JP2016006371A - 乾燥装置及び乾燥システム - Google Patents

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良治 築井
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智幸 今西
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守生 入山
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Abstract

【課題】 複数の攪拌搬送機構を備えた乾燥装置において、攪拌及び搬送によって、被乾燥物が攪拌搬送機構の搬送方向と垂直な方向に偏ることを軽減ないし防止する。
【解決手段】 被乾燥物を攪拌及び搬送しながら乾燥させる乾燥装置10は、攪拌シャフト21を回転させることで被乾燥物を攪拌、搬送する複数の攪拌搬送機構20と、複数の攪拌搬送機構20の間に設けられ、一の攪拌搬送機構20から隣接する他の攪拌搬送機構20への被乾燥物の移動を制限するための仕切り板51とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被乾燥物を攪拌及び搬送しながら乾燥させる乾燥装置及びそれを含む乾燥システムに関するものである。
従来より、汚泥等の被乾燥物を攪拌しながら搬送して乾燥させる乾燥装置が知られている。この種の乾燥装置では、被乾燥物の攪拌及び搬送のために、複数列の羽根(パドル)が設けられたシャフトが利用される。シャフトが回転することによって、シャフトに設けられた羽根もシャフト周りに回転し、それによって、シャフトの軸方向の一端側に供給された被乾燥物は、攪拌されながらシャフトの軸方向の他端側に搬送される。この攪拌、搬送の間に、被乾燥物は加熱されて乾燥する。
この種の乾燥装置では、羽根を備えたシャフト(攪拌シャフト)を2本1組として、2本のシャフトの羽根を互いにオーバラップさせ、これを1つの攪拌搬送機構とし、攪拌効果を高めている。
このような乾燥装置を用いて被乾燥物を乾燥させるにあたって、その処理量(乾燥させる被乾燥物の時間当たりの量)を増大させるために、複数台の乾燥装置を用いることが考えられる。しかしながら、乾燥装置の台数を増加させると、それぞれの乾燥装置について、メンテナンスや修理の際に作業員が乾燥装置にアクセスするためのスペースを確保する必要があり、比較的広いスペースが必要となってしまう。
本願発明に関連する技術として、以下の技術がある。
国際公開第2009/044608号 特許第2872587号公報 特公平6−46137号公報
処理量を増大させるために、1つの乾燥装置に多数の攪拌シャフトを設けることが提案されている。例えば、1つの乾燥装置に、4列又は6列の攪拌シャフトを設けて、それによって2組又は3組の攪拌搬送機構を構成することが提案されている。1つの乾燥装置に多数の攪拌シャフトを設けることは、省スペースの観点からは有利である。
しかしながら、1つの乾燥装置に複数の攪拌搬送機構を設けると、攪拌搬送機構ごとに運転条件に差が生じ、乾燥速度や搬送速度が異なって、被乾燥物が隣の攪拌搬送機構に移動してしまい、被乾燥物に搬送方向と垂直な方向の偏りが生じる。ここで、運転条件の差とは、シャフトの回転数や被乾燥物を加熱するための熱媒条件の微妙なずれ、シャフトや羽根の形状の微妙な違い、被乾燥物の投入量の偏りなどである。
このような運転条件の差を複数の攪拌搬送機構において完全になくすことは極めて困難であり、また、多くの場合は被乾燥物の偏りの原因が、上記の運転条件のどれにあるのかを特定することも困難である。
本発明は、被乾燥物を攪拌しながら搬送する乾燥装置において、被乾燥物の攪拌及び搬送に伴う偏りを軽減ないし防止することを目的とする。
本発明の乾燥装置は、被乾燥物を攪拌及び搬送しながら乾燥させる乾燥装置であって、攪拌シャフトを回転させることで被乾燥物を攪拌、搬送する複数の攪拌搬送機構と、前記複数の攪拌搬送機構の間に設けられ、一の攪拌搬送機構から隣接する他の攪拌搬送機構への前記被乾燥物の移動を制限するための被乾燥物移動制限手段とを備えた構成を有している。
この構成により、攪拌及び搬送されながら乾燥される被乾燥物が一の攪拌搬送装置から隣接する他の攪拌搬送機構に移動することが制限され、被乾燥物が搬送方向と垂直な方向に偏る現象を軽減ないし防止することができる。ここで、被乾燥物の移動の制限とは、被乾燥物の攪拌搬送機構間の移動を完全に防止することのほか、被乾燥物の攪拌搬送機構間の移動を妨げることも含むものである。
上記の乾燥装置において、一の攪拌搬送機構を含む空間と隣接する他の攪拌搬送機構を含む空間とが連通していてよい。この構成により、一の攪拌搬送機構を含む空間と隣接する他の攪拌搬送機構を含む空間との温度や湿度を同程度にすることができ、複数の攪拌搬送機構における乾燥条件を同程度にできる。
上記の乾燥装置において、前記被乾燥物移動制限手段は、前記被乾燥物の供給側端では前記被乾燥物の前記移動を許容してよい。この構成により、隣り合う攪拌搬送機構において、供給される被乾燥物の量をほぼ均等にすることができる。
上記の乾燥装置において、前記被乾燥物移動制限手段は、前記攪拌搬送機構による前記被乾燥物の搬送方向に移動可能であってよい。この構成により、攪拌搬送機構の供給側から排出側にかけて、被乾燥物の搬送方向と垂直な方向への移動が生じる、ないしは顕著な位置に被乾燥物移動制限手段を設置することができる。
上記の乾燥装置は、前記乾燥物移動制限手段を加熱する加熱手段をさらに備えていてよい。乾燥装置では、攪拌シャフトを加熱したり、ケーシングを加熱したりすることで被乾燥物の乾燥を促進させることがあるが、この構成によれば、被乾燥物移動制限手段によっても被乾燥物の乾燥を促進できる。
上記の乾燥装置は、前記攪拌搬送機構によって乾燥された前記被乾燥物の含水率に基づいて、前記複数の攪拌搬送機構の各々の乾燥条件を個別に制御する制御装置をさらに備えていてよい。この構成により、例えば、各攪拌搬送機構における被乾燥物の含水率を等しくするように、各攪拌搬送機構の乾燥条件を調節できる。
上記の乾燥装置において、前記攪拌搬送機構によって搬送された前記被乾燥物を、前記
攪拌搬送機構による前記被乾燥物の搬送方向に排出してよい。この構成により、排出する被乾燥物の含水率が、ショートパスや遅滞によって不均一になることがなく、均質な乾燥を行うことができる。
上記の乾燥装置において、前記攪拌搬送機構の下に被乾燥物受けが設けられてよく、前記攪拌搬送機構の排出側に、前記被乾燥物受けから立ち上がる高さ調節可能な排出用堰が設けられていてよい。この構成により、排出する被乾燥物の含水率を調節できる。
上記の乾燥装置において、前記排出用堰は、前記複数の攪拌搬送機構の各々について、独立して高さ調節が可能であってよい。この構成により、攪拌搬送機構ごとに、被乾燥物の含水率を調節できる。
上記の乾燥装置は、前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を、前記攪拌搬送機構の並列方向について均一化しつつ、前記攪拌搬送機構の排出側に移動させる供給調整手段をさらに備えていてよい。この構成により、複数の攪拌搬送機構には等量の被乾燥物が供給されるので、この点で乾燥条件を等しくすることができる。
上記の乾燥装置は、前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を貯留するとともに、上端が水平な前記供給調整手段としての供給用堰を有する貯留部をさらに備えていてよく、前記複数の攪拌搬送機構には前記供給用堰の前記上端を乗り越えた前記被乾燥物が供給されてよい。この構成により、供給用堰を乗り越えた被乾燥物が搬送側に搬送される。
上記の乾燥装置において、前記供給調整手段は、前記攪拌搬送機構の上方に設けられた調整板であってよく、前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を、前記調整板の下を通して、前記攪拌搬送機構の排出側に搬送してよい。この構成により、供給用堰を立設する場合と比較して、供給された被乾燥物が堰の立ち上がり部分に滞留することがなく、供給された被乾燥物を順次に乾燥させることができる。
本発明の乾燥システムは、上記の乾燥装置と、前記乾燥装置に被乾燥物を供給する被乾燥物供給機構と、前記乾燥装置から乾燥された被乾燥物を排出する被乾燥物排出機構とを備えた構成を有している。
この構成によっても、攪拌及び搬送されながら乾燥される被乾燥物が一の攪拌搬送装置から隣接する他の攪拌搬送機構に移動することが制限され、被乾燥物が搬送方向と垂直な方向に偏る現象を軽減ないし防止することができる。
本発明によれば、攪拌及び搬送されながら乾燥される被乾燥物が一の攪拌搬送装置から隣接する他の攪拌搬送機構に移動することが制限されるので、被乾燥物が搬送方向と垂直な方向に偏る現象を軽減ないし防止することができる。
本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置を含む汚泥乾燥システムの全体構成を示す概略図 本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置の平面図 本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置の上面を取り除いた平面図 本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置の右側面を取り除いた側面図 本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置のA−A断面図 本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置のB−B断面図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第1の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第2の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第3の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第4の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第5の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第6の変形例を示す図 本発明の実施の形態の被乾燥物移動制限手段の第7の変形例を示す図 (a)変形例の汚泥乾燥装置の一部を示す平面図 (b)変形例の汚泥乾燥装置の一部を示す側面図 (a)変形例の汚泥乾燥装置の一部を示す平面図 (b)変形例の汚泥乾燥装置の一部を示す側面図 (c)変形例の乾燥装置のC−C断面図 変形例の攪拌シャフトの構成を示す断面図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、それぞれの実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
図1は、本発明の実施の形態の乾燥装置を含む乾燥システムの全体構成を示す概略図である。乾燥システムは、乾燥装置を備えている。乾燥システム及び乾燥装置によって乾燥される被乾燥物は特に限定されないが、本実施の形態は、被乾燥物が汚泥であり、乾燥システム及び乾燥装置が汚泥乾燥システム100及び汚泥乾燥装置10として応用される場合について説明する。
本実施の形態の汚泥乾燥装置10で乾燥される汚泥は、脱水処理を経た後に、含水率約80%になった脱水汚泥である。脱水汚泥は、汚泥乾燥装置10で乾燥されることにより、含水率が30%程度まで低下した乾燥汚泥となる。なお、汚泥乾燥システム100は、下水混合生汚泥、下水消化汚泥、有機汚泥、無機汚泥、その他の汚泥等の各種の汚泥を乾燥でき、下水処理場や各種の汚泥処理場に適用可能である。また、汚泥乾燥装置10は、含水率を30%程度にまで低下させなければならないものではなく、各用途に応じて、処理対象となる汚泥の含水率を低下させるものであればよい。さらに、汚泥乾燥装置10にて処理される汚泥も含水率80%の汚泥に限られず、含水率がそれより高い汚泥、及び含水率がそれより低い汚泥も、汚泥乾燥装置10の処理対象となり得る。
汚泥乾燥システム100は、汚泥乾燥装置10と、サイクロン81と、減湿塔82と、減湿塔循環ポンプ83と、循環ファン84と、ミストセパレータ85と、予熱器86とを備えている。汚泥乾燥装置10には、ケーシング11によって乾燥室が形成されている。汚泥乾燥装置10のケーシング11には、乾燥室に汚泥を供給するための汚泥供給口111と、乾燥室から乾燥された汚泥を排出するための乾燥汚泥排出口114とが形成される。また、汚泥乾燥装置10のケーシング11には、乾燥室に循環気を供給するための循環気供給口113と、加湿された循環気を乾燥室から排出するための循環気排出口112とが形成されている。
汚泥乾燥装置10にて処理する汚泥は、汚泥乾燥装置に汚泥を供給する被乾燥物供給機構によって汚泥供給口111から乾燥室内に供給されて、乾燥室で水分を除去された後に、汚泥排出口114から排出される。被乾燥物供給機構は、汚泥を搬送する汚泥コンベアや汚泥を汲み上げる汚泥ポンプであってよく、汚泥排出機構は乾燥した汚泥を搬送する乾燥汚泥コンベアであってよい。また、循環気は、循環気供給口113から乾燥室内に供給され、乾燥室で汚泥から蒸発した水蒸気を含んで、循環気排出口112から排出される。
循環気排出口112から排出された循環気は、循環気管911を通ってサイクロン81に供給される。サイクロン81で不純物を取り除かれた循環気はさらに、循環気管912を通って減湿塔82に供給される。循環気は減湿塔82で減湿される。また、減湿塔82に溜まった水は、一部は上述のように循環水路921に排出され、一部は減湿塔排水管925を通って系外に排出される。循環水路921に排出された循環水は、循環水路921、減湿塔循環ポンプ83、及び循環水路922によって循環して減湿塔82に供給され、循環気から水分を除去する。減湿塔82には、さらに減湿塔給水管926を通して水が供給される。減湿塔82で減湿された循環気は、循環気管913を通って循環ファン84に送られる。循環ファン84は、循環気管914を通して循環気を循環方向に流す。
循環ファン84の循環方向の先には、ミストセパレータ85が設けられている。ミストセパレータ85は、循環気中の塵埃や水滴を捕集し除去する。ミストセパレータ85によって浄化された循環気の一部は、循環気管915を通って、ケーシング11に設けられた循環気供給口113を介してケーシング11の内部の乾燥室に戻される。循環気管915には、予熱器86が設けられており、循環してきた循環気は予熱器86によって加熱された上で乾燥室に戻される。循環気の一部は、排気管916を通って汚泥乾燥システム100の外部に排出される。これらのサイクロン81、減湿塔82、循環ファン84、ミストセパレータ85、予熱器86、及びそれらをつなぐ循環気管911〜915からなる構成は、排気循環機構に相当する。このように、汚泥を乾燥する過程で発生する水蒸気を循環気によって効率的に乾燥室から排出して、高温低湿の空気を乾燥室に戻すことで、汚泥の乾燥を促進できる。
汚泥乾燥装置10のケーシング11の内部(乾燥室)には、シャフト211とそのシャフト211に取り付けられた複数列の羽根212からなる攪拌シャフト21(図3参照)が設けられている。本実施の形態では、2本の撹拌シャフト21が一組となって攪拌搬送機構20が構成される。すなわち、汚泥乾燥装置10には2組の攪拌搬送機構20が設けられる。この攪拌搬送機構20によって、汚泥は攪拌されながら供給側から排出側に搬送される。各攪拌シャフト21には、熱媒体としての蒸気が供給され、その熱によって、攪拌されながら搬送される汚泥は加熱されて、乾燥する。
攪拌シャフト21には、蒸気が供給される蒸気供給口213及び蒸気ないし凝縮水を排出する蒸気排出口214が形成されている。攪拌シャフト21には蒸気管923を通って蒸気が供給され、蒸気排出口214から蒸気ドレイン管924を通って蒸気ないし凝縮水が系外に排出される。なお、蒸気供給口213に蒸気を供給する蒸気管923は予熱器86にも延びており、予熱器86に蒸気を供給する。予熱器86から排出される蒸気ないし凝縮水は、蒸気ドレイン管927を通って系外に排出される。
以上の構成によって、汚泥乾燥システム100では、被乾燥物供給機構によって汚泥供給口111からケーシング11内に汚泥が供給される。ケーシング11内に供給された汚泥は、攪拌搬送機構20によって、攪拌、搬送されながら加熱され、汚泥に含まれる水分が蒸発する。汚泥は、乾燥して乾燥汚泥となって乾燥汚泥排出口114からケーシング11外に排出され、被乾燥物排出機構によって系外に排出される。汚泥から蒸発した水蒸気を含む循環気は、ケーシング11外に排出され、減湿、浄化、予熱の作用を受けて再びケーシング11内に戻される。
図2は、本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置の平面図である。図3は、図2の平面図において、汚泥乾燥装置の上面を取り除いて内部構造を示した図である。以下の説明において、図2及び図3のケーシング11の左側の面を正面116といい、右側の面を背面117といい、下側の面を右側面118といい、上側の面を左側面119といい、紙面奥側の面を底面120といい、底面に対抗する面を上面121という。図4は、汚泥乾燥装置の右側面118を除いて、その内部の構造を示した図である。さらに、図5、図6は、それぞれ図3のA−A断面図、B−B断面図である。以下、図2〜6を参照して、本発明の実施の形態の汚泥乾燥装置10を詳細に説明する。
汚泥乾燥装置10は、ケーシング11と、その内部に備えられた2つの攪拌搬送機構20とを有する。ケーシング11は、概ね直方体形状を有している。ケーシング11によってその内部に乾燥室が形成される。各攪拌搬送装置20は、2本の攪拌シャフト21が一組となって構成され、ケーシング11の内部の下方に設けられる。本実施の形態の汚泥乾燥装置10は、互いに平行に延びる(軸方向が平行な)4列の攪拌シャフト21を備え、隣り合う2列の攪拌シャフト21が組となって2つの攪拌搬送機構20が構成されている。攪拌シャフト21は、シャフト211とその周りに設けられた複数の羽根212を備えている。
シャフト211は、その延伸方向(軸方向)がケーシング11の長手方向と平行になるように設けられている。シャフト211が回転することによってケーシング11内の汚泥は羽根212によって攪拌されながら搬送される。図2〜4において、汚泥は、背面117側から供給されて、図2〜4の左向きに搬送されて、ケーシング11の正面116側から排出される。シャフト211は、背面117側(供給側)及び正面116側(排出側)の両側で、ケーシング11を貫通している。ケーシング11の正面116から突き出たシャフト211の一端には、シャフト211を回転可能に保持する軸受け12が設けられ、ケーシング11の背面117から突き出たシャフト211の他端には、シャフト211を回転可能に保持する軸受け12が設けられる。軸受け12の外側には、各攪拌搬送機構20について、シャフト211を回転駆動する駆動機構13が設けられる。
シャフト211は中空であり、各列の羽根212も中空に形成される。シャフト211の内部空間と羽根212の内部空間は連通している。シャフト211の一端の蒸気供給口から熱媒体としての水蒸気が内部空間に供給され、他端の蒸気排出口から水蒸気ないし凝縮水が排出される。シャフト211の内部空間に供給された水蒸気は、シャフト211の内部空間から各列の羽根212の内部空間にも流通して排出される。このような水蒸気の流通によって、シャフト211及び羽根212の表面が加熱される。汚泥は、攪拌されながらシャフト211や羽根212に接触することで加熱され、これによって、汚泥に含まれる水分が蒸発する。このようにして、汚泥は、攪拌搬送機構20によって搬送される過程で徐々に水分を失って乾燥する。
図2及び図3に示すように汚泥乾燥装置10のケーシング11の上面121の供給側には、各攪拌搬送機構20について、汚泥供給口111が形成されている。汚泥供給口111の正面116側には循環気排出口112が形成される。循環気排出口112の正面116側には、ケーシング11によって形成される乾燥室を開放するためのケーシングカバー115が設けられる。ケーシングカバー115を開けることにより、攪拌シャフト21の洗浄、修理を行うことができる。
ケーシング11の正面116側(排出側)には、各攪拌搬送機構20について、循環気吸気口113が形成されている。また、ケーシング11の排出側下方には、乾燥汚泥を排出するための乾燥汚泥排出口114が形成されている。ケーシング11の攪拌シャフト21に対応する部分の底面120は、搬送される汚泥を受ける汚泥受けとして機能する。底面120は、羽根212の形状に合わせて、断面が円弧形状になるように形成されている。各攪拌搬送機構20は、2つの攪拌シャフト21を有するので、底面120は、これらの2つの攪拌シャフト21の羽根212の形状に合わせて、断面120がω形状に形成されている(図5参照)。これにより、羽根212が届かないところに汚泥が存在することはなく、そのような汚泥がケーシング11の底の隅に堆積してしまうことが防止される。
各攪拌シャフト21では、円筒状のシャフト211の表面に、複数列の羽根212が取り付けられている。各羽根212は、扇形状を有している。シャフト211の各列には2枚の羽根212が取り付けられている。攪拌シャフト21は、減速機などの駆動機構により回転される。なお、各攪拌搬送機構20における2本のシャフト211の軸方向にみて、各シャフト211に取り付けられた羽根212は互いに重なり合っている。
汚泥供給口111からケーシング11内の乾燥室に供給された汚泥は、攪拌シャフト21の回転によって、供給側から排出側に搬送されて、乾燥汚泥排出口114から排出される。乾燥汚泥排出口114の手前には高さ調節可能な排出用堰31を含む排出調整機構30が設けられる。この排出用堰31を乗り越えた乾燥汚泥が乾燥汚泥排出口114から排出される。乾燥汚泥排出口114から排出された乾燥汚泥は、各攪拌搬送機構20にそれぞれ対応して設けられた被乾燥物排出機構としての2つの乾燥汚泥搬送ベルト500によって搬送される。
2列の乾燥汚泥搬送ベルト500には、それぞれ搬送される乾燥汚泥の含水率を検出するセンサ501が設けられる。センサ501は、例えば乾燥汚泥の重量を測定して含水率を推定するセンサであってよい。乾燥汚泥の含水率は、即ちそれぞれの攪拌搬送機構20においてどの程度の乾燥効果があったかを示すものである。センサ501は、乾燥汚泥搬送ベルト500を搬送される乾燥汚泥を撮影して、画像処理を行うことでその色や形状(塊の有無)から含水率を推定してもよい。汚泥乾燥装置10は、制御装置を備えており、センサ501が検出した乾燥汚泥の含水率に基づいて、それぞれの攪拌搬送機構20における乾燥条件を制御する。汚泥乾燥装置10は、例えば、乾燥汚泥の含水率に基づいて、排出用堰31の高さ、汚泥供給口111からの汚泥の供給量、乾燥室に供給する蒸気の圧力等を調整する。
図3及び図4に示すように、2つの攪拌搬送機構20の間には被乾燥物移動制限手段としての仕切り板51が設けられている。仕切り板51は、ケーシング11によって形成される乾燥室の一端から他端まで(正面116から背面117まで)設けられており、上下方向には、乾燥室の下端から上端まで設けられている。この仕切り板51は、一の攪拌搬送機構20とその隣の他の攪拌搬送機構20との間に設けられ、これによって、搬送の過程において汚泥が一の攪拌搬送機構20からその隣の他の攪拌搬送機構20に移動することが制限される。また、仕切り板51を設けたことにより、仕切り板51を挟む一方の攪拌搬送機構20から他方の攪拌搬送機構20への汚泥の移動が制限されるので、汚泥乾燥装置10は、それぞれの攪拌搬送機構20において、同じ条件で汚泥の乾燥を行う全稼働モードのほか、2つの攪拌搬送機構20の内の1つのみを用いて汚泥の乾燥を行う一部稼働モードにて運転を行うことができ、あるいは、それぞれの攪拌搬送機構20において異なる乾燥条件(攪拌シャフト21の回転速度、汚泥の含水率、後述する排出用堰31の高さ等)を設定する個別設定モードで運転を行うことができる。
ケーシング11によって形成される乾燥室は、この仕切り板51によって完全に2つの空間に分けられるわけではなく、一方の攪拌搬送機構20を含む空間とその隣の他の攪拌搬送機構20を含む空間とは、仕切り板51に設けられた窓511によって連通している。この窓511によって、一方の空間と他方の空間が連通することにより、両空間での温度や湿度が等しく保たれ、両空間において乾燥条件を等しくすることができる。なお、窓511は、図4の例では、矩形であり5つ設けられているが、形状は矩形に限られず、その個数も5つより多くても少なくてもよい。窓511は、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さより高い位置に設けられる。本実施の形態では、窓511は、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも高い位置に設けられる。これにより、攪拌搬送機構20によって搬送される汚泥が窓511を通って仕切り板51を超えて隣の攪拌搬送機構20の側に漏れ出すことが防止される。
図5に示すように、仕切り板51の上端はケーシング11の上面121に固定されており、仕切り板51の下端はケーシング11の底面120に固定されている。ケーシング11の底面120は、上述のように、羽根212の形状に沿って湾曲した形状を有しており、仕切り板51の下端は、ケーシング11の底面120における、各攪拌搬送機構20の内側の攪拌シャフト21の間で隆起した部分に固定されて、鉛直方向に立設されている。なお、仕切り板51とケーシング11との間の固定は、ボルト等によって行われ、それによって仕切り板51をケーシング11から取り外すことが可能であってよい。また、仕切り板51を取り外した後に、後に説明される各種の変形例の被乾燥物移動制限手段への付け替えが可能であってもよい。
仕切り板51は、加熱手段によって加熱される。具体的には、仕切り板51の内部には電熱線が通っており、この電熱線に通電することで、仕切り板51が加熱される。また、仕切り板51に熱媒体が流動する流路を設け、流路に温水等の熱媒体を流通させることで仕切り板51を加熱してよい。攪拌搬送機構20によって攪拌されながら搬送される汚泥は、仕切り板51の熱によっても加熱されて乾燥が促進される。
次に、図6、図4を参照して排出用堰31について説明する。図4に示すように、排出用堰31は、各攪拌搬送機構20の軸方向に垂直に設けられており、被乾燥物受けとして機能するケーシング11の底面120の排出側の縁(乾燥汚泥排出口114の手前)にて、底面120から立ち上がっている。
図6では、排出用堰31を正面から示しているが、排出用堰31は、その左右上端で昇降機構32と接続され、昇降機構32によって引き上げられ、又は降ろされる。撹拌搬送機構20によって搬送されてきた汚泥は、排出用堰31を乗り越えて乾燥汚泥排出口114に落ちる。また、図6では2つの排出用堰31の高さが異なり、各攪拌搬送機構20の排出容積が異なる状態を示している。
排出用堰31が下に位置するほど、乾燥汚泥は容易に乾燥汚泥排出口114に導かれる。よって、単位時間当たりの乾燥汚泥の排出量を大きくしたい場合には、排出用堰31を下げて、単位時間当たりの乾燥汚泥の排出量を小さくしたい場合には、排出用堰31を上昇させる。この排出用堰31の昇降によって、汚泥が乾燥室で攪拌及び乾燥の処理を受ける時間を調整することができる。攪拌及び乾燥の処理を受ける時間が長いほど、汚泥の乾燥が進み、汚泥乾燥装置10から排出される乾燥汚泥の含水率が低くなるので、汚泥乾燥装置10に投入される汚泥の含水率や乾燥汚泥の目標含水率に応じて、排出用堰31を昇降させることができる。
このように、乾燥汚泥が攪拌搬送機構20による攪拌及び搬送から排出される(排出用堰31を乗り越える)方向は、攪拌シャフト21の軸方向である。すなわち、本実施の形態の汚泥乾燥装置10では、乾燥汚泥は、攪拌シャフト21の軸方向と垂直な方向に排出されるのではなく、攪拌搬送機構による汚泥の搬送方向に排出される。換言すれば、乾燥汚泥の排出口114は、側面118、119ではなく正面116に設けられる。これにより、排出する汚泥の含水率が、ショートパスや遅滞によって不均一になることがなく、均質な乾燥汚泥が得られる。また、汚泥乾燥装置10から排出された乾燥汚泥を破砕機等に搬送するための乾燥汚泥搬送ベルト500を汚泥乾燥装置10の側方に設ける必要がなく、省スペースを実現できる。
以上のように、本実施の形態の汚泥乾燥装置10によれば、2組の攪拌搬送機構20(4列の攪拌シャフト21)を備え、大容量の汚泥を乾燥でき、かつ、各攪拌搬送機構20の間で汚泥の移動を制限できるので、汚泥に偏りが生じて所望の乾燥ができないという不都合を軽減ないし防止できる。なお、上記の実施の形態では、被乾燥物移動制限手段として上部に窓511が形成された仕切り板51を攪拌搬送機構20の間に設けたが、本発明の被乾燥物移動制限手段は、これに限られない。例えば、仕切り板51に窓511を設けて一方の攪拌搬送機構20の側の空間と他方の攪拌搬送機構20の側の空間とを連通させたが、この窓511を設けずに両空間を完全に閉じた空間としてもよい。
以下では、被乾燥物移動制限手段の種々の変形例を説明する。図7は、被乾燥物移動制限手段の第1の変形例を示す図である。図7では、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が複数の仕切り板52a〜52cである。各仕切り板52a〜52cは、それぞれ矩形であり、それらの底辺でケーシング11の底面120に固定される。排出側の仕切り板52aの排出側端とケーシング11の正面116との間には隙間が設けられており、供給側の仕切り板52cの供給側端とケーシング11の背面117との間には隙間が設けられ、汚泥の移動が許容されている。排出側端については、ここで一方の攪拌搬送機構20側から他方の攪拌搬送機構20側に汚泥が移動しても汚泥の乾燥には大きな影響を与えないからであり、供給側端については、一方の攪拌搬送機構20側から他方の攪拌搬送機構20側への汚泥の移動があったとしても、この位置では汚泥の含水率が高く流動性も高いので、両方で汚泥の量はほぼ均等になるからである。なお、このように排出側端及び供給側端に被乾燥物移動制限手段を設けない構成は、上記の実施の形態及び以下に説明する他の変形例においても採用してよい。
各仕切り板52a〜52cの高さは、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さより若干高い。本変形例では、仕切り板52a〜52cの高さは、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも高い。これにより、攪拌搬送機構20によって搬送される汚泥が仕切り板52a〜52cを乗り越えて隣の攪拌搬送機構20の側に漏れ出すことが防止される。なお、本変形例では、各仕切り板52a〜52cの間、仕切り板52aとケーシング11の正面116との間、仕切り板52cとケーシング11の背面117との間にそれぞれ隙間があり、これによって、一方の攪拌搬送機構20側の空間と他方の攪拌搬送機構20側の空間との連通が確保できるので、仕切り板52a〜52cの高さは、ケーシング11の上面121まで至っていてよく、仕切り板52a〜52cがケーシング11の底面120及び上面121にてケーシング11に固定されていてもよい。
図8は、被乾燥物移動制限手段の第2の変形例を示す図である。図8でも、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が多数の縦方向のスリットを有するスリット板53である。スリット板53は、多数の細い短冊状の板に分かれて構成されることで、上記のスリットを形成している。スリット板53は、矩形であり、その底辺でケーシング11の底面120に固定される。スリット板53の高さは、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さより若干高い。本変形例では、スリット板53の高さは、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも高い。これにより、攪拌搬送機構20によって搬送される汚泥がスリット板53を乗り越えて隣の攪拌搬送機構20の側に漏れ出すことが防止される。
なお、本変形例においても、スリット板53にはスリットがあり、これによって、一方の攪拌搬送機構20側の空間と他方の攪拌搬送機構20側の空間との連通が確保できるので、スリット板53の高さは、ケーシング11の上面121まで至っていてよく、スリット板53がケーシング11の底面120及び上面121にてケーシング11に固定されていてもよい。
図9は、被乾燥物移動制限手段の第3の変形例を示す図である。図9でも、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が垂直に立設された複数の棒54である。複数の棒54における各棒の間には隙間が確保されている。複数の棒54はいずれも高さが同じであり、互いに平行であり、2つの攪拌搬送機構20の中間のケーシング11の底面120が隆起した部分に沿って設けられているので、全体として矩形である。複数の棒54は、ケーシング11の底面120に固定される。複数の棒54の高さは、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さより若干高い。本変形例では、複数の棒54の高さは、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも高い。これにより、攪拌搬送機構20によって搬送される汚泥が複数の棒54を乗り越えて隣の攪拌搬送機構20の側に漏れ出すことが防止される。
なお、本変形例においても、複数の棒54における各棒の間に隙間があり、これによって、一方の攪拌搬送機構20側の空間と他方の攪拌搬送機構20側の空間との連通が確保できるので、複数の棒54の高さは、ケーシング11の上面121まで至っていてよく、複数の棒54がケーシング11の底面120及び上面121にてケーシング11に固定されていてもよい。
図10は、被乾燥物移動制限手段の第4の変形例を示す図である。図10でも、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が水平方向に設けられた複数の棒55である。複数の棒55における各棒は互いに接している。複数の棒54はいずれもケーシング11の正面116から背面117まで延び、互いに平行であり、2つの攪拌搬送機構20の中間のケーシング11の底面120が隆起した部分に積み上げられ、全体として矩形である。複数の棒55は、ケーシング11の正面116及び背面117に固定される。積み上げられた複数の棒55の高さは、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さより若干高い。本変形例では、積み上げられた複数の棒55の高さは、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも高い。これにより、攪拌搬送機構20によって搬送される汚泥が複数の棒55を乗り越えて隣の攪拌搬送機構20の側に漏れ出すことが防止される。
図11は、被乾燥物移動制限手段の第5の変形例を示す図である。図11でも、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が垂直に立設された1枚の可動仕切り板56である。可動仕切り板56は、2つの攪拌搬送機構20の中間のケーシング11の底面120が隆起した部分に沿って設けられている。可動仕切り板56は、底面120の隆起した部分に沿って設けられたレール561の上を移動(スライド)可能である。図11の例では、可動仕切り板56は、汚泥搬送方向の中央部分に位置しており、この部分のみで汚泥の移動を制限する。
このように、本変形例では、可動仕切り板56は、汚泥の粘性が高く搬送方向と垂直な方向に移動しやすい部分に設置される。例えば、汚泥が下水汚泥である場合は、可動仕切り板56は図11に示すように正面116と背面117との間の中央付近に設置される。これにより、可動仕切り板56の数量を削減して、手間及びコストを削減できる。また、仕切り板が不要な部分における摩擦や付着のトラブルを回避できる。なお、第1の変形例においても、各仕切り板52a〜52cを汚泥搬送方向に沿って可動としてよい。
図12は、被乾燥物移動制限手段の第6の変形例を示す図である。図12でも、ケーシング11及び被乾燥物移動制限手段のみを模式的に示し、他の構成は図示を省略している。本変形例では、被乾燥物移動制限手段が垂直に吊り下げられた複数の短冊状の板材57である。複数の板材57は、2つの攪拌搬送機構20の中間のケーシング11の底面120が隆起した部分に沿ってケーシング11の上面121に設けられたレール571を移動(スライド)可能である。複数の板材57の各板材は、矩形であり、その長さは同じである。複数の板材57は、ケーシング11の上面121から、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥の高さまで延びている。本変形例では、複数の板材57の下端は、シャフト211に設けられた羽根212の最も高い位置よりも若干高い位置に設定される。
汚泥が汚泥搬送方向に垂直な方向に偏る場合には、汚泥の高さレベルが高い位置から低い位置に複数の板材57を移動させることで、汚泥搬送方向に垂直な方向への汚泥の移動を制限する。これにより、攪拌搬送機構20によって攪拌、搬送される汚泥が通常の高さを超えて隣の攪拌搬送機構20の方に移動しようとすると、ケーシング11の上面121から吊り下げられた複数の板材57に当たって戻され、そのような移動が制限される。本変形例によれば、簡単かつ安価な構造で汚泥の移動を制限できる。
図13は、被乾燥物移動制限手段の第7の変形例を示す図である。この変形例は、上記の実施の形態の仕切り板51に対する変形例である。上記の実施の形態では、ケーシング11の底面120が攪拌シャフト21の形状に沿って湾曲した形状となっており、仕切り板51は、各攪拌搬送機構20の内側の攪拌シャフト21同士の間で底面120が隆起した部分に設けられていたが、本変形例では、攪拌搬送機構20の間の底面120´は平坦になっている。
そして、仕切り板51´は、底部で両側の攪拌シャフト21の形状に沿うように、左右両側に広がる形状を有している。この形状により、乾燥室の形状は上記の実施の形態と同様にすることができ、上記の実施の形態と同様に、ケーシング11の内部空間(乾燥室)の底の隅に汚泥が堆積することを防止できる。そして、本変形例の仕切り板51´も上記の実施の形態の仕切り板51と同様に内部から加熱する構成とする。これによって、汚泥はより広い面積で加熱され、乾燥が促進される。
以上、上記の実施の形態に対する被乾燥物移動制限手段の種々の変形例を説明した。上記の実施の形態は、被乾燥物移動制限手段の他の部分についても種々の変形が可能である。以下、変形例を説明する。
図14(a)は、変形例の汚泥乾燥装置を示す平面図であり、図14(b)は図14(a)に対応する側面図である。上記の実施の形態では、ケーシング11の上面121に、2つの攪拌搬送機構20にそれぞれ対応する2つの汚泥供給口111が設けられ、各攪拌搬送機構20には、それぞれ対応する汚泥供給口111から汚泥が投入された。本変形例では、汚泥乾燥装置10´は、その上面121に、2つの攪拌搬送機構20に共通の1つの汚泥供給口111´を備えている。そして、汚泥供給口111´の下の乾燥室は、右側面118から左側面119に亘って設けられた供給用堰122によって、汚泥貯留部123が形成される。汚泥貯留部123は、仕切り板51によって仕切られておらず、よって、2つの攪拌搬送機構20に対応して右側面118から左側面119に亘って形成されている。また、攪拌シャフト21のシャフト211は供給用堰122を貫通して汚泥貯留部123を縦断するが、この部分には羽根212は設けられていない。供給用堰122の上端は水平であり、右側面118から左側面119まで同じ高さである。
このような汚泥貯留部123を設けたことにより、汚泥供給口111´から乾燥室に供給された汚泥は、いったん汚泥貯留部123に貯留される。汚泥貯留部123に貯留された汚泥の量が増加して、供給用堰122を乗り越えることで、羽根212を有する攪拌搬送機構20に汚泥が供給される。供給されたばかりの汚泥は水分を比較的多く含み粘性が低いので、汚泥貯留部123に貯留された汚泥の表面は平らであり、よって、供給用堰122を超える汚泥の量も、右側面118から左側面119に亘って等量となる。すなわち、汚泥供給口111´が1つであるにもかかわらず、2つの攪拌搬送機構20に供給される汚泥の量は等しくなり、この点で2つの攪拌搬送機構20において乾燥条件を等しくできる。また、本変形例によれば、汚泥乾燥装置に複数の攪拌搬送機構20がある場合にも、乾燥室に汚泥を供給する前に汚泥を攪拌搬送機構20ごとに等量に分配する必要がなく、またそのような分配の不均等による乾燥度の不均等を回避できる。なお、この供給用堰122は、汚泥供給口111´から供給された汚泥を、攪拌搬送機構20の並列方向について均一化しつつ搬送側に移動させる手段であって、本発明の「供給調整手段」に相当する。
図15(a)は、さらなる変形例の汚泥乾燥装置を示す平面図であり、図15(b)は図15(a)に対応する側面図であり、図15(c)は図15(b)のC−C断面図である。図14の例では、汚泥供給口111´の下に、右側面118から左側面119に亘って上端が水平な供給用堰122がケーシング2の底部から立ち上がる形で設けられ、この供給用堰122が汚泥供給口111´から乾燥室に供給された汚泥を貯留することで汚泥貯留部123が形成された。図15の例では、供給用堰122に代えて、調整板122´が、攪拌シャフト21より上方に設けられる。
図15(c)に示すように、調整板122´は、排出用堰31と同様に、その左右上端で図示しない昇降機構に接続され、この昇降機構によって引き上げられ、又は降ろされる。調整板122´の下端は攪拌シャフト21の表面に沿うように、攪拌シャフト21に対応する部分が円弧上に窪んだ形状をしている。
また、図15の例では、調整板122´よりも供給側にも各攪拌シャフト21に羽根212が設けられる。よって、汚泥供給口111´から乾燥室に供給された汚泥は、回転する羽根212によって排出側に搬送されるが、調整板122´にて排出側への移動を制限されて、この調整板122´の下端をくぐって(調整板122´の下端とケーシング2の底部との間を通って)、排出側に搬送される。
調整板122´の下端の高さ、即ち、調整板122´の下端とケーシング2の底部との間の距離は、搬送方向に垂直な方向、即ち、複数の攪拌搬送機構20が並ぶ方向について均一である。これにより、複数の攪拌搬送機構20について、調整板122´の下を通って排出側に搬送される汚泥の量を均一化させることができる。排出側に供給する汚泥の量は、調整板122´の高さを調整することで調整される。この調整板122´は、汚泥供給口111´から供給された汚泥を、攪拌搬送機構20の並列方向について均一化しつつ搬送側に移動させる手段であって、本発明の「供給調整手段」に相当する。
仕切り板51は、調整板122´の排出側の面にまで達している。これにより、調整板122´の下を通った汚泥は、仕切り板51によって隣の攪拌搬送機構20への移動を制限される。
図15の例によれば、供給用堰122をケーシング2の底部に立設する場合と比較して、汚泥供給口111´から汚泥貯留部123に供給された汚泥が、汚泥貯留部123内の供給用堰122の立ち上がり部分に滞留してしまうことがない。即ち、調整板122´によって排出側への移動が制限された汚泥は、その後に、自重及び上から新たに供給された汚泥の重みによって、下方に移動するので、調整板122´とケーシング2の底部との間を通って排出側に搬送されることになる。よって、図15の例では、供給側において、汚泥が滞留する部分がなくなる。
なお、上記の実施の形態では、2つの攪拌搬送機構20を有する汚泥乾燥装置10を説明したが、攪拌搬送機構20は、3つ以上であってもよい。また、上記の実施の形態では、2本の攪拌シャフト21を一組として攪拌搬送機構20が構成されたが、1本又は3本の攪拌シャフト21によって1つの攪拌搬送機構20が構成されてもよい。
また、攪拌シャフトも上記の実施の形態のものに限られない。特に、シャフトに固定される羽根は、回転することで汚泥を攪拌しながら搬送することができるものであれば、上記の実施の形態の形状に限られない。図16は、攪拌シャフトの変形例を示す図であり、図3のA−A断面図である。この変形例の攪拌シャフト21はシャフト211の周方向に等間隔で4枚の羽根212が固定されている。その羽根211は、シャフト211に接続される管状物と、環状物の先端に取り付けられたブレードとなる板からなる。
100 汚泥乾燥システム
10 汚泥乾燥装置
11 ケーシング
111 汚泥供給口
112 循環気排出口
113 循環気供給口
114 乾燥汚泥排出口
115 ケーシングカバー
116 正面
117 背面
118 右側面
119 左側面
120 底面
121 上面
12 軸受け
122 供給用堰
122´ 調整板
123 汚泥貯留部
13 駆動機構
136 ギアケース
20 攪拌搬送機構
21 攪拌シャフト
211 シャフト
212 羽根
213 蒸気供給口
214 蒸気排出口
30 排出調整機構
31 排出用堰
32 昇降機構
51 仕切り板
511 窓
52a〜52c 仕切り板
53 スリット板
54 複数の棒
55 複数の棒
56 可動仕切り板
57 複数の板材
81 サイクロン
82 減湿塔
83 減湿塔循環ポンプ
84 循環ファン
85 ミストセパレータ
86 予熱器
911〜915 循環気管
916 排気管
921、922 循環水路
923 蒸気管
924 蒸気ドレイン管
925 減湿塔排水管
926 減湿塔給水管
927 蒸気ドレイン管

Claims (13)

  1. 被乾燥物を攪拌及び搬送しながら乾燥させる乾燥装置であって、
    撹拌シャフトを回転させることで被乾燥物を攪拌、搬送する複数の攪拌搬送機構と、
    前記複数の攪拌搬送機構の間に設けられ、一の攪拌搬送機構から隣接する他の攪拌搬送機構への前記被乾燥物の移動を制限するための被乾燥物移動制限手段と、
    を備えたことを特徴とする乾燥装置。
  2. 一の攪拌搬送機構を含む空間と隣接する他の攪拌搬送機構を含む空間とが連通していることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記被乾燥物移動制限手段は、前記被乾燥物の供給側端では前記被乾燥物の前記移動を許容することを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥装置。
  4. 前記被乾燥物移動制限手段は、前記攪拌搬送機構による前記被乾燥物の搬送方向に移動可能であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  5. 前記乾燥物移動制限手段を加熱する加熱手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  6. 前記攪拌搬送機構によって乾燥された前記被乾燥物の含水率に基づいて、前記複数の攪拌搬送機構の各々の乾燥条件を個別に制御する制御装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  7. 前記攪拌搬送機構によって搬送された前記被乾燥物を、前記攪拌搬送機構による前記被乾燥物の搬送方向に排出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  8. 前記攪拌搬送機構の下に被乾燥物受けが設けられ、
    前記攪拌搬送機構の排出側に、前記被乾燥物受けから立ち上がる高さ調節可能な排出用堰が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  9. 前記排出用堰は、前記複数の攪拌搬送機構の各々について、独立して高さ調節が可能であることを特徴とする請求項8に記載の乾燥装置。
  10. 前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を、前記攪拌搬送機構の並列方向について均一化しつつ、前記攪拌搬送機構の排出側に移動させる供給調整手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の乾燥装置。
  11. 前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を貯留するとともに、上端が水平な前記供給調整手段としての供給用堰を有する貯留部をさらに備え、
    前記複数の攪拌搬送機構には前記供給用堰の前記上端を乗り越えた前記被乾燥物が供給されることを特徴とする請求項10に記載の乾燥装置。
  12. 前記供給調整手段は、前記攪拌搬送機構の上方に設けられた調整板であり、
    前記乾燥装置内に供給された前記被乾燥物を、前記調整板の下を通して、前記攪拌搬送機構の排出側に搬送することを特徴とする請求項10に記載の乾燥装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の乾燥装置と、
    前記乾燥装置に被乾燥物を供給する被乾燥物供給機構と、
    前記乾燥装置から乾燥された被乾燥物を排出する被乾燥物排出機構と、
    を備えたことを特徴とする乾燥システム。
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