JP2015146603A - フィルタ装置および電気車駆動制御装置 - Google Patents

フィルタ装置および電気車駆動制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】故障を速やかに除去し、故障除去後にインバータを動作させることを可能とするフィルタ装置を得ること。
【解決手段】インバータ6が発生するノイズ電流を除去するフィルタ装置5は、インバータ6の直流部と並列に設けられた第1のフィルタコンデンサ52aと、第1のフィルタコンデンサ52aの高電位側と直流電力の電力供給源である架線1との間に設けられた第1のフィルタリアクトル51aと、電流定格より大きい電流が流れると切になる回路切断部としてのヒューズ53、インダクタンス要素である第2のフィルタリアクトル51bおよびキャパシタンス要素である第2のフィルタコンデンサ52bとを直列に接続した直列回路部であって、その一端が第1のフィルタコンデンサ52aの低電位側に接続され、第1のフィルタリアクトル51aの一端が接続される直列回路部56と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルタ装置および電気車駆動制御装置に関する。
従来の電気車駆動制御装置として、例えば下記特許文献1では、インバータがモータを駆動する際に発生するノイズ電流が直流架線側に流出するのを抑制するため、インバータの入力側(直流架線側)に、フィルタリアクトルとフィルタコンデンサとで構成されるフィルタ装置を備える構成としている。
一方、インバータが発生するノイズ電流が大きい場合、あるいはノイズ電流規制値が低い場合(すなわちノイズ電流への耐量が小さい場合)には、ノイズ電流の流出阻止をより強固にするため、例えば下記特許文献2のように2段フィルタを構築する場合がある。
この特許文献2に開示されるフィルタ装置では、特許文献1のフィルタ装置よりもノイズ電流の抑制効果(流出阻止効果)を高めるための2段フィルタを磁気的に結合したフィルタリアクトルを使用して構築した上で、第1段のフィルタを構成する第1のフィルタリアクトルと、第2段のフィルタを構成する第2のフィルタリアクトルとの接続点から引き出された中間タップに第3のフィルタリアクトルを電気的に接続する構成としている。第3のフィルタリアクトルは、第1および第2のフィルタリアクトル間の磁気結合によって生ずる負の等価インダクタンスを打ち消すためのものである。第3のフィルタリアクトルを設けることで、本来の2段フィルタとすることができる。そのため、第3のフィルタリアクトルがない場合に悪化する高周波域でのノイズ電流の減衰特性を、2段フィルタ本来のものにすることができる。磁気的に結合したフィルタリアクトルを使用することで、フィルタリアクトルを小型化できる。
特開平02−151202号公報 特開2002−315101号公報
しかしながら、上記特許文献2のフィルタ装置において、中間タップに接続される第2のフィルタコンデンサが短絡故障を起こした場合、架線からの短絡電流は第1のフィルタリアクトルには流れずに第2のフィルタリアクトルのみを通じて流れるため、短絡故障を起こした第3のフィルタコンデンサに流れる故障電流が大きくなり、架線とフィルタ装置との間に設けられる遮断器よりも上位系統の遮断器を動作させてしまう可能性がある。上位系統の遮断器を動作させてしまった場合、他の電気車に対する給電も停止してしまうので、鉄道事業者全体の車両運行に大きな支障を来すという問題があった。
また、上位系統の遮断器は動作させず、自車両の遮断器を動作させた場合でも、第2のフィルタコンデンサが故障したのか、インバータが故障したのかの判別が困難となるので、インバータを動作させることができない。このため、車両基地等までの自力走行ができず、鉄道事業者の車両運行に少なからず支障を来すという問題があった。
また、第2のフィルタコンデンサが短絡故障を起こした場合、フィルタ特性が大きく変化してしまうので、ノイズ電流の抑制効果が悪化してしまうという問題もあった。
特定周波数領域のノイズ電流の減衰率を改善するためのインダクタンス要素とキャパシタンス要素とを有する特定周波数バイパス用フィルタが、電力供給源との間に十分な大きさのインダクタンス要素を有さないで接続される場合において、特定周波数バイパス用フィルタに短絡故障が発生した場合でも同様である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電力供給源との間に十分な大きさのインダクタンス要素を有さないで接続されるキャパシタンス要素が短絡故障を起こした場合であっても、故障を速やかに除去し、故障除去後にインバータを動作させることを可能とするフィルタ装置を得ることを目的とする。
本発明に係るフィルタ装置は、架線と前記架線から受電するインバータとの間に設けられ、前記架線よりも上位系統の遮断器に電気的に接続するフィルタ装置であって、前記インバータの直流部の高電位側母線と前記インバータの直流部の低電位側母線との間で、前記インバータの直流部と並列に設けられた第1のフィルタコンデンサと、前記第1のフィルタコンデンサよりも前記架線側に、前記高電位側母線と前記低電位側母線との間に前記第1のフィルタコンデンサと並列に設けられた第2のフィルタコンデンサと、前記第1のフィルタコンデンサおよび前記第2のフィルタコンデンサとの間で、前記高電位側母線上に設けられた第1のフィルタリアクトルと、前記第2のフィルタコンデンサと前記架線との間で前記高電位側母線上に設けられ、前記第1のフィルタリアクトルと磁気的に結合した第2のフィルタリアクトルと、磁気結合された前記第1のフィルタリアクトルと前記第2のフィルタリアクトルとの接続点と、前記低電位側母線との間において、前記第2のフィルタコンデンサに直列に接続された回路切断部とを備えたものである。
この発明によれば、電力供給源との間に十分な大きさのリアクトルを有さないで接続されるキャパシタンス要素が短絡故障を起こした場合であっても、故障を確実に除去し、故障除去後にインバータを動作させることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る電気車駆動制御装置の一構成例を示す図である。 図2は、図1に示すフィルタ回路部分の等価回路を示す図である。 図3は、図2の等価回路によるシミュレーション結果を示す図である。 図4は、特許文献1などに開示されている電気車駆動制御装置の構成を示す図である。 図5は、特許文献2に開示されている電気車駆動制御装置の構成を示す図である。 図6は、図5に示したフィルタ装置のフィルタ特性を説明する図である。 図7は、図4に示す電気車駆動制御装置においてコンデンサに短絡故障が発生して短絡電流が流れる場合を説明するための図である。 図8は、図5に示す電気車駆動制御装置において架線側のコンデンサに短絡故障が発生して短絡電流が流れる場合を説明するための図である。 図9は、本発明の実施の形態2に係る電気車駆動制御装置の一構成例を示す図である。 図10は、1段構成のフィルタ装置において、フィルタリアクトルよりも架線側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図11は、1段構成のフィルタ装置において、フィルタリアクトルよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図12は、磁気結合したフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第2のフィルタリアクトルよりも架線側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図13は、磁気結合したフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第1のフィルタリアクトルよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図14は、磁気結合していないフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第2のフィルタリアクトルよりも架線側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図15は、磁気結合していないフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第1のフィルタリアクトルよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタを挿入した場合の一例を示す図である。 図16は、図12に示すフィルタ構成装置において、25Hz付近の減衰率を改善したフィルタ特性を示す図である。
以下に添付図面を参照し、本発明の実施の形態にかかるフィルタ装置および電気車駆動制御装置について説明する。なお、以下に示す実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る電気車駆動制御装置の一構成例を示す図である。実施の形態1に係る電気車駆動制御装置は、主要な構成部として、フィルタ装置5、インバータ6、モータ(誘導電動機または同期電動機)7を備えて構成される。フィルタ装置5は、直流電力の電力供給源側に設けられた遮断器4とインバータ6との間に配置され、第1〜第3のフィルタリアクトル(51a〜51c)、第1および第2のフィルタコンデンサ(52a,52b)および、回路切断部としてのヒューズ53を備えて構成される。ヒューズ53は、定格電流より大きい電流が流れると溶けて、回路を切る。回路切断部としては、定格電流より大きい電流が流れた場合に回路を切るものであれば、ヒューズでなくてもよい。
図1において、直流電力の電力供給源である架線1とレール2との間に印加された直流電圧は、直流電圧の高電位側に集電器3が接触して、遮断器4およびフィルタ装置5を介して、インバータ6の直流部の高電位側母線55aに印加される。インバータ6の直流部の低電位側母線55bが車輪8を介してレール2に接続される。インバータ6は、受電する直流電力を可変電圧可変周波数制御(VVVF制御)または固定電圧可変周波数制御(CVVF制御)された交流電力に変換し、車両駆動用のモータ7に供給する。フィルタ装置5は、インバータ6が発生するノイズ電流を除去し、架線1にノイズ電流が流れ出ることを防止するものである。
図1に示す第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)は、中間タップ付きのリアクトルによって構成され、中間タップ位置によって、2つのインダクタンス要素、すなわち第1のフィルタリアクトル51aおよび第2のフィルタリアクトル51bに分割される。中間タップ付きのリアクトルの中間タップよりもインバータ側が第1のフィルタリアクトル51aであり、中間タップよりも電力供給源側が第2のフィルタリアクトル51bである。なお、第1のフィルタリアクトルと第2のフィルタリアクトルを別のリアクトルとして構成してもよい。2個の別のリアクトルで構成する場合には、互いに磁気的に結合させてもよいし、磁気的に結合させなくてもよい。
第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)は、インバータ6の直流部の高電位側母線55aに接続される。中間タップ付きリアクトルなので、第1のフィルタリアクトル51aおよび第2のフィルタリアクトル51bは磁気的に結合されている。
第1のフィルタコンデンサ52aの一端は、第1のフィルタリアクトル51aの一端が接続するインバータ6の直流部の高電位側母線55aに接続され、第1のフィルタコンデンサ52aの他端はインバータ6の直流部の低電位側母線55bに接続される。つまり、第1のフィルタコンデンサ52aはインバータ6の直流部に並列に設けられる。この第1のフィルタコンデンサ52aは、第1のフィルタリアクトル51aと共に第1段目のフィルタ回路(Low Pass Filter:LPF回路)を構成する。第1のフィルタリアクトル51aを単にフィルタリアクトルとも呼び、第1のフィルタコンデンサ52aを単にフィルタコンデンサとも呼ぶ。
ヒューズ53の一端は第1のフィルタリアクトル51aと第2のフィルタリアクトル51bとの接続点54から引き出された中間タップ57に接続され、ヒューズ53の他端は第2のフィルタコンデンサ52bの一端に接続され、第2のフィルタコンデンサ52bの他端は第3のフィルタリアクトル51cの一端に接続され、第3のフィルタリアクトル51cの他端は低電位側母線55bに接続される。すなわち、第2のフィルタリアクトル51b、ヒューズ53、第2のフィルタコンデンサ52bおよび第3のフィルタリアクトル51cが直列に接続した直列回路部56は、中間タップ57を介して架線1と低電位側母線55bとの間に接続されるように構成される。
第2のフィルタリアクトル51b、ヒューズ53、第2のフィルタコンデンサ52bおよび第3のフィルタリアクトル51cによる直列回路部56は、第2段目のフィルタ回路(LPF回路)を構成する。第2のフィルタリアクトル51bは直列回路部を構成するインダクタンス要素であり、ヒューズ53は回路切断部であり、第2のフィルタコンデンサ52bはキャパシタンス要素である。第1のフィルタリアクトル51aと第2のフィルタリアクトル51bとの接続点54で、第1のフィルタリアクトル51aの直流電力の電力供給源側の一端が直列回路部56に接続する。
なお、図1では、直列回路部56に含まれるヒューズ53、第2のフィルタコンデンサ52bおよび第3のフィルタリアクトル51cの夫々がこの順で直列接続している。そして、これらを直列接続したものが中間タップ57と低電位側母線55bとの間に接続されるように配置している。これら各要素の接続順序を入れ替えてもよい。例えば、高電位側からヒューズ53、第3のフィルタリアクトル51c、第2のフィルタコンデンサ52bの順序で配置するようにしてもよい。ただし、後述する第2のフィルタコンデンサの短絡故障後に修理する際などには、ヒューズが切れているので、第2のフィルタコンデンサがアース電位になり、作業が容易になる。そのため、ヒューズは、図1のように高電位側に配置することが好ましい。
図2は、図1に示すフィルタ装置5の等価回路を示す図である。図2において、L1,L2は第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)の自己インダクタンスであり、Mは第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)間の相互インダクタンスであり、LSは、第3のフィルタリアクトル51cの自己インダクタンスであり、C1,CSは第1および第2のフィルタコンデンサ(52a,52b)の静電容量である。なお、RSはヒューズ53、第2のフィルタコンデンサ52bと第3のフィルタリアクトル51cを有する回路の抵抗成分である。
つぎに、図2の等価回路によるシミュレーション結果について説明する。図3は、図2の等価回路によるシミュレーション結果を示す図(グラフ)である。図3において、実線はL1,L2を均等にしなかった場合の減衰率波形であり、破線はL1,L2を均等にしなかった場合の位相波形であり、一点鎖線はL1,L2を均等にした場合の減衰率波形であり、二点鎖線はL1,L2を均等にした場合の位相波形である。なお、以後の説明では、直列回路部の抵抗成分Rsの値は非常に小さいためこれを無視することにする。また、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)の磁気結合によって中間タップ57に流れる電流に対して生ずる負のインダクタンス成分(−M)は、第3のフィルタリアクトル51cのインダクタンス成分(M)によって打ち消され、中間タップ57と低電位側母線55bの間の回路のインダクタンス値はゼロまたは十分に小さくなると仮定する。つまり、第3のフィルタリアクトル51cは、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)の磁気結合によって中間タップ57に流れる電流に対して生ずる負の等価インダクタンス成分を補償する結合補償インダクタンス要素である。
まず、インバータ6側からフィルタ装置5に流入する電流をIinとし、フィルタ装置5から架線1側に流出する電流をIoutとするとき、出力電流Ioutと入力電流Iinとの比で表せるノイズ電流抑制比(Iout/Iin)は、次式で表すことができる。抑制比を減衰率とも呼ぶ。
Figure 2015146603
上式において、L1MおよびL2Mは、第1のフィルタリアクトル51aの等価インダクタンスおよび、第2のフィルタリアクトル51bの等価インダクタンスであり、L1M=L1+M、L2M=L2+Mで表される。なお、Lは第1のフィルタリアクトル51aの等価インダクタンスL1Mと、第2のフィルタリアクトル51bの等価インダクタンスL2Mとの和を意味する。このLとL1MとL2Mとの間、もしくは、L1とL2との間には、L=L1M+L2M=L1+L2+2Mの関係がある。
ノイズ電流の減衰率を大きくするためには、上記(1)式の分母を大きくする必要があるが、2つの共振周波数を境界とする周波数領域によって、支配的となる項が異なる。ここで、上記(1)式の分母が零となる周波数、すなわち共振周波数ωRは、次式で表すことができる。
Figure 2015146603
上記(2)式において、マイナス(−)符号を選択したときの周波数が低域側の共振周波数(ωR_LOWとする)であり、プラス(+)符号を選択したときの周波数が高域側の共振周波数(ωR_HIGHとする)である。これら、低域側もしくは高域側の共振周波数ωR_LOW,ωR_HIGHの存在は、下記表1のように、減衰率に最も影響を与える項を異ならせ、また、減衰率を極大にする方法をも異ならせる。
Figure 2015146603
表1において、領域(1),(3)では、(1)式における周波数ωの4次の項の係数が2次の項の係数に対して大きい場合に、減衰率が大きくなる。逆に、領域(2)では、4次の項の係数が2次の項の係数に対して小さい場合に、減衰率が大きくなる。このように、領域(1),(3)と領域(2)とでは、それぞれが相反する要求であり、全ての領域において減衰率を極大にするような解は存在しない。しかしながら、表1および図3を考察すれば、以下の事項が明らかである。
・L1M=L2M(L1=L2と同じ意味)、かつ、C1=CSとすれば、2つの共振周波数ωR_LOW,ωR_HIGHは互いに近づくため、領域(2)を狭くすることができる。
・領域(3)の方が領域(2)に比べて、周波数帯域が広い。
・領域(2)の減衰率は制御による減衰が可能な領域である。
よって、領域(3)において、減衰率が極大となる条件、すなわちL1=L2、かつ、C1=CSとすれば、実用上、ノイズ電流の減衰率を極大化することが可能となる。なお、図3のシミュレーション結果にも、L1=L2とすることによる領域(3)における減衰率の改善効果が示されている。
ところで、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)のインダクタンスを均等化することは、別の観点の問題を生じさせる。この問題については、図4から図8の図面を参照して説明する。
図4は、上記特許文献1などに開示されている電気車駆動制御装置の構成を示す図である。図4に示す電気車駆動制御装置は、フィルタリアクトル51Xとフィルタコンデンサ52Xとによる1段構成のフィルタ装置5Xを有する構成である。
図5は、上記特許文献2に開示されている電気車駆動制御装置の構成を示す図である。図5に示す電気車駆動制御装置のフィルタ装置5Yにおいて、符号を同じくする構成部は、上述してきた実施の形態1に係るフィルタ装置5と同一である。実施の形態1に係るフィルタ装置5との相違点は、回路切断部としてのヒューズ53を備えていない点にある。
図6は、図5に示したフィルタ装置5Yのフィルタ特性を説明する図であり、インバータで発生するノイズ電流がどれだけ直流架線電流に残留するかのゲイン(減衰率)を示した図(グラフ)である。図4に示すような1段構成のフィルタでは、破線56のような特性であるが、磁気結合されたフィルタリアクトルを使用してフィルタを2段構成とするだけでは、磁気結合により発生する負の等価インダクタンスのために、実線57に示すように高周波数域でのゲイン特性が悪化する。そこで、本願発明や図5のように負の等価インダクタンスを打ち消す第3のフィルタリアクトル51cを接続すれば、一点鎖線58に示すように高周波数域でのゲイン特性が2段フィルタの本来の性能に改善される。
図7は、図4に示す電気車駆動制御装置においてコンデンサに短絡故障が発生して短絡電流が流れる場合を説明するための図である。図8は、図5に示す電気車駆動制御装置において架線側のコンデンサに短絡故障が発生して短絡電流が流れる場合を説明するための図である。1段構成であるフィルタ装置5Xの場合、図7に示すように、インバータ6もしくはフィルタコンデンサ52Xが短絡故障した場合でも、フィルタリアクトル51Xが十分に大きいため、故障時に発生する短絡電流の上昇速度を抑制することができる。それ故に、遮断器4は短絡電流がより上位の遮断器が動作する大きさになる前に、短絡電流を遮断することができる。
図5に示す2段構成のフィルタ装置5Yでも、第1のフィルタコンデンサ52aが短絡故障を起こした場合であれば、短絡故障を起こした第1のフィルタコンデンサ52aを流れる電流は、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)の双方を流れるので、図4に示す1段構成のフィルタ装置5Xと同様な状況になり、大きな問題は生じない。
一方、第2のフィルタコンデンサ52bが短絡故障した場合に流れる短絡電流は、図8に示すように、第1のフィルタリアクトル51aを通らないで流れることになる。したがって、この短絡電流を抑制する働きは、第2のフィルタリアクトル51bおよび第3のフィルタリアクトル51cが担うことになる。
ところが、第1のフィルタリアクトル51aと第2のフィルタリアクトル51bの巻数を同じにし、磁気回路の結合係数が1に十分近いとすると、L1=L2=Mが成立する。したがって、第1のフィルタリアクトル51aと第2のフィルタリアクトル51bのインダクタンスの和Lは、以下となる。
L=L1M+L2M=L1+L2+2M=4L1=4L2=4M
また、上式を変形すると、以下となる。
1=L2=M=L/4
つまり、インダクタンスの和Lが、1段構成のリアクトルのインダクタンスと同じとすると、第1のフィルタリアクトル51aの自己インダクタンスL1、第2のフィルタリアクトル51bの自己インダクタンスL2および相互インダクタンスMは、1段構成の場合のインダクタンスLの1/4となる。これは、以下のように考えてもよい。1段構成と同じインダクタンスを得るためには、第1のフィルタリアクトル51aと第2のフィルタリアクトル51bの巻数を1段構成の場合の半分にすればよく、インダクタンスは巻数比の2乗に比例するので、自己インダクタンスおよび相互インダクタンスは1/4になる。
第3のフィルタリアクトル51cのインダクタンスは、相互インダクタンスMと同程度(略等しい)の値に設定されているため、1/4程度となる。よって、第2のフィルタリアクトル51bのインダクタンスと第3のフィルタリアクトル51cのインダクタンスの合計は、1段構成の場合の1/2程度である。よって、短絡故障を起こした第2のフィルタコンデンサ52bに流れる電流の上昇率が、第1のフィルタコンデンサ52aが短絡故障を起こした場合の2倍程度になる。そのため、遮断器4よりも上位系統側にある遮断器を動作させてしまう可能性が、第1のフィルタコンデンサ52aが短絡故障の場合よりも高くなる。上位系統側にある遮断器を動作させてしまった場合には、他の電気車に対する給電も停止させてしまうので、鉄道事業者全体の車両運行に大きな支障を来す。
したがって、図5に示すような2段構成のフィルタを採用する場合、従来の考え方では、第2のフィルタリアクトル51bのインダクタンスを第1のフィルタリアクトル51aのインダクタンスよりも十分に大きくすることが必要になる。しかしながら、第2のフィルタリアクトル51bのインダクタンスを第1のフィルタリアクトル51aのインダクタンスよりも大きくすることでは、最適なノイズ電流抑制効果が得られない。
よって、第2のフィルタコンデンサ52bの短絡故障を想定しつつ、最適なノイズ電流抑制効果を得るためには、第3のフィルタリアクトル51cとして電流容量の大きなものを採用し、かつ、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)の双方共にインダクタンスの大きなものを採用することが考えられる。しかしながら、このような考えでは、フィルタリアクトルやフィルタコンデンサが大型化してしまい、望ましくない。
これに対し、実施の形態1のフィルタ装置では、中間タップ57と低電位側母線55bとの間に第2のフィルタコンデンサ52bに直列接続される回路切断部としてのヒューズ53を接続することとしたので、電力供給源である架線1との間に十分な大きさのインダクタンス要素を有しないで接続されるキャパシタンス要素である第2のフィルタコンデンサ52bが短絡故障した場合でも、第2のフィルタコンデンサ52bを通じて流れる短絡電流をヒューズ53にて速やかに遮断できるという効果がある。
電気車の場合、一般的に、インバータの主回路電流は定格で数百Aに達する。一方、中間タップ57からの電流は数Aから大きくても数十A(定格の1/10以下)であるので、ヒューズ53の電流定格は十分に小さくできる。このため、ヒューズ53の電流定格を、例えば遮断器4に流れる最大電流の概略1/20以上、かつ、1/10以下に設定しておけばよい。この場合、ヒューズ53は、短絡電流が発生するや否や、即座に自身が溶断して、短絡電流を遮断することができるので、インバータ6やモータ7などに与える回路動作上の影響を小さくでき、電気車システムとしての信頼性を高めることができる。
また、ヒューズ53が溶断した場合、インバータ6やモータ7の故障ではなく、第2のフィルタコンデンサ52bの短絡故障であることが速やかに判別できるので、装置の復旧を速やかに行うことができるという効果がある。なお、ヒューズ53が溶断したか否かの判定は容易であり、例えばヒューズ53の両端電圧をモニタすることで実現できる。
また、実施の形態1のフィルタ装置では、2段構成のフィルタ装置とする場合であっても、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)のインダクタンスを大きな値にせず、かつ、これらの値を均等に設定することができるので、所要のフィルタ特性を確保しつつ、フィルタ装置の小型化が可能になる。
また、実施の形態1のフィルタ装置では、第1のフィルタリアクトルと第2のフィルタリアクトルが磁気的に結合しているので、同じインダクタンス値を得るために必要な巻き数を磁気結合させない場合よりも小さくでき、第1および第2のフィルタリアクトルを小型化できる。磁気結合させることにより必要になる第3のフィルタリアクトルのサイズは、第1のフィルタリアクトルおよび第2のフィルタリアクトルよりもかなり小さい。したがって、第1および第2のフィルタリアクトルの小型化の効果の方が大きく、全体としてフィルタ装置を小型化できる。なお、第3のフィルタリアクトルのサイズが小さい理由は、流れる電流が1/10以下なので、巻線の線径を小さくできるからである。
なお、ヒューズ53が溶断しても、ノイズ減衰特性は1段構成のフィルタと同等になる。このため、ノイズの影響が小さい時間帯を選ぶなどの対策を取れば、自力走行が可能となり、鉄道事業者の車両運行に与える影響を小さくすることが可能となる。
また、ヒューズ53を溶断したことを検知したときに、溶断したヒューズを含む電気車駆動制御装置(もしくは当該電気車駆動制御装置が搭載された車両)に電力を供給する経路上にある遮断器4を開放しておけば、故障していない他の電気車駆動制御装置を動作させて車両を走行させることができ、鉄道事業者の車両運行に与える影響を局限することが可能となる。
2段構成のフィルタ装置だけでなく、特定周波数領域のノイズ電流の減衰率を改善するためのインダクタンス要素とキャパシタンス要素とを有する特定周波数バイパス用フィルタが、電力供給源との間に十分な大きさのインダクタンス要素を有さないで接続される場合にも適用でき、同様な効果がある。以上のことは、他の実施の形態でも同様である。
実施の形態2.
実施の形態1では、第1のフィルタリアクトルと第2のフィルタリアクトルが磁気的に結合した2段構成のフィルタ装置を使用した電気車駆動制御装置を示した。この実施の形態2では、磁気的に結合していない第1のフィルタリアクトルと第2のフィルタリアクトルを有する2段構成のフィルタ装置を使用する場合である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る電気車駆動制御装置の一構成例を示す図である。実施の形態1の場合の図1と異なる点だけを説明する。フィルタ装置5Fは、磁気的に結合していない第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gとを有する。第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gのインダクタンス値は、同じである。第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gとが接続する接続点54Fと低電位側母線55bとの間に、ヒューズ53と第2のフィルタコンデンサ52bが直列に接続される。第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gとが磁気結合されていないので、フィルタ装置5Fは、磁気結合による負の等価インダクタンス成分を補償する結合補償インダクタンス要素を有しない。
直列回路部56Fは、直列に接続された、第2のフィルタリアクトル51g(インダクタンス要素)、ヒューズ53(回路切断部)および第2のフィルタコンデンサ52b(キャパシタンス要素)を有する。第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gとの接続点54Fで、第1のフィルタリアクトル51fの直流電力の電力供給源側の一端が直列回路部56Fに接続する。
この実施の形態2でも、実施の形態1と同様に動作する。中間タップ57と低電位側母線55bとの間に第2のフィルタコンデンサ52bに直列接続される回路切断部としてのヒューズ53を接続することとしたので、第2のフィルタコンデンサ52bが短絡故障した場合でも、第2のフィルタコンデンサ52bを通じて流れる短絡電流をヒューズ53により速やかに遮断できるという効果がある。そのため、第1のフィルタリアクトル51fと第2のフィルタリアクトル51gのインダクタンス値を同じにして、高周波域での減衰特性を大きくすることができる。
実施の形態3.
フィルタ装置では、特定周波数領域のノイズ電流の減衰率を改善するため、例えば、図10〜図15に示すような特定周波数バイパス用フィルタ50を接続することがある。この場合、特定周波数のノイズ電流をバイパスして除去する特定周波数バイパス用フィルタ50を構成するコンデンサ、リアクトルを適切に選択することにより、減衰させる周波数を特定周波数に合わせ、かつ所望の減衰量を得ることが可能となる。ここで、図10に示すフィルタ装置5Hは、1段構成のフィルタ装置において、フィルタリアクトル51Xよりも架線側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。図11に示すフィルタ装置5Jは、フィルタリアクトル51Xよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。また、図12に示すフィルタ装置5Kは、磁気結合したフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第2のフィルタリアクトル51bよりも架線(系統)側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。図12に示すフィルタ装置5Nは、第1のフィルタリアクトル51aよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。さらに、図14に示すフィルタ装置5Pは、磁気結合していないフィルタリアクトルを使用した2段構成のフィルタ装置において、第2のフィルタリアクトル51gよりも架線(系統)側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。図15に示すフィルタ装置5Qは、第1のフィルタリアクトル51fよりも負荷側に特定周波数バイパス用フィルタ50を挿入した場合の一例である。
特定周波数バイパス用フィルタ50は、バイパス回路切断部であるヒューズ53Z、バイパス用キャパシタンス要素であるバイパス用コンデンサ52Z、バイパス用インダクタンス要素であるバイパス用リアクトル51Z、特定周波数のノイズ電流が流れすぎることを防止する限流抵抗58を直列に接続したものである。バイパス用リアクトル51Zのインダクタンス値とバイパス用コンデンサ52Zの静電容量値は、特定周波数および流れるノイズ電流の大きさから決める。
図10に示すフィルタ装置5Hでは、特定周波数バイパス用フィルタ50が直列回路部56Hでもある。ヒューズ53Zが回路切断部であり、バイパス用リアクトル51Zが直列回路部のインダクタンス要素でもあり、バイパス用コンデンサ52Zがキャパシタンス要素でもある。第1のフィルタリアクトル51Xの電力供給源側の一端が直列回路部56Hの一端に接続する接続点54Hは、ヒューズ53Zの一端と第1のフィルタリアクトル51Xとが接続する点である。
ヒューズ53Zが切れた際にバイパス用コンデンサ52Z、バイパス用リアクトル51Zが低電位側になり作業しやすいので、ヒューズ53Zは高電位側に設けることが望ましい。
例えば、図3で示したように2段構成のフィルタにてL1とL2を均等にすると、高域側のノイズ電流は減衰できるが、低域側(図3の例では、15Hz〜60Hz付近)では逆に増加してしまう。例えば25Hz付近のノイズで誤動作を起こす信号機などが存在する場合は、25Hz付近の減衰率が大きいフィルタ装置が望まれる。このような場合において、例えば図12のように特定周波数バイパス用フィルタ50を接続すると、そのフィルタ特性は、図16に一点鎖線で示すように25Hz付近における所要の減衰率を確保することができる。
なお、特定周波数バイパス用フィルタ50も用途によっては、フィルタリアクトル51Xあるいは、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)よりも系統側に接続する場合がある(図10、図12および図14の例)。そのような場合に、上述したコンデンサ故障時の短絡電流の問題を解決するため、ヒューズをコンデンサに直列に接続する必要がある。ヒューズ53Zをバイパス用コンデンサ52Zに直列に接続することにより、バイパス用コンデンサ52Zが短絡故障した場合でも、バイパス用コンデンサ52Zを通じて流れる短絡電流をヒューズ53Zにより速やかに遮断できるという効果がある。
また、フィルタリアクトル51Xあるいは、第1および第2のフィルタリアクトル(51a,51b)よりも負荷側に接続する場合でも(図11、図13および図15の例)、ヒューズを接続する構成が好ましい。特定周波数バイパス用フィルタ50にヒューズを設ける構成としておけば、特定周波数バイパス用フィルタ50のフィルタ要素の故障とインバータ6の故障とを切り分けることができ、電気車システムとしての信頼性を高めることができ、また、車両運行に与える影響を小さくすることができるという効果がある。
実施の形態4.
実施の形態4では、インバータ6に用いられるスイッチング素子の素材とフィルタ特性との関係について説明する。インバータ6に用いられるスイッチング素子としては、珪素(Si)を素材とする素子(Si素子)が一般的であるが、最近では、このSi素子に替えて、炭化珪素(SiC)を素材とするスイッチング素子(SiC素子)が注目されている。
SiC素子は、Si素子と比較して、熱伝達率が大きい、高温での動作が可能、スイッチング周波数を高めてもスイッチング損失が小さいといった優れた特性を有している。しかし、その反面、SiC素子を使用すると高周波ノイズが増えるとも言われている。
一方、上述してきた2段構成のフィルタは、1段構成のフィルタに比べて高周波側のノイズ減衰率は小さいが、低周波側のノイズ減衰率が大きいという特性がある。よって、SiC素子を使用することによるスイッチング周波数の増加は、2段構成のフィルタを採用する本実施の形態のフィルタ装置の重要性をより大きくする。
また、本実施の形態のような電気車駆動制御装置用のフィルタ装置にとって、高周波ノイズの増加は、信号機器や保安機器に与える影響が大きいため、非常に重要な問題である。しかしながら、本実施の形態のような2段構成のフィルタは、高周波側の減衰特性に優れているため、SiC素子を採用する最近の技術動向に合致する。
以上のように、2段構成のフィルタを採用する本実施の形態のフィルタ装置にとって、インバータ6のスイッチング素子としてSiC素子を用いれば、SiC素子の特徴を活用するのに好適であり、SiC素子の恩恵を受けることができる。
なお、SiCは、Siよりもバンドギャップが大きいという特性を捉えて、ワイドバンドギャップ半導体と称される半導体の一例である。このSiC以外にも、例えば窒化ガリウム系材料または、ダイヤモンドを用いて形成される半導体もワイドバンドギャップ半導体に属しており、SiC以外の他のワイドバンドギャップ半導体を用いてもよい。
なお、上記の実施の形態1〜3に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
さらに、上記の実施の形態では、電気車駆動制御装置への適用を想定したフィルタ装置を対象として発明内容の説明を実施しているが、適用分野はこれに限られるものではなく、電力供給源からの直流電力を受電する際に高圧側の直流母線に配置される遮断器とインバータとの間に介在し、インバータから電力供給源側に向かうノイズ電流の流出を抑止するように動作するフィルタ装置を有する構成に広く適用することが可能である。
以上のように、本発明は、電気車駆動制御装置用のフィルタ装置として有用である。
1 架線、2 レール、3 集電器、4 遮断器、5,5X,5Y,5F,5H,5J,5K,5N,5P,5Q フィルタ装置、6 インバータ、7 モータ、50 特定周波数バイパス用フィルタ、51a 第1のフィルタリアクトル、51b 第2のフィルタリアクトル、51c 第3のフィルタリアクトル、51X フィルタリアクトル、51Z バイパス用リアクトル、52a 第1のフィルタコンデンサ、52b 第2のフィルタコンデンサ、52X フィルタコンデンサ、52Z バイパス用コンデンサ、53,53Z ヒューズ、54,54F,54H 接続点、55a 高電位側母線、55b 低電位側母線、56,56F,56H 直列回路部、57 中間タップ、58 限流抵抗。

Claims (13)

  1. 架線と前記架線から受電するインバータとの間に設けられ、前記架線よりも上位系統の遮断器に電気的に接続するフィルタ装置であって、
    前記インバータの直流部の高電位側母線と前記インバータの直流部の低電位側母線との間で、前記インバータの直流部と並列に設けられた第1のフィルタコンデンサと、
    前記第1のフィルタコンデンサよりも前記架線側に、前記高電位側母線と前記低電位側母線との間に前記第1のフィルタコンデンサと並列に設けられた第2のフィルタコンデンサと、
    前記第1のフィルタコンデンサおよび前記第2のフィルタコンデンサとの間で、前記高電位側母線上に設けられた第1のフィルタリアクトルと、
    前記第2のフィルタコンデンサと前記架線との間で前記高電位側母線上に設けられ、前記第1のフィルタリアクトルと磁気結合した第2のフィルタリアクトルと、
    磁気結合された前記第1のフィルタリアクトルと前記第2のフィルタリアクトルとの接続点と、前記低電位側母線との間において、前記第2のフィルタコンデンサに直列に接続された回路切断部と、
    を備えたことを特徴とするフィルタ装置。
  2. 前記架線と前記第2のフィルタリアクトルとの間に設けられた遮断器に接続されるフィルタ装置であって、
    前記回路切断部の電流定格は、前記架線と第2のフィルタリアクトルとの間に設けられた遮断器の電流定格よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のフィルタ装置。
  3. 前記回路切断部は、前記第2のフィルタコンデンサの高電位側に設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィルタ装置。
  4. 前記第1のフィルタリアクトルと前記第2のフィルタリアクトルのインダクタンスが略同等の値になることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のフィルタ装置。
  5. 前記高電位側母線と前記低電位側母線との間に、前記第1のフィルタコンデンサと並列に、かつ前記第2のフィルタコンデンサおよび前記回路切断部に直列に接続された結合補償インダクタンス要素を有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のフィルタ装置。
  6. 前記結合補償インダクタンス要素のインダクタンスが、前記第1のフィルタリアクトルと前記第2のフィルタリアクトルとの間の相互インダクタンスに略等しいことを特徴とする請求項5に記載のフィルタ装置。
  7. 中間タップを有する中間タップ付きリアクトルの前記中間タップよりも前記インバータ側が前記第1のフィルタリアクトルであり、
    前記中間タップ付きリアクトルの前記中間タップよりも前記架線側が前記第2のフィルタリアクトルであることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のフィルタ装置。
  8. 前記回路切断部の前記電流定格は、前記遮断器を流れる最大電流の1/20以上、かつ、1/10以下であることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載のフィルタ装置。
  9. 前記インバータと、請求項1から請求項8の何れか1項に記載のフィルタ装置と、前記インバータによって駆動されるモータと、を備えたことを特徴とする電気車駆動制御装置。
  10. 前記回路切断部が動作したことを検知した場合であっても、前記インバータによって前記モータを駆動して電気車を推進制御することを特徴とする請求項9に記載の電気車駆動制御装置。
  11. 前記回路切断部が動作したことを検知した場合には、前記遮断器を開放することを特徴とする請求項9に記載の電気車駆動制御装置。
  12. 前記インバータのスイッチング素子がワイドバンドギャップ半導体にて形成されていることを特徴とする請求項9から請求項11の何れか1項に記載の電気車駆動制御装置。
  13. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化ケイ素、窒化ガリウム系材料または、ダイヤモンドを用いた半導体であることを特徴とする請求項12に記載の電気車駆動制御装置。
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