JP2015154792A - 乗用作業車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転座席を備えた車体と、車体を支持する駆動車輪ユニットと、車体の走行に伴って車体周囲の作業対象物に対する刈取り作業を行う回転ブレードを有するモーアユニットと、回転ブレードを駆動するための作業用電動機と、作業用電動機を定常モード又は定常モードより消費電力が少ない省電力モードで動作制御する電動機制御部と、作業用電動機の負荷を評価する作業負荷評価部とを備え、作業負荷評価部によって評価された作業用電動機の負荷がしきい値より低い低負荷である場合に、電動機制御部は前記作業用電動機を省電力モードで動作させる。
【選択図】図1
Description
しかしながら、乗用芝刈機では、モータやエンジンによって歩行速度よりははるかに早い速度で走行しながら広大の範囲の芝刈り作業を行うものであり、走行速度や芝生の密集度などにより作業負荷は頻繁に変化する。また、作業方向性を考慮する場合、つまり芝刈り方向性を考慮する場合、その芝刈り作業において芝刈りを伴う作業走行と芝刈りを伴わない非作業走行が繰り返えされることが少なくない。そのため、電動モータの回転速度をできるだけ一定にしようとする制御では消費電力の節約は効果的なものにはならない。
本発明の具体的な構成を説明する前に、図1を用いて、本発明を特徴付けている、作業ユニットの作業用電動機にかかる負荷を評価して、所定の低負荷の場合に作業用電動機を省電力モードで運転する制御原理を説明する。なお、ここでは、電動作業車は、作業ユニットとしてモーアユニットを車体に装備している乗用電動芝刈機であり、作業用電動機は芝草を刈り取る回転ブレードのためのモータ(ブレードモータ)である。
(1)ブレードモータへの給電量;α1
作業対象としての芝草が回転ブレードの作用範囲外であるときのブレードモータへの給電量をわずかに超える給電量をしきい値として設定して、このしきい値未満では低速回転、このしきい値以上では当該低速回転よりは速い回転速度となる定常回転とする。実際に回転ブレードで芝草を刈り取っている時にはブレードモータに大きな負荷がかかるのでブレードモータへの給電量が大きくなる。これにより、作業中に検出したブレードモータへの給電量をこのしきい値で比較することにより、芝刈り時にはブレードモータは高速回転(定常回転)し、非芝刈り時には低速回転する制御が実現する。
(2)ブレードモータの回転数;α2(この回転数は単位時間当たりの回転数であり、回転速度を意味する)
負荷(トルク)が大きくなれば回転数が低下するモータを使用している場合、検出された回転数がそのまま判定基準に利用できる。つまり、非芝刈り時のブレードモータの回転数をわずかに超える回転数をしきい値として設定して、このしきい値未満では低速回転、このしきい値以上で定常回転とする。これにより、大きなトルクが必要な芝刈り時には十分なトルクを発生させるためブレードモータは高速回転(定常回転)して、大きなトルクが必要でない非芝刈り時には低速回転する制御が実現する。
(3)モーアユニットから排出される刈草量;α3(=回転ブレードによって刈り取られ
た芝草量)
モーアユニットから排出される刈草量が増加した場合、ブレードモータの負荷も大きくなっているので、モーアユニットから排出される刈草量に基づいてブレードモータの高速回転(定常回転)と低速回転との選択を行うことも可能である。従って、モーアユニットから排出される刈草量が実質的にゼロの状態を判定のしきい値とするとよい。
(4)走行に伴ってモーアユニットに入り込む推定芝草量;α4
(3)と類似するが、モーアユニットの走行方向前方側に芝草量検知センサを設けて、この芝草量検知センサからの検知信号に基づいてブレードモータの高速回転(定常回転)と低速回転との選択を行うことも可能である。芝草量検知センサとしては接触センサや画像センサを利用することができる。ここでも、入り込み量が実質的にゼロの状態を判定のしきい値とするとよい。
Lth=f(α1and/orα2and/orα3and/orα4・・・)
で示される。このようにして、しきい値が導出されると、これは芝刈り作業中での利用に供えて芝刈り作業前に設定される(#03)。なお、しきい値を導出するために適切な物理量が得られなかった場合は、予め記憶されている、デフォルトのしきい値、例えば前回作業時のしきい値を設定するとよい。
(1)L<=Lth、作業時負荷評価値がしきい値以下の場合、ブレードモータが低負荷(無負荷)状態であるとみなし、ブレードモータが定常回転(高速回転)であれば、ブレードモータに低回転指令が与えられ、これによりブレードモータは省電力のための低回転モード(省電力モード)での駆動に切り替えられる(#14)。ブレードモータが低回転であればその状態が維持される。
(2)L>Lth、作業時負荷評価値がしきい値を越えている場合、ブレードモータが高負荷状態であるとみなし、ブレードモータが低回転であれば、ブレードモータに定常回転指令が与えられ、より大きなトルクを得るためにブレードモータは高回転モードに切り替えられる(#15)。ブレードモータが高回転であればその状態が維持される。
Lに代えて用いる手法が好ましい。ただし、低回転モード(省電力モード)で走行中に芝地に進入した場合などを想定すると、低回転モードにおいてしきい値Lth以上の負荷が生じた場合は、瞬時にブレードモータは高回転モードに切り替えて、芝刈りが可能なようにすることも好ましい。
走行状態検出センサ群7には、左後車輪2aの回転数を検出する左後輪回転検出センサ70a、右後車輪2bの回転数を右後輪回転検出センサ70bなど、走行に関する情報を検出するセンサが含まれる。操縦状態検出センサ群8には、左操縦レバー15aの揺動角を検出する左操縦角検出センサ80a、右操縦レバー15bの揺動角を検出する右操縦角検出センサ80b、ブレーキペダル14の操作角を検出するブレーキ検出センサなど操縦に関する情報を検出するセンサが含まれる。作業状態検出センサ群9には、各ブレードモータ31,32,33の回転数を検出するブレード回転検出センサ91a,91b,9
1cまたは各ブレードモータ31,32,33を流れる電流を検出する電流計あるいはその両方、モーアデッキ30の排出口38から排出される刈草量を検出する刈草検出センサ、走行に伴ってモーアデッキ30に入り込む芝草の量を推定する刈草推定センサなどが含まれるが、ブレードモータ31,32,33の負荷を評価するためには、少なくとも1つ備えるとよい。ここでは、作業状態検出センサ群9には、ブレード回転検出センサ91a,91b,91cだけが備えられていることにする。
この乗用電動芝刈機がキーオンされて、コントローラ5が起動すると、フラグやタイマ等の初期化やデフォルト値の設定などの初期設定処理が行われ(#10)、その後、走行制御(#20)とここではモーアユニット3に対する制御である作業機制御(#50)が運転終了(#100Yes分岐)まで行われる。
される(#53)。この回転数フラグは、前述したブレードモータ31,32,33の制御モードの設定状態を示すものであり、定常回転(高回転)モードに設定されている場合には「定常」が、省電力(低回転)モードに設定されている場合には「低」がセットされる。なお、この実施形態では、作業の開始時には、定常モードで回転制御されるので、回転数フラグの初期値として「0」が設定されている。つまり、作業の開始時には回転数フラグの内容が「0」となるので(#53Yes分岐)、ブレードモータ31,32,33を
定常回転させるために定常回転指令が出力され(#54)、回転数フラグが「定常」にセットされる(#55)。それ以後は、回転数フラグの内容が「0」とならないので(#53No分岐)、このステップ#54と#55は実行されない。
い値Lthを設定すべく、後で説明される作業負荷初期設定処理が行われる(#80)。初期設定フラグの内容が「1」ならば(#56No分岐)、作業負荷初期設定処理はジャンプされる。
モータ31,32,33が低負荷状態ないしは無負荷状態であると判定することができ、L>(Lth+ΔL)(ΔLは調整値)ならば、ブレードモータ31,32,33が高負荷状態であると判定することができる。
駆動すべく省電力モードに移行する。さらに回転フラグに「低」をセットして(#77)、このルーチンを終了する。回転数フラグの内容が「定常」でないならば(#73No分岐)、つまり省電力モードでの駆動であるなら、そのままこのルーチンを終了する。
チェックされる(#72)。回転数フラグの内容が「低」(低回転:省電力モード)ならば(#72Yes分岐)、定常回転指令を出力し(#74)、ブレードモータ31,32,
33を定常回転(高回転)で駆動すべく定常モードに移行する。さらに回転フラグに「定常」をセットして(#76)、このルーチンを終了する。回転数フラグの内容が「低」でないならば(#72No分岐)、つまり定常モードでの駆動であるなら、そのままこのルーチンを終了する。
まず、モーアユニット3が低負荷(無負荷)であるか高負荷であるかを判定するためのしきい値を設定する作業負荷初期設定を行うための条件が成立するかどうかがチェックされる(#81)。モーアユニット3が低負荷(無負荷)状態であることがここでの条件となるので、(1)車体が停止状態である(2)刈芝排出量がゼロ(3)芝草が存在しない道路や通路を走行(4)モーアデッキ30が上昇位置に格納されている、などがチェックされる。この条件が成立しない場合(#81No分岐)、予め設定されている値、あるいは前回の作業で設定されたしきい値を今回のデフォルトのしきい値Lthとして仮に設定して
(#82)、このルーチンを終了する。
処理部51からセンサ情報を取得して1つ以上の入力パラメータ:α1、α2を求め(#83)、これを用いて負荷評価値L=f(α1and/orα2・・・)を演算する(#84)。得られた現状の低負荷状態(無負荷状態)での負荷評価値Lからしきい値Lthが演算される
(#85)。もちろん、ここで得られた負荷評価値Lをそのまましきい値Lthとしてもよ
い。決定されたしきい値Lthがしきい値設定部57で設定されると(#86)、初期設定
フラグに「1」をセットし(#87)、新規しきい値設定済みとし、このルーチンを終了する。
(a)各モータに対して、共通または専用のしきい値Lthを設定して、互いに独立した負
荷―回転制御を行う。従って、一方のモータが低回転駆動され、他方のモータが高回転駆動されることが生じうる。
(b)設定された共通または専用のしきい値Lthより低い低負荷と評価されたモータの数
が多数となった場合に全モータを低回転とする多数決制御を行う。
(c)全モータが、設定された共通または専用のしきい値Lthより低い低負荷と評価され
た場合に、全モータを低回転とする。言い換えると、1つでもしきい値Lth以上と評価さ
れるモータがある限り、全モータは定常回転を維持する。
(1)上述した実施形態では、負荷に基づく作業用電動機への給電量の切替を二段階としていたが、さらに多くの段階にわけて精細な省電力制御を行ってもよい。もちろん、負荷に応じて無段階で給電量を調整してもよい。
(2)上述した実施形態では、一旦設定されたしきい値Lthは新たに求められ設定されるまでは固定値として用いられていたが、環境変化等に基づいて所定範囲で変動するアクティブなしきい値としてもよい。
(3)上述した実施形態では、しきい値Lthは作業負荷初期設定ルーチンに基づいて設定されていたが、運転部の電気操作パネル18などに設けられたしきい値設定器により人為的に設定・変更できるように構成し、この人為的に設定されたしきい値で、定常モードと省電力モードとを自動切換えできるような構成を採用してもよい。もちろん、コントローラ5に予め設定・記憶されたしきい値のみで定常モードと省電力モードとを自動切換えするような構成を採用してもよい。
(4)上述した実施形態の乗用作業車は、駆動車輪ユニットも電動機で行う完全電気車両であったが、エンジン(内燃機関)を搭載して、駆動車輪ユニットをエンジンの駆動力あるいはエンジンの駆動力で回された発電機からの電力によって駆動されるハイブリッド型車両であってもよい。また、駆動車輪ユニットはエンジンにより駆動され、作業用電動機はバッテリによって駆動される通常のエンジン車両であってもよい。
(5)上述した実施形態では、作業ユニットをモーアユニット3とする乗用電動芝刈機を例としていたが、本発明が適用できる乗用作業車としては、芝刈機以外、耕耘機、トラクタ、田植機、コンバイン、土木・建築作業機、除雪車などが挙げられる。
2a:左後車輪
2b:右後車輪
3:モーアユニット(作業ユニット)
10:車体
11:運転座席
15:操縦ユニット
15a:左操縦レバー
15b:右操縦レバー
20:バッテリ
21:左輪モータ(走行用電動機ユニット)
22:右輪モータ(走行用電動機ユニット)
31,32,33:ブレードモータ(作業用電動機)
31a,32a,33a:回転ブレード(作業デバイス)
5:コントローラ
51:センサ情報処理部
52:左輪速度演算部
53:右輪速度演算部
54:走行制御部
55:入力パラメータ演算部
56:作業負荷評価部
57:しきい値設定部
58:モーア制御部(電動機制御部)
7:走行状態検出センサ群
8:操縦状態検出センサ群
80a:左操縦角検出センサ
80b:右操縦角検出センサ
9:作業状態検出センサ群
Lth:しきい値
Claims (6)
- 運転座席を備えた車体と、当該車体を支持する駆動車輪ユニットと、前記車体の走行に伴って車体周囲の作業対象物に対する刈取り作業を行う回転ブレードを有するモーアユニットと、
前記回転ブレードを駆動するための作業用電動機と、
前記作業用電動機を定常モード又は当該定常モードより消費電力が少ない省電力モードで動作制御する電動機制御部と、前記作業用電動機の負荷を評価する作業負荷評価部とを備え、
前記作業負荷評価部によって評価された前記作業用電動機の負荷がしきい値より低い低負荷である場合に、前記電動機制御部は前記作業用電動機を省電力モードで動作させる乗用草刈り機。 - 前記作業負荷評価部による負荷評価は、前記作業用電動機への供給電流値、前記作業用電動機の回転数、前記作業対象物に対する作業量のうちの少なくとも1つを入力パラメータとして負荷評価値を求めることにより行われる請求項1に記載の乗用草刈り機。
- 前記しきい値を設定するしきい値設定部を備え、
前記しきい値設定部は、前記作業用電動機の低負荷状態における、前記作業用電動機への供給電流値、前記作業用電動機の回転数、前記作業対象物に対する作業量のうちの少なくとも1つを入力パラメータとして負荷評価値を求め、当該負荷評価値に基づいて前記しきい値を設定する請求項1又は2に記載の乗用草刈り機。 - 前記しきい値設定部によるしきい値の設定が行われる低負荷状態が、前記車体が停止状態にあるという条件、前記作業対象物が存在しない箇所を走行しているという条件、刈取り後の前記作業対象物の排出量がゼロであるという条件、及び、前記モーアユニットが前記作業対象物に対する刈取り作業を行わない上昇位置に格納されているという条件のうちの少なくともいずれか1つを満たす状態である請求項3に記載の乗用草刈り機。
- 前記しきい値が、前記車体が走行する環境変化に基づいて、所定範囲内で変動するしきい値である請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗用草刈り機。
- 前記定格回転モードにおいて前記負荷が前記しきい値より低い状態が所定時間継続した場合に前記省電力モードに移行し、且つ、前記省電力モードにおいて前記負荷がしきい値以上になった場合に、瞬時に定格回転モードに移行する請求項1〜5のいずれか一項に記載の乗用草刈り機。
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