JP2016018306A - 車両状態報知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電費や燃費に影響を与えるパラメータについて、自車両と他車両との比較による評価情報を適切に報知する。
【解決手段】車両状態報知システムは、車両の消費エネルギーに対する走行距離の効率性を示す走行効率に影響を及ぼす複数のパラメータそれぞれについて、複数の実施データを代表する代表値データを取得する代表値取得部150と、特定の車両における複数のパラメータの実施データを取得する実施データ取得部と、特定の車両における現在の走行効率と、特定の車両における複数のパラメータの任意に選択された1または複数の実施データを代表値データに置き換えた場合の走行効率とを比較する比較処理部152と、比較処理部の比較結果に基づいて複数のパラメータに対する評価情報を導出する評価情報導出部154と、評価情報を報知する報知部と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、電費や燃費などに影響を及ぼす車両の状態を報知する車両状態報知システムに関する。
近年、バッテリを搭載し、バッテリの電力をエネルギー源としてモータによって駆動する電気自動車が普及している。このような電気自動車では、エアコンやオーディオなどの車載の補機の消費電力によって、航続可能距離が変化する。そこで、補機への電力供給をオフとした場合に、航続可能距離がどの程度延びるかを表示する技術が公開されている(例えば、特許文献1)。
また、ガソリンを燃料とする自動車において、道路区間ごとの車両の燃費を収集するサーバを備え、ナビゲーション装置が、走行している道路区間の自車両の燃費と、サーバに収集された他車両の燃費とを比較して比較結果を表示するシステムが提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2011−244652号公報 特開2011−27507号公報
ところで、車両を運転する運転者からは、自車両の電費や燃費に影響を与えるパラメータ(例えば、エアコンの設定温度や運転技術など)について、他の車両と比べたときに優れているのか劣っているのかなどの評価情報を知りたいという要求がある。
しかし、上記特許文献1の技術では、単に自車両の補機のオンオフによる影響しか把握することができない。また、特許文献2の技術では、他車両と燃費自体を比較しているのみで、実際に燃費に影響する要因について、他車両と比較することができない。
そこで、本発明は、電費や燃費に影響を与えるパラメータについて、自車両と他車両との比較による評価情報を適切に報知することが可能な車両状態報知システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両状態報知システムは、車両の消費エネルギーに対する走行距離の効率性を示す走行効率に影響を及ぼす複数のパラメータそれぞれについて、複数の実施データを代表する代表値データを取得する代表値取得部と、特定の車両における複数のパラメータの実施データを取得する実施データ取得部と、特定の車両における現在の走行効率と、特定の車両における複数のパラメータの任意に選択された1または複数の実施データを代表値データに置き換えた場合の走行効率とを比較する比較処理部と、比較処理部の比較結果に基づいて複数のパラメータに対する評価情報を導出する評価情報導出部と、評価情報を報知する報知部と、を備えることを特徴とする。
比較処理部は、複数のパラメータのうち、1または複数の実施データの異なる組み合わせを代表値データに置き換えて導出された少なくとも2以上の走行効率と、現在の走行効率とを比較し、評価情報導出部は、比較処理部の2以上の比較結果に基づいて、複数のパラメータに対する評価情報を導出してもよい。
代表値取得部は、実施データを複数の車両から収集して代表値データを導出してもよい。
代表値取得部は、収集した実施データを、予め定められた複数のクラスのうち、走行効率に応じた1のクラスに振り分け、比較処理部は、特定の車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスであれば、実施データが含まれるクラスの代表値データを用い、特定の車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスでなければ、実施データが含まれるクラスに対し1以上、上位のクラスの代表値データを用いてもよい。
実施データには、車両の種別を示す種別情報と、車両が走行している道路の分類を示す分類情報のいずれか一方または双方が関連付けられており、代表値取得部は、種別情報と、分類情報のいずれか一方または双方に基づいて抽出された実施データから代表値データを導出してもよい。
報知部は、走行効率への悪影響の大きい評価情報ほど運転者が把握し易くなるように報知してもよい。
車両状態報知システムは、サーバ、および、サーバと通信網を介して接続されるクライアントを含み、サーバは、少なくとも代表値取得部を含み、クライアントは、少なくとも実施データ取得部と、報知部とを含んでもよい。
報知部は、表示部であり、運転者の視線検知の結果、表示部に運転者の視線がおかれておらず、かつ、自車両の走行効率が所定の閾値以上であれば、評価情報を報知しなくてもよい。
本発明によれば、電費や燃費に影響を与えるパラメータについて、自車両と他車両との比較による評価情報を適切に報知することができる。
車両状態報知システムの概略を示す概略図である。 クライアントの概略的な構成を示す機能ブロック図である。 サーバの概略的な構成を示す機能ブロック図である。 クライアントおよびサーバの処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 パラメータ決定処理ステップの処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 クラスを説明するための説明図である。 比較処理ステップの処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 パラメータを説明するための説明図である。 電費変化率の導出処理の一例を説明するための説明図である。 車速挙動を説明するための説明図である。 評価情報導出処理ステップの処理の流れを概略的に示すフローチャートである。 評価情報を説明するための説明図である。 表示部の表示例を説明するための説明図である。 変形例におけるサーバの概略的な構成を示す機能ブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、車両状態報知システム100の概略を示す概略図である。図1に示すように、車両状態報知システム100は、クライアント102と、サーバ104とを含んで構成される。
クライアント102は、複数の車両106に搭載された車載装置であって、無線通信回線を通じて基地局108と通信する。そして、クライアント102は、複数の車両106から、車両106の電費や燃費に影響を及ぼす複数のパラメータ(例えば、車速挙動、エアコン設定温度、荷物重量、カーナビ明るさ、オーディオの音量、タイヤ空気圧など)の実施データを取得する。
そして、クライアント102は、基地局108およびインターネットなどの通信網110を介してサーバ104と通信を確立し、取得された実施データをサーバ104に送信する。ここで、電費や燃費は、車両106において、燃料や電力などの消費エネルギーに対する走行距離の効率性(以下、単に走行効率と称す)を示す。以下の実施形態では、車両106が電気自動車である場合について、走行効率として電費を例に挙げて説明する。
サーバ104は、通信網110および基地局108を介して、複数のクライアント102と通信を確立し、複数の車両106それぞれに搭載された、クライアント102が取得した複数のパラメータの実施データを収集する。ここで、実施データは、車両106が実際に走行しているときの各パラメータの値である。
そして、サーバ104は、収集された実施データを分析し、車両106ごとに、パラメータの評価情報をクライアント102に送信する。クライアント102は、サーバ104から取得したパラメータの評価情報を表示する。
以下、車両状態報知システム100を構成するクライアント102およびサーバ104それぞれの構成について簡略的に説明した後、フローチャートに従って、主な機能部の処理について詳述する。
図2は、クライアント102の概略的な構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、クライアント102は、無線通信部120と、表示部(報知部)122と、視線検知装置124と、制御部126とを含んで構成される。
無線通信部120は、基地局108および通信網110を介してサーバ104と通信を確立し、サーバ104とデータの送受信を行う。
表示部122は、車載メータやマルチファンクションディスプレイ(MFD)等で構成され、制御部126の制御に応じてサーバ104から取得したパラメータの評価情報を表示する。ここでは、表示部122として、車両106に搭載された車載メータやマルチファンクションディスプレイである場合について説明したが、評価情報を表示する専用の表示器であってもよい。
視線検知装置124は、レンズおよび撮像素子などで構成される撮像部を有し、撮像部が運転者の顔が位置する方向に向けられ、撮像部によって撮像された自車両(クライアント102が搭載された車両106)の運転者の顔画像データから、撮像者が表示部122の特定領域に視線を向けているか否かを判定する。視線検知装置124の判定結果に対する処理については後に詳述する。
制御部126は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、クライアント102全体を管理および制御する。また、制御部126は、実施データ取得部130、表示制御部132としても機能する。
実施データ取得部130は、車両106に搭載されているエアコンや速度センサなどから、自車両における複数のパラメータの実施データを取得する。また、実施データ取得部130は、車両106の走行距離と消費電力から導出された電費(以下、単に実電費と称す)を取得する。そして、実施データ取得部130は、取得された実施データおよび実電費を、無線通信部120を介してサーバ104に、例えば、所定の時間間隔で送信する。
表示制御部132は、無線通信部120を介してサーバ104から受信した評価情報を表示部122に表示させる。
図3は、サーバ104の概略的な構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、サーバ104は、通信部140と、保持部142と、制御部144とを含んで構成される。
通信部140は、通信網110および基地局108を介してクライアント102と通信を確立し、クライアント102とデータの送受信を行う。通信部140には、随時、複数の車両106から実施データが送信される。
保持部142は、例えば、HDDやSSDなどの記憶媒体(記憶装置)で構成される。複数の車両106から実施データが送信されると、保持部142は、随時、送信された実施データを、実施データと共に取得された実電費に関連付けて蓄積する。
制御部144は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、サーバ104全体を管理および制御する。また、制御部144は、代表値取得部150、比較処理部152、評価情報導出部154としても機能する。
代表値取得部150は、複数の車両106から収集した実施データを、実電費に関連付けて保持部142に蓄積させるとともに、蓄積された複数の実施データを、複数のパラメータそれぞれについて代表する代表値データを導出する。代表値データとしては、例えば、複数の実施データの平均値、中央値、所定の%タイル値などが用いられる。
比較処理部152は、評価情報を導出する対象となる特定の車両106について、複数のパラメータすべての実施データを用いて、予め設定された電費導出式によって、電費(以下、計算電費と称す)を導出する。以下、評価情報を導出する対象となる特定の車両106を、サーバ104側の説明では、特定の車両106と称し、クライアント102側の説明では、自車両と称す。
また、比較処理部152は、実施データのみの電費に加え、複数のパラメータのうち1つのパラメータの実施データを、代表値データに置き換えて電費(以下、置換電費と称す)を導出する。そして、比較処理部152は、特定の車両106について、計算電費と置換電費を比較し、比較結果(電費変化率)を評価情報導出部154に出力する。
評価情報導出部154は、比較処理部152による計算電費と置換電費の比較結果に基づいて、特定の車両106の複数のパラメータの実施データに対する評価情報を導出し、通信部140を介してクライアント102に送信する。
図4は、クライアント102およびサーバ104の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図4に示すように、まず、クライアント102の実施データ取得部130は、例えば、所定の周期ごとに自車両の実施データおよび実電費を取得し、サーバ104に送信する(S200)。
サーバ104の代表値取得部150は、実施データおよび実電費を取得すると(S202)、計算電費の導出などを含むパラメータ決定処理を行う(S204)。そして、サーバ104の比較処理部152は、計算電費と置換電費の比較処理を遂行する(S206)。評価情報導出部154は、比較処理部152の比較結果に基づいて評価情報を導出し(S208)、クライアント102に送信する(S210)。パラメータ決定処理ステップS204、比較処理ステップS206、および、評価情報導出処理ステップS208については、後に詳述する。
クライアント102の表示制御部132は、評価情報を受信すると(S212)、表示部122に評価情報を表示させる(S214)。
図5は、パラメータ決定処理ステップS204の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図5に示すように、代表値取得部150は、特定の車両106の実電費を読み込む(S220)。
続いて、代表値取得部150は、保持部142に蓄積された実電費について、クラスに振り分けるための閾値(後述する第1閾値および第2閾値)を決定する(S222)。
図6は、クラスを説明するための説明図である。図6に示すように、保持部142に保持された実電費は、3つのクラスに分けられる。ここでは、実電費の全数に対して下位33%未満となる実電費をクラス1、33%以上66%未満となる実電費をクラス2、66%以上となる実電費をクラス3とする。
代表値取得部150は、クラス1とクラス2の境界となる実電費を導出して第1閾値とし、クラス2とクラス3の境界となる実電費を導出して第2閾値とする。
実施データは、実電費に関連付けられていることから、実施データについても、関連付けられた実電費と同じクラスに分けられる。すなわち、代表値取得部150は、収集した実施データを、予め定められた複数のクラスのうち、電費に応じた1のクラスに振り分ける。
図5に戻って、代表値取得部150は、特定の車両106の実電費が第1閾値よりも小さいか否かを判定する(S224)。特定の車両106の実電費が第1閾値よりも小さい場合(S224におけるYES)、特定の車両106の実電費のクラス(以下、自クラスと称す)をクラス1に決定し(S226)、比較対象のクラス(以下、比較クラスと称す)をクラス2に決定する(S228)。
そして、代表値取得部150は、保持部142に保持された、比較クラスに属する実電費に関連付けられた実施データ(以下、単に比較クラスの実施データと称す)を対象に、実施データを代表する代表値データを導出する(S230)。
また、特定の車両106の実電費が第1閾値以上の場合(S224におけるNO)、代表値取得部150は、特定の車両106の実電費が第2閾値よりも小さいか否かを判定する(S232)。特定の車両106の実電費が第2閾値よりも小さい場合(S232におけるYES)、自クラスをクラス2に決定し(S234)、比較クラスをクラス3に決定する(S236)。そして、代表値データ導出ステップS230に処理を移す。
また、特定の車両106の実電費が第2閾値以上の場合(S232におけるNO)、代表値取得部150は、自クラスをクラス3に決定し(S238)、比較クラスをクラス3に決定する(S240)。そして、代表値データ導出ステップS230に処理を移す。
このように、代表値取得部150は、自クラスに対し1つ上のクラスを比較クラスとする。ただし、自クラスがクラス3の場合、クラス3以上のクラスが存在しないため、比較クラスもクラス3とする。こうして、1つ上のクラスを比較クラスとして、比較クラスの実施データから代表値データが導出される。ここで、自クラスの上位に2つ以上のクラスがあっても、1つ上のクラスを比較クラスとすることで、後述する評価情報が厳しい内容となり過ぎず、適切な評価を示すことが可能となる。
図7は、比較処理ステップS206の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図7に示すように、比較処理部152は、計算電費を導出する(S250)。そして、比較処理部152は、パラメータのうち、未選択のパラメータ(初回は任意のパラメータ)を選択する(S252)。
続いて、比較処理部152は、選択されたパラメータについて、実施データと代表値データの差分値を導出し(S254)、差分値の絶対値が予め設定された第3閾値未満であるか否かを判定する(S256)。差分値の絶対値が第3閾値未満である場合(S256におけるYES)、未選択判定処理ステップS262に処理を移す。
差分値の絶対値が第3閾値以上である場合(S256におけるNO)、比較処理部152は、選択されたパラメータについて、実施データを代表値データに置き換えて置換電費を導出する(S258)。
その後、比較処理部152は、計算電費および置換電費を用いて、電費変化率を導出する(S260)。そして、比較処理部152は、未選択のパラメータがあるか否かを判定し(S262)、未選択のパラメータがあれば(S262におけるYES)、パラメータ選択処理ステップS252に処理を戻す。未選択のパラメータがなければ(S262におけるNO)、当該比較処理ステップS206を終了する。
図8は、パラメータを説明するための説明図である。パラメータは、例えば、車速挙動(変数V)、荷物重量(変数M)、エアコン設定温度(変数A)、カーナビ明るさ(変数N)、オーディオ音量(変数O)、タイヤ空気圧(変数T)などがある。図8において、各パラメータの実施データは、パラメータの変数に「r」を付して示し、代表値データは、パラメータの変数に「ave」を付して示す。
また、「計算0」〜「計算6」の各列は、パラメータとして用いられる変数と、当該変数を用いて導出される電費および電費変化率とを示す。
図8において「計算0」の列に示すように、計算電費(図8中、E)は、すべてのパラメータを実施データとして導出される電費である。
また、図8において「計算1」〜「計算6」の列に示すように、比較処理部152は、各パラメータのうち、1つを代表値データに置き換え、残りを実施データとして置換電費(図8中、E〜E)を導出する。
そして、比較処理部152は、「計算0」の列に示す計算電費と、「計算1」〜「計算6」の列に示す置換電費とを比較すべく、電費変化率(図8中、P〜P)を導出する。
図9は、電費変化率の導出処理の一例を説明するための説明図である。図9に示すように、電費変化率は、電費変化率=((置換電費−計算電費)/計算電費)×100の式によって導出される。
上記のように、比較クラスの実施データから代表値データが導出される。そのため、置換電費は、自クラスがクラス1、2の場合、特定の車両106よりも実電費が高い車両106の実施データに基づいて導出されており、自クラスがクラス3の場合、特定の車両106と大凡実電費が近い車両106の実施データに基づいて導出されている。
すなわち、置換電費が計算電費よりも大きい場合、当該置換電費を導出する際に、実施データを代表値データに置換したパラメータについては、比較クラスの代表値の方が、電費向上に寄与しているといえる。このとき、電費変化率は正の値となる。
同様に、置換電費が計算電費よりも小さい場合、当該置換電費を導出する際に、実施データを代表値データに置換したパラメータについては、自車両の実施データの方が、電費向上に寄与しているといえる。このとき、電費変化率は負の値となる。
このように、電費変化率の正負によって、パラメータについて、自車両(特定の車両106)と他の車両106の平均とのいずれが電費にとってよい値となっているかが把握できる。また、電費変化率が大きい程、パラメータについて、自車両(特定の車両106)が他の車両106の平均よりも電費にとって悪い値となっていることが示されることとなる。
続いて、上記の複数のパラメータについて説明を行う。
図10は、車速挙動を説明するための説明図である。図10に示すように、まず、実車速データは、加速、定速、減速の3パターンに分類される。加速のパターンでは、加速度制限(図10中、一点鎖線Lで示す)に対し、実際の平均加速度がどの程度超えているか(超えていないか)が評価される。同様に、減速のパターンでは、減速度制限(図10中、一点鎖線Lで示す)に対し、実際の平均減速度(負の加速度)がどの程度超えているか(超えていないか)が評価される。
定速のパターンでは、図10中、二点鎖線で示すように、車速のバラつきの範囲Lの大きさやブレの頻度などによって評価される。具体的には、例えば、車速のバラつきの標準偏差などが評価対象となる。
また、荷物重量は、荷室に設けられた重量センサなどの出力によって取得される。代表値取得部150は、荷物重量についての代表値データを導出する際、自車両(特定の車両106)と、乗車人数が等しい車両106から収集された実施データに絞って処理を行う。こうして、自車両よりも、乗車人数が多い場合や少ない場合の実施データによって、本来求めるべき荷物重量の代表値から、代表値データの値がずれてしまうといった事態を回避できる。
同様に、代表値取得部150は、エアコン設定温度についての代表値データを導出する際、自車両(特定の車両106)と、外気温や乗車人数が等しい実施データに絞って処理を行う。こうして、自車両(特定の車両106)が寒冷地にいるにもかかわらず、温暖地におけるエアコン設定温度の実施データによって、本来求めるべきエアコン設定温度の代表値から、代表値データの値がずれてしまうような事態を回避できる。
また、タイヤ空気圧は、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS)から取得される値を用いてもよいし、車両106を駆動するモータのトルクから計算によって導出してもよい。
また、カーナビについては、カーナビの表示の明るさ、オーディオについては、オーディオの音量などをパラメータとするものとして説明したが、カーナビやオーディオそれぞれの消費電力をパラメータとしてもよい。
図11は、評価情報導出処理ステップS208の処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図11に示すように、評価情報導出部154は、比較処理部152が導出した複数の電費変化率から、最大値となるものと最小値となるものを抽出する(S280)。
そして、評価情報導出部154は、実電費がクラス1であるか否かを判定する(S282)。実電費がクラス1であれば(S282におけるYES)、最大値となる電費変化率の導出の際に代表値データに置換されたパラメータについて、電費のマイナス要因を示す評価情報を導出し、クライアント102に送信して表示部122に表示させる(S284)。その後、当該評価情報導出処理ステップS208を終了する。
実電費がクラス1でなければ(S282におけるNO)、評価情報導出部154は、実電費がクラス2であるか否かを判定する(S286)。実電費がクラス2であれば(S286におけるYES)、最大値となる電費変化率の導出の際に代表値データに置換されたパラメータについて、電費のプラス要因を示す評価情報を導出する。
また、評価情報導出部154は、最小値となる電費変化率の導出の際に代表値データに置換されたパラメータについて、マイナス要因を示す評価情報を導出する。そして、評価情報導出部154は、導出された評価情報をクライアント102に送信して表示部122に表示させ(S288)、当該評価情報導出処理ステップS208を終了する。
実電費がクラス2でなければ(S286におけるNO)、実電費はクラス3となり、評価情報導出部154は、最大値となる電費変化率の導出の際に代表値データに置換されたパラメータについて、強調して、電費のプラス要因を示す評価情報を導出する。
また、評価情報導出部154は、最小値となる電費変化率の導出の際に代表値データに置換されたパラメータについて、マイナス要因を示す評価情報を導出する。そして、評価情報導出部154は、クライアント102に送信して表示部122に表示させる(S290)。その後、当該評価情報導出処理ステップS208を終了する。
図12は、評価情報を説明するための説明図であり、パラメータごとに、電費のマイナス要因を示す評価情報、および、プラス要因を示す評価情報を例示する。
図12に示すように、車速挙動についての評価情報は、車速挙動が電費のマイナス要因であれば、「ゆっくり加減速を行うと電費がA%向上します。」といった文言となる。クライアント102の表示制御部132は、表示部122に、このような文言を表示させるとともに、エコゲージやエコランプなどを表示させる。このとき、エコゲージは、ゲージの表示が50%となっているとき、代表値データと同じ値となるように設定することで、運転者は、比較クラスの平均的な車速挙動を、クラス分けしていない全体の平均的な車速挙動と見做すこととなり、電費の改善が期待できる。
車速挙動が電費のプラス要因であれば、「電費にやさしい加減速ができています。」といった文言となる。クライアント102の表示制御部132は、表示部122に、このような文言を表示させる。
以下、他のパラメータについては、特徴的な処理についてのみ説明する。
エアコン設定温度についての評価情報では、エアコン設定温度が電費のマイナス要因であれば、外気温に基づいて、文言の表示部122への表示可否が判定される。具体的に、外気温が極端に低すぎる場合や極端に高すぎる場合、エアコン設定温度の変更は現実的でないと判定し、エアコン設定温度についての文言は非表示となる。
また、エアコン設定温度が電費のプラス要因であれば、エアコンがOFFである場合には、エアコン設定温度についての文言は非表示となる。
カーナビについての評価情報では、カーナビ明るさが電費のマイナス要因であれば、カーナビで行先設定がなされているか否か、同じ走行ルートを繰り返し走行しているか否かなどに基づいて、カーナビについての文言の表示可否が決定される。
また、タイヤ空気圧についての評価情報では、タイヤ空気圧が電費のマイナス要因であれば、タイヤ空気圧の代表値データが適正空気圧よりも高い場合、タイヤ空気圧についての文言は非表示となる。
図13は、表示部122の表示例を説明するための説明図である。図13(a)に示すように、エアコン設定温度が電費のマイナス要因である場合、表示制御部132は、表示部122(MFD)に、「エアコンの設定温度をC度に設定すると電費がD%向上します。」の文言を表示させる。また、エアコンの消費電力およびエアコンの設定温度が併記される。これらの情報が、表示部122の表示領域のうち、図13(a)中、右側であって、運転者側に表示される。
一方、図13(b)に示すように、エアコン設定温度が電費のプラス要因である場合、表示制御部132は、表示部122(MFD)に、「エアコンの設定温度が適切に設定されています。」の文言を表示させる。また、エアコンの消費電力およびエアコンの設定温度が併記される。これらの情報が、表示部122の表示領域のうち、図13(b)中、左側であって、助手席側に表示される。
このように、表示部122は、電費への悪影響の大きい評価情報ほど、運転者に把握し易く表示する。そのため、評価情報に基づく電費の改善行動が実行される可能性を高めることができる。
図13(c)は、表示部122(車載メータ)の一例を示し、図13(d)〜(f)には、図13(c)の破線部分の表示領域に表示されるデータの一例を示す。なお、ここでは、理解を容易とするため、上記の文言の表示については図示せず、エコゲージEGの表示についてのみ説明する。
運転挙動が電費のマイナス要因である場合、表示制御部132は、図13(d)に示すように、エコゲージEGを、表示領域のうち最も視認し易い上段に表示させる。また、運転挙動が電費のプラス要因である場合、表示制御部132は、図13(e)に示すように、エコゲージEGを、表示領域のうち視認し難い下段に表示する。
一方、運転挙動が電費のプラス要因であって、かつ、自車両の電費が所定の閾値以上であるとする。そして、上記の視線検知装置124の視線検知の結果、運転者の視線が当該表示領域におかれていないと判定される場合、図13(f)に示すように、表示制御部132は、表示領域にエコゲージEGを表示させない。
このように、表示制御部132は、運転者の視線検知の結果、表示部122に運転者の視線がおかれておらず、かつ、自車両の電費が所定の閾値以上であれば、エコランプやエコゲージEG(評価情報)を表示部122に表示させない。
この場合、運転者は、エコゲージEGを見なくとも電費によい運転が遂行できており、エコゲージEGを要していないと推定されることから、エコゲージEGなどを表示しない構成により、表示部122の表示領域を有効に利用できる。
上記のように、本実施形態によれば、電費に影響を与えるパラメータについて、他の車両106と比べたときに優れているのか劣っているのかなどの評価情報を、運転者に報知することができ、電費の向上を効果的に促すことが可能となる。
(変形例)
図14は、変形例におけるサーバ104の概略的な構成を示す機能ブロック図である。上述した実施形態では、代表値取得部150は、基本的に、比較クラスのすべての実施データから、パラメータ毎の代表値データを導出し、エアコン設定温度や荷物重量については、乗車人数や外気温などの条件で絞った実施データから、代表値データを導出する場合について説明した。図14に示す変形例においては、代表値取得部350は、比較クラスから、さらに細かい条件で絞った実施データから代表値データを導出する。
具体的には、実施データには、車両106の種別情報(型式番号)と、実施データ取得時に車両106が走行している道路の分類を示す分類情報とが関連付けられている。型式番号および分類情報は、実施データおよび実電費と共にクライアント102から送信され、代表値取得部350が保持部142に保持させている。
代表値取得部350は、特定の車両106のクライアント102から、実施データ、実電費、特定の車両106の種別情報、および、道路の分類情報が送信されると、実電費に基づいて比較クラスを決定する。そして、比較クラスの実施データを、車両106の種別情報、および、道路の分類情報が、特定の車両106のクライアント102から送信されたものと一致するデータに絞る。
その後、車両106の種別情報、および、道路の分類情報の条件で絞られて抽出された実施データから、各パラメータの代表値データを導出する。
このように、比較クラスの実施データのうち、代表値データを導出する元となる実施データを、車両106の種別情報、および、道路の分類情報などで絞ることで、条件の異なる実施データによる誤差を抑え、適切な評価情報を導出および報知することが可能となる。
ここでは、車両106の型式番号が車両106の種別を示す種別情報として用いられる場合について説明したが、車両106のグレード、車種、セグメント(例えば、Cセグメント)を、種別情報として用いてもよい。
また、道路の分類情報は、例えば、一般国道、都道府県道、市町村道それぞれについての平地部、山地部といった分類と、計画交通量による分類などがあり、さらに、これらの分類の組み合わせによって(例えば、一般国道の平地部であって、計画交通量が閾値以上など)、詳細に道路を分類してもよい。
また、ここでは、代表値取得部350は、車両106の種別情報、および、道路の分類情報の双方に基づいて抽出された実施データから代表値データを導出する場合について説明した。しかし、代表値取得部350は、車両106の種別情報、および、道路の分類情報のいずれか一方に基づいて抽出された実施データから代表値データを導出してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態および変形例では、比較処理部152は、計算電費(現在の電費)と、自車両における複数のパラメータのうち1つの実施データを代表値データに置き換えた場合の置換電費との比較を行う場合について説明した。しかし、比較処理部152は、1つの実施データを代表値データに置き換える場合に限らず、特定の車両106における複数のパラメータのうち、複数の実施データを代表値データに置き換えた場合の電費を置換電費とすればよい。
また、上述した実施形態および変形例では、比較処理部152は、複数のパラメータのうち、実施データの異なる組み合わせを代表値データに置き換えて導出された6つの置換電費と、計算電費とを比較する場合について説明した。しかし、比較処理部152が1つの置換電費しか導出せず、評価情報導出部154が、1つの置換電費と計算電費との比較によって、評価情報を導出してもよい。ただし、実施データの異なる組み合わせを代表値データに置き換えて、複数の置換電費を導出し、計算電費と比較することで、電費に与える影響が相対的に大きなパラメータを推定し、評価情報として報知することが可能となる。
また、上述した実施形態および変形例では、代表値取得部150、350は、実施データを他の車両106から収集して保持部142に蓄積させ、蓄積された実施データから代表値データを導出する場合について説明した。しかし、実施データは、車両状態報知システム100とは別の外部装置で収集されたものをサーバ104に読み込ませて用いてもよい。ただし、代表値取得部150、350が実施データを収集することで、常に最新の実施データを容易に利用して、精度の高い評価情報を導出して報知することが可能となる。
また、上述した実施形態および変形例では、代表値取得部150、350は、収集した実施データを、予め定められた複数のクラスのうち、実電費に応じた1のクラスに振り分けて、比較処理部152は、自車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスであれば、実施データが含まれるクラスの代表値データを用いている。そして、自車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスでなければ、実施データが含まれるクラスに対し1以上、上位のクラスの代表値データを用いて、置換電費および電費変化率を導出する場合について説明した。しかし、代表値取得部150、350は、実施データを複数のクラスに分割せずともよいし、比較処理部152は、1以上、上位のクラスの代表値データを用いずともよい。ただし、実施データをクラス分けし、上位のクラスの代表値データを用いることで、より電費向上を促す評価情報を導出することが可能となる。
また、上述した実施形態および変形例では、表示部122は、電費への悪影響の大きい評価情報ほど把握し易く表示する場合について説明したが、評価情報の表示態様に制約はない。
また、上述した実施形態および変形例では、車両状態報知システム100は、サーバ104、および、サーバ104と通信網110を介して接続されるクライアント102を含んでいる。そして、サーバ104は、少なくとも代表値取得部150、350を含み、クライアント102は、少なくとも実施データ取得部130と、表示部122とを含む場合について説明した。しかし、車両状態報知システム100の各機能部が、サーバ104およびクライアント102に分担される構成は必須ではない。例えば、クライアント102が比較処理部152および評価情報導出部154を備える構成であってもよい。ただし、サーバ104は、代表値取得部150、350を含み、クライアント102は、実施データ取得部130と、表示部122とを含む構成により、比較的データ処理速度や記憶容量が大きいサーバ104に実施データの蓄積が好適に行われることとなる。
また、上述した実施形態および変形例では、報知部が表示部122であり、運転者の視線検知の結果、表示部122に運転者の視線がおかれておらず、かつ、自車両の電費が所定の閾値以上であれば、特定の評価情報(エコゲージEGなど)を表示しない場合について説明した。しかし、報知部は、例えば、音声によって評価情報を報知してもよい。また、表示部122は、常に評価情報を表示する構成であってもよい。
本発明は、電費や燃費などに影響を及ぼす車両の状態を報知する車両状態報知システムに利用できる。
100 車両状態報知システム
102 クライアント
104 サーバ
106 車両
110 通信網
122 表示部
124 視線検知装置
130 実施データ取得部
150、350 代表値取得部
152 比較処理部
154 評価情報導出部

Claims (8)

  1. 車両の消費エネルギーに対する走行距離の効率性を示す走行効率に影響を及ぼす複数のパラメータそれぞれについて、複数の実施データを代表する代表値データを取得する代表値取得部と、
    特定の車両における前記複数のパラメータの実施データを取得する実施データ取得部と、
    前記特定の車両における現在の走行効率と、該特定の車両における前記複数のパラメータの任意に選択された1または複数の実施データを前記代表値データに置き換えた場合の走行効率とを比較する比較処理部と、
    前記比較処理部の比較結果に基づいて前記複数のパラメータに対する評価情報を導出する評価情報導出部と、
    前記評価情報を報知する報知部と、
    を備えることを特徴とする車両状態報知システム。
  2. 前記比較処理部は、前記複数のパラメータのうち、前記1または複数の実施データの異なる組み合わせを前記代表値データに置き換えて導出された少なくとも2以上の走行効率と、前記現在の走行効率とを比較し、
    前記評価情報導出部は、前記比較処理部の2以上の比較結果に基づいて、前記複数のパラメータに対する評価情報を導出することを特徴とする請求項1に記載の車両状態報知システム。
  3. 前記代表値取得部は、前記実施データを複数の車両から収集して前記代表値データを導出することを特徴とする請求項1または2に記載の車両状態報知システム。
  4. 前記代表値取得部は、収集した前記実施データを、予め定められた複数のクラスのうち、走行効率に応じた1のクラスに振り分け、
    前記比較処理部は、前記特定の車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスであれば、該実施データが含まれるクラスの代表値データを用い、該特定の車両の実施データが含まれるクラスが最上位のクラスでなければ、該実施データが含まれるクラスに対し1以上、上位のクラスの代表値データを用いることを特徴とする請求項3に記載の車両状態報知システム。
  5. 前記実施データには、前記車両の種別を示す種別情報と、該車両が走行している道路の分類を示す分類情報のいずれか一方または双方が関連付けられており、
    前記代表値取得部は、前記種別情報と、前記分類情報のいずれか一方または双方に基づいて抽出された前記実施データから前記代表値データを導出することを特徴とする請求項3または4に記載の車両状態報知システム。
  6. 前記報知部は、前記走行効率への悪影響の大きい前記評価情報ほど運転者が把握し易くなるように報知することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の車両状態報知システム。
  7. 前記車両状態報知システムは、サーバ、および、該サーバと通信網を介して接続されるクライアントを含み、
    前記サーバは、少なくとも前記代表値取得部を含み、前記クライアントは、少なくとも前記実施データ取得部と、前記報知部とを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車両状態報知システム。
  8. 前記報知部は、表示部であり、運転者の視線検知の結果、該表示部に該運転者の視線がおかれておらず、かつ、前記自車両の走行効率が所定の閾値以上であれば、前記評価情報を報知しないことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の車両状態報知システム。
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