JP2015150102A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常遊技状態において始動保留情報の個数を十分に増加させ、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる遊技機を提供する。
【解決手段】始動入賞装置7は、ほぼ真上から来る遊技球PBは入賞し得る相対的に狭い開口状態を通常時とする開口部41に羽根42,42を備え、流下通路43に一部を臨ませる様に第1回動部材44と第2回動部材45とを設置している。最初の入賞によって第1回動部材44が上向きに回動すると羽根42,42が開く。最初の入賞は排出路46へと排出されるが、開口部41が相対的に広い開口状態となり、遊技球が入賞し易くなる。この後、1回目はSW1で、2回目はSW2で検出され、初期化部材47によって初期化されるまで羽根42,42が開いた状態となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、遊技機に係り、特に、特別図柄判定用に抽選された乱数を所定個数を上限として保留記憶する様に構成された遊技機に関する。
始動入賞装置に入賞した遊技球を検知したときに乱数抽選を行い、当該乱数に基づいて特別図柄の「当たり/はずれ」の判定を実行し、「当たり」の場合に大入賞口を開放する特別遊技を実行する遊技機において、乱数抽選結果を所定個数を上限に保留記憶できる様にしたものが知られている(例えば、特許文献1,2)。
特許文献1の遊技機は、ポケットタイプの上部入賞口と、電動式チューリップタイプの下部入賞口とを備えた始動入賞装置を備え、普通図柄判定用の乱数抽選の結果が「当たり」の場合に下部入賞口の電チューを開放して保留記憶を増加させ易く構成している。
特許文献2の遊技機は、ポケットタイプの入賞口を備える始動入賞装置内に左右に分岐する流下通路を備え、分岐位置に振分部材を設置して左右に交互に振り分けることにより、通常遊技状態において、第1の特別図柄を4個と第2の特別図柄を4個の合計8個の保留記憶ができる様に構成している。
特開2002−360859 特開2012−231902
しかしながら、特許文献1の遊技機における普通図柄の当選確率は、通常遊技状態においては極めて低く設定されると共に、チューリップ開放時間も短い。また、特許文献2の遊技機においては、ポケットタイプの入賞口へ入賞しない限りは保留記憶個数を十分に増やすことができない。
この結果、従来の遊技機においては、例えば、始動入賞装置へ入賞し難いゲージ配置になっている様な場合には、通常遊技状態において保留記憶を十分に増やすことができず、遊技者が「回らない」といった印象を抱き易い。
そこで、本発明は、通常遊技状態において保留記憶を十分に増加させ、遊技者に「よく回る」という印象を与えることのできる遊技機を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた本発明の遊技機は、始動入賞手段への入賞を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段と、該入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段とを備え、前記図柄表示手段で実行される図柄変動演出の結果として所定の当たり表示が表示された場合に遊技者に有利な遊技が付与される遊技機において、前記入賞情報取得手段が取得した入賞情報を始動保留情報として所定個数記憶する保留記憶手段と、前記始動入賞手段に形成された開口部から入賞した遊技球を前記入賞情報取得手段による入賞情報の取得契機を与える遊技球検知手段の検知位置へと流下させる流下通路とを備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする。
(1A)前記開口部は通常時において所定方向からの遊技球は入賞し得る程度の相対的に狭い開口状態となっていて、当該開口部を拡大させ又は開くことによって相対的に広い開口状態へと変化させる入賞口拡開手段を備えていること。
(1B)前記入賞口拡開手段を、前記相対的に狭い開口状態の開口部に対して遊技球が入賞したときに作動させ、その後、前記相対的に広い開口状態の開口部に対して遊技球が所定回数以上入賞した後に復帰させる作動・復帰手段を備えていること。
本発明の遊技機によれば、始動入賞手段の開口部(入賞口)は、最初は相対的に狭い開口状態となっているものの、一旦、遊技球が入賞すると、作動・復帰手段が入賞口拡開手段を作動させ、当該開口部を相対的に広い開口状態へと変化させる。この相対的に広い開口状態へと変化した開口部は、当該開口部に対して遊技球が所定回数以上入賞した後に元の相対的に狭い開口状態へと復帰される。この結果、最初は遊技球が入賞し難かったとしても、一旦入賞すれば、その後は、所定回数の入賞が繰り返されるまで、遊技球が入賞し易い状態となり、保留記憶手段への始動保留情報の記憶個数を増加させ易く、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる。
本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(2)前記相対的に広い開口状態の開口部に対して遊技球が入賞したことによって前記入賞情報の取得契機が2回以上与えられるまでは、前記入賞口拡開手段の復帰を実行しない様に構成したこと。
この(2)の構成をも備えた遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるものとすることができる。
(3A)前記始動入賞手段は、前記相対的に狭い開口状態の開口部に入賞した遊技球を前記検知位置へ流下させずに排出する排出路を備え、前記流下通路へは、前記相対的に広い開口状態の開口部に入賞した遊技球を前記検知位置へと誘導する様に構成されていること。
(3B)前記作動・復帰手段は、前記流下通路内に少なくとも一部を臨ませる様に設置され、遊技球の流下に伴って前記作動と前記復帰とを実行する非電動式機構部品によって構成されていること。
これらの構成をも備える遊技機によれば、相対的に狭い開口状態の開口部に入賞したときは入賞情報の取得は実行されないものの、その後、相対的に広い開口状態へと変化した開口部に少なくとも2回以上入賞して、少なくとも2回以上の入賞情報の取得契機が与えられるまでは、入賞口拡開手段の復帰を実行しない。例えば、入賞情報の取得契機が2回与えられたときに復帰を実行する構成であって構わないし、入賞情報の取得契機が2回与えられると外れる様なインターロック機構によって実現しても構わない。この結果、一旦、入賞させれば、比較的早く、2回以上の入賞情報取得契機が与えられることとなり、始動保留情報が保留記憶手段に貯まりやすいこととなる。なお、「(3C)前記開口部への入賞毎に所定個数の賞球の払い出しを実行する賞球払出手段」を備えておけば、1回目の入賞時にも賞球払い出しがあり、遊技者ががっかりすることはなく、逆に、続けて2個の始動保留情報を貯めやすいという期待感が勝り、興趣を殺ぐことはない。この場合、仮に、入賞情報を取得する時には賞球払出を行わない構成としてあったとしても、遊技者にとって「よく回る」という印象の方が勝る。
そして、作動・復帰手段を電動式ではなく非電動式機構部品によって構成することにより、電力消費を抑制することができる。また、入賞情報取得手段として、電チュー付きの始動入賞手段をさらに別途設置しても規則を満足することができ、さらに始動保留情報の記憶を増加させる構成の遊技機とすることもできる。
なお、本発明の遊技機は、以下の構成のものも含めて、(3B)の構成は採用せずに、開口部を拡大させ又は開く入賞口拡開手段を電動式としておいて、作動・復帰手段をソフトウェアによる制御手段とした場合にも、遊技者にとって「よく回る」という印象を与える遊技機として有効であることはいうまでもない。
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えるものとすることができる。
(4A)前記遊技球検知手段として、第1の始動入賞検知手段と第2の始動入賞検知手段とを備え、前記入賞情報取得手段として、前記第1の始動入賞検知手段によって遊技球が検知されたときに第1の入賞情報を取得する第1の入賞情報取得手段と、前記第2の始動入賞検知手段によって遊技球が検知されたときに第2の入賞情報を取得する第2の入賞情報取得手段とを備え、前記保留記憶手段として、前記始動保留情報として前記第1の入賞情報を所定個数を上限として記憶しておく第1の保留記憶手段と、前記始動保留情報として前記第2の入賞情報を所定個数を上限として記憶しておく第2の保留記憶手段と、を備えていること。
(4B)前記作動・復帰手段は、前記入賞口拡開装置を作動させた後、前記第1,第2の入賞情報取得手段による入賞情報の取得が少なくとも各1回以上実行された後に前記入賞口拡開手段を復帰させる手段として構成されていること。
本発明の遊技機において、(4A),(4B)の構成をも備えることにより、第1の入賞情報と第2の入賞情報のそれぞれについて始動保留情報としての保留記憶を行うことができると共に、相対的に広い開口状態へと変化した開口部は、第1の入賞情報取得手段による第1の入賞情報の取得と、第2の入賞情報取得手段による第2の入賞情報の取得とが、少なくとも各1回以上実行された後に相対的に狭い開口状態へと復帰されることとなり、より一層、始動保留情報の記憶個数を増やし易く、遊技者に「よく回る」という印象を抱かせるのに役立つ。
この遊技機においては、さらに、以下の構成をも備えるものとすることができる。
(5)前記流下通路として、前記第1の始動入賞検知手段によって遊技球の検知が可能に構成された第1の流下通路と、前記第2の始動入賞検知手段によって遊技球の検知が可能に構成された第2の流下通路とが備えられると共に、前記第1,第2の流下通路のいずれか一方へと遊技球を誘導する振分手段が備えられていること。
(5)の構成をも備える遊技機においては、さらに、以下の(6),(7)のいずれかの構成をも備えるものとすることができる。
(6)前記第1の流下通路と前記第2の流下通路とが前記流下通路の所定位置で前後に分岐する様に配置され、前記振分手段は、前記分岐位置において、前記第2の流下通路への遊技球の流入を阻害する第1の位置と、前記第2の流下通路へと遊技球を誘導する第2の位置との間で動作する手段として構成されていること。
(7)前記第1の流下通路と前記第2の流下通路とが前記流下通路の所定位置で前後に分岐する様に配置され、前記振分手段は、前記分岐位置において、前記第2の流下通路への遊技球の流入を阻害する第1の位置と、前記第2の流下通路へと遊技球を誘導する第2の位置との間で動作する手段として構成されていること。
(6)の構成を備える場合、流下通路を前後に分岐させ、遊技領域に対して始動入賞装置を小型のものとすることができる。(7)の構成を備える場合、流下通路を左右に分岐させ、遊技盤の裏面側のスペースに制限を与えない構造の始動入賞装置とすることができる。
さらに、これら振分手段を備える遊技機においては、以下の構成をも備えるものとするとよい。
(8)前記振分手段は、前記第1の流下通路と前記第2の流下通路へと均等に遊技球を振り分ける様に動作する手段として構成されていること。
均等に振り分けることにより、第1の入賞情報についての始動保留情報と第2の入賞情報についての始動保留情報の保留記憶を順番に増やすことができ、一方の入賞情報の取得契機ばかりが続いてしまってせっかく入賞したのに始動保留情報の記憶が増加しないという状態を生じ難くすることができる。
(5)の構成を備える遊技機にあっては、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(11)前記当たり表示に対応して実行される遊技者に有利な遊技は、遊技者にとっての有利さの程度が異なる複数の遊技の中から選ばれる様に構成されていて、前記第1の始動入賞検知手段と前記第2の始動入賞検知手段のいずれで遊技球を検知したことによって前記入賞情報を取得したかにより、当たりの場合にいずれの遊技が選ばれるかを定めた振り分け確率を異ならせてあること。
第1,第2の始動入賞検知手段へと均等に振り分けているから、第1,第2の入賞情報の始動保留情報を順番に消化していくことで、遊技者に対する有利さに偏りを生じすることなく、より有利な遊技への振り分け確率が高い方の入賞情報の取得が1回おきに実行されることによる遊技者の興趣の向上に寄与するものとなる。
(5)の構成を備える遊技機にあっては、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(12)前記作動・復帰手段は、前記振分手段によって前記第1,第2の流下通路への遊技球の振り分けが各1回実行されたときに、前記入賞口拡開手段の復帰を実行する手段として構成されていること。
規則上、遊技機に要求される賞球払出条件を満足する様なゲージ設計等が容易になるからである。
これら本発明の遊技機は、さらに、以下の構成をも備えることができる。
(21)前記始動入賞手段における遊技球の検知状態が所定のエラー条件を満たした場合にエラー発生と判定するエラー判定手段と、前記エラー判定手段によってエラー発生と判定されたときに報知する報知手段とを備えていること。
例えば、第1の入賞情報取得手段(以下、「第1の特図スイッチ」という。)→第2の入賞情報取得手段(以下、「第2の特図スイッチ」という。)→第1の特図スイッチ→第2の特図スイッチ→…、と交互に遊技球が検出されるときを正常な状態とし、連続して同じ特図スイッチが検出された場合は、エラー(不正行為)である可能性が高い。従って、同じ特図スイッチによる検出が2回連続したときにエラーとする様ににしてもよい。ただし、メカ式である場合には、偶然を考慮すると、同じ特図スイッチによる検出が3回連続したときにエラー(不正か故障)とする判定条件としてもよい。所定回数以上のエラー条件が連続したときにエラー発生と判定する構成により、入賞口拡開手段として非電動式のメカ的な機構を採用した場合における誤判定防止が可能となる。
また、排出路を備える場合に、遊技球検知用の排出路スイッチを備え、排出路スイッチ→第1の特図スイッチ→第2の特図スイッチ→排出路スイッチ→第1の特図スイッチ→第2の特図スイッチ→…、と遊技球が検出されるときを正常な状態とし、それ以外の順番で検出されたときをエラーと判定する様にしてもよい。
本発明によれば、通常遊技状態において始動保留情報の保留記憶個数を十分に増加させ、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる。
実施例1のパチンコ機を示し、(A)は遊技盤を取り外した状態の斜視図、(B)は正面図、(C)は分解斜視図である。 実施例1を示し、(A)は遊技盤の正面図、(B)は始動入賞装置の正面図、(C)は始動入賞装置の右側から見た縦断面図である。 実施例1の始動入賞装置の動作を示し、(A)〜(E)及び(G)は正面図及び右側から見た縦断面図、(F)は右側から見た縦断面図である。 実施例1のパチンコ機の制御装置の構成を示すブロック図である。 実施例1のパチンコ機における賞球払出処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図取得処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における特図開始処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機におけるエラー判定処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例1のパチンコ機における普通図柄判定処理及び電チューサポート処理を説明する図であって、(A)は制御系統のブロック図、(B)は演算処理のフローチャートである。 実施例2の始動入賞装置を示し、(A)は正面図、(B)は右側から見た縦断面図である。 実施例2の始動入賞装置の正面図及び右側から見た縦断面図を用いて動作を説明する説明図である。 実施例2の始動入賞装置の正面図及び右側から見た縦断面図を用いて動作を説明する説明図である。 実施例2の始動入賞装置の正面図及び右側から見た縦断面図を用いて動作を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態として、具体的な実施例を図面に基づき詳細に説明する。
[1.1 遊技機全体の概要]
実施例1のパチンコ機Pは、図1に示す様に、外枠A、中枠B、遊技盤1、前枠D、上の球受け皿E、下の球受け皿F及び打球発射装置Gを備えている。外枠Aはパチンコ機Pの外郭を構成する縦長方形の枠である。中枠Bは、各種の遊技用構成部材をセットするための縦長方形の枠であって、外枠Aの前面側に開閉可能かつ着脱可能に組み付けられる。遊技盤1は、中枠Bの開口部に取り付けられる。前枠Dは遊技盤1の透視保護窓であって、施錠装置Hの操作によって開閉可能な様に中枠Bの前面側に組み付けられる。上の球受け皿Eは、貸し球や賞球の受け皿で、本実施例においては前枠Dの下部と一体に構成されている。従って、前枠Dを中枠Bに対して開閉するときに上の球受け皿Eも共に開閉される。下の球受け皿Fは、上の球受け皿Eが一杯になったときに排出される遊技球や打ち損じの遊技球等を受ける受け皿であって、中枠Bの下部に固定されている。打球発射装置Gは、上の球受け皿Eから発射レールに送り込まれた遊技球をハンドル操作に対応する強さで打ち出すための装置であって、中枠Bの右下部に装備される。
中枠Bは、上縁をなす上枠部材B1と、下縁をなし打球発射装置G等が設置された下枠部材B2と、左側縁をなす左枠部材B3と、右側縁をなす右枠部材B4とから構成されて、これら上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に、全体が外枠Aの開口に整合する矩形枠状に形成される。そして、上下左右の枠部材B1〜B4を組み付けた際に開口する開口部分が、遊技盤1を設置する遊技盤保持部B5として機能する。ここで、中枠Bは、外枠Aの左上端部及び左下端部に設けられた支軸を介して枢支され、左側端部を中心として中枠Bを回転させることで外枠Aに対して中枠Bを開閉し得るようになっている。
遊技盤1は、ベニヤ板、透明合成樹脂板などによって形成される板部材1aの中央開口に裏面側から臨む様に液晶表示装置LCDが取り付けられ、この液晶表示装置LCDを取り囲む様に、板部材1aの前面側からセンター役物30が取り付けられている。液晶表示装置LCDは、遊技盤1の裏側に取り付けられる裏ユニット3に対して、可動体役物や電飾装置などと共に組み付けられ、板部材1aの背面側から組み付けられる。なお、センター役物30と液晶表示装置LCDの間には、こうした可動体役物が液晶表示装置LCDの前面へ出没するためのスペースを確保する様に、液晶表示装置LCDは、板部材1aの背面よりも後方に控えた状態の前後方向位置に組み付けられる。
遊技盤1は、図2(A)に示す様に、障害釘11や風車12が植設された遊技領域10の中央にセンター役物30が取り付けられ、センター役物30の中央直下に始動入賞装置7が備えられる。また、この始動入賞装置7の右斜め下方に大入賞口15が設置され、センター役物30の右側には大入賞口15の開放時に右側から遊技球を入賞させるための右打ち通路20が備えられた構成となっている。遊技盤1には、この他、誘導レール17、普通入賞口18、アウト口19等も設置されている。
センター役物30は、大型装飾体31、ステージ32、ワープ通路33を備えるリング状を呈し、右上部分には障害釘に代わる障害ブロック34が設けられている。また、センター役物30には、右打ち通路20に侵入した遊技球を受け入れる入口35aを備えた右側トンネル35も組み付けられている。この右側トンネル35の出口35bの真下に位置する様にゲート37が設けられている。また、センター役物30の右側下方には、第2始動入賞装置27も設置されている。この第2始動入賞装置27は、ゲート37を遊技球が通過したことを契機に実行される普通図柄抽選結果に基づいて開閉動作される電動式チューリップを供えている。
[1.2 始動入賞装置の構成]
始動入賞装置7は、図2(B),(C)に示す様に、開口幅D1が遊技球PBの直径D2よりも若干広く、ほぼ真上から来る遊技球PBは入賞し得る相対的に狭い開口状態を通常時とする開口部41と、この開口部41の開口幅を拡大する様に開く羽根42,42とを備えている。開口部41の直下に真下に向かって伸びる流下通路43が形成されている。流下通路43には、通路の上部に一部を臨ませる様に第1回動部材44が回動可能な状態で設置されると共に、通路の下部に一部を臨ませる様に第2回動部材45が回動可能な状態で設置されている。
第1回動部材44は、図2(C)に示す様に、上端側から回動中心44cよりも所定距離下側までが平板部44aとされると共に、平板部44aに続いて前方に凸となる湾曲部44bが形成されている。第1回動部材44は、シーソーの様に回動中心44cを中心として前後方向に回動し得る様になっている。但し、図2(C)の初期状態においてはさらに前方へは回動し難い様にバランスされている。この初期状態においては、流下通路43の上部で遊技球PBの下方への流下を阻害し、遊技球PBを平板部44aで受け止めて後方斜め下方向へと誘導する様に後方に下り傾斜となる状態に第1回動部材44が設置されている。
第2回動部材45も、図2(C)に示す様に、上端側から回動中心45cよりも所定距離下側までが平板部45aとされると共に、平板部45aに続いて前方に凸となる湾曲部45bが形成されている。第2回動部材45も、シーソーの様に回動中心45cを中心として前後方向に回動し得る様になっている。但し、図2(C)の初期状態においてはさらに前方へは回動し難い様にバランスされている。この初期状態においては、流下通路43の下部で遊技球PBの下方への流下を阻害し、遊技球PBを平板部45aで受け止めて後方斜め下方向へと誘導する様に後方に下り傾斜となる状態に第2回動部材45が設置されている。
第1回動部材44が湾曲部44bに遊技球の重量を受けて、点線で示す様に立ち上がる方向へと回動すると、羽根42,42が、点線で示す様に上端を外へ開き、開口部41を相対的に広い開口状態へと変化させる。始動入賞装置7には、立ち上がった状態に回動された第1回動部材44の下端付近から、後方斜め下へと遊技球を排出する様に傾斜した排出路46が設置されている。なお、第1回動部材44は、一旦、上方へ立ち上がった状態に回動されると、後述する初期化動作が実行されるまでは、この状態を維持し続ける様に構成されている。
第2回動部材45も、湾曲部45bに遊技球の重量を受けると、点線で示す様に立ち上がる方向へと回動する。流下通路43は、この第2回動部材45の回動中心45cを分岐位置として、正面側流下通路43aと背面側流下通路43bとに、前後に分岐された構造となっている。正面側流下通路43aは開口部41から真下に伸びる流下通路43と一直線になり、分岐位置よりも下側に遊技球検知スイッチSW2が設置されている(以下、遊技球検知スイッチSW2を、「第2特図スイッチSW2」という。)。背面側流下通路43bにも同様に遊技球検知スイッチSW1が設置されている(以下、遊技球検知スイッチSW1を、「第1特図スイッチSW1」という。)。
正面側流下通路43aの遊技球検知スイッチSW2の下方において通路内に突起47aを飛び出させる様に、初期化部材47が設置されている。この初期化部材47は、突起47aに遊技球PBが衝突することによって揺動し、図示点線の状態となることによって初期化動作を実行する。この初期化動作が実行されることにより、第1回動部材44及び第2回動部材45が、初期状態へと復帰する。これに伴い、羽根42,42も初期状態へと復帰する。
[1.3 始動入賞装置の動作]
次に、遊技球PBの入賞時における始動入賞装置7の各部品の作動状況について、図3に基づいて説明する。
図3(A)に示す様に、羽根42,42が閉じていて相対的に狭い開口状態の開口部41から遊技球PBが入賞すると、当該遊技球PBは、流下通路43の上部で下方への流下を阻害する様に設置された第1回動部材44の平板部44aに受け止められて後方斜め下へと誘導される。遊技球PBが、回動中心44cを越えて湾曲部44bに落ち込むと、図3(B)に示す様に、第1回動部材44が、遊技球PBの重量により、上端を上方に持ち上げる様に立ち上がった状態へと回動される。この立ち上がった状態の湾曲部44bから後方へ転がり出た遊技球PBは、流下通路43の上部から斜め後方へと伸びる様に設置された排出路46へと転がり出し、アウト口へと誘導される。
このとき、第1回動部材44の上方への回動動作に伴って、図3(B)に示す様に、羽根42,42が上端を外へ開く方向へと回動する。これにより、開口部41が相対的に広い開口状態へと変化させられる。第1回動部材44は、一旦、上方へ立ち上がった状態に回動されると、初期化動作が実行されるまではこの状態を維持し続ける。従って、羽根42,42は、初期化動作が実行されるまでは閉じた状態に復帰しない。この結果、初期化動作が実行されるまでは、開口部41は、遊技球PBが入賞し易い相対的に広い開口状態となる。
上述した羽根42,42の作動により、相対的に広い開口状態となった開口部41へと遊技球PBが入賞すると、図3(C)に示す様に、当該遊技球PBは、第1回動部材44に邪魔されなくなった流下通路43を下方へ流下し、流下通路43の下部でさらに下方への流下を阻害する様に臨まされている第2回動部材45の平板部45aに受け止められて後方斜め下へと誘導され、回動中心45cを越えて湾曲部45bに落ち込むと、図3(D)に示す様に、第2回動部材45が、遊技球PBの重量により、上端を上方に持ち上げる様に立ち上がった状態へと回動される。
この立ち上がった状態の湾曲部45bから転がり出た遊技球PBは、背面側流下通路43bを流下し第1特図スイッチSW1によって検知される。これにより、相対的に広い開口状態へと変化した後の開口部41への遊技球PBの1回目の入賞が検知されることとなる。
相対的に広い開口状態の開口部41へと再度、遊技球PBが入賞すると、図3(E)に示す様に、当該遊技球PBは、第1回動部材44、第2回動部材45に邪魔されなくなった流下通路43をそのまま流下し、正面側流下通路43aに設置された第2特図スイッチSW2によって検知される。これにより、相対的に広い開口状態へと変化した後の開口部41への遊技球PBの2回目の入賞が検知されることとなる。
第2特図スイッチSW2によって検知された遊技球PBは正面側流下通路43aをさらに下方へ流下し、図3(E)に示す様に、初期化部材47の突起47aに衝突する。これにより、図3(F)に示す様に、初期化部材47が揺動して初期化動作が実行され、図3(G)に示す様に、羽根42,42、第1回動部材44、第2回動部材45、及び初期化部材47が初期状態へと復帰する。これにより、始動入賞装置7の開口部31は、ほぼ真上から来る遊技球PBを入賞させ得る程度に相対的に狭い開口状態へと復帰する。
[1.4 制御装置の構成]
次に、本実施例のパチンコ機Pのゲーム性等について説明する。まず、制御系統について図4に基づいて説明する。CPU,ROM,RAM,クロック等を備えた主制御基板310に対して、始動入賞装置7に備えられている第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2、第2始動入賞装置27に備えられている第3特図スイッチSW3、ゲート37に備えられているゲートスイッチSW4、大入賞口15に備えられた入賞検知スイッチSW7、普通入賞装置18に備えられた入賞検知スイッチSW11,SW12、裏ユニットの球排出通路へと遊技球が排出されたことを検知する排出球検知スイッチSW11,SW12からの検知信号が入力される様になっている。
また、主制御基板310からは、サブ制御基板320、払出制御基板330、及び発射制御基板340、特図表示器350、大入賞口15の開閉用ソレノイドSOL7、第2始動入賞装置27のチューリップ開閉用ソレノイドSOL3へとコマンドが出力される様になっている。サブ制御基板320は、発光装置LED、スピーカSP、モータMT及びソレノイドSOLに対して制御信号を出力して発光演出、音声演出、可動体演出を実行すると共に、演出表示制御基板370へと演出表示のためのコマンドを出力している。演出表示制御基板370は、サブ制御基板320からの演出表示のための指令信号に基づいて、液晶表示装置LCDに対して制御信号を出力し、表示演出を実行する。
払出制御基板330は、主制御基板310からの払出コマンドに従って、賞球の払出を実行する。賞球払出個数は、どの入賞口に入賞したかによって予め定められている。また、主制御基板310は、払出制御基板330の外部出力端子を介してホールコンピュータへとエラー信号を出力する機能も備えている。
発射制御基板340は、主制御基板310からの制御コマンドに従って、発射装置Gによる打球の発射・停止を実行する。打球の停止は、例えば、何らかのエラーが発生したときなどに指令される。
[1.5 制御処理(賞球払出)]
主制御基板310は、図5(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1〜SW3、入賞検知センサSW7,SW11,SW12からの入賞検知信号が入力されると、各スイッチに対応する賞球払出個数に対応する賞球払出コマンドを払出制御基板330に対して出力する賞球払出処理を実行している。これを受けて、払出制御基板330は、遊技球の入賞口に対応して予め定められた個数の賞球の払出動作を実行する。
この賞球払出制御は、図5(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、スイッチSW1等からの検知信号が入力されたか否かを判断し(S10)、「YES」と判定されたら、払出制御基板330に対してセンサを特定した賞球払出信号を出力する(S20)。
本実施例の特徴として、羽根42,42が閉じた状態の始動入賞装置7への入賞時には図柄変動が実行されないが、始動入賞装置7に対して1回入賞すると、その後は2回入賞するまで羽根42,42が開いた状態となり、遊技球の入賞可能性を高め、図柄変動が実行され易くなり、その結果、始動保留情報を蓄積し易くなる。
[1.6 制御処理(特図入力)]
また、主制御基板310は、図6(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2,SW3のいずれかからの検知信号が入力されると、特別図柄を決定するための乱数を取得し、その結果を始動保留情報としてRAMに記憶する特図入力処理を実行している。
本実施例においては、始動保留情報として第1特図スイッチSW1による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図1始動保留情報」という。)を最大4個、第2特図スイッチSW2又は第3特図スイッチSW3による検知信号に基づく始動保留情報(以下、「特図2始動保留情報」という。)を最大4個記憶することができ、通常遊技状態においては最大8個の始動保留情報を貯めることができる構成となっている。本実施例では、始動保留情報の取得順に記憶していく。
この処理において取得される乱数は、「大当たり判定用乱数」、「特図振分判定用乱数」、「演出実行判定用乱数」、「変動パターン振分用乱数)から構成される。大当たり判定用乱数(以下、「乱数1」という。)は、図柄変動ゲームの当たりかはずれかを決定するための乱数である。特図振分判定用乱数(以下、「乱数2」という。)は、当たり種別(ラウンド数、確率変動の有無)といった「特別遊技の態様」を振り分けるための乱数である。演出実行判定用乱数(以下、「乱数3」という。)は、リーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。リーチ演出は、「当たり」の場合だけでなく、「はずれ」においても所定の割合で実行する構成となっている。変動パターン振分用乱数(以下、「乱数4」という。)は、変動パターンを振り分けるための乱数である。
乱数1で「当たり」となる場合においても、例えば、「2R通常」「2R確変」「15R通常」「15R確変」など、単に当たりというだけでなく、遊技者に対する有利さの異なる複数種類の当たり種別のいずれかに振り分けられる。この当たり種別の振り分けは、乱数2によって決まる。なお、「2R」「15R」とは、特別遊技のラウンド数を意味し、「確変」とは、特別遊技終了後の特別図柄抽選に伴う大当たりの確率が高い遊技状態(「確率変動」ともいう)となる場合を意味する。「通常」は、特別遊技終了後に「確変」にならない場合を意味する。また、「2R」の場合、短時間だけ大入賞口を開閉する動作となっていて実質的な出玉は期待できない遊技状態となっている。
この他、乱数2による振り分けは、「当たり」の場合のラウンド数が15回であっても、(1)数十秒に渡って大入賞口15を開放する「長時間開放動作」を1ラウンドとして15回実行する特別遊技の態様、(2)途中のラウンド(例えば、7ラウンド)までを「長時間開放動作」のラウンドで構成し、残りラウンドは大入賞口15を短時間だけ開閉する「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、(3)さらに別の当たり種別となったときは15ラウンドの全てを上述の「短時間開放動作」で構成した特別遊技の態様、へと振り分ける構成とすることもできる。
あるいは、全ての当たり図柄において規定回数の確変を付与する「STタイプ」としたり、全ての当たり図柄に確変を付与する一方で転落条件に当選した場合に「高確率」から「通常確率」へと切り替わる「転落抽選タイプ」とすることもできる。この種の特別遊技において、さらに、特別遊技終了後の「時短ゲーム」における電チューサポート回数を20回、40回、60回、80回、100回と複数種類設定し、これらの中のいずれかへ振り分けるための「当たり種別判定」を行う構成にすることもできる。
乱数2によって振り分けられ得る大当たりの種類(時短回数を含む)は、第1〜第3の特図スイッチSW1〜SW3のそれぞれについて任意に設定することができ、さらに、どの種類の大当たりへ振り分けられるかを定める「当たり種別の振り分け確率」を、特図スイッチSW1〜SW3毎に異ならせておくこともできる。
本実施例においては、第2特図スイッチSW2,第3特図スイッチSW3の検知信号を契機に取得された乱数1が「当たり」となった場合の方が、第1特図スイッチSW1の検知信号を契機に取得された乱数1が「当たり」となった場合よりも、確変の付与回数、時短の付与回数、ラウンド中の開放態様などがより有利となる様に振り分け確率が設定されている。なお、乱数2は、乱数1が「はずれ」の場合には、実質的には意味のないものとなる。
乱数3は、乱数1が「はずれ」の場合に、後述の特図開始処理において「はずれリーチ」の有無を決定するのに用いられる。乱数1が「当たり」の場合は、リーチ演出が実行されることとなっているので、この乱数3は、実質的には意味のないものとなる。
乱数4によって振り分けられる「変動パターン」は、「変動時間の長さ」を決定するものとなる。なお、乱数4に基づく演出においては、乱数1が「当たり」の場合と、乱数1が「はずれ」の場合で異なる振り分け率となる様に、後述の特図開始処理が実行される。
本実施例における特図入力処理は、図6(B)に示す様な演算処理ルーチンとして実行され、まず、第1特図スイッチSW1からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S110)。第1特図スイッチSW1からの検知信号が入力された場合は(S110:YES)、特図1始動保留情報の記憶数N1(以下、「特図1保留数N1」という。)が4未満か否かを判定する(S120)。N1<4ならば(S120:YES)、特図1保留数N1をインクリメントし(S130)、上述の乱数1〜乱数4を取得し、RAMの始動保留情報記憶領域へと記憶する(S140)。
S110が「NO」の場合は、第2特図スイッチSW2からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S150)。S150も「NO」の場合は、第3特図スイッチSW3からの検知信号が入力されたか否かを判定する(S155)。
S150,S155のいずれかが「YES」となった場合は、特図2始動保留情報の記憶数N2(以下、「特図2保留数N2」という。)が4未満か否かを判定する(S160)。N2<4ならば(S160:YES)、特図2保留数N2をインクリメントし(S170)、上述の乱数1〜乱数4を取得し、RAMの始動保留情報記憶領域へと記憶する(S180)。
本実施例では、主制御基板310のRAM内に最大8個の記憶領域には、通常遊技状態においては始動入賞装置7の動作により、特図1始動保留情報、特図2始動保留情報、特図1始動保留情報、特図2始動保留情報、…の順に始動保留情報が順番に取得され、最大8個になるまで記憶されることとなる。そして、特別遊技終了後の右打ち遊技状態においては、第3特図スイッチSW3による入賞検知を契機にした特図2始動保留情報が順次記憶されていくことになる。右打ち遊技が長く続く場合には、主制御基板310のRAM内の記憶領域には、最大4個の保留記憶へと収束していくが、後述の様に、右打ち遊技においては、普通図柄抽選及び電チューサポート処理により第2始動入賞装置27への入賞可能性が高められるので、遊技者の興趣を殺ぐことはない。こうした保留に関する情報は、主制御基板310からびサブ制御基板320へと送信され、液晶ディスプレイLCDを介して実施される保留表示に反映され、同様に、特図表示器350を介して実施されている保留表示にも反映される。この結果、遊技者は、保留個数が増加する様子を把握しながら遊技をすることができ、特に、本実施例では、通常遊技状態において、特図1,特図2,特図1,特図2,…と、保留記憶が次々と増加していき、「よく回る」という印象を遊技者に与えるものとなる。
[1.7 制御処理(特図開始)]
次に、特図開始処理について説明する。主制御基板310は、図7(A)に示す制御系統により、RAM内に記憶された始動保留情報を読み出し、「当たり/はずれ」に応じた特別図柄変動を特図表示器350に実行させると共に、サブ制御基板320を介して音声演出、発光演出、表示演出、可動体演出等を実行させる。
主制御基板310は、図7(B)のフローチャートに示す様な特図開始処理を、所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。この処理においては、まず、遊技演出(図柄変動または特別遊技)の実行中であるか否かを判定し(S210)、遊技演出実行中であるときは(S210:YES)、今回の処理を終了する。一方、遊技演出実行中でないときは(S210:NO)、RAM内の所定の記憶領域に始動保留情報が記憶されているか否かを判定する(S220)。始動保留情報が記憶されていない場合は(S220:NO)、デモ演出実行中か否かを判定し(S230)、デモ演出実行中であるならば処理を終了し(S230:YES)、デモ演出実行中でない場合は(S230:NO)、デモ演出開始をサブ制御基板320に対して指令する(S240)。
始動保留情報の記憶がある場合は(S220:YES)、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報であるか否かを判定する(S250)。特図1始動保留情報である場合は(S250:YES)、特図1記憶数N1をデクリメントし(S260)、記憶順の一番早い始動保留情報(乱数1〜乱数4)を読み出す(S270)。これにより、RAM内の記憶領域における始動保留情報の記憶順が更新され、特図表示器350や液晶ディスプレイLCDを介して実施されている保留表示も更新される。
こうして読み出した特図1始動保留情報中の乱数1が、主制御基板310のROMに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する(S310)。この大当り判定(当り抽選)は、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1518/65536に設定されている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合には(S310:YES)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(S320)。そして、主制御基板310は、乱数2の値に基づき、特図表示器350に確定停止表示させる「大当り図柄」を決定する(S330)。ここで、乱数2の値には、特図1始動保留情報に対する当たり種別の振り分け率に対応して大当り図柄が対応付けられている。従って、主制御基板310は、S330の処理においては、読み出した乱数2の値に対応付けられた大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、乱数4の値に基づいて「大当り演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S340)。
一方、S310の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、主制御基板310は、S270で読み出した特図1始動保留情報中の乱数3に基づいてリーチ演出を実行させるか否かを判定する(S350)。本実施例では、主制御基板310は、乱数3の値が、ROMに記憶してあるリーチ演出実行判定値と一致するか否かによりS315の判定を行う。S350の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、主制御基板310は、特図表示器350に確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定し(S335)、乱数4の値に基づいて「はずれリーチ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S345)。
また、S350におけるリーチ判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、主制御基板310は、特図表示器350に確定停止表示させる「はずれ図柄」を決定する(S338)。次に、主制御基板310は、乱数4の値に基づいて「はずれ演出用の変動パターン」の中から1つの変動パターンを決定する(S348)。
こうして変動パターンおよび最終停止図柄を決定した主制御基板310は、サブ制御基板310に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(S360)。具体的には、主制御基板310は、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、主制御基板310は、特図変動表示を開始させるように特図表示器350を制御する。また、主制御基板310は、最終停止図柄となる特別図柄を指示するための特図指定コマンドを出力する。こうして、主制御基板310は、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理において、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器350の表示内容を制御する。また、主制御基板310は、指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、サブ制御基板320に対して飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
これに対し、記憶順の一番早い始動保留情報が特図1始動保留情報でない場合は(S250:NO)、特図2始動保留情報であるか否かを判定する(S255)。特図2始動保留情報である場合は(S255:YES)、特図2記憶数N2をデクリメントし(S265)、記憶順の一番早い始動保留情報を読み出す(S275)。その後は、特図2変動表示用処理(S400)を実行する。この特図2変動表示用処理は、S310〜S360と同様に構成されている。なお、S330に対応するステップでの乱数2に基づく当たり種別の振り分け確率が特図1始動保留情報よりも遊技者に有利な設定となっている。
この特図開始処理においては、記憶順の早いものから順番に記憶を消化していくから、通常遊技状態において、特図1,特図2,特図1,特図2,…と順番に記憶した始動保留情報が、順番に消化されていき、この間に新たに入賞して保留記憶していく処理の妨げにならず、最大8個の保留記憶個数を最大限に活かした遊技を楽しむことができる。
なお、特別遊技開始前に保留記憶された始動保留情報も、特別遊技の終了後に順番に消化される。そして、特別遊技終了後の右打ち遊技において、第3特図スイッチSW3の検知信号を契機として保留記憶される乱数は、特図2に相当する構成となっている。右打ち遊技は、液晶表示画面LCDへの「右を狙って下さい。」等のナビゲーションと共に開始される。ゲート37は、「左打ち遊技」のゲーム状態では、「普通図柄抽選の当たり確率」が低い設定となっているが、「右打ち遊技」の状態になると、「普通図柄抽選の当たり確率」が高く設定されている。この結果、「右打ち遊技」が開始すると、第2始動入賞装置27における電チューサポートが行われ易くなり、この結果、「右打ち遊技」では、「第2特図保留情報」が順次蓄積され易い状態となる。
普通図柄抽選の当たり確率を高めるための設定としては、以下の様なものがある。
(1)普通図柄の変動時間を短縮する。例えば、「左打ち遊技」の場合を30秒とし、「右打ち遊技」の場合を1秒に短縮する。これにより時間当たりの抽選回数が向上するので、「右打ち遊技」においては、実質的に普通図柄が当たり易くなる。
(2)普通図柄の当選確率を高確率とする。例えば、「左打ち遊技」においては「当選確率≒0」としておき、「右打ち遊技」においては「当選確率=1/2」とするなどの設定をする。
(3)電チューの開放態様(開放時間)を変更する。例えば、「左打ち遊技」においては0.1秒開放として実質的に入球不可な状態に設定する一方、「右打ち遊技」においては2秒開放として十分に入球可能な開放態様に変更する。
(4)電チューの開放回数の変更をする。例えば、「左打ち遊技」においては「0.5秒開放1回」とし、「右打ち遊技」においては「0.5秒開放3回」とする。
これら(1)〜(4)の組み合わせでもよく、いずれにしろ、「左打ち遊技」よりも「右打ち遊技」においては電チューが開放されて特図スイッチSW3による入賞検知が行われ易い状態とする。
この様に、本実施例では、「右打ち遊技」において特図2保留情報が次々と貯まり易い状態となる。また、上述の様に、保留記憶は、記憶順に消化されていく。この結果、本実施例のパチンコ機では、特図1は消化され、特図2が最大4個貯まった状態で右打ち遊技が終了する。その後の「左打ち遊技」では、特図1,特図2が交互に記憶され、右打ち遊技中に最大4個貯まっていた特図2が順次消化されるのに伴って、特図1,特図2,特図1,特図2,…と順番に記憶される状態へと速やかに復帰する。この結果、遊技者が、右打ち遊技終了後における左打ち遊技での始動入賞装置7への入賞を無駄に感じることがない。特に、始動入賞装置7に対しては、まず、1個入賞させることが重要である結果、遊技者は、右打ち遊技終了後に直ちに左打ちに戻して遊技をしようと考え、興趣を途切れさせ難い。
[1.8 制御処理(エラー判定)]
主制御基板310は、図8(A)に示す制御系統により、特図スイッチSW1,SW2からの検知信号の入力順に基づくエラー判定及びサブ制御基板320及び払出制御基板330へのエラーコマンド出力によるエラー報知を実行する。エラーコマンドが出力されると、サブ制御基板320はスピーカーからエラー発生音を出力し、払出制御基板330はホールコンピュータ400へとエラーの通報を実行する。
エラー判定処理は、図8(B)のフローチャートに示す様に、特図スイッチSW1,SW2からの検知信号が入力されると起動され(S510)、今回入力された検知信号がSW1,SW2のいずれのスイッチのものであるかを示すデータ(スイッチ種別)を記憶する(S520)。そして、前回記憶したスイッチ種別を読み出し(S530)、今回記憶したスイッチ種別と異なっているか否かを判定する(S540)。この判定において、「NO」となった場合は、エラー判定フラグFを読み出す(S550)。エラー判定フラグFのデフォルト値は「0」である。続いて、エラー判定フラグFが「1」であるか否かを判定し(S560)、「NO」の場合は、エラー判定フラグFに「1」をセットする(S570)。
一方、S560の判定が「YES」の場合は、エラー信号を出力する(S580)。逆に、S540が「YES」となった場合は、エラー判定フラグFを「0」にリセットする(S590)。
本実施例においては、始動入賞装置7への遊技球の入賞は、正常な状態においては、排出路→SW1→SW2→排出路→SW1→SW2→排出路→SW1→SW2→…、となり、SW1又はSW2からの検知信号が連続しない構成となっている。これに対し、SW2→SW2といった信号が入力される場合は、球詰まりの発生若しくは不正行為が推定される。しかし、偶然、2球が続けて入賞してしまう場合はあり得ないとはいえないことから、2度続けてエラーと思われる信号入力状態となったときにエラー報知を実行することとしている。
[1.9 制御処理(普通図柄判定・電チューサポート)]
本実施例においては、大当たりによって実行される特別遊技は、いわゆる右打ちで遊技する構成となっている。特別遊技中は、大入賞口15が当選ラウンド数の開放動作を行い、遊技者は多くの賞球を獲得することができる状態となる。この特別遊技が終了したとき、確変状態においては次の大当たりになるまで、確変状態でない場合は、所定回数の「当たり/はずれ」抽選が行われるまで右打ち遊技が続行され、ゲート37を遊技球が通過したときに普通図柄抽選が実行される構成となっている。この普通図柄抽選は、「当たり」となる確率を高めたもので、「当たり」の場合には、第2始動入賞装置27の電チューが所定の開閉動作を実行し、特図3スイッチSW3により入賞検知がなされ易い状態が形成される。
このため、主制御基板310は、図9(A)に示す制御系統により、ゲートスイッチSW4からの検知信号が入力されると普通図柄抽選を実行し、第2始動入賞装置27のソレノイドSOL27に対して開閉指令を実行する。普通図柄も4個を限度に保留記憶可能に構成されている。
普通図柄判定処理は、図9(B)のフローチャートに示す様に、ゲートスイッチSW4からの検知信号が入力されると起動され(S610)、普通図柄保留情報の記憶数N4(以下、「普通図柄保留記憶数N4」という。)が4未満か否かを判定する(S620)。N4<4ならば(S620:YES)、普通図柄保留憶数N4をインクリメントし(S630)、「NO」の場合は普通図柄判定用の乱数取得に進むことなく処理を終了する。乱数取得に進むと、「当たり/はずれ」を判定するための乱数5を取得し(S640)、RAMの普通図柄保留記憶領域に記憶する(S650)。
電チューサポート処理は、図9(C)のフローチャートに示す様に、特別遊技後の右打ち遊技中のときに(S710:YES)、RAM内に普通図柄始動保留情報(乱数5)の記憶があるか否かを判定し(S720)、普通図柄始動保留情報があるときは当該記憶内容を記憶順の早いものから一つ読み出し(S730)、「当たり/はずれ」の判定を実行する(S740)。ここで、普通図柄は「当たり」の確率が高い設定となっている。「当たり」と判定されると(S740:YES)、第2始動入賞装置27のソレノイドSOL27に対して制御コマンドを出力し(S750)、始動保留情報の更新を行う(S760)。「はずれ」の場合は(S740:NO)、S750をパスしてS760へと進む。
[1.10 作用・効果]
本実施例によれば、始動入賞装置7は、通常遊技状態において開口部41が相対的に狭い開口状態となっているが、一旦、遊技球が入賞すると、相対的に広い開口状態となる。この相対的に広い開口状態は、その後、2回の入賞がなされるまで維持される。また、第1特図スイッチSW1により遊技球が検知されて取得される特図1保留記憶数N1が最大4個、第2特図スイッチSW2により遊技球が検知されて取得される特図2保留記憶数N2が最大4個となっていて、最大8個の始動保留情報を貯めることができる構成となっている。そして、上述の2回の入賞の内、1回目の入賞は第1特図スイッチSW1へと誘導され、2回目の入賞は第2特図スイッチSW2へと誘導される。この結果、始動保留情報は、特図1対応、特図2対応、特図1対応、特図2対応、…と順番に記憶され、最大8個の始動保留情報を増加させ易く、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる。
また、始動入賞装置7の開口部41を相対的に広い開口状態へと変化させ、2回の入賞の後に元の状態に復帰させる機構は、第1,第2回動部材44,45、初期化部材47からなる非電動式機構部品によって構成されているから、いわゆる電チューを備えたものの様な電力消費が必要ない。加えて、通常遊技状態において最大8個の始動保留情報を貯めるための機構が非電動式の役物で構成される結果、本実施例の様に、右打ち領域に別途電動式役物として第2始動入賞装置27を設置しても規則を満足することができる。この右打ち領域の第2始動入賞装置27は、通常遊技状態で機能する始動入賞装置7とは別体であるから、右打ち遊技において適切な入賞率となる様に設置することができ、遊技機設計の自由度を増加させる。
本実施例では、相対的に狭い開口状態の開口部41に入賞したときは乱数抽選のための処理は実行されず、賞球の払い出しも実行しない。しかし、一旦入賞すれば、その後、相対的に広い開口状態へと変化した開口部41に少なくとも2回以上入賞して、少なくとも2回以上の乱数抽選の契機が与えられるまでは、羽根42,42を復帰させない。この結果、一旦、入賞させれば、比較的早く始動保留情報が貯まりやすいから、遊技者にとって「よく回る」という印象の方が勝り、興趣を殺ぐことはない。なお、排出路46にも検知スイッチを設置して賞球の払い出しが行われる構成としてもよい。
また、始動入賞装置7に特図スイッチSW1及び特図スイッチSW2へと遊技球を流下させる通路を前後に分岐する様に配置しているので、遊技領域に対して始動入賞装置7を小型のものとすることができる。
本実施例では、第1回動部材44、第2回動部材45を用いて、順番に特図スイッチSW1,SW2へと遊技球の流下先を振り分けているから、均等に振り分けることとなり、始動保留情報が最大に達していないのに入賞しても始動保留情報が増えないといったことがない。
さらに、均等に振り分けることにより、通常遊技状態における入賞に対して、第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2のいずれで乱数抽選の契機が得られたかにより、「当たり」の場合に複数の特別遊技の中からいずれの特別遊技が選ばれるかの振り分け率を異ならせても規則上の問題がなく、その結果、通常遊技状態からの「当たり」に対する遊技者の興趣を高める効果も発揮される。
そして、第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2による乱数抽選の契機が各1回実行されたときに、羽根42,42を復帰させる構成としたので、規則上、遊技機に要求される賞球払出条件を満足する様なゲージ設計等も容易になるという効果が発揮される。
さらに、エラー判定処理を実行し、エラー報知を実行する構成を採用しているので、不正行為に対する適切な対応が可能となる効果も発揮される。そして、この場合、2回続けてエラー判定されたときにエラー報知を行う構成を採用したので、偶然、2個の遊技球が連続して入賞するといった場合をエラーと誤判定しない効果も発揮される。
[2.1 始動入賞装置の構成]
実施例2は、実施例1の始動入賞装置7に代えて、図10に示す様な構成の始動入賞装置50を備えている。始動入賞装置50は、開口幅D1が遊技球PBの直径D2よりも若干広く、ほぼ真上から来る遊技球PBは入賞し得る相対的に狭い開口状態を通常時とする開口部51と、この開口部51の開口幅を拡大する様に開く羽根52,52とを備えている。開口部51の直下に真下に向かって伸びる流下通路53が形成されている。流下通路53は、上部の分岐位置53aで、左側流下通路53bと右側流下通路53cへと左右に分岐した後、下部の合流位置53dで合流する構成となっている。この分岐位置53aよりも上側において、流下通路53に一部を臨ませる様に第1回動部材54が回動可能な状態で設置されると共に、合流位置53dよりも下側において、流下通路53に一部を臨ませる様に第2回動部材55が回動可能な状態で設置されている。
第1回動部材54は、上端側から回動中心54cよりも所定距離下側までが平板部54aとされると共に、平板部54aに続いて前方に凸となる湾曲部54bが形成されている。第1回動部材54は、シーソーの様に回動中心54cを中心として前後方向に回動し得る様になっている。但し、図10(B)の初期状態においてはさらに前方へは回動し難い様にバランスされている。この初期状態においては、流下通路53の上部で遊技球PBの下方への流下を阻害し、遊技球PBを平板部54aで受け止めて後方斜め下方向へと誘導する様に後方に下り傾斜となる状態に第1回動部材54が設置されている。
第2回動部材55も、上端側から回動中心55cよりも所定距離下側までが平板部55aとされると共に、平板部55aに続いて前方に凸となる湾曲部55bが形成されている。第2回動部材55も、シーソーの様に回動中心55cを中心として前後方向に回動し得る様になっている。但し、図10(B)の初期状態においてはさらに前方へは回動し難い様にバランスされている。この初期状態においては、流下通路53の下部で遊技球PBの下方への流下を阻害し、遊技球PBを平板部55aで受け止めて後方斜め下方向へと誘導する様に後方に下り傾斜となる状態に第2回動部材55が設置されている。
第1回動部材54が湾曲部54bに遊技球の重量を受けて、図11(B)に示す様に、立ち上がる方向へと回動すると、羽根52,52が上端を外へ開き、開口部51を相対的に広い開口状態へと変化させる。始動入賞装置50には、立ち上がった状態に回動された第1回動部材54の下端付近から、後方斜め下へと遊技球を排出する様に傾斜した排出路56が設置されている。なお、第1回動部材54は、一旦、上方へ立ち上がった状態に回動されると、後述する初期化動作が実行されるまでは、この状態を維持し続ける様に構成されている。第2回動部材55も、湾曲部55bに遊技球の重量を受けると、図12(A)に示す様に、立ち上がる方向へと回動する。
流下通路53には、図10(A)に示す様に、分岐位置53aに左右振分部材57が設置されている。左右振分部材57は、半円形の背面板57aの下端中心付近を揺動中心57bとし、背面板57aの前面側に垂直羽根57cと左右水平羽根57d,57eが一体成形されている。また、背面板57aの裏側には垂直羽根57cの頂点位置付近に錘57fが取り付けられている。この錘57fが揺動中心57bから離れた位置に取り付けられている結果、左右振分部材57は、左右いずれかへと揺動し切った状態でバランスする構成となっている。
また、左側流下通路53bと右側流下通路53cには、その高さ方向中央付近にそれぞれ遊技球検知スイッチSW1,SW2が設置されている(以下、遊技球検知スイッチSW1を、「第1特図スイッチSW1」、遊技球検知スイッチSW2を、「第2特図スイッチSW2」という。)。
始動入賞装置50には、合流位置53dの下方において通路内に突起58aを飛び出させる様に、初期化部材58が設置されている。この初期化部材58は、突起58aに遊技球PBが衝突することによって、図13(A),(B)に示す様に揺動することによって初期化動作を実行する。この初期化動作が実行されることにより、第1回動部材54及び第2回動部材55が、初期状態へと復帰する。これに伴い、羽根52,52も初期状態へと復帰する。
[2.2 始動入賞装置の動作]
次に、遊技球PBの入賞時における始動入賞装置50の各部品の作動状況について、図11〜図13に基づいて説明する。
図11(A)に示す様に、羽根52,52が閉じていて相対的に狭い開口状態の開口部51から遊技球PBが入賞すると、当該遊技球PBは、流下通路53の上部で下方への流下を阻害する様に設置された第1回動部材54の平板部54aに受け止められて後方斜め下へと誘導される。遊技球PBが、回動中心54cを越えて湾曲部54bに落ち込むと、図11(B)に示す様に、第1回動部材54が、遊技球PBの重量により、上端を上方に持ち上げる様に立ち上がった状態へと回動される。この立ち上がった状態の湾曲部54bから後方へ転がり出た遊技球PBは、流下通路53の上部から斜め後方へと伸びる様に設置された排出路56へと転がり出し、アウト口へと誘導される。
このとき、第1回動部材54の上方への回動動作に伴って、図11(B)に示す様に、羽根52,52が上端を外へ開く方向へと回動する。これにより、開口部51が相対的に広い開口状態へと変化させられる。第1回動部材54は、一旦、上方へ立ち上がった状態に回動されると、初期化動作が実行されるまではこの状態を維持し続ける。従って、羽根52,52は、初期化動作が実行されるまでは閉じた状態に復帰しない。この結果、初期化動作が実行されるまでは、開口部51は、遊技球PBが入賞し易い相対的に広い開口状態となる。
上述した羽根52,52の作動により、相対的に広い開口状態となった開口部51へと遊技球PBが入賞すると、当該遊技球PBは、第1回動部材54に邪魔されなくなった流下通路53を下方へ流下し、分岐位置53aに設置された左右振分部材57の垂直羽根57cと水平羽根57d,57eのいずれかとによって受け止められる。
図示の例では、左右振分部材57が右側に揺動した状態となっているが、左側に揺動した状態になっていても構わない。図に従って、左右振分部材57が左に右側に様宇動した状態となっていることを前提に、以下、動作を説明する。
遊技球PBは、図11(C)に示す様に、左右振分部材57の垂直羽根57cと左水平羽根57dとによって受け止められる。すると、左右振分部材57は、遊技球PBの重さによって、図11(C),(D)に示す様に、左側へと揺動され、これに伴って、遊技球PBは左側流下通路53bへと流下する。そして、さらに流下して合流位置53dにおいてさらに下方への流下を阻害する様に臨まされている第2回動部材55の平板部55aに受け止められて後方斜め下へと誘導され、回動中心55cを越えて湾曲部55bに落ち込むと、図12(A)に示す様に、第2回動部材55が、遊技球PBの重量により、上端を上方に持ち上げる様に立ち上がった状態へと回動される。この立ち上がった状態の湾曲部55bから転がり出た遊技球PBは、第2排出路59を経由してアウト口へと排出される。
遊技球PBは、こうして左側流下通路53bを流下する間に、第1特図スイッチSW1によって検知されることにより、相対的に広い開口状態へと変化した後の開口部51への遊技球PBの1回目の入賞が検知されることとなる。
相対的に広い開口状態の開口部51へと再度、遊技球PBが入賞すると、図12(B)に示す様に、当該遊技球PBは、第1回動部材54に邪魔されなくなった流下通路53を下方へ流下し、分岐位置53aにおいて左側に揺動されてバランスしている左右振分部材57の垂直羽根57cと右側の水平羽根57eとによって受け止められる。
すると、左右振分部材57は、遊技球PBの重さによって、図12(B),(C)に示す様に、右側へと揺動され、これに伴って、遊技球PBは右側流下通路53cへと流下する。そして、さらに流下して合流位置53dで合流した流下通路53の下部へと流下し、図13(A)に示す様に、初期化部材58の突起58aに衝突する。これにより、図13(A),(B)に示す様に、初期化部材58が揺動して初期化動作が実行され、図13(C)に示す様に、羽根52,52、第1回動部材54、第2回動部材55、及び初期化部材58が初期状態へと復帰する。これにより、始動入賞装置50の開口部51は、ほぼ真上から来る遊技球PBを入賞させ得る程度に相対的に狭い開口状態へと復帰する。
遊技球PBは、こうして右側流下通路53cを流下する間に、第2特図スイッチSW2によって検知されることにより、相対的に広い開口状態へと変化した後の開口部51への遊技球PBの2回目の入賞が検知されることとなる。
[2.3 制御]
本実施例においても、制御系統は、実施例1と同様に構成され、通常遊技状態において最大8個の始動保留情報を記憶することができる。
[2.4 作用・効果]
始動入賞装置50は、通常遊技状態において開口部51が相対的に狭い開口状態となっているが、一旦、遊技球が入賞すると、相対的に広い開口状態となる。この相対的に広い開口状態は、その後、2回の入賞がなされるまで維持される。この2回の入賞は、左右振分部材57により、第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2による検知位置へと交互に振り分けられる。従って、開口部51が相対的に広い開口状態となった始動入賞装置50への入賞によって取得される始動保留情報は、特図1対応、特図2対応、特図1対応、特図2対応、…と順番に記憶され、最大8個の始動保留情報を増加させ易く、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる。
また、始動入賞装置50の開口部51を相対的に広い開口状態へと変化させ、2回の入賞の後に元の状態に復帰させる機構は、実施例1と同様に非電動式機構部品によって構成されているから、電力消費の必要がなく、右打ち領域に別途電動式役物として第2始動入賞装置27を設置しても規則を満足することができ、遊技機設計の自由度を増加させる。
本実施例においても、相対的に狭い開口状態の開口部51に入賞したときは乱数抽選のための処理は実行されず、賞球の払い出しも実行しない。しかし、一旦入賞すれば、その後、相対的に広い開口状態へと変化した開口部51に少なくとも2回以上入賞して、少なくとも2回以上の乱数抽選の契機が与えられるまでは、羽根52,52を復帰させない。この結果、一旦、入賞させれば、比較的早く始動保留情報が貯まりやすいから、遊技者にとって「よく回る」という印象の方が勝り、興趣を殺ぐことはない。
本実施例に特有のものとしては、前後ではなく左右に流下通路を分岐させている結果、遊技盤の裏面側のスペースに制限を与えない構造の始動入賞装置とすることができる点をあげることができる。
本実施例では、左右に揺動して傾いた状態でバランスする構成の左右振分部材57を用いて、順番に特図スイッチSW1,SW2へと遊技球の流下先を振り分けているから、均等に振り分けることとなり、始動保留情報が最大に達していないのに入賞しても始動保留情報が増えないといったことがない。
さらに、均等に振り分けることにより、通常遊技状態における入賞に対して、第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2のいずれで乱数抽選の契機が得られたかにより、「当たり」の場合に複数の特別遊技の中からいずれの特別遊技が選ばれるかの振り分け率を異ならせても規則上の問題がなく、その結果、通常遊技状態からの「当たり」に対する遊技者の興趣を高める効果も発揮される。
そして、第1特図スイッチSW1、第2特図スイッチSW2による乱数抽選の契機が各1回実行されたときに、羽根52,52を復帰させる構成としたので、規則上、遊技機に要求される賞球払出条件を満足する様なゲージ設計等も容易になるという効果が発揮される。
さらに、エラー判定処理・エラー報知処理を実施例1と同様に実行することで、誤判定なしに不正行為に対する適切な対応が可能となる効果も発揮される。
実施例1,2のいずれによっても、通常遊技状態において始動保留情報の保留記憶個数を十分に増加させ、遊技者に「よく回る」という印象を与えることができる。
以上、発明を実施するための最良の形態としての実施例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、右打ち遊技の遊技機に限る必要はなく、始動入賞装置7,50において、開口部41,51を拡大させ又は開く入賞口拡開手段を電動式としておいて、作動・復帰手段をソフトウェアによる制御手段としても構わない。最初は相対的に狭い開口状態で、例えば、ほぼ真上からしか遊技球が入賞し得ない構造であっても、一旦入賞した後は、開口部を相対的に広い開口状態へと拡大又は開いたままに維持して2回以上の入賞・抽選を発生し易くすることにより、始動保留情報を貯めやすく、さらに特図1,特図2へと均等に振り分けることで無駄な入賞をなくし、遊技者にとって「よく回る」という印象を与える遊技機として有効である。
また、右打ち遊技において特別図柄変動による「当たり/はずれ」判定以外に、所定の役物のVゾーンへの入賞をもって「当たり」とする「1種2種混合機」と呼ばれるタイプの遊技機に適用しても構わない。
なお、非電動式機構部品における初期化動作は、初期化部材の回動動作によらず、初期化部材のスライド動作によって実行してもよい。また、作動状態を維持する機構として、左右振分部材57において用いた錘によって傾いた状態にバランスさせる機構や、磁石による吸着を利用したり、爪に引っ掛けたり、バネを利用したりなど、種々の方法によって実現されていて構わない。
本発明はパチンコ機に利用することができる。
1・・・遊技盤、3・・・裏ユニット、7・・・始動入賞装置、10・・・遊技領域、11・・・障害釘、12・・・風車、15・・・大入賞口、17・・・誘導レール、18・・・普通入賞口、19・・・アウト口、20・・・右打ち通路、27・・・第2始動入賞装置、30・・・センター役物、31・・・大型装飾体、32・・・ステージ、33・・・ワープ通路、34・・・障害ブロック、35・・・右側トンネル、37・・・ゲート、41・・・開口部、42・・・羽根、43・・・流下通路、43a・・・正面側流下通路、43b・・・背面側流下通路、44・・・第1回動部材、44a・・・平板部、44b・・・湾曲部、44c・・・回動中心、45・・・第2回動部材、45a・・・平板部、45b・・・湾曲部、45c・・・回動中心、46・・・排出路、47・・・初期化部材、47a・・・突起、50・・・始動入賞装置、51・・・開口部、52・・・羽根、53・・・流下通路、53a・・・分岐位置、53b・・・左側流下通路、53c・・・右側流下通路、53d・・・合流位置、54・・・第1回動部材、54a・・・平板部、54b・・・湾曲部、54c・・・回動中心、55・・・第2回動部材、55a・・・平板部、55b・・・湾曲部、55c・・・回動中心、56・・・排出路、57・・・左右振分部材、57a・・・背面板、57b・・・揺動中心、57c・・・垂直羽根、57d・・・左水平羽根、57e・・・右水平羽根、57f・・・錘、58・・・初期化部材、58a・・・突起、59・・・排出路、310・・・主制御基板、320・・・サブ制御基板、330・・・払出制御基板、340・・・発射制御基板、350・・・特図表示器、370・・・演出表示制御基板、400・・・ホールコンピュータ。
P・・・パチンコ機、A・・・外枠、B・・・中枠、B1・・・上枠部材、B2・・・下枠部材、B3・・・左枠部材、B4・・・右枠部材、B5・・・遊技盤保持部、D・・・前枠、E・・・上の球受け皿、F・・・下の球受け皿、G・・・打球発射装置、LCD・・・液晶表示装置、LED・・・発光装置、MT・・・モータ、SW1・・・第1特図スイッチ、SW2・・・第2特図スイッチ、SW3・・・第3特図スイッチ、SW4・・・ゲートスイッチ、SW7,SW11,SW12・・・入賞検知スイッチ、SW11,SW12・・・排出球検知スイッチ、SOL,SOL3,SOL7,SOL27・・・ソレノイド、SP・・・スピーカ、PB・・・遊技球。

Claims (7)

  1. 始動入賞手段への入賞を契機として入賞情報を取得する入賞情報取得手段と、該入賞情報取得手段が取得した入賞情報に基づいて複数種類の図柄を変動させる図柄変動演出を実行する図柄表示手段とを備え、前記図柄表示手段で実行される図柄変動演出の結果として所定の当たり表示が表示された場合に遊技者に有利な遊技が付与される遊技機において、前記入賞情報取得手段が取得した入賞情報を始動保留情報として所定個数記憶する保留記憶手段と、前記始動入賞手段に形成された開口部から入賞した遊技球を前記入賞情報取得手段による入賞情報の取得契機を与える遊技球検知手段の検知位置へと流下させる流下通路とを備えると共に、さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする遊技機。
    (1A)前記開口部は通常時において所定方向からの遊技球は入賞し得る程度の相対的に狭い開口状態となっていて、当該開口部を拡大させ又は開くことによって相対的に広い開口状態へと変化させる入賞口拡開手段を備えていること。
    (1B)前記入賞口拡開手段を、前記相対的に狭い開口状態の開口部に対して遊技球が入賞したときに作動させ、その後、前記相対的に広い開口状態の開口部に対して遊技球が所定回数以上入賞した後に復帰させる作動・復帰手段を備えていること。
  2. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
    (2)前記相対的に広い開口状態の開口部に対して遊技球が入賞したことによって前記入賞情報の取得契機が2回以上与えられるまでは、前記入賞口拡開手段の復帰を実行しない様に構成したこと。
  3. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
    (3A)前記始動入賞手段は、前記相対的に狭い開口状態の開口部に入賞した遊技球を前記検知位置へ流下させずに排出する排出路を備え、前記流下通路へは、前記相対的に広い開口状態の開口部に入賞した遊技球を前記検知位置へと誘導する様に構成されていること。
    (3B)前記作動・復帰手段は、前記流下通路内に少なくとも一部を臨ませる様に設置され、遊技球の流下に伴って前記作動と前記復帰とを実行する非電動式機構部品によって構成されていること。
  4. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の遊技機。
    (4A)前記遊技球検知手段として、第1の始動入賞検知手段と第2の始動入賞検知手段とを備え、前記入賞情報取得手段として、前記第1の始動入賞検知手段によって遊技球が検知されたときに第1の入賞情報を取得する第1の入賞情報取得手段と、前記第2の始動入賞検知手段によって遊技球が検知されたときに第2の入賞情報を取得する第2の入賞情報取得手段とを備え、前記保留記憶手段として、前記始動保留情報として前記第1の入賞情報を所定個数を上限として記憶しておく第1の保留記憶手段と、前記始動保留情報として前記第2の入賞情報を所定個数を上限として記憶しておく第2の保留記憶手段と、を備えていること。
    (4B)前記作動・復帰手段は、前記入賞口拡開装置を作動させた後、前記第1,第2の入賞情報取得手段による入賞情報の取得が少なくとも各1回以上実行された後に前記入賞口拡開手段を復帰させる手段として構成されていること。
  5. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
    (5)前記流下通路として、前記第1の始動入賞検知手段によって遊技球の検知が可能に構成された第1の流下通路と、前記第2の始動入賞検知手段によって遊技球の検知が可能に構成された第2の流下通路とが備えられると共に、前記第1,第2の流下通路のいずれか一方へと遊技球を誘導する振分手段が備えられていること。
  6. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
    (11)前記当たり表示に対応して実行される遊技者に有利な遊技は、遊技者にとっての有利さの程度が異なる複数の遊技の中から選ばれる様に構成されていて、前記第1の始動入賞検知手段と前記第2の始動入賞検知手段のいずれで遊技球を検知したことによって前記入賞情報を取得したかにより、当たりの場合にいずれの遊技が選ばれるかを定めた振り分け確率を異ならせてあること。
  7. さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の遊技機。
    (21)前記始動入賞手段における遊技球の検知状態が所定のエラー条件を満たした場合にエラー発生と判定するエラー判定手段と、前記エラー判定手段によってエラー発生と判定されたときに報知する報知手段とを備えていること。
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