JP2015168917A - 除塵装置の運転方法 - Google Patents

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龍雄 谷岡
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【課題】除塵装置を自動運転する際に、機器に及ぼされる負荷を低減し、消費電力の削減と、構成機器の延命化を図ることのできる方法を提供する。
【解決手段】海水が流入する水路の幅方向に対向配置された一対の無端チェーンにかけ渡されたスクリーンを備える除塵装置の運転方法であって、前記スクリーンを引き上げる運転を、水路に流入する海水の潮位が、当日の平均潮位よりも低い時に行うことを特徴とする。また、このような運転方法を実施する際には、前記潮位が干潮に達した時点を運転開始時期として行うようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、除塵装置の運転方法に係り、特に、海水を取水する際に用いられる除塵装置の運転方法に関する。
工業用水の取水路に配置される除塵装置としては、固定型のものや、回転駆動されるものなどが知られている。また、回転駆動される除塵装置であっても、塵芥を除去するためのフィルタとして、大型の塵芥に対応したバースクリーンタイプや、バースクリーンに塵芥を掻き揚げるレイキを備えたタイプ、小型の塵芥に対応した網状のスクリーンを採用したタイプ、および網の下部にバケットを備えたタイプのものなど、多岐に亙る仕様が存在する。
このように多岐に亙るタイプが存在する除塵装置において、一般的な除塵装置として知られている除塵装置は、水路の幅方向に一対の無端のリンクチェーンを配し、このリンクチェーンのリンク毎に除塵用のスクリーンを配置した回転駆動型のものである。
例えば、特許文献1や特許文献2には、スクリーンとして網状のフィルタを採用したタイプの除塵装置が開示されている。このようなタイプの除塵装置では、スクリーンの目詰まりに起因して通水性が低下すると共に、構成機器への負荷も増加することとなる。このため、除塵装置の前後それぞれに水位計を配置し、取水路の水位を計測可能な構成としている。そして、2つの水位計の水位差が所定の値に到達することで、スクリーンの通水率が低下したと判断し、リンクチェーンを駆動させる。この運転を水位差自動運転と呼ぶ。水路上部に引き上げられたスクリーンから、付着した塵芥を除去して停止され、次回の駆動に備えるということが繰り替えされる。
このような使用状況に置かれる除塵装置は、スクリーンに対する塵芥の付着状態の如何を問わず、一日数回、一定時間毎(または設定時刻)に自動運転されている。これは、機器の腐食防止や、作動機能の維持といった目的でなされる運転である。この運転方法をインターバル運転と呼ぶ。
特開2004−232379号公報 特開2008−63890号公報
このように回転駆動される除塵装置では、駆動の際の負荷が大きくなるほど、構成機器への負担が大きくなり、各機器の劣化具合の進行が早まる他、駆動の際に要するエネルギーも大きくなることが知られている。
除塵装置の駆動に関し、通水率の低下に伴う駆動の際に負荷が掛かることは、除塵という機能を発揮するために否めない事情がある。一方で、塵芥の付着に起因しないインターバル運転においては、駆動のタイミングにより消費電力、すなわち機器に及ぼされる負荷が異なることが判ってきた。
そこで、本発明では、除塵装置を自動運転する際に、機器に及ぼされる負荷を低減し、消費電力の削減と、構成機器の延命化を図ることのできる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る除塵装置の運転方法は、海水が流入する水路の幅方向に対向配置された一対の無端チェーンにかけ渡されたスクリーンを備える除塵装置の運転方法であって、前記スクリーンを引き上げる運転を、水路に流入する海水の潮位が、当日の平均潮位よりも低い時に行うことを特徴とする。
また、上記のような特徴を有する場合において前記運転は、前記潮位が干潮に達した時点を運転開始時期として行うようにすると良い。海水の潮位変化において、干潮時が最も潮位が低くなる。海水の潮位変化の影響を受ける水路において、潮位が最も低い時に運転を行うようにすれば、機器の浸水部分が最も少なくなり、機器への負荷や運転に要する電力も小さなものとすることができる。
また、上記のような特徴を有する場合、前記除塵装置に付帯させた水位検知ユニットを介した水位の算出値が下降から上昇に変化した時点に基づいて、前記干潮の判定を成すこともできる。潮位は、干潮から満潮、再び干潮へと変化を繰り返す。このため、水位検知ユニットを介した水位の算出値が下降から上昇に変化した時点は、潮位が干潮に至った時点であると特定することができる。
さらに、上記のような特徴を有する場合、前記除塵装置の設置場所における潮位データに基づいて、前記干潮の判定を成すようにすることができる。除塵装置の設置場所における日毎の潮位データに基づけば、日々変化する干潮時を的確に特定し、運転を行うことが可能となる。
このような特徴を有する除塵装置の運転方法によれば、機器に及ぼされる負荷を低減し、消費電力の削減と、構成機器の延命化を図ることができる。
本発明に係る除塵装置の運転方法を適用するのに好適な除塵装置の一例を示す図である。 除塵装置における除塵ユニット、および駆動ユニットの構成例の詳細を示す図である。 第1の実施形態に係る運転方法を実施するための制御フローの一例である。 第2の実施形態に係る運転方法を実施するための制御フローの一例である。
以下、本発明の除塵装置の運転方法に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1、および図2を参照して、本発明に係る運転方法を適用するのに好適な回転駆動型の除塵装置の一例を説明する。
発明の実施に好適な除塵装置10は、除塵ユニット12と、駆動ユニット22、水位検出ユニット28、および制御手段30を基本として構成されている。
除塵ユニット12は図2に詳細を示すように、リンクチェーン14と、スプロケット(駆動スプロケット16,従動スプロケット18)、およびスクリーン20を基本として構成されている。リンクチェーン14は、複数のリンクを無端状に連結されたチェーンである。このような構成のリンクチェーン14は、取水用の水路の幅方向に一対、詳細を後述スプロケット(駆動スプロケット16,従動スプロケット18)に掛け回されるようにして配置されている。なお、実施形態に係る除塵装置10は、海水を取水する水路に配置され、水路を流通する水位は、潮の満ち引きの影響を受けて変化することを前提とする。
スプロケットは、上述したリンクチェーン14を駆け回し、その配置形態を維持するための要素である。スプロケットとしては、少なくとも駆動スプロケット16と、従動スプロケット18を有する。駆動スプロケット16は、詳細を後述する駆動ユニット22から駆動力が伝達されるスプロケットであり、駆動スプロケット16が回動することにより、リンクチェーン14の駆動が成されることとなる。一方、従動スプロケット18は、駆動スプロケット16を介して駆動されたリンクチェーン14の動きに合わせて連れ回るスプロケットである。従動スプロケット18は、リンクチェーン14を通過させる軌道上に配置される。このような構成とすることでリンクチェーン14は、駆動スプロケット16により駆動力を受け、従動スプロケット18により任意の軌道に案内されて回動することとなる。
除塵ユニット12では、駆動スプロケット16を水路の上部(水上)に配置し、従動スプロケット18を水路の下部(水中)に配置している。このような構成とすることで、リンクチェーン14は、駆動により水中から水上に引き揚げられ、再び水中に引き込まれるという軌道サイクルを採ることとなる。
駆動スプロケット16、および従動スプロケット18は、一対のリンクチェーン14それぞれに対応するように、一対備えられる。一対の駆動スプロケット16、および従動スプロケット18は、それぞれ単一の回転軸16a,18a上に配置され、対を成す各スプロケットの回転が等しくなるように構成されている。
スクリーン20は、一対のリンクチェーン14間にかけ渡されるように配置されるフィルタである。図2に示す例の場合、小さな塵芥を除去するための構成として、スクリーンを備えている。スクリーンとしては、網型のものや、バケット型、および回転レーキ型等、その用途や目的に応じて様々な形態のものが採用される。図2では、1つの具体例として、網型のスクリーンをスクリーン20として示している。また、スクリーン20はリンクチェーン14を構成するリンク毎に、連続して複数配置されている(図2では、説明のために2枚のみ表示している。なお、バケット型のスクリーンでは、複数のリンク毎に1つのバケットを設けるように構成されることとなる。)。
駆動ユニット22は、駆動スプロケット16を備える回転軸16aに、回転力を与えるための要素である。具体的には、図2に示すように、動力を発生させるモータ24と、モータ24の回転を駆動スプロケット16の回転軸16aに伝達する減速機26を有する。減速機26としては、図2に示すように、モータ24の回転軸と、駆動スプロケット16の回転軸16aに、それぞれプーリー26a,26bやスプロケットを配置し、2つのプーリー26a,26bやスプロケットの間に、ベルト26cやチェーンを掛け回すことで構成することができる。ここで、モータ24の回転軸に配置するプーリー26aやスプロケットの径を駆動スプロケット16の回転軸16aに配置するプーリー26bやスプロケットの径よりも小さくすることで、駆動スプロケット16の回転数をモータ24の回転軸の回転数よりも下げ、回転トルクを向上させることができる。なお、プーリー26a,26bやスプロケットとベルト26cやチェーンの組み合わせに替えて、ギアにより減速機を構成することもできる。
水位検出ユニット28は、水路を通過する水(海水)の水位を検出するための手段である。一般的な除塵装置では、水位検出ユニット28は、除塵ユニット12の上流側と下流側に、それぞれ配置されている。水位検出ユニット28の具体例としては、超音波式や電波式などの測距手段であれば良い。水路底面から水位検出ユニット28の設置高さまでの距離Hは既知であるため、水位検出ユニット28により検出された距離hを距離Hから減算することで、水位Dを求めることができる。
制御手段30は、各種情報や指令信号に基づき駆動ユニット22に対して駆動信号を出力する役割を担う。制御手段30は、除塵のための運転を行う場合、一般的には、除塵ユニット12の上流側と下流側に配置された水位検出ユニット28それぞれから、水位情報を取得し、上流側と下流側の水位差を算出する。算出された水位差が所定の値を超えた場合、水中に配置されたスクリーン20の通水率が低下、すなわち目詰まり状態にあると判断し、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力する。また、機能維持のためのインターバル運転の場合、予め定められた時間間隔(または設定時刻)で、一定時間リンクチェーン14を駆動させるための信号を、駆動ユニット22に出力する。
このような基本構成を有する除塵装置10が配置されている水路では、潮の満ち引きに応じて、水路を流れる海水の水位が変化する。本発明では、少なくとも水路を流れる海水の潮位が、平均潮位よりも低い時に、機能確保のための運転を行う。駆動ユニット22を駆動させる際の潮位が高いほど、駆動時にかかる機器への負荷が大きくなり、必要とされる電力も大きくなるからである。このため、少なくとも平均潮位よりも水位が低い時に駆動ユニット22を駆動させることで、駆動スプロケット16や従動スプロケット18、リンクチェーン14、およびスクリーン20等に掛かる負荷を、平均値よりも低く抑えることができる。
また、上記事情を考慮すると、機能維持のためのインターバル運転は、干潮時に行うことが最も好適である。第1の実施形態に係る除塵装置10では、水位検出ユニット28からの情報に基づいて、当該運転を行うことができる。具体的には、水位検出ユニット28から供給される水位データが、下降から上昇に切り替わった時点を干潮として捉え、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力し、運転を行うというものである。駆動信号の出力は、除塵ユニット12の下流側または、上流側と下流側の平均水位データに基づいて成されるようにしても良いが、上流側の水位データに基づいて成されるようにすることが望ましい。除塵ユニット12の下流側の水位、および上流側と下流側の平均水位は、通水率の悪化に伴い下降する。このため、水位の変化が、潮の満ち引きによるものであるか、通水率の変化によるものであるかの判定が困難となる場合がある。よって、上流側水位の変化に基づいて潮の満ち引きを判定することで、通水率の変化の影響を受けずに判定を行うことが可能となる。
このため、本実施形態に係る除塵装置10の制御手段30には、供給された水位データ、および各種算出結果等を記録するための記憶手段(不図示)と、各種情報に基づく演算を行う演算手段(不図示)を備える構成としている。以下、本実施形態に係る除塵装置10の運転制御について、図3を参照して説明する。
まず、ある時間帯での潮位(潮位(1))を算出し、算出された値を算出時間と共に記憶手段に記録する(ステップ10A)。次に、潮位(1)を算出してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間が経過していない場合には、所定時間が経過するまで待機する。一方、潮位(1)を算出してから所定時間が経過したと判定された場合には、所定時間経過後における潮位(潮位(2))の算出を行い、算出時間と共に記憶手段に記録する(ステップ20A,30A)。
潮位(1)と潮位(2)の算出を行った後、演算手段にて、潮位(1)と潮位(2)の比較を行い、結果を記録する。比較の結果、潮位(1)よりも潮位(2)の方が小さい(低い)場合には、潮位が下降している最中(干潮に至っていない)であるため、ステップ10Aへ戻り、再び潮位(1)の算出を行う。
一方、潮位(1)よりも潮位(2)の方が大きい(高い)あるいは、潮位(1)と潮位(2)が等しい場合には、前回の算出値比較において、潮位(1)よりも潮位(2)の方が小さかったか否かを判定する。ここで、前回の算出値比較において潮位(1)>潮位(2)では無かったと判定された場合には、潮位が上昇している最中(干潮を過ぎて満潮へと向かっている)であるため、ステップ10Aへ戻り、再び潮位(1)の算出を行う(ステップ40A,50A)。
ステップ50Aにおいて、前回の算出値比較において潮位(1)>潮位(2)であったと判定された場合、干潮に至った、あるいは干潮から潮が満ち始めるに至った直後であると認められるため、インターバル運転を開始し、駆動ユニット22に対して駆動信号の出力を行う(ステップ60A)。
駆動信号の出力により、除塵ユニット12が駆動された後、予め設定された時間が経過したか否かの判定を行う。予め設定された駆動時間が経過していない場合には、ステップ60Aに戻り、駆動信号を出力し続ける処理が成される。一方、予め設定された駆動時間が経過した場合には、駆動信号の出力を停止し、インターバル運転を終了する(ステップ70A,80A)。
このような運転方法とした場合、干潮時を基点として運転が成される。よって、機器への負荷、および電力を低減した運転を行うことができ、構成機器の延命を図ることができる。
また、機能確保のための運転としては、第2実施形態として、制御手段30に、除塵装置10を設置した場所(地域)の潮位データを記録する記憶手段(不図示)と、各種情報に基づく演算を行う演算手段(不図示)を備える構成とすることで、水位検出ユニット28からの情報によらずに運転を行うようにしてもよい。
ここで、潮位データは、気象庁や海上保安庁などから、全国各地の予測値が発表されている。また、日時情報は、制御手段30の内部時計や、送信局からの情報、およびGPS衛星からの情報等に基づいて得ることができる。このため、当該予測値や日時情報から、当地における当日の干潮時の日時情報を予測、計算することにより求めることができるためである。
このような構成とされる除塵装置10の自動運転時の制御について、図4を参照して説明する。まず、計時手段や外部データから、現在の日時情報(日時情報(1))を取得する。次に、潮位データから、当日における干潮時の日時情報(日時情報(2))を取得する。なお、日時情報(1)と日時情報(2)の取得順序に関しては、どちらが先であっても良いが、1日の干潮は2回ある為、日時情報(2)は、日時情報(1)以降の直近データを採用する。日時情報(1)、日時情報(2)を取得した後、両者を比較する(ステップ10)。
2つの日時情報(日時情報(1)と日時情報(2))を比較した結果、両者が一致しない場合には、ステップ10へ戻り、再び日時情報の取得、および比較を行う。一方、比較の結果、両者が一致している場合、あるいは許容の誤差範囲(日時情報を取得するサイクルタイムの範囲内)にある場合には、次のステップへと処理を進める(ステップ20)。
ステップ20において、日時情報(1)と日時情報(2)が一致、あるいは許容の誤差範囲にある場合には、駆動ユニット22に対して駆動信号を出力する(ステップ30)。
駆動信号の出力により、除塵ユニット12が駆動された後、予め設定された時間が経過したか否かの判定を行う。予め設定された駆動時間が経過していない場合には、ステップ30に戻り、駆動信号を出力し続ける処理が成される。一方、予め設定された駆動時間が経過した場合には、駆動信号の出力を停止する(ステップ40,50)。
このような制御で除塵装置10の運転を行うことによっても、除塵装置10は、水位に起因した負荷が最も小さい時に、機能確保のための運転を行うことができる。これにより、除塵装置10を構成する各機器の寿命を延命することができる。
また、上記実施形態では、いずれも、干潮時を基準にして除塵ユニット12を駆動させるのは、機能維持のための運転であるように記載した。しかしながら、除塵装置10の設置場所の地形や潮流等により、塵芥が水路に流入し易い時間帯が潮位の変化から想定できる場合には、除塵のための運転と、機能維持のための運転とを両立させるようにしても良い。
すなわち、水位検出ユニット28の計測値による水位差が大きくなる前に、先行して除塵装置10の駆動を行うことで、構成機器への負担の軽減を図る予測制御も可能となるということである。
10………除塵装置、12………除塵ユニット、14………リンクチェーン、16………駆動スプロケット、18………従動スプロケット、20………スクリーン、22………駆動ユニット、24………モータ、26………減速機、28………水位検出ユニット、30………制御手段。

Claims (4)

  1. 海水が流入する水路の幅方向に対向配置された一対の無端チェーンにかけ渡されたスクリーンを備える除塵装置の運転方法であって、
    前記スクリーンを引き上げる運転を、水路に流入する海水の潮位が、当日の平均潮位よりも低い時に行うことを特徴とする除塵装置の運転方法。
  2. 前記運転は、前記潮位が干潮に達した時点を運転開始時期として行うことを特徴とする請求項1に記載の除塵装置の運転方法。
  3. 前記除塵装置に付帯させた水位検出ユニットを介した水位の算出値が下降から上昇に変化した時点に基づいて、前記干潮の判定を成すことを特徴とする請求項2に記載の除塵装置の運転方法。
  4. 前記除塵装置の設置場所における潮位データに基づいて、前記干潮の判定を成すことを特徴とする請求項2に記載の除塵装置の運転方法。
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