JP2016103473A - 多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造するための方法 - Google Patents

多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造するための方法に関する。【解決手段】カーボンブラシ10は、導電材料からなる少なくとも2つの機能層12,14,16と、これらの機能層の間に延びているところの、結合剤および窒化ホウ素の混合物からなりあるいは該混合物を含有する電気絶縁材料からなる絶縁層18とにより構成される。【選択図】図1−2

Description

本発明は、炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層と、これらの機能層の間にある、電気絶縁材料からなる少なくとも1つの絶縁層とを有する多層カーボンブラシに関する。更に、本発明は、炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層と、複数の連続する機能層の間に延びている、電気絶縁材料からなる少なくとも1つの絶縁層とを有する多層カーボンブラシを製造する方法であって、導電材料、または、該導電材料を充填材として含む材料、および電気絶縁材料を、製造される多層カーボンブラシの、層の順番に対応する配列で、層状に型に入れ、次に、プレスし、続いて熱処理御する方法に関する。
特許文献1からは、特に炭素材料からなる、相互間に電気絶縁式に貼着された複数の機能層を有する、多層カーボンブラシが読み取れる。電気絶縁性の貼着層は、絶縁層である。
複数の層が夫々導電性を有するが、必要な場合には、異なった機械的特性を有してなる、多層カーボンブラシとも言うカーボンブラシも知られている。このようなカーボンブラシは、特許文献2から読み取れる。種々の材料組成物を有するところの、種々の層−ゾーンともいう−を形成することができるのは、カーボンブラシのプレス前に、異なった材料組成を有する2つの出発層を、順々に、プレス型に入れて、互いにプレスすることによって、である。ここでは、一方のゾーンは、他方のゾーンより高い銅の割合を有することができる。
特許文献3に記載の、多層スライディングコンタクト(Schleifkontakt)とも言うカーボンブラシは、夫々導電性粉末からなる複数の層を有する。多層スライディングコンタクトを製造するために、型に、同時に2つの導電性粉末を注入する。その目的は、圧縮工程後に、熱処理を実行するためである。粉末を型に同時に入れることによって層を形成することのほかに、追加的に、導電性粉末を順次型に供給することによって、複数の層を形成することができる。
特許文献4からは、多層カーボンブラシを製造する方法が公知である。出来上がったカーボンブラシを滑らかに研磨し、2つの出来上がったカーボンブラシの間に、絶縁材料を有する粘性の合成樹脂層を設け、次に、炭素層を適切なプレス工具の中で締めつける。その目的は、炉の中で乾燥を可能にするためである。
炭素から積層材を製造するための方法は、特許文献5から読み取れる。プレスおよび熱処理により所望の最終体(Endkoerper)を得るために、上下に設けることができる炭素層、例えば炭素フェルト層の間に、熱可塑性合成樹脂からなるシートを設け、次に、所望の圧力および温度に晒す。
特許文献6は、材料の異なる組成の部分からなるカーボンブラシに関する。ここでは、カーボンブラシを、プレス工程で製造する。
特許文献7から公知のスタータ用のカーボンブラシは、低抵抗材料からなる第1の層と、高抵抗材料からなる境界層とからなり、該境界層は、カーボンブラシの滑り面から始まって、反対側の裏面から間隔をあけて終わる。第1のおよび第2の層を、型の中で、粉末を型に注入し、プレスし、続いて燒結することによって、製造する。
複数の炭素プレートと、これらの炭素プレートの間に延びている複数の絶縁層とからなる多層カーボンブラシを、しばしば、小型の可逆性のモータ、例えば洗濯機用モータのために使用する。この場合、絶縁層は、シートから、または絶縁性接着剤層または合成樹脂層、1つまたは複数の粉末樹脂層からなってもよい。絶縁層より高い分路抵抗によって、整流子の、カーボンブラシによって覆われる2つのセグメントの間に流れる電流を減少し、従って整流を改善する。
前述のタイプの知られた多層カーボンブラシを、通常は、まず、温度処理されたカーボンブラシを互いに整列し、次に、これらのカーボンブラシの間に、シートを入れるようにして、製造する。続いて、機械的処理、寸法処理(Massbearbeitung)、およびロープまたはストランドを入れることを行なう。
特許文献8からは、低抵抗層および高抵抗層からなるカーボンブラシが公知である。後者は、炭素材料、結合剤および窒化ホウ素を含む。
特許文献9の内容は、電動モータ用のカーボンブラシである。潤滑剤としては、二硫化モリブデンまたは窒化ホウ素が混入されていてもよい。
明細書の最初の部分に記載の、多層カーボンブラシおよび該多層カーボンブラシを製造する方法は、特許文献10から読み取れる。カーボンブラシを製造するために、粉末材料を型で層状に入れ、プレスし、続いて熱処理する。
粉末材料としては、導電性の機能層として、天然黒鉛、合成黒鉛、樹脂が適切である。絶縁性材料としては、樹脂粉末を提案する。
DE 199 13 599 A1 DE 91 06977 U1 DE 44 30 745 A1 DE 636 540 C DE 33 07 090 A1 DE 199 02 938 A1 EP 1 128 496 A1 DE 10 2005 0257 063 A1 DE 195 49 195 A1 EP 1 481 449 B1
型に材料を充填する際に明らかになったことは、導電層の製造のために使用する粉末材料が、プレス後に、所望の均等な厚みを、カーボンブラシの高さおよび長さに亘って有するところの層を作り上げるためには、十分な程度に流動しないことである。
明細書の最初の部分に記載のタイプの多層カーボンブラシを、電気絶縁材料からなる絶縁層が、カーボンブラシの全高および全長に亘って所望の均一な厚みを有するように、改善するという課題の基礎になっている。更に、絶縁層の製造のために使用される材料を、十分な程度流動させるところの方法を提供することが意図されている。それ故に、出来上がったカーボンブラシの絶縁層が所望の均一な厚みを有するように、電気絶縁層の形成のために、カーボンブラシの製造のために使用される型に、十分に充填する材料を入れることができる。
上記課題を解決するために、電気絶縁材料が、結合剤および窒化ホウ素の混合物からなり、あるいは結合剤および窒化ホウ素を含有することを実質的に特徴とする、本明細書の最初の部分に記載されたタイプの多層カーボンブラシを提案する。特には、結合剤が、樹脂、特にフェノール樹脂であることが提案されている。結合剤としては、しかし、ピッチ、あるいは樹脂およびピッチの混合物も適切である。
特に意図されているのは、電気絶縁材料が、結合剤中の炭素材料を除いて、炭素材料を含まないことである。
窒化ホウ素は、特に、良好な潤滑剤特性を有するところの、黒鉛に似た六方晶系の変形の形態をとる窒化ホウ素である。
六方晶系の窒化ホウ素が特に好ましいと記述することができるとき、必要な場合には、立方晶系の窒化ホウ素を使用できる。
これとは別に、本発明は、窒化ホウ素を、摩擦係数を低減し、かつ弾性的な特性、および絶縁性の潤滑剤特性の作用を有する他の材料によって、少なくとも部分的に、代替することも含む。例えば、二硫化モリブデン、ベントナイト、硫化タングステン、カーカス用煤またはタルカンを挙げることができる。
驚くべきことに、結合剤、特にフェノール樹脂および窒化ホウ素を含有し、あるいは両者からなる細粒の混合物、あるいはこれらの物質を含有し、または該物質からなる粒状物が十分に流動可能であり、それ故に、カーボンブラシを製造する型が、所望の程度および高さにおいて均一に充填されることが明らかになった。
本発明の強調すべき実施の形態では、絶縁層が、結合剤、特にフェノール樹脂および窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素からなり、あるいは、両者を含有するところの、均質化された混合物からなるプレスされた粒状物から形成されていることが意図されている。
本発明は、炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層と、これらの機能層の間にあり、かつ電気絶縁材料からなる絶縁層とを有する多層カーボンブラシを備え、絶縁層は、均質化された混合物の予めプレスされた粒状物であって、結合剤および窒化ホウ素からなり、あるいは結合剤および窒化ホウ素を含む粒状物より構成されていることを特徴とする。
特に意図されていることは、粒状物が1μmと300μmの間の平均的直径の粒子からなることである。
結合剤は、窒化ホウ素より細粒であるほうがよい。結合剤には、45μm≦d90≦50μm、15μm≦d50≦20μmおよび1μm≦d10≦5μmが該当するほうがよい。
窒化ホウ素に関して、驚くべきことに明らかになったのは、粒度分布における2つの好ましい範囲が、望ましい結果、すなわち、型に注入される混合物が、一方では、3μm≦d10≦5μmおよび30μm≦d50≦40μmであり、他方では、30μm≦d10≦70μmおよび/または170μm≦d50≦220μmであるときに、該混合物が十分に流動可能であるという結果をもたらすことである。
更に、粒状物は、特に、六方晶系の窒化ホウ素およびフェノール樹脂からなる均質化された混合物をプレスし、次に、粗く砕くときに、d90=250μmおよび/または50μm≦d50≦350μm、特にd50=100μmの粒度分布を有することを特徴とする。
従って、本発明は、炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層と、これらの機能層の間にある、電気絶縁材料からなる絶縁層とを有する多層カーボンブラシを有することを特徴とする。絶縁層は、均質化された混合物からなり、結合剤および窒化ホウ素からなり、あるいは結合剤および窒化ホウ素を含むところのプレスされた粒状物からなり、該粒状物は、1μmと350μmの間の平均的な直径の粒子からなり、特に窒化ホウ素は、粒状物の形態で存在し、粒度値は、一方では、3μm≦d10≦5μmおよび30μm≦d50≦40μm、あるいは、他方では、30μm≦d10≦70μmおよび170μm≦d50≦220μmの粒度分布を有し、ならびに、結合剤に関する粒度値は、1μm≦d10≦5μmおよび15μm≦d50≦20μmおよび45μm≦d90≦50μmである。この場合、結合剤は、粉末の形態で存在するほうがよい。
粉末形態は、粒状物の製造において当てはまるように、粒度を変化させるための追加の方法を用いることなく、出発生成物が出発粒度を有することを意味する。粒状物の製造の際に、特に、プレスおよび粉砕のような粉砕法が使用される。
絶縁層は、特に、結合剤、特にフェノール樹脂の割合が、窒化ホウ素の割合に対し、2:1ないし0.8:1であるように、組成されている。
好ましくは、記述のように、樹脂および/またはピッチである結合剤が、電気絶縁材料の60重量%の最大重量割合および20重量%の最小重量割合であるほうがよい。
特に、窒化ホウ素対結合剤の重量割合が、65重量%対35重量%、または50重量%対50重量%であるほうがよい。2つの割合の範囲で、絶縁層を製造するための要件を満たす流動性のある混合物を得る。
特に前に特徴づけされた多層カーボンブラシを製造するための方法は、電気絶縁材料として、細粒粉末および/または均質化された混合物の粒状物を型に入れ、細粒の粉末および/または粒状物は、結合剤および窒化ホウ素からなり、あるいは結合剤および窒化ホウ素を含むことを特徴とする。この場合、特に、結合剤がフェノール樹脂であり、窒化ホウ素が六方晶系の窒化ホウ素であるほうがよい。
この場合、混合物が炭素材料を含まないことが、特に意図されている。この場合、結合剤中の炭素材料は、考慮されていない。
更に、強調されねばならないことは、多層カーボンブラシを製造するために、夫々1つの層を形成する材料を型に入れた後に、この材料を、まず、予めプレスし、その後、後続の層の材料を入れる。最後の層の材料を入れるとき、最終プレスを行なう。
本発明の強調されるべき実施の形態で意図されるのは、窒化ホウ素、すなわち、特に、六方晶系の窒化ホウ素、および結合剤粉末、同様に好ましくはフェノール樹脂粉末を均質化し、次に、例えば成長法によって、特に流動層方法によって、粒状物を製造することである。
その代わりに、粉砕法を使用することもできる。この場合、特に六方晶系の窒化ホウ素と、結合剤、例えばフェノール樹脂との均質化された混合物から、プレスによって、まず、1つまたは複数の物体を製造し、次に、特に、1つまたは複数の物体を砕くことによって、所望の粒度の粒状物を製造する。
均質化を室温で行なうほうがよい。
上記とは別に、窒化ホウ素を、摩擦係数を低減する弾性的特性および絶縁性潤滑剤特性を有する1つまたは複数の代替材料によって、少なくとも部分的に代替することができる。代替材料としては、特に二硫化モリブデン(MoS)、ベントナイト、硫化タングステン(WS)、タルカン、カーカス用煤および/または、これらの物質の混合物が適切である。
更に、必要な場合には、立方晶系の窒化ホウ素を使用することができるだろうことを記述せねばならない。電気絶縁材料のための成分として樹脂および/またはピッチのような結合剤とともに使用するところの六方晶系の窒化ホウ素が特に適切であり、かつ強調されるべきであるとしても、である。
従って、本発明は、炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層と、複数の連続する機能層の間に延びているところの、電気絶縁材料からなる絶縁層とを有する多層カーボンブラシを製造する方法であって、導電材料、または、該導電材料を充填材として含む材料、および電気絶縁材料を、製造される多層カーボンブラシの、層の順番に対応する配列で、層状に型に入れ、次に、プレスし、続いて熱処理し、電気絶縁材料として、結合剤および窒化ホウ素とからなり、あるいは、結合剤および窒化ホウ素を含有する粒状物を型に入れ、窒化ホウ素粉末および結合剤粉末を予め均質化し、混合物を成長法によって製造し、あるいは、かくして製造された混合物をプレスして、1つまたは複数の物体を形成し、次に、粉砕法で、1つまたは複数の物体から、粒状物を製造することを特徴とする。
結合剤粉末としては、特に、1ないし100μmの粒度分布の粉末を使用する。数値は、特に、フェノール樹脂粉末に当てはまる。
窒化ホウ素粉末としては、1μm≦d50≦10μmの粒度分布を有する粉末を使用することができる。
しかしながら、特に意図されているのは、窒化ホウ素、好ましくは予め粒状化された窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素と、結合剤、特にフェノール樹脂とからなる均質化された混合物をプレスし、続いてプレスされた混合物を砕いて粒状物を形成し、次に型に入れ、但し、粉砕した粒状物の粒度は、特に、d10=10μmおよび/またはd50=180μmおよび/またはd90=325μmであることである。
更に、強調せねばならないのは、窒化ホウ素が結合剤よりも粗粒であることである。この場合、結合剤は、1μm≦d10≦5μmおよび/または15μm≦d50≦20μmおよび/または45μm≦d90≦50μm、特に、1μm≦d10≦5μmおよび/または15μm≦d50≦20μmおよび/または45μm≦d90≦50μmの粒度を有するほうがよい。
特に意図されていることは、予め粒状化された窒化ホウ素が、3μm≦d10≦5μmおよび/または30μm≦d50≦40μm、特に、3μm≦d10≦5μmおよび30μm≦d50≦40μmの粒度を有し、あるいは、予め粒状化された窒化ホウ素は、30μm≦d10≦70μmおよび/または170μm≦d50≦220μm、特に、30μm≦d10≦70μmおよび170μm≦d50≦220μmの粒度を有することである。
10、d50、d90は、夫々、現存の粒状物の10%、50%、90%が、直径に関して記載された数値よりも小さいことを意味する。
「予め粒状化された」は、出発生成物が粒状物の粉末の形態にあることを意味する。次に、初期粒状物および結合剤から、前記作業方法で、混合物を製造し、カーボンブラシを製造すべく、この混合物を型に充填することは好ましい。
この場合、混合物を得るために、結合剤により直接に均質化を行なうことができる。その代わりに、成長法によって、しかし特に、粉砕法によって、混合物を製造することができる。
特に、窒化ホウ素および結合剤からなる混合物を、室温で均質化するほうがよい。
特に意図されているのは、結合剤粉末を窒化ホウ素と1:2ないし1:0.8の割合で混合し、好ましくは、フェノール樹脂の割合が、窒化ホウ素粉末の割合と同じであってもよいことである。この場合、これらの割合は、夫々、混合物の重量に関する。
50重量%の窒化ホウ素と50重量%の結合剤、特にフェノール樹脂との混合物を使用することは好ましい。しかしながら、良好な結果は35重量%の結合剤、例えばフェノール樹脂粉末および65重量%の窒化ホウ素と混合するときでも、達成される。
2つの割合範囲では、カーボンブラシが製造される型に問題なく充填することができる流動性の混合物が得られる。
結合剤として樹脂を使用することが好ましいとき、樹脂をピッチによって全部または部分的に代替する可能性もある。
本発明により使用されかつ絶縁層のために用いられる粒状物を、以下の方法で製造することができることは好ましい。例えば、代替策では、六方晶系の窒化ホウ素およびフェノール樹脂を均質化し、かくして製造した混合物をプレスし、続いて、破砕によって粗く砕くことができる。このとき、125μmと250μmの間の平均的な直径の粒状物を得る。粒状分布は、d90=250μm、d5050μmと350μmの間であるほうがよい。
その代わりに、既に、予め粒状化した窒化ホウ素およびフェノール樹脂粉末を混合することができる。この混合物を、次に、絶縁層を製造するために使用する。この場合に特に意図されているのは、予め粒状化した窒化ホウ素が、フェノール樹脂よりも粗粒であることである。例えば、窒化ホウ素の平均的な直径は、30μmと50μmの間にあってもよい。この直径は、3μm≦d10≦5μmおよび30μm≦d90≦40μmであるほうがよい。フェノール樹脂粉末は、1μm≦d10≦5μmおよび/または5μm≦d50≦20μmおよび/または45μm≦d90≦50μmの粒度分布を有する方がよい。3つの数値範囲すべてが満たされているほうがよい。
導電材料として、天然黒鉛、合成黒鉛の混合物を利用することは好ましい。黒鉛の全重量割合に関し、次に、約25重量%の樹脂、例えばフェノール樹脂および約40重量%のピッチを追加することができる。数値を挙げれば、合計100重量単位の天然黒鉛および合成黒鉛であり、25重量単位の樹脂および40重量単位のピッチであり、前者および後者は、夫々、100重量単位に関する。
本発明の他の詳細、利点および特徴は、複数の請求項と、これらの請求項から読み取れる、単独および/または組合せで生じる複数の特徴とからのみならず、図面から見て取れる複数の好ましい実施の形態の以下の記述からも明らかである。
3つの機能層を有する多層カーボンブラシの原理図を示し、図1に示したカーボンブラシの部分をも示す。 プレートを製造するための型の原理図を示す。 多層カーボンブラシを製造するための多層プレートを示す。
本発明は、多層カーボンブラシを製造するための方法に関する。ここでは、多層カーボンブラシは、導電材料からなり、カーボンプレートとも言い、かつ炭素材料からなり、または炭素材料を含むところの2つの機能層の間には、絶縁層が延びているカーボンブラシを意味する。ここでは、本発明に係わる教示は、2つまたはそれより多い機能層を有する多層カーボンブラシの製造工程を有する。
図1−2には、3つのカーボンプレート12,14,16を有する多層カーボンブラシ10が全く原理的に示されている。カーボンプレートは、絶縁層18によって、互いに電気絶縁されている。
カーボンプレート12,14,16および絶縁層18は、カーボンプレート20の滑り面20と反対側にある面22から、ロープまたはストランド26を有するスタンピング・コンタクト(Stampfkontakt)24が出ている。しかしながら、この限りでは、前記タイプの多層カーボンブラシの、十分に知られた構造体を参照されたい。
多層カーボンブラシを製造するために、本発明により、個々の層12,14,16,18を形成する材料を、層の所望の順序で、プレス装置30のダイス型28に順々に入れることが提案される。ダイス型28には、スタンパ32が調整可能に設けられている。その目的は、ダイス型28に所望の程度に種々の材料を充填するためである。層を形成する各々の材料の充填後に、スライダ34によって、余分な材料を除去する。次に、各々の層の材料を、その都度充填した後に、入れた材料を予めプレスする。
一方では炭素、他方では導電材料からなる所望の材料を、ダイス型28に入れ、かつ、層のための材料の毎投入後に、予備プレスを行なった後に、ダイス型28の自由空間に、最上層のための材料を充填してから、最終プレスを行なう。予備プレスおよび最終プレスを、スタンパ36によって行なう。
この場合に、好ましくは、ダイス型28の横断面が、以下の多層プレート38が出来上がるほどの寸法であることが意図されており、詳しくは、該多層プレートを、ダイス型28から取り出し、かつ熱処理した後に、通常の方法で、製造されるべき多層カーボンブラシの寸法に対応する寸法を有する部分40,42,44に区分するのである。次に、部分40,42,44を寸法に合わせて加工し、かつ、通常の方法でケーブルを挿入する。
図4に示したプレート38は、炭素材料からなる機能層46,48により構成されている。これらの機能層の間には、フェノール樹脂と六方晶系の窒化ホウ素の、均質化された粒状物混合物から製造された電気絶縁材料からなる層50が延びている。ここでは、フェノール樹脂の重量割合は、60%と30%の間にあり、かつ、窒化ホウ素の重量割合は40%と70%の間にあるほうがよい。
窒化ホウ素は、立方晶系の窒化ホウ素を使用できるとしても、六方晶系の窒化ホウ素である。更に、窒化ホウ素を、少なくとも部分的に、二硫化モリブデン(MoS)、ベントナイト、硫化タングステン(WS)、タルカン、カーカス用煤、これらの物質の混合物からなる少なくとも1つの代替材料によって、代替する可能性がある。
電気絶縁材料からなる層50の厚さは、30μmと400μmの間の範囲、特に、100μmと200μmの間の範囲にあってもよい。これに対応して、粒状物を形成する粒子の平均的直径を選択することができる。
10 多層カーボンブラシ
12 機能層
14 機能層
16 機能層
18 絶縁層
28 型
3つの機能層を有する多層カーボンブラシの原理図を示す。 図1に示したカーボンブラシの部分を示す。 プレートを製造するための型の原理図を示す。 多層カーボンブラシを製造するための多層プレートを示す。
図1には、3つのカーボンプレート12,14,16を有する多層カーボンブラシ10が全く原理的に示されている。カーボンプレートは、絶縁層18によって、互いに電気絶縁されている。

Claims (18)

  1. 炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層(12,14,16)と、複数の連続する機能層の間に延びており、かつ電気絶縁材料からなる絶縁層(18)と、を有する多層カーボンブラシ(10)を製造する方法であって、前記導電材料、または、該導電材料を充填材として含む材料、および前記電気絶縁材料を、前記製造される多層カーボンブラシの、層の順番に対応する配列で、層状に型(28)に入れ、次に、プレスし、続いて熱処理御する方法において、
    前記電気絶縁材料として、フェノール樹脂のような結合剤と、窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素とからなり、あるいは、結合剤および窒化ホウ素を含有するところの、均質化された混合物の細粒の粉末および/または粒状物を、前記型(28)入れること、を特徴とする方法。
  2. 予め粒状化した窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素と、結合剤、特にフェノール樹脂とからなる均質化した混合物を、前記型(28)に入れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 窒化ホウ素、好ましくは予め粒状化した窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素と、結合剤、特にフェノール樹脂とからなる均質化した混合物をプレスし、続いて、このプレスした混合物を粉砕し、次に前記型(28)に入れ、但し、粉砕した粒状物の粒度は、特に、d10=10μmおよび/またはd50=180μmおよび/またはd90=325μmであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記窒化ホウ素は、前記結合剤より粗粒であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記結合剤は、1μm≦d10≦5μmおよび/または15μm≦d50≦20μmおよび/または45μm≦d90≦50μmの粒度を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記予め粒状化された窒化ホウ素は、3μm≦d10≦10μmおよび/または30μm≦d50≦40μm、特に、3μm≦d10≦5μmおよび30μm≦d50≦40μmの粒度を有し、あるいは、前記予め粒状化された窒化ホウ素は、30μm≦d10≦70μmおよび/または170μm≦d50≦220μm、特に、30μm≦d10≦70μmおよび170μm≦d50≦220μmの粒度を有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 窒化ホウ素と結合剤の前記混合物を、室温で均質化することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記均質化した化合物から、成長法、特に流動層方法によって、前記型(28)に入れるべき粒状物を製造すること、あるいは、前記均質化した混合物をプレスして、1つまたは複数の物体を形成し、次に、粉砕法で、特に粉砕によって前記型(28)に入れる前記粒状物を製造することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. フェノール樹脂のような前記結合剤は、1μm≦d50≦100μmの粒度分布を有し、および/または前記窒化ホウ素、特に前記六方晶系の窒化ホウ素は、1μm≦d50≦10μmおよび/または30μm≦d90≦40μmおよび/または3μm≦d10≦5μmの粒度分布を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記混合物には、前記結合剤、特にフェノール樹脂の割合は、窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素の割合に対し、2:1ないし0.8:1であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記窒化ホウ素を、少なくとも部分的に、摩擦係数を低減しかつ絶縁性の潤滑剤特性を有する代替材料によって、特に、二硫化モリブデン、ベントナイト、硫化タングステン、タルカン、カーカス用煤、これらの物質の混合物のグループからなる少なくとも1つの代替材料によって、代替することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記結合剤中の炭素材料のほかには、前記絶縁層は、他の炭素材料を含まないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 導電材料として、天然黒鉛、合成黒鉛、必要な場合には、銅のような伝導性改善材料およびピッチ、樹脂および/またはプラスチック粉末のような結合剤を使用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 炭素材料のような導電材料からなる少なくとも2つの機能層(12,14,16)と、これらの機能層の間にある、電気絶縁材料からなる絶縁層(18)とを有し、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法で製造される多層カーボンブラシ(10)において、
    前記電気絶縁材料は、結合剤、特にフェノール樹脂および窒化ホウ素、特に六方晶系の窒化ホウ素の混合物からなり、あるいは該混合物を含有することを特徴とする多層カーボンブラシ。
  15. 前記結合剤、フェノール樹脂のような合成樹脂材料および/またはピッチであること、および/または前記窒化ホウ素は六方晶系の窒化ホウ素であることを特徴とする請求項14に記載の多層カーボンブラシ。
  16. 前記混合物には、前記結合剤、特にフェノール樹脂の割合は、窒化ホウ素の割合に対し、2:1ないし0.8:1であることを特徴とする請求項14または15に記載の多層カーボンブラシ。
  17. 前記窒化ホウ素は、少なくとも部分的に、摩擦係数を低減しかつ弾性のおよび絶縁性の潤滑剤特性を有する代替材料によって、特に、二硫化モリブデン、ベントナイト、硫化タングステン、タルカン、カーカス用煤、これらの物質の混合物のグループからなる少なくとも1つの代替材料によって、代替されていることを特徴とする請求項14に記載の多層カーボンブラシ。
  18. 前記結合剤中の炭素材料のほかには、前記絶縁層は、他の炭素材料を含まないことを特徴とする請求項14に記載の多層カーボンブラシ。
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