JP2016013664A - プリフォーム - Google Patents

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正樹 福田
晃広 山口
Akihiro Yamaguchi
晃広 山口
金子 勇
Isamu Kaneko
勇 金子
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Abstract

【課題】内容量600mL以下の合成樹脂製ボトルを形成する樹脂重量23gの基準プリフォームよりも樹脂重量を小とし、しかも、基準プリフォーム用の搬送装置等の設備変更を不要としてコスト増加を抑えることができ、良好な肉厚分布を有するボトルを得ることができるプリフォームを提供する。【解決手段】全長、口部1の形状、胴部形成部3の外径、及び底部形成部4の外側半球面形状を基準プリフォームBと同一とし、胴部形成部3の内径及び底部形成部4の内側半球面形状を基準プリフォームBより大として胴部形成部3と底部形成部4との肉厚を薄くすることにより樹脂重量を小とする。更に、肩部形成部2の肉厚が、胴部形成部3の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部4の肉厚の75〜100%である関係を維持すべく、肩部形成部2の外径を基準プリフォームBより小とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ブロー成形により合成樹脂製ボトルを製造する際に用いるプリフォームに関する。
飲料等の液状内容物を収容するポリエチレンテレフタレート製ボトル等の合成樹脂製ボトルは、加熱されたプリフォームを金型に装着して二軸延伸ブロー成形を行うことにより形成される。
プリフォームは、射出成形により形成され、円筒状の口部と、口部に連続する円筒状の肩部形成部と、肩部形成部に連続する円筒状の胴部形成部と、胴部形成部を閉塞する半球状の底部形成部とを備えている(例えば特許文献1参照)。
更に、肩部形成部は、内径が下方に向かって僅かに小径となりながら下方に延びる内径略ストレート部と、内径略ストレート部の下端から次第に縮径して胴部形成部の内面に連なる内径テーパ部とを備えている。
口部には、外周にキャップを螺着するためのネジ山が形成されていると共に下端外周に鍔状のサポートリングが形成されている。肩部形成部は、ブロー成形によりにサポートリングの下部から次第に拡径するボトル肩部となる。胴部形成部及び底部形成部は、ブロー成形により伸展してボトル胴部及びボトル底部となる。
プリフォームによりボトルを形成するときには、射出成形金型から払い出されたプリフォームを加熱装置により加熱する。このとき加熱装置は、プリフォームの口部を除く部分を加熱して軟化させる。
次いで、加熱装置により軟化されたプリフォームをブロー成形金型の上部に形成された装着孔を介してブロー成形金型内部に挿入する。このとき、ブロー成形金型の装着孔にはプリフォームの軟化していないサポートリングが掛止され、口部がブロー成形金型から露出した状態で装着孔が閉塞される。
続いて、プリフォームの口部からストレッチロッドを挿入し、プリフォームの底部形成部に突き当て、胴部形成部をその軸線方向に延伸しつつプリフォームの口部から胴部形成部内にブローエアを導入する。これにより、プリフォームの肩部形成部、胴部形成部、及び底部形成部が伸展し、ブロー成形金型のキャビティ形状に対応する形状のボトルが形成される。
プリフォームは、ブロー成形後のボトルにおいて所定の肉厚分布が得られるように各部の寸法が設定されている。ボトルの好ましいとされる肉厚分布を挙げると、ボトル肩部は口部側からボトル胴部側にかけて次第に肉厚が小さくなっており、ボトル胴部はその軸線方向全長にわたって均一に薄肉とされ、ボトル底部はボトル胴部よりも肉厚が大となっている。このような肉厚分布を採用することにより、肉薄でしかも強度のあるボトルとなる。そして、このような肉厚分布のボトルは、ブロー成形金型に対して最適となる形状に形成されたプリフォームによって得ることができる。
具体的には、内容量600mL以下のボトルをブロー成形するためのブロー成形金型においては、樹脂重量23gであり、肩部形成部の外径が胴部形成部の外径よりも大とされ、胴部形成部の内径が口部の内径よりも小とされ、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%とされ且つ底部形成部の肉厚の75〜100%とされているプリフォームを用いるのが適しており、周知である(例えば、特許文献2参照)。
また、ブロー成形金型から加熱装置を経てブロー成形金型に至るプリフォームの搬送経路には、各プリフォームを連続搬送する搬送装置が設けられている。この搬送装置は、搬送位置に応じてプリフォームの最適部位を保持する複数種の保持手段やプリフォームの胴部形成部に当接して案内する案内路を備えており、これらの保持手段や案内路は、ブロー成形金型に投入されるプリフォームの形状に対応したものが用いられる。
即ち、所望のボトルの形状に対応したブロー成形金型が設けられると、このブロー成形金型によりブロー成形されるボトルにおいて所望の肉厚分布が得られるように各部の寸法が設定されたプリフォームを成形する射出成形金型が設けられ、この射出成形金型によって形成されたプリフォームの形状に対応した搬送装置が設けられる。
特開2003−53823号公報(図1) 特開2009−45876号公報
ところで、近年、ボトルの形状を変更することなく、材料コストを低減するために、プリフォームに使用する樹脂量を削減させる軽量化が望まれている。
ブロー成形後のボトル形状を変更することなくプリフォームの軽量化を行うためには、射出成形金型におけるプリフォームの内部形状に対応するコアの外径を大きくして、プリフォームの内径を、軽量化前のプリフォームよりも大とすることが考えられる。これによれば、プリフォームの軸線方向の全長や各部の外径は軽量化前のプリフォームと同一寸法に維持されるので、射出成形金型の前記コアの交換が必要となるだけで、軽量化前のプリフォームに対応した搬送装置やブロー成形金型を用いることができる。
しかし、ボトルの形状を変更することなくプリフォームを軽量化する場合には、当該ボトルの口部に嵌着させるキャップも変更されないため、軽量化前のプリフォームと同一の口部形状が維持されている必要がある。しかも、プリフォームにおいては、射出成形金型のコアの円滑な離形性を確保するために、口部よりも大径の内径部分を設けることができず、肩部形成部の内径略ストレート部の内径を口部の内径より大きく形成することはできない。なお、内径略ストレート部も殆どストレート状であるが、コアの抜き取りのために正確な寸法では僅かにテーパ状に形成されている。
このことから、プリフォームにおいて、内径を大きくすることによって薄肉化が可能となるのは、胴部形成部、底部形成部、及び肩部形成部の内径テーパ部のみとなる。なお、肩部形成部の内径テーパ部においては内径が上下方向に均等に大径とされるのではなく、上端側は内径略ストレート部の内径と同径であって、内径が大とされた胴部形成部に連続させた分、肉薄となる。
しかし、発明者の知見によれば、内容量600mL以下のボトルの形成においては、肩部形成部の内径テーパ部、胴部形成部、及び底部形成部を薄肉化したプリフォームを用いてブロー成形を行うと、ボトル胴部の肉厚が不均一となったり、ボトル底部が十分な肉厚にならず、所望の肉厚分布を有するボトルを得ることができなくなる不都合があった。
そこで、軽量化前のプリフォームに比べて軸線方向の全長を短くすることによりプリフォームを軽量化することが考えられる。これによれば、軽量化前のプリフォームと同一の肉厚を維持することができ、所望の肉厚分布を有するボトルを得ることができる。
しかし、軽量化前のプリフォームに比べて軸線方向の全長が短い軽量化プリフォームを形成するためには、射出成形金型においてコアだけでなくキャビティ形状(キャビティ内の長さ等)も変更する必要がある。更に、射出成形金型とブロー成形金型との間の搬送装置においては、軽量化したプリフォームの全長に対応する保持手段や案内路に交換する必要がある。このため、軽量化前のプリフォームに比べて軸線方向の全長を短くしてプリフォームの軽量化を図った場合には、設備の変更にかかるコストが増加する不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、内容量600mL以下の合成樹脂製ボトルを形成するのに好適な形状の樹脂重量23gのプリフォームを基準としたとき、基準プリフォームよりも樹脂重量を小とし、しかも、基準プリフォーム用の搬送装置等の設備を変更することなくブロー成形が行えて設備変更にかかるコスト増加を抑えることができ、基準プリフォームと同等の肉厚分布を有するボトルを得ることができるプリフォームを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、ブロー成形により内容量600mL以下の合成樹脂製ボトルを形成するプリフォームであって、外周にキャップを螺着するためのネジ山が形成されていると共に下端外周に鍔状のサポートリングが形成された円筒状の口部と、該口部の下端に連設されてブロー成形後に前記サポートリングの下部から次第に拡径するボトル肩部となる円筒状の肩部形成部と、該肩部形成部の下端に連設されてブロー成形後にボトル胴部となる円筒状の胴部形成部と、該胴部形成部の下端に連設されてブロー成形後にボトル胴部の下端を閉塞するボトル底部となる半球状の底部形成部とを備えて射出成形により形成されるプリフォームにおいて、樹脂重量23gであり、前記肩部形成部の外径が前記胴部形成部の外径よりも大とされ、前記胴部形成部の内径が前記口部の内径よりも小とされ、前記肩部形成部は、内径が下方に向かって僅かに小径となりながら下方に延びる内径略ストレート部と、該内径略ストレート部の下端から次第に縮径して前記胴部形成部の内面に連なる内径テーパ部とを備え、前記肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、前記胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ前記底部形成部の肉厚の75〜100%とされていて、ブロー成形により内容量600mL以下のボトルを形成するためのプリフォームを基準プリフォームとしたとき、口部の上端から底部形成部の下端までの上下方向の長さ、口部の上端からサポートリングの下面までの外周面形状、口部の内径、肩部形成部の内径略ストレート部の内径、胴部形成部の外径、及び底部形成部の外側半球面形状を前記基準プリフォームと同一とし、肩部形成部の外径を前記基準プリフォームの肩部形成部の外径より小とし、肩部形成部の内径略ストレート部の内径を超えない範囲で胴部形成部の内径を前記基準プリフォームの胴部形成部の内径より大とし、底部形成部の内側半球面形状を前記基準プリフォームの底部形成部の内側半球面形状より大とし、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%である関係を維持して、肩部形成部と胴部形成部と底部形成部との肉厚を前記基準プリフォームよりも小とすることにより、前記基準プリフォームよりも樹脂重量を小としたことを特徴とする。
内容量600mL以下のボトルをブロー成形する際に用いられる樹脂重量23gのプリフォームは、前述した通り、従来より、肩部形成部の外径が胴部形成部の外径よりも大とされ、胴部形成部の内径が口部の内径よりも小とされ、肩部形成部は、内径が下方に向かって僅かに小径となりながら下方に延びる内径略ストレート部と、内径略ストレート部の下端から次第に縮径して胴部形成部の内面に連なる内径テーパ部とを備えている。そして、このプリフォームを射出成形金型やブロー成形金型までの搬送装置は、このプリフォームの各部の形状に対応して構成される。更に、このプリフォームは、ブロー成形時に生じる肉延びの偏向やブロー成形後のボトルの肉厚分布の不良を防止し、所望の肉厚分布を有するボトルを得るために、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%とされている。
本発明においては、先ず、上記形状のプリフォームを基準プリフォームとする。一方、本発明のプリフォームは、基準プリフォームの樹脂重量を削減して軽量化したものである。
基準プリフォームの樹脂重量を削減して軽量化を図る場合に、基準プリフォームと同一のキャップを口部に装着するために口部の形状を変更することはできない。しかも、肩部形成部の内径テーパ部、胴部形成部、及び底部形成部を肉薄化した場合には、射出成形金型のコアの交換のみで対応できるが、基準プリフォームと同等の良好な肉厚分布を有するボトルを得ることができず、また、肉厚や外径を変更せずに全長のみを短くすると、基準プリフォーム用の搬送装置が使用できない不都合が生じることは前述した通りである。
そこで、本発明のプリフォームは、口部の上端から底部形成部の下端までの上下方向の長さ(全長)、肩部形成部の内径略ストレート部の内径、胴部形成部の外径、及び底部形成部の外側半球面形状を基準プリフォームと同一とした。これにより、基準プリフォーム用の搬送装置が使用でき、設備変更にかかるコスト増加を抑えることができる。
また、発明者は、試行錯誤の結果、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%であるという関係を維持すれば、肩部形成部の内径テーパ部、胴部形成部、及び底部形成部を基準プリフォームよりも肉薄としても、基準プリフォームを用いた場合と同等の肉厚分布を有するボトルが得られることを知見した。
そこで、本発明のプリフォームにおいては、肩部形成部と胴部形成部と底部形成部との肉厚を基準プリフォームよりも小とすることにより樹脂重量を大幅に削減した。このとき、肩部形成部の内径略ストレート部の内径を超えない範囲で胴部形成部の内径を大とすることで、射出成形金型のコアの離形性を確保する。その上で、上記知見に基づき、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%であるという関係を維持すべく、肩部形成部の外径を前記基準プリフォームの肩部形成部の外径より小とした。
このように、本発明のプリフォームは、基準プリフォーム用の搬送装置による搬送を阻害するおそれのある部分の形状を基準プリフォームと同一として、基準プリフォーム用の搬送装置の変更を不要とし、しかも、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%であるという関係が維持されるので、基準プリフォームと同等の肉厚分布を有するボトルを得ることができる。よって、基準プリフォームよりも樹脂重量を小とし、しかも設備変更にかかるコスト増加を抑えることができるプリフォームを提供することができる。
ところで、基準プリフォームを用いてブロー成形を行うためのブロー成形金型の上部には、基準プリフォームの肩部形成部を装着させる装着孔が形成されている。この装着孔は、基準プリフォームの肩部形成部の外径に対応する内径を有しているが、肩部形成部の外径が基準プリフォームの肩部形成部の外径より小となっているプリフォームをブロー成形金型の装着孔に装着すると、装着孔と肩部形成部との間には、基準プリフォームを装着したときに比べて大きな間隙が形成される。この間隙は、サポートリングの下面によって閉塞されてブロー成形金型の内部の気密性は確保されるものの、装着孔の軸心と肩部形成部の軸心とに位置ずれが生じるおそれがある。
そこで、本発明のプリフォームにおいては、前記サポートリングの下面と前記肩部形成部の外面との境界部分に、前記基準プリフォームの肩部形成部の外面に相当する位置を通って次第に縮径しつつ下方に向かって延びる傾斜面を設けることが好ましい。
これによれば、本発明のプリフォームをブロー成形金型の装着孔に装着したとき、前記傾斜面が装着孔に当接し、装着孔の軸心と肩部形成部の軸心との位置ずれを抑えることができる。
本発明の実施形態のプリフォームを示す説明的断面図。 基準プリフォームを示す説明的断面図。 搬送装置の保持手段の一例を示す説明図。 本実施形態のプリフォームの要部の断面を拡大して示す説明図。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示す本実施形態のプリフォームAは、二軸延伸ブロー成形を施すことにより内容量600mL以下の合成樹脂製ボトルを形成するものである。このボトルは、図示しないが、キャップを装着するボトル口部と、ボトル口部の下端から外方に拡径するボトル肩部と、ボトル肩部から下方に延びる中空のボトル胴部と、ボトル胴部の下端を閉塞するボトル底部とで構成され、内部に飲料等が収容される。
本実施形態のプリフォームAは、図2に示すプリフォームBを基準として、この基準プリフォームBよりも樹脂重量を小とすることにより軽量化を施したものである。以下の説明においては、図2に示す基準プリフォームBに対し、図1に示す本発明の実施形態のプリフォームAを、便宜上、軽量化プリフォームAと言う。
基準プリフォームBと軽量化プリフォームAとは、共に同一形状のボトルを形成するものである。軽量化プリフォームAと基準プリフォームBとは、何れもポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂を材料とする射出成形により形成され、図1及び図2に示すように、口部1と、肩部形成部2と、胴部形成部3と、底部形成部4とにより構成されている。口部1、肩部形成部2、及び胴部形成部3は連続する円筒状に形成されており、底部形成部4は半球状に形成されている。
口部1の外周には、キャップを螺着するためのネジ山5と、下端外周から外方に鍔状に張り出すサポートリング6とが形成されている。
肩部形成部2は、内径が下方に向かって僅かに小径となりながら下方に延びる内径略ストレート部7と、内径略ストレート部7の下端から次第に縮径して胴部形成部3の内面に連なる内径テーパ部8とで構成されている。
肩部形成部2の内径略ストレート部7は、その上端内径と下端内径の差が極度に小さく、そのテーパ状の度合いは僅かである。肩部形成部2の内径テーパ部8は、内径略ストレート部7よりもテーパ状の度合いが大きい。肩部形成部2の内径略ストレート部7と内径テーパ部8とは、そのテーパ状の度合から境界位置が明確である。一方、内径略ストレート部7の外周面と内径テーパ部8の外周面とは、その境界が肩部形成部2の外周面に現れておらず、滑らかに連続する面となっている。
なお、肩部形成部2の外周面は、胴部形成部3に向かって次第に縮径するテーパ状に形成されているが、内径略ストレート部7の外周面はテーパ状の度合いが僅かであり、内径テーパ部8の外周面はテーパ状の度合いが比較的大きい。
口部1は、ブロー成形されないことにより形状は殆ど変化せず、ボトル口部となる。肩部形成部2、胴部形成部3、及び底部形成部4は、ブロー成形により伸展され、夫々、ボトル肩部、ボトル胴部、及びボトル底部となる。
基準プリフォームBは、内容量600mL以下のボトルを形成するためのブロー成形金型(図示せず)によってブロー成形が良好に行えるように設計された従前のものである。
ブロー成形金型に基準プリフォームBを搬送するための搬送装置も基準プリフォームBの形状及び各部の寸法に合わせたものが用いられる。即ち、搬送装置は、図3に模式的に示すように、例えば、基準プリフォームBの胴部形成部3を収容して保持する管状の保持部材9を備えている。この保持部材9は、内部の形状が基準プリフォームBの胴部形成部3に対応しており、保持部材9に接続された図示しない吸引手段の吸引力により基準プリフォームBの保持状態を維持するようになっている。また、図示しないが、射出成形金型から基準プリフォームBを取り出す際にも基準プリフォームBの胴部形成部3を収容する管状の保持部材が用いられ、更に、複数の基準プリフォームBを配列搬送する際の案内路も基準プリフォームBの胴部形成部3の外径に対応する幅で搬送方向に延びている。このように、ブロー成形金型に基準プリフォームBを搬送する搬送装置が備えている保持部材9や案内路は、基準プリフォームBの口部1の上端から底部形成部4の下端までの上下方向の長さ(以下全長という)、及び、胴部形成部3の外径に合致するものが用いられている。
このため、基準プリフォームBと全長が異なっていたり、胴部形成部3の外径が異なっている他のプリフォームを搬送する場合には、保持部材9や案内路を構成する部品が使用できず、他のプリフォームに合致したものに交換しなければならず、多大な作業工数とコスト増加が生じることとなる。
本実施形態の軽量化プリフォームAの基準として用いる基準プリフォームBは、図2に示すように、肩部形成部2の外径が胴部形成部3の外径よりも大とされ、胴部形成部3の内径が口部1の内径よりも小とされている。
基準プリフォームBの各部の具体的な寸法(誤差記載省略)は、
全長aが85.02mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の外径bが25.8mm、
胴部形成部3の上端外径cが24.3mm、
胴部形成部3の下端外径dが23.8mm、
口部1の上端内径eが21.74mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の上端内径fが21.56mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の下端内径gが21.24mm、
胴部形成部3の上端内径hが17.205mm、
胴部形成部3の下端内径iが16.727mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが2.21mm、
胴部形成部3の肉厚kが3.55mm、
底部形成部4の肉厚nが2.592mm
となっている。
肩部形成部2、胴部形成部3、及び底部形成部4の寸法は、良好な肉厚分布を有するボトルをブロー成形することができる条件として、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが、胴部形成部3の肉厚kの53〜84%となり、底部形成部4の肉厚nの75〜100%となるように設定される。そして、基準プリフォームBもこの条件を満たし、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jは、胴部形成部3の肉厚kの約62%、底部形成部4の肉厚nの約85%となっている。
次に、図1に示す軽量化プリフォームAの各部の具体的な寸法(誤差記載省略)は、
全長aが85.02mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の外径bが25.2mm、
胴部形成部3の上端外径cが24.3mm、
胴部形成部3の下端外径dが23.8mm、
口部1の上端内径eが21.74mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の上端内径fが21.56mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の下端内径gが21.24mm、
胴部形成部3の上端内径hが18.385mm、
胴部形成部3の下端内径iが17.904mm、
肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが1.82mm、
胴部形成部3の肉厚kが2.96mm、
底部形成部4の肉厚nが2.368mm
となっている。
図1に示す軽量化プリフォームAと図2に示す基準プリフォームBとを比較すれば明らかなように、軽量化プリフォームAの全長a、口部1の形状、肩部形成部2の内径略ストレート部7の内径f,g、胴部形成部3の外径c,d、及び底部形成部4の外面形状は、基準プリフォームBと同一である。
軽量化プリフォームAの口部1の形状を基準プリフォームBと同一としたことにより、基準プリフォームBと共通のキャップが使用でき、キャップの設計変更が不要となる。また、肩部形成部2の内径略ストレート部7の内径f,gも基準プリフォームBと同一であるが、これは口部1の形状を基準プリフォームBと同一としたことに伴うものである。そして、口部1の上端から肩部形成部2の内径略ストレート部7の下端までの内周面を連続した平滑なテーパ面とすることができるので、射出成形金型のコアを円滑に離形させることができる。
軽量化プリフォームAの全長a、胴部形成部3の外径c、d、及び底部形成部4の外面形状を基準プリフォームBと同一としたことにより、図3に示す基準プリフォームB用の搬送装置の保持部材9や案内路を使用することができ、部品交換等のコスト増加を防止することができる。
一方、軽量化プリフォームAにおいては、胴部形成部3の内径h,iが基準プリフォームBの胴部形成部3の内径h,iより大きく、底部形成部4の内側半球面形状が基準プリフォームBの底部形成部4の内側半球面形状より大きい。これにより、胴部形成部3の外径h,i、及び底部形成部4の外面形状を基準プリフォームBと同一として胴部形成部3及び底部形成部4の肉厚k,nを薄くすることができる。なお、胴部形成部3の内径h,iは、肩部形成部2の内径略ストレート部7の内径f,gよりも小さいため、射出成形金型のコアの円滑な離形性が確保されている。
そして更に、軽量化プリフォームAにおいては、肩部形成部2の外径が基準プリフォームBの肩部形成部2の外径より小とされている。具体的には、肩部形成部2の内径略ストレート部7の外径bを25.2mmとすることで、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jを1.82mmとした。これにより、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが、胴部形成部3の肉厚kの約61.5%、底部形成部4の肉厚nの約77%となって、良好な肉厚分布を有するボトルをブロー成形することができる条件、即ち、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが胴部形成部3の肉厚kの53〜84%であり且つ底部形成部4の肉厚nの75〜100%であることを満たすことができる。
軽量化プリフォームAは、以上の寸法を採用したとき、樹脂重量が約20gとなり、樹脂重量が23gの基準プリフォームBよりも10%以上の軽量化が可能となる。なお、軽量化プリフォームAの上記各部の寸法は好ましい一例であって、これに限るものではなく、基準プリフォームBの各部の寸法に応じて設定されるものである。
即ち、基準プリフォームBの各部の寸法から軽量化プリフォームAの各部の寸法を設定する場合には、全長(口部1の上端から底部形成部4の下端までの上下方向の長さ)a、口部1の上端からサポートリング6の下面までの外周面形状、口部1の内径e、肩部形成部2の内径略ストレート部の内径f,g、胴部形成部3の外径c,d、及び底部形成部4の外側半球面形状を基準プリフォームBと同一とし、肩部形成部2の外径bを基準プリフォームBの肩部形成部2の外径bより小とし、肩部形成部2の内径略ストレート部7の内径f,gを超えない範囲で胴部形成部3の内径h,iを基準プリフォームBの胴部形成部3の内径h,iより大とし、底部形成部4の内側半球面形状を基準プリフォームBの底部形成部4の内側半球面形状より大とし、肩部形成部2の内径略ストレート部7の肉厚jが、胴部形成部3の肉厚kの53〜84%であり且つ底部形成部4の肉厚nの75〜100%である関係を維持して、肩部形成部2と胴部形成部3と底部形成部4との肉厚j,k,nを基準プリフォームBよりも小とすればよい。
ところで、図4に一部を示すように、ブロー成形金型10の上部には、装着孔11が形成されている。この装着孔11には、基準プリフォームBの肩部形成部2が装着される。しかし、軽量化プリフォームAは、肩部形成部2の外径が基準プリフォームBの肩部形成部2の外径より小さいために、肩部形成部2と装着孔11の内周縁との間の間隙12が基準プリフォームBよりも大きくなる。このため、軽量化プリフォームAの軸心と装着孔11の軸心とに位置ずれが生じるおそれがある。
そこで、図4に示すように、軽量化プリフォームAにおいては、サポートリング6の下面と肩部形成部2の外面との境界部分に僅かに湾曲する傾斜面13を設けている。この傾斜面13は、基準プリフォームBの肩部形成部2の外面位置(図中二点鎖線で示す)を通って次第に縮径しつつ下方に向かって延びている。
これにより、軽量化プリフォームAをブロー成形金型の装着孔11に装着したときには、傾斜面13が装着孔11の内周縁に当接して装着孔11の軸心に向かって案内されるので、装着孔11に対する軽量化プリフォームAの軸心ずれを抑制することができる。
A…軽量化プリフォーム(プリフォーム)、B…基準プリフォーム、1…口部、2…肩部形成部、3…胴部形成部、4…底部形成部、5…ネジ山、6…サポートリング、7…内径略ストレート部、8…内径テーパ部、13…傾斜面。

Claims (2)

  1. ブロー成形により内容量600mL以下の合成樹脂製ボトルを形成するプリフォームであって、
    外周にキャップを螺着するためのネジ山が形成されていると共に下端外周に鍔状のサポートリングが形成された円筒状の口部と、該口部の下端に連設されてブロー成形後に前記サポートリングの下部から次第に拡径するボトル肩部となる円筒状の肩部形成部と、該肩部形成部の下端に連設されてブロー成形後にボトル胴部となる円筒状の胴部形成部と、該胴部形成部の下端に連設されてブロー成形後にボトル胴部の下端を閉塞するボトル底部となる半球状の底部形成部とを備えて射出成形により形成されるプリフォームにおいて、
    樹脂重量23gであり、前記肩部形成部の外径が前記胴部形成部の外径よりも大とされ、前記胴部形成部の内径が前記口部の内径よりも小とされ、前記肩部形成部は、内径が下方に向かって僅かに小径となりながら下方に延びる内径略ストレート部と、該内径略ストレート部の下端から次第に縮径して前記胴部形成部の内面に連なる内径テーパ部とを備え、前記肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、前記胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ前記底部形成部の肉厚の75〜100%とされていて、ブロー成形により内容量600mL以下のボトルを形成するためのプリフォームを基準プリフォームとしたとき、
    口部の上端から底部形成部の下端までの上下方向の長さ、口部の上端からサポートリングの下面までの外周面形状、口部の内径、肩部形成部の内径略ストレート部の内径、胴部形成部の外径、及び底部形成部の外側半球面形状を前記基準プリフォームと同一とし、肩部形成部の外径を前記基準プリフォームの肩部形成部の外径より小とし、肩部形成部の内径略ストレート部の内径を超えない範囲で胴部形成部の内径を前記基準プリフォームの胴部形成部の内径より大とし、底部形成部の内側半球面形状を前記基準プリフォームの底部形成部の内側半球面形状より大とし、肩部形成部の内径略ストレート部の肉厚が、胴部形成部の肉厚の53〜84%であり且つ底部形成部の肉厚の75〜100%である関係を維持して、肩部形成部と胴部形成部と底部形成部との肉厚を前記基準プリフォームよりも小とすることにより、前記基準プリフォームよりも樹脂重量を小としたことを特徴とするプリフォーム。
  2. 請求項1記載のプリフォームにおいて、
    前記サポートリングの下面と前記肩部形成部の外面との境界部分に、前記基準プリフォームの肩部形成部の外面に相当する位置を通って次第に縮径しつつ下方に向かって延びる傾斜面を設けたことを特徴とするプリフォーム。
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