JP2015201534A - 熱伝導シートおよびその製造方法 - Google Patents

熱伝導シートおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の厚さが得られ、厚さ方向の熱伝導率が高い熱伝導シートを得ることを目的とする。
【解決手段】グラファイトシート12の第1面12aおよび第1面12aとは反対側の第2面12bに複数個の凹部13を設け、凹部13に樹脂層14を形成した熱伝導シート11であって、樹脂層14の厚さをグラファイトシート12の厚さよりも大きくし、第2面12bを下にしたとき樹脂層14の高さをグラファイトシート12の第1面12a側の最大高さよりも低くしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、0.2mmから20mm程度の比較的大きな隙間を埋めながら、発生した熱を厚さ方向にスムースに伝えることができる熱伝導シートおよびその製造方法に関するものである。
近年各種電子機器の動作速度の向上が目覚しく、これに伴い半導体素子等の電子部品からの発熱が増大している。これに対して電子機器を安定して動作せせるために、これらの発熱素子にグラファイトシート等の熱伝導シートを用いて熱を拡散あるいは放熱させることが行われている。しかしながらグラファイトシートは、一般的にその厚さが0.05mm程度と薄く、発熱素子とヒートシンクとの間に比較的大きな隙間があるものについては十分に機能しにくかった。
グラファイトシートは、図5に示すように平面状に広がる鱗片状の結晶構造を有しており、面方向(炭素6員環が連なるa−b軸方向)に大きな熱伝導率を有し、厚さ方向であるc軸方向の熱伝導率は比較的小さい。そこで図4のように、グラファイトシート1を複数枚貼り合わせて切断し、厚さ方向に熱伝導を良くしたものが提案されている。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2006−303240号公報
しかしながら、従来のような熱伝導シートでは厚み方向への熱伝導率が高いものが得られるが、発熱部品とヒートシンク、ヒートスプレッダ等の放熱部品を取り付ける時には加圧が必要な場合がある。この場合に薄いシートを貼り合わせて、貼り合わせ面に対して垂直に切断したものでは、加圧力は貼り合わせ面が倒れ込む方向にも力が働いてしまう。この結果、貼り合わせ面や、グラファイトシートの層間で剥離してしまうことがある。また積層した後で切断するという工程が増えるため、コストアップの要因となっていた。さらに上記熱伝導シートでは、グラファイトシートが向いている一方向にしか熱が伝導しにくいため、面方向の熱伝導性は劣ったものとなっていた。
本発明は、このような課題を解決し、所望の厚さが得られ、厚さ方向および面方向の熱伝導率が高く、機械的強度に優れた熱伝導シートを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために、グラファイトシートの第1面および第1面とは反対側の第2面に複数個の凹部を設け、凹部に樹脂層を形成した熱伝導シートであって、樹脂層の厚さをグラファイトシートの厚さよりも大きくし、第2面を下にして樹脂層の高さをグラファイトシートの第1面側の最大高さよりも低くしたものである。
以上のように構成することにより、所望の厚さが得られ、厚さ方向および面方向の熱伝導率が高く、機械的強度に優れた熱伝導シートを得ることができる。
本発明の一実施の形態における熱伝導シートの断面図 本発明の一実施の形態における熱伝導シートの製造方法を説明する図 本発明の一実施の形態における別の熱伝導シートの製造方法を説明する図 従来の熱伝導シートの斜視図 一般的なグラファイトの結晶構造を示す図
以下、本発明の一実施の形態における熱伝導シートについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における熱伝導シート11の断面図であって、グラファイトシート12を変形させて複数個の凹部13を形成し、その第1面12a側の凹部13にシリコーンを注入することによって樹脂層14を設け、さらに第1面12aとは反対側の第2面12b側の凹部13にも樹脂層14を設け、グラファイトシート12と樹脂層14とを接着することにより熱伝導シート11を構成している。
グラファイトシート12は、厚さ約0.05mmの熱分解グラファイトシートを用い、その厚さ方向の熱伝導率は約1300W/m・Kとなっている。これを高さ約0.5mmになるように波形に変形させ、凹部13を形成している。グラファイトシート12の第1面12a側の凹部13および第2面12b側の凹部13にシリコーンを注入して硬化させ、樹脂層14を形成している。このようにして、熱伝導シート11の厚さは約0.5mmとなっている。
ここでグラファイトシート12の第2面12bを下にしたとき、グラファイトシート12の第1面12a側の最大高さH1を、樹脂層14の高さH2よりも高くしている。このように構成することにより、グラファイトシートの第1面12a側を発熱部品に当接したときに、発熱部品からの熱は、グラファイトシートの第1面12a側のピークに最も近くなるため、グラファイトシート12に伝わりやすくなる。グラファイトシート12は、その面方向への熱伝導率が非常に高いため、発熱部品からの熱は速やかに全体に広がる。そのため、熱伝導シート11の厚さを約0.5mmと厚くしても、一面側から他面側への熱伝導率を高めることができる。
なお、グラファイトシート12と樹脂層14により構成したシートの少なくとも一方の面に、より望ましくは両方の面に保護層15を設けることが望ましい。このようにすることにより、グラファイトシート12を外力から保護するとともに、熱伝導シート11の形状を保ちやすくなる。この保護層15としては、例えばポリエチレンテレフタレートからなるシートにアクリル系粘着層を設けた厚さ約10μmのシートを用いることができる。このように保護層15を貼り合わせることにより、熱伝導性はやや劣化するが、樹脂層14の高さをグラファイトシートの第1面12a側の最大高さよりも低くしているため、保護層15からグラファイトシート12に速やかに伝熱され、熱伝導率の劣化を最小限にすることができる。
また、保護層15を両面テープにしても良い。このようにすることにより、発熱部品あるいは放熱部材に熱伝導シート11を安定して熱的に接続することができる。
次に、本発明の一実施の形態における熱伝導シートの製造方法について説明する。
まず図2(a)のように波形に形成された成形台20の上にグラファイトシートを重ねて上から押圧することにより、グラファイトシート12を波形に変形させる。このときのグラファイトシート12の上面を第1面12aとする。グラファイトシート12は波形となっているため、周期的に凹部13が形成されている。ここでグラファイトシート12には、厚さ約0.05mmの熱分解グラファイトシートを用いている。またこの成形台20の波形の高さは、約0.5mmとなっている。
次に図2(b)のようにスキージー21を用いて、グラファイトシートの第1面12aの凹部13に第1の樹脂16を注入する。第1の樹脂16としては、例えば熱硬化性のシリコーンを用いている。また第1の樹脂16は、凹部13がほぼ埋まる程度に注入する。そのあと約150℃の乾燥機に入れることにより第1の樹脂16を硬化させ、グラファイトシート12と接着させる。
次に図2(c)のようにグラファイトシートの第1面12a側を下にして、スキージー21を用いて第1面12aとは反対側の第2面12bの凹部13に第2の樹脂17を注入する。第2の樹脂17は、第1の樹脂16と同じ樹脂であっても構わない。そのあと約150℃の乾燥機に入れることにより第2の樹脂17を硬化させ、グラファイトシート12と接着させる。
このようにして図2(d)のような厚さ約0.5mmの熱伝導シート11を得る。第1の樹脂16、第2の樹脂17に熱硬化性樹脂を用いることにより、硬化時に収縮が起こり、第2面12bを下にして第1の樹脂16の高さH2を、グラファイトシートの第1面12a側の最大高さH1よりも低くした熱伝導シート11を得ることができる。
さらに図2(e)のように、少なくとも一方の面に、より好ましくは両面に保護層15を設けることが望ましい。このようにすることにより、グラファイトシート12を外力から保護するとともに、熱伝導シート11の形状を保ちやすくなる。この保護層15としては、例えばポリエチレンテレフタレートからなるシートにアクリル系粘着層を設けた厚さ約10μmのシートを用いることができる。このように保護層15を貼り合わせることにより、熱伝導性はやや劣化するが、第1の樹脂16の高さをグラファイトシートの第1面12a側の最大高さよりも低くしているため、保護層15からグラファイトシート12に速やかに伝熱され、熱伝導率の劣化を最小限にすることができる。
次に、本発明の一実施の形態における別の熱伝導シートの製造方法について説明する。
まず、図3(a)のように、厚さ約0.5mmのBステージ状の樹脂シート18に互いに平行な複数個のスリット19を形成する。この樹脂シート18は熱硬化性のシリコーンからなり、スリット19の幅を約0.1mm、スリット19の間隔を約0.5mmとしている。
次に図3(b)のように、樹脂シート18を縫うようにグラファイトシート12をスリット19に通し、グラファイトシート12が交互に樹脂シート18の上下にくるようにする。ここでグラファイトシート12には、厚さ約0.05mmの熱分解グラファイトシートを用いている。そのあと約150℃の乾燥機に入れることにより樹脂シート18を硬化させ、グラファイトシート12と接着させる。グラファイトシート12は交互に樹脂シート18の上下にくるため、硬化後も樹脂シート18の高さをグラファイトシート12の最大高さよりも低くすることができ、発熱部品等との熱抵抗を小さくすることができる。
さらに図3(c)のように、少なくとも一方の面に、より好ましくは両面に保護層15を設けることが望ましい。このようにすることにより、グラファイトシート12を外力から保護するとともに、熱伝導シート11の形状を保ちやすくなる。この保護層15としては、例えばポリエチレンテレフタレートからなるシートにアクリル系粘着層を設けた厚さ約10μmのシートを用いることができる。このように保護層15を貼り合わせることにより、熱伝導性はやや劣化するが、樹脂シート18の高さH2をグラファイトシートの第1面12a側の最大高さH1よりも低くしているため、保護層15からグラファイトシート12に速やかに伝熱され、熱伝導率の劣化を最小限にすることができる。
本発明の熱伝導シートは、所望の厚さが得られ、厚さ方向の熱伝導率が高いものが得られ、産業上有用である。
11 熱伝導シート
12 グラファイトシート
12a 第1面
12b 第2面
13 凹部
14 樹脂層
15 保護層
16 第1の樹脂
17 第2の樹脂
18 樹脂シート
19 スリット
20 成形台
21 スキージー

Claims (7)

  1. グラファイトシートの第1面および前記第1面とは反対側の第2面に複数個の凹部を設け、前記凹部に樹脂層を形成した熱伝導シートであって、前記樹脂層の厚さを前記グラファイトシートの厚さよりも大きくし、前記第2面を下にしたとき前記樹脂層の高さを前記グラファイトシートの前記第1面側の最大高さよりも低くした熱伝導シート。
  2. 前記熱伝導シートの少なくとも一方の面に保護層を設けた請求項1記載の熱伝導シート。
  3. 前記保護層が両面テープで構成されている請求項2記載の熱伝導シート。
  4. グラファイトシートを波形に変形させる工程と、前記グラファイトシートの第1面の凹部に第1の樹脂を注入する工程と、加熱して前記第1の樹脂を硬化させる工程と、前記グラファイトシートの第1面とは反対側の第2面の凹部に第2の樹脂を注入する工程と、加熱して前記第2の樹脂を硬化させる工程とを備え、前記第2面を下にして前記第1の樹脂の高さを前記グラファイトシートの第1面側の最大高さよりも低くした熱伝導シートの製造方法。
  5. 前記熱伝導シートの少なくとも一方の面に保護層を設ける工程を有する請求項4記載の熱伝導シートの製造方法。
  6. Bステージ状の樹脂シートに互いに並行な複数個のスリットを形成する工程と、前記樹脂シートを縫うようにグラファイトシートを前記スリットに通す工程と、前記樹脂シートを熱処理して硬化することにより前記樹脂シートと前記グラファイトシートとを一体化する工程とを備えた熱伝導シートの製造方法。
  7. 前記熱伝導シートの少なくとも一方の面に保護層を設ける工程を有する請求項6記載の熱伝導シートの製造方法。
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