JP2015100676A - ゴム製履物の製造方法およびゴム製履物 - Google Patents

ゴム製履物の製造方法およびゴム製履物 Download PDF

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智博 丹野
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Abstract

【課題】従来のものよりもゴム製履物の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることができると共に、表面に現れたデザインが平面的ではなく消費者への訴求力を向上させることができるゴム製履物の製造方法およびゴム製履物を提供すること。
【解決手段】ゴムのコンパウンドを製造する配合・ゴム混練り工程S100と、そのコンパウンドから一対のゴムシートに成形し、その一対のゴムシートを圧延しながらゴムシート間に表面に凹凸模様を有する生地を挟んで接着して少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを製作する圧延・凹凸付き生地サンド工程S200と、凹凸付き生地サンドゴムシートを複数のパーツ部材に裁断する裁断工程S300と、立体足型に裏布を被せる裏布被覆工程S400と、複数のパーツ部材を立体足型に被せた裏布に貼り付ける成形工程S500と、加硫工程S600とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、農作業や、工事、ガーデニングなどに使用する作業用長靴や、雨天時用の長靴、ファッション、釣りやボート等のレジャー用のブーツ等のゴム製履物であって、軽量かつ耐久性に優れたゴム製履物の製造方法およびゴム製履物に関する。
農作業などに使用する作業用長靴等のゴム製履物の製造方法として、例えば、特許文献1の従来技術およびその図2に記載されているように、金属製の立体足型にゴム編みの履き口とメリヤス生地本体等からなる原足を装着し、次に、ロール等で圧延された未加硫のパーツ部材である複数の固形ゴムシート片を、立体足型に装着された原足に接着剤を介して手作業によって貼り付ける。その後、原足に靴底部分を固着し、全体を熱加硫した後に立体足型から原足を取り外しゴム製履物である作業用長靴を完成させる方法がある。
特開平09−290469号公報
しかし、上述の特許文献1のゴム製履物の製造方法では、立体足型に装着したメリヤス生地等からなる原足に手作業によってパーツ部材である複数の固形ゴムシート片を、接着剤を介し貼り付ける方法を採用するため、所定の強度を得ようとすると、薄手のゴムシート片を多層に貼り付ける必要があるため、作業効率が低下するという問題がある。
その一方、厚手のゴムシート片を使用すると、作業効率の低下を防止しながら所定の強度を確保できるものの、ゴム製履物の重量が増加して、疲れ易いゴム製履物になったり、ゴムシート片が厚くなることによって折切れし易くなり、ゴム製履物の耐久性が悪化するという問題が発生する。
その一方、軽量化のためにゴム厚を薄くするよりも、配合時に添加する薬品等の減量、低比重品への置き換えといったゴム配合剤の検討が主に行われるが、ゴム配合物には加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤、補強剤などが必要不可欠であり、かつ必要量もほぼ決まっており、大きく比重を小さくするためには、発泡体とするか、軽量化剤を添加して比重をコントロールするしかなかった。そして、この方法を用いると、軽量化という観点のみであれば有効といえるが、履物であり用途としてはハードな環境となることを考慮すると、十分な強度および耐久性を持たせることはできなかった。
また、最近は、これらのゴム製履物においてもデザイン性やファッション性が要求されており、ゴムシートの段階で各種デザインを描いたり、あるいは完成したゴム製履物に各種デザインを描いたシートを貼り付けるなどして、デザイン性やファッション性を高めているものの、平面的で消費者への訴求力が弱いという問題点がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされもので、従来のものよりもゴム製履物の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることができると共に、表面に現れたデザインが平面的ではなく消費者への訴求力を向上させることができるゴム製履物の製造方法およびゴム製履物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るゴム製履物の製造方法は、立体足型に裏布を被せる裏布被覆工程と、表面に凹凸模様を有する生地を一対のゴムシートで挟んで接着し、かつ、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートから裁断された複数のパーツ部材を、立体足型に被せた裏布に貼り付けてゴム製履物の形状に成形する成形工程と、その成形工程によって成形された成形品に対し加硫を行う加硫工程と、を有することを特徴とする。
ここで、さらに、一対のゴムシートそれぞれを圧延しながらその間に表面に凹凸模様を有する生地を挟んで接着し、かつ、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを製作する圧延・凹凸付き生地サンド工程と、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを、ゴム製履物を構成する複数のパーツ部材に裁断する裁断工程とを有するとさらに良い。
また、本発明に係るゴム製履物は、上述のゴム製履物の製造方法によって製造されたゴム製履物である。
本発明のゴム製履物の製造方法およびゴム製履物では、表面に凹凸模様を有する生地を一対のゴムシートで挟んで接着しながら圧延し、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートから裁断された複数のパーツ部材を、立体足型に被せた裏布に貼り付けてゴム製履物の形状に成形するようにしたため、一対のゴムシートの素材や調合を変えなくても、一対のゴムシートで挟んだ生地の引張り強度や重量、厚さ、伸縮率等により複数のパーツ部材の引張り強度や重量、厚さ、伸縮率等を調整できるので、従来のものよりもゴム製履物の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることができる。
また、複数のパーツ部材の基になる凹凸付き生地サンドゴムシートは、一対のゴムシートで表面に凹凸模様を有する生地を挟んで接着し、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れるように構成されているため、複数のパーツ部材を裏布に貼り付けて成形したゴム製履物の表面にはその生地の凹凸模様が現れることになるので、平面的なデザインと比較して消費者への訴求力を向上させることができる。
本発明に係る実施形態のゴム製履物の製造方法の各工程を示す工程図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における圧延・凹凸付き生地サンド工程S200の概略を示す概略構成図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における圧延・凹凸付き生地サンド工程S200によって製作された凹凸付き生地サンドゴムシートの一部切欠平面図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における圧延・凹凸付き生地サンド工程S200によって製作された凹凸付き生地サンドゴムシートの斜視図である。 図3におけるA−A線断面図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における裁断工程S300で裁断されたゴム製履物を構成する複数のパーツ部材を示す図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における裏布被覆工程S400において使用する立体足型の一例を斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における裏布被覆工程S400において立体足型に裏布を装着した状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において裏布に後けん部材を貼り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において裏布に後けん部材の上から胴部を貼り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において胴部に接合部分で一部が重なるように甲部を貼り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において胴部と甲部の合部分に目止めテープを貼り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において胴部の後側の接合部分に目止めテープを貼り付けた状態を示す斜視図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法における成形工程S500において靴底を貼り付けた状態を示す図である。 実施形態のゴム製履物の製造方法によって製造されたゴム製履物の一例を示す図である。
以下、本発明に係るゴム製履物の製造方法およびゴム製履物の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、下記に説明する実施形態はあくまで本発明の一例であり、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で適宜変更可能である。
本実施形態のゴム製履物の製造方法は、図1に示すように、配合・ゴム混練り工程S100と、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200と、裁断工程S300と、裏布被覆工程S400と、成形工程S500と、加硫工程S600とを有する。
(1)配合・ゴム混練り工程S100
配合・ゴム混練り工程S100は、従来技術と同じで周知で、ゴムの配合と混練りを行う工程で、ゴムの原料として、天然ゴムや、各種合成ゴム、又は天然ゴムと各種合成ゴムのブレンドであっても問題なく、その他の配合剤の種類や添加量についても性能に不都合を与えない限り制限されるものではないが、エチレンプロピレンゴム(EPT)等が配合されていることが望ましい。このようなゴムを、オープンロールやニーダー、バンバリーなどの混練機を用いて分子鎖を切断しつつ、加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、老化防止剤、補強材、顔料などを練り込んでコンパウンド2a,2bを製造する。なお、このコンパウンド2a、2bから圧延・凹凸付き生地サンド工程S200と裁断工程S300とを経てゴム製履物1を構成する複数のパーツ部材を成形すると共に、別の工程により種々の厚さのシートやテープ状に加工する。これにはカレンダーロール、押し出し機を用いるのが一般的である。
(2)圧延・凹凸付き生地サンド工程S200
圧延・凹凸付き生地サンド工程S200は、例えば、図2に示すように、1番ロール11a,11b〜5番ロール15a,15bと、ガイドロール16,18と、6番ロール117,17bと、7番ロール19a〜13番ロール19h等が備えられたカレンダーロール10によって、一対のゴムシート21a,21bを圧延しながらその間に表面に凹凸模様を有する生地31を挟んで接着し、かつ、少なくとも表側にその生地31の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシート4を製造する。
具体的には、例えば図2に示すように、一対のゴムシート21a,21bのうち一方のゴムシート21aは、配合・ゴム混練り工程S100により製造した一方のゴムのコンパウンド2aを基に1番ロール11a〜5番ロール15aによって圧延しながらに成形され、ガイドロール16へ送り出される。
一方、一対のゴムシート21a,21bのうち他方のゴムシート21bは、配合・ゴム混練り工程S100により製造した他方のゴムのコンパウンド2bを基に1番ロール11b〜5番ロール15bによって圧延しながら成形され、6番ロール17a,17bとの間に送り出される。
また、一対のゴムシート21a,21b間に挟まれる生地31は、それが巻き付けられた生地送り出し装置3からガイドロール16の回転によってテンションをかけながら引出され、ゴムシート21aの裏側に接着剤などで貼り付けられた状態で6番ロール17a,17bとの間に送り出される。そのため、生地31には、別工程で予めその両面に接着剤(糊)が塗布されており、最終工程の加硫工程S600で堅固に加硫接着される。
生地31の材質としては、凹凸があって、かつ、接着剤(糊)引き可能であり、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200やその後の各工程S300〜S600で不具合をもたらさず、一対のゴムシート21a,21bとの接着に問題がなければ、その材質が特定されるものではない。例えば、シルクやコットンなどの天然繊維や、ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維など特にその素材にはこだわらないが、ゴムシート21a,21bよりも比重が小さいものが好ましい。例えば、洋服やカーテン、マット等の生地として使用される安価な凹凸模様のあるレース生地などが使用できる。
6番ロール17a,17bのところでは、裏側に生地31が貼り付けられたゴムシート21aと他方のゴムシート21bが送られてきて、6番ロール17a,17bのところで、一対のゴムシート21a,21bの間で表面に凹凸模様を有する生地31を挟むように圧着して、凹凸付き生地サンドゴムシート4を製作する。
その後、凹凸付き生地サンドゴムシート4は、図2に示すように、ガイドロール18を介して7番ロール19a〜13番ロール19hに送られ、さらに時間を掛けての圧着や圧延処理などが施されて、少なくとも表側に生地31の凹凸模様が現れた複数のパーツ部材の元になる凹凸付き生地サンドゴムシート4が完成する。
なお、凹凸付き生地サンドゴムシート4では、表側だけでなく、裏側に生地31の凹凸模様が現れても勿論良い。また、凹凸付き生地サンドゴムシート4の裏側よりも表側に生地31の凹凸模様が確実に現れるように、表側のゴムシート21aの厚さを、裏側のゴムシート21bの厚さよりも薄くなるように、表側(上側)のゴムシート21aを圧延する1番ロール11a〜5番ロール15aと、裏側(下側)のゴムシート21bを圧延する1番ロール11b〜5番ロール15bの間隔や圧力を調整しても良い。また、少なくとも表側(上側)のゴムシート21aを透明なゴムによって製作することにより、一対のゴムシート21a,21bの間で挟んだ生地31の平坦部31c(図3参照。)の模様がゴムシート21aを透けて表側に現れるようにすることもできる。
図3は、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200によって製作された凹凸付き生地サンドゴムシート4の一部切欠平面図、図4は凹凸付き生地サンドゴムシート4の斜視図、図5は図3におけるA−A線断面図である。
図3〜図5から明らかなように凹凸付き生地サンドゴムシート4の少なくとも表側には、一対のゴムシート21a,21bの間で挟んだ生地31の例えば太幅凸状部31aや細幅凸状部31b、平坦部31cによる凹凸によって太幅凸状部41aや細幅凸状部41bが浮き上がって現れ、その太幅凸状部41aおよび細幅凸状部41bによって凹凸模様が形成される。つまり、表面にデザインされた凹凸模様を有する生地31を使用して凹凸付き生地サンドゴムシート4を製作すれば、図3〜図5に示すようにその生地31の表面にデザインされた凹凸模様が、凹凸付き生地サンドゴムシート4の表側に立体的に浮き上がって現われることになる。
(3)裁断工程S300
裁断工程S300では、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200によって表面にデザインされた凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシート4を、ゴム製履物1を構成する複数のパーツ部材に裁断する。ここで、この例では、凹凸付き生地サンドゴムシート4を、例えば、図6に示すような胴部41と甲部42との2つのパーツ部材に裁断する。
そのため、生地31の太幅条部31aと小幅条部31bによって、胴部41と甲部42の少なくとも表側にも、図6に示すように、それぞれ太幅条部41a,42aと、小幅条部41b,42bが形成されて、生地31の模様と同じ凸凹模様が形成されることになる。なお、凹凸付き生地サンドゴムシート4は、胴部41と甲部42の2つのパーツ以外に裁断しても勿論良い。
(4)裏布被覆工程S400
裏布被覆工程S400では、従来製法と同じ工程であり、図7に示すようなアルミ等の軽量な金属性等の立体足型6に、図8に示すようにメリヤスやポリエステル繊維等の靴下状の裏布(原足)8を被せる。
(5)成形工程S500
成形工程S500では、まず、図9に示すように裏布被覆工程S400によって立体足型6に被せた裏布(原足)8に、例えば、後けん部材74を貼付け、次いでその上から図10に示すように裁断工程S300によって凹凸付き生地サンドゴムシート4を裁断して少なくとも表側に凹凸模様のある胴部41を接着剤などにより貼り付ける。なお、図10において、52は、胴部41における後側の接合部分である。また、図示はしないが、立体足型6に被せた裏布(原足)8の底部分に中底を接着剤で固着する。なお、図10以降では、図示の便宜上、胴部41の表側に現れている凹凸模様は一部だけ図示するが、甲部42では省略するが、甲部42の表側にも図6に示した通り胴部41の表側と同様に凹凸模様が現れている。
次いで成形工程S500では、裁断工程S300によって凹凸付き生地サンドゴムシート4から裁断した凹凸模様のある甲部42を、図11に示すように立体足型6に被せた裏布(原足)8に胴部41との接合部分51で重なるように貼り付ける。
さらに成形工程S500では、図12に示すように胴部41と甲部42の接合部分51に必要あれば防水や補強等を目的とした目止めテープ71を貼り付けると共に、さらに図13に示すように胴部41の後側の接合部分52に目止めテープ72を貼り付け、最後に図14に示すように底部分に靴底75を固着する。なお、目止めテープ71,72などは任意のものであり、適宜省略可能である。また、目止めテープ71,72は薄めで、胴部41と甲部42の表側に現れた生地31の凹凸模様が目止めテープ71,72を貼り付けても、目止めテープ71,72の表面に現れるものが好ましい。
(6)加硫工程S600
最終の加硫工程S600では、成形工程S500で成形した成形品に対し熱や圧力をかけて加硫させ、その加硫後に立体足型6から取り外す。この加硫工程S600により、ゴム製履物1に熱と圧力をかけることで架橋が進行し、ゴム弾性が発生して製品としてのゴム製履物1となる。なお、必要あれば、図15に示すように、ゴム製履物1の履き口に履き口テープ76を縫付けたり、靴底75の周りに底周り補強テープ77を接着する等しても良いし、履き口テープ76や底周り補強テープ77の接着などは、この加硫工程S600ではなく、その前の成形工程S500の段階で靴底75の固着前後に実行しても良い。
以上説明したように、本実施形態のゴム製履物の製造方法およびゴム製履物1では、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200によって一対のゴムシート21a,21bそれぞれを圧延しながらその間に表面に凹凸模様を有する生地31を挟んで接着することによって、少なくとも表側に生地31の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシート4を製作し、続く裁断工程S300によって凹凸模様が現れた胴部41と甲部42等のパーツ部材に裁断して、成形工程S500においてその凹凸模様が現れたパーツ部材を立体足型6に被せた裏布8に貼り付けてゴム製履物1の形状に成形する。
そのため、ゴム製履物1の表面の胴部41と甲部42には、生地31の凹凸模様が立体的なデザインとして現れるので、平面的なデザインと比較して消費者への訴求力を向上させることができる。
また、本実施形態のゴム製履物の製造方法およびゴム製履物1では、表面に凹凸模様を有する生地31を一対のゴムシート21a,21bで挟んで接着しながら圧延し、少なくとも表側にその生地31の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシート4を製作し、凹凸付き生地サンドゴムシート4を裁断してゴム製履物1のパーツ部材である胴部41と甲部42を製作するようにしたため、一対のゴムシート21a,21bの素材や調合を変えなくても、その間に挟む生地31の引張り強度や重量、厚さ、伸縮率等によりゴム製履物1の複数のパーツ部材である胴部41と甲部42の引張り強度や重量、厚さ、伸縮率も調整することができる。その結果、一対のゴムシート21a,21bの素材や調合を変えずに、一対のゴムシート21a,21bの間に挟む生地31を変えることによって、従来のものよりもゴム製履物1の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることが可能となる。
特に、本実施形態のゴム製履物の製造方法およびゴム製履物1によれば、シルクやコットンなどの天然繊維やナイロン、ポリエステルなどの合成繊維などのゴムシート21a,21bよりも比重が小さい生地31を一対のゴムシート21a,21bで挟んで接着しながら圧延して表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシート4を製作するため、その圧延の際、生地31が凹凸付き生地サンドゴムシート4の補強材となり、生地31の両側のゴムシート21a,21bを使用可能限界まで薄くすることが可能となる。その結果、凹凸付き生地サンドゴムシート4が曲げ易くなり、かつ、軽量化されるので、従来のものよりも疲れ難く、また、しゃがみ易く、かつ、コンパクトで収納や持ち運びが楽なゴム製履物1を提供できる。
また、一対のゴムシート21a,21b間に挟む生地31はシルクやコットンなどの天然繊維やナイロン、ポリエステルなどの合成繊維などから製作しているため、その繊維間には隙間を有すると共に、また生地31表面の凹凸模様を形成する太幅凸状部31aや細幅凸状部31b、平坦部31c等によってゴムシート21a,21bとの間に隙間が生じて空気層が形成される場合が多い。そのため、この点でも従来のものよりゴム製履物1を軽量化できると共に、保温効果を向上させることもできる。ただし、圧延・凹凸付き生地サンド工程S200においてカレンダーロール10により一対のゴムシート21a,21b間に生地31を挟んで圧着する際、空気を押し出しながらゴムシート21a,21b間に空気層が極力生じないように圧延することも可能であるが、この場合でも上述したように比重の点から従来のものよりゴム製履物1を軽量化できると共に、ゴムよりも生地のほうが熱伝導率が小さいので、本実施形態のゴム製履物1のほうが従来のものよりも保温効果が向上する。
また、一対のゴムシート21a,21bまたは凹凸付き生地サンドゴムシート4を薄くかつ軽量化できるので、屈曲部にかかる応力が小さくなると共に、生地31と一対のゴムシート21a,21bとの接着も良くなるので、折切れ等し難くなり、ゴム製履物1の耐久性が向上する。
なお、本実施形態のゴム製履物の製造方法の説明では、配合・ゴム混練り工程S100〜加硫工程S600の全てを実施するものとして説明したが、これは、配合・ゴム混練り工程S100〜加硫工程S600の全てを一箇所で実施するという意味ではない。つまり、配合・ゴム混練り工程S100〜裁断工程S300までの工程をある箇所で実行し、他の箇所でその裁断工程S300によって凹凸付き生地サンドゴムシート4を裁断した胴部41と甲部42の2つのパーツ部材を元に裏布被覆工程S400〜加硫工程S600を実行してゴム製履物1を完成させるようにしても良いし、それ以外に配合・ゴム混練り工程S100と圧延・凹凸付き生地サンド工程S200とをある箇所で実施し、別の箇所で裁断工程S300〜加硫工程S600を実行してゴム製履物1を完成させるようにしても勿論良い。
1 ゴム製履物
2a,2b コンパウンド
21a,21b ゴムシート
3 生地送り出し装置
31 生地
4 凹凸付き生地サンドゴムシート
41 胴部
42 甲部
51,52 接合部分
6 立体足型
71,72 目止めテープ
75 靴底
76 履き口テープ
77 底周り補強テープ
8 裏布
10 カレンダーロール
12a〜15a,12b〜15b,17a,17b,19a〜19h 1番ロール〜13番ロール
16,18 ガイドロール
前記課題を解決するため、本発明に係るゴム製履物の製造方法は、裏側に裏布が貼り付けられた裏布付きゴムシートからなり、別々のパーツ部材に分けられた胴部と甲部とを、胴部に対し曲がった方向に甲部を取り付けた靴下形状の中間品を製造する中間品製造工程と、その中間品製造工程によって製造された靴下形状の中間品をゴム製履物の形状をした立体足型に嵌めてゴム製履物の形状に成形して必要あれば仕上げ部材を貼り付ける共に、中間品の底部分に靴底を固着する成形工程と、その成形工程によって成形された成形品を加硫する加硫工程とを有することを特徴とする。
ここで、さらに、ゴムシートを圧延しながらその裏側に裏布を張付ける圧延・裏布貼付け工程と、裏布が張付けられたゴムシートを、ゴム製履物を構成する複数のパーツ部材に裁断する裁断工程とを有しても良い。
また、本発明に係るゴム製履物は、上述のゴム製履物の製造方法によって製造されたゴム製履物である。
本発明のゴム製履物の製造方法およびゴム製履物では、従来のような立体足型に装着した原足に接着剤を介し手作業によって複数のパーツ部材を貼り付ける方法ではなく、中間品製造工程により予め裏側に裏布が貼り付けられた裏布付きゴムシートからなる複数のパーツ部材を縫製などにより接合して靴下形状の中間品を製造しておき、その後の成形工程により中間品をゴム製履物の立体足型に嵌めてゴム製履物の形状に成形する。
つまり、本発明では、成形する前、すなわち靴下形状の中間品にする前に、複数のパーツ部材は、既に裏布付きゴムシートで構成されているので、裏布とゴムシートを貼り合わせながら圧延することができる。そのため、その圧延の際、裏布をゴムシートの補強材として利用して、ゴムシートを使用可能限界まで薄くでき、従来のものよりもゴム製履物の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることができる。
また、裏布付きゴムシートからなり、別々のパーツ部材に分けられた胴部と甲部とを、胴部に対し曲がった方向に甲部を取り付けた靴下形状の中間品を立体足型に嵌める前に縫製などにより接合して製造しておくので、立体足型へ手作業で複数のパーツ部材を貼付けながら成形することが不要となり、接合部分(重なり部分または縫製部分)を最小化できるので、この点でも、従来のものよりもゴム製履物の強度および耐久性を維持しながら軽量化を図ることができる。
前記課題を解決するため、本発明に係るゴム製履物の製造方法は、一対のゴムシートそれぞれを圧延しながらその間に表面に凹凸模様を有しその両面に接着剤が塗布された生地を挟んでローラによって圧延することによって接着して、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを製作する圧延・凹凸付き生地サンド工程と、少なくとも表側その生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを、ゴム製履物を構成する複数のパーツ部材に裁断する裁断工程と、立体足型に裏布を被せる裏布被覆工程と、前記凹凸付き生地サンドゴムシートから裁断された複数のパーツ部材を、立体足型に被せた裏布に貼り付けてゴム製履物の形状に成形する成形工程と、その成形工程によって成形された成形品に対し加硫を行う加硫工程とを有することを特徴とする。
また、本発明に係るゴム製履物は、上述のゴム製履物の製造方法によって製造されたゴム製履物である。

Claims (3)

  1. 立体足型に裏布を被せる裏布被覆工程と、
    表面に凹凸模様を有する生地を一対のゴムシートで挟んで接着し、かつ、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートから裁断された複数のパーツ部材を、立体足型に被せた裏布に貼り付けてゴム製履物の形状に成形する成形工程と、
    その成形工程によって成形された成形品に対し加硫を行う加硫工程と、
    を有することを特徴とするゴム製履物の製造方法。
  2. 請求項1記載のゴム製履物の製造方法において、
    さらに、
    一対のゴムシートそれぞれを圧延しながらその間に表面に凹凸模様を有する生地を挟んで接着し、かつ、少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを製作する圧延・凹凸付き生地サンド工程と、
    少なくとも表側にその生地の凹凸模様が現れた凹凸付き生地サンドゴムシートを、ゴム製履物を構成する複数のパーツ部材に裁断する裁断工程と、
    を有することを特徴とするゴム製履物の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のゴム製履物の製造方法によって製造されたゴム製履物。
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