以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。なお、本明細書では、放射線としてX線を例に挙げて説明を行うが、本発明においては、X線に限らず、γ線などの電磁波やα線、β線も放射線に含まれるものとする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例を示すブロック図である。図1の撮像装置100は、検出部101と、駆動回路部102と、読み出し回路部103、A/D変換部104及びデジタルデータ処理部105を含む信号処理部106と、電源部107と、制御回路部108と、を含む。
検出部101は、放射線又は光をアナログ電気信号に変換するための画素を行列状に複数備える。駆動回路部102は、検出部101の複数の画素から行単位でアナログ電気信号を並列に出力するために、検出部101の複数の画素を行単位で駆動する。
本実施形態では、説明の簡便化のために、検出部101は、8行8列の画素を有する形態とし、4画素列分を一組とする第1の画素群101a、第2の画素群101bに分割されている。第1の画素群101aの画素から出力されたアナログ電気信号である画素信号は、対応する第1の読み出し回路部103aによって読み出される。第1の読み出し回路部103aで複数の画素から並列に読み出し並列直列変換された画素信号113は、対応する第1のA/D変換部104aによってデジタルデータ114に変換される。同様に、第2の画素群101bからのアナログ電気信号である画素信号は、対応する第2の読み出し回路部103b及び第2のA/D変換部104bによって読み出されてデジタルデータに変換される。
第1のA/D変換部104a及び第2のA/D変換部104bからのデジタルデータは、デジタルデータ処理部105によって、信号処理やデジタルマルチプレックス処理、オフセット補正等が行われ、デジタル画像信号(115)として出力される。
信号処理部106は、第1の読み出し回路部103a及び第2の読み出し回路部103bからなる読み出し回路部103と、第1のA/D変換部104a及び第2のA/D変換部104bからなるA/D変換部104と、デジタルデータ処理部105とを有する。
そして、撮像装置100は、信号処理部106に対して夫々の構成部に対応するバイアスを与える電源部107を有する。電源部107は、読み出し回路部103に対して基準電圧Vref1及びVref2を与え、A/D変換部104に対して基準電圧Vref3を与える。撮像装置100は、更に、駆動回路部102、信号処理部106及び電源部107の少なくともいずれかを制御するための制御回路部108を有する。この制御回路部108は、電源部107に対して制御信号118を供給している。また、制御回路部108は、読み出し回路部103に対して制御信号116,117及び120を供給している。また、制御回路部108は、A/D変換部104に対して制御信号129を供給し、デジタルデータ処理部105に対して制御信号130を供給している。そして、制御回路部108は、駆動回路部102に制御信号119を供給し、駆動回路部102は、この制御信号119に基づいて検出部101に駆動信号111を供給している。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例を示す概略的等価回路図である。なお、図1を用いて説明した構成と同じ構成のものは同じ符号を付与しており、その詳細な説明は割愛する。
検出部101は、行列状に複数配置された画素201を有する。図2には、8行8列にわたって8×8個の画素201が配置されている。画素201は、放射線又は光を電荷に変換する変換素子S(S11〜S88)と、その電荷に応じた電気信号を出力するスイッチ素子T(T11〜T88)とを含む。
駆動回路部102は、スイッチ素子(T11〜T88)を行単位で導通状態とし、かつ、不連続な複数の行のスイッチ素子が少なくとも一時的に導通状態にあるように、スイッチ素子の導通状態を制御することが可能なものである。スイッチ素子が導通状態であると、スイッチ素子は変換素子で変換された電荷に応じた電気信号を出力する。このスイッチ素子の動作を出力動作と称する。一方、スイッチ素子が非導通状態であると、スイッチ素子は変換素子に電荷を蓄積させる。このスイッチ素子の動作を蓄積動作と称する。
光を電荷に変換する変換素子Sとしては、ガラス基板等の絶縁性基板上に配置され、アモルファスシリコンを主材料とするPIN型フォトダイオードなどの、光電変換素子が好適に用いられる。また、放射線を電荷に変換する変換素子Sとしては、上述の光電変換素子の放射線入射側に放射線を光電変換素子が感知可能な波長帯域の光に変換する波長変換体を備えた間接型の変換素子や、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が好適に用いられる。
スイッチ素子Tとしては、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタで形成されており、光電変換素子が絶縁性基板上の備えられる画素の場合には、薄膜トランジスタ(TFT)が好適に用いられる。
変換素子Sの一方の電極は、スイッチ素子Tの2つの主端子(ソース電極及びドレイン電極)の一方に電気的に接続され、他方の電極は、共通の配線を介してバイアス電源Vsと電気的に接続される。
行方向の複数の画素のスイッチ素子T、例えば1行目の複数のスイッチ素子T11〜T18は、それらの制御端子が1行目の駆動配線G1に共通に電気的に接続されている。そして、駆動回路部102からスイッチ素子Tの導通状態と非導通状態とを制御する駆動信号が、駆動配線(G1等)を介して行単位で与えられる。駆動信号には、スイッチ素子Tを導通状態とするための導通電圧と、スイッチ素子Tを非導通状態とするための非導通電圧と、が含まれる。
列方向の複数の画素のスイッチ素子T、例えば1列目の複数のスイッチ素子T11〜T81は、それらの他方の主端子が1列目の信号配線Sig1に電気的に接続されている。そして、スイッチ素子Tが導通状態になっている間に、スイッチ素子Tは、変換素子の電荷に応じた電気信号を、当該信号配線Sig1を介して読み出し回路部103に出力する。
列方向に複数配列された信号配線Sig1〜Sig8は、検出部101の複数の画素から出力された電気信号を並列に読み出し回路部103に伝送する。本実施形態では、図1に示すように、検出部101は、4画素列分を一組とする第1の画素群101a、第2の画素群101bに分割されている。第1の画素群101aから出力されたアナログ電気信号は、読み出し回路部103内の対応する第1の読み出し回路部103aによって並列に読み出される。また、第2の画素群101bから出力されたアナログ電気信号は、第2の読み出し回路部103bによって並列に読み出される。この際、読み出し回路部103は、列方向の画素201に含まれるスイッチ素子が出力する電気信号の加算もしくは平均を行うことが可能な構成となっている。つまり、信号処理部106は、放射線の照射の開始又は終了を検知する際に、列方向の画素201に含まれるスイッチ素子が出力する電気信号を加算又は平均して、検知用信号を生成することが可能な構成となっている。
第1の読み出し回路部103aは、第1の画素群101aから並列に出力された電気信号を増幅する第1の増幅回路部202aと、第1の増幅回路部202aからの電気信号をサンプルホールドするための第1のサンプルホールド回路部203aとを有する。また、第1の読み出し回路部103aは、第1のサンプルホールド回路部203aから並列に読み出された電気信号を、順次出力して直列信号の画像信号として出力する第1のマルチプレクサ204aを有する。更に、第1の読み出し回路部103aは、画像信号をインピーダンス変換して出力する出力バッファである第1の可変増幅部205aを有する。
第2の読み出し回路部103bも同様に、第2の増幅回路部202bと第2のサンプルホールド回路部203bと第2のマルチプレクサ204bと第2の可変増幅部205bとを有する。
画素からの電気信号は、信号用バッファSFSを介して第1の可変増幅部205a又は第2の可変増幅部205bに入力される。また、ノイズ成分は、ノイズ用バッファSFNを介して第1の可変増幅部205a又は第2の可変増幅部205bに入力される。
第1の可変増幅部205aに入力された画素からの電気信号とノイズ成分は減算されて出力され、第1のA/D変換部104aに入力される。同様に、第2の可変増幅部205bに入力された画素からの電気信号とノイズ成分は減算されて出力され、第2のA/D変換部104bに入力される。
第1のA/D変換部104a及び第2のA/D変換部104bには、電源部107から基準電圧Vref3が入力される。ここで、第1の読み出し回路部103a及び第2の読み出し回路部103bの信号用バッファSFSのゲートには、リセットスイッチSRSを介して電源部107から所定のタイミングで基準電圧Vref2が入力される。
また、第1の読み出し回路部103a及び第2の読み出し回路部103bのノイズ用バッファSFNのゲートには、リセットスイッチSRNを介して電源部107から所定のタイミングで基準電圧Vref2が入力される。つまり、リセットスイッチSRは、所定のタイミングでバッファSFのゲートに基準電圧Vref2を与えることにより、所定のタイミングで可変増幅部205a及び205bの入力をリセットするものである。
制御回路部108は、撮像装置100を制御する。制御回路部108内には、信号処理部106から出力された検知用信号115と閾値とを比較し、X線(放射線)又は光の照射の有無を判定する比較部501が備えられている。また、制御回路部108内には、比較部501の結果をもとに撮像装置100(駆動回路部102、信号処理部106等)を制御するタイミング発生部502も備えられている。また、制御回路部108(タイミング発生部502)は、第1の増幅回路部202a及び第2の増幅回路部202bに対して制御信号116を与えている。また、制御回路部108(タイミング発生部502)は、それぞれ、リセットスイッチSRS,SRNに対して制御信号117aを与え、第1のマルチプレクサ204a及び第2のマルチプレクサ204bに対して制御信号117bを与えている。そして、制御回路部108(タイミング発生部502)は、第1のサンプルホールド回路部203a及び第2のサンプルホールド回路部203bに対して、制御信号120s、120n及び120oeを与えている。更に、制御回路部108(タイミング発生部502)は、それぞれ、第1のA/D変換部104a及び第2のA/D変換部104bに対して制御信号129を与えて制御し、デジタルデータ処理部105に対して制御信号130を与えて制御する。
図3は、図1及び図2に示す読み出し回路部103(第1の読み出し回路部103a)の詳細の一例を示す等価回路図である。第1の増幅回路部202aは、各信号配線に対応して、それぞれ、画素から読み出された電気信号(画素信号)を増幅して出力する演算増幅器Aと、積分容量Cfと、積分容量CfをリセットするリセットスイッチRCとを有する増幅回路を備える。演算増幅器Aの反転入力端子には、出力された電気信号が入力され、出力端子から増幅された電気信号が出力される。演算増幅器Aの正転入力端子には、電源部107から基準電圧Vref1が入力される。また、積分容量Cfが演算増幅器Aの反転入力端子と出力端子の間に配置され、積分容量Cfと並列にリセットスイッチRCが接続される。
第1のサンプルホールド回路部203aは、各増幅回路に対応して奇数行信号用サンプルホールド回路、偶数行信号用サンプルホールド回路、奇数行ノイズ用サンプルホールド回路、偶数行ノイズ用サンプルホールド回路を備えている。
奇数行信号用サンプルホールド回路は、奇数行の画素からの電気信号をサンプリングするサンプリングスイッチSHOSと、奇数行の画素信号を保持するサンプリング容量Chosとを有している。偶数行信号用サンプルホールド回路は、偶数行の画素信号をサンプリングするサンプリングスイッチSHESと、偶数行の画素信号を保持するサンプリング容量Chesとを有している。奇数行ノイズ用サンプルホールド回路は、奇数行の画素信号をサンプリングする前に演算増幅器Aのノイズ成分をサンプリングするサンプリングスイッチSHONと、当該ノイズ信号を保持するサンプリング容量Chonとを有している。偶数行ノイズ用サンプルホールド回路は、偶数行の画素信号をサンプリングする前に演算増幅器AのノイズをサンプリングするサンプリングスイッチSHENと、当該ノイズ信号を保持するサンプリング容量Chenとを有している。
第1のマルチプレクサ204aは、それぞれ、奇数行信号用サンプルホールド回路に対応してスイッチMSOSを、偶数行信号用サンプルホールド回路に対応してスイッチMSESを、各増幅回路に対応してそれぞれ備えている。また、奇数行ノイズ用サンプルホールド回路に対応してスイッチMSONを、偶数行ノイズ用サンプルホールド回路に対応してスイッチMSENを、各増幅回路に対応してそれぞれ備えている。そして、各スイッチを順次選択することにより、画素信号又はノイズ成分の並列信号を直列信号に変換する動作が行われる。
次に、図4、図5及び図6を参照して、本発明の撮像装置の動作を説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の制御方法による処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図4に示すフローチャートの各ステップの処理は、例えば、制御回路部108による制御に基づき行われる。図5及び図6は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。
ここでは、まず、パルス状に照射されるX線の照射の開始を検知する動作(以下、X線照射開始検知動作と称する)から説明する。本例では、X線の照射の開始を検知する動作について説明するが、これは一例であって、例えば、光の照射の開始を検知する動作について適用することも可能である。
まず、X線の照射の開始を検知するため、駆動回路部102は、制御回路部108の制御に基づいて、少なくとも、不連続な複数の行、ここでは1行目と8行目の2行、のスイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88が同時に導通状態となるようにする。これは、図4のステップS201の「検知用駆動配線ON」に相当する。それにより、撮像装置は、変換素子S11〜S18及びS81〜S88に照射されたX線を検知する。ここでは、不連続な複数の行の画素に含まれるスイッチ素子を導通状態とし、この不連続な複数の行の画素が検出部101の最も外側の行に配置されている。但し、駆動回路部102は、制御回路部108の制御に基づいて、この検知用出力動作において導通状態とされるスイッチ素子を含む画素の行を変更可能である。例えば、駆動回路部102は、制御回路部108の制御に基づいて、ユーザーの入力に応じて、検知用出力動作において導通状態とされるスイッチ素子を含む画素の行を変更可能である。また、例えば、駆動回路部102は、制御回路部108の制御に基づいて、撮影する被写体の部位に応じて、検知用出力動作において導通状態とされるスイッチ素子を含む画素の行を変更可能である。
スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88を導通状態とした状態で、制御回路部108から制御信号116が与えられ、リセットスイッチRCによって積分容量Cfがリセットされ増幅回路がリセットされる。
次に、制御回路部108からサンプルホールド回路部203a,203bに制御信号120n,120oeが与えられる。それにより、奇数行ノイズ用サンプルホールド回路のサンプリングスイッチSHONが導通され、リセットされた増幅回路から増幅回路のノイズ成分がサンプリング容量Chonに転送される。そして、サンプリングスイッチSHONが非導通にされてノイズ成分がサンプリング容量Chonに保持される。
次に、X線をモニタしない変換素子も暗電流をリセットするため、スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88の2行以外も、図4のステップS202及びS203で、スイッチ素子を導通状態として、変換素子をリセットする。この間、スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88は、導通状態を維持し続け、X線の照射の開始の検知を行う。ここで、暗電流のリセット動作は、図6のタイミングチャートのように、複数本もしくは、全ラインをオンし続け、X線の照射の開始が確認されてからオフしてもよいし、図5のタイミングチャートのように、G2〜G7を順次オン/オフしてリセットしてもよい。
次に、サンプリングスイッチSHONが非導通になってから時間を空けて、制御回路部108からサンプルホールド回路部203a,203bに制御信号120s,120oeが与えられる。それにより、奇数行信号用サンプルホールド回路のサンプリングスイッチSHOSが導通され、信号がサンプリング容量Chosに転送され、その後、サンプリングスイッチSHOSが非導通にされる。
X線発生装置(放射線発生装置)から検出部101の変換素子S11〜S18及びS81〜S88にX線が照射されていた場合、各変換素子Sには、照射されたX線に応じた電荷が生成される。ここで、生成された電荷は、増幅回路の積分容量Cfに転送され、サンプリングスイッチSHONが非導通になってから、サンプリングスイッチSHOSが非導通とされるまでの差分が電気信号である画素信号として現れる。
続いて、撮像装置100は、以下に示す信号処理を行う。制御回路部108から、各リセットスイッチSRS,SRNに制御信号117aが与えられる。それにより、各リセットスイッチSRS,SRNが導通されて、各バッファSFS,SFNのゲートに基準電圧Vref2が与えられ、各可変増幅部205a,205bの入力がリセットされる。
次に、各リセットスイッチSRS,SRNが非導通にされ、制御回路部108から各マルチプレクサ204a,204bに制御信号117bが与えられる。それに応じて、第1のマルチプレクサ204aのスイッチMSOS1及びスイッチMSON1が導通される。それにより、1列目の画素の画素信号がバッファSFSを介して、ノイズ成分がバッファSFNを介して、それぞれ第1の可変増幅部205aに入力される。また、第2のマルチプレクサ204bのスイッチMSOS5及びスイッチMSON5が同時に導通される。それにより、ノイズ成分が付加された5列目の画素の画素信号がバッファSFSを介して、ノイズ成分がバッファSFNを介して、それぞれ第2の可変増幅部205bに入力される。
ノイズ成分が付加された画素信号とノイズ成分は、各可変増幅部205a,205bにおいて差分処理される。そして、差分処理された画素信号が増幅されて各可変増幅部205a,205bから出力される。これにより、増幅回路からの出力から各増幅回路のノイズ成分が除去される。各A/D変換部104a,104bは、出力された各画素信号をそれぞれデジタルデータAD_DATA_a,AD_DATA_bに変換して、デジタルデータ処理部105に出力する。
次に、2列目及び6列目に対して画素データ出力動作が行われ、各A/D変換部104a,104bから、それぞれ、デジタルデータAD_DATA_a,AD_DATA_bがデジタルデータ処理部105に出力される。同様に、3〜4列目及び7〜8列目に対する画素データ出力動作が順次行われる。
上述した実施例では、スイッチMSOS1〜4及びスイッチMSON1〜4を順次切り替えて、デジタルデータにそれぞれ変換した。しかしながら、同時に4つのスイッチをオンして、加算し平均化した信号をまとめて1回でデジタルデータに変換することで、X線(放射線)又は光の照射の開始を検知する速度を上げることもできる。また、上述した実施例では、読み出し回路部103a及び103bの2つの読み出し回路部103を動作させているが、片方だけ動作させ、消費電力を抑えながら検知してもよい。また、検知時には、後述する被写体画像を読み出す時に比べて、読み出し回路部103のCf容量を大きくし、検知のための信号を大きくして読めるようにしておいても良い。また、読み出し速度を上げるため、読み出し回路部103内のフィルタの時定数を小さくすることもできる。
デジタルデータに変換された信号は、デジタルデータ処理部105に入力され、AD_DATA_a及びAD_DATA_bの加算値、もしくは平均化した平均値、もしくは最大値、もしくは最小値が、検知用信号115として算出(生成)される。そして、制御回路部108は、検知用信号115を比較部501に入力して、比較部501で検知用信号115と閾値とを比較し、X線の照射の有無を判定する。これは、図4のステップS204に相当する。ここでは、X線の開始パルスの検出時は、予め設定した閾値よりも大きい検知用信号115が比較部501に入力された場合にX線の照射が開始されたと判定する。
閾値の設定は、予めノイズレベルを測定し、ノイズレベルに対して、十分余裕のある値に設定する。もしくは1つ前のモニタ結果からの微分値を計算し、増加量で評価してもよい。
本実施形態では、比較部501を制御回路部108内に構成しているが、例えば、比較部501をデジタルデータ処理部105内に構成して比較判定を行ってもよい。比較判定の結果、X線の照射が開始されていない場合には(図4のステップS204/NO)、図4のステップS202に戻り、「検知用駆動配線ON」を引き続き継続して行う。一方、比較判定の結果、X線の照射が開始された場合には(図4のステップS204/YES)、蓄積動作に移行する。
蓄積動作では、図4のステップS205の「検知用駆動配線以外の駆動配線OFF」で、スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88の2行以外のスイッチ素子を非導通状態とする。そして、X線照射開始検知動作と同じように、図4のステップS206の「信号読み出し」で、読み出し回路部103a,103bを動作させる。
デジタルデータ処理部105では、入力されたAD_DATA_a、AD_DATA_bの加算値もしくは平均化した平均値もしくは最大値もしくは最小値が、検知用信号115として算出(生成)される。そして、制御回路部108は、検知用信号115を比較部501に入力して閾値と比較し(図4のステップS207の「閾値>検知用信号?」)、X線の照射の有無を判定する。X線の照射の終了の検知では、検知用信号115が予め設定した閾値よりも小さくなったとき、X線の照射が終了したと判定される。また、この際の閾値は、X線照射開始検知動作時の閾値と変えてもよい。また、スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88の2行以外では、スイッチ素子がオフされているので、照射されたX線に応じて、各変換素子で電荷が発生し、各変換素子で電荷が蓄積される。
X線の照射の終了が確認された場合(図4のステップS207/YES)、読み出し動作に移行する。一方、X線の照射の終了が確認されなかった場合(図4のステップS207/NO)、図4のステップS206に戻る。
図4のステップS208の「被写体画像読み出し」としての読み出し動作は、制御回路部108から、読み出し回路部103a,103b及び駆動回路部102に制御信号を伝達する。それにより、駆動回路部102が、不連続な複数の行のスイッチ素子を非導通状態とする。また、駆動回路部102が1行目の駆動配線G1から駆動配線G8まで順次、導通電圧を供給していき、変換素子に蓄積された電荷が読み出される。
まず、制御回路部108から増幅回路部202に制御信号116が与えられ、リセットスイッチRCによって積分容量Cfがリセットされて増幅回路がリセットされる。次に、制御回路部108からサンプルホールド回路部203に制御信号120n,120oeが与えられる。それにより、奇数行ノイズ用サンプルホールド回路のサンプリングスイッチSHONが導通され、リセットされた増幅回路から増幅回路のノイズ成分がサンプリング容量Chonに転送される。その後。サンプリングスイッチSHONが非導通にされてノイズ成分がサンプリング容量Chonに保持される。
次に、制御回路部108から駆動回路部102に制御信号119が供給され、駆動回路部102は、それに基づいて1行目の駆動配線G1に導通電圧を出力しスイッチ素子T11〜T18を導通状態にする。そして、スイッチ素子T11〜T18が導通状態であると、変換素子S11〜S18に蓄積された電荷に応じた電気信号が積分容量Cfに出力されて増幅回路から出力された電気信号に比例する出力が現れる。そして、十分に電気信号が出力されてからスイッチ素子T11〜T18を非導通状態にする。
次に、制御回路部108からサンプルホールド回路部203に制御信号120s,120oeが与えられる。それにより、奇数行信号用サンプルホールド回路のサンプリングスイッチSHOSが導通され、信号がサンプリング容量Chosに転送される。その後、サンプリングスイッチSHOSが非導通にされ、サンプリング容量Chosに照射されたX線に応じた画素信号が保存される。
次に、制御回路部108から各リセットスイッチSRS,SRNに制御信号117aが与えられる。それにより、各リセットスイッチSRS,SRNが導通されて、各バッファSFS,SFNのゲートに基準電圧Vref2が与えられ、各可変増幅部205a,205bの入力がリセットされる。
次に、各リセットスイッチSRS,SRNが非導通にされ、制御回路部108から各マルチプレクサに制御信号117bが与えられる。それに応じて、第1のマルチプレクサ204aのスイッチMSOS1及びスイッチMSON1が導通される。それにより、1列目の画素の画素信号がバッファSFSを介して、また、ノイズ成分がバッファSFNを介して、それぞれ第1の可変増幅部205aに入力される。また、第2のマルチプレクサ204bのスイッチMSOS5及びスイッチMSON5が同時に導通される。それにより、ノイズ成分が付加された5列目の画素の画素信号がバッファSFSを介して、また、ノイズ成分がバッファSFNを介して、それぞれ第2の可変増幅部205bに入力される。
ノイズ成分が付加された画素信号とノイズ成分は、各可変増幅器において差分処理される。そして、差分処理された画素信号が増幅されて可変増幅器から出力される。これにより、増幅回路からの出力から各増幅回路のノイズ成分が除去される。各A/D変換部104a,104bは、出力された各画素信号をデジタルデータS(1、1)、S(1、5)に変換してデジタルデータ処理部105に出力する。
次に、2列目及び6列目に対して画素データ出力動作が行われ、各A/D変換部104a,104bからデジタルデータS(1、2)、S(1、6)がデジタルデータ処理部105に出力される。同様に、3〜4列目及び7〜8列目に対する画素データ出力動作が順次行われる。同様に2〜8行目を同じように動作させることにより、X線を照射した被写体画像を取得することができる。
また、図5のタイミングチャート、及び、図4のステップS209の「オフセット補正用画像読み出し」では、X線を照射しないオフセット画像を取得する。このため、X線照射後の読み出し動作後、X線照射開始検知動作、蓄積動作、読み出し動作をX線の照射が無い状態で、もう一度同じ時間で繰り返してオフセット画像を取得する。そして、デジタルデータ処理部105では、被写体画像とオフセット画像を減算処理し、オフセット補正を行う。
本実施形態では、X線の照射の開始や終了を検知するため、不連続な複数の行のスイッチ素子として1行目のスイッチ素子T11〜T18及び8行目のスイッチ素子T81〜T88を使用しているが、同じ行をモニタのために使用し続けると、変換素子Sやスイッチ素子Tが劣化することがある。そのため、1行目のスイッチ素子T11〜T18と2行目のスイッチ素子T21〜T28とを、及び、8行目のスイッチ素子T81〜T88と7行目のスイッチ素子T71〜T78とを、それぞれ交互に使用し、劣化を抑制することもできる。
また、本実施形態では、スイッチ素子T11〜T18及びT81〜T88を含む2行のX線を検知している画素は、蓄積動作をしていないため、読み出し動作時にX線情報が無く無信号の行となってしまう。そのため、ユーザーが使用しない外周部のダミー行とするか、欠陥行の画素として隣接の行の画素で欠陥補正して補間することができる。ここで、欠陥補正は、例えば、デジタルデータ処理部105で行われ、この欠陥補正を行うデジタルデータ処理部105は、「補正部」を構成する。また、欠陥行として使用する場合には、当該行の両側(上下)で隣接する行が蓄積動作を行っていると、上下の行の画素の画素信号(電気信号)を使用して補正できるため、補正精度を高くすることができる。そのため、X線を検知する際、隣接しない不連続な行で検知することにより、広範囲のX線を高速に検知することが可能となり、X線の照射の開始又は終了を精度よく検出でき、また精度の高い欠陥補正を行うことができる。
また、X線撮影では、撮影を行う技師が撮影前に部位を選択し、部位によってX線発生装置の条件を決める。そのため、X線を検知する行も撮影する部位と連動し、X線の透過量が多い領域に検知する行を配置し、検出部101の検出精度を上げることができる。例えば、胸部の撮影を行う際は、被写体の脇の下や首の横など、X線が被写体を透過せずに直接、撮像装置100に入力する領域がX線の照射の開始又は終了を検知しやすい。また、部位を選択せずに撮影を行う場合、技師が任意に検知に使用する行を選択し、例えば、当該選択を制御回路部108が検知して駆動回路部102を制御して、X線の照射の開始又は終了を検知することも可能である。
(第2の実施形態)
次に、図7及び図8を用いて本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と撮像装置の構成が異なっている。なお、第1の実施形態と同様の装置構成及び動作については、詳細な説明は割愛する。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の一例を示す等価回路図である。また、図8は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。
第1の実施形態では、駆動配線G1〜G8が行方向で全て共通になっていたが、第2の実施形態では、検出部101の中央で分かれている。即ち、検出部101の行の複数の画素が複数の群(図7の例では2つ)に分割されている。駆動配線GR1〜GR8は、駆動回路部102aから駆動信号が供給され、駆動配線GL1〜GL8は、駆動回路部102bから駆動信号が供給される構成となっている。
そのため、X線照射開始検知動作及び蓄積動作では、駆動配線GR1を制御してスイッチ素子T11〜T14をオンし、駆動配線GR8を制御してスイッチ素子T81〜T84をオンする。また、駆動配線GL3を制御してスイッチ素子T35〜T38をオンし、駆動配線GL5を制御してスイッチ素子T55〜T58をオンする。それにより、X線パルスの開始、終了を検知している。そのため、第1の実施形態に比べて、X線の照射を検知する画素の位置を分散させて配置でき、X線照射の開始又は終了の検出率を上げることができる。
(第3の実施形態)
次に、図9及び図10を用いて本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態と撮像装置の構成が異なっている。なお、第1及び第2の実施形態と同様の装置構成及び動作については、詳細な説明は割愛する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の一例を示す等価回路図である。また、図10は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の撮像動作の一例を示すタイミングチャートである。
第1及び第2の実施形態では、信号配線Sig1〜Sig8が列方向で全て共通になっていたが、第3の実施形態では、検出部101の中央で分かれている。信号配線SigU1〜SigU4は読み出し回路部103aへ接続され、信号配線SigU5〜SigU8は読み出し回路部103bへ接続されている。また、信号配線SigD1〜SigD4は読み出し回路部103cへ接続され、信号配線SigD5〜SigD8は読み出し回路部103dへ接続されている。
そのため、X線照射開始検知動作及び蓄積動作では、駆動配線GR1を制御してスイッチ素子T11〜T14をオンし、駆動配線GR8を制御してスイッチ素子T81〜T84をオンする。また、駆動配線GL3を制御してスイッチ素子T35〜T38をオンし、駆動配線GL5を制御してスイッチ素子T55〜T58をオンする。それにより、X線の照射の開始又は終了を検知する。
第1及び第2の実施形態では、読み出し回路部103の積分容量Cfに2行分のX線モニタ時の信号電荷を加算していた。しかしながら、本実施形態では、制御回路部108内の加算器503で2行分の信号電荷を加算し、その後、比較部501でX線の照射の開始又は終了の有無を判定している。
動画撮影の場合、信号配線Sigを中央で分割することで読み出し動作を高速にし、フレームレートを速くすることができる。そのため、X線照射開始検知動作及び蓄積動作でのX線の照射の検知は、読み出し回路部103a〜103dで読み出した後の信号をA/D変換部104a〜104dでデジタルデータに変換し、加算器503で加算することによりX線パルスをモニタできる。
(応用例)
次に、図11(a)及び図11(b)に、本発明を用いた移動可能な放射線撮像システムへの応用例を示す。図11(a)は、本発明の応用例を示し、透視撮影と静止画撮影が可能な可搬型の放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの概略構成図である。図11(a)において、撮像装置100をC型アーム601から取り外し、C型アーム601に備えられた放射線発生装置206を用いて撮影を行う例を示している。ここで、C型アーム601は、放射線発生装置206及び撮像装置100を保持するものである。
表示部602は、撮像装置100で得られた画像データに基づく画像の表示が可能な表示媒体であり、寝台603は、被検体604を載せるための台である。また、台車605は、放射線発生装置206、撮像装置100及びC型アーム601を移動可能にするもの、移動型の制御装置(制御コンピュータ)606は、それらを制御可能な構成を有するものである。
制御装置606は、撮像装置100で得られた画像信号を画像処理して表示部602等に伝送することも可能である。また、制御装置606による画像処理により生成された画像データは、電話回線等の伝送手段により遠隔地へ転送することができる。それにより、ドクタールームなどの別の場所でディスプレイに表示もしくは光ディスク等の保存手段に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また、伝送された画像データをフィルムプロセッサによりフィルムとして記録することもできる。なお、上述した本発明の実施形態における制御回路部108は、その構成の一部又は全部が撮像装置100内に備えられていてもよく、また、制御装置606内に備えられていてもよい。また、例えば、制御回路部108が撮像装置100内に備えられている場合に、制御装置606は、制御回路部108に制御信号を送信する形態であってもよい。
図11(b)は、本発明の応用例を示し、透視撮影と静止画撮影が可能な可搬型の放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの概略構成図である。図11(b)において、図11(a)と同様の装置構成については、同じ符号を付し、その詳細な説明は割愛する。
図11(b)では、撮像装置100をC型アーム601から取り外し、C型アーム601に備えられた放射線発生装置206とは別の放射線発生装置607を用いて撮影を行う例を示している。このように、別の放射線発生装置607を用いて撮影を行う際、ケーブルや無線で放射線発生装置607と撮像装置100を通信することなく、X線の照射の開始や終了を検知することにより同期を取り撮影することができる。
なお、本発明の実施形態は、例えばコンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムを記録したCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又はかかるプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明の実施形態として適用することができる。また、上記のプログラムも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記憶媒体、伝送媒体及びプログラムは、本発明の範疇に含まれる。また、本発明の各実施形態では、撮像装置100のデジタルデータ処理部105が補正処理を行ったが、本発明はそれに限定されるものではない。制御装置606等の撮像装置100の外部の画像処理装置で行ってもよい。また、本発明の各実施形態から容易に想像可能な組み合わせによる発明も本発明の範疇に含まれる。