JP2015155395A - 頭皮頭髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】頭皮のバリア機能の改善効果、長期間にわたるフケおよびかゆみの改善効果を有し、更に頭髪のパサつきを抑えなめらかな手触り感に優れる頭皮頭髪化粧料を提供する。【解決手段】1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物と、加水分解シルクタンパク質と、を含んでなる頭皮頭髪化粧料。1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物がピロクトンオラミンであることが好ましい。加水分解シルクタンパク質が加水分解セリシンであることが好ましい。さらに抗菌性を有する植物抽出物を含有することが好ましい。また頭皮頭髪化粧料のpHが4.5〜7.5であることが好ましい。【選択図】 なし

Description

本発明は、頭皮頭髪化粧料に関する。
一般に、フケは、頭皮の表皮細胞が増殖し角化した後、ターンオーバーによって角質片として剥がれ落ちたものであり、正常な頭皮においても発生する。しかしながら、頭皮の表皮細胞の増殖および角化が異常に亢進することで、フケ症と呼ばれる皮膚トラブルとなる場合がある。
従来、フケおよびかゆみの原因は、頭皮の過剰な皮脂、頭皮常在微生物(好脂質性真菌のマラセチア菌)であることが知られている。皮脂から、主に頭皮常在微生物のリパーゼにより遊離脂肪酸と、紫外線により過酸化脂質とが生成する。これらの皮脂由来の遊離脂肪酸や過酸化脂質は起炎物質となり頭皮に炎症を引き起こすことにより、頭皮表皮細胞の角化異常を招き、フケ症が発症すると考えられている。さらに、近年の清潔意識の定着による洗髪回数の増加、それに伴うドライヤーの熱や紫外線などによる頭皮の乾燥により、頭皮のバリア機能の低下を招き、フケ症が発症するとも考えられている。皮脂由来の遊離脂肪酸や過酸化脂質は、バリア機能の低下した頭皮を刺激し、さらにフケを増悪させたり、炎症によるかゆみを生じさせたりする。そのため、フケおよびかゆみを抑制する目的で、抗菌剤又は殺菌剤を配合した頭皮頭髪化粧料が提案されている。
例えば、特許文献1には、(A)マルトオリゴ糖と、(B)ピロクトンオラミン、ジンクピリチオン、硝酸ミコナゾール及び硫黄から選択される少なくとも1種の抗菌剤を含有させ、(A)マルトオリゴ糖と(B)抗菌剤の含有量の質量比(A/B)を0.01〜100とすることで、頭皮の赤みおよびフケを飛躍的に改善でき、更に頭皮のかゆみを改善し、かつ頭皮のかゆみ改善効果が長期間にわたって持続可能な頭皮頭髪化粧料が開示されている。
しかしながら、抗菌剤による一時的な頭皮の赤みおよびフケの改善効果、かつ長期間にわたるかゆみ改善効果は得られるものの、乾燥、皮脂過多といった頭皮のバリア機能低下の原因の改善にまでは至っておらず、時間の経過とともに再び症状が引き起こされるという課題がある。また、頭皮に対する効果はあるものの、頭髪に対する効果はほとんどなく、頭髪のパサつき、手触りを改善する効果は期待できない。
上記課題を解決すべく、特許文献2には、(A)R−(OCHCH(OH)CH−N(R・X(式中、Rは、直鎖又は分岐した炭素数12〜24の飽和もしくは不飽和アルキル基、Rは炭素数1〜3のアルキル基、mは1〜5の整数、Xはハロゲン原子又は炭素数1〜3のアルキル硫酸基を示す。)で表されるヒドロキシエーテル型カチオン、(B)炭素数14〜24の長鎖のアルキル基を有する高級アルコール、(C)抗菌剤及びカチオン性殺菌剤から選ばれる少なくとも1種、を含有させることにより、抗フケ、抗かゆみおよびデオドラント効果を有し、更にべたつきや重さを感じることなく、しなやかでしっとりとした仕上がり感を与えることができ、かつ低湿度下でのパサつき防止とうるおい感に優れた毛髪化粧料が開示されている。
しかしながら、抗菌剤およびカチオン性殺菌剤による抗フケ、抗かゆみ効果は得られるものの、頭皮のバリア機能低下の原因の改善にまでは至っておらず、時間の経過とともに再び症状が引き起こされるという課題がある。
特開2011−148773号公報 特開2010−013404号公報
本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、頭皮のバリア機能の改善効果、長期間にわたるフケおよびかゆみの改善効果を有し、更に頭髪のパサつきを抑えなめらかな手触り感に優れる頭皮頭髪化粧料を提供することを目的とする。
本発明は、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物と、加水分解シルクタンパク質とを含んでなる頭皮頭髪化粧料である。
前記1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物がピロクトンオラミンであることが好ましい。
前記1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.03〜3質量%であることが好ましい。
前記加水分解シルクタンパク質が加水分解セリシンであることが好ましい。
前記加水分解シルクタンパク質の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.001〜2質量%であることが好ましい。
さらに、抗菌性を有する植物抽出物を含有することが好ましい。
前記抗菌性を有する植物抽出物の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.0001〜1質量%であることが好ましい。
また、本発明の頭皮頭髪化粧料のpHが4.5〜7.5であることが好ましい。
本発明によれば、頭皮のバリア機能の改善効果、長期間にわたるフケおよびかゆみの改善効果を有し、更に頭髪のパサつきを抑えなめらかな手触り感に優れる頭皮頭髪化粧料を提供することができる。
本発明の頭皮頭髪化粧料は、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物と、加水分解シルクタンパク質とを含んでなるものである。
1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物の殺菌作用と、加水分解シルクタンパク質の抗酸化作用とにより、頭皮常在微生物が作り出す遊離脂肪酸の生成抑制効果が得られるため、フケおよびかゆみ改善を相乗的に向上させることができる。
また、加水分解シルクタンパク質の保湿作用により、頭皮の乾燥を改善し、過剰な皮脂分泌を抑制することができる。これにより、フケおよびかゆみ改善を相乗的に向上させることができる。また、頭皮の乾燥の改善効果を持続させることにより、バリア機能を改善することができる。バリア機能が改善することにより、頭皮の皮脂酸化物に対する刺激抑制効果を得ることができる。さらに、加水分解シルクタンパク質の保湿作用および皮膜形成作用により、頭髪のパサつきを抑え、手触りを改善することができる。
まず、本発明に用いられる1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物について説明する。
1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物としては、1−ヒドロキシ−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−6−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジメチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ヘプチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(1−エチルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ウンデシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−プロペニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−オクテニル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,2−ジブチル−ビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(シクロヘキセニリデン−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−シクロヘキシル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(メチル−シクロヘキシル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔2−(ジメチルシクロヘキシル)−プロピル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4―メチル−6−(3−メチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第3ブチル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチル−4−クロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3,5−ジクロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−ブロム−4−クロル−フェニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メトキシスチリル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4−ニトロフェノキシ)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−シアノフェノキシメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェニルスルホニルメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−〔1−(4−クロルフェニルスルホニル)−ブチル〕−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンジル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4−ジメチルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(第3ブチル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−クロル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−クロルベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,5−ジクロル−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブロム−ベンジル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェノキシメチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(3−メチルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−第2ブチルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,5−トリクロルフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−ブロムフェノキシ−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−クロルフェニルメルカプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(4−メチルフェニルメルカプト−メチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2−ナフチル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−ベンズヒドリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−フリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フリルビニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−スチリル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(フェニルブタジエニル)−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4−フェニル−6−メチル−2−ピリドン、1−ヒドロキシ−4,6−ジフェニル−2−ピリドン等を挙げることができる。
上記化合物は、塩として用いることもできる。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩およびマグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等の無機イオンとの塩、亜鉛塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩等の2〜4価の陽イオンとの塩、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、2−アミノ−2−メチル−n−プロパノール、ジメチルアミノプロパノール、2−アミノ−2−メチル−プロパンジオール、トリ−イソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、モルホリン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、トリブチルアミン、ドデシルアミン、N,N−ジメチル−ドデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、ジメチルステアリルアミン、N−メチル−モルホリン、N−メチルピペラジン、4−メチルシクロヘキシルアミン、N−ヒドロキシエチル−モルホリン等の有機アミンとの塩等を挙げることができる。
なかでも、頭皮常在微生物の繁殖抑制効果、頭皮常在微生物が作り出す遊離脂肪酸の生成抑制効果、およびフケおよびかゆみ改善効果に優れるだけでなく、化粧品原料としての使用実績があり皮膚に対する安全性が確認されていることから、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2(1H)−ピリドンモノエタノールアミン塩であるピロクトンオラミンが好ましい。
なお、ピロクトンオラミンは、医薬品用や化粧品用として市販されているものを用いることができる。該市販品としては、商品名「オクトピロックス(登録商標)」(クラリアントジャパン株式会社製)等を挙げることができる。
1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物の含有量は、頭皮頭髪化粧料全体に対し、0.03〜3質量%であることが好ましく、フケおよびかゆみ改善の観点から0.1〜1質量%であることがより好ましい。含有量が、0.03量%以上であることにより、十分なフケおよびかゆみ改善効果が得られる。3質量%以下であることにより、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物由来の刺激や臭いを抑制することができるだけでなく、頭皮頭髪化粧料の安定性を保つことができる。
次に本発明に用いられる加水分解シルクタンパク質について説明する。
本発明に用いられる加水分解シルクタンパク質は、シルクタンパク質を酸またはアルカリ、もしくは酵素処理により、加水分解して得られるものである。シルクタンパク質は、フィブロイン、セリシンを主成分とするタンパク質の混合物であり、本発明においては、フィブロイン、セリシンを単独もしくは混合物の状態で加水分解したものを用いることができるが、抗酸化作用や保湿作用が高く、乾燥や肌荒れの予防および/または改善効果の点から、セリシンを加水分解したものを用いることが好ましい。
セリシンのアミノ酸組成は、皮膚角質層の水分調整に関わる天然保湿因子(NMF:natural moisturizing factor)のアミノ酸組成と類似しており、特に親水性に富むセリン、スレオニンなどヒドロキシル基を有するアミノ酸の割合が多い。保湿剤として使用されているフィブロインやコラーゲンなどの天然タンパク質に比べてもセリン、スレオニンなどを多く含むセリシンは、親水性が高く、保湿剤として優位である。しかも、皮膜形成作用に優れるため、頭皮や頭髪に選択的に吸着し、保水性を向上させることができる。よって、頭髪のパサつきを改善するとともに、頭皮の角質層の水分量を改善し、なめらかでしっとりとした頭皮環境を維持することができる。
かかるセリシンは、蚕繭や生糸などから加水分解物として容易に入手可能である。すなわち、本発明において用いられる加水分解セリシンは、蚕繭や生糸などに含まれるセリシンを、たとえば、塩酸、硫酸もしくはリン酸などを使用した酸加水分解法、水酸化ナトリウムもしくは炭酸ナトリウムなどを使用したアルカリ加水分解法、または、微生物や植物由来のプロテアーゼを使用した酵素分解法により、部分加水分解して溶出し、得ることができる。これを公知のタンパク質分離精製手法に従って精製することによって、高純度のセリシン加水分解物の水溶液を得ることができる。さらに、熱風乾燥、減圧乾燥、または凍結乾燥などの処理に付して乾燥させ、固体としてもよい。
加水分解セリシンの重量平均分子量は、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜50,000であることがより好ましい。重量平均分子量が1,000以上であることにより、セリシンの有する様々な作用効果、特に皮膜形成作用、保湿作用、抗酸化作用が十分に得られ、頭髪のパサつき感、頭皮のバリア機能を改善するとともに、フケおよびかゆみ改善効果が得られる。重量平均分子量が100,000以下であることにより、水溶性が低下することがないため、経時的な加水分解セリシンの析出を防ぎ、頭皮頭髪化粧料の安定性を保つことができる。なお、重量平均分子量は、高速液体クロマトグラフCLASS−LC10(株式会社島津製作所製)を用いたGPC分析により測定し、求めることができる。
加水分解セリシンは、アミノ酸組成としてセリンを20〜40モル%含有することが好ましい。セリン含有量が20モル%以上であることにより、セリシンの有する様々な作用効果、特に保湿作用が十分に得られる。また、加水分解セリシンが、天然タンパク質セリシン(セリン含有量32モル%前後)に由来するものであることから、セリン含有量は最大でも40モル%である。なお、アミノ酸組成は、高速液体クロマトグラフアミノ酸分析システムLC−10(株式会社島津製作所製)を用いたポストカラム誘導体化−蛍光検出法により測定し、求めることができる。
本発明における加水分解シルクタンパク質の含有量は特に限定されず、頭皮頭髪化粧料の剤型や目的などによって調整することができるが、頭皮頭髪化粧料全体に対し、0.001〜2質量%であることが好ましく、抗酸化作用によるフケおよびかゆみ改善効果、および保湿作用によるバリア機能改善効果、刺激抑制効果の観点から、0.01〜1質量%であることがより好ましい。含有量が0.001質量%以上であることにより、皮膜形成作用、保湿作用、抗酸化作用が十分に発揮される。2%質量以下であることにより、べたつき感が増強されることがなく使用感に優れ、頭髪のパサつきを抑え、なめらかな手触り感が得られる。
次に本発明に用いられる抗菌性を有する植物抽出物について説明する。
本発明に用いられる抗菌性を有する植物抽出物としては、例えば、カンゾウエキス、ショウキョウエキス、ドクダミエキス、シャクヤクエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ボタンエキス、オウバクエキス、キョウニンエキス、ケイ皮エキス、チョウジエキス、チャエキス等を挙げることができ、1種または2種以上を選択して用いることができる。なかでも、抗菌作用の相加効果による頭皮常在微生物の繁殖抑制効果、遊離脂肪酸の生成抑制効果、フケおよびかゆみ改善効果、および血行促進作用、抗炎症作用による頭皮のバリア機能改善効果が得られることから、ショウキョウエキス、ドクダミエキスが好ましい。
なお、上記抗菌性を有する植物抽出物は、化粧品用として市販されているものを用いることができる。該市販品としては、例えば、ショウキョウエキスとして、商品名「ショウキョウチンキ」(丸善製薬株式会社製)、ドクダミエキスとして、商品名「ファルコレックス ドクダミB」(一丸ファルコス株式会社製)等が好ましく用いられる。
抗菌性を有する植物抽出物の含有量は、頭皮頭髪化粧料全体に対し、0.0001〜1質量%であることが好ましく、フケおよびかゆみ改善効果およびバリア機能改善による刺激抑制効果の観点から、0.0001〜0.1質量%であることがより好ましい。含有量が0.0001質量%以上であることにより、加水分解シルクタンパク質との保湿効果の相乗効果が得られる。1質量%以下であることにより、頭皮頭髪化粧料の安定性を保つことができる。
本発明の頭皮頭髪化粧料のpHは、4.5〜7.5であることが好ましい。pHがこの範囲であることにより、バリア機能の低下した頭皮に対して、皮膚刺激を最小限に抑えることができる。また、頭髪のキューティクルの開きが小さくなることもなく、大きくなりすぎることもなく適度であるため、水素結合および/またはイオン結合により加水分解シルクタンパク質の頭髪への吸着力が高まるため、頭髪のパサつきを抑えなめらかな手触り感が得られる。さらに抗菌剤、加水分解シルクタンパク質、および植物抽出物を析出させずに、頭皮頭髪化粧料を安定に保つことができる。
本発明においてpHの調整は、一般的に使用されるpH調整剤を用いて行うことができ、例えば、酸として、塩酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、およびこれらの塩等、塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化カリウム、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノ−ル等を挙げることができ、これらを1種もしくは2種以上を選択して用いることができる。
なお、本発明においてpHの測定は、卓上型pHメーターLAQUA pH METER F−71(株式会社堀場製作所製)を用いて、以下のように行う。すなわち、頭皮頭髪化粧料を25℃に調整し、頭皮頭髪化粧料の原液に電極を浸し、60秒経過後の数値を読み取る。
本発明の頭皮頭髪化粧料は、以上に説明した、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物と、加水分解シルクタンパク質と、を必須成分として含有するものであるが、本発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて、その他の成分を含有することができる。その他の成分としては、通常、化粧品や医薬部外品、医薬品などの頭皮頭髪化粧料に用いられるものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有効成分、保湿剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、乳化剤、増粘剤、界面活性剤、キレート剤、油性成分、アルコール類、色材、粉末成分、ビタミン類、抗炎症剤、pH調整剤、防腐剤などが挙げられる。
本発明の頭皮頭髪化粧料は、化粧品、医薬部外品、医薬品として、頭皮頭髪に適用されるものを指し、例えば、ヘアシャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアローション、ヘアリキッド、ヘアクリーム、ヘアフォーム、リーブオントリートメント、育毛剤等に用いることができる。また、本発明の頭皮頭髪化粧料は、常法により製造することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、本発明にかかる頭皮頭髪化粧料に含有される加水分解シルクタンパク質およびその水溶液の調製について示す。
[加水分解シルクタンパク質]
生糸からなる絹織物を、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液(pH11〜12)で95℃にて2時間処理し、加水分解セリシンを抽出した。得られた抽出液を平均孔径0.2μmのフィルターで濾過し、凝集物を除去した後、濾液を透析膜により脱塩し、濃度0.2質量%のセリシン加水分解物抽出液を得た。この抽出液を、エバポレーターを用いて濃度約2質量%まで濃縮した後、凍結乾燥して、加水分解セリシンを主成分とする加水分解シルクタンパク質の粉末を得た。この加水分解シルクタンパク質の分子量分布は3,000〜70,000、重量平均分子量は30,000で、アミノ酸組成としてセリンを35モル%含有していた。
[加水分解シルクタンパク質水溶液]
前記加水分解シルクタンパク質の粉末5gを精製水95gに溶解させ、加水分解シルクタンパク質水溶液とした。
なお、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物、および抗菌性を有する植物抽出物は、医薬品、医薬部外品または化粧料用として市販されているものを用いた。
・ピロクトンオラミン:商品名「オクトピロックス(登録商標)」(クラリアントジャパン株式会社製)
・ショウキョウエキス:商品名「ショウキョウチンキ」(丸善製薬株式会社製)
・ドクダミエキス:商品名「ファルコレックス ドクダミB」(一丸ファルコス株式会社製)
次に、本発明の実施例の処方を示す。
[実施例1〜13、比較例1〜3]
表1に示した処方にて、本発明の実施例1〜13、比較例1〜3にかかる頭皮頭髪用ローションを調製した。なお、頭皮頭髪用ローションは、精製水に全ての成分を順次添加して、混合、均一化することにより調製した。表1に示す各成分の組成物中の量は質量%によるものであり、精製水の量を示す残余とは全体として100質量%にする量をいう。また、クエン酸ナトリウムおよびクエン酸は、指定のpHとなるように適量を配合した。
表1に示した頭皮頭髪用化粧料について、パネラー10名を1群とした使用試験を行った。なお、使用試験は各群にブラインドにて行い、本発明の効果を確認した。なお評価方法は以下の方法に従った。
[バリア機能の改善効果(保湿力)]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭皮が乾燥している10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。1週間経過後、頭皮角質水分量を測定した。頭皮角質水分量は、コンダクタンス値として、SKICON−200(アイ・ビイ・エス株式会社製)を用い、室温23℃、湿度55%の恒温恒湿室内にて測定した。なお、塗布物の直接的な影響を避けるため、測定の15分以上前にシャンプーにて頭皮を洗浄した。ついで、頭皮の任意の20カ所を測定し、平均値を算出した。頭皮頭髪化粧料の使用前後の頭皮角質水分量の平均値から、下記式よりコンダクタンス値の上昇率を算出し、下記評価基準に従って保湿力を評価した。
コンダクタンス値の上昇率(%)
=(使用後の水分量−使用前の水分量)/(使用前の水分量)×100
[評価基準]
5:パネラー10名のコンダクタンス上昇率の平均が55%以上
4:パネラー10名のコンダクタンス上昇率の平均が40%以上55%未満
3:パネラー10名のコンダクタンス上昇率の平均が25%以上40%未満
2:パネラー10名のコンダクタンス上昇率の平均が10%以上25%未満
1:パネラー10名のコンダクタンス上昇率の平均が10%未満
[フケの改善効果]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭皮にフケが生じている10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。1週間経過後、下記評価基準に従って頭皮のフケの改善効果を評価した。
[評価基準]
5:10名中9名以上に頭皮のフケの改善を認めた
4:10名中7〜8名に頭皮のフケの改善を認めた
3:10名中5〜6名に頭皮のフケの改善を認めた
2:10名中3〜4名に頭皮のフケの改善を認めた
1:10名中0〜2名に頭皮のフケの改善を認めた
[かゆみの改善効果]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭皮にかゆみが生じている10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。1週間経過後、下記評価基準に従って頭皮のかゆみの改善効果を評価した。
[評価基準]
5:10名中9名以上に頭皮のかゆみの改善を認めた
4:10名中7〜8名に頭皮のかゆみの改善を認めた
3:10名中5〜6名に頭皮のかゆみの改善を認めた
2:10名中3〜4名に頭皮のかゆみの改善を認めた
1:10名中0〜2名に頭皮のかゆみの改善を認めた
[フケの改善の持続性]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭皮にフケが生じている10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。使用をやめてから1週間経過後、下記評価基準に従って頭皮のフケの改善効果の持続性を評価した。
[評価基準]
5:使用後1週間フケが改善された人が10名中9名以上
4:使用後1週間フケが改善された人が10名中7〜8名
3:使用後1週間フケが改善された人が10名中5〜6名
2:使用後1週間フケが改善された人が10名中3〜4名
1:使用後1週間フケが改善された人が10名中0〜2名
[かゆみの改善の持続性]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭皮にかゆみが生じている10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。使用をやめてから1週間経過後、下記評価基準に従って頭皮のかゆみの改善効果の持続性を評価した。
[評価基準]
5:使用後1週間かゆみが改善された人が10名中9名以上
4:使用後1週間かゆみが改善された人が10名中7〜8名
3:使用後1週間かゆみが改善された人が10名中5〜6名
2:使用後1週間かゆみが改善された人が10名中3〜4名
1:使用後1週間かゆみが改善された人が10名中0〜2名
[頭髪のパサつき抑制効果(なめらかな手触り感)]
実施例1〜13および比較例1〜3の頭皮頭髪用化粧料を、頭髪にパサつきが生じている10名のパネラーが1日1回、1週間、塗布した。1週間経過後、下記評価基準に従って頭髪のパサつき抑制効果を評価した。
[評価基準]
5:10名中9名以上に頭髪のパサつきの改善を認めた
4:10名中7〜8名に頭皮のパサつきの改善を認めた
3:10名中5〜6名に頭皮のパサつきの改善を認めた
2:10名中3〜4名に頭皮のパサつきの改善を認めた
1:10名中0〜2名に頭皮のパサつきの改善を認めた
表1より明らかなように、本発明の実施例においては、フケおよびカユミの改善効果および持続性が認められた。さらに、頭髪のパサつき改善効果が認められた。これに対し、1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物のみを含有する比較例1、加水分解シルクタンパク質水溶液を含有しない比較例2および3においては、改善傾向はみられるものの、その程度は加水分解シルクタンパク質水溶液と1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物の双方を含有する実施例よりも低かった。
Figure 2015155395
本発明の他の実施例を示す。
[実施例14]シャンプー (質量%)
(1)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 15
(2)ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム 10
(3)アルキルグルコシド 10
(4)1,3−ブチレングリコール 10
(5)1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物 0.75
(6)加水分解シルクタンパク質水溶液 1.0
(7)ショウキョウエキス 0.05
(8)ドクダミエキス 0.05
(9)フェノキシエタノール 適量
(10)乳酸 適量
(11)精製水 残余
pH5.5
製法:(1)〜(5)、(9)〜(11)をそれぞれ80℃で撹拌、混合した。50℃まで冷却した後、(6)〜(8)を添加し、撹拌する。
[実施例15]シャンプー (質量%)
(1)ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム 15
(2)N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン 10
(3)アルキルグルコシド 10
(4)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 5
(5)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1
(6)1,3−ブチレングリコール 10
(7)1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物 0.5
(8)加水分解シルクタンパク質水溶液 0.5
(9)ショウキョウエキス 0.01
(10)ドクダミエキス 0.01
(11)フェノキシエタノール 適量
(12)クエン酸 適量
(13)精製水 残余
pH5.5
製法:(1)〜(7)、(11)〜(13)をそれぞれ80℃で撹拌、混合した。50℃まで冷却した後、(8)〜(10)を添加し、撹拌する。
本発明の実施例14および15について、10名のパネラーが1日1回洗髪し、実施例1〜13と同様に評価を行った。その結果、全ての項目に対し、評価基準5の結果が得られた。したがって、フケおよびカユミの改善効果および持続性が認められた。さらに、頭髪のパサつき改善効果が認められた。
なお、実施例1〜14については、上記使用試験期間中に皮膚刺激性を訴えたパネラーはおらず、安全性が良いことが示された。また、分離や凝集などの状態変化は見られず、安定性が良いことが示された。

Claims (8)

  1. 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物と、加水分解シルクタンパク質と、を含んでなる頭皮頭髪化粧料。
  2. 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物がピロクトンオラミンである、請求項1に記載の頭皮頭髪化粧料。
  3. 1−ヒドロキシ−2−ピリドン系化合物の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.03〜3質量%である、請求項1または2に記載の頭皮頭髪化粧料。
  4. 加水分解シルクタンパク質が加水分解セリシンである、請求項1に記載の頭皮頭髪化粧料。
  5. 加水分解シルクタンパク質の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.001〜2質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の頭皮頭髪化粧料。
  6. さらに、抗菌性を有する植物抽出物を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の頭皮頭髪化粧料。
  7. 抗菌性を有する植物抽出物の含有量が頭皮頭髪化粧料全量に対し0.0001〜1質量%である、請求項6に記載の頭皮頭髪化粧料。
  8. 頭皮頭髪化粧料のpHが4.5〜7.5である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の頭皮頭髪化粧料。
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