JP2014532004A - タイヤの摩耗の検出方法 - Google Patents

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Abstract

第1及び第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)(これら第1及び第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの一方がタイヤの摩耗に特有である)を発生させることができるパターン要素を備えたタイヤの摩耗を検出する方法の実施中、収集した音響信号の周波数スペクトルから、第1又は第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの一方の周波数スペクトルを形成することができる親周波数スペクトル及び第1又は第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの他方の周波数スペクトルを形成することができる子周波数スペクトルを選択する。検出信頼指数と呼ばれる2つの信頼指数を求める。各検出信頼指数が所定の条件を満たした場合、タイヤ摩耗検出警告を出す。

Description

本発明は、タイヤの摩耗の検出方法に関する。本発明は、特に、乗用車及び重量物運搬車両を含むあらゆる形式の道路車両用のタイヤに利用できるが、これには限定されない。
タイヤの摩耗検出方法が国際公開第2011/067535号パンフレットから知られている。タイヤは、タイヤの周囲に沿って等間隔を置いて円周方向に分布して配置され且つ周波数スペクトルがディラックの櫛(Dirac comb)を形成する複数個の要素周波数成分を含んでいて所定の半径方向摩耗しきい値を超える音響フットプリントノイズを出す複数個の音響摩耗インジケータを有する。この櫛の要素周波数成分は、周波数中で等間隔を置いて分布して配置されており、即ち、櫛を形成する隣り合う成分の各対に属する成分は、実質的に一定の周波数差だけ周波数中で互いに間隔を置いて位置している。
この方法の実施中、音響信号を収集し、この信号の周波数スペクトルを求める。結果的に得られるスペクトルは、要素周波数成分を含み、これら要素周波数成分のうちの何割かは、音響フットプリントノイズスペクトルのディラックの櫛を形成することができる。したがって、このディラックの櫛が音響信号のスペクトル中に存在するかどうかを判定する調査が行われている。
この目的のため、ディラックの櫛を形成する要素周波数成分の複数のスペクトルのリストを作る。列挙した各スペクトルに関し、互いに異なる指数を計算し、それにより列挙した全てのスペクトルの中から、所望のディラックの櫛を形成しそうなスペクトルを選択することが可能である。
最後に、選択したスペクトルの信頼指数を決定する。この信頼指数が所定のしきい値よりも大きい場合、タイヤ摩耗警告を送る。
国際公開第2011/067535号パンフレット
しかしながら、或る特定の条件では、特に、速度及び路面条件に関する特定の条件では、警告は、不正確に出される。特に、先行技術の方法によって選択されたスペクトルが摩耗インジケータにより生じるディラックの櫛のスペクトルではないことが判明している。
本発明の目的は、タイヤ摩耗の信頼性の高い検出を可能にすることにある。
この目的のため、本発明は、タイヤの摩耗を検出する方法であって、タイヤは、少なくとも、第1の音響フットプリントノイズを発生させるようになった第1のトレッドパターン要素及び少なくとも、タイヤの摩耗に特有の第2の音響フットプリントノイズを発生させるようになった第2のトレッドパターン要素を有し、方法は、
‐第1及び第2の音響フットプリントノイズを含むことができる音響信号を収集するステップを含み、
‐収集した音響信号の周波数スペクトル内で、親スペクトル(parent spectrum )と呼ばれる周波数スペクトルを選択するステップを含み、親スペクトルは、第1及び第2の音響フットプリントノイズのうちの一方の周波数スペクトルを形成することができ、
‐音響信号のスペクトルから親スペクトルの少なくとも一部を除去することによってトリムドスペクトル(除去スペクトル)(trimmed spectrum)と呼ばれる周波数スペクトルを求めるステップを含み、
‐トリムドスペクトル内において、子スペクトル(child spectrum)と呼ばれる周波数スペクトルを選択するステップを含み、子スペクトルは、第1及び第2の音響フットプリントノイズのうちの他方の周波数スペクトルを形成することができ、
‐検出信頼指数と呼ばれる2つの信頼指数を決定するステップを含み、信頼指数は、各選択された親及び子スペクトルの少なくとも1つの特性に基づいて第1及び第2の音響フットプリントノイズの検出と関連しており、
‐各検出信頼指数が第1及び第2の音響フットプリントノイズの各々の検出に関連した所定の条件を満たした場合、タイヤの摩耗の検出の警告を出すステップを含むことを特徴とする方法を提案する。
本発明を思いついた本発明者は、先行技術の方法によって選択されたスペクトルが特有なタイヤ摩耗ノイズを発生させるトレッドパターン要素によって生じるスペクトル、等間隔を置いて円周方向に分布して配置された音響摩耗インジケータの場合にはディラックの櫛に一致せず、実際には、タイヤの他のトレッドパターン要素によって生じるスペクトルに一致することを偶然発見した。
これは、乗用車用のタイヤのトレッドがタイヤの回転軸線回りに円周方向に分布して配置された円周方向部分を含むからである。各円周方向部分は、数個の互いに異なるパターン、一般的には3つ又は4つのパターンの群の中から選択されたパターンを備える。このトレッドは、マルチピッチトレッドと呼ばれる。このトレッドが周期的パターンを備えていない場合であっても、トレッドそれ自体は、タイヤの各回転時に繰り返される周期的パターンを形成し、かくして周波数スペクトルがディラックの櫛を形成する音響フットプリントノイズを発生させる。
乗用車用タイヤとは対照的に、重量物運搬車両用タイヤの円周方向部分は、全て同一である。このトレッドは、モノピッチトレッドと呼ばれる。このトレッドがN個の円周方向部分を含む場合、従って、各部分は、タイヤの各回転時にN回繰り返され、かくしてこれ又、周波数スペクトルがディラックの櫛を形成する音響フットプリントノイズを発生させる。
かくして、タイヤがホイールの各回転時に繰り返されるN1個のパターンを形成する第1のトレッドパターン要素及びN2個の等間隔を置いて円周方向に分布して配置された音響摩耗インジケータを形成する第2のトレッドパターン要素を有する場合、音響信号の周波数スペクトルは、2つのディラックの櫛を有し、かかるディラックの櫛の対をなす要素周波数成分の対は、それぞれ、周波数差DP1=N1・V/C(第1のトレッドパターン要素により生じる「タイヤ」櫛と呼ばれる櫛の場合)及びDP2=N2・V/C(第2のトレッドパターン要素によって生じる「インジケータ」櫛と呼ばれる櫛の場合)だけ互いに隔てられ、この場合、Vは、車両の速度であり、Cは、タイヤの周長である。
図1は、N2個の等間隔を置いて円周方向に分布して配置された音響摩耗インジケータを有する乗用車用タイヤによって生じた音響信号の理論的周波数スペクトルを示している。理論的周波数スペクトルは、スペクトルパワー密度が周波数の関数として示されている要素周波数成分を含む。理論的周波数スペクトルは、「タイヤ」櫛(細線で示されている)及び「インジケータ」櫛(太線で示されている)を含む。かくして、N=1である乗用車用タイヤの場合、「インジケータ」櫛の周波数差DP2は、「タイヤ」櫛の周波数差DP1の倍数であり、即ち、DP2=N2・DP1である。各櫛の成分のスペクトル密度は、実質的に等しく、従って、「インジケータ」櫛の成分は、「タイヤ」櫛の成分に加えられ、従って、「タイヤ」櫛の成分のスペクトルパワー密度の2倍のスペクトルパワー密度を有する。この場合、第2のトレッドパターン要素により生じるスペクトルは、通常、親(parent)スペクトルを形成する。というのは、その成分のスペクトル密度が高く、このスペクトルを検出するのが容易になるからである。子(child )スペクトルは、通常、第1のトレッドパターン要素により生じるスペクトルを形成する。
図2は、N1個の等間隔を置いて円周方向に分布して配置されたトレッドパターンを形成する第1のトレッドパターン要素及びN2個の等間隔を置いて円周方向に分布して配置された音響摩耗インジケータを形成する第2のトレッドパターン要素を有する重量物運搬車両用タイヤによって生じる音響信号の理論的周波数スペクトルを示している。理論的周波数スペクトルは、「タイヤ」櫛(太線で示されている)及び「インジケータ」櫛(細線でしめされている)を含む。かくして、N1>N2である重量物運搬車両用タイヤの場合、「インジケータ」櫛の周波数差DP2は、「タイヤ」櫛の周波数差DP1の約数であり、即ち、DP2=(N2/N1)・DP1である。「タイヤ」櫛の成分のスペクトル密度は、「インジケータ」櫛の成分のスペクトル密度よりも高く、その結果、「タイヤ」櫛の成分は、「インジケータ」櫛の成分に加えられ、従って、「インジケータ」櫛の成分のスペクトルパワー密度よりもかなり高いスペクトルパワー密度を有する。この場合、第1のトレッドパターン要素により生じるスペクトルは、通常、親スペクトルである。というのは、その成分のスペクトル密度が高く、このスペクトルを検出するのが容易になる。子スペクトルは、通常、摩耗の特有のノイズを発生させる第2のトレッドパターン要素によって生じるスペクトルである。
本発明を思いついた本発明者は、タイヤ摩耗の検出の信頼度を高めるために2つの音響フットプリントノイズの重ね合わせを利用した。事実、本発明の方法では、両方のスペクトルは、タイヤ摩耗の検出の警告をトリガするために検出されなければならない。
加うるに、本発明により、親スペクトルに基づいて疑似子スペクトルの検出を回避することができる。例えば、この種の疑似子スペクトルは、密度の高い親スペクトルの要素周波数成分のうちで周波数中に等間隔を置いて位置した複数個の要素周波数成分を含む櫛である。本発明の方法では、親スペクトルを部分的に除去するステップにより、子スペクトルだけを保持することができ、従って親スペクトルの成分に基づいて作られる恐れのある疑似子スペクトルの検出を回避することができる。
本発明の方法により、特に、単一マイクロフォンによって車両のタイヤの摩耗の検出具合を向上させることができる。これは、フロントアクスル及びリヤアクスルを備えた車両の場合、車両がトラクション型、推進型又は四輪駆動型のものであるかどうかに応じて、フロントアクスルのタイヤがリヤアクスルのタイヤよりも幾分迅速に摩耗状態になるからである。マイクロフォンの位置に応じて、フロントアクスル及びリヤアクスルのタイヤにより生じるノイズの捕捉強度は、車両の形式に応じて、マイクロフォンが他のタイヤのトレッドパターンにより生じる音響フットプリントノイズの強度よりも極めて高い又は低い強度を有する摩耗に特有の音響フットプリントノイズを捕捉することができる程度まで異なっている。本発明の方法により、他の音響フットプリントノイズの子スペクトルを検出すると共にタイヤの摩耗の検出を確認し又は無効にするために最も大きな強度を有する音響フットプリントノイズの親スペクトルの検出から利益を受けることができる。
好ましくは、親スペクトルは、要素周波数成分を含み、所定のしきい値を超えるスペクトルパワー密度を有する親スペクトルの要素周波数成分を保持する。
かくして、これ又識別されて選択されるべき子スペクトルの要素周波数成分を形成する親スペクトルの要素周波数成分が保持される。
好ましくは、第2のトレッドパターン要素は、タイヤの周囲に沿って等間隔を置いて円周方向に配置された少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の音響摩耗インジケータを含む。
本方法のオプションとしての特徴によれば、仮定スペクトルと呼ばれる少なくとも1つの周波数スペクトルを列挙し、各仮定スペクトルの少なくとも1つの周波数特性を求める。
好ましくは、各仮定スペクトルに関し、選択指数と呼ばれる信頼指数を決定し、選択指数は、仮定スペクトルの選択と関連している。
選択信頼指数を用いると、列挙された仮定スペクトルを分類することができる。かくして、選択信頼指数の適切な選択によって、大部分が第1及び第2の音響フットプリントノイズの周波数スペクトルを形成することができる仮定スペクトルを選択することができる。
有利には、各仮定スペクトルは、要素周波数成分を含み、仮定スペクトルの周波数特性は、各仮定スペクトルの周波数における各周波数中の各周波数成分を仮定スペクトルの少なくとも1つの隣りの周波数成分から隔てる周波数差である。
等間隔を置いて円周方向に分布して配置された摩耗インジケータの場合、周波数差は、第1及び第2の音響フットプリントノイズのディラックの櫛を形成することができるスペクトルの識別を容易にする。異なった仕方で分布して配置されている摩耗インジケータの場合、この分布を表す周波数特性が特定される。
好ましくは、子スペクトルの選択は、周波数差が親スペクトルの周波数差に基づいて定められた周波数差の範囲内にある仮定スペクトルに制限される。
かくして、子スペクトルを選択するステップは、子スペクトルの理論周波数差を含む所与の範囲の周波数差に制限される。これにより、この方法の迅速さが高められる。親スペクトルが第1のトレッドパターン要素によって生じる音響フットプリントノイズのスペクトルである場合、周波数差の範囲は、第2のトレッドパターン要素により生じる音響フットプリントノイズの理論スペクトルの差に制限される。これとは逆に、親スペクトルが第2のトレッドパターン要素により生じる音響フットプリントノイズのスペクトルである場合、周波数差の範囲は、第1のトレッドパターン要素により生じる音響フットプリントノイズの理論スペクトルの差に制限される。
オプションとして、潜在的スペクトルと呼ばれる第1及び第2の周波数スペクトルを収集した音響信号の周波数スペクトル内で選択し、各潜在的周波数スペクトルは、音響フットプリントノイズのうちの一方の周波数スペクトルを形成することができ、親スペクトルを第1及び第2の潜在的周波数スペクトルの中から選択する。
潜在的スペクトルを選択するステップにより、検出方法の堅牢さ及び迅速さを向上させることができる。
好ましくは、第1の潜在的スペクトルを所定の周波数差の第1の範囲に属する周波数差を有する仮定スペクトルの中から選択し、第2の潜在的スペクトルを第1の範囲とは異なる所定の周波数差の第2の範囲に属する周波数差を有する仮定スペクトルの中から選択する。
周波数差の範囲は、第1及び第2のトレッドパターン要素により放出される音響フットプリントノイズのスペクトルの要素周波数成分を互いに隔てることができる理論周波数差を含む。かくして、理論周波数差を形成することができない周波数差が無視される。これにより、検出方法の迅速さが高められる。
周波数差の範囲は、知ることが必ずしも望ましくはないパラメータの極値を見込んだ状態で決定される。かくして、速度が30km/h〜130km/hまで変化する乗用車用のタイヤに関し、インジケータの数は、2個から8個まで様々であり、周長は、1.60mから2.5mまで様々であり、第1のトレッドパターン要素により放出される第1の音響フットプリントノイズのディラックの櫛の周波数差は、3.3Hzから22.6Hzまでの範囲に含まれ、第2のトレッドパターン要素により放出される第2の音響フットプリントノイズのディラックの櫛の周波数差は、6.6Hzから180.5Hzまでの範囲に含まれる。速度が30km/hから100km/hまで変化する重量物運搬車両用のタイヤの場合、ホイールの各回転時に繰り返されるパターンの数は、45個から55個まで様々であり、インジケータの数は、1個から12個まで様々であり、周長は、2.5mから3.5mまで様々であり、第1のトレッドパターン要素により放出される音響フットプリントノイズのディラックの櫛の周波数差は、107.1Hzから611.1Hzまでの範囲に含まれ、第2のトレッドパターン要素により放出される音響フットプリントノイズのディラックの櫛の周波数差は、2.4Hzから133.3Hzまでの範囲に含まれる。
本発明は又、コンピュータプログラムであって、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、上述した方法のステップの実行を指令するようになったコード化命令を含むコンピュータプログラムを提案する。
本発明は又、上述したプログラムを記録形態で含むデータ記録媒体に関する。
本発明は又、ダウンロードのために通信ネットワーク上に上述のプログラムを提供する方法を提案する。
本発明は、限定的な例として提供されているにすぎない以下の説明から明らかに理解され、この説明は、図面を参照している。
乗用車用のタイヤにより生じる音響信号の理論周波数スペクトルを示す図である。 重量物運搬車両用のタイヤによって生じる音響信号の理論周波数スペクトルを示す図である。 乗用車用の新品のタイヤのトレッドを示す図である。 摩耗しきい値を超えて摩耗した図1のタイヤのトレッドを示す図であり、このトレッドが、第1及び第2の音響フットプリントノイズをそれぞれ発生させるようになった第1及び第2のトレッドパターン要素を備えている状態を示す図である。 図4のタイヤにより生じる理論音響信号の理論周波数スペクトルを示す図である。 図5の理論周波数スペクトルを得る目的で音響信号を処理するステップを示す流れ図である。 図4のタイヤによって生じた実際の音響信号の実際の周波数スペクトルを示す図である。 仮定周波数スペクトルを列挙し、第1及び第2の潜在的周波数スペクトルを選択するステップの流れ図である。 第1及び第2の潜在的周波数スペクトルに基づいて第1及び第2の音響フットプリントノイズのうちの一方の周波数スペクトルを形成することができる親スペクトルを選択するステップの流れ図である。 仮定周波数スペクトルを列挙し、第1及び第2の音響フットプリントノイズの他方の周波数スペクトルを形成することができる子スペクトルを選択するステップの流れ図である。
図3は、全体を参照符号10で示した新品状態のタイヤを示している。タイヤ10は、乗用車用である。タイヤ10は、実質的に、軸線回りの回転体である。
タイヤ10は、実質的にドーナツ形のトレッド12を有し、このトレッドの外面は、トレッドパターン14を備えている。トレッドパターンは、第1及び第2のトレッドパターン要素14A,14Bから成る。
第1のトレッドパターン要素14Aは、回転軸線回りに円周方向に分布して配置された円周方向部分14A,14A,14A,...,14A75(この場合75の番号が付けられている)を有する。各部分14Aは、数個の互いに異なるパターン、一般に3つ又は4つのパターンの群から選択されたパターンを備えている。第1の要素14Aは、タイヤの表面に切り込まれていて、タイヤ10が新品であるとき所定の深さHを有する2本の互いに平行な円周方向溝16を有する。かくして、各部分14Aは、各溝16の円周方向部分を含む。これら溝16の深さHは、約8mmであり、これらの幅は、約10mmである。したがって、第1の要素14Aは、タイヤ10の各回転時に繰り返されるN1=1個のトレッドパターンを形成し、タイヤ10の摩耗とは無関係に、第1の音響フットプリントノイズBEA1を発生させるようになっている。
第2のトレッドパターン要素14Bは、摩耗しきい値SSを表示する音響摩耗インジケータTUSを有する。しきい値SSに達したときの各溝16の深さは、2.2mmに固定され、これは、5.8mmのしきい値SSに対応している。各音響摩耗インジケータTUSは、ゴム突出部17によって形成され、このゴム突出部は、これが設けられている溝16の底部上に横方向に配置された状態でこの溝16の底部から半径方向に延びている。タイヤが新品であるとき、各突出部17は、溝16の深さHとしきい値SSとの差に実質的に等しい所定の高さhを有する。タイヤ10は、N2=6組を有し、各組は、2つの突出部17を含む。かくして、タイヤ10は、12個の突出部17を有する。各組の各突出部17は、この組の他の各突出部17と実質的に軸方向に整列している。突出部17は、タイヤ10上に等間隔を置いて円周方向に分布して配置されている。かくして、しきい値SSを超えると、タイヤが回転しているとき、突出部17は、タイヤが実質的に一定の速度で回転している場合、一定の時間間隔で路面に接触する。第2の要素14Bは、摩耗しきい値SSを超える第2の音響フットプリントノイズBEA2を発生させるようになっている。したがって、この第2の音響フットプリントノイズBEA2は、タイヤ10の摩耗に特有である。
突出部17は、タイヤ10の半径方向摩耗とは無関係に、単一の溝16の2つの円周方向に連続して位置する突出部17及び溝16それ自体が路面に対するタイヤ10のフットプリント領域の通過中に大気に開いた空間を画定するよう配置されている。この場合、単一の溝16の2つの円周方向に連続して位置する突出部17相互間の距離は、所定の距離、この場合、フットプリント領域の長さよりも大きく、その結果、しきい値SSを超えた場合であっても、突出部17及び溝16は、路面に対するタイヤ10のフットプリント領域のこれらの通過中、大気に開いたままである空間を形成するようになっている。
トレッドパターン14は、法定の摩耗しきい値を表示する法定摩耗インジケータ(図示せず)を更に含む。法定摩耗しきい値にはしきい値SS後に達する。
タイヤ10は新品であるとき、図3に示されているように、突出部17の高さは、溝16の深さよりも小さく、従って、各インジケータTUSは、突出部17よりも上方に配置され、即ち、突出部17の頂部のところに位置する空間を構成する。かくして、タイヤ10が新品であるとき、第2の要素14Bは、路面に対するタイヤ10のフットプリント領域のこれらの通過中、路面には接触することができず、従って、第2の音響フットプリントノイズBEA2を発生させることができない。
図4は、しきい値SSを超えて摩耗した図3のタイヤ10を示している。
図4に示されているタイヤ10のトレッド12の摩耗分は、6mmであり、即ち、しきい値SSを超えており、或いは、換言すると、タイヤ10が新品であるとき、突出部17をトレッド12の表面から隔てる距離よりも大きい。摩耗がSSを超えているので、突出部17の頂部は、トレッド12の表面と同じ高さ位置にある。しきい値SSを超えると、各突出部17は、高さhよりも小さい高さを有する。この場合、高さは、摩耗分が6mmの場合、2.2mm以下であり、2mmに等しい。この高さは、各溝16の深さとタイヤ10の摩耗分との差に等しい。タイヤ10がしきい値SSを超えて摩耗すると、各突出部17は、路面に対するタイヤ10のフットプリント領域のその通過中、路面に接触するよう配置されている。すると、各突出部は、音を発生させる。突出部17と路面との接触のこの連続により、第2の音響フットプリントノイズBEA2が生じる。
変形例では、タイヤ10は、突出部17とは異なる第2の要素14Bを有する。第2の要素は、所定の摩耗しきい値を超える音響摩耗インジケータを形成する。これら第2の要素は、国際公開第2011/067535号パンフレットに記載されている音響キャビティであると言って良い。
音響フットプリントノイズBEA1,BEA2の検出原理は、音響キャビティ内に取り込まれた空気の圧縮及び弛緩に利用される国際公開第2011/067535号パンフレットに記載された音響フットプリントノイズの検出原理とほぼ同じである。かくして、ホイールの回転につれて繰り返し現れるN1=1個パターン(乗用車用タイヤの場合)又はN1個の等間隔を置いて円周方向に分布して配置されたパターン(重量物運搬車両用タイヤの場合)を形成する第1のトレッドパターン要素14Aにより生じる第1の音響フットプリントノイズBEA1の検出は、1つ又は2つ以上の音響キャビティのN1=1個の組により生じる音響フットプリントノイズの検出と同じ原理に基づいている。タイヤ10の周囲に沿って等間隔を置いて円周方向に分布して配置されたインジケータTUSのN2個の組によって生じる第2の音響フットプリントノイズBEA2の検出は、タイヤ10の周囲に沿って等間隔を置いて円周方向に分布して配置された1つ又は2つ以上の音響フットプリントキャビティのN2個の組により生じる音響フットプリントノイズの検出と同一の原理に基づいている。
理論周波数スペクトルSFTのスペクトルパワー密度は、周波数の関数として図5に示されている。スペクトルSFTは、タイヤ10がしきい値SSを超えて摩耗したときにタイヤ10により放出される理論音響信号を処理することによって得られ、タイヤは、周長C=1.93mを有し、V=90km・h−1=25m・s−1で走行している車両のリヤアクスルに取り付けられている。
理論周波数信号SFTは、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のそれぞれの第1及び第2の理論周波数スペクトルSFT1,SFT2を含む。各スペクトルSFT1,SFT2は、ディラックの櫛を形成し、それぞれ、要素周波数成分Si,1,Si,2を含み、隣り合う成分の対は、周波数中に等距離を置いて位置している。事実、実際の各スペクトルSFT1,SFT2は、その歯のうちの幾分かをなくしたディラックの櫛の形態をしており、即ち、複数個の要素周波数成分が存在しないディラックの櫛の形態をしている。加うるに、要素周波数成分は、等しくないスペクトルパワー密度を有する。
2つの隣り合う要素周波数成分Si,1(細線で示されている)は、理論周波数差DPT1=N1・V/C=12.9Hzだけ互いに隔てられている。同様に、2つの隣り合う要素周波数成分Si,2(太線で示されている)は、理論周波数差DPT2=N2・V/C=77.4Hzだけ互いに隔てられている。
各成分Si,1,Si,2は、それぞれPT1,PT2に等しい理論スペクトルパワー密度を有する。図5に示されている理論的な場合では、PT1=PT2である。
次に、図6〜図14を参照してタイヤの摩耗の検出方法について説明する。
図6は、図5の周波数スペクトルを得る目的で音響信号を処理するステップの流れ図である。
ステップ100では、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2を含むことができる時間依存性音響信号STを収集する。しきい値SSを超えて摩耗した2本のタイヤ10により生じるノイズを記録することによって音響信号STを得、タイヤは、周長C=1.93mを有し、V=90km・h−1=25m・s−1で走行している車両のリヤアクスルに取り付けられている。収集フレームの持続時間は、T=1秒であり、サンプリング周波数は、Fe=16,384Hzである。
ステップ102において、フーリエ変換を時間依存性信号STに適用して図7に示されている周波数スペクトルSFを得る。周波数スペクトルSFは、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のそれぞれの第1及び第2の周波数スペクトルSF1,SF2を含むことができるが、周波数スペクトルSFは、図5の理論的周波数スペクトルSFTとは異なり、寄生ノイズ、例えば風、エンジンノイズ又はエンジンと関連した伝動システムのノイズによって生じる多くの要素周波数成分を含む。この方法の目的は、特に、好ましくはタイヤ10の特性、例えばインジケータの数N2、タイヤ10の周長C及び車両の速度Vの知識がなんらない場合であってもスペクトルSFがスペクトルSF1,SF2を含むかどうかを判定することにある。
以下のステップ104〜108では、図7の周波数スペクトルSFのスペクトル前処理を実施する。ステップ104では、500〜2,500Hzまで、この場合1,000Hzから2,000Hzまでの範囲の周波数スペクトルSFの周波数ドメインDfを隔離する。次に、ステップ106において、ノイズを除去し、スペクトルSFをオプションとして、周波数ドメインDf内で標準化する。最後に、ステップ108では、所定の強度しきい値を超える強度を備えた濾波されたスペクトルの要素周波数成分を隔離する。
かくして、複数個の要素周波数成分を含む周波数スペクトルSを得る。したがって、時間依存性音響信号ST処理することによってスペクトルSを得る。変形例では、前処理ステップを省いても良く又は他の補助処理ステップを実施しても良い。
次に、図8を参照して、スペクトルSの要素周波数成分Siに基づいて要素周波数成分Siの仮定スペクトルと呼ばれる少なくとも1つの周波数スペクトルSHを列挙するステップ400〜410について説明する。
当初、周波数差DPの第1及び第2の範囲I1,I2を各範囲I1,I2がそれぞれ所望のスペクトルSF1の周波数差DP1及び所望のスペクトルSF2の周波数差DP2を含むよう決定する。この場合、車両の速度Vが30km・h−1から130km・h−1まで変化する場合があり、マクロパターンの数N1が範囲[N1,min;N1,max](この場合、N1,min=1、N1,max=1)に含まれ、インジケータTUSの数N2が範囲[N2,min;N2,max](この場合、N2,min=2、N2,max=8)に含まれ、周長Cが1.6mから2.5mまで様々であると仮定すると、各範囲I1,I2は、I1=[3.3Hz,22.6Hz]且つI2=[6.6Hz,180.5Hz]であるようなものである。
各仮定スペクトルSHの各要素周波数成分Siを好ましくは範囲I1,I2のうちの少なくとも一方に属する所定の列挙周波数差DPeだけ仮定スペクトルSHの少なくとも1つの隣りの要素周波数成分Siから周波数中において隔てる。
ステップ400において、スペクトルSの成分Siの対の全てを列挙し、各対kに属する成分Siを互いに隔てる周波数差DFCkを求める。
ステップ402において、周波数差DFCkが範囲I1,I2のうちの一方に属する対kを保持する。
ステップ404において、保持した各対kに属する各周波数差DFCkを家族(family)周波数差範囲σFによって定められる周波数差家族と呼ばれる家族中で分類する。この場合、範囲σFの全ては、0.5Hz以下である。
ステップ406において、成分の列挙した対の中から、これらを隔てる周波数差が同じ家族周波数差範囲σFに属する対を求める。
上記において定めた仮定スペクトルSHを列挙する。各仮定周波数スペクトルSHに特有の周波数も又求め、この場合、特性は、列挙周波数差DPe=σFであり、かかる列挙周波数差は、周波数中、仮定スペクトルSHの各周波数成分Siを仮定スペクトルSHの少なくとも1つの隣りの周波数成分Siから隔てる。
次に、ステップ410〜414において、潜在的スペクトルと呼ばれる周波数スペクトルSP1,SP2を仮定スペクトルSHの中から選択する。
ステップ410において、各列挙された仮定スペクトルSHに関し、選択指数と呼ばれる信頼指数Icを決定し、この信頼指数は、列挙された各仮定スペクトルSHの少なくとも1つの周波数成分Siの少なくとも1つの特性に基づいて各仮定スペクトルSHの選択と関連している。この場合、信頼指数Icをスペクトルの要素周波数成分Si相互間の周波数差の分散DE、音響信号とノイズの比R、スペクトル中の要素周波数成分の個数N及びスペクトルの密度D、即ち要素周波数成分の総数と考えられる要素周波数成分の最大数の比に基づいて決定する。
ステップ412において、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のうちの一方のスペクトルSF1,SF2を形成することができる第1の潜在的なスペクトルSP1を範囲I1に属する周波数差DPeを含む仮定スペクトルSHの中から識別する。第1の潜在的スペクトルSP1は、周波数差DPp1及び周波数差DPeが範囲I1に属する列挙されたスペクトルの信頼指数Icの最も高いものであるIc指数Ic1を有する。ステップ414では、指数Ic1が第1の潜在的スペクトルの選択に関した所定の条件、この場合、Ic1が所定のしきい値以上であるかどうかという条件を満たす場合、第1の潜在的スペクトルSP1を選択する。
同様に、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のうちの一方の他方のスペクトルSF1,SF2を形成することができる第2の潜在的なスペクトルSP2を範囲I2に属する周波数差DPeを含む仮定スペクトルSHの中から識別する。第2の潜在的スペクトルSP2は、周波数差DPp2及び周波数差DPeが範囲I2に属する列挙されたスペクトルの信頼指数Icの最も高いものであるIc指数Ic2を有する。指数Ic2が第2の潜在的スペクトルの選択に関した所定の条件、この場合、Ic2が所定のしきい値以上であるかどうかという条件を満たす場合、第2の潜在的スペクトルSP2を選択する。
各指数Ic1,Ic2が対応のしきい値よりも低い場合又は指数のうちの任意の1つが対応のしきい値よりも低い場合、ステップ100に戻る。
図9は、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のうちの一方の周波数スペクトルを形成することができる親スペクトルと呼ばれるスペクトルSpを選択するステップを示す流れ図である。
ステップ500において、親スペクトルSpを第1及び第2の潜在的スペクトルSP1,SP2の中から選択する。親スペクトルSpは、選択信頼指数Icが指数Ic1,Ic2のうちで大きい方であるようなスペクトルである。この実施形態では、Ic2>Ic1である。したがって、第2の潜在的スペクトルSP2は、親スペクトルSpを形成する。この場合、親スペクトルSp=SP2は、周波数差DPp=DPp2=77.5±1Hz及び指数Icp=Ic2を有する。親スペクトルSpは、図7に太線で示された要素周波数成分Siを含む。変形例では、Ic1>Ic2の場合、親スペクトルSp=SP1は、周波数差DPp=DPp1=12.5±1Hz及び指数Icp=Ic1を有する。
ステップ502において、Ic2>Ic1の場合、検出信頼指数と呼ばれる信頼指数Idpを決定し、この信頼指数は、親スペクトルSpの特性、この場合SP2に基づいて音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のうちの一方の検出と関連している。この場合、Idp=Icpである。変形例では、IdpをDE、R、N及びD以外の特性に基づいて計算する。Ic2<Ic1の場合、検出信頼指数Idpを親スペクトルSP1の特性に基づいて決定する。
図10は、第1及び第2の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2のうちの他方の周波数スペクトルを形成することができる子スペクトルと呼ばれるスペクトルSfを選択するステップを示す流れ図である。
ステップ600において、親スペクトルSpの少なくとも一部、この場合、親スペクトルSpの周波数成分Siのうちの少なくとも幾つかを音響信号のスペクトルSから除去する。この場合、所定のしきい値以上のスペクトルパワー密度を有する親スペクトルSpの要素周波数成分を保持し、即ち、所定のしきい値よりも小さいスペクトルパワー密度を有するスペクトルSpの要素周波数成分を除去する。これにより、親スペクトルSpの或る特定の成分Siをトリミングした周波数スペクトルSeが与えられる。
ステップ602〜612では、要素周波数成分Siの仮定スペクトルSHfをステップ400〜408に例示した以下のステップによってスペクトルSeに基づいて列挙する。各仮定スペクトルSHfの各要素周波数成分Siを親スペクトルSpの周波数特性、この場合、周波数差DPpに基づいて決定された列挙周波数差DPeだけ仮定スペクトルSHfの少なくとも1つの隣りの要素周波数成分Siから周波数中において隔てる。
かくして、ステップ602において、トリミングされたスペクトルSeの成分Siの対の全てを列挙し、各対kに属する成分Siを互いに隔てる周波数差DFCkを求める。
ステップ604において、Sp=SP2=77.5Hzである場合、周波数差DFCkが範囲I3=[N1,min/N2,max・(DPp2−Ee),N1,max/N2,min・(DPp2+Ee)]=[1/8×76.5,1/2×78.5]=[9.6,39.3]に属する対を保持し、この場合、Eeは、親スペクトルSpの周波数差DPp1の値の推定誤差を表す周波数差であり、この場合、Ee=1Hzである。Sp=SP1=12.5Hzの場合、周波数差DFCkが範囲I3=[N2,min/N1,max・(DPp1−Ee),N2,max/N1,min・(DPp1+Ee)]=[2/1×11.5,8/1×13.5]=[23Hz,108Hz]に属する対を保持する。
かくして、高周波数スペクトルSfの選択は、周波数差DFCkが親スペクトルSpの周波数差DPp1に基づいて定められた周波数差の範囲I3内にある仮定スペクトルSHfに制限される。
ステップ606において、成分Siの各対の各周波数差DFCkを家族周波数差範囲σFによって定められる周波数差家族と呼ばれる家族中で分類する。この場合、範囲σFの全ては、0.5Hz以下である。
ステップ608において、成分の列挙した対の中から、これらを隔てる周波数差が同じ家族周波数差範囲σFに属する対を求める。
次に、ステップ610では、上記において定めたスペクトルSHfを列挙する。各仮定周波数スペクトルSHfに特有の周波数も又求め、この場合、特性は、列挙周波数差DPe=σFであり、かかる列挙周波数差は、周波数中、仮定スペクトルSHfの各周波数成分Siを仮定スペクトルSHfの少なくとも1つの隣りの周波数成分Siから隔てる。
次に、ステップ612において、各列挙された仮定スペクトルSHfに関し、選択信頼指数Icを決定し、この信頼指数は、列挙された各仮定スペクトルSHfの少なくとも1つの周波数成分Siの少なくとも1つの特性に基づいて各仮定スペクトルSHfの選択と関連している。指数Icをステップ410で計算した指数Icと同様な仕方で決定する。
次に、ステップ614において、子スペクトルSfをスペクトルSHfの中から選択する。子スペクトルSfは、列挙されたスペクトルのIc指数のうちで最も高い指数Ic=Icfを有する。子スペクトルSfは、図7に細線で示された要素周波数成分Siを含む。
ステップ616において、検出信頼指数と呼ばれる信頼指数Idfを決定し、この指数は、子スペクトルSfの特性に基づいて他方の音響フットプリントノイズBEA1,BEA2の検出と関連している。指数Idfを指数Idpと同様な仕方で計算する。
最後に、意思決定ステップでは、各検出信頼指数Idp,Idfが各音響フットプリントノイズBEA1,BEA2の検出に関連した所定の条件を満たした場合、タイヤ10の摩耗の検出の警告を出す。この場合、音響フットプリントノイズBEA1,BEA2の検出に関連した条件は、同一である。各指数Idp,Idfは、各指数Idp,Idfが所定のしきい値以上である場合、所定の条件を満たす。検出信頼指数Idp,Idfの各々又はこれら指数Idp,Idfのうちの一方だけが対応の所定の条件を満たしていない場合、タイヤ10の摩耗の検出の警告は出されず、ステップ100に戻る。
本発明は、上述の実施形態には限定されない。
事実、本発明の方法は、周波数差DPT1,DPT2を求めるタイヤのパラメータの全て又はこれらのうちの幾つかが既知である場合にも利用できる。かくして、例えばGPS(全地球測位システム)に基づいて、インジケータ17の個数NTUSが既知である場合、特に、この種のインジケータ17を有するタイヤの全てが同じ数のインジケータを有する場合及びタイヤ10の周長C及びタイヤ10の速度Vが既知である場合、範囲I1,I2,I3を減少させ、検出のドバストネスを向上させる。したがって、ディラックの櫛の検出の一意性及び容易さは、タイヤパラメータの知識の精度の向上につれて向上する。
本発明の方法の全て又は何割かをコンピュータ上で実行される方法のステップの実施を指令するようになったコード化命令によって利用することができる。命令は、データ記録媒体、例えばハードディスク、フラッシュメモリ、CD又はDVD形式の媒体上に記録されたコンピュータプログラムから得ることができる。通信ネットワーク、例えばInternet(インターネット)又はワイヤレスネットワーク上にダウンロードするためにこの種のプログラムを利用する措置が取られるのが良い。かくして、プログラムのアップデートをこのネットワークを介してネットワークに接続されたコンピュータに送ることができる。
検出方法の実施中、時間依存性音響信号を車両に搭載された音響センサによって検出し、音響信号に関連したデータを自動車に搭載されていないリモートサーバに向かって送信する。この方法は、送信ステップ前に、車両に搭載されて実施される音響信号の前処理を含む。
一実施形態では、前処理は、ステップ100を含み、次のステップは、リモートサーバ上で実行される。かくして、高い性能を有することが必要な装置を自動車上に搭載する必要はない。さらに、この方法のアップデートをサーバー上で直接実行することができる。
別の実施形態では、前処理は、ステップ100,102を含み、次のステップをリモートサーバ上で実行する。
さらに別の実施形態では、前処理は、ステップ100〜108を含み、次のステップは、リモートサーバ上で実行される。かくして、車両から送られるデータの量を減少させる。
前処理ステップに関するこれらの特性を次のステップ、即ち、
‐第1及び第2の音響フットプリントノイズを含むことができる音響信号を収集するステップ、
‐収集した音響信号の周波数スペクトル内で、親スペクトルと呼ばれる周波数スペクトルを選択するステップ(親スペクトルは、第1及び第2の音響フットプリントノイズのうちの一方の周波数スペクトルを形成することができる)、
‐音響信号のスペクトルから親スペクトルの少なくとも一部を除去することによってトリムドスペクトルと呼ばれる周波数スペクトルを求めるステップ、
‐トリムドスペクトル内において、子スペクトルと呼ばれる周波数スペクトルを選択するステップ(子スペクトルは、第1及び第2の音響フットプリントノイズのうちの他方の周波数スペクトルを形成することができる)、
‐検出信頼指数と呼ばれる2つの信頼指数を決定するステップ(信頼指数は、各選択された親及び子スペクトルの少なくとも1つの特性に基づいて第1及び第2の音響フットプリントノイズの検出と関連している)、
‐各検出信頼指数が第1及び第2の音響フットプリントノイズの各々の検出に関連した所定の条件を満たした場合、タイヤの摩耗の検出の警告を出すステップとは無関係に用いることができる。

Claims (11)

  1. タイヤ(10)の摩耗を検出する方法であって、前記タイヤ(10)は、少なくとも、第1の音響フットプリントノイズ(BEA1)を発生させるようになった第1のトレッドパターン要素(14A)及び少なくとも、前記タイヤ(10)の摩耗に特有の第2の音響フットプリントノイズ(BEA2)を発生させるようになった第2のトレッドパターン要素(14B)を有し、前記方法は、
    ‐前記第1及び前記第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)を含むことができる音響信号(ST)を収集するステップを含み、
    ‐前記収集した音響信号(ST)の周波数スペクトル(S)内で、親スペクトルと呼ばれる周波数スペクトル(Sp)を選択するステップを含み、前記親スペクトルは、前記第1及び前記第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの一方の周波数スペクトルを形成することができ、
    ‐前記音響信号(ST)の前記スペクトル(S)から前記親スペクトル(Sp)の少なくとも一部を除去することによってトリムドスペクトルと呼ばれる周波数スペクトル(Se)を求めるステップを含み、
    ‐前記トリムドスペクトル(Se)内において、子スペクトルと呼ばれる周波数スペクトル(Sf)を選択するステップを含み、前記子スペクトルは、前記第1及び前記第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの他方の周波数スペクトルを形成することができ、
    ‐検出信頼指数と呼ばれる2つの信頼指数(Icd1,Icd2)を決定するステップを含み、前記信頼指数は、各選択された親及び子スペクトル(Sp,Sf)の少なくとも1つの特性に基づいて前記第1及び前記第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)の検出と関連しており、
    ‐各検出信頼指数(Icd1,Icd2)が前記第1及び前記第2の音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)の各々の検出に関連した所定の条件を満たした場合、前記タイヤ(10)の摩耗の検出の警告を出すステップを含む、方法。
  2. 前記親スペクトル(Sp)は、要素周波数成分を含み、所定のしきい値を超えるスペクトルパワー密度を有する前記親スペクトルの前記要素周波数成分を保持するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 仮定スペクトルと呼ばれる少なくとも1つの周波数スペクトル(SH)を列挙し、各仮定スペクトル(SH)の少なくとも1つの周波数特性(DPe)を求めるステップを含む、請求項1又は2記載の方法。
  4. 各仮定スペクトル(SH)に関し、選択指数と呼ばれる信頼指数(Ic)を決定するステップを含み、前記選択指数は、前記仮定スペクトル(SH)の選択と関連している、請求項3記載の方法。
  5. 各仮定スペクトル(SH)は、要素周波数成分(Si)を含み、前記仮定スペクトルの前記周波数特性(DPe)は、各仮定スペクトル(SH)の周波数における各周波数中の各周波数成分(Si)を前記仮定スペクトル(SH)の少なくとも1つの隣りの周波数成分(Si)から隔てる周波数差である、請求項3又は4記載の方法。
  6. 前記子スペクトル(Sf)の前記選択は、周波数差(DFCk)が前記親スペクトル(Sp)の前記周波数差(DPp)に基づいて定められた周波数差(I3)の範囲内にある仮定スペクトル(SH)に制限される、請求項5記載の方法。
  7. 潜在的スペクトルと呼ばれる第1及び第2の周波数スペクトル(SP1,SP2)を前記収集した音響信号(ST)の前記周波数スペクトル(S)内で選択するステップを含み、各潜在的周波数スペクトル(SP1,SP2)は、前記音響フットプリントノイズ(BEA1,BEA2)のうちの一方の周波数スペクトル(SF1,SF2)を形成することができ、前記親スペクトルを前記第1及び第2の潜在的周波数スペクトル(SP1,SP2)の中から選択するステップを含む、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の方法。
  8. 前記第1及び前記第2の潜在的スペクトル(SP1,SP2)を所定の周波数差の第1及び第2の範囲(I1,I2)にそれぞれ属する周波数差(DPe)を有する前記仮定スペクトル(SH)の中から選択するステップを含む、請求項5に従属した請求項7記載の方法。
  9. コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の方法のステップの実行を指令するようになったコード化命令を含む、コンピュータプログラム。
  10. データ格納媒体であって、請求項9記載のプログラムを記録形態で含む、データ格納媒体。
  11. ダウンロードのために請求項9記載のプログラムを通信ネットワーク上に提供する方法。
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