JP2016110146A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザーへの視覚負担が少ない自然な画像表示が可能な画像表示装置を提供する。【解決手段】本開示の一態様に係る画像表示装置は、2次元に配列された複数の発光エレメントを含み、各々が前記複数の発光エレメントの一部を含む複数の領域を有する表示体と、複数のミラーレンズを含み、前記複数のミラーレンズの各々が前記複数の領域の1つに対応して配置され、前記複数の領域からの光を反射し、虚像を形成するミラーレンズアレイと、前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置され、前記複数の領域からの前記光の一部を前記ミラーレンズアレイの方向に透過し、前記ミラーレンズアレイからの反射光の一部をユーザーの観察眼の方向に反射するビームスプリッタと、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、画像表示装置に関する。
(1)水晶体の焦点調節、(2)両眼の視差(右眼による見え方と左眼による見え方の違い)、(3)両眼の輻輳(視線を交差させようとする両眼の動き)等の感覚によって、人間は映像を3次元的に認識できる。一般に、ゲーム機、テレビなどに使われるディスプレイは2次元の表示面を有する。その表示面に表示される画像(2次元像)を上記の(1)〜(3)の作用を利用することによって、3次元像としてユーザーに認識させることができる。特に、上記の(2)および(3)の作用を利用したディスプレイが商業化されている。例えば、特許文献1は、レンチキュラーレンズによる上記の(2)および(3)の作用を利用した構成を開示している。
図10は、特許文献1に開示された3次元画像表示装置を模式的に示す図である。液晶ディスプレイ等の2次元の発光体21は、多数の画素21Pで構成されている。画素21Pは、領域21Rおよび領域21Lの2つの領域に分割されている。発光体21の表面上には、レンチキュラーレンズ20が画素21Pの一つ一つに対応して配置されている。
レンチキュラーレンズ20の集光作用により、画素21P内の領域21Rで発生する光は集光点4Rに結像し、領域21Lで発生する光は集光点4Lに結像する。領域21Rと領域21Lとに視差を考慮した別々の画像が表示される。集光点4Rおよび集光点4Lのそれぞれに人間の右目と左目とを位置させれば、上記の(2)および(3)の効果により、画像が3次元の像として認識される。すなわち、右目には領域21Rに表示される画像のみが感じられ、左目には領域21Lに表示される画像のみが感じられる。これら2つの画像には視差情報が加えられている(両眼の視差)。右眼も左眼も発光体21の表面を注視することで視線が交差する(両眼の輻輳)。
特開平08−194273号公報
特許文献1に記載の3次元画像表示装置は、ユーザーへの視覚負担に関し改良の余地を有している。本開示の実施形態は、ユーザーへの視覚負担が少ない自然な画像を表示することが可能な画像表示装置を提供する。
本開示の一態様に係る画像表示装置は、2次元に配列された複数の発光エレメントを含み、各々が前記複数の発光エレメントの一部を含む複数の領域を有する表示体と、複数のミラーレンズを含み、前記複数のミラーレンズの各々が前記複数の領域の1つに対応して配置され、前記複数の領域からの光を反射し、虚像を形成するミラーレンズアレイと、前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置され、前記複数の領域からの前記光の一部を前記ミラーレンズアレイの方向に透過し、前記ミラーレンズアレイからの反射光の一部をユーザーの観察眼の方向に反射するビームスプリッタと、を備える。
本開示の一態様に係る画像表示装置によれば、画像表示装置の向こうを透かして見ることができ、この背景に重ねて画像表示装置の映し出す画像を表示できる。水晶体の焦点が調節されることによって像を認識できるため、ユーザーへの視覚負担が少ない。
図1は、実施形態1の画像表示装置における表示体、ハーフミラー、ミラーレンズ、および表示画像の位置関係と、光路とを模式的に示す断面図である。 図2は、実施形態1における表示体、ミラーレンズ、表示画像の位置関係を模式的に示す立体図である。 図3は、実施形態1の変形例を示す断面図である。 図4は、実施形態2における表示体、ミラーレンズ、表示画像の位置関係を模式的に示す立体図である。 図5は、実施形態3の画像表示装置における表示体、ハーフミラー、ミラーレンズ、および表示画像の位置関係と、光路とを模式的に示す断面図である。 図6Aは、ミラーレンズおよびその上の反射膜を示す上面図である。 図6Bは、実施形態3の変形例におけるミラーレンズを示す断面図である。 図7は、実施形態4の画像表示装置における表示体、ハーフミラー、電子シャッター、ミラーレンズ、および表示画像の位置関係と、光路とを模式的に示す断面図である。 図8は、電子シャッターの構成を示す上面図である。 図9Aは、表示画像の範囲と電子シャッターの第1の状態を示す上面図である。 図9Bは、表示画像の範囲と電子シャッターの第2の状態を示す上面図である。 図9Cは、表示画像の範囲と電子シャッターの第3の状態を示す上面図である。 図9Dは、表示画像の範囲と電子シャッターの第4の状態を示す上面図である。 図10は、従来の3次元画像表示装置の構造および光路を示す図である。 図11は、検討例1の3次元画像表示装置における表示体、レンズ、表示画像の位置関係と、光路とを模式的に示す断面図である。 図12は、検討例1の表示体、レンズ、表示画像の位置関係を模式的に示す立体図である。 図13は、検討例2の3次元画像表示装置における表示体、レンズ、表示画像の位置関係と、光路とを模式的に示す断面図である。 図14は、検討例2における表示体、レンズ、表示画像の位置関係を模式的に示す立体図である。 図15は、元画像のピクセルエレメントの配置を説明するための図である。 図16Aは、検討例2における分割領域に表示された画像の中心、レンズの中心、および表示画像の中心の位置関係を示す図である。 図16Bは、z軸のプラス側からz軸に沿って見た、検討例2における分割領域に表示された画像の中心、レンズの中心、および表示画像の中心の位置関係を示す図である。 図17Aは、検討例2の変形例における分割領域に表示された画像の中心、レンズの中心、および表示画像の中心の位置関係を示す図である。 図17Bは、z軸のプラス側からz軸に沿って見た、検討例2の変形例における分割領域に表示された画像の中心、レンズの中心、および表示画像の中心の位置関係を示す図である。 図17Cは、z軸のプラス側からz軸に沿って見た、検討例2の他の変形例における分割領域に表示された画像の中心、レンズの中心、および表示画像の中心の位置関係を示す図である。
本開示の実施形態を説明する前に、従来技術を改良し、検討を重ねた内容(検討例)を説明する。
特許文献1の3次元画像表示装置によれば、ユーザー4の目のピント(焦点)は、発光体21の表面に合わせられる。一方、視線の交差点は、立体像の位置にあり、発光体21の表面からずれている。水晶体の焦点が調節される位置と両眼の視差が交差する位置とが原理的に一致しない。このため、不自然な見え方がして、ユーザーへの視覚負担が大きい。この従来例の改良として、本発明者は、焦点距離の異なる複数のレンズを用いて異なる位置に虚像を結像させる構成(検討例1、2)を検討した。以下、これらの検討例について、図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一または対応する構成要素には同一の参照符号を付している。
(検討例1)
図11および図12は、検討例1における画像表示装置10の構成を模式的に示す図である。この画像表示装置10は、表示体1と、レンズアレイ3とを備えている。図11および図12には、一例として、4つのレンズ3a〜3dを有するレンズアレイ3が示されているが、レンズアレイ3に含まれるレンズの数は2個以上あればよい。添付の図面において、xy平面は表示体1の表示面に平行な平面である。y軸正方向は表示体1および画像表示装置10の上方向に相当する。z軸はxy平面に直交しており、z軸方向は表示体1の厚さ方向すなわち画像表示装置10の前後方向に相当する。z軸正方向が、画像表示装置10の前方(表示体1からユーザー4に向かう方向)に相当する。
表示体1は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどのディスプレイである。図12に示すように、表示体1は、表示面上に2次元に配列された複数の発光エレメント(丸、六角形、五角形、および四角形で表現)を有する。本検討例では、x方向に8個、y方向に8個の合計64個の発光エレメントが配列されている。合計64個の発光エレメントの配列によって基本領域2(4つの分割領域2a、2b、2c、2dの集合)が構成される。基本領域2は、表示体1の画像を表示する表示面の一部または全体である。基本領域2が表示面の一部である場合、基本領域2と同じ領域がx方向およびy方向に複数配列されて1つの表示面を構成する。これにより、大画面に対応した表示画像を形成できる。発光エレメントは、表示体1の画素またはカラー画素などの、表示される画像の最小単位であり得る。あるいは、同一形状の複数の画素またはカラー画素の集合を1つの発光エレメントとして扱ってもよい。
2次元に配列された複数の発光エレメントによって構成される基本領域2は、複数の分割領域2a、2b、2c、2dに分割されている。各分割領域は、複数の発光エレメントを含む。基本領域2に含まれる分割領域の数、および各分割領域に含まれる発光エレメントの数は、特に制限されない。本検討例では、各分割領域は、x方向に4個、y方向に4個の合計16個の発光エレメントを含む。4個の分割領域2a〜2dは、発光エレメントの発光により、それぞれ個別に画像1a〜1dを表示する。
レンズアレイ3は、表示体1の表面に近接して配置される。レンズアレイ3は、分割領域2a〜2dにそれぞれ対応して配置された個別のレンズ3a、3b、3c、3dを含む。ここで、1つの分割領域と1つのレンズとが「対応する」とは、その分割領域から出射した光束の多く(例えば半分以上)がそのレンズに入射する関係にあることを意味する。例えば、1つの分割領域と1つのレンズとが対向して配置されている場合には、両者は対応するといえる。分割領域とレンズとの間にミラーまたはビームスプリッタなどの光学系が挿入されることによって光線の経路が変化する場合には、分割領域とレンズとが対向する関係にはない。しかし、このような場合でも、ある分割領域から出射した光束の多くがそのレンズに入射する場合には、両者は対応する。
これらのレンズ3a〜3dは、焦点距離が互いに異なっている。レンズ3a、3b、3c、および3dの焦点距離は、それぞれ、fa、fb、fc、fdである。各レンズ3a〜3dと表示体1との距離をaとすると、焦点距離は、それぞれ、fa>a、fb>a、fc>a、およびfd>aの関係を満たしている。レンズ3aは、分割領域2aに表示された画像1aを、以下の(式1)で定まる距離baだけレンズ3aから−z方向に離れた位置に虚像5aとして結像させる。レンズ3bは、分割領域2bに表示された画像1bを、以下の(式2)で定まる距離bbだけレンズ3bから−z方向に離れた位置に虚像5bとして結像させる。レンズ3cは、分割領域2cに表示された画像1cを、以下の(式3)で定まる距離bcだけレンズ3cから−z方向に離れた位置に虚像5cとして結像させる。レンズ3dは、分割領域2dに表示された画像1dを、以下の(式4)で定まる距離bdだけレンズ3dから−z方向に離れた位置に虚像5dとして結像させる。
(式1)ba=fa×a/(fa−a)
(式2)bb=fb×a/(fb−a)
(式3)bc=fc×a/(fc−a)
(式4)bd=fd×a/(fd−a)
なお、図11では、表示画像5aと5c、5bと5dのz方向の表示位置を揃えて示しているが、この例のように、一部または全ての表示画像のz方向の表示位置が揃っていてもよい。レンズ3a〜3dの焦点距離fa〜fdが異なる場合、表示画像5a〜5dが形成される位置も、分割領域毎に表示体1の厚さ方向L(z方向)において異なる。その結果、画像表示装置10は、ユーザー4に対して距離感の異なる複数の表示画像を知覚させることができる。これにより、例えば、ユーザー4の目から相対的に遠い位置に形成される表示画像に背景画像を割り当て、ユーザー4の目に相対的に近い位置に形成される表示画像に人物などのオブジェクトの画像を割り当てるといった使用法が可能である。
このような画像表示装置10は、ユーザー4の右眼および左眼の一方または両方に対応して配置され得る。ユーザー4の両眼に対応して2つの画像表示装置10が配置される場合、それらの画像表示装置10における表示体1には、左右の眼の視差を考慮した異なる画像が表示される。これにより、ユーザー4は、立体画像を知覚することができる。
本検討例では、ユーザー4は、厚さ方向L(z方向)において異なる位置に形成された表示画像5a〜5dを見ることになる。すなわち、ユーザー4の目のピント(焦点)は、表示画像5a〜5dの位置に合わせられる。一方、視線の交差点も表示画像5a〜5dの位置にある。このため、水晶体の焦点が調節される位置と両眼の視差が交差する位置とが一致する。本検討例では、距離感の異なる複数の画像を見ていても、従来技術のようにユーザーへの視覚負担が生じるという問題が少ない。
ただし、ユーザー4の位置から見ると、各レンズを通して、そのレンズに対応しない隣接する分割領域に表示された画像も見える。例えば、レンズ3bを覗くと、分割領域2bの画像1bだけでなく隣接する分割領域2aの画像1aも見える。すなわち、ユーザー4は、距離感の異なる複数の表示画像(図11の例では画像5a、5b)だけでなく、これらの表示画像に隣接する不要な画像(図11の例では5a’、5b’)も見えてしまう。不要な画像5a’は、レンズ3bから覗ける分割領域2a上の画像1aに対する虚像である。不要な画像5b’は、レンズ3aから覗ける分割領域2b上の画像1bに対する虚像である。
(検討例2)
一方、本発明者は、検討例1の変形として検討例2を検討した。
図13および図14は、検討例2における画像表示装置10を模式的に示す図である。この画像表示装置10は、表示体1と、レンズアレイ3とを備えている。本検討例は、検討例1と比較して、画像の配列方法および各レンズによって形成される虚像の結像位置の関係が違うだけで、他の構成は全く同じである。このため、以下では、検討例1と重複する内容についての説明は省略することがある。
図14に示すように、表示体1は、表示面上に2次元に配列された複数の発光エレメントを有する。本検討例ではx方向に8個、y方向に8個の合計64個の発光エレメントが配列されている。合計64個の発光エレメントの配列によって基本領域2が構成される。発光エレメントは、表示体1の画素、カラー画素、または、同一形状の複数の画素もしくはカラー画素の集合体である。
2次元に配列された複数の発光エレメントによって構成される基本領域2は、複数の分割領域2a、2b、2c、2dに分割されている。各分割領域は、複数の発光エレメントを含む。基本領域2に含まれる分割領域の数、および各分割領域に含まれる発光エレメントの数は、特に制限されない。本検討例では、各分割領域は、x方向に4個、y方向に4個の合計16個の発光エレメントを含む。4個の分割領域2a〜2dは、発光エレメントの発光により、それぞれ個別に画像1a〜1dを表示する。
図15は、表示体1に画像を表示するための元画像11を示している。元画像11は、x方向に8個、y方向に8個のピクセルエレメントが配列された合計64個のピクセルエレメントによって構成される。これらのピクセルエレメントのうち、x方向およびy方向のそれぞれについて、一つ置きに並んでいるピクセル11a(丸で表示)、ピクセル11b(六角形で表示)、ピクセル11c(五角形で表示)、ピクセル11d(四角形で表示)は、互いに分別される。ピクセル11aの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2aの発光エレメントによって表示される。ピクセル11bの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2bの発光エレメントによって表示される。ピクセル11cの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2cの発光エレメントによって表示される。ピクセル11dの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2dの発光エレメントによって表示される。
レンズアレイ3は、表示体1の表面に近接して配置される。レンズアレイ3は、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して配置されたレンズ3a、3b、3c、3dを含む。これらのレンズ3a〜3dの焦点距離(=f)は全て同じである。レンズ3a〜3dの各々と表示体1との距離をaとすると、f>aの関係を満たしている。したがって、レンズ3a〜3dは、分割領域2a〜2dにそれぞれ表示された画像1a〜1dを虚像として結像させる。それぞれの虚像が互いに重なるようにレンズ3a〜3dの位置が調整されている。これにより、表示画像5a〜5dの各々を構成する個々のピクセル虚像(それぞれ丸、六角形、五角形、四角形で表示)は、像面上で一つおきに並ぶ。それぞれのピクセル虚像が互いに隙間を埋めあうように配列される。全体として、虚像5の並びは元画像11と同じピクセルの並びになる。
ここで、図16Aおよび図16Bを参照して、1つの分割領域に表示された画像の中心位置とレンズの中心位置との関係を説明する。図16Aは、一例として、レンズ3aと、それに対応する分割領域2aに表示された画像1aと、表示画像5aとの位置関係を模式的に示している。レンズ3aと画像1aとの距離をa、レンズ3aと表示画像5aとの距離をbとする。レンズ公式から、画像1aの中心1Aと、レンズ3aの中心3Aと、表示画像5aの中心5Aとは、一直線上に並ぶ。同様に、画像1bの中心1Bと、レンズ3bの中心3Bと、表示画像5bの中心5B(=5A)とは、一直線上に並ぶ。画像1cの中心1Cと、レンズ3cの中心3Cと、表示画像5cの中心5C(=5A)とは、一直線上に並ぶ。画像1dの中心1Dと、レンズ3dの中心3Dと、表示画像5dの中心5D(=5A)とは、一直線上に並ぶ。
図16Bは、z軸(光軸)のプラス側からz軸に沿って見た画像1a〜1dの中心1A〜1Dと、レンズ3a〜3dの中心3A〜3Dと、表示画像5a〜5dの中心5A〜5Dとの位置関係を模式的に示している。画像1aと、レンズ3aと、表示画像5aとをz軸に沿って見たとき、レンズ3aの中心3A、画像1aの中心1A、表示画像5aの中心5Aは、直線La上に並ぶように配置されている。同様に、画像1bと、レンズ3bと、表示画像5bとをz軸に沿って見たとき、レンズ3bの中心3B、画像1bの中心1B、表示画像5bの中心5B(=5A)は、直線Lb上に並ぶように配置されている。画像1cと、レンズ3cと、表示画像5cとをz軸に沿って見たとき、レンズ3cの中心3C、画像1cの中心1C、表示画像5cの中心5C(=5A)は、直線Lc上に並ぶように配置されている。画像1dと、レンズ3dと、表示画像5dとをz軸に沿って見たとき、レンズ3dの中心3D、画像1dの中心1D、表示画像5dの中心5D(=5A)は、直線Ld上に並ぶように配置されている。
なお、レンズ3a〜3dは、必ずしも隣接しなくてもよい。図17Aおよび17Bは、レンズ3a〜3dの間に別のレンズ3eが挟まれた構成例を示す図である。この構成例では、4行4列に配列された16個の分割領域のうち、1行1列目、1行3列目、3行1列目、3行3列目の分割領域が、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ該当する。他の分割領域上には、レンズ3a〜3dと同一または異なる焦点距離を有する別の複数のレンズが設けられ得る。レンズ3a〜3dと同一の焦点距離を有する別の複数のレンズが設けられる場合、それらのレンズとレンズ3a〜3dとが相補的に1つの表示画像を形成するように構成してもよい。図17Cは、複数の分割領域および複数のレンズの他の配列例を示している。図17Cの例では、レンズ3a、3cがx方向に2つおきに配置され、レンズ3b、3dがx方向に1つおきに配置されている。レンズ3a〜3dの配置間隔は一定でなくてもよい。図17Bおよび17Cの例において、対応するレンズが設けられていない分割領域が存在していてもよい。
この場合も、図17Aに示すように、画像1a(または1b、1c、1d)の中心1A(または1B,1C,1D)、レンズ3a(または3b、3c、3d)の中心3A(または3B、3C、3D)、および表示画像5a(または5b、5c、5d)の中心5A(=5B=5C=5D)は、一直線上に並ぶ。また、図17Bおよび17Cに示すように、z軸正方向から見たとき、レンズ3a(または3b、3c、3d)の中心3A(または3B,3C,3D)、画像1a(または1b、1c、1d)の中心1A(または1B,1C,1D)、表示画像5a(または5b、5c、5d)の中心5A(=5B=5C=5D)は直線La(またはLb、Lc、Ld)上に並ぶように配置されている。
y軸方向において、レンズ3aの中心3Aと表示画像5aの中心5Aとの距離をh2、画像1aの中心1Aと表示画像5aの中心5Aとの距離をh1とすると、以下の(式5)の関係が成立する。画像1b、画像1c、および画像1dについても同様である。
(式5) h1/h2=(b−a)/b
(式5)に従って、レンズまたは表示体をx、y、z方向に移動させてレンズの中心と分割領域に表示された画像の中心とを移動させることにより、表示画像の位置を自由に調整できる。これにより、複数の分割領域に表示された画像を同一像面上で重ねて結像させ、図15に示す元画像11と同じピクセル配列の表示画像5を形成することができる。
上記の様にして形成された表示画像5a、5b、5c、5dは、ユーザー4の目から見て実際にその位置に結像している画像である。単眼で見る場合でも(1)水晶体の焦点調節の条件を満足する。両眼で見る場合では更に(2)両眼の視差、(3)両眼の輻輳の条件も満たしている。このため、遠近差が水晶体の焦点調節で行われるので自然に感じられる。両眼で見る場合でもピントの位置と両眼の視差が交差する位置が一致するので、ユーザー4への視覚負担が少ない。
本検討例では、1つのレンズによって表示面に表示された画像からユーザーによって視認される表示画像を形成する従来の構成と比較して、個々のレンズ3a〜3dのサイズを小さくすることができる。このため、各レンズの焦点距離を短くすることができ、装置の小型化および薄型化を図ることができる。
以上、従来技術を改良した検討例1、およびその変形である検討例2を説明した。これらの検討例では、いずれも画像表示装置10が不透明であり、ユーザー4は画像表示装置10の向こう側を透かして見ることができない。本発明者は、これらの検討例の課題を解決し、画像表示装置の向こう側を透かして見つつ、この背景に重ねて画像表示装置の映し出す画像を表示する新規な構成に想到した。
本開示は、以下の項目に記載の画像表示装置を含む。
[項目1]
2次元に配列された複数の発光エレメントを含み、各々が前記複数の発光エレメントの一部を含む複数の領域を有する表示体と、
複数のミラーレンズを含み、前記複数のミラーレンズの各々が前記複数の領域の1つに対応して配置され、前記複数の領域からの光を反射し、虚像を形成するミラーレンズアレイと、
前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置され、前記複数の領域からの前記光の一部を前記ミラーレンズアレイの方向に透過し、前記ミラーレンズアレイからの反射光の一部をユーザーの観察眼の方向に反射するビームスプリッタと、
を備える画像表示装置。
[項目2]
各々が前記複数の領域の1つに対応して前記複数の領域と前記ビームスプリッタとの間に配置された複数の集光レンズを含む集光レンズアレイをさらに備える、項目1に記載の画像表示装置。
[項目3]
前記複数のミラーレンズの各々は、前記複数のミラーレンズの各々の光軸を含む前記複数のミラーレンズの各々のレンズ面の一部に入射する第1入射光を反射する反射領域と、前記レンズ面の他の一部に入射する第2入射光を透過させる透過領域とを有する、項目1または2に記載の画像表示装置。
[項目4]
前記複数のミラーレンズの各々は、前記複数のミラーレンズの各々の光軸を含む前記複数のミラーレンズの各々のレンズ面の一部に入射する第1入射光を反射する反射領域と、前記レンズ面の他の一部に入射する第2入射光を透過させる透過領域とを有し、
前記複数の集光レンズの各々を透過する透過光が、前記反射領域に入射する、
項目2に記載の画像表示装置。
[項目5]
各々が前記複数の領域の1つに対応して前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置された複数の電子シャッターと、
前記複数の発光エレメントおよび前記複数の電子シャッターに電気的に接続され、前記複数の発光エレメントの発光状態および前記複数の電子シャッターの光透過率を制御する制御回路であって、前記複数の発光エレメントの前記発光状態を制御することにより前記複数の領域の1つに画像を表示させるタイミングに同期して、前記複数の電子シャッターのうち、前記複数の領域の1つに対応する電子シャッターを透光状態にし、前記複数の領域の1つに対応する前記電子シャッターに隣接する他の電子シャッターを遮光状態にする制御回路と、をさらに備える、項目1から4のいずれかに記載の画像表示装置。
[項目6]
前記制御回路は、前記複数の領域の1つに前記画像を表示させるとき、隣接する他の領域にも跨って前記画像を表示させる、項目5に記載の画像表示装置。
[項目7]
前記複数のミラーレンズの各々と対応する前記複数の領域の各々との間の光学的距離が、前記複数のミラーレンズの各々の焦点距離よりも小さい、項目1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
[項目8]
ディスプレイと、
前記ディスプレイの表示面から出射する光束の経路上に配置された複数のミラーレンズを含むミラーレンズアレイであって、各ミラーレンズが前記表示面を構成する複数の分割領域の1つに対応して配置され、前記ミラーレンズと前記分割領域との間の光学的距離が前記ミラーレンズの焦点距離よりも小さい、ミラーレンズアレイと、
前記ディスプレイと前記ミラーレンズアレイとの間に配置され、前記ディスプレイからの光の一部を前記ミラーレンズアレイの方向に透過し、前記ミラーレンズアレイからの反射光の一部をユーザーの観察眼の方向に反射するように配置されたビームスプリッタと、を備える画像表示装置。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本開示の一例に関するものであり、本開示はこれらによって限定されるものではない。
(実施形態1)
図1および図2は、実施形態1に係る画像表示装置10の構成を示す図である。この画像表示装置10は、表示体1と、ビームスプリッタ(ハーフミラー)6と、ミラーレンズアレイ30とを備えている。本実施形態は、屈折型のレンズアレイ3が反射型のミラーレンズアレイ30に変わり、表示体1とミラーレンズアレイ30との間にハーフミラー6が挿入される以外の構成は検討例1と全く同じである。このため、以下では、検討例1と重複する説明は省略することがある。
表示体1は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどのディスプレイである。図2に示すように、表示体1は、表示面上に2次元に配列された複数の発光エレメント(丸、六角形、五角形、および四角形で表現)を有する。本実施形態では、x方向に8個、y方向に8個の合計64個の発光エレメントが配列されている。合計64個の発光エレメントの配列によって基本領域2(4つの分割領域2a、2b、2c、2dの集合)が構成される。基本領域2は、表示体1の画像を表示する表示面の一部または全体である。基本領域2が表示面の一部である場合、基本領域2と同じ領域がx方向およびy方向に複数配列されて1つの表示面を構成する。これにより、大画面に対応した表示画像を形成できる。発光エレメントは、表示体1の画素またはカラー画素などの、表示される画像の最小単位であり得る。あるいは、同一形状の複数の画素またはカラー画素の集合を1つの発光エレメントとして扱ってもよい。
2次元に配列された複数の発光エレメントによって構成される基本領域2は、複数の分割領域2a、2b、2c、2dに分割されている。各分割領域は、複数の発光エレメントを含む。基本領域2に含まれる分割領域の数、および各分割領域に含まれる発光エレメントの数は、特に制限されない。本実施形態では、各分割領域は、x方向に4個、y方向に4個の合計16個の発光エレメントを含む。4個の分割領域2a〜2dは、発光エレメントの発光により、それぞれ個別に画像1a〜1dを表示する。
複数の発光エレメントから出射される光は、ハーフミラー6の反射面6mを透過し、ミラーレンズアレイ30に入射する。ミラーレンズアレイ30は、複数の反射型レンズ(ミラーレンズ)の集合体である。レンズ表面は全面に金属膜が成膜され、反射面として作用する。この面に入射する光は反射され、再び反射面6mに入射する。この際に反射面6mで反射される光の成分がユーザー4で視認される。ミラーレンズアレイ30は表示体1の表面に近接して配置される。ミラーレンズアレイ30は、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して配置された個別のミラーレンズ30a、30b、30c、30dを含む。これらの個別のミラーレンズ30a〜30dの焦点距離は、互いに異なっている。ミラーレンズ30a、30b、30c、30dの焦点距離は、それぞれ、fa、fb、fc、fdである。各ミラーレンズ30a〜30dと表示体1の表示面との距離をaとする。すると、焦点距離は、それぞれ、fa>a、fb>a、fc>a、およびfd>aの関係を満たしている。ミラーレンズ30aは、分割領域2aに表示された画像1aを、前述した(式1)で定まる距離baだけミラーレンズ30aから光学的に離れた位置に虚像5aとして結像させる。ミラーレンズ30bは、分割領域2bに表示された画像1bを、前述した(式2)で定まる距離bbだけミラーレンズ30bから光学的に離れた位置に虚像5bとして結像させる。ミラーレンズ30cは、分割領域2cに表示された画像1cを、前述した(式3)で定まる距離bcだけミラーレンズ30cから光学的に離れた位置に虚像5cとして結像させる。ミラーレンズ30dは、分割領域2dに表示された画像1dを、前述した(式4)で定まる距離bdだけミラーレンズ30dから光学的に離れた位置に虚像5dとして結像させる。ここで、「光学的に離れた」とは、光線の経路に沿って測った距離(光学的距離)が離れていることを意味する。
このようにして、ミラーレンズ30a〜30dは、それぞれ異なった位置に表示画像5a〜5dを形成する。なお、図2では、表示画像5aと5c、5bと5dの表示位置を揃えて示しているが、この例のように、一部または全ての表示画像のz方向の表示位置が揃っていてもよい。ミラーレンズ30a〜30dの焦点距離fa〜fdが異なる場合、表示画像5a〜5dが形成される位置も、分割領域毎に表示体1の厚さ方向L(z方向)において異なる。その結果、画像表示装置10は、ユーザー4に対して距離感の異なる複数の表示画像を知覚させることができる。これにより、例えば、ユーザー4の目から相対的に遠い位置に形成される表示画像に背景画像を割り当て、ユーザー4の目に相対的に近い位置に形成される表示画像に人物などのオブジェクトの画像を割り当てるといった使用法が可能である。
このような画像表示装置10は、ユーザー4の右眼および左眼の一方または両方に対応して配置され得る。ユーザー4の両眼に対応して2つの画像表示装置10が配置される場合、それらの画像表示装置10における表示体1には、左右の眼の視差を考慮した異なる画像が表示される。これにより、ユーザー4は、立体画像を知覚することができる。
本実施形態では、ハーフミラー6を通して画像表示装置10の向こう側を透かして見ることができる。この背景に重ねて画像表示装置10の映し出す距離感の異なる画像を表示できる。
本実施形態では、光の透過率と反射率とがともに約50%のハーフミラー6を用いているが、透過率と反射率とが異なるビームスプリッタを用いてもよい。表示体1が液晶ディスプレイのように偏光光を出射するディスプレイである場合、偏光ビームスプリッタを用いてもよい。図3は、偏光ビームスプリッタ6’を用いた構成例を示す図である。この偏光ビームスプリッタ6’は、表示体1から出射される直線偏光を透過させ、それと直交する方向の直線偏光を反射するように設計される。偏光ビームスプリッタ6’とミラーレンズアレイ30との間に、1/4波長板32を配置すれば、本実施形態と同様に、虚像をより明るい表示画像として形成することができる。
(実施形態2)
図4は、実施形態2における画像表示装置10を模式的に示す図である。本実施形態は、実施形態1と比較して、画像の配列方法および虚像の結像位置の関係が違うだけで、他の構成は実施形態1と全く同じである。このため、実施形態1と重複する内容についての説明は省略することがある。
表示体1は、表示面上に2次元に配列された複数の発光エレメントを有する。本実施携帯ではx方向に8個、y方向に8個の合計64個の発光エレメントが配列されている。合計64個の発光エレメントの配列によって基本領域2が構成される。発光エレメントは、表示体1の画素、カラー画素、または、同一形状の複数の画素もしくはカラー画素の集合体である。
2次元に配列された複数の発光エレメントによって構成される基本領域2は、複数の分割領域2a、2b、2c、2dに分割されている。各分割領域は、複数の発光エレメントを含む。基本領域2に含まれる分割領域の数、および各分割領域に含まれる発光エレメントの数は、特に制限されない。本実施形態では、各分割領域は、x方向に4個、y方向に4個の合計16個の発光エレメントを含む。4個の分割領域2a〜2dは、発光エレメントの発光により、それぞれ個別に画像1a〜1dを表示する。
表示体1に画像を表示するための元画像11は、図15を参照して説明したものと同じである。元画像11は、x方向に8個、y方向に8個のピクセルエレメントが配列された合計64個のピクセルエレメントによって構成される。これらのピクセルエレメントのうち、x方向およびy方向のそれぞれについて、一つ置きに並んでいるピクセル11a(丸で表示)、ピクセル11b(六角形で表示)、ピクセル11c(五角形で表示)、ピクセル11d(四角形で表示)は、互いに分別される。ピクセル11aの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2aの発光エレメントによって表示される。ピクセル11bの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2bの発光エレメントによって表示される。ピクセル11cの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2cの発光エレメントによって表示される。ピクセル11dの群によって構成される画像は、間を詰めて分割領域2dの発光エレメントによって表示される。
ミラーレンズアレイ30は、表示体1の表面に近接して配置されている。ミラーレンズアレイ30は、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して配置されたミラーレンズ30a、30b、30c、30dを含む。これらのミラーレンズ30a〜30dの焦点距離(=f)は全て同じである。ミラーレンズ30a〜30dの各々と表示体1との距離をaとすると、f>aの関係を満たしている。したがって、ミラーレンズ30a〜30dは、分割領域2a〜2dにそれぞれ表示された画像1a〜1dを虚像として結像させる。それぞれの虚像が互いに重なるようにミラーレンズ30a〜30dの位置が調整されている。これにより、表示画像5a〜5dの各々を構成する個々のピクセル虚像(それぞれ丸、六角形、五角形、四角形で表示)は、像面上で一つおきに並ぶ。それぞれのピクセル虚像が互いに隙間を埋めあうように配列される。全体として、虚像5の並びは元画像11と同じピクセルの並びになる。
分割領域に表示された画像の中心位置と個別のミラーレンズの中心位置との関係は、図16A、図16Bおよび図17Aから17Cを参照して説明した検討例2における関係と同じであるため、説明を省略する。
実施形態2は実施形態1と同様に、ハーフミラー6を通して画像表示装置の向こうを透かして見ることができ、この背景に重ねて画像表示装置の映し出す距離感の違う画像を表示できる。
(実施形態3)
図5は、実施形態3における画像表示装置10の構成を模式的に示す断面図である。この画像表示装置10は、表示体1と、集光レンズアレイ7と、ビームスプリッタ(ハーフミラー)6と、ミラーレンズアレイ30とを備えている。本実施形態は、集光レンズアレイ7が挿入されること、およびミラーレンズアレイ30の反射領域の構造が異なる点で、実施形態1または実施形態2と異なっている。他の構成は実施形態1または実施形態2と全く同じである。このため、実施形態1、2と重複する説明は省略する。複数の分割領域およびミラーレンズアレイ30の配列については、任意に選択してよいが、ここでは実施形態1と同じものとして説明する。
図5に示すように、発光エレメントから生じた光は、表示体1とハーフミラー6との間に挿入された集光レンズアレイ7を透過した後、ハーフミラー6の反射面6mを透過し、ミラーレンズアレイ30に入射する。ミラーレンズアレイ30は、複数の反射型レンズ(ミラーレンズ)30a〜30dを含む。ミラーレンズ30a、30b、30c、30dは、分割領域2a〜2dにそれぞれ対応して配置されている。
図6Aは、ミラーレンズ30a〜30dの構成を模式的に示す平面図である。レンズ表面の一部に金属膜8a〜8dが成膜されている。金属膜8a〜8dは、反射面として作用する。金属膜8a〜8d以外の部分は、光を透過させる特性を有する。このように、各ミラーレンズは、光軸を含む一部のレンズ面に入射する光を反射する反射領域と、その周辺に入射する光を透過させる透過領域とを有する。反射領域は、入射する光を反射し、再び反射面6mに入射させる。この際に反射される光の成分がユーザー4で視認される。
個別のミラーレンズ30a〜30dの焦点距離は、互いに異なっている。ミラーレンズ30a、30b、30c、30dの焦点距離は、それぞれ、fa、fb、fc、fdである。各ミラーレンズ30a〜30dと表示体1の表示面との距離をaとする。すると、焦点距離は、それぞれ、fa>a、fb>a、fc>a、およびfd>aの関係を満たしている。ミラーレンズ30aは、分割領域2aに表示された画像1aを、前述した(式1)で定まる距離baだけミラーレンズ30aから光学的に離れた位置に虚像5aとして結像させる。ミラーレンズ30bは、分割領域2bに表示された画像1bを、前述した(式2)で定まる距離bbだけミラーレンズ30bから光学的に離れた位置に虚像5bとして結像させる。ミラーレンズ30cは、分割領域2cに表示された画像1cを、前述した(式3)で定まる距離bcだけミラーレンズ30cから光学的に離れた位置に虚像5cとして結像させる。ミラーレンズ30dは、分割領域2dに表示された画像1dを、前述した(式4)で定まる距離bdだけミラーレンズ30dから光学的に離れた位置に虚像5dとして結像させる。
このようにして、ミラーレンズ30a〜30dは、それぞれ異なった位置に表示画像5a〜5dを形成する。なお、図5では、虚像5cとそれに関係する光路のみを表示している。分割領域毎にミラーレンズ30a〜30dの焦点距離fa〜fdが異なっているため、表示画像5a〜5dが形成される位置も分割領域毎に表示体1の厚さ方向Lにおいて異なる。その結果、画像表示装置10は、ユーザー4に対して距離感の異なる複数の表示画像を形成することができる。
集光レンズアレイ7は、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して配置された個別の集光レンズ7a、7b、7c、7dを含む。集光レンズアレイ7の作用により、分割領域2a〜2dにそれぞれ表示される画像1a〜1dの各発光点から出射する光束の範囲が狭くなる。それらの光束は、ミラーレンズ30a〜30dの反射面上では、各ミラーレンズの中心近傍の領域に収まる。本実施形態では、金属膜8が形成される領域は、この中心近傍の領域8a〜8dに限定されている。それ以外の領域ではレンズへの入射光が反射せずに透過する。
実施形態1、2では、ユーザー4の位置から見ると、各レンズに対応する分割領域だけでなく、隣接する分割領域上の画像も見える。例えば、図1において、ミラーレンズ30cから分割領域2cに表示された画像1cだけでなく隣接する分割領域2a上の画像1aも覗ける。例えば、画像1aを出射する光線9aは、ミラーレンズ30cを反射した後、光路9bおよび光路9dを辿ってユーザー4の目に入射する。したがって、光路9dの逆方向の延長線9c上に、表示画像5cに隣接する不要な画像5a’を形成する。これに対し、本実施形態では、図5に示すように、画像1aの1点から出射される光線の光路およびその延長線9aは、集光レンズ7aでの屈折により曲がり(光線9a’)、ミラーレンズ30cで反射された後、光路9b、9cを辿る。その結果、像面上で大きく広がった画像5a’を形成する。この広がりにより、画像5a’の輝度は低下し、目立たなくなる。さらに、金属膜8が成膜される領域が限定されているので、光線9a’の入射位置が反射領域8cから外れる可能性が高く、画像5a’の輝度は実効的にさらに低下する。したがって、本実施形態では、画像表示装置10の向こう側を透かして見ることができるという効果に加えて、表示画像に隣接する不要な画像も除去できる。
なお、各ミラーレンズは反射型のレンズなので色収差は発生しないが、集光レンズ7における屈折によって弱い色収差が発生する。この色収差をキャンセルするために、ミラーレンズアレイ30の入射側(反射面に対向する側)にも屈折作用を持たせてもよい。例えば、図6Bに断面を示すように、ミラーレンズ30a〜30dの入射側にレンズ形状30a'〜30d'を設けることで、ミラーレンズ30a〜30dへの入射光は往路(入射時)と復路(反射時)とで屈折作用を受け、個別集光レンズ7a〜7dでの色収差を補正できる。なお、図6Bの例では、レンズ形状30a'〜30d'が上に凸であるが、設計によっては下に凸の場合もあり得る。
(実施形態4)
図7は、実施形態4における画像表示装置10の構成を示す断面図である。この画像表示装置10は、表示体1と、ビームスプリッタ(ハーフミラー6)と、複数の電子シャッター12と、ミラーレンズアレイ30と、制御回路16とを備えている。本実施形態は、複数の電子シャッター12が挿入され、制御回路16が表示体1および電子シャッター12を制御する点で、実施形態1〜3とは異なる。他の構成は実施形態1〜3と全く同じであるため、重複する説明は省略する。ここでは、電子シャッター12以外の構成要素が実施形態1と同じであるものとして説明する。
図8は、複数の電子シャッター12の構成を示す平面図である。複数の電子シャッター12は、分割領域2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して配置された個別の電子シャッター12a、12b、12c、12dを含む。電子シャッター12a〜12dは、それぞれの領域で独立して透過光のオン、オフを切り替えることができる。ここで、「オン」とは、光の透過率が相対的に高い状態(透光状態)を意味し、「オフ」とは、光の透過率が相対的に低い状態(遮光状態)を意味する。透光状態は、必ずしも透過率100%の状態に限らず、ある程度高い透過率であればよい。遮光状態は、必ずしも透過率0%の状態に限らず、ある程度低い透過率であればよい。
電子シャッター12は、例えば、一対の直線検光子の間に透明電極に挟まれた薄い層を形成し、ここに液晶を充填した構造を有する。一対の透明電極により、間に挟まれた液晶に電圧を印加して透過光の偏光方向を回転させることで、透過光のオン、オフの切替が可能である。複数の電子シャッターは一方の透明電極をパターニングして分割し、個別に電圧制御することで構成できる。表示体1が液晶ディスプレイのような直線偏光の発光体の場合、表示体側の直線偏光子は省くことができる。また、ハーフミラー6は偏光ビームスプリッタでもよい。その場合、偏光ビームスプリッタと電子シャッター12の間に1/4波長板が配置される。液晶ディスプレイを出射するP偏光の光は偏光ビームスプリッタを透過し1/4波長板を透過して円偏光になり、電子シャッター12で透過光がオン、オフされる。電子シャッター12を透過しミラーレンズアレイ30で反射された光は、電子シャッター12を経て、1/4波長板を透過してS偏光になり、偏光ビームスプリッタを反射してユーザー4の眼に入射する。
制御回路16は、複数の発光エレメントおよび複数の電子シャッター12に電気的に接続されている。制御回路16は、複数の発光エレメントの発光状態および複数の電子シャッター12の透光特性を制御する。より具体的には、制御回路16は、複数の分割領域の1つに画像を表示させるタイミングに同期して、複数の電子シャッター12のうち、その分割領域に対応する電子シャッターを透光状態にし、その電子シャッターに隣接する他の電子シャッターを遮光状態にする。
実施形態1におけるレンズおよび分割領域の配置では、分割領域2a〜2dの各々に表示される画像が独立している。このため、任意の単一の領域を発光させ、他の領域を発光させないようにすることができる。実施形態2で示したレンズおよび分割領域の配置においても、時分割で任意の領域を発光させ、他の領域を発光させないようにすることができる。各分割領域2a〜2dのオン、オフ(発光、未発光)を、対応する個別のシャッター12a〜12dのオン、オフ(透過、遮光)に同期させることにより、隣接する分割領域が同時に発光することを防止できる。このため、ミラーレンズ30a〜30dから隣接する分割領域上の画像が見えることはない。実施形態1とは異なり、表示画像に隣接する不要な画像(例えば図1に示す画像5a’、5b’)が見えることはない。
なお、個別の画像(1a、1b、1c、1dなど)を表示する複数の発光エレメントによって形成される発光領域は、分割領域をはみ出してもよく、複数の分割領域にまたがってもよい。言い換えると、制御回路16は、複数の分割領域の1つに画像を表示させるとき、隣接する他の分割領域にもまたがってその画像を表示させてもよい。
例えば、図9A〜9Dに示すように、1つの分割領域よりも大きい範囲に個別の画像を表示してもよい。この場合、複数の分割領域にまたがって1つの画像が表示される。図9Aに示すように、画像1aを表示している状態では、周辺の画像(1b、1c、1d等)が表示されないので、画像1aを分割領域2aから周辺の分割領域にはみ出して表示することができる。このとき、電子シャッター12aはオン、周りの電子シャッター(12b、12c、12d等)はオフとなっているので、ユーザー4から見て広い画角の画像1aが見える。同様に、図9Bに示すように、画像1bを表示している状態では、周辺の画像(1c、1d、1a等)が表示されないので、画像1bを分割領域2bから周辺の分割領域にはみ出して表示することができる。このとき、電子シャッター12bはオン、周りの電子シャッター(12c、12d、12a等)はオフとなっているので、ユーザー4から見て広い画角の画像1bが見える。また、図9Cに示すように、画像1cを表示している状態では、周辺の画像(1d、1a、1b等)が表示されていないので、画像1cを分割領域2cから周辺の分割領域にはみ出して表示することができる。このとき、電子シャッター12cはオン、周りの電子シャッター(12d、12a、12b等)はオフとなっているので、ユーザー4から見て広い画角の画像1cが見える。さらに、図9Dに示すように、画像1dを表示している状態では、周辺の画像(1a、1b、1c等)が表示されていないので、画像1dを分割領域2dから周辺の分割領域にはみ出して表示することができる。このとき、電子シャッター12dはオン、周りの電子シャッター(12a、12b、12c等)はオフとなっているので、ユーザー4から見て広い画角の画像1dが見える。この方法を使えば各画像の画角を自由に拡大、縮小できる。また、ほぼディスプレイの全画面で表示される画像の複数個分を、時分割で距離を変えて空間上に投影できるので、実質的な超解像(ディスプレイのピクセル数を超えた映像表現)が実現できる。
このように、本実施形態では、画像表示装置の向こう側を透かして見ることができるうえ、表示画像に隣接する不要な画像も抑制でき、画角を自由に拡大、縮小できる。
本開示の技術は、ディスプレイの向こう側を透かして見ることができ、この背景に重ねてディスプレイに表示される画像を視認できる画像表示装置として有用である。
1 表示体
1a〜1d 表示面上の画像
2 表示面上の基本領域
2a〜2e 表示面上の分割領域
6 ハーフミラー
6m ハーフミラーの反射面
4 ユーザー
5a〜5d 虚像として表示される画像
5a' 不要な表示画像
10 画像表示装置
12 電子シャッター
16 制御回路
30 ミラーレンズアレイ
30a〜30d ミラーレンズ
32 1/4波長板

Claims (7)

  1. 2次元に配列された複数の発光エレメントを含み、各々が前記複数の発光エレメントの一部を含む複数の領域を有する表示体と、
    複数のミラーレンズを含み、前記複数のミラーレンズの各々が前記複数の領域の1つに対応して配置され、前記複数の領域からの光を反射し、虚像を形成するミラーレンズアレイと、
    前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置され、前記複数の領域からの前記光の一部を前記ミラーレンズアレイの方向に透過し、前記ミラーレンズアレイからの反射光の一部をユーザーの観察眼の方向に反射するビームスプリッタと、
    を備える画像表示装置。
  2. 各々が前記複数の領域の1つに対応して前記複数の領域と前記ビームスプリッタとの間に配置された複数の集光レンズを含む集光レンズアレイをさらに備える、請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記複数のミラーレンズの各々は、前記複数のミラーレンズの各々の光軸を含む前記複数のミラーレンズの各々のレンズ面の一部に入射する第1入射光を反射する反射領域と、前記レンズ面の他の一部に入射する第2入射光を透過させる透過領域とを有する、請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記複数のミラーレンズの各々は、前記複数のミラーレンズの各々の光軸を含む前記複数のミラーレンズの各々のレンズ面の一部に入射する第1入射光を反射する反射領域と、前記レンズ面の他の一部に入射する第2入射光を透過させる透過領域とを有し、
    前記複数の集光レンズの各々を透過する透過光が、前記反射領域に入射する、
    請求項2に記載の画像表示装置。
  5. 各々が前記複数の領域の1つに対応して前記表示体と前記ミラーレンズアレイとの間に配置された複数の電子シャッターと、
    前記複数の発光エレメントおよび前記複数の電子シャッターに電気的に接続され、前記複数の発光エレメントの発光状態および前記複数の電子シャッターの光透過率を制御する制御回路であって、前記複数の発光エレメントの前記発光状態を制御することにより前記複数の領域の1つに画像を表示させるタイミングに同期して、前記複数の電子シャッターのうち、前記複数の領域の1つに対応する電子シャッターを透光状態にし、前記複数の領域の1つに対応する前記電子シャッターに隣接する他の電子シャッターを遮光状態にする制御回路と、をさらに備える、請求項1から4のいずれかに記載の画像表示装置。
  6. 前記制御回路は、前記複数の領域の1つに前記画像を表示させるとき、隣接する他の領域にも跨って前記画像を表示させる、請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記複数のミラーレンズの各々と対応する前記複数の領域の各々との間の光学的距離が、前記複数のミラーレンズの各々の焦点距離よりも小さい、請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
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