JP2016106831A - クッション体 - Google Patents

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Nobuhiko Kajiki
暢彦 梶木
村田 誠志郎
Seishiro Murata
誠志郎 村田
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Abstract

【課題】人の着座時や仰臥時にクッション性に富み、軽量化を実現できるクッション体を提供する。【解決手段】JIS K7221−2:2006記載の方法に準じて測定した曲げ撓み量が20mm以上、かつ20mm撓み時の押圧が2〜100Nの合成樹脂発泡体からなる、着座者又は仰臥者の荷重を受けて曲げ変形する複数の棒状又は複数の平板状の支持体2と、前記支持体の裏面側に配設した、前記支持体の曲げ変形を可能とし、かつ着座者又は仰臥者の荷重による前記支持体の曲げ変形に対して圧縮変形して減衰性を有する弾性体4とを備えるクッション体1により課題解決できた。【選択図】図1

Description

本発明は、人の着座時や仰臥時に利用される、車両、船舶及び飛行機等の乗物用シート、ソファ、椅子、座布団、ベッド、寝台車、マットレス、敷布団、枕、マット等に構成要素として使用されるクッション体であって、軽量化を促進させ、リサイクル性に富み、座り心地や寝心地に富むクッション体に関する。
一般にクッション体は、枠体に張架されたワイヤーや平板状の支持体等の押圧を最終的に支える構造体上に、ウレタンフォーム等の軟質なクッション材を載せ全体を表皮で被覆した構成を有する。そして、座布団やベッドのマットレス等もそれ自体は構造体を内在させていないが、床やベッドの枠体等、人体の押圧を支えうる構造体の上に載せて使用することが一般的である。
一般的なクッション体においては、クッション材に加えられる振動や衝撃は、主に構造体と表皮との間に介在されるウレタンフォーム等の軟質なクッション材が圧縮方向に撓んだ際の反力、復元力及び撓みによって軽減されていた。
また、車両用シートクッションの軽量化に関する技術として、特許文献1にシートフレームが枠状を呈し、シートフレームの断面が山形を呈すると共に、シートフレームの枠状の内周側に前記山形の一側を形成して着座者に対向する傾斜面を有し、シートフレームに弾性を有するネットを被せ、その周縁部をシートフレームの山形上から引き回して該山形の他側に固定することで凹曲面状の着座面を形成するように張設し、ネットとシートフレームの傾斜面との間に角度を設けた技術が開示されている。
他の軽量化に関する技術としては、特許文献2に、シートフレームに着脱可能に取り付けられたベースプレートと、該ベースプレート上に配置されたブロックと、該ブロック上に配置されたスプリングプレートと、該スプリングプレートを被覆する表皮7とを備える着座部を有し、前記ブロックは、前記ベースプレートと前記スプリングプレート間に所定の空間を形成するように配置され、前記スプリングプレートは、弾性を有する発泡体であるPP(ポリプロピレン)ビーズ発泡体、PE(ポリエチレン)ビーズ発泡体、PP発泡体、PE発泡体、AS樹脂(アクリロニトリル/スチレン樹脂)発泡体、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)及びウレタンフォーム材のいずれかで形成されている発泡体で成形され、前記スプリングシートは、前記ベースプレート方向への力が加えられたときに前記空間内へ撓む車両用シートに関する技術が開示されている。
次に、ベッドマットレス用としてクッション体を組み込んだ場合は、ベッドマットレスは一般にウレタンフォームをクッション材として用いており、該ベッドマットレスの軽量化技術に関する技術としては、特許文献3に、支持体が矩形のウレタンフォームからなり、短辺方向の両端部まで達する複数の凹溝を表面に備えており、該凹溝は深さ30〜70mm、幅15〜80mmであり、芯材が厚さ10〜40mm、硬さ100〜300Nである矩形のウレタンフォームからなり、短辺を長辺方向に二つ折りされ、長辺の両端部が支持体の一つの凹溝に嵌合支持されており、枠体が支持体の周囲を囲むように設けられた技術が開示されている。
特開2002−28044号公報 特許第4009490号公報 特開2009−279086号公報
従来の一般的な車両用シートクッションではクッション材としてウレタンフォームが使用されており、クッション性が極めて高く快適性に優れているため今もなお、多用されている。しかし、該ウレタンフォームはリサイクル性能に劣るという問題があった。さらに、車両用シートクッションは乗員の体重の軽重にかかわらず最適なクッション性を求められることの他に、自動車の運動に伴い乗員に加えられる上下の加速度に対し、乗員の身体に不快感を与えないクッション性が求められる。反面、長時間の乗車時の疲労を軽減するためには乗員の身体を正しい位置や姿勢で支える必要がある。このため非常に軟質なウレタンフォームのみでは機能を満足することができず、ある程度の剛性を確保するためウレタンフォームの密度を一定以上とする必要があり、大幅な軽量化が進まないという問題があった。
特許文献1に記載の技術は、乗員による押圧を支えるネット素材がシートクッション周囲に設置されたシートフレームに引き込まれ強固に固定されており、乗員の着座により加えられた押圧はネット素材を通じ最終的にシートフレームの剛性により支えられていた。従ってシートフレームの構造は一定以上の強度を保たねばならず、このため従来のクッション材に相当するネット素材自体の重量は軽量であるものの、シートフレームの重量は増加傾向にあり全体としての重量軽減効果が十分ではないという問題があった。
さらに、ネット素材のクッション性は主に素材の伸びによって得られるため限定されており、長期間の使用によりたるみが発生し商品性に劣る傾向にもあった。またシートフレームに平面的なネット素材を張架する構造であるため、基本的なシートクッションの形状は平面的であり、乗員の身体を最適な位置で支えるために必要な三次元形状を得ることが困難であり、その結果、乗員に不快感を与えるという問題があった。これは自動車の運動によって乗員へ横Gが加えられる際等、不安定なハンモック状のネット素材では乗員の身体を安定して支えることができないからである。
次に、特許文献2の技術については、スプリングプレートは外形略矩形の板状発泡体であり該スプリングプレートの乗員が着座する側には横方向に複数の溝が形成されている。しかし、溝部が浅いと柔軟性を与えることができず、溝部が深ければクッション材が撓む際、わずかに残った溝部底部の連結部分へ過大な引っ張り力が集中し大きな伸び変形が発生するため復元不能な永久変形を生じる、あるいは破断する恐れが高かった。溝底部にある連結部分が一部でも破壊されれば支えを一気に失いクッション材全体の見かけ硬さが急激に低下し、クッション材としての機能が大きく損なわれる。従って破壊を回避するためクッション材の撓みを一定以上に設計することが事実上困難であり、十分な着座時のフィット感及び快適性を付与することが困難であった。
また、特許文献2の技術は、乗員の体格に応じて、高さの異なるブロックを適宜選択することにより個人的に良好な着座感を得ることができるとの記載があるが、乗員は体重の軽重によって着座する前に自分に適する高さのブロックに変えなければならないという、現実的には実施困難な対応をしなければならないという問題があった。
次に、特許文献3の技術は、従来の金属製スプリングを用いたマットレスに比べれば軽量であるものの、支持体2及び芯体にウレタンフォームを使用しているので、リサイクル性能に劣り軽量化にも限界があるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、人の着座時や仰臥時にクッション性、フィット性に富み、軽量化かつリサイクル性に優れるクッション体を提供することである。
本発明において、合成樹脂発泡体とは、柔軟で曲げ変形が可能であり、かつ復元性に優れたものであり、JIS K7221−2:2006記載の方法(23℃±2℃、相対湿度50±5%の雰囲気下でスキンを取り除いた長さ350mm
、幅100mm、厚さ25mmの試験片を支点間距離300mm、試験速度20±1mm/minで撓みが最大90mmとなるまで押圧を加え、押圧撓み曲線を記録する。)に準じて測定した曲げ撓みが20mm以上、かつ20mm撓み時の押圧が2〜100Nの合成樹脂発泡成形体を指す。具体的には発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、その他ポリオレフィン系樹脂発泡体、あるいは改質ポリスチレン系樹脂発泡体などを指す。前記合成樹脂発泡体には、ビーズ発泡成形体が含まれ、ビーズ発泡成形体としては、ポリプロピレン系ビーズ発泡成形体、ポリエチレン系ビーズ発泡体などがあげられる。
材料の具体的選定にあたっては、更に長さ400mm程度の棒状又は平板状の試験片の両端を支持し、中央を25mm前後押し下げ30分間保持し、その後押圧を解放した後にサンプルの変形からの回復が90%以上あることが望ましい。あるいは従来のウレタンフォーム製のクッションで行なわれていた試験に準じ、両端を支持したサンプルの中央部を所定回数繰り返し押し下げ変形させ、その後に測定された残留歪み(残留変位量ともいう。)が所定量以下であることが望ましい。
このような条件を満たす材料として、例えば発泡ポリプロピレンの密度0.06g/cm3〜0.015g/cm3、より好ましくは密度0.035g/cm3〜0.015g/cm3、または発泡ポリエチレンの密度0.08g/cm3〜0.03g/cm3などが好ましい。一方、柔軟性に乏しく曲げ変形により容易に破断の恐れがある硬質発泡ウレタンや発泡ポリスチレンなどは好ましくない。
発明者らは軽量化を図るために材料の検討を進めた。連続気泡構造であるウレタンフォームに変わりうる素材の例として、一般に独立気泡構造を持つ合成樹脂発泡体は、従来からクッション材として一般に用いられてきたウレタンフォームに比し、軽量で剛性に富みリサイクルも容易である等の利点を持っていたが、圧縮方向での撓み、復元力をクッションとして使用する場合、内包する空気の反発力により発泡体の変形に伴い反力が急激に高まる傾向にあるため、クッション性に欠け硬く感じられ快適性に劣っていた。
また一般に独立気泡構造を持つ合成樹脂発泡体は、ウレタンフォームと同様、圧縮方向に撓ませクッション材として使用する場合、長期間の使用に従い徐々に回復力を失いクリープが発生する。これは気泡を構成する樹脂皮膜の繰り返し変形による疲労と内包する空気の圧力低下によるところが大きい。従って長期間使用されるクッションの素材としては好ましいものではなかった。
そこで、発明者らは合成樹脂発泡体の物性を様々な角度から分析することにより、従来の一般的なクッション材として使用されてきた圧縮方向に撓ませる構造ではなく、曲げ変形が可能で復元性に優れた合成樹脂発泡体からなる支持体の曲げ変形とその回復性をクッション材として利用する方法が最適であることを見出し本発明に至った。
「発明が解決しようとする課題」に記載した課題を解決するために、請求項1に記載のクッション体1は、JIS K7221−2:2006記載の方法に準じて測定した曲げ撓み量が20mm以上、かつ20mm撓み時の押圧が2〜100Nの合成樹脂発泡体からなる、着座者又は仰臥者の荷重を受けて曲げ変形する複数の棒状10又は複数の平板状11の支持体2と、前記支持体2の裏面側に配設した、前記支持体2の曲げ変形を可能とし、かつ着座者又は仰臥者の荷重による前記支持体2の曲げ変形に対して圧縮変形して減衰性を有する弾性体4と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載のクッション体1は、請求項1において、前記支持体2と、クッション体1の背面を形成する背面体30との間に、前記弾性体4を配設したことを特徴とする。
請求項3に記載のクッション体1は、請求項1又は2において、前記弾性体が、JIS K6400−2:2012に規定された25%圧縮時の硬さが20〜600Nであることを特徴とする。
請求項4に記載のクッション体1は、請求項1又は3において、前記支持体2が複層構造で、少なくとも着座者又は仰臥者が接する側の1層目の支持体2の裏面側に前記弾性体4を配設したことを特徴とする。
請求項5に記載のクッション体1は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記弾性体4が柱状体であることを特徴とする。
請求項6に記載のクッション体1は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記弾性体4内に合成樹脂発泡体20を内在させたことを特徴とする。
請求項7に記載のクッション体1は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記弾性体4内に、孔21や空洞22を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載のクッション体1は、請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記支持体2の表面を覆うように弾性体4を覆設したことを特徴とする。
請求項9に記載のクッション体1は、請求項1乃至8のいずれかにおいて、複数の棒状又は複数の平板状の支持体2間に設けた間隙12から、前記支持体2の裏面側に配設した弾性体4を、前記支持体2の表面より突出させたことを特徴とする。
請求項1に記載のクッション体1の発明は、いずれも従来一般的に使用されていたウレタンフォームを合成樹脂発泡体に置換することが可能なものであり、そのため軽量化、リサイクル性の向上が可能となるものである。また、比較的硬質でありクッション性、フィット性、耐クリープ性に劣っていた合成樹脂発泡体を使用するにもかかわらず、高いクッション性、フィット性を付与させることが可能であり、設計の自由度が高く着座者や仰臥者の身体を適切に支持し高い快適性を得ることができ、長期間の使用によっても従来のウレタンフォームと同等の良好な耐クリープ性を発揮するため高い商品性を有するという効果を奏する。
さらに、支持体2の曲げ変形する領域に、圧縮可能な弾性体4であって、着座者又は仰臥者の荷重による支持体2の曲げ変形に対して減衰性を有する弾性体4を配設することによって、支持体2に生ずる曲げ変形を減衰させることができ、クッション性を高めることができる。また、支持体2に対する、例えば子供の飛び跳ねで生ずる衝撃や重量物落下時の衝撃に対する耐久性を向上させることができ、不特定な位置に高速かつ大荷重の衝撃が加えられる場合にあっても支持体2の裏面に弾性体4の支持があるため合成樹脂発泡体からなる支持体2の破損を有効に防止することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明と同じ効果を奏するとともに、剛性のある背面体30により弾性体4が支持されるため、弾性体4の圧縮変形が更に確実なものになるという効果を奏する。また、クッション体1はその表面側を合成樹脂発泡体で裏面側を弾性体4で構成しているため、クッション体1における支持体2以外の部位においても、合成樹脂発泡体の厚みを薄くしかつ弾性体4が減衰性を有し圧縮変形して復元性を有することによってクッション性を高めることができ、合成樹脂発泡体が過度な曲げ変形などで破壊されることを有効に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明と同じ効果を奏するとともに、さらに使用する弾性体4がクッション体1のクッション材として適当な圧縮硬さと減衰性を有し、圧縮変形からの復元性を有する弾性体4とすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は3のいずれかに記載の発明と同じ効果を奏するとともに、着座者又は仰臥者が接する側の1層目の支持体2の裏面側であって、複層化した支持体2間に配設範囲を狭く限定して、高い圧縮性と高い復元性を有するが重い弾性体4を配設するので、弾性体4の体積を減ずることになりクッション体1の軽量化を図ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1、3又は4に記載の発明と同じ効果を奏するとともに、弾性体4を柱状体とすることによって、支持体2の裏面とクッション体1の背面を形成する背面体30との間の一部に空間を形成することができるので、弾性体4の体積を減じてさらなる軽量化を図ることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明と同じ効果を奏するとともに、さらに合成樹脂発泡体20が弾性体4に内在しているため、着座者や仰臥者の体重差等により支持体2に加えられる体重が変化する際、段階的にクッション性を変化させたり、腰部や臀部等の必要な個所のみ部分的に硬さを変化させることができるという効果を奏する。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明と同じ効果を奏するとともに、弾性体4に孔21や空洞22を設けることにより、さらにきめ細かく弾性体4のクッション性を部分的に調整したり、通気性を向上させるという効果を奏する。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明と同じ効果を奏するとともに、さらに着座者又は仰臥者が着座又は仰臥した瞬間のクッション性を高めることができるという効果を奏する。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明と同じ効果を奏するとともに、さらに着座者や仰臥者に対して、棒状又は板状の支持体2相互に生じる段差により角部の凹凸を感じるという違和感を緩和するという効果を奏する。
棒状の支持体、脚体及び背面体を備えるクッション体の概要図である。 平板状の支持体、脚体及び背面体を備えるクッション体の概要図である。 図1のB−B断面図で、(a)が無負荷時の状態を示し、(b)が負荷時の曲げ変形した状態を示した図である。 支持体の裏面に部分的に弾性体を接触した形態の断面図で、(a)が図1のB−B断面図で、(b)が図1のA−A断面図である。 弾性体が柱状体の場合の図で、(a)が斜視図で、(b)が支持体と弾性体が接する場合のC―C断面図で、(c)が支持体と弾性体との間隙を部位によって変えた場合のD―D断面図で、(d)が支持体と弾性体とを密着させた場合のD―D断面図である。 支持体が複層構造で四角枠状の場合の図で、(a)が斜視図で、(b)がE―E断面図である。 支持体が複層構造の場合の図で、(a)が斜視図で、(b)が表面側支持体と裏面側支持体間に単一種類の弾性体を配設した場合の図7(a)のF−F断面図で、(c)が表面側支持体と裏面側支持体間に複数種類の弾性体を配設した場合の図7(a)のF−F断面図である。 弾性体内に合成樹脂発泡体を内在させた形態の図1のB−B断面図である。 弾性体内に孔や空洞を設けた形態の図1のB−B断面図で、(a)が孔を設けた断面図で、(b)が空洞を設けた断面図である。 支持体の表面に薄厚の弾性体を覆設した形態の図1のB−B断面図である。 クッション体の背面を支える部材の例を示す斜視図で、(a)が背面体が背面板の場合、(b)が背面体がスプリングやワイヤー等からなる場合の図である。 支持体の表面側に弾性体が突出している図で、(a)がクッション体の斜視図で、(b)が(a)におけるG―G断面図である。
以下、本発明に係るクッション体1の実施形態について説明する。
本発明に係るクッション体1は、人の着座時や仰臥時に利用される、車両、船舶及び飛行機等の乗物用シート、ソファ、椅子、座布団、ベッド、寝台車、マットレス、敷布団、枕、マット等に、クッションとしての構成要素とすることができる。
本発明であるクッション体1は、図1や図2に示すように、JIS K7221−2:2006記載の方法に準じて測定した曲げ撓み量が20mm以上、かつ20mm撓み時の押圧が2〜100Nの合成樹脂発泡体からなる、着座者又は仰臥者の荷重を受けて曲げ変形する複数の棒状10又は複数の平板状11の支持体2と、前記支持体2の裏面側に配設した、前記支持体2の曲げ変形を可能とし、かつ着座者又は仰臥者の荷重による前記支持体2の曲げ変形に対して圧縮変形して減衰性を有する弾性体4とを備える。また、図1に示すように背面体30を備える。背面体は、図11に示すクッション体1の背面を支える部材32に設けられており、例えば、図11(a)に示すような背面板、又は、図11(b)に示すようにフレーム31等に張架されたワイヤーやスプリング等を意味し、弾性体4に接しクッション体1の背面側から弾性体4などを支持する構成要素をいう。
背面板は、合成樹脂、金属板、又はそれらの複合材からなる材質からなり、剛性を有し、弾性体4の圧縮変形のときの壁的存在である。また、フレーム31は、合成樹脂、金属、又はそれらの複合材からなる材質からなり剛性を有する。
本発明のクッション体1は、本発明の支持体2の材料である合成樹脂発泡体を使用するために支持体2と脚体3との構成が図1又は図2に示すように略門型から形成されることを基本型としており、人の着座時や仰臥時の荷重によって、図3(a)に示す支持体2の状態から、図3(b)に示すように合成樹脂発泡体からなる支持体2が曲げ変形して撓むことによって、本発明に係るクッション体1が着座者や仰臥者に高い座り心地や高い寝心地を感じさせることができる。
まず、支持体2について説明する。支持体2は、材料が合成樹脂発泡体からなり、人の着座又は仰臥による荷重9で曲げ変形し撓みを生ずる。支持体2の形態として、図2に示すように複数の平板状11の形態、及び、図1に示すように複数の棒状10の形態、図7に示すように複層構造6の形態がある。複数の棒状10又は複数の平板状11の形態の場合には、支持体2間に間隙12が設けられる。支持体2の形態は、荷重により曲げ変形可能な形態であればよい。
支持体2がいずれの形態の場合であっても、着座者又は仰臥者が当接する面が合成樹脂発泡体からなる支持体2で、その支持体2の曲げ変形する側の領域に圧縮変形しやすく荷重に対して減衰性を有する弾性体4が配設される。
前記弾性体4としては、ウレタンフォーム、発泡樹脂成形体、発泡樹脂の粒子、発泡ゴム、エストラマー、繊維状物、立体編物、ウール、絹、綿、三次元スプリング構造体等の繊維の接合物、気体を密封した伸縮可能な袋状体又は球状体等の、繰り返し荷重に対して復元性を有し、減衰性を有する材料、例えば繊維やゴムを使った構成物からなり、軟質発泡材料の硬さの求め方に関するJIS K6400−2:2012に規定された、直径200mmの平らな円盤の加圧板で25%圧縮時(D法)の硬さが好ましくは20〜600Nであるものをいう。弾性体4の形状や大きさによって減衰性が最適になる硬さを設定する。20N未満であれば柔らか過ぎて圧縮された後に元の形態に復帰しようとする反力が弱すぎて減衰性を有さない、600N超であれば荷重が負荷されたときに硬すぎて圧縮変形をせず減衰性を有さない。
弾性体4の形態は、前記支持体2の裏面と、クッション体1の背面を支える部材32の構成要素である背面体30との間に、図3(a)に示すように前記支持体2の裏面全域に亘って接触させて、図4(a)に示すように前記支持体2の裏面に部分的に接触させて、又は、図4(b)に示すように前記支持体2の裏面と所定の間隙を設けて、前記弾性体4を配設する形態等がある。
次に、図5に示すように門型の支持体2の曲げ変形側に柱状13の弾性体4を配設する形態がある。この場合に、図5(d)に示すように支持体2の裏面に弾性体4の表面を接する形態、又は図5(c)に示すように支持体2の裏面と弾性体4の表面との間隙を支持体2の部位によって変える形態がある。前記間隙を広げるに従い、着座者が着座した直後は支持体2の曲げ変形のみとしその後弾性体4の圧縮変形が加わることから、早く沈み込みさせたい部位は弾性体4との間隙を広げ、ゆっくりと沈み込ませたい部位には弾性体4を密着させて配設する。
次に、支持体2が、表面側7の支持体2と裏面側8の支持体2からなる複層構造6の形態については、弾性体4を着座者又は仰臥者が接する側の支持体2の1層目の裏面側のみに配置する。その配設形態として、図6(a)又は(b)に示すように、四角枠形状の支持体2に囲繞された範囲に柱状13の弾性体4を配設した形態もある。この場合には、下層の裏面側8には背面体30が配設される。
また、図7に示すように複層構造6の支持体2の両端から脚体3が延出する形態もある。表面側7の支持体2と裏面側8の支持体2からなる複層構造6で、裏面側8には空間5が形成される。そして、着座者又は仰臥者が接する側の支持体2の1層目の裏面側のみに配置する弾性体4の形態としては、図7(b)に示すように表面側7の支持体2と裏面側8の支持体2間に弾性体4を配設させる形態、図7(c)に示すように表面側7の支持体2と裏面側8の支持体2間に気体を密封した伸縮可能な素材からなる袋状体14や板状体の弾性体4を配設する形態等がある。
さらに、図8に示すように弾性体4内に合成樹脂発泡体20を内在させてもよい。この形態の場合においても、合成樹脂発泡体20を内在させた弾性体4全体で、25%圧縮時の硬さが20〜600Nとなるようにする。内在させた合成樹脂発泡体20は、柱状、球状、立方体、直方体、円錐形等いずれの形態でもよい。内在させる前記合成樹脂発泡体20の形態、位置、数、大きさは、弾性体4の形態や大きさに応じて快適なクッション性が得られるように、適宜設ければよい。内在させる合成樹脂発泡体20によって、部分的に硬さの調整をすることができる
支持体2と弾性体4との形態はいずれの形態であっても、支持体2の曲げ変形する側に減衰性を有する弾性体4を配設しているので、着座者や仰臥者の荷重を支持体2の曲げ変形と弾性体4の圧縮変形とで支えるため、着座者や仰臥者の身体へ加えられる加速度に対してもより高い追従性とクッション性を発揮し、また、クッション体1上の不特定位置への重量物の衝突等に対しても弾性体4によって合成樹脂発泡体からなる支持体2の破損を防ぐことができる。
また、弾性体4内に、図9(a)に示すように孔21を設けたり、図9(b)に示すように空洞22を設ける。孔21は貫通孔であっても貫通していない孔であってもよい。弾性体4に孔21や空洞22を設けることにより、さらにきめ細かく弾性体4のクッション性を部分的に調整したり、通気性を向上させることができる。
次に、図10に示すように、支持体2の表面側に弾性体4からなる層を形成させる。この形態の場合には、着座者又は仰臥者はクッション体1に接した瞬間はまず減衰性を有する弾性体4に当接するので、弾性体4の硬さを好ましくは20N〜250Nとした場合、接した瞬間から柔らかい感触のクッション性を感じることができる。
次に、図12(a)又は(b)に示すように、支持体2間の間隙12に弾性体4を配設し、さらに弾性体4を支持体2の表面より突出させた形態がある。この場合は、棒状又は板状の支持体2の角を着座者又は仰臥者は違和感として感じにくくなる。
次に、合成樹脂発泡体について説明する。本発明における合成樹脂発泡体は、柔軟で曲げ変形が可能であり、かつ復元性に優れたものであり、JIS K7221−2:2006記載の方法(23℃±2℃、相対湿度50±5%の雰囲気下でスキンを取り除いた長さ350mm、幅100mm、厚さ25mmの試験片を支点6間距離300mm、試験速度20±1mm/minで最大90mmまで荷重を加え、荷重撓み曲線を記録する。)に準じて測定した曲げ撓みが20mm以上、かつ20mm撓み時の荷重が2〜100Nの合成樹脂発泡成形体を指す。曲げ撓みが20mm未満で破壊を生じるような合成樹脂発泡成形体は、耐久性面から不適である。身体による押圧を支えるため必要となる支持体2の断面が非常に大きくなり、20mm撓み時の荷重が、2N未満又は100N超の場合、着座者や仰臥者によって加えられる荷重によって好ましい撓み量を発生させることが困難となり、ともに好ましい設計が困難となる。具体的には発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、その他ポリオレフィン系樹脂発泡体、あるいは改質ポリスチレン系樹脂発泡体などを指す。なお、上記発泡体の中でも樹脂発泡粒子の型内成形体が、フィット感を考慮した形状自由度(設計容易性)の観点から好ましい。
本発明で用いられる発泡粒子を構成するポリオレフィン系樹脂は、オレフィン成分単位を主成分とするポリオレフィン系樹脂であり、具体的にはポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂、さらにそれらの2種以上の混合物などが挙げられる。なお、上記「主成分とする」とは、オレフィン成分単位がポリオレフィン系樹脂中に50重量%以上含まれることを意味し、その含有量は好ましくは75重量%以上であり、より好ましくは85重量%以上であり、さらに好ましくは90重量%以上である。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン成分単位が50重量%以上の樹脂が挙げられ、例えば、プロピレン単独重合体、またはプロピレンと共重合可能な他のオレフィンとの共重合体等が挙げられる。プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンなどの炭素数4〜10のα−オレフィンが例示される。また上記共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよく、さらに二元共重合体のみならず三元共重合体であってもよい。なお、上記共重合体中のプロピレンと共重合可能な他のオレフィンは、25重量%以下、特に15重量%以下の割合で含有されていることが好ましく、下限値としては0.3重量%であることが好ましい。また、これらのポリプロピレン系樹脂は、単独または2種以上を混合して用いることができる。ポリプロピレン系樹脂は、JIS K7161:1994(試験片:JIS K 7162(1994)記載の試験片1A形(射出成形で直接成形)、試験速度:1mm/min)に規定する引張弾性率(E)の値で600MPa以上の基材樹脂を発泡してなる樹脂発泡体であることがのぞましい。
ポリエチレン系樹脂としては、エチレン成分単位が50重量%以上の樹脂が挙げられ、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン1共重合体、エチレン−ブテン1共重合体、エチレン−ヘキセン1共重合体、エチレン−4メチルペンテン1共重合体、エチレン−オクテン1共重合体等、さらにそれらの2種以上の混合物が挙げられる。
そして、前記合成樹脂発泡体の具体的選定にあたっては、長さ400mm程度の棒状の試験片の両端を支持し、中央を25mm前後押し下げ30分間保持し、その後押圧を解放した後にサンプルの変形からの回復が90%以上ある材料、又は、従来のウレタンフォーム製のシートクッションで行なわれていた試験に準じ、両端を支持したサンプルの中央部を所定回数繰り返し押し下げ変形させ、その後に測定された残留歪みが所定量以下である材料が望ましい。該所定回数又は該所定量は各メーカーが従来材料を選定するときに任意に定めていた仕様に従う。
このような条件を満たす材料として、例えば発泡ポリプロピレンの密度0.06g/cm3〜0.015g/cm3、より好ましくは密度0.035g/cm3〜0.015g/cm3、又は発泡ポリエチレンの密度0.08g/cm3〜0.03g/cm3などが好ましい。このような材料はJIS K7221−2:2006記載の方法(23℃±2℃、相対湿度50±5%の雰囲下でスキンを取り除いた長さ350mm、幅100mm、厚さ25mmの試験片を支点6間距離300mm、試験速度20±1mm/minで最大90mmまで荷重を加え、荷重撓み曲線を記録する。)に準じて行う試験において、曲げ撓み20mm時の荷重が2〜100Nであり曲げに対する柔軟性と共に曲げ剛性にも優れているが、一方従来から一般に用いられていた軟質ウレタンフォームは、曲げ撓みが20mm時の荷重が0.46Nで、曲げ剛性が大きく劣るため、本発明のクッション体1を構成する材料としては適切でない。
以下に、合成樹脂発泡体を使用した場合のクリープ性や曲げ剛性について説明する。まず、クリープ性を評価するために、JIS K 6767:1999による圧縮永久歪を測定した。縦50mm、横50mm、厚み25mmの試験片を25%歪んだ状態に圧縮し、温度23℃±2℃において22時間放置する。圧縮終了24時間後の厚さを測定する。なお、圧縮永久歪は、圧縮永久歪(%)=(試験片元厚み(mm)−圧縮終了24時間後の厚さ(mm))÷試験片元厚み(mm)×100で求めた。
試験の結果、45倍ポリプロピレン発泡粒子成形体の圧縮永久歪は11%であった。一方、同測定方法による発泡ポリウレタンの圧縮永久歪は2%以下である。このことは、従来、シートクッションのクッション材として一般に用いられて圧縮変形によりクッション性を発揮するウレタンフォームに対し、単純に合成樹脂発泡体に置き換えたのみでは圧縮永久歪が発生し、当初のクッション性の維持が困難であり商品性が低下することが示されている。
1 クッション体
2 支持体
3 脚体
4 弾性体
5 空間
6 複層構造
7 表面側
8 裏面側
9 荷重
10 棒状
11 平板状
12 間隙
13 柱状
14 袋状体
20 合成樹脂発泡体
21 孔
22 空洞
30 背面体
31 フレーム
32 背面を支える部材

Claims (9)

  1. JIS K7221−2:2006記載の方法に準じて測定した曲げ撓み量が20mm以上、かつ20mm撓み時の押圧が2〜100Nの合成樹脂発泡体からなる、着座者又は仰臥者の荷重を受けて曲げ変形する複数の棒状又は複数の平板状の支持体と、
    前記支持体の裏面側に配設した、前記支持体の曲げ変形を可能とし、かつ着座者又は仰臥者の荷重による前記支持体の曲げ変形に対して圧縮変形して減衰性を有する弾性体と、を備えることを特徴とするクッション体。
  2. 前記支持体と、クッション体の背面を形成する背面体との間に、前記弾性体を配設したことを特徴とする請求項1に記載のクッション体。
  3. 前記弾性体が、JIS K6400−2:2012に規定された25%圧縮時の硬さが20〜600Nであることを特徴とする請求項1又は2に記載のクッション体。
  4. 前記支持体が複層構造で、少なくとも着座者又は仰臥者が接する側の1層目の支持体の裏面側に前記弾性体を配設したことを特徴とする請求項1又は3に記載のクッション体。
  5. 前記弾性体が柱状体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のクッション体。
  6. 前記弾性体内に合成樹脂発泡体を内在させたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のクッション体。
  7. 前記弾性体内に、孔や空洞を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のクッション体。
  8. 前記支持体の表面を覆うように弾性体を覆設したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のクッション体。
  9. 複数の棒状又は複数の平板状の支持体間に設けた間隙から、前記支持体の裏面側に配設した弾性体を、前記支持体の表面より突出させたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のクッション体。
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