JP2015193100A - 射出成形金型用ガス抜き部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】合成樹脂材料の製品の射出成形用金型において、キャビティ内における金型のパーティング面以外の位置でもキャビティ内のガスを金型の外部に効率よく排出することが可能で、かつメンテナンス性に優れた射出成形金型用ガス抜き部材を提供する。【解決手段】射出成形金型用ガス抜き部材は1、中心となる柱状の中実入れ子2と、その外側に分解可能に設けられ少なくとも1層以上の外層を形成する中空入れ子3、4とを備える。各入れ子の外周面と、その外側面と境界には微小スリット8が形成され、微小スリットは、装着溝B2と各入れ子との間に形成された金型の外部に通じる空間につながっている。【選択図】図2
Description
本発明は、塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系樹脂などの合成樹脂材料の製品の射出成形用金型に使用され、射出成形の際の金型内部のガスを金型外部に排出するガス抜き部材に関する。
塩化ビニル樹脂やポリオレフィン系樹脂などの合成樹脂材料の製品の成形には、製品と同じ形状のキャビティ内に溶融樹脂を射出して成形する射出成形が広く適用されている。合成樹脂の射出成形においては、射出成形金型に形成されたキャビティ内に溶融樹脂を充填させる際に、キャビティ内のガス(空気および成形時に生じるガス)を金型の外部に排出することが重要である。射出成形時にガスがキャビティ内に留まることは、溶融樹脂がキャビティ内に十分に行きわたらない『不まわり不良』や、キャビティ内で圧縮された高温のガスによって製品表面の樹脂が焼け焦げる『やけ不良』の発生の原因となる。
そこで、従来から、合成樹脂材料の製品の射出成形用金型には、金型の外部のガスの通路に通じる例えば0.01〜0.03mm程度の微小な隙間(ガスベント)が金型の合わせ面(パーティング面)に設けられ、その隙間からキャビティ内のガスを金型の外部に排出することが行われている。また、他の方法として、製品の離型用のエジェクタピンとエジェクタピン装着孔の周囲に金型外部に通じる微小な隙間を設け、その隙間からガスを金型の外部に排出することが行われている。しかし、エジェクタピンの摺動部の隙間を利用してガスを排出する場合、気化した添加剤などが排出時に冷却されてエジェクタピンの摺動部に付着することで、エジェクタピンの作動不良を起こすことがある。
そこで、特許文献1には、エジェクタピン外周部とエジェクタピン装着孔の間の、エジェクタピンが摺動する部分に隙間を設けるのではなく、図5、図6に示すようにエジェクタピン16の内周部に彫り込み19を形成し、そこにガスベントピース17、18を埋め込むことにより、エジェクタピン16の内部に金型の外部に通じるガス抜きの経路(ガスベント)21を形成し、その部分を通じてキャビティ内のガスを排出するものが提案されている。このガス抜き構造によれば、金型のキャビティ内のパーティング面以外の箇所に留まるガスを確実に金型の外部に排出することができると共に、エジェクタピンの摺動部にガス抜きの経路がないので摺動部に異物が付着することがなく、エジェクタピンの作動不良を防止することができる。ここでは、図5、図6は特許文献1から転載し、参照符号も特許文献1に記載されたものと同一としている。
しかしながら、上記のガス抜き構造には次のような課題がある。ガスベント21の部分には、繰り返し射出成形を行うことによる異物の付着は避けられず、長期間の使用によりガスベント21の部分に異物による詰まりが生じることになるが、図5、6の構造のエジェクタピン16は、エジェクタピン16の内周部の彫り込み19の内部に、耐熱性の接着材が塗布されたガスベントピース17、18を挿入して接着により固定されるので、ガスベントピース17、18を彫り込み19に固定した後は容易に取り外すことができずメンテナンス性が悪い。したがって、ガスベントの部分に詰まりが生じた際にはエジェクタピンごと交換することになるのでコストアップにつながる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、合成樹脂材料の製品の射出成形用金型において、キャビティ内における金型のパーティング面以外の位置でもキャビティ内のガスを金型の外部に効率よく排出することが可能で、かつメンテナンス性に優れた射出成形金型用ガス抜き部材を提供することを目的とする。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、合成樹脂材料の製品の射出成形用金型において、キャビティ内における金型のパーティング面以外の位置でもキャビティ内のガスを金型の外部に効率よく排出することが可能で、かつメンテナンス性に優れた射出成形金型用ガス抜き部材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の射出成形金型用ガス抜き部材は、
射出成形用金型のキャビティに形成された装着溝に挿入される入れ子状の射出成形金型用ガス抜き部材であって、
中心となる柱状の中実入れ子と、前記中実入れ子の外側に外層を形成する少なくとも1層以上の中空入れ子とを備え、
前記中実入れ子と前記中空入れ子は分解可能に組み立てられ、
前記中実入れ子の外周面と前記中空入れ子の内周面との間、前記中空入れ子の外周面とその外層を形成する中空入れ子の内周面との間、および最外層の中空入れ子の外周面と前記装着溝との間には微小スリットが形成され、
前記微小スリットは、前記装着溝と各入れ子との間に形成された金型の外部に通じる空間につながっていることを特徴とするものである。
射出成形用金型のキャビティに形成された装着溝に挿入される入れ子状の射出成形金型用ガス抜き部材であって、
中心となる柱状の中実入れ子と、前記中実入れ子の外側に外層を形成する少なくとも1層以上の中空入れ子とを備え、
前記中実入れ子と前記中空入れ子は分解可能に組み立てられ、
前記中実入れ子の外周面と前記中空入れ子の内周面との間、前記中空入れ子の外周面とその外層を形成する中空入れ子の内周面との間、および最外層の中空入れ子の外周面と前記装着溝との間には微小スリットが形成され、
前記微小スリットは、前記装着溝と各入れ子との間に形成された金型の外部に通じる空間につながっていることを特徴とするものである。
本発明の射出成形用ガス抜き部材によれば、柱状の中実入れ子と、射出成形金型のキャビティに形成される装着溝の間に、少なくとも1層以上の中空入れ子を備えるので、各入れ子および金型の装着溝との接触する長さを大きくとることができる。この部分に微小スリットを形成することでガス抜き用の流路の断面積を大きくとることができる。よって、パーティング面以外の位置でも射出成形時にキャビティ内のガスを効率よく金型の外部に排出することができる。また、本発明の射出成形用ガス抜き部材は各入れ子が分解可能に組み立てられているので、使用を重ねることで微小スリットに詰まりが生じた場合には、射出成形金型用ガス抜き部材を構成する各入れ子を分解して容易にメンテナンスを行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の射出成形金型用ガス抜き部材について説明する。
図1は、本発明の射出成形金型用ガス抜き部材1が装着される射出成形金型を模式的に示す断面図である。図1に示される金型は、円筒形の樹脂製品を射出成形するためのもので、分割可能な金型A(図中左側)および金型B(図中右側)の2つの部材で構成されている。金型Aおよび金型Bには製品に対応する形状の空洞A1および空洞B1がそれぞれ形成されており、空洞A1および空洞B1には製品の中空部を形成するための中子Iが装着され、成形する製品と同じ形状の空間であるキャビティCが形成されている。金型Aには、図示しない射出成形機の樹脂供給ノズルが接触する樹脂供給口A2と、樹脂供給口A2からキャビティCに通じる溶融樹脂の流路A3と、キャビティCへ溶融樹脂の入口であるゲートA4が設けられている。金型Bの空洞B1には、後述する射出成形金型用ガス抜き部材1が挿入可能な装着溝B2が形成されており、装着溝B2はガス抜き孔B3を介して金型の外部に通じている。装着溝B2および射出成形金型用ガス抜き部材1は、キャビティCに対してゲートA4と反対側の位置に設けられている。装着溝B2の底部には射出成形金型用ガス抜き部材1を金型に固定するボルト5が通るボルト穴B4が形成されている。
図1は、本発明の射出成形金型用ガス抜き部材1が装着される射出成形金型を模式的に示す断面図である。図1に示される金型は、円筒形の樹脂製品を射出成形するためのもので、分割可能な金型A(図中左側)および金型B(図中右側)の2つの部材で構成されている。金型Aおよび金型Bには製品に対応する形状の空洞A1および空洞B1がそれぞれ形成されており、空洞A1および空洞B1には製品の中空部を形成するための中子Iが装着され、成形する製品と同じ形状の空間であるキャビティCが形成されている。金型Aには、図示しない射出成形機の樹脂供給ノズルが接触する樹脂供給口A2と、樹脂供給口A2からキャビティCに通じる溶融樹脂の流路A3と、キャビティCへ溶融樹脂の入口であるゲートA4が設けられている。金型Bの空洞B1には、後述する射出成形金型用ガス抜き部材1が挿入可能な装着溝B2が形成されており、装着溝B2はガス抜き孔B3を介して金型の外部に通じている。装着溝B2および射出成形金型用ガス抜き部材1は、キャビティCに対してゲートA4と反対側の位置に設けられている。装着溝B2の底部には射出成形金型用ガス抜き部材1を金型に固定するボルト5が通るボルト穴B4が形成されている。
図2は、装着溝B2に装着された射出成形金型用ガス抜き部材1の詳細を示す断面図である。射出成形金型用ガス抜き部材1は、内側の部分に円柱状の中実入れ子2を備えている。中実入れ子2は外径の異なる円柱が組み合わされ、大径部21と小径部22とで構成されている。中実入れ子2の外側には、中実入れ子2の外側に外層を形成する第1の中空入れ子3と、第2の中空入れ子4とが装着されている。第1の中空入れ子3は、中実入れ子2の大径部21を挿入可能な内径寸法の空洞を有する円筒部31と、中実入れ子の小径部22が挿入可能な内径寸法の孔が形成された底部32とを有している。第2の中空入れ子4は、装着溝B2にぴったりと挿入可能な外径寸法で、第1の中空入れ子3を内側に挿入可能な内径寸法の空洞を有する円筒部41と、中実入れ子2の小径部22が挿入可能な内径寸法の孔が形成されかつ第1の中空入れ子3の底面が突き当たる底部42とを有している。中実入れ子2と第1の中空入れ子3とは、互いにまたがるように底部32から挿入された位置決めピン6により相対的に移動しないようになっている。第1の中空入れ子3、第2の中空入れ子4および金型Bも同様に、互いにまたがるように挿入された位置決めピン7により、互いに相対移動しないようになっている。
図2、図3に示すように、中実入れ子2、第1の中空入れ子3および第2の中空入れ子4のキャビティCの側の端部の外径は、それぞれが嵌り合う溝の内面にぴったりと挿入可能な寸法に形成されている。一方、キャビティCのから所定の位置では、キャビティ側の端部の外径よりも小さい外径に加工され、それぞれが嵌り合う溝の内面との間に環状の空間v1、空間v2および空間v3が形成されている。第1の中空入れ子3および第2の中空入れ子4には、それぞれ内径側から外径側に貫通する複数の孔33および複数の孔43が形成されており、空間v1、空間v2および空間v3はこれらの複数の孔33および複数の孔43を介して互いに通じ合っている。また、金型Bには第2の中空入れ子の外側の空間v3から金型の外部に通じるガス抜き孔B3が形成されている。
図4は、図3におけるA部を模式的に示した拡大図である。図4に示すように、中実入れ子2、第1の中空入れ子3および第2の中空入れ子4は、そのキャビティ側の端部の外周面の一部が平面状に極薄く加工されている。こうすることにより各入れ子の外面と、嵌り合う溝の内面との間に最大厚みtの微小スリット8が形成される。本実施の形態の射出成形金型用ガス抜き部材1では、中実入れ子2、第1の中空入れ子3、第2の中空入れ子4の外周面のそれぞれに、t=0.01mm〜0.05mmの厚みでスライスした平面部が円周方向に等間隔に16ヶ所形成されており、各境界ごとに16ヶ所の微小スリット8が形成されている。微小スリット8はキャビティ側から環状の空間v1、空間v2および空間v3につながっている。微小スリット8の最大厚みtは、射出成形した際に樹脂材料が極端に侵入することが無い寸法に設計され、射出成形に使用する樹脂材料の種類によって適した寸法が異なっている。例えば、ポリエチレン樹脂と塩化ビニル樹脂を比べた場合、ポリエチレン樹脂の方が小さな隙間に侵入しやすいので、スリットの厚さtはポリエチレン樹脂の成形の場合0.01〜0.03mmに設定することが好ましく、塩化ビニル樹脂の場合は0.03〜0.05mmに設けることができる。
次いで、射出成形金型用ガス抜き部材1を使った、射出成形の際の金型キャビティCからのガス抜きについて説明する。図1の射出成形金型を使用して射出成形により製品を成形する場合、図示しない射出成形機の樹脂供給ノズルから射出された溶融樹脂は、樹脂供給口A2、流路A3、ゲートA4を介してキャビティCの内部に供給される。キャビティに入った溶融樹脂は図1において中子の上下両側から回り込むようにしてキャビティCの内部に充填される。溶融樹脂の充填が進むと中子を上下から回り込んだ最終的には樹脂はゲートと逆側の位置でぶつかりあう。このとき溶融樹脂によって圧縮された金型内のガスは金型内のゲートと逆側の位置に押し込まれている。この位置には、射出成形金型用ガス抜き部材1が装着されており、金型のキャビティ内のガスは、射出成形金型用ガス抜き部材1に形成された複数の微小スリット8、環状の空間v1〜v3およびガス抜き孔B3を介して金型の外部に排出される。この射出成形金型用ガス抜き部材は、中実入れ子2の外側に2層の中空入れ子3、4を備え、各入れ子の境界に複数の微小スリット8を形成しており、ガス抜き用の流路の断面積を大きくすることが可能で、キャビティ内のガスを効率よく外部に排出することができる。
また、射出成形金型用ガス抜き部材1は、取付け用のボルト5を取り外すことで、容易に装着溝B2から取り外すことができ、さらに中実入れ子2、第1の中空入れ子3および第2の中空入れ子4を分解することができるので、使用を重ねることで微小スリット8に詰まりが生じた場合には、容易に分解して異物の除去、洗浄などのメンテナンスを行うことができる。
本実施の形態では、中実入れ子の外側に2層の中空入れ子を備える射出成形金型用ガス抜き部材について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、何層の構造を選択するかは、ガスの抜け具合によって最適なものを選択することができる。また、微小スリットの数や間隔なども同様に本実施の形態の射出成形金型用ガス抜き部材に限定されない。
1:射出成形金型用ガス抜き部材
2:中実入れ子
21:大径部、22:小径部
3:第1の中空入れ子
31:円筒部、32:底部、33:孔
4:第2の中空入れ子
41:円筒部、42:底部、43:孔
5:ボルト、6位置決めピン:、7:位置決めピン
8:微小スリット
v1、v2、v3:空間
A:射出成形金型、B:射出成形金型、C:キャビティ、I:中子
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v1、v2、v3:空間
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Claims (2)
- 射出成形用金型のキャビティに形成された装着溝に挿入される入れ子状の射出成形金型用ガス抜き部材であって、
中心となる柱状の中実入れ子と、前記中実入れ子の外側に外層を形成する少なくとも1層以上の中空入れ子とを備え、
前記中実入れ子と前記中空入れ子は分解可能に組み立てられ、
前記中実入れ子の外周面と前記中空入れ子の内周面との間、前記中空入れ子の外周面とその外層を形成する中空入れ子の内周面との間、および最外層の中空入れ子の外周面と前記装着溝との間には微小スリットが形成され、
前記微小スリットは、前記装着溝と各入れ子との間に形成された、金型の外部に通じる空間につながっていることを特徴とする射出成形用ガス抜き部材。 - 前記微小スリットの厚みは、0.01mm〜0.05mmであることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用ガス抜き部材。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2014071415A JP2015193100A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 射出成形金型用ガス抜き部材 |
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| JP2014071415A JP2015193100A (ja) | 2014-03-31 | 2014-03-31 | 射出成形金型用ガス抜き部材 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2015193100A true JP2015193100A (ja) | 2015-11-05 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR20190034205A (ko) * | 2016-08-02 | 2019-04-01 | 니폰 필라고교 가부시키가이샤 | 수지제관 이음매의 제조 방법 |
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-
2014
- 2014-03-31 JP JP2014071415A patent/JP2015193100A/ja active Pending
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