような第2の駆動力は、キャリッジモータ3Dを駆動制御することによって出力される。第2の駆動時間(T2)は、第2の駆動力によってキャリッジ2を左方の移動限界位置Pまで、つまり移動限界位置Pを規制する壁面(ストッパ)にキャリッジ2が衝突するまで、キャリッジ2を最大距離移動可能なキャリッジモータ3Dの駆動時間である。第2の駆動時間(T2)の経過後に、キャリッジ2が惰性によって壁面(ストッパ)に衝突するようにしてもよい。本例の場合、第2の駆動力は、キャリッジモータ3Dの駆動デューティを20%としたときの出力であり、第2の駆動時間(T2)は2000msである。
その後、CPU12は、キャリッジ2の移動停止を待つ(ステップS20)。CPU12は、エンコーダセンサ5の検出信号のカウント値を監視し、そのカウント値が変化しなくなったときにキャリッジ2が停止したと判断する。その後、CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C4を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS21)。その後、エンコーダ値C3,C4の差が所定の第2の閾値Th2を越えているか否かを判定する(ステップS22)。この判定は、キャリッジ2が正常に最大距離移動したか否かを判定するものであるため、第2の閾値Th2は、キャリッジ2が最大距離移動したときのエンコーダ値に所定の誤差を加味した値とする。本例の場合、第2の閾値Th2は“48000”である。ステップS22において、エンコーダ値C3,C4の差が“48000”を越えなかった場合には、エンコーダスケール4が異常、またはキャリッジ2が移動する際の静止摩擦係数または摺動負荷が過大(オーバーロード)となったと判断する。
エンコーダスケール4は、キャリッジ2の移動範囲の全域に渡って延在しかつ露出していて、記録ヘッドHからのインクの吐出に伴って生じたインクミストの影響をエンコーダセンサ5よりも受けやすい。そのため、本例においては、エンコーダ値C3,C4の差が“48000”を越えなかった場合、つまりエンコーダセンサ5がエンコーダスケール4を正常に読み取れなかったときには、エンコーダスケール4に異常が生じたと判断する。エンコーダスケール4およびエンコーダセンサ5がインクミスト等の影響を受けやすい程度に応じて、エンコーダセンサ5に異常が生じたと判断してもよく、あるいはエンコーダスケール4およびエンコーダセンサ5に異常が生じたと判断してもよい。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS23)。エンコーダ値C3,C4の差が“48000”を越えた場合には、次のステップS24に移行する。このステップS24に移行した段階においては、エンコーダスケール4およびキャリッジ2の移動時の負荷が正常である可能性がある。
図5および図6中の実線Bは、第2の駆動力を出力するためのキャリッジモータ3Dの駆動デューティを示す。上述したように、キャリッジモータ3Dは、20%の駆動デューティで第2の駆動時間(T2;2000ms)だけ駆動される。その結果、キャリッジ2の移動速度は図5中の実線B1のように変化し、キャリッジ2の移動量は図6中の実線B2のように変化する。キャリッジ2は、移動限界位置Pを規制する壁面(ストッパ)に衝突して停止する。上述したように、キャリッジ2が壁面(ストッパ)に衝突してもキャリッジ2などは破損しない。
ステップS24において、CPU12は、キャリッジモータ3Dを制御して、キャリッジ2を図1(b)中の右方に移動させて原点位置に戻して、エンコーダ値を“0”にリセットする(ステップS24)。キャリッジ2が原点位置に戻ったことは、原点センサ6がONとなることにより確認できる。原点センサ6がONとならず、エンコーダ値のリセットが正常に終了できないときは、エンコーダスケール4が異常、またはキャリッジ2が移動する際の静止摩擦係数または摺動負荷が過大(オーバーロード)であると判断する(ステップS25,S26)。CPU12がエンコーダスケール4を異常対象とする理由は、上述したように、それがインクミストの影響を受けやすいからである。またインクミストの状態などによっては、エンコーダセンサ5がエンコーダスケール4を正常に読み取れる状況と読み取れない状況が生じることがあるため、本例においては、先のステップS23と同様に、再度、エンコーダスケール4を異常対象に含ませる。一方、原点センサ6は、記録動作中におけるキャリッジ2の移動範囲から外れた位置に備わるため、インクミストの影響は受けにくい。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS26)。
エンコーダ値のリセットが正常に終了したときは、次のステップS27に移行してキャリッジ2を所定の条件下において往復移動させる。すなわち、エンコーダ値“100”に対応するキャリッジ2の右側移動位置と、エンコーダ値“49800”に対応するキャリッジ2の左側移動位置と、の間の移動範囲において、キャリッジ2を50ips(インチ/秒)の速度で20回往復移動させる。CPU12は、不図示のタイマによる周期的な割り込みの発生時に、キャリッジ2が一定速度(50ips)となるように、エンコーダセンサ5から取得するカウンタ値に基づいてキャリッジモータ3Dを制御する。その際、CPU12がキャリッジモータ3Dの出力を最大にしても一定速度(50ips)に達しなかった場合には、キャリッジ2の往復移動が正常に終了しない。つまり、キャリッジ2が50ips(インチ/秒)の速度で20回往復移動する所定時間内において、キャリッジ2が一定速度(50ips)に達しないときは、キャリッジ2の往復移動が正常に終了しない。この場合には、エンコーダスケール4の異常、またはキャリッジ2が移動する際の静止摩擦係数または摺動負荷に過大(オーバーロード)となったと判断する。エンコーダスケール4を異常対象とする理由は、上述したとおりである。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS28,S29)。
キャリッジ2の往復移動が正常に終了した場合には、キャリッジ2の移動制御に関する機能に問題はないと判断して、一連の異常判定処理を終了する。このような判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される。
(第2の実施形態)
本実施形態においては、キャリッジモータ3Dとして、ロータリーエンコーダを内蔵するモータ、あるいは回転位置に応じた磁界を発生するホール素子を備えたブラシレスモータを用いる。これらのロータリーエンコーダやホール素子は、キャリッジモータ3Dの動作位置に応じたパルス信号を出力する信号出力部としてキャリッジモータ3Dに備わる。不図示のカウンタによって、そのキャリッジモータ3Dが動作する際に出力されるパルス信号をカウントする。そのパルス信号のカウント値は、キャリッジモータ3Dが動作しているか否かの判別に利用するため、そのパルス信号は回転方向が判別できないものであってもよい。
図7は、本実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。本実施形態における異常判別処理は、前述した実施形態の異常判別処理における図4のステップS9からステップS16を図7のステップS31からステップS42に置き換えた処理である。
CPU12は、原点センサ6がONとなった時点(ステップS8)におけるエンコーダ値C1を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS31)。さらにCPU12は、現時点におけるキャリッジモータ3Dのパルス信号のカウント値(以下、「モータパルス値」ともいう)P1を取得して、それをRAM14に保存する。その後、CPU12は、第1の実施形態におけるステップS10と同様に、キャリッジ2を第1の駆動力によって第1の駆動時間(T1)だけ左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS33)。CPU12は、キャリッジ2の移動停止を待つ(ステップS34)。具体的に、エンコーダセンサ5の検出信号のカウント値を監視し、そのカウント値が変化しなくなったときにキャリッジ2が停止したと判断する。CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C2およびモータパルス値P2を取得して、それらをRAM14に保存する(ステップS35,S36)。その後、CPU12は、前述した第1の実施形態におけるステップS15と同様に、エンコーダ値C1,C2の差が所定の第1の閾値Th1を越えているか否かを判定する(ステップS37)。エンコーダ値C1,C2の差が第1の閾値Th1を越えている場合には、キャリッジモータ3D用の制御基板、キャリッジモータ3D、ベルト3C、およびエンコーダセンサ5はいずれも正常であると判断して、図4のステップS17に移行する。
エンコーダ値C1,C2の差が第1の閾値Th1を越えていなかった場合には、モータパルス値P1,P2の差が第3の閾値Th3を越えているか否かを判定する(ステップS38)。この判定は、キャリッジモータ3Dが正常に動作したか否かを判定するものであるため、第1の閾値Th3は小さい値であってもよい。本例の場合、第3の閾値Th3は、“20”であり、CPU12は、モータパルス値P1,P2の差が“20”を越えなかった場合は、キャリッジモータ3Dまたはキャリッジモータ3D用の制御基板(モータ駆動回路)に異常があると判断する。つまり、エンコーダ値C1に対応するキャリッジモータ3Dの動作位置と、エンコーダ値C2に対応するキャリッジモータ3Dの動作位置と、の間のキャリッジモータ3Dの動作量が第3の閾値Th3を越えない場合に、このように判断する。このような異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS39)。
CPU12は、モータパルス値P1,P2の差が“20”を越えている場合には、原点センサ6がOFFとなっているか否かを判定する(ステップS40)。原点センサ6がOFFになっていなければ、ベルト3Cに異常が生じたために、キャリッジモータ3Dが動作してもキャリッジ2が移動できないと判断する。このようなベルト3Cの異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS41)。一方、原点センサ6がOFFになっているときは、キャリッジ2が移動しているにも関わらず、その移動位置をエンコーダセンサ5が正常に検出できないと判断する。このようなエンコーダセンサ5の異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS42)。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、キャリッジモータ3Dを制御する制御基板の制御回路、あるいはキャリッジモータ3Dに流れるキャリッジモータ3Dの駆動電流を検出するための電流検出部を備える。
図8は、本実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。本実施形態における異常判別処理は、前述した実施形態の異常判別処理における図4のステップS9からステップS16を図8のステップS51からステップS61に置き換えた処理である。
CPU12は、原点センサ6がONとなった時点(ステップS8)におけるエンコーダ値C1を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS51)。その後、CPU12は、第1の実施形態におけるステップS10と同様に、キャリッジ2を第1の駆動力によって第1の駆動時間(T1)だけ左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS52)。CPU12は、このようなキャリッジモータ3Dの駆動期間中に、前述した電流検出部によって、キャリッジモータ3Dに供給される駆動電流値(I)を測定し、それをRAM14に保存する(ステップS53)。本来の場合、CPU12は、キャリッジ2の移動期間中における電流値(I)の最大値をRAM14に保存する。その後、CPU12はキャリッジ2の移動停止を待つ(ステップS54)。具体的に、エンコーダセンサ5の検出信号のカウント値を監視し、そのカウント値が変化しなくなったときにキャリッジ2が停止したと判断する。CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C2を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS55)。その後、CPU12は、前述した第1の実施形態におけるステップS15と同様に、エンコーダ値C1,C2の差が所定の第1の閾値Th1を越えているか否かを判定する(ステップS56)。エンコーダ値C1,C2の差が第1の閾値Th1を越えている場合には、キャリッジモータ3D用の制御基板、キャリッジモータ3D、ベルト3C、およびエンコーダセンサ5はいずれも正常であると判断して、図4のステップS17に移行する。
エンコーダ値C1,C2の差が第1の閾値Th1を越えていなかった場合には、電流値(I)が正常な範囲であるか否かを判定する(ステップS57)。本例の場合は、電流値(I)の最大値が正常な範囲であるか否かを判定する。CPU12は、電流値(I)が正常でないときはキャリッジモータ3D用の制御基板に異常があると判断し、その判断結果をパネル15の表示部を用いて作業者に報知する(ステップS58)。CPU12は、電流値(I)が正常であるときは、原点センサ6がOFFとなっているか否かを判定する(ステップS59)。原点センサ6がOFFになっていなければ、ベルト3Cに異常が生じたためにキャリッジ2が移動できないと判断する。このようなベルト3Cの異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS60)。一方、原点センサ6がOFFになっているときは、キャリッジ2が移動しているにも関わらず、その移動位置をエンコーダセンサ5が正常に検出できないと判断する。このようなエンコーダセンサ5の異常の判断結果は、パネル15の表示部を用いて作業者に報知される(ステップS61)。
(第4の実施形態)
本実施形態においては、キャリッジ2の移動範囲内の特にインクミスト等の影響が大きい考えられる端部側において、キャリッジ2が静止状態から移動する時の静摩擦係数が管理範囲内にあるかどうか判定する。
図9および図10は、本実施形態における異常判別処理を説明するためのフローチャートである。図9は、キャリッジ2の移動範囲内におけるキャリッジの移動方向の右端側(一方の端部側)の静摩擦係数が管理範囲内か否かを判定する判定処理のフローチャートである。図10は、キャリッジ2の移動範囲内におけるキャリッジの移動方向の左端側(他方の端部側)の静摩擦係数が管理範囲内か否かを判定する判定処理のフローチャートである。本実施形態における図9および図10の判定処理は、前述した第1の実施形態における図4のステップS23(エンコーダスケール/オーバーロード)の後に実施する。
まず、図9のフローチャートについて説明する。CPU12は、RAM14上に確保されたカウント値nの格納領域に、カウント値nとして0を代入する(ステップS71)。次にCPU12は、キャリッジモータ3Dを駆動させて原点センサ6がONになるまでキャリッジ2を移動させる(ステップS72)。CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C5を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS73)。次に、CPU12は、キャリッジモータ3Dを駆動させて、エンコーダ値が{C5+(C0×n)}となる位置までキャリッジ2を移動させる(ステップS74)。エンコーダ値C0は、本例では10である。このエンコーダ値C0は、キャリッジ2の静摩擦係数を判定する判定範囲を細分化した刻み幅である。本例の場合、キャリッジの移動方向の左端側と右端側の判定範囲のそれぞれが10に分けられている。カウント値nは、0以上の整数である。カウント値nが0の場合には、ステップS74において計算されるエンコーダ値は、C5と等しくなる。したがってカウント値nが0の場合には、キャリッジ2をエンコーダ値C5に対応する位置から移動させる必要はない。つまり、キャリッジ2の静摩擦係数を判定する判定するために、予め複数(本例の場合は、10)の判定開始位置を定め、それぞれの判定開始位置からキャリッジの移動を開始させたときに、キャリッジが所望の距離を移動できるか否かを判定する。このように、キャリッジの移動範囲の端部近くにおける複数の位置のそれぞれにおいて、静摩擦力の大きさを判定する。
その後、CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C6を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS75)。
CPU12は、RAM14上に確保される第3の駆動力の格納領域に値Pを設定する(ステップS76)。この値Pは、本例では、駆動デューティ15%であり、キャリッジ2の静摩擦係数が管理されている通常範囲(管理範囲内)であるときにキャリッジ2を移動可能な駆動力に相当する。
次に、CPU12は、キャリッジ2を第3の駆動力Pによって左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS77)。CPU12は待ち時間Tの経過を待つ(ステップS78)。本例では、待ち時間Tは100msである。CPU12は、現時点のエンコーダ値C7を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS79)。その後、エンコーダ値C6、C7の差が所定の第4の閾値Th4を越えているか否かを判定する(ステップS80)。第4の閾値Th4は、キャリッジ2が第3の駆動力で静止状態から移動できたか否かを判定するための値である。本例では、第4の閾値Th4は10である。エンコーダ値C6、C7の差が第4の閾値Th4を越えなかった場合は、CPU12は第3の駆動力Pに駆動力P0を加算する(ステップS81)。駆動力P0は、第3の駆動力Pの初期値から最大値までの間を細分化した刻み幅であり、本例では3%とする。
ステップS80の判定結果がNOであれば、第3の駆動力PをP0だけ増加させて(ステップS81)、先のステップS77に戻って再度判定する。その再度判定を行う際には、第3の駆動力Pが第5の閾値Th5(駆動デューティ50%)を越えるか否かを判定する(ステップS82)。つまり、第3の駆動力Pが駆動デューティ50%より大きくなる場合には、静止摩擦力が管理している値より大きい(つまり摺動負荷異常)ことを示している。このステップS82の判定結果がYESであれば、右側摺動負荷異常であると判定、つまりキャリッジ2の移動方向の右端側の静摩擦係数が管理範囲を越えていると判断する(ステップS83)。このように、ステップS80の判定結果がYESとなるまで、駆動デューティが50%を超える範囲において、ステップS80の判定を行う毎に駆動デューティを18%、21%、・・・と3%ずつ増加させる。このようにして、静止摩擦力を第3の駆動力Pとの関係から判定する。
ステップS80の判定結果がYESの場合、つまりエンコーダ値C6、C7の差が第4の閾値Th4を越えた場合には、CPU12がキャリッジモータ3Dの駆動を停止させる(ステップS84)。次に、CPU12は、RAM14に保存したカウント値nに対して1を加算してから(ステップS85)、カウント値nが第6の閾値Th6を越えているか否かを判定する(ステップS86)。第6の閾値Th6は、キャリッジの移動方向の右端側および左端側の静摩擦係数を判定する最大回数であり、判定範囲を前述のエンコーダ値C0で割った値になる。本例では、判定範囲を200としており、エンコーダ値C0が10であるため第6の閾値Th6は20になる。ステップS86の判定結果がNOである場合、つまりカウント値nが第6の閾値Th6を越えない場合は、CPU12は、ステップS72に戻って上記の処理を繰り返す。一方、ステップS86の判定結果がYESの場合、つまりカウント値nが第6の閾値Th6を越えた場合は、判定範囲内の静摩擦係数が正常であると判断して、図10のフローチャートに移行する。
次に、図10のフローチャートを説明する。図10の処理手順は図9の場合と同様である。エンコーダ値C0、第3の駆動力P、待ち時間T、駆動力P0、第4の閾値Th4、第5の閾値Th5、第6の閾値Th6は、図9の処理の場合と同じとする。CPU12は、RAM14上に確保されたカウント値nの格納領域に、カウント値nとして0を代入する(ステップS88)。次にCPU12は、キャリッジモータ3Dを駆動させてキャリッジ2を左方(矢印X2方向)に移動させる(ステップS89)。CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C8を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS90)。
キャリッジ2が左端に到達したと判断する方法は、特に限定されない。例えば、エンコーダ値C5、C8の差が第2の閾値を越えるとき、あるいは、第2の閾値を越えなくてもそれに近い値のちきに、キャリッジ2が左端に到達したと判断することができる。次に、CPU12は、キャリッジモータ3Dを駆動させてエンコーダ値が{C8−(C0×n)}となる位置までキャリッジ2を移動させる(ステップS91)。カウント値nが0の場合は、ステップS91の計算結果がエンコーダ値C8になるため、キャリッジ2をエンコーダ値C8に対応する位置から移動させる必要はない。その後、CPU12は、現時点におけるエンコーダ値C9を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS92)。
CPU12は、RAM14上に確保される第3の駆動力の格納領域に初期値Pを設定する(ステップS93)。次に、CPU12は、キャリッジ2を第3の駆動力Pによって右方(矢印X1方向)に移動させる(ステップS94)。CPU12は待ち時間Tの経過を待つ(ステップS95)。CPU12は、現時点のエンコーダ値C10を取得して、それをRAM14に保存する(ステップS96)。その後、エンコーダ値C9、C10の差が所定の第4の閾値Th4を越えているか否かを判定する(ステップS97)。エンコーダ値C9、C10の差が第4の閾値Th4を越えなかった場合は、CPU12は第3の駆動力Pに駆動力P0を加算する(ステップS98)。
次に、CPU12は、第3の駆動力Pが所定の第5の閾値Th5を越えているか否かを判定する(ステップS99)。第3の駆動力Pが第5の閾値Th5を越えた場合は、左側摺動負荷異常と判定する(ステップS100)。一方、ステップS99において、第3の駆動力Pが第5の閾値Th5を越えていないと判定された場合、CPU12は、先のステップS94に戻って上記の処理を繰り返す。
ステップS97において、エンコーダ値C9、C10の差が第4の閾値Th4を越えた場合、CPU12は、キャリッジモータ3Dの駆動を停止させる(ステップS101)。次に、CPU12は、RAM14に保存したカウント値nに対して1を加算してから(ステップS102)、カウント値nが第6の閾値Th6を越えているか否かを判定する(ステップS103)。カウント値nが第6の閾値Th6を越えていない場合、CPU12はステップS89に戻って上記の処理を繰り返す。カウント値nが第6の閾値Th6を越えた場合は、判定範囲内の静摩擦係数が正常であると判断して、処理を終了する。
(他の実施形態)
本発明は、移動体としてキャリッジを備えるシリアルスキャン方式の記録装置のみに限定されず、種々の移動体を備える装置に対して広く適用することができる。例えば、移動体として読取部を搭載したキャリッジを走査させて、原稿を読取る読取装置にも適用することができる。種々の製品,検体,発光器などの機能部品などを搭載可能な移動体を直線的または曲線的に規制された移動経路に沿って移動させる種々の装置、および、その装置の異常を判別するための異常判別装置に対して、本発明を適用することができる。
2 キャリッジ(移動体)
3 駆動機構(駆動部)
3C ベルト
3D キャリッジモータ
4 エンコーダスケール
5 エンコーダセンサ
6 原点センサ
7 遮光板
12 CPU

Claims (10)

  1. 移動体と、モータを駆動源として前記移動体を移動させる移動手段と、を備える駆動装置であって、
    前記移動体を基準位置から移動範囲内を移動させるために、前記移動体に掛かる負荷の大きさが所定値より大きい場合でも前記移動体を移動可能なモータの第1の駆動力で、第1の駆動時間の間に前記モータを駆動する駆動手段と、
    前記移動体の移動量を測定する測定手段と、
    前記第1の駆動時間の間に前記測定手段によって測定された移動量が第1の閾値を越えない場合に、前記測定手段に異常が生じたと判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記駆動装置は、更に、前記移動体が前記移動範囲内の基準位置に位置しているか否かを検出する検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記駆動手段による前記モータの駆動した後に、前記移動体が前記基準位置に位置していることを前記検出手段が検出した場合に、前記移動手段に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記駆動手段は、前記移動体を前記基準位置から前記所定の移動範囲の限界位置まで移動させるために、前記モータの第1の駆動力より小さいモータの第2の駆動力で、第2の時間の間に前記モータを駆動し、
    前記判定手段は、前記第2の時間の間に前記測定手段によって測定された移動量が第2の閾値を越えない場合に、前記測定手段に異常が生じた又は前記移動体に過大な負荷が掛かったと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記駆動手段は、前記基準位置に停止している前記移動体が所定時間内において所定の移動速度に達するように、前記モータを制御し、
    前記判定手段は、前記移動体が前記所定の移動速度に達しない場合に、前記第1の検出手段に異常が生じた又は前記移動体に過大な負荷が掛かったと判定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記モータは、前記モータの動作位置に応じた信号を出力する信号出力手段を備え、
    前記判定手段は、前記駆動手段による前記モータの駆動する前に前記信号出力手段から出力される前記信号に対応する前記モータの動作位置と、前記駆動手段による前記モータの駆動した後に前記信号出力手段から出力される前記信号に対応する前記モータの動作位置と、の間の前記モータの動作量が第3の閾値を越えない場合に、前記モータまたは前記モータを駆動するモータ駆動回路に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の駆動装置。
  6. 前記駆動手段は、前記移動範囲の端部側に複数の開始位置を定め、前記複数の開始位置のそれぞれの位置において、前記移動範囲の一方から他方へ移動させるための駆動を行い、
    前記判定手段は、前記複数の開始位置のそれぞれの位置において、前記移動体の移動量が第3の閾値を越えない場合に、前記移動体に過大な負荷が掛かったと判定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の駆動装置。
  7. 前記駆動装置は、更に、前記モータに供給される駆動電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記判定手段は、前記駆動手段による前記モータの駆動時に前記電流検出手段が検出する前記駆動電流が正常な範囲を越えている場合に、前記モータを駆動するモータ駆動回路に異常が生じたと判定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の駆動装置。
  8. 前記移動体の前記移動範囲は、前記移動体がストッパに突き当たることにより規制されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の駆動装置。
  9. 移動体と、モータを駆動源として前記移動体を移動させる移動手段と、所定の移動範囲内における前記移動体の移動量を測定する測定手段と、を備える駆動装置の異常を判別するための異常判別方法であって、
    前記移動体を基準位置から前記移動範囲内を移動させるために、前記移動体に掛かる負荷の大きさが所定値より大きいときにも前記移動体を移動可能な前記モータの第1の駆動力で、第1の時間の間に前記モータを駆動する駆動工程と、
    前記駆動工程において、前記測定手段を用いて前記移動体の移動量を測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定された前記移動体の移動量が第1の閾値を越えない場合に、前記測定手段に異常が生じたと判定する判定工程と、
    を含むことを特徴とする異常判別方法。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載の駆動装置を備え、
    前記移動体は、記録媒体に画像を記録するための記録ヘッドを搭載するキャリッジであることを特徴とする記録装置。
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