JP2015168024A - 刃先交換式切削工具 - Google Patents

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優次 高木
Yuji Takagi
優次 高木
石川 陽一
Yoichi Ishikawa
陽一 石川
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Abstract

【課題】切削インサートをクランプネジによって固定してもクーラントを供給することが可能であるとともに、供給されたクーラントを効率的に切刃や切削部位に排出する。
【解決手段】工具本体1のインサート取付座5にはクーラント供給孔2Cに連通してクランプ機構7のクランプネジ8がねじ込まれるクランプネジ孔2Bが形成され、インサート本体6Aにはクランプネジ8が挿通される貫通孔6Dが形成され、切削インサート6は貫通孔6Dが開口した被押圧面6Cが押圧されてインサート取付座5に取り付けられ、切刃6Bは被押圧面6Cに形成され、クランプネジ8のネジ軸部8Aにはネジ中心線C方向に延びるネジ溝部8Dが形成され、このネジ溝部8Dは被押圧面6Cと被押圧面6Cを押圧するクランプ機構7の押圧面との少なくとも一方に形成されたクーラント排出溝部9Dに連通している。
【選択図】図4

Description

本発明は、工具本体に形成されたインサート取付座に、切刃が形成されたインサート本体を有する切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式切削工具に関するものである。
このような刃先交換式切削工具において、切削インサートの切削領域を冷却するクーラント供給路を備えたものとして、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この特許文献1に記載された刃先交換式切削工具においては、軸状のツールホルダの先端に円形の切刃を有する切削インサートが嵌合して固定させられるインサート取付座が形成され、ツールホルダには、その中心軸線に沿って貫通孔が形成されてインサート取付座に開口するとともに、切削インサートにも、上記貫通孔に連通する貫通孔が形成されて上記切刃が形成された頂面に開口し、これらの貫通孔を通してクーラントが供給可能とされている。
特開2011−506111号公報
しかしながら、このような刃先交換式切削工具では、周縁部に切刃が形成された頂面(すくい面)に垂直にクーラントが排出させられるため、切刃および該切刃による被削材の切削部位に効率的にクーラントを供給することは困難であった。また、切削インサートの貫通孔にクランプネジを挿通してツールホルダの貫通孔にねじ込むことにより切削インサートを強固に固定しようとすると、クーラントの供給路が閉塞してしまってクーラントを供給すること自体ができなくなる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、切削インサートをクランプネジによって固定してもクーラントを供給することが可能であるとともに、供給されたクーラントを効率的に切刃や切削部位に排出することができる刃先交換式切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、工具本体に形成されたインサート取付座に、切刃が形成されたインサート本体を有する切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式切削工具であって、上記インサート取付座にはクランプネジ孔が形成されているとともに、上記インサート本体には貫通孔が形成されていて、上記切削インサートは、上記貫通孔に挿通されて上記クランプネジ孔にねじ込まれるクランプネジを備えたクランプ機構により、上記貫通孔が開口した被押圧面が押圧されて上記インサート取付座に取り付けられるとともに、上記切刃は上記被押圧面に形成されており、上記クランプネジ孔は、上記工具本体に形成されたクーラント供給孔に連通するとともに、上記クランプネジのネジ軸部には、該クランプネジのネジ中心線方向に延びるネジ溝部が形成されていて、このネジ溝部は、上記被押圧面とこの被押圧面を押圧する上記クランプ機構の押圧面との少なくとも一方に形成されたクーラント排出溝部に連通していることを特徴とする。
このように構成された刃先交換式切削工具では、その上記クランプ機構において、インサート本体の貫通孔に挿通されたクランプネジが、クーラント供給孔に連通するインサート取付座のクランプネジ孔にねじ込まれることにより、切削インサートが取り付けられるが、このクランプネジのネジ軸部には、該クランプネジのネジ中心線方向に延びるネジ溝部が形成されているので、このネジ溝部内を通してクーラントをインサート本体の被押圧面側に供給することができる。
そして、このネジ溝部は、クランプ機構により押圧させられるインサート本体の被押圧面とこの被押圧面を押圧するクランプ機構の押圧面との少なくとも一方に形成されたクーラント排出溝部に連通しているので、このクーラント排出溝部を通して被押圧面および押圧面に沿うようにクーラントを排出することができる。従って、クランプネジによって切削インサートを強固に固定しても、被押圧面に形成された切刃や該切刃による被削材の切削部位に効率的にクーラントを供給して冷却や潤滑を図ることができる。
ここで、このようなクーラント排出溝部を上記クランプ機構の押圧面に形成するには、上記クランプ機構に、上記クランプネジの頭部と上記インサート本体の被押圧面との間に介装させられるワッシャを備え、このワッシャに上記クーラント排出溝部を形成すればよい。このクーラント排出溝部からインサート本体の被押圧面に沿って確実にクーラントを排出しつつ、ワッシャによってインサート本体をさらに強固に固定することができる。
ただし、このようなワッシャを介さずに、上記クランプ機構が、上記クランプネジの頭部が上記インサート本体の被押圧面に接して該被押圧面を押圧するものである場合には、このクランプネジの頭部に上記クーラント排出溝部を形成してもよい。
また、インサート本体の被押圧面にクーラント排出溝部を形成することにより、この被押圧面に沿ってクーラントを排出してもよい。勿論、こうして被押圧面にクーラント排出溝部を形成するとともに、クランプ機構のワッシャやクランプネジの頭部にもクーラント排出溝部を形成して、より多くのクーラントが供給させられるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、切削インサートをクランプネジによって強固に固定しても、クーラントを切刃および切削部位に効率的に供給してその冷却や潤滑を図ることができる。
本発明の第1の実施形態を示す斜視図である。 図1に示す実施形態を先端側から見た平面図である。 図1に示す実施形態の側面図である。 図2におけるXX断面図である。 図2におけるYY断面図である。 図1に示す実施形態に用いられるクランプネジの(a)頭部側から見た斜視図、(b)ネジ軸部側から見た斜視図、(c)側面図、(d)図(c)におけるZZ断面図である。 図1に示す実施形態に用いられるワッシャの(a)先端面(上面)側から見た斜視図、(b)後端面(下面)側から見た斜視図である。 本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。 図8に示す実施形態を先端側から見た平面図である。 図8に示す実施形態の側面図である。 図8に示す実施形態に用いられるクランプネジの(a)頭部側から見た斜視図、(b)ネジ軸部側から見た斜視図、(c)側面図、(d)図(c)におけるZZ断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す斜視図である。 図12に示す実施形態を先端側から見た平面図である。 図12に示す実施形態の側面図である。 図12に示す実施形態に用いられる切削インサートの(a)斜視図、(b)平面図、(c)図(b)におけるXX断面図、(d)図(b)におけるYY断面図である。
図1ないし図7は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態を初め後述する第2、第3の実施形態も、複合加工機のような工作機械に取り付けられて軸線O回りに回転駆動されつつ円周状の切刃を有する切削インサートによって被削材に旋削加工を施す、いわゆる駆動型ロータリバイトに本発明を適用したものであり、工具本体1は鋼材等の金属材料により形成され、軸線Oを中心とした多段の外形円柱状をなす軸部材2と、この軸部材2に取り付けられる円筒状のナット部材3および円環状の緩み止め部材4と、軸部材2およびナット部材3によって形成されるインサート取付座5に切削インサート6を押圧して着脱可能に取り付けるクランプ機構7とを備えている。
軸部材2は、先端側(図1において左上側、図3ないし図5において上側)に向かうに従い外径が小さくなる3段の円柱状をなしており、2段目の中径部の外周には雄ネジ部2Aが形成されている。また、軸部材2内には軸線Oに沿って貫通孔が形成され、この貫通孔の先端側は雌ネジ部が形成されてクランプネジ孔2Bとされているとともに、後端側はクランプネジ孔2Bよりも僅かに大径のクーラント供給孔2Cとされている。さらに、上記クランプネジ孔2Bが開口する軸部材2の先端面はインサート取付座5の取付座底面5Aとされて軸線Oに垂直に形成されている。
ナット部材3の後端部内周と緩み止め部材4の内周には、上記雄ネジ部2Aに螺合する雌ネジ部3A、4Aがそれぞれ形成されている。また、ナット部材3の先端部内周は、軸部材2先端の小径部の外周に摺接して嵌合可能な一定内径の軸線Oを中心とした円筒面状に形成されている。さらに、ナット部材3の後端面と緩み止め部材4の先端面とは、軸線Oに垂直な平面とされて、互いに密着可能とされている。さらにまた、ナット部材3の先端部の内周面は、先端側に向かうに従い漸次拡径する軸線Oを中心とした凹円錐面状に形成されて、インサート取付座5の取付座壁面5Bとされている。
切削インサート6は、そのインサート本体6Aが超硬合金等の硬質材料により外形が同軸の多段円錐台状に形成されたポジティブタイプの丸駒インサートであり、このインサート本体6Aの直径が大きな一方の円形面がすくい面とされて、その周縁部に切刃6Bが形成されている。この一方の円形面は、上記クランプ機構7によって押圧させられる被押圧面6Cとされている。なお、被押圧面6Cは、本実施形態では軸線Oに垂直となる平坦面とされ、その直径すなわち切刃6Bの直径は軸部材2やナット部材3、緩み止め部材4の外径よりも大きい。
また、インサート本体6Aには、被押圧面6Cの中央から反対の直径の小さな他方の円形面に貫通する一定内径の断面円形の貫通孔6Dが、被押圧面6Cに垂直に形成されている。なお、このインサート本体6Aの他方の円形面は、インサート取付座5の上記取付座底面5Aに着座させられる着座面6Eとされていて、被押圧面6Cと同じく軸線Oに垂直となる平坦面とされている。
さらに、上述のように多段円錐状をなすインサート本体6Aの周面は、上記被押圧面6Cに連なる先端側の大径部分が切刃6Bの逃げ面とされているとともに、上記着座面6Eに連なる後端側の小径部分はインサート取付座5の上記取付座壁面5Bに当接して密着する当接面6Fとされている。すなわち、この当接面6Fは、凹円錐面状の取付座壁面5Bが軸線Oに対してなすテーパ角と等しいテーパ角で先端側に向かうに従い漸次拡径する凸円錐面状に形成されている。
このような切削インサート6を押圧してクランプするクランプ機構7は、本実施形態ではクランプネジ8とワッシャ9とを備えている。クランプネジ8には軸部材2の後端側から先端側に向けて順に、インサート本体6Aの貫通孔6Dに僅かな隙間をもって挿通されて軸部材2のクランプネジ孔2Bにねじ込まれるネジ軸部8Aと、このネジ軸部8Aのネジ山の頂点の径よりも小径の円柱部8Bと、ネジ軸部8Aよりも大径の円盤状の頭部8Cとが、ネジ軸部8Aのネジ中心線Cと同軸に一体形成されている。軸部材2の先端側に向けられる頭部8Cの先端面にはレンチ等の作業用工具と係合する係合孔が形成され、頭部8Cの後端面はネジ中心線Cに垂直な平坦面とされている。
さらに、クランプネジ8のネジ軸部8Aの外周には、ネジ中心線C方向に向けてネジ溝部8Dが形成されている。本実施形態では、ネジ溝部8Dは、ネジ中心線Cに直交する断面において図6(d)に示すように円弧等の凹曲線状をなす底面を有し、ネジ軸部8Aのネジ山の頂点からの深さがネジの谷の深さよりも深くなるように形成されていて、頭部8Cとは反対のネジ軸部8Aの後端から円柱部8Bの途中までネジ中心線Cに平行に延びている。本実施形態では、このようなネジ溝部8Dが周方向に等間隔をあけて複数条(4条)形成されている。
また、ワッシャ9は、図7に示すように円環板状をなしており、その外径はクランプネジ8の頭部8Cの外径よりも大きく、内径は切削インサート6のインサート本体6Aの貫通孔6Dの内径と略等しくされて、ワッシャ9の内周部9Aにクランプネジ8のネジ軸部8Aおよび円柱部8Bを挿通したときに、これらの間に僅かな隙間があくように形成されている。また、軸部材2の先端側に向けられるワッシャ9の先端面(上面)9Bは、軸部材2の軸線Oおよびクランプネジ8のネジ中心線Cに垂直となる平坦面とされている。
一方、軸部材2の後端側に向けられるワッシャ9の後端面(裏面)9Cは、内周側に向かうに従い先端面9B側に向かうように僅かに傾斜した軸線Oおよびネジ中心線Cを中心とする凹円錐面状とされている。そして、本実施形態では、このワッシャ9の後端面9Cに、上記ネジ溝部8Dに連通するクーラント排出溝部9Dが形成されている。
本実施形態におけるクーラント排出溝部9Dは、図7(b)に示すように後端面9Cから先端面9B側に向けて凹んだ凹曲面状をなしており、ワッシャ9の内周部9Aから外周部に達して開口するように半径方向に延びている。なお、クーラント排出溝部9Dの後端面9Cからの最深部と先端面9Bとの間のワッシャ9の肉厚は上記半径方向に一定とされており、すなわちクーラント排出溝部9Dはワッシャ9が取り付けられたときに軸部材2の軸線Oおよびクランプネジ8のネジ中心線Cに垂直に延びることになる。本実施形態では、複数条(6条)のこのようなクーラント排出溝部9Dが、ワッシャ9の周方向に等間隔に放射状に形成されている。
このような刃先交換式切削工具において、切削インサート6をインサート取付座5に取り付けるには、まずクランプネジ8およびワッシャ9を取り外した状態で、緩み止め部材4とナット部材3を順に軸部材2の先端側から雄ネジ部2Aにねじ込んでゆき、例えばナット部材3の先端が軸部材2先端の取付座底面5Aと軸線O方向に同じ位置となるように配置する。
次いで、切削インサート6の着座面6Eを取付座底面5Aに当接させてインサート本体6Aを載置するとともに、インサート本体6Aの被押圧面6C中央に後端面9Cを当接させてワッシャ9を裁置した上で、ワッシャ9の内周部9Aとインサート本体6Aの貫通孔6Dにクランプネジ8のネジ軸部8Aを挿通してクランプネジ孔2Bにねじ込み、頭部8Cによりワッシャ9を介して被押圧面6Cを押圧して、切削インサート6を軸線Oおよびネジ中心線Cに対する径方向にずれ動き可能な程度に仮固定する。従って、本実施形態では、被押圧面6Cに当接して押圧するワッシャ9の後端面9Cが、クランプ機構7の押圧面となる。
さらに、こうして切削インサート6を仮固定した状態で、ナット部材3を回転させて軸部材2の先端側に移動させると、その先端内周部の凹円錐面状をなす取付座壁面5Bがインサート本体6Aの後端外周部の凸円錐面状をなす当接面6Fに当接しながら密着し、これら凹凸円錐面の中心線が一致するようにインサート本体6Aが軸線Oに対する径方向に位置調整させられる。
ここで、ナット部材3の先端部内周は、軸部材2先端の小径部の外周に摺接して嵌合可能な軸線Oを中心とした円筒面状に形成されているので、取付座壁面5Bと当接面6Fとがなす凹凸円錐面の中心線は軸線Oと一致することになり、切削インサート6のすくい面である円形の被押圧面6Cの周縁部に形成された切刃6Bの中心も軸線Oと一致する。従って、こうして切刃6Bの中心が軸線Oと一致したところで、クランプネジ8を本締めして切削インサート6を強固に固定するとともに、緩み止め部材4を回転してその先端面をナット部材3の後端面に当接させることにより、ナット部材3を緩み止めする。
このようにして切削インサート6が取り付けられた刃先交換式切削工具は、軸部材2の後端部が上述のように複合加工機のような工作機械に取り付けられて軸線O回りに回転駆動されつつ、先端に取り付けられた切削インサート6の切刃6Bによって被削材に旋削加工を施すのに用いられる。このとき、工作機械側からは、クーラント供給孔2Cを通して切削油剤等のクーラントが供給させられる。
そして、このクーラントは、クランプネジ8のネジ軸部8Aに形成されたネジ溝部8Dを通ってクランプネジ孔2B内を通過し、ネジ軸部8Aとインサート本体6Aの貫通孔6Dとの間、およびクランプネジ8の円柱部8Bとワッシャ9の内周部9Aとの間の隙間に充密する。さらに、クーラントは、クランプ機構7の押圧面となるワッシャ9の後端面9Cに形成されたクーラント排出溝部9Dを通って排出され、本実施形態では放射状に噴出して切刃6Bおよび被削材の切削部位に供給させられる。
従って、このように上記構成の刃先交換式切削工具によれば、クランプネジ8によって切削インサート6を強固にインサート取付座5に固定しても、クランプネジ8のネジ軸部8Aに形成されたネジ溝部8Dを通してクーラントをクーラント排出溝部9Dに供給し、切刃6および切削部位に向けて排出することができる。しかも、クーラント排出溝部9Dは、本実施形態では、切削インサート6の被押圧面6Cを押圧するクランプ機構7の押圧面であるワッシャ9の後端面9Cに形成されているので、切削インサート6のすくい面となる被押圧面6Cに沿って効率的に切刃6Bおよび切削部位にクーラントを供給して、その冷却や潤滑を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、このようにワッシャ9を介して切削インサート6の被押圧面6Cが押圧させられるので、切削インサート6をさらに強固にインサート取付座5に固定することができる。すなわち、本実施形態では、ワッシャ9の後端面9Cが内周側に向かうに従い先端面9B側に向かうように僅かに傾斜した凹円錐面状に形成されているので、クランプネジ8の頭部8Cがワッシャ9の先端面9Bを押圧すると、この凹円錐が偏平するようにワッシャ9が弾性変形することになり、その弾性力とも相俟って切削インサート6をさらに強固に、しかも安定的に固定することができる。
ただし、上記第1の実施形態では、このようにクランプ機構7のクランプネジ8の頭部8Cと切削インサート6のインサート本体6Aの被押圧面6Cとの間にワッシャ9を介装し、このワッシャ9にクーラント排出溝部9Dを形成しているが、図8ないし図11に示す本発明の第2の実施形態のように、このようなワッシャ9を介さずに、クランプ機構7においてクランプネジ8の頭部8Cが直接インサート本体6Aの被押圧面6Cに接して押圧するように構成し、このクランプネジ8の頭部8Cにクーラント排出溝部8Eを形成してもよい。なお、この第2の実施形態や後述する第3の実施形態では、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。
すなわち、この第2の実施形態では、クランプネジ8の頭部8Cの後端面(裏面)が切削インサート6の被押圧面6Cを押圧する押圧面となり、この頭部8Cの後端面に、図12に示すように第1の実施形態のクーラント排出溝部9Dと同様の凹曲面状の底面を有するクーラント排出溝部8Eが、ネジ中心線Cに対する半径方向に延びるように、円柱部8Bの根本から頭部8Cの外周部に達して開口するように形成されている。また、本実施形態でも、このようなクーラント排出溝部8Eが周方向に複数条(8条)、等間隔をあけて放射状に形成されている。
従って、このような第2の実施形態においても、クーラント供給孔2Cから供給されたクーラントは、クランプネジ8のネジ溝部8Dを通ってネジ軸部8Aとインサート本体6Aの貫通孔6Dとの間の隙間に充密し、さらに上記クーラント排出溝部8Eを通って排出されて、切削インサート6の被押圧面6Cに沿って放射状に噴出して切刃6Bおよび被削材の切削部位に供給させられる。このため、切削インサート6を強固に固定しつつ、効率的なクーラントの供給を図って切刃6Bや切削部位を冷却、潤滑することができる。
一方、これら第1、第2の実施形態のように切削インサート6の被押圧面6Cを押圧するクランプ機構7の押圧面にクーラント排出溝部9D、8Eを形成するのに代えて、図12ないし図15に示す本発明の第3の実施形態のように切削インサート6の被押圧面6Cにクーラント排出溝部6Gを形成してもよい。このような切削インサート6のクーラント排出溝部6Gは、インサート本体6Aが上述した超硬合金のような焼結合金によって形成されている場合には、例えばインサート本体6Aの素材となる圧粉体を成形するときに成形金型に突条部を設けておくことで容易に形成することができる。
ここで、この第3の実施形態におけるクーラント排出溝部6Gは、インサート本体6Aの貫通孔6Dに開口して円形をなす被押圧面6Cの径方向に延びている。ただし、このクーラント排出溝部6Gは、図15に示すように被押圧面6Cの外周側に向かうに従い漸次幅広となるとともに溝深さは浅くなっており、周縁部の切刃6Bに達することなくその手前で途絶えている。本実施形態でも、このようなクーラント排出溝部6Gが被押圧面6Cの周方向に複数条(8条)、等間隔をあけて放射状に形成されている。なお、クランプネジ8の頭部8Cの後端面は、本実施形態では第1の実施形態と同様にネジ中心線Cに垂直な平坦面とされている。
このような第3の実施形態においても、クーラント供給孔2Cからクランプネジ8のネジ溝部8Dを通ってネジ軸部8Aとインサート本体6Aの貫通孔6Dとの間の隙間に充密し、クーラント排出溝部6Gから被押圧面6Cに沿って放射状に噴出して切刃6Bおよび被削材の切削部位に供給させられるので、切削インサート6を強固に固定しつつ切刃6Bや切削部位の効率的な冷却、潤滑を図ることができる。また、クーラント排出溝部6Gが切刃6Bに達していないので、切刃6Bに欠損等が生じることもない。
なお、この第3の実施形態のように切削インサート6の被押圧面6Cにクーラント排出溝部6Gを形成するのに併せて、第1の実施形態におけるワッシャ9の後端面9Cや、第2の実施形態におけるクランプネジ8の頭部8Cの後端面のような、クランプ機構7の押圧面にクーラント排出溝部9D、8Eを形成してもよい。この場合には、切刃6Bや切削部位に供給させられるクーラント量を増大させて一層効率的な冷却、潤滑を促すことが可能となる。
また、これら第1ないし第3の実施形態では、上述のような駆動型ロータリバイトに本発明を適用した場合について説明したが、これ以外の通常の旋削加工に使用される刃先交換式旋削工具に本発明を適用することも可能であり、また切削インサートも丸駒インサート以外の多角形板状のものであってもよい。さらに、このような旋削工具以外のフライスやカッタなどの刃先交換式転削工具に本発明を適用することも可能である。
1 工具本体
2 軸部材
2A 雄ネジ部
2B クランプネジ孔
2C クーラント供給孔
3 ナット部材
3A ナット部材の雌ネジ部
4 緩み止め部材
4A 緩み止め部材4の雌ネジ部
5 インサート取付座
5A 取付座底面
5B 取付座壁面
6 切削インサート
6A インサート本体
6B 切刃
6C 被押圧面
6D 貫通孔
6E 着座面
6F 当接面
6G、8E、9D クーラント排出溝部
7 クランプ機構
8 クランプネジ
8A ネジ軸部
8B 円柱部
8C 頭部
8D ネジ溝部
9 ワッシャ
9A ワッシャ9の内周部
9C ワッシャ9の後端面(押圧面)
O 工具本体1の軸線
C クランプネジ8のネジ中心線

Claims (4)

  1. 工具本体に形成されたインサート取付座に、切刃が形成されたインサート本体を有する切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式切削工具であって、
    上記インサート取付座にはクランプネジ孔が形成されているとともに、上記インサート本体には貫通孔が形成されていて、
    上記切削インサートは、上記貫通孔に挿通されて上記クランプネジ孔にねじ込まれるクランプネジを備えたクランプ機構により、上記貫通孔が開口した被押圧面が押圧されて上記インサート取付座に取り付けられるとともに、上記切刃は上記被押圧面に形成されており、
    上記クランプネジ孔は、上記工具本体に形成されたクーラント供給孔に連通するとともに、上記クランプネジのネジ軸部には、該クランプネジのネジ中心線方向に延びるネジ溝部が形成されていて、
    このネジ溝部は、上記被押圧面とこの被押圧面を押圧する上記クランプ機構の押圧面との少なくとも一方に形成されたクーラント排出溝部に連通していることを特徴とする刃先交換式切削工具。
  2. 上記クランプ機構は、上記クランプネジの頭部と上記インサート本体の被押圧面との間に介装されるワッシャを備え、このワッシャに上記クーラント排出溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の刃先交換式切削工具。
  3. 上記クランプ機構は、上記クランプネジの頭部が上記インサート本体の被押圧面に接して該被押圧面を押圧するとともに、このクランプネジの頭部に上記クーラント排出溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の刃先交換式切削工具。
  4. 上記インサート本体の被押圧面に上記クーラント排出溝部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の刃先交換式切削工具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017052035A (ja) * 2015-09-08 2017-03-16 三菱マテリアル株式会社 刃先交換式切削工具
WO2024202343A1 (ja) * 2023-03-30 2024-10-03 京セラ株式会社 切削工具、切削加工物の製造方法及び切削インサートの交換方法

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